JP2008046495A - 光学積層フィルム、偏光光源装置、及び液晶表示装置 - Google Patents

光学積層フィルム、偏光光源装置、及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カールやしわの発生による、フィルム端部での輝度低下や、フィルム面内での輝度のバラツキのない輝度向上フィルムに好適な光学積層フィルム、該光学積層フィルムを組みこんだ表示特性良好な偏光光源装置、該偏光光源装置を組みこんだ液晶表示装置を提供する。
【解決手段】本発明にかかる光学積層フィルムは、第1基材とコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む偏光分離シート、接着層、及び第2基材を含み、前記第1基材及び第2基材の線膨張係数がほぼ同じである光学積層フィルム。本発明にかかる偏光光源装置は、前記本発明の光学積層フィルムが組み込まれていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、輝度向上フィルムに好適な光学積層フィルム、及び該光学積層フィルムを組みこんでなる偏光光源装置、該偏光光源装置を組みこんでなる液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置などのディスプレイ装置において、その輝度を向上させるために輝度向上フィルムを設けることが知られている。
かかる輝度向上フィルムとしては、例えば、特定の円偏光を透過させ、それ以外の光を反射させる偏光分離層と、偏光分離層から出射した円偏光を直線偏光に変換する1/4λ板とから構成されるものが知られている。かかる偏光分離層としては、液晶性モノマーをコレステリック相に配向させ、それを架橋的に重合させることによりコレステリック相を固定した樹脂層を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記輝度向上フィルムを、例えば、液晶表示装置のバックライトと液晶セルとの間に、1/4λ板側が液晶セルに面する向きにして、設けると、偏光分離層を透過した特定の円偏光が1/4λ板から直線偏光として出射される。一方、偏光分離層により反射された光はバックライト中の反射板などにより反射・拡散される。そして、反射された光のうち、偏光分離層に再び入射した際に偏光分離層を透過する円偏光となった光は、偏光分離層を透過し、1/4λ板から直線偏光として出射される。このようにして、バックライトの自然光(無配向の光)を、効率良く所望の直線偏光に変換して液晶セルに入射させることができ、その結果、ディスプレイ装置の輝度向上が達成される。
上記の輝度向上フィルムは、偏光分離シート(i)と、1/4λ板(ii)とを貼付することにより作製される。
前記偏光分離シート(i)は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)製等の透明な基材の面上に必要に応じて配向膜を形成し、該配向膜表面にラビング処理等の配向処理を施した後、該配向膜表面上に、コレステリック相に配向しうる液晶性モノマーを塗布し、配向させ、該液晶性モノマーを架橋重合させてコレステリック規則性を有する樹脂層を設けることにより、形成される。
前記偏光分離シート(i)と1/4λ板(ii)とを貼付する際、前記コレステリック規則性を有する樹脂層を保護する等の目的から、通常、偏光分離シート(i)は、前記樹脂層を有する面が1/4λ板(ii)に面するよう貼付し、(基材)−(コレステリック規則性を有する樹脂層)−(1/4λ板)という層構成の輝度向上フィルムとするのが、一般的である。
特開2002−341343号公報
しかしながら、このような層構成を有する輝度向上フィルムは、基材と1/4λ板との貼り合わせ時に、フィルムがカールしやすい。特に、熱ラミネートによる貼り合わせでは、フィルムにカールやしわが発生しやすく、しわやカールによって、偏光分離層として機能するコレステリック規則性を有する樹脂層の構造変化が生じる。この構造変化により、輝度向上フィルムを液晶表示装置に配置したとき、フィルム端部での輝度低下や、フィルム面内での輝度ムラや色味の変化が発生するなどの不具合が発生する。そのため、熱ラミネートによる貼り合わせでも、上記問題が起こらない輝度向上フィルムが求められている。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その課題は、カールやしわの発生による、フィルム端部での輝度低下や、フィルム面内での輝度のバラツキのない輝度向上フィルムに好適な光学積層フィルム、該光学積層フィルムを組みこんだ表示特性良好な偏光光源装置、該偏光光源装置を組みこんだ液晶表示装置を提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明にかかる光学積層フィルムは、第1基材とコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む偏光分離シート、接着層、及び第2基材を含み、前記第1基材及び第2基材の線膨張係数がほぼ同じであることを特徴とする。
また、本発明にかかる偏光光源装置は、前記本発明の輝度向上フィルムが組み込まれていることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる液晶表示装置は、前記本発明の偏光光源装置が組みこまれていることを特徴とする。
本発明にかかる光学積層フィルムは、その構成要素である第1基材及び第2基材の線膨張係数がほぼ同じであるため、これら構成要素が貼り合わされてなる製品において、しわやカールの発生が防止される。その結果、平坦性に優れ、偏光光源装置や液晶表示装置への組み込みにおける操作性の良好な輝度向上フィルムに好適な光学積層フィルムを提供することができる。また、本発明の光学積層フィルムを組み込むことによって、表示性能に優れた液晶表示装置を提供することができる。
本発明にかかる輝度向上フィルムは、前述のように、第1基材とコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む偏光分離シート、接着層、及び第2基材を含み、前記第1基材及び第2基材の線膨張係数がほぼ同じであることを特徴とする。
本発明において、第1基材及び第2基材の線膨張係数がほぼ同じであるとは、JIS K7197により測定される、第1基材の線膨張係数と第2基材の線膨張係数との差の絶対値が、2.0×10-5(1/℃)以下であることをいう。
前記線膨張係数の差の絶対値が上記範囲を超えると、第1基材と第2基材とを接着層を介して貼り合わせる時に、フィルムのカールやしわが発生してしまう。
前記線膨張係数の差の絶対値は、好ましくは1.0×10-5(1/℃)以下である。また、前記線膨張係数は、基材の材料によりほぼ決まる。さらに、基材が後述する2層以上の複数層構成の場合においては、複数層全体の線膨張係数で考える。
本発明において、第1基材、第2基材の少なくとも一方が、位相差フィルムであることが好ましい。前記位相差フィルムは、λ/4板の機能を有している及び/又は厚み方向のレタデーションRthが−20〜−1,000nmである位相差フィルムであることが好ましい。
第1基材、第2基材の少なくとも一方が、λ/4板の機能を有していることにより、コレステリック規則性を有する樹脂層により偏光分離された円偏光を直線偏光に変換することができる。第1基材、第2基材の少なくとも一方が、厚み方向のレターデーションRthが上記範囲であることにより、光学積層フィルムに対して法線方向に入射した光だけでなく斜め方向から入射した光に対しても、所望の偏光に変換することができる。
本発明において、「λ/4板の機能を有している」とは、透過光における面内方向のレターデーション値Reが、透過光の中心波長の1/4の値から±65nm、好ましくは±30nmの範囲であることをいう。なお、Reは、式I:Re=(nx−ny)×d(式中、nxは厚み方向に垂直な方向であって最大の屈折率を与える面内の方向の屈折率を表し、nyは厚み方向に垂直な方向であってnxに直交する面内の方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。)で表される値である。
本発明において、厚み方向のレターデーション値Rthは、透過光の波長範囲の中心波長において、好ましくは−20〜−1,000nm、さらに好ましくは−50〜−300nmである。前記Rthは、式II:Rth=((nx+ny)/2−nz)×d(式中、nxは厚み方向に垂直な方向であって最大の屈折率を与える面内の方向の屈折率を表し、nyは厚み方向に垂直な方向であってnxに直交する面内の方向の屈折率を表し、nzは厚み方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。)で表される値である。
なお、前記Re及びRthは、市販の位相差測定装置を用いて、基材を長手方向及び幅方向に100mm間隔(長手方向又は幅方向の長さが200mmに満たない場合は、その方向へは等間隔に3点指定する)で、全面にわたり、格子点状に測定を行い、その平均値とする。
本発明に用いる第1基材及び第2基材を構成する材料としては、通常、熱可塑性樹脂が用いられる。具体的には、脂環式構造を有する樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホンなどを挙げることができる。これらの中でも、脂環式構造を有する樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
脂環式構造を有する樹脂は、主鎖及び/又は側鎖にシクロアルカン構造を有する非晶性のオレフィンポリマーである。具体的には、(1)ノルボルネン重合体、(2)単環の環状オレフィン重合体、(3)環状共役ジエン重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物などが挙げられる。これらの中でも、透明性や成形性の観点からノルボルネン重合体がより好ましい。これらの脂環式構造を有する樹脂は、特開平5−310845号公報、特開平5−97978号公報、米国特許第6,511,756号公報に記載されているものが挙げられる。
スチレン樹脂は、スチレン構造を繰り返し単位の一部又は全部として有する樹脂であり、ポリスチレン、又は、スチレン、α-メチルスチレン、o-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロスチレン、p-ニトロスチレン、p-アミノスチレン、p-カルボキシスチレン、p-フェニルスチレンなどのスチレン系単量体と、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニルなどのその他の単量体との共重合体などを挙げることができる。これらの中で、ポリスチレン又はスチレンと無水マレイン酸との共重合体を好適に用いることができる。
アクリル樹脂は、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを含有するモノマーの重合体であり、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルに由来する構成単位の総含有量が90%以上の重合体である。具体的には、メタクリル酸エステルの単独重合体、メタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエステルとの共重合体、メタクリル酸エステル及び/又はアクリル酸アルキルエステルと他の単量体との共重合体が挙げられる。
メタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられ、メタクリル酸メチルが好ましい。また、アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。さらに、前記他の単量体としては、ビニルシアン化合物などが挙げられる。
本発明において、基材を構成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、特に制限されないが、90℃以上であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましい。
本発明に使用する基材には、必要に応じて酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、塩素捕捉剤、難燃剤、結晶化核剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、離型剤、顔料、有機又は無機の充填剤、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性化剤、汚染防止剤、抗菌剤やその他の樹脂、熱可塑性エラストマーなどの公知の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で含有していてもよい。
本発明においては、光学積層フィルムを構成する第1基材及び第2基材は、両者の線膨張係数がほぼ同じになるように選択すればよく、単層構成でも2層以上の複数層構成でもよい。中でも、第1基材、第2基材の少なくとも一方がスチレン樹脂層と他の熱可塑性樹脂層を含む基材であることが好ましく、他の熱可塑性樹脂層が脂環式構造を有する樹脂層又はアクリル樹脂層であることがより好ましく、アクリル樹脂層であることが特に好ましい。前記基材が、スチレン樹脂層及び他の熱可塑性樹脂層を含む基材であることにより、光学積層フィルムに求められる高い透明性をスチレン樹脂層により、基材として求められる剛性(例えば、取り扱い性)を他の熱可塑性樹脂層により付与することができる。さらに他の熱可塑性樹脂層が、アクリル樹脂層であることにより、他の熱可塑性樹脂層にも高い透明性を付与することができる。
基材にスチレン樹脂層を含む場合には、他の熱可塑性樹脂層を補強層として設けるのが好ましい。スチレン樹脂層及び他の熱可塑性樹脂層を含む場合は、スチレン樹脂層/他の熱可塑性樹脂層の2層構成、又は他の熱可塑性樹脂層/スチレン樹脂層/他の熱可塑性樹脂層の3層構成にするのが好ましい。また、複数層構成の場合、各樹脂層の間に接着層を設けてもよい。他の熱可塑性樹脂層を2層以上設ける場合には、他の熱可塑性樹脂層は同じ種類でもよく、異なる種類でもよいが、同じ種類で構成されるのが好ましい。
基材を製造する方法としては、特に制限されず、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の方法を適用し得る。また、基材が2層以上の複数層構成の場合、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等の共押出による成形方法、基材樹脂フィルムに対して樹脂溶液をコーティングするようなコーティング成形方法などの公知の方法が挙げられる。押出温度などの製造条件は、用いる熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜選択されうる。
基材が位相差フィルムである場合、該基材は基材原反を延伸することにより得られる。延伸方法としては、公知の方法を適用しうる。具体的には、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法、テンターを用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔が開かれて縦方向の延伸と同時にガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後にその両端部をクリップ把持してテンターを用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機や、横又は縦方向に左右等速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにして、移動する距離が同じで延伸角度θを固定できるようにした若しくは移動する距離が異なるようにしたテンター延伸機を用いて斜め延伸する方法;が挙げられる。
基材として、スチレン樹脂層及び他の熱可塑性樹脂層を含む基材原反を延伸して得られる位相差フィルムを用いる場合、スチレン樹脂のガラス転移温度をTg(a)、他の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(b)としたとき、Tg(a)>Tg(b)+20℃の関係を満たすことが好ましい。さらに、該基材が1/4波長板の機能を有し、かつ厚み方向のレターデーションRthが−20〜−1,000nmの範囲にある位相差フィルムとするためには、前記基材原反を、Tg(a)−10℃〜Tg(a)+20℃の延伸温度、1.05〜30倍の延伸倍率で延伸することが好ましい。このような関係を満たすことにより、延伸した際にスチレン樹脂層に有効に光学的異方性を与え、良好な位相差フィルムを得ることができる。
基材の厚みは、通常30〜500μm、好ましくは50〜300μmの範囲である。
本発明に用いる偏光分離シートを構成するコレステリック規則性を有する樹脂層は、コレステリック規則性を持った分子配向が固定された樹脂層のことをいい、具体的には、液晶ポリマーを配向させたもの、重合性液晶化合物を重合してなるものなどが挙げられるが、重合性液晶化合物を重合してなるものが好ましい。
前記重合性液晶化合物としては、例えば、下記(式1)で表される化合物を挙げることができる。
3−C3−D3−C5−M−C6−D4−C4−R4 (式1)
(式1)中、R3及びR4は反応性基であり、それぞれ独立してアクリル基、メタアクリル基、エポキシ基、チオエポキシ基、オキセタン基、チエタニル基、アジリジニル基、ピロール基、ビニル基、アリル基、フマレート基、シンナモイル基、オキサゾリン基、メルカプト基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、及びアルコキシシリル基からなる群より選択される基を表す。D3及びD4は単結合、炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、及び炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレンオキサイド基からなる群より選択される基を表す。C3〜C6は単結合、−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−C=N−N=C−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−からなる群より選択される基を表す。Mはメソゲン基を表し、具体的には、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素原子数1〜10個の直鎖状又は分岐状のアルキル基、ハロゲン化アルキル基で1つ以上置換されていてもよいアゾメチン類、アゾキシ類、ビフェニル類、ターフェニル類、ナフタレン類、アントラセン類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類、及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類の群から選択された2〜4個の骨格を−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−C=N−N=C−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−等の結合基によって結合されて形成さる。
前記重合性液晶化合物を重合して、コレステリック規則性を持った樹脂層とする方法は、特に限定されないが、例えば、必要に応じて配向膜形成及びラビング処理を施した支持基材上に、前記重合性液晶化合物を含む組成物を塗布し、重合させる方法をとることができる。また、必要に応じて塗布−重合の工程を複数回繰り返し複数の樹脂層を形成したり、樹脂層及び支持基材を有する積層体を複数貼り合せたりして、複数の樹脂層を設けてもよい。反射帯域の異なる複数の樹脂層を設けることにより、より広い反射帯域を有する円偏光分離素子を得ることができる。
前記重合性液晶化合物を含む組成物としては、前記重合性液晶化合物に加え、架橋剤、光開始剤、界面活性剤、カイラル剤、溶媒、ポットライフ向上のための重合禁止剤、耐久性向上のための酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等を含有することができる。当該組成物の塗布は、リバースグラビアコーティング、ダイレクトグラビアコーティング、ダイコーティング、バーコーティング等の公知の方法により行うことができる。
また、当該組成物中の前記重合性液晶化合物の重合は、1回以上の加温及び/又は光照射により行うことができる。加温条件は、具体的には、例えば、温度40〜140℃、時間は1秒〜3分とすることができる。本発明において光照射に用いる光とは、可視光のみならず紫外線及びその他の電磁波をも含む。光照射は、具体的には、例えば、波長200〜500nmの光を0.01秒〜3分照射することにより行うことができる。また、例えば、積算光量0.01〜50mJ/cm2の微弱な紫外線照射及び加温を含む、複数回の紫外線照射−加温を行うことにより、反射帯域の広い円偏光分離素子とすることもできる。例えば、前記微弱な紫外線照射−加温の工程を1回以上行った後、最終的に重合性液晶化合物を硬化させるための加温及び/又は光照射を行うことにより、反射帯域の広い樹脂層とすることができる。また、円偏光分離素子が複数の樹脂層を含む場合、好ましくは全ての層について複数回の紫外線照射−加温を行い、各層の反射帯域を広げることが好ましい。
本発明の輝度向上フィルムにおいて、コレステリック規則性を有する樹脂層の乾燥膜厚は、好ましくは3.0μm〜7.0μm、より好ましくは3.5〜6.5μmである。3.0μmより薄いと反射率が低下してしまい、7.0μmより厚いと、樹脂層に対して斜め方向から観察した時に着色してしまうため、それぞれ好ましくない。
本発明に用いる接着層としては、偏光分離シートと、第2基材とを接着する機能を有するものであれば特に制限されないが、温度23℃における剪断貯蔵弾性率が1〜500MPaである組成物から構成されていることが好ましい。本発明の輝度向上フィルムを、上記特性をもつ接着層で構成することにより、本発明の輝度向上フィルムの打ち抜き加工性を良好に維持することができる。
前記組成物は、少なくとも接着剤を構成する主ポリマーを含有する。該主ポリマーとし
ては、アクリル系重合体およびアクリル系共重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、エチレン
/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/塩化ビニル
共重合体、熱可塑性エラストマー、エポキシ系、天然ゴム系、合成ゴム系などが挙げられ
る。これらの中でも、透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集力を示し、耐候性に優れる点で
、熱可塑性エラストマー、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸エステ
ル共重合体が好ましい。熱可塑性エラストマーとは、加硫処理をしなくても、室温でゴム
弾性を有する樹脂であり、具体的には、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレ
ン-エチレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチ
レン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-エチレンブチレン-スチレンブロ
ック共重合体、スチレン-エチレンプロピレン-スチレンブロック共重合体、エチレン-プ
ロピレン共重合体およびエチレン-プロピレンターポリマー、ポリエチレン、ポリプロピ
レンおよびこれらにカルボキシル基、スルホニル基を導入したものが挙げられる。また、
これらの主ポリマーの分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定し
たポリイソプレンの重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜500,000であ
り、好ましくは20,000〜400,000である。
前記組成物には、主ポリマーの種類に応じて、他の配合剤を配合することができる。他
の配合剤としては、粘着付与剤、架橋剤又は硬化剤、酸化防止剤、光拡散剤、消泡剤、安
定剤が挙げられる。
前記組成物、すなわち、ホットメルト型接着剤の23℃における剪断貯蔵弾性率は、より好ましくは2〜300MPaであり、より好ましくは5〜250MPaである。
前記組成物を用いて接着剤として使用する場合は、前記組成物を溶剤又は水に、溶解又
は分散させて用いる。前記溶剤としては、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソ
ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ールなどを用いることができる。
本発明の光学積層フィルムにおいて、接着層の平均厚みが、2μm〜50μmであるこ
とが好ましく、5μm〜30μmであることがより好ましい。平均厚みは、接着層の厚み
を幅方向に等間隔に測定し、各測定点における測定値の平均値で表される。
本発明の光学積層フィルムは、第1基材とコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む偏光分離シート、接着層、及び第2基材を含む。輝度向上フィルムの具体的な層構成としては、(1)第1基材/(接着層)/コレステリック規則性を有する樹脂層/接着層/第2基材、(2)コレステリック規則性を有する樹脂層/(接着層)/第1基材/接着層/第2基材が挙げられる。前記(接着層)は、任意の層であることを意味する。
基材についてさらに具体的には、前記(1)の態様の場合、(1−1)第1基材が未延伸の基材,第2基材がλ/4板の機能を有する位相差フィルムである態様;(1−2)第1基材及び第2基材がλ/4板の機能を有する位相差フィルムである態様;(1−3)第1基材がλ/2板の機能を有する位相差フィルム,第2基材がλ/4板の機能を有するフィルムである態様が挙げられる。一方、前記(2)の態様の場合、(2−1)第1基材が未延伸の基材,第2基材がλ/4板の機能を有する位相差フィルムである態様;(2−2)第1基材がλ/4板の機能を有する位相差フィルム,第2基材がλ/2板の機能を有する位相差フィルムである態様が挙げられる。中でも、基材の厚みを任意に変えることのできる未延伸の基材を使用する(1−1)、(2−1)の態様が好ましく、コレステリック規則性を有する樹脂層を保護できるという観点から、(1−1)がより好ましい。
なお、前記「λ/2板の機能を有している」とは、透過光における正面方向のレターデーション値Reが、透過光の中心波長の1/2の値から±65nm、好ましくは±30nmの範囲であることをいう。なお、Reは、式I:Re=(nx−ny)×d(式中、nxは厚み方向に垂直な方向であって最大の屈折率を与える面内の方向の屈折率を表し、nyは厚み方向に垂直な方向であってnxに直交する面内の方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。)で表される値である。
本発明の偏光光源装置は、光源及び本発明の光学積層フィルムを含む。
図1及び図2は、それぞれ本発明の偏光光源装置の一例を示す断面図である。なお、図2において、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明を簡略化する。図1及び図2に示す偏光光源装置11及び21は、光源装置10又は20の出射面側に、本発明の光学積層フィルムAが配置されている。
図1における光源装置10は、サイドライト式と呼ばれるもので、光源1、導光板2、及び、導光板2の背面に配置された反射板3を備えている。この光源装置10においては、導光板2の側面に配置された光源1からの光は、光源1の導光板2に面しない側を覆う反射鏡4で反射されて、導光板2内に取り込まれ、その中を進むと共に、反射板3での反射と相まって、導光板2の前面側から均一に光が放出されるようになっている。
図2における光源装置20は、直下式と呼ばれるもので、光源1、光拡散板5、及び、光拡散板5の光源1を介した裏側に配置された反射板3を備えている。この光源装置20においては、光源1からの光は、光拡散板5の中を進むと共に、反射板3での反射と相まって、光拡散板5の前面側から均一に光が放出されるようになっている。
図1及び図2に示す偏光光源装置において、本発明の光学積層フィルムAは、該フィルムの偏光分離シート側が光源装置側にくるように配置される。
光源1としては、特に限定されず、公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが使用できる。具体的には、冷陰極管、発光ダイオード、エレクトロルミネッセンスランプなどが挙げられる。
反射板3としては、特に限定されず、公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが使用できる。具体的には、内部に空洞を形成した白色プラスチックシート、酸化チタンなどの白色顔料を表面に塗布したプラスチックシートなどが挙げられる。
導光板2としては、光源から発せされた光を内部に取り込み、面状発光体として機能するものであり、公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが使用できる。具体的には、プラスチックシートやガラス板からなり、背面側に、凹凸処理や白色ドット印刷処理、ホログラム処理などを施したものが挙げられる。
光拡散板5は、光源からの光を散乱透過する部材であり、通常は全光線透過率が60%以上、ヘイズ率が10%以上の光学部材である。光拡散板としては、特に限定されず、熱可塑性樹脂中に光拡散剤を分散させたものを成形したもの、プラスチックシートやガラス板を粗面化処理したものなどが挙げられる。
偏光光源装置には、必要に応じて、拡散シートやレンズシートなどを有していてもよい。拡散シート及びレンズシートは、公知の偏光光源装置や液晶表示装置に採用されているものが使用できる。レンズシートは、光源から発せされた光を集光するものであり、具体的には、プラスチックシート上に微細な多数のプリズムを形成したもの、凸レンズや凹レンズを敷き詰めたマイクロレンズアレイなどが挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、本発明の偏光光源装置を含む。
図3は、本発明の液晶表示装置の一例を示す断面図である。なお、図3において、図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明を簡略化する。図3に示す液晶表示装置30は、直下式の偏光光源装置21、本発明の光学積層フィルムAの第2基材側に、後面側偏光板6、液晶セル7、前面側偏光板8をこの順に配置している。液晶セル7と前面側偏光板8の間には、必要に応じて、光学補償フィルムを1枚又は複数枚配置してもよい。
液晶セル7はその表示モードによって特に制限されない。例えば、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、バーティカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーティカルアラインメント(MVA)モード、インプレーンスイッチング(IPS)モードなどを挙げることができる。
後面側偏光板6及び前面側偏光板8としては、特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。
以下に、本発明の実施例を説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。なお、以下において、「部」及び「%」は、特に断らない限り、重量部及び重量%を表す。
(複層フィルム(A)の作製)
メタクリル酸メチル97.8%とアクリル酸メチル2.2%とからなるモノマー組成物を、バルク重合法により重合させ、樹脂ペレットを得た。
特公昭55−27576号公報の実施例3に準じて、ゴム粒子を製造した。このゴム粒子は、球形3層構造を有し、芯内層が、メタクリル酸メチル及び少量のメタクリル酸アリルの架橋重合体であり、内層が、主成分としてのアクリル酸ブチルとスチレン及び少量のアクリル酸アリルとを架橋共重合させた軟質の弾性共重合体であり、外層が、メタクリル酸メチル及び少量のアクリル酸エチルの硬質重合体である。また、内層の平均粒子径は0.19μmであり、外層をも含めた粒径は0.22μmであった。
上記樹脂ペレット70部と、上記ゴム粒子30部とを混合し、二軸押出機で溶融混練して、メタクリル酸エステル重合体組成物A(ガラス転移温度105℃)を得た。
上記メタクリル酸エステル重合体組成物Aと、ポリスチレン樹脂(スチレン−無水マレイン酸共重合体、ガラス転移温度130℃)とを、温度280℃で、共押出成形することにより、アクリル系樹脂層(b)/スチレン系樹脂層(a)/アクリル系樹脂層(b)の3層構造で、250μmの複層フィルム(A)を得た。この複層フィルム(A)の線膨張係数は、8.0×10-5(1/℃)であった。
(位相差フィルム(A)の作製)
前記複層フィルム(A)を、延伸温度128℃、延伸倍率1.4倍、延伸速度10m/分で、テンター一軸延伸し、波長550nmにおける面内方向のレターデーション値Reが140nm、厚み方向のレターデーション値Rthが−90nmの位相差フィルム(A)を得た。位相差フィルム(A)は、λ/4板の機能を有している。この位相差フィルム(A)の線膨張係数は、8.0×10-5(1/℃)であった。
(位相差フィルム(B)の作成)
前記複層フィルム(A)を、延伸温度135℃、延伸倍率3倍、延伸速度5m/分で、テンター一軸延伸し、波長550nmにおける面内方向のレターデーション値Reが280nm、厚み方向のレターデーション値Rthが−180nmの位相差フィルム(B)を得た。位相差フィルム(B)は、λ/2板の機能を有している。この位相差フィルム(B)の線膨張係数は、8.0×10-5(1/℃)であった。
(実施例1)
前記複層フィルム(A)を第1基材として用いた。この第1基材の片面をコロナ放電処理した後、ポリビニルアルコール10部および水371部からなる配向膜塗布液を、前記第1基材のコロナ放電処理面に、バーコーターにて塗布、乾燥し、厚さ0.1μmの配向膜を形成した。次いで、前記第1基材の長手方向に対し、平行方向に連続的に配向膜表面をラビング処理した。
重合性液晶化合物(複屈折Δnが0.23である棒状液晶性化合物)81.5部、光重合開始剤(アデカ社製、商品名「オプトマーN1919」)3.1部、界面活性剤(セイミケミカル社製、商品名「KH−40」)0.1部、カイラル剤(BASF社製、商品名「LC576」)18.5部、およびメチルエチルケトン240.8部とを配合してコレステリック液晶層塗布液を得た。この塗布液を、前記配向膜上にバーコーターを用いて塗布し、乾燥、および加熱(配向熟成)し、さらに紫外線を照射して、厚さ5.0μmのコレステリック液晶重合層、すなわちコレステリック規則性を有する樹脂層(C)を形成し、偏光分離シート(D)を得た。コレステリック規則性を有する樹脂層(C)は、400nm〜700nm付近に選択反射域を有していた。
前記偏光分離シート(D)のコレステリック規則性を有する樹脂層(C)の上に、エチレン−酢酸ビニル共重合体をベースポリマーとした接着層(E)を、厚さ20μmとなるように、バーコーターにより塗布・乾燥した。第2基材として位相差フィルム(A)を用い、これと、前記接着層(E)を塗布した偏光分離シート(D)とを、ラミネーターを用いて、80℃、2kgf/50mmの加圧力にて、貼り合わせて、偏光分離シート(D)(コレステリック規則性を有する樹脂層(C)が接着層に面している)/接着層(E)/位相差フィルム(A)の構成の光学積層フィルム(輝度向上フィルム)1を作製した。
(実施例2)
第1基材として位相差フィルム(A)を用いた他は、実施例1と同様の手順にて光学積層フィルム(輝度向上フィルム)2を作製した。
(実施例3)
第1基材として厚み100μmのノルボルネン系重合体フィルム(株式会社オプテス社製、商品名「ZF14−100」、線膨張係数:7×10-5(1/℃)、「以下、「NBフィルム」と記すことがある。)を用いた他は、実施例1と同様の手順にて光学積層フィルム(輝度向上フィルム)3を作製した。
(実施例4)
偏光分離シート(D)の第1基材側(コレステリック規則性を有する樹脂層(C)とは反対側)に、エチレン−酢酸ビニル共重合体をベースポリマーとした接着層(E)を、厚さ20μmとなるように、バーコーターにより塗布・乾燥した。第2基材として位相差フィルム(A)を用い、これと、接着層(E)を塗布した偏光分離シート(D)とを、ラミネーターを用いて、80℃、2kgf/50mmの加圧力にて、貼り合わせて、偏光分離シート(D)(第1基材側が接着層に面している)/接着層(E)/位相差フィルム(A)の構成の光学積層フィルム(輝度向上フィルム)4を作製した。
(実施例5)
第1基材として位相差フィルム(A)を、第2基材として位相差フィルム(B)を、それぞれ用いた他は、実施例4と同様の手順にて光学積層フィルム(輝度向上フィルム)5を作製した。
(実施例6)
第1基材として、前記NBフィルムを、第2基材として位相差フィルム(A)を用いたほかは、実施例4と同様の手順にて光学積層フィルム(輝度向上フィルム)6を作製した。
(比較例1)
偏光分離シート(E)の基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み100μm、線膨張係数は2×10-5(1/℃))を用いた他は、実施例1と同様の手順にて光学積層フィルム(輝度向上フィルム)7を作製した。
(カール評価)
貼り合わせ後の各例の光学積層フィルムの形状を観察し、平坦な面に光学積層フィルムを配置したときのフィルム端部の浮きを測定し、浮き量が1mm以下のものを○(カール防止性あり)、浮き量が1mmを超えたものを×(カール防止性なし)とした。評価結果を、表1に示した。
(表示性能評価)
反射板、冷陰極管、光拡散板、プリズムシートからなる直下式バックライトユニット上に、各例の光学積層フィルムを、偏光分離シート側が直下式バックライトユニット側となるように配置し、その上に、両面に偏光板を有する市販のTFT液晶パネルを配置し、液晶表示装置を作成した。作成した液晶表示装置を白表示モードとして、パネル中央部とパネル端部における正面方向の輝度を、市販の輝度計(トプコン社製、商品名「BM−7」)を用いて測定すると共に、パネル中央部における正面方向から左右60度にわたる色味の変化を目視観察した。評価結果を下記(表1)に示した。なお、色味の変化は、以下の基準で評価した。
○:液晶表示装置を白表示にした時に、フィルムのしわに基づく色むらがない。
×:液晶表示装置を白表示にした時に、フィルムのしわに基づく色むらがある。
Figure 2008046495
(表1)から明らかなように、第1基材及び第2基材の各線膨張係数をほぼ同じに設定した本発明の光学積層フィルムは、カール発生を防止し、平坦性が良好であった。また、この光学積層フィルムを輝度向上フィルムとして用いたときに、良好な表示性能を示した。
以上、説明したように、本発明にかかる光学積層フィルムは、その構成要素である第1基材及び第2基材の線膨張係数がほぼ同じなので、これら構成要素が張り合わされてなる製品においてカール発生が防止される。その結果、平坦性に優れ、液晶表示装置への組み込みにおける操作性の良好な輝度向上フィルムを提供することができる。また、本発明の光学積層フィルムを輝度向上フィルムとして偏光光源装置や液晶表示装置に組み込むことによって、良好な性能の液晶表示装置が得られる。
本発明の偏光光源装置の一例を示す断面図である。 本発明の偏光光源装置の別の一例を示す断面図である。 本発明の液晶表示装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1:光源
2:導光板
3:反射板
4:反射鏡
5:光拡散板
6:後面側偏光板
7:液晶セル
8:前面側偏光板
10、20:光源装置
11、21:偏光光源装置
30:液晶表示装置

Claims (8)

  1. 第1基材とコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む偏光分離シート、
    接着層、
    及び、第2基材を含み、
    前記第1基材及び第2基材の線膨張係数がほぼ同じである光学積層フィルム。
  2. 前記第1基材、第2基材の少なくとも一方が、位相差フィルムである請求項1に記載の光学積層フィルム。
  3. 前記第1基材、第2基材の少なくとも一方が、λ/4板の機能を有する位相差フィルムである請求項1又は2に記載の光学積層フィルム。
  4. 前記第1基材、第2基材の少なくとも一方が、厚み方向のレタデーションRthが−20〜−1,000nmの範囲にある位相差フィルムである請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
  5. 前記第1基材、第2基材の少なくとも一方が、スチレン樹脂層と他の熱可塑性樹脂層を含む基材である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
  6. 前記他の熱可塑性樹脂層が、アクリル樹脂層である請求項5に記載の光学積層フィルム。
  7. 光源、及び請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学積層フィルムを含む偏光光源装置。
  8. 請求項7に記載の偏光光源装置を含む液晶表示装置。
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