JP2012052023A - 光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた靭性を有し、且つ、透明性を維持した光弾性係数の小さい光学フィルムを提供すること。
【解決手段】特定組成比の連続相(a)に、分散相(b)として屈折率及び平均粒子径が制御された、多層構造を有するゴム質含有共重合体粒子を特定量含有する光学フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学素子として利用されるフィルムである光学フィルムに関し、特に、耐熱性、透明性、靭性及び光学特性に優れた光学フィルムに関する。
近年、ディスプレイ市場の拡大に伴い、より画像を鮮明にみたいという要求が高まっている。そこで、単なる透明材料ではなく、より高度な光学特性が付与された光学材料が求められている。
このような高度な光学特性の一つに複屈折性がある。一般に、高分子は分子主鎖方向とそれに垂直な方向とでは屈折率が異なるため、複屈折を生じる。用途によっては、この複屈折を厳密にコントロールすることが求められている。例えば、液晶の偏光板に用いられる保護フィルムの場合は、全光線透過率が同じであっても、複屈折がより小さい高分子材料成形体が必要とされる。代表的なものとしては、トリアセチルセルロースからなるフィルムがある。一方、この複屈折を利用することにより、直線偏光を円偏光に変えたり(1/4波長板等)、液晶が持つ複屈折を補償する(位相差フィルムなどの光学補償フィルム等)ことが可能となる。このような複屈折性光学材料としてはポリカーボネートがよく知られている。
また、最近では液晶ディスプレイが大型化し、それに伴い位相差フィルムなどの高分子光学素子の大型化も必要である。しかし、光学素子を大型化すると、外力の偏りが生じるため、光学素子が外力による複屈折変化の生じやすい材料からなる場合、複屈折の分布が生じ、コントラストが不均一となるという問題点がある。
外力による複屈折変化の生じやすさは光弾性係数によって表されるが、前述のポリカーボネートは、光弾性係数が大きいため、これらに代わる光弾性係数の小さい複屈折性光学材料が切望されている。
光弾性係数が小さく、負の複屈折性を持つ材料としては、アクリル系樹脂が知られている。しかし、アクリル系樹脂の有する問題として、靭性(トリミング性や耐折強度)に劣るため脆くて割れやすく、フィルムの破断等の際には亀裂が生じ、生産性が乏しいと言う点が挙げられる。この脆性改良法として、一般的に強靭剤等を添加する方法があるが、この方法では、靭性は向上するものの、透明性や耐熱性が低下する傾向にある。
特許文献1には、アクリル系樹脂に耐衝撃性アクリルゴム−メチルメタクリレートグラフト共重合体を含有させた偏光膜保護用フィルムが開示されているが、透明性(ヘイズ値)と耐熱性(軟化温度)において十分な値であるとは言えず、アクリルゴムの詳細についても記載されていない。
特許文献2には、機械的強度の向上を目的として、アクリル系樹脂にスチレン系エラストマー、スチレン−ブタジエンゴム等を含有させた偏光子保護フィルムが開示されているが、比較的スチレン系エラストマーが少量で、かつ原反フィルムにも関わらず、ヘイズ値が1.0%を超えるという問題がある。
また、特許文献3には、耐熱性及び靭性の付与されたアクリル樹脂フィルムとして、耐熱アクリル樹脂に多層構造を有するゴム質重合体粒子を含有させたフィルムが開示されている。しかしながら、この光学フィルムは未延伸状態において靱性は改善されているが、特に一軸延伸された際にはゴム質重合体粒子の含有量が少ないため、充分な靱性改善効果が発揮されない。
従って、上述した従来技術の光学フィルムは、耐熱性、透明性及び靱性のバランスの観点から、未だ不充分なものである。
特開平5−119217号公報 特開2006−284881号公報 特開2010−24338号公報
本発明は、優れた耐熱性、靱性を有し、且つ、透明性を維持した光弾性係数の小さい光学フィルムを提供する事を目的とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討を行った結果、意外なことに、光学フィルムを構成する樹脂(樹脂組成物)(連続相)が特定の構成単位比を有する場合、多層構造を有するゴム質含有粒子を光学フィルムを構成する樹脂(樹脂組成物)(連続相)中に多量に分散させても懸念されたフィルムの透明性の低下は実際にはさほど起こらず、一方、多層構造を有するゴム質含有粒子の配合量を特定の値以上にすると、フィルムの靱性、特に延伸後の靱性、が急激に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
連続相(a)と分散相(b)とを含む光学フィルムであって、
前記連続相(a)は、一種又は二種以上の樹脂を含むものであって、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下、及び下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下を含み、
前記分散相(b)は、多層構造を有するゴム質含有粒子であり、
前記連続相(a)100質量部に対して、前記分散相(b)を55質量部以上90質量部以下含むことを特徴とする光学フィルム。
本発明により、靭性及び透明性に優れた光学フィルムを提供することができる。
本発明の光学フィルムは、靭性に優れているため耐折強度に優れ、フィルムの生産工程や部材への組み込み時における割れの発生や、トリミング工程におけるマイクロクラックや亀裂等の発生を低減することが可能であり、結果として、光学フィルムの生産性を著しく向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、本実施の形態)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本実施の形態においては、重合前のモノマー成分のことを「〜単量体」(ただし、「単量体」を省略して化合物名のみ記載する場合もある)といい、共重合体を構成する構成単位のことを「〜単位」という。
本実施の形態の光学フィルムは、連続相(a)と分散相(b)とを含む光学フィルムであって、前記連続相(a)は、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下、及び下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下を含み、前記分散相(b)は、多層構造を有するゴム質含有粒子であり、前記連続相(a)100質量部に対して、前記分散相(b)を55質量部以上90質量部以下含むことを特徴とする光学フィルムである。
(式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基又は置換又は無置換のシクロアルキル基を示す。)
本実施の形態の光学フィルムは連続相(a)中に、ゴム質含有粒子である分散相(b)が点在する海島構造を有している。
本発明者らは、前記特定の化合物を特定の組成比で有する(特定の構成単位比を有する)連続相(a)100質量部に対して多層構造を有するゴム質含有粒子を分散相(b)として55質量部以上配合すると光学フィルムの靱性(延伸時の靭性)が急激に向上すること、及び、連続相(a)100質量部に対して多層構造を有するゴム質含有粒子を90質量部まで配合しても一般に懸念されるような光学フィルムの透明性の低下(ヘイズ値の上昇)は起こらないことを見出し、本発明を成すに至った。
本発明によれば、靱性及び透明性を両立する光学フィルムが提供できるが、光学フィルムの靱性及び透明性を両立することで、フィルムの生産工程や部材への組み込み時における割れの発生や、トリミング工程におけるマイクロクラックや亀裂等の発生を低減することを可能とし、結果として、光学フィルムの生産性を著しく向上させることができる。
連続相(a)は、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位を40質量%以上90質量%以下、芳香族ビニル化合物単位を5質量%以上40質量%以下、及び一般式(1)で表される化合物単位を5質量%以上30質量%以下を含む。これらの単位は、1つの樹脂中に含まれていてもよいし、複数の樹脂に分かれて含まれていてもよい。なお、各単位の割合は、連続相(a)に含まれる全ての高分子材料の質量の合計に対する値である。
連続相(a)に含まれる第一の単量体成分であるメタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステルの具体例としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステルが挙げられる。上記の中でも、透明性や重合し易さの観点からメタクリル酸メチルが好ましい。
連続相(a)に含まれる第二の単量体成分である芳香族ビニル化合物の具体例としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の核アルキル置換スチレン;α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等のα−アルキル置換スチレン等が挙げられる。上記の中でも、耐熱分解性や重合し易さの観点からスチレンが好ましい。
連続相(a)に含まれる第三の単量体成分である上記一般式(1)で表される化合物単位のうち、XがOであるものとしては、例えば、無水マレイン酸、イタコン酸、エチルマレイン酸、メチルイタコン酸、クロルマレイン酸等の無水物である不飽和ジカルボン酸無水物単量体単位が挙げられる。上記の中でも、耐熱分解性や耐熱性向上の観点から、無水マレイン酸単量体単位が好ましい。また、XがN−Rであるものとしては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド単量体単位が挙げられる。
連続相(a)中の単量体の割合は、耐熱性、光弾性係数の観点から、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下、及び一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下である。
メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位の割合が40質量%以上であると、光学特性や重合安定性が良好となる傾向にあり、90質量%以下であると、耐熱性が維持される傾向にある。また、芳香族ビニル化合物単位の割合が5質量%以上であると、光学特性が良好となる傾向にあり、40質量%以下であると、耐候性が維持される傾向にある。さらに、一般式(1)で表される化合物単位が5質量%以上であると、耐熱性が良好となる傾向にあり、30質量%以下であると、着色性や重合安定性が維持される傾向にある。
より好ましくは、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位が42質量%以上83質量%以下、芳香族ビニル化合物単位が12質量%以上40質量%以下、一般式(1)で表される化合物単位が5質量%以上18質量%以下である。
さらに好ましくは、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位が45質量%以上78質量%以下、芳香族ビニル化合物単位が16質量%以上40質量%以下、一般式(1)で表される化合物単位が6質量%以上15質量%以下である。
また、上記一般式(1)で表される化合物単位の含有割合に対する芳香族ビニル化合物単位の含有割合が1倍以上3倍以下であることが好ましい。この割合が、上記範囲よりも小さいと芳香族ビニル化合物の添加の効果が得られ難く、重合体の収率が低下する傾向にあり、上記範囲よりも大きいとモノマー配合相への溶解が困難になり、樹脂の強度が低くなる傾向がある。
連続相(a)は、上述した必須構成単量体成分に加え、必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体を含んでもよい。ここで用いられる共重合可能な他の単量体としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル単量体;1,3‐ブタジエン、2‐メチル‐1,3‐ブタジエン(イソプレン)、2,3‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエン、1,3‐ヘキサジエン等の共役ジエン単量体等が挙げられ、これらの2種以上を共重合することも可能である。
これらの共重合可能な他の単量体の含有量は、連続相(a)に含まれる全ての高分子材料の質量の合計に対して、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。
上述した必須構成単量体成分が一種の共重合体に含まれる場合、該共重合体(耐熱アクリル系樹脂)を製造する方法としては、ラジカル開始剤を使用した塊状重合が適した方法であるが、溶液重合、乳化重合を用いることも可能である。水系懸濁重合は、無水マレイン酸を単量体成分として用いる場合には、その水溶性が高いため、終始安定な懸濁系を保つことが困難となる傾向にあり推奨されない。
ラジカル開始剤としては一般に使用されているものを用いることができるが、中でも、過酸化系開始剤であるラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートを使用すると、耐熱アクリル系樹脂の着色が抑制される傾向にある。従って、耐熱アクリル系樹脂を重合する際のラジカル開始剤としては、ラウロイルパーオキサイドのようなジアシルパーオキサイドを適用することが好ましい。
耐熱アクリル系樹脂の好ましい重合方法としては、例えば、特公昭63−1964号公報に記載された方法等が挙げられる。
耐熱アクリル系樹脂のメルトインデックス(ASTM D1238:I条件)は、光学フィルムの強度の観点から、好ましくは10g/10分以下、より好ましくは6g/10分以下、さらに好ましくは3g/10分以下である。
耐熱アクリル系樹脂のTg(ガラス転移温度)は、実用途上、好ましくは120℃以上、より好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。Tgが120℃以上であると、実用温度下での熱変形が低減する傾向にある。
耐熱アクリル系樹脂は、ブロックポリマーであってもランダムポリマーであってもよいが、耐熱性や剛性、リサイクル性の観点からは、統計的ランダムポリマーであることが好ましい。
耐熱アクリル系樹脂の分子量分布範囲は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.6〜4.0の範囲にあることが好ましい。より好ましくは1.7〜3.7であり、さらに好ましくは1.8〜3.5の範囲である。Mw/Mnが1.6以上であると、樹脂のフィルム加工性と機械物性のバランスが良好となる傾向にある。また、Mw/Mnが4.0以下であると、溶融流動性が改善し、加工性が良好となる傾向にある。
本実施の形態における重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレン換算によって求めた値を言う。
耐熱アクリル系樹脂の、GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)は、好ましくは10万〜50万、より好ましくは12〜30万、さらに好ましくは14〜20万である。耐熱アクリル系樹脂(a)の重量平均分子量が50万以下であると、押出し延伸加工時に十分な流動性が得られるため、溶融押出、延伸成膜が大きな支障なく行える傾向にある。また、耐熱アクリル系樹脂の重量平均分子量が10万以上であると、良好な延伸安定性と、フィルムに十分な配向度が付与される傾向にある。
連続相(a)が二種以上の樹脂を含む場合(上述した必須構成単量体成分が二種以上の樹脂に分かれて含まれる場合)の樹脂の組み合わせとしては、例えば、第一の単量体成分であるメタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステルを含むアクリル系樹脂(a−1)と、第二の単量体成分である芳香族ビニル化合物単位と第三の単量体成分である一般式(1)で表される化合物単位を含むスチレン系共重合体(a−2)を含む組成物があげられる。
メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステルからなるアクリル系樹脂(a−1)の具体例としては、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸アルキルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキルエステルより選ばれる1種以上の単量体を重合したもの等が挙げられる。
また、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを単量体成分として含むアクリル系樹脂には、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル以外の単量体が共重合されたものも含まれる。
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルと共重合可能なメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル以外の単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物類;アクリロニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類;無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和酸類等が挙げられる。これらは一種または二種以上組み合わせて使用することもできる。
メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル以外の単量体成分を共重合する場合、その共重合割合は、アクリル系樹脂(a−1)に対して、50質量%未満であることが好ましい。さらに好ましくは40質量%以下であり、とりわけ好ましくは30質量%以下である。50質量%未満であると全光線透過率などの光学特性に優れるため好ましい。
アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを単量体成分として含む重合体の中でも、メタクリル酸メチルの単独重合体または、メタクリル酸メチルと他の単量体との共重合体が、耐熱性、透明性等光学材料に求められる特性を有しているため好ましい。
メタクリル酸メチルと共重合させる単量体としては、特にアクリル酸エステル類が、耐熱分解性に優れ、これを共重合させて得られるメタクリル系樹脂の成形加工時の流動性が高いため好ましい。メタクリル酸メチルにアクリル酸エステル類を共重合させる場合のアクリル酸エステル類の共重合割合は、耐熱分解性の観点から0.1質量%以上であることが好ましく、耐熱性の観点から15質量%以下であることが好ましい。0.2質量%以上14質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%以上12質量%以下であることがとりわけ好ましい。
アクリル酸エステル類の中でも、アクリル酸メチル及びアクリル酸エチルが、少量メタクリル酸メチルと共重合させるだけでも前述の成形加工時の流動性の改良効果が著しく得られるため好ましい。
アクリル系樹脂(a−1)の重量平均分子量は5万〜20万であることが好ましい。重量平均分子量は成形品の強度の観点から5万以上が好ましく、成形加工性、流動性の観点から20万以下が好ましい。さらに好ましい範囲は7万〜15万である。
また、本発明においてはアイソタクチックポリメタクリル酸エステルとシンジオタクチックポリメタクリル酸エステルを同時に用いることもできる。
アクリル系樹脂(a−1)を製造する方法として、例えばキャスト重合、塊状重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合、アニオン重合等の一般に行われている重合方法を用いることができる。光学用途としては微小な異物の混入はできるだけ避けることが好ましく、この観点からは懸濁剤や乳化剤を用いない塊状重合や溶液重合が好ましい。
溶液重合を行う場合には、単量体の混合物をトルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素の溶媒に溶解して調製した溶液を用いることができる。塊状重合により重合させる場合には、通常行われるように加熱により生じる遊離ラジカルや電離性放射線照射により重合を開始させることができる。
重合反応に用いられる開始剤としては、ラジカル重合において用いられる任意の開始剤を使用することができ、例えば、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物を用いることができる。
特に、90℃以上の高温下で重合を行わせる場合には、溶液重合が一般的であるので、10時間半減期温度が80℃以上で、かつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤などが好ましい。具体的には、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。
これらの開始剤は、例えば、0.005〜5質量%の範囲で用いることが好ましい。
重合反応に必要に応じて用いられる分子量調節剤としては、ラジカル重合において用いる任意のものが使用でき、例えばブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル等のメルカプタン化合物が特に好ましいものとして挙げられる。
これらの分子量調節剤は、アクリル系樹脂の重合度が好ましい範囲内に制御されるような濃度範囲で添加する。
アクリル系樹脂(a−1)としては、メタクリル酸メチル単独重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エチル共重合体が好ましく、成形加工時の流動性と耐熱性をバランスよく兼ね備えているという点で、とりわけ、メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体が好ましい。
アクリル系樹脂(a−1)として、組成、分子量など異なる複数種類のアクリル系樹脂を併用することができる。
アクリル系樹脂(a−1)の未延伸時の23℃における光弾性係数は、−60×10-12/Pa以上であることが好ましく、−30×10-12/Pa以上であることがさらに好ましく、−6×10-12/Pa以上であることがとりわけ好ましい。アクリル系樹脂(a−1)の光弾性係数がこの範囲にあると、スチレン系共重合体(a−2)との組成物とした時に光弾性係数が小さい光学フィルムが得られるため好ましい。
次に、第二の単量体成分である芳香族ビニル化合物単位と第三の単量体成分である一般式(1)で表される化合物単位を含むスチレン系共重合体(a−2)について説明する。
スチレン系共重合体(a−2)には、芳香族ビニル化合物単位と一般式(1)で表される化合物単位以外の単位が共重合されたものも含まれる。芳香族ビニル化合物単位と一般式(1)で表される化合物単位以外の単位を共重合する場合、その共重合割合は、スチレン系共重合体(a−2)に対し20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であってもよく、5質量%以下であってもよい。(
スチレン系共重合体(a−2)の具体例としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体があげられる。この共重合体中の無水マレイン酸含量は耐熱性の観点から0.1質量%以上である事が好ましく、透明性の観点から50質量%以下である事が好ましい。
本実施の形態の光学フィルムは、上述した連続相(a)に加えて、多層構造を有するゴム質含有粒子からなる分散相(b)を含む。
分散相(b)(ゴム質含有粒子)としては、上記特性を満たすものであれば、特に限定されず、一般的なブタジエン系ABSゴム、アクリル系、ポリオレフィン系、シリコーン系、フッ素ゴム等からなるゴム質層を含む多層構造を有するゴム粒子を使用することができる。中でも、三層構造以上の多層構造を有する粒子が好ましく、三層構造以上の多層構造を有するアクリル系ゴム粒子がより好ましい。ゴム質含有粒子として、上記三層構造以上の多層構造を有するゴム粒子を用いることにより、加熱によるゴム質含有粒子の変形が抑制され、光学フィルムのガラス転移温度(Tg)や透明性が維持される傾向にある。
本実施の形態において、多層構造を有するゴム質含有粒子とは、ゴム状ポリマーからなる軟質層を含む二層以上が積層したコア−シェル構造を有する粒子を言い、ゴム状ポリマーからなる軟質層とガラス状ポリマーからなる硬質層とが積層した構造を有するものであることが好ましい。
本実施の形態において、多層構造を有するゴム質含有粒子は、好ましくは、内側(コア)から硬質層―軟質層−硬質層の順に積層した三層構造を有する粒子である。硬質層を最内層と最外層に有することにより、ゴム質含有粒子の変形が抑制される傾向にあり、中央層に軟質成分を有することにより良好な靭性が付与される傾向にある。
前記三層構造を有するゴム質含有粒子の最内層を構成する材料としては、メタクリル酸メチル65〜90質量%と、これと共重合可能な他の共重合性単量体10〜35質量%とを含む共重合体が好ましい。屈折率を適切に制御する観点から、上記他の共重合性単量体は、好ましくは、アクリル酸エステル単量体0.1〜5質量%と、芳香族ビニル化合物単量体5〜34.89質量%と、共重合性多官能単量体0.01〜5質量%とを含む。
三層構造を有するゴム質含有粒子の最内層を形成する共重合体中のメタクリル酸メチルと共重合可能なアクリル酸エステル単量体としては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−へキシルである。芳香族ビニル化合物単量体としては、連続相(a)に使用される単量体と同様のものを用いることができるが、好ましくは、最内層の屈折率を調整して光学フィルムの透明性を良好にする観点から、スチレン又はその誘導体が用いられる。共重合性多官能単量体としては、特に限定されないが、好ましくは、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、トリアリルイソシアヌレート、マレイン酸ジアリル、ジビニルベンゼン等から1種又は2種以上を併用して用いる。上記化合物の中でも特に好ましいのは、(メタ)アクリル酸アリルである。
三層構造を有するゴム質含有粒子の中央層を形成する共重合体は、好ましくは、アクリル酸エステル55〜75質量%と、これと共重合可能な他の共重合性単量体25〜45質量%とを含む。上記他の共重合性単量体としては、好ましくは、芳香族ビニル化合物単量体20〜44.9質量%と、共重合性多官能単量体0.1〜5質量%とを含む。
三層構造からなるゴム質含有粒子の中央層を形成する共重合体は、光学フィルムに優れた靭性を付与する観点から、軟質なゴム弾性を示す共重合体であることが好ましい。中央層を構成するアクリル酸エステルとしては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル等から1種又は2種以上を併用して用いる。中でも、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−へキシルがより好ましい。また、アクリル酸エステルと共重合される芳香族ビニル化合物単量体としては、連続相(a)に使用される単量体と同様のものを用いることができるが、好ましくは中央層の屈折率を調整して光学フィルムの透明性を良好にする観点から、スチレン又はその誘導体が用いられる。また、共重合性多官能単量体としては、最内層で用いられる共重合性多官能単量体と同様のものを用いることができ、その含有量としては、0.1質量%以上5質量%以下であると、良好な架橋効果を有し、かつ、架橋が適度でゴム弾性効果が大きくなるため、光学フィルムの靭性が向上する傾向にあり好ましい。
三層構造を有するゴム質含有粒子の最外層を形成する共重合体は、好ましくは、メタクリル酸メチル70〜100質量%と、これと共重合可能な他の共重合性単量体0〜30質量%とを含む。
三層構造を有するゴム質含有粒子の最外層の、メタクリル酸メチルと共重合可能な他の共重合性単量体としては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−へキシルである。
ゴム質粒子の製造方法としては特に制限されず、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合等の公知重合法により得ることが可能であり、特に、乳化重合により得ることが好ましい。この場合、乳化剤、開始剤の存在下、初めに最内層の単量体混合物を添加し重合を完結させ、次に中央層の単量体混合物を添加して重合を完結させ、次いで最外層の単量体混合物を添加して重合を完結させることにより、容易に多層構造粒子をラテックスとして得ることができる。乳化重合の際に用いる開始剤の例としては、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。重合によって得られるゴム質含有粒子はラテックスから塩析、噴霧乾燥、凍結乾燥等の公知の方法により粉体として回収できる。
分散相(b)(ゴム質含有粒子)は、連続相(a)との屈折率差が0.015以下であることが好ましく、より好ましくは0.012以下、さらに好ましくは、0.01以下である。連続相(a)との屈折率差が0.015以下であると、透明性に優れた光学フィルムを得ることが可能となる。 上記屈折率条件を満たすための方法としては、連続相(a)の各単量体の単位組成比を調整する方法、及び/又は、ゴム質含有粒子の各層に使用される重合体及び/又は単量体の組成比を調整する方法等が挙げられる。
連続相(a)と分散相(b)(ゴム質含有粒子)の屈折率差は次のようにして測定することができる。
まず、分散相(b)(ゴム質含有粒子)については、ゴム質含有粒子をプレス成形し、当該成形体の平均屈折率をレーザー屈折計にて測定しその値を分散相(b)の屈折率とする。
同様に、連続相(a)については、連続相(a)を構成する材料(樹脂又は樹脂組成物)を成形し、当該成形体の平均屈折率をレーザー屈折計にて測定し、その値を連続相(a)の屈折率とする。
上記により測定された連続相(a)及び分散相(b)の屈折率の値の差を算出することにより屈折率差を求めることができる。
なお、本実施の形態において、屈折率とは、23℃における550nmの波長の光に対する屈折率をいう。
また、分散相(b)(ゴム質含有粒子)の平均粒子径は、0.04μm以上0.13μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.05μm以上0.1μm以下、さらに好ましくは0.055μm以上0.08μm、さらに好ましくは0.06μm以上0.075μmである。ゴム質含有粒子の平均粒子径が0.04μm以上であると、光学フィルムの靭性を維持でき、0.13μm以下であると、光学フィルムの透明性を保つことができる。特に、100μm以下の膜厚を有する光学フィルムの場合においては、透明性維持のために、平均粒子径は0.1μm以下であることが好ましい。
本実施の形態の光学フィルム中の分散相(b)の含有量は、耐折強度及び透明性の観点から連続相(a)100質量部に対して、55質量部以上90質量部以下であり、より好ましくは60質量部以上85質量部以下、さらに好ましくは65質量部以上85質量部以下、特に好ましくは67質量部以上82質量部以下である。
ゴム質含有粒子の含有量が55質量部以上であると、光学フィルムの耐折強度に優れ、加工工程においてマイクロクラックや亀裂等を抑制できる。特に、耐折強度はフィルムを延伸した場合であっても維持される。また、ゴム質含有粒子の含有量が連続相(a)100質量部に対して90質量部以下であれば、光学フィルムの耐熱性及び透明性を維持することができる。
本実施の形態の光学フィルムは、位相差を付与するため少なくとも一方向に延伸加工されている事が好ましい。延伸方法は特に制限されるものではなく、機械的流れ方向(MD)に縦一軸延伸、機械的流れ方向に直行する方向(TD)に横一軸延伸する方法等が利用でき、一軸又は二軸延伸によって延伸することが好ましい。例えば、工業的には、ロール延伸又はテンター延伸による一軸延伸法、ロール延伸とテンター延伸の組み合わせによる逐次二軸延伸法、テンター延伸による同時二軸延伸法、チューブラー延伸による二軸延伸法等によって延伸することができる。
延伸倍率は、1.1倍以上3.0倍以下であることが好ましい。より好ましくは1.2倍以上2.5倍以下であり、さらに好ましくは1.5倍以上2.0倍以下である。延伸倍率を上記範囲に調整することにより、光弾性係数、機械強度において好ましい延伸成形体が得られる傾向にある。なお、延伸倍率(倍)=延伸後の長さ/延伸前の長さである。
延伸温度としては、好ましくは光学フィルムのTg(ガラス転移温度)−5℃〜+40℃であり、より好ましくはTg+0℃〜30℃、さらに好ましくはTg+5℃〜20℃の範囲である。ここで、ガラス転移温度はDSC法や粘弾性法により求めることができる。
本実施の形態の光学フィルムは、透明性を表す指標の一つである23℃環境下のヘイズ値(濁度)が、好ましくは1.2%以下、より好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.6%以下である。23℃環境下のヘイズ値が1.2%以下であると、光学フィルムに高度な透明性が付与される傾向にある。
本実施の形態の光学フィルムは、23℃環境下の光弾性係数の絶対値が5.0×10-12/Pa以下であることが好ましく、4.0×10-12/Pa以下であることがより好ましく、3.0×10-12/Pa以下であることがさらに好ましい。光弾性係数が上記範囲内であると、応力による複屈折の変化が少ないため、液晶表示装置等に使用した場合にコントラストや画面の均一性に優れる傾向にある。
本実施の形態における「光弾性係数」とは、外力による複屈折の変化の生じやすさを表す係数で、下式により定義される。
R[/Pa]=Δn/σR
ここで、σRは伸張応力[Pa]、Δnは応力付加時の複屈折であり、Δnは下式により定義される。
Δn=n1−n2
(式中、n1は伸張方向と平行な方向の屈折率、n2は伸張方向と垂直な方向の屈折率である。)
ここで、光弾性係数の値がゼロに近いほど、外力による複屈折の変化が小さいことを示す。
光学フィルムの光弾性係数は、連続相(a)の単量体組成を変化させること等により制御することができる。
本実施の形態の光学フィルムのTg(ガラス転移温度)は、実用途上、好ましくは120℃以上、より好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。Tgが120℃以上であると、加工工程等での光学フィルムの熱変形が抑制される傾向にある。
本実施の形態の光学フィルムの連続相(a)には、本発明の効果を損なわない範囲で、上述した連続相(a)及び分散相(b)の成分以外の、他の重合体を混合することができる。そのような他の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂、及びフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
また、本実施の形態の光学フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種目的に応じて任意の添加剤を配合することができる。添加剤の種類は、樹脂の配合に一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、二酸化珪素等の無機充填剤、酸化鉄等の顔料、ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステアロアミド等の滑剤、離型剤、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフィン、有機ポリシロキサン、ミネラルオイル等の軟化剤・可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤、その他添加剤或いはこれらの混合物等が挙げられる。
さらに、本実施の形態の光学フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で、紫外線吸収剤を添加することができる。混合することができる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾトリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物、ベンゾフェノン系化合物、オキシベンゾフェノン系化合物、フェノール系化合物、オキサゾール系化合物、マロン酸エステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、ラクトン系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンズオキサジノン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は単独で用いても、2種以上を併用しても構わない。
本実施の形態の光学フィルムの製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法により得ることができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ブラベンダー、各種ニーダー等の溶融混練機を用いて連続相(a)及び分散相(b)を構成する成分を含む樹脂組成物を製造し、その後、Tダイ、円形ダイ等が装着された押出機等を用いて、原反フィルムを押し出し成形し、必要に応じて延伸等により配向を付与することにより製造することができる。
押し出し成形によりフィルムを得る場合は、事前に連続(a)及び分散相(b)を構成する成分を溶融混錬した材料を用いてもよいし、押し出し成形時に溶融混錬を経て成形することもできる。また、本実施の形態の光学フィルムは、ブロー成形、インジェクションブロー成形、インフレーション成形、発泡成形等、公知の方法で成形することによって製造することもでき、圧空成形、真空成形等の二次加工成形法を用いることもできる。
本実施の形態の光学フィルムの膜厚は、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは10μm以上90μm以下、さらに好ましくは20μm以上80μm以下、特に好ましくは30μm以上60μm以下である。特に、液晶ディスプレイ周辺の光学フィルムとして用いる場合には、100μm以下の膜厚が要求されており、耐折強度の観点から薄膜であることが好ましい。
本実施の形態の光学フィルムは、連続相(a)及び分散相(b)を構成する材料の組成、厚み、延伸温度、延伸倍率、延伸速度等を好ましい範囲内に設計する事により、面内レターデーション(Re)と厚み方向レターデーション(Rth)及び、Nz係数を制御する事ができる。
ここで、面内レターデーション(Re)と厚み方向レターデーション(Rth)及び、Nz係数は下式により定義される。
Re =(nx−ny)×d
Rth=((nx+ny)/2)−nz)×d
Nz =(nx−nz)/|(nx−ny)|
(式中、nx:フィルム面内において屈折率が最大となる方向をxとした場合のx方向の主屈折率、ny:フィルム面内においてx方向に垂直な方向をyとした場合のy方向の主屈折率、nz:フィルム厚み方向の主屈折率、d:フィルムの厚み(nm)である。)
本実施の形態の光学フィルムの面内レターデーション(Re)の値は好ましくは1nm〜400nm、より好ましくは2nm〜300nm、さらに好ましくは10nm〜200nmである。Reを上記範囲に調整する事により位相差フィルムとして好適に用いる事ができる。
本実施の形態の光学フィルムにおいては、厚み方向レターデーション(Rth)を負の値に設計する事が可能であるが、Rthを負の値に設計する事により液晶ディスプレイ用の好ましい光学フィルムが得られる。特に、水平電界(IPS)モード液晶ディスプレイ用として好ましい。好ましい厚み方向レターデーション(Rth)の値は、−0.5〜−200nm、より好ましくは−1〜−150nm、さらに好ましくは−5〜−100nmである。Rthを上記範囲に調整する事により位相差フィルムとして好適に用いる事ができる。
本実施の形態の光学フィルムのNz係数は、0〜−1である事が好ましく、より好ましくは0〜−0.5、さらに好ましくは0〜−0.3である。この範囲に設計する事により位相差フィルムとして好適に用いる事ができる。
本実施の形態の光学フィルムは、延伸方向に対して垂直な方向の耐折回数が10回以上である事が好ましい。より好ましくは20回以上である。ここで耐折回数とは、JIS P 8115(国際標準化機構:ISO5626)に従って求めた値をいう。耐折回数が10回以上であることにより、光学フィルムを筐体に組み込んだり、取り扱い時にぶつける等の衝撃でも割れてしまうリスクが低減する傾向にある。
本実施の形態の光学フィルムは、靭性の付与された位相差フィルムの用途に好適に用いることができる。
本実施の形態の光学フィルムには、例えば、反射防止処理、透明導電処理、電磁波遮蔽処理、ガスバリア処理等の表面機能化処理を適宜施してもよい。
以下に実施例を示して、本実施の形態をより詳細に説明するが、本実施の形態は以下に記載の実施例によって限定されるものではない。
[測定方法]
実施例中の各物性等の測定及び評価方法は次の通りである。
(1)光弾性係数(CR)の測定
測定光の経路に引張装置(井元製作所株式会社製)を配置し、試験片に伸張応力をかけながらその複屈折をRets−RFI(大塚電子株式会社製)を用いて測定した。伸張時の歪速度は0.3%/分(チャック間:30mm、チャック移動速度0.1mm/分)、試験片幅は10mmとした。23℃における、試験片の0〜0.5%の歪範囲における複屈折の絶対値(|Δn|)をy軸、伸張応力(σR)をx軸としてプロットし、最小二乗近似により線形領域の直線の傾きを求め、光弾性係数の絶対値(|CR|)を計算した。
(2)面内レターデーション(Re)の測定
大塚電子株式会社製複屈折測定装置RETS−100を用いて、測定面が測定光と垂直になるように試料を配置し、23℃で回転検光子法により面内レターデーション(Re)を測定・算出した。
(3)厚み方向レターデーション(Rth)、Nz係数の測定
Metricon社製レーザー屈折計Model2010を用いて、23℃で光学フィルムの平均屈折率nを測定する。そして、平均屈折率nとフィルム厚さd(nm)を大塚電子(株)社製複屈折測定装置RETS−100に入力し、23℃における厚み方向レターデーション(Rth)、Nz係数を測定・算出した。
(4)フィルムのガラス転移温度(Tg)の測定
DSC−7型(パーキン・エルマー社製)を用い、室温から200℃までの昇温測定において、昇温速度20℃/分でフィルムサンプル質量8.0〜10mgのTgを測定した。
(5)ゴム質含有粒子の平均粒子径の測定 ゴム質含有粒子の乳化液をサンプリングして、固形分500ppmになるように水で希釈し、UV1200V分光光度計(株式会社島津製作所製)を用いて波長550nmでの吸光度を測定した。この値から、
透過型電子顕微鏡写真より粒子径を計測したサンプルについて、同様に吸光度を測定して作成した検量線を用いて平均粒子径を求めた。
(6)耐折回数の測定(靭性の評価)
光学フィルムの靭性は、以下の条件により評価した。
長さ110mm×幅15mmに裁断したサンプルをJIS P 8115(国際標準化機構:ISO5626)に従って、延伸方向に対して垂直方向における損傷(折れ破壊)にいたる試験回数を測定し、耐折回数とした。下記に試験条件を記載する。
試験条件
試験機:MIT耐折試験機(東洋精機製作所株式会社製)
荷重:2.45N (=250g)
折り曲げ角度:±135°
折り曲げ速度:175cpm
試験片つかみ具
先端半径:R=0.38mm
開き:0.25mm
(7)フィルム膜厚の測定
マイクロメーター(ミツトヨ株式会社製)を用いて各フィルムの中央部を測定した。
(8)屈折率の測定。
Metricon社製レーザー屈折計Model2010を用いて、連続相(a)を形成する樹脂又は樹脂組成物のみからなるフィルム及び分散相(b)(ゴム質含有粒子)のみからなるフィルムをプレス成形により作成し、その23℃における、550nmの波長の光に対する平均屈折率を測定した。
(9)ヘイズの測定
各フィルムのヘイズ値をJIS−K7136に準じて測定した。
[原料の準備]
(I)耐熱アクリル系樹脂(a)(連続相(a))
特公昭63−1964に記載された方法で、メタクリル酸メチル−スチレン−無水マレイン酸共重合体である耐熱アクリル系樹脂を得た。得られた共重合体の組成は、メタクリル酸メチル72質量%、スチレン16質量%、無水マレイン酸12質量%であり、共重合体メルトフローレート値(ASTM−D1238;230℃、3.8kg荷重)は1.6g/10分であった。
(II)アクリル系樹脂(a−1)(連続相(a))
メタクリル酸メチル89.2質量部およびアクリル酸メチル5.8質量部からなる単量体混合物に溶媒としてキシレン5質量部、開始剤として1,1−ジ−t−ブチルパ−オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.0294質量部、および分子量調節剤としてn−オクチルメルカプタン0.115質量部を添加し、均一に混合した。この溶液を内容積10Lの密閉式耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に平均温度130℃、平均滞留時間2時間で重合した後、反応器に接続された脱気設備つきの貯槽に連続的に送り出して揮発分を除去した。さらに押出機に連続的に溶融状態で移送し、押出機にて共重合体のペレットを得た。
得られた共重合体のアクリル酸メチル含量は6.0質量%、質量平均分子量は145,000、ASTM−D1238に準拠して測定した230℃、3.8キログラム荷重のメルトフローレート値は1.0g/10分であった。
(III)スチレン系共重合体(a−2)(連続相(a))
ポリスコープ社製、スチレン−無水マレイン酸共重合体(Xiran SZ26180、無水マレイン酸含有量:26質量%)を使用した。
(IV)ゴム質含有粒子(分散相(b))
内容積10Lの還流冷却器付反応器に、イオン交換水4600mL、乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム24gを投入し、250rpmの回転数で攪拌しながら、窒素雰囲気下80℃に昇温し、酸素の影響が事実上無い状態にした。次いで、還元剤としてロンガリツトl.2gを加え均一に溶解した。
第一層として、メタクリル酸メチル150g、アクリル酸n−ブチル2.5g、スチレン40g、メタクリル酸アリル0.2gの単量体混合物とジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド0.2gを加え、80℃で重合した。約15分で反応は完了した。
次いで、第二層として、アクリル酸n−ブチル1110g、スチレン572g、ポリエチレングリコールジアクリレート40g、メタクリル酸アリル7.0g、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド3.5g、ロンガリツト2.0gの混合物を90分にわたって滴下した。滴下終了後60分で反応は完了した。
次いで、第三層1段としてメタクリル酸メチル190g、アクリル酸n−ブチル2.0g、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド0.2g、n−オクチルメルカプタン0.1gの混合物を5分にわたって滴下し、滴下終了後、この段階の反応は約15分で完了した。
最後に、第三層2段としてメタクリル酸メチル380g、アクリル酸n−ブチル2.5g、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド0.4g、n−オクチルメルカプタン1.2gの混合物を10分にわたって加えた。この段階は約15分で反応が完了した。
温度を95℃に上げ、1時間保持し、得られた乳化液を0.5%塩化アルミニウム水溶液中に投入して重合体を凝集させ、温水で5回洗浄後、乾燥して白色フロック状の材料を得た。得られたゴム質含有粒子の平均粒子径は0.1μmであった。また、耐熱アクリル系樹脂(a)との屈折率差は0.004であった。
[実施例1〜3及び比較例1〜5]
耐熱アクリル系樹脂(a)、アクリル系樹脂(a−1)、スチレン系共重合体(a−2)、及び分散相(b)をそれぞれ表1に示す配合で混合し、テクノベル製Tダイ装着押出機(KZW15TW−25MG−NH型)を用いて、スクリュー回転数、シリンダー温度、Tダイ温度を調整して押出成形する事により原反フィルムを得た。 得られた原反フィルムを引っ張り試験機を用い、延伸温度を135℃、延伸速度を500%/分、延伸倍率を2倍として一軸延伸した。
配合組成、フィルム特性評価結果を表1に示す。
本実施形態に対応する実施例1〜3においては、透明性が高く(ヘイズ値が小さく)、靱性に優れた(耐折回数の大きい)フィルムが得られた。なお、実施例3においては、ゴム質含有粒子を配合せずにアクリル系樹脂(a−1)79質量部及びスチレン系共重合体(a−2)21質量部のみからなる樹脂組成物を押出成形したものを作成し平均屈折率を測定した結果、ゴム質含有粒子との屈折率差は0.008であった。
これに対し、比較例1及び5ではゴム質含有粒子を配合していないため靱性に劣った。また、比較例2においてはゴム質含有粒子が配合されているが、配合量が十分でなく劣った。一方、比較例3、4ではゴム質含有粒子の配合量は十分であり靱性は改善されたが、今度はフィルムの透明性が損なわれていた。
本発明の光学フィルムは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等のディスプレイに用いられる導光板、拡散板、偏光板保護フィルム、1/4波長板、1/2波長板、視野角制御フィルム、液晶光学補償フィルム等の位相差フィルム、ディスプレイ前面板、ディスプレイ基盤、レンズ、タッチパネル等、また、太陽電池に用いられる透明基盤等に利用することができる。その他にも、光通信システム、光交換システム、光計測システムの分野において、導波路、レンズ、光ファイバー、光ファイバーの被覆材料等にも利用することができる。
本発明の光学フィルムは、例えば、反射防止処理、透明導電処理、電磁波遮蔽処理、ガスバリア処理等の表面機能化処理をすることもできる。

Claims (11)

  1. 連続相(a)と分散相(b)とを含む光学フィルムであって、
    前記連続相(a)は、一種又は二種以上の樹脂を含むものであって、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸エステル単位40質量%以上90質量%以下、芳香族ビニル化合物単位5質量%以上40質量%以下、及び下記一般式(1)で表される化合物単位5質量%以上30質量%以下を含み、
    前記分散相(b)は、多層構造を有するゴム質含有粒子であり、
    前記連続相(a)100質量部に対して、前記分散相(b)を55質量部以上90質量部以下含むことを特徴とする光学フィルム。
    (式中、XはO又はN−Rを示し、Oは酸素原子、Nは窒素原子、Rは水素原子、アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。)
  2. 前記ゴム質含有粒子の平均粒子径が0.04μm以上0.13μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記ゴム質含有粒子の前記連続相(a)に対する屈折率差が0.015以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 少なくとも一方向に延伸されたフィルムであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の光学フィルム。
  5. 分散相(b)が、三層構造以上の多層構造を有する粒子であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の光学フィルム。
  6. 分散相(b)が、内側から硬質層−軟質層−硬質層の順に形成された三層構造を有する粒子である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  7. 膜厚が100μm以下、23℃におけるヘイズ値が1.2%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  8. Tg(ガラス転移温度)が120℃以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  9. 23℃における光弾性係数の絶対値が5.0×10-12/Pa以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  10. 厚み方向レターデーション(Rth)の値が、−0.5〜−200nmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  11. 延伸方向に対して垂直方向の耐折回数が10以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学フィルム。
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