JP5476749B2 - 複合成形体の製造方法 - Google Patents

複合成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5476749B2
JP5476749B2 JP2009060300A JP2009060300A JP5476749B2 JP 5476749 B2 JP5476749 B2 JP 5476749B2 JP 2009060300 A JP2009060300 A JP 2009060300A JP 2009060300 A JP2009060300 A JP 2009060300A JP 5476749 B2 JP5476749 B2 JP 5476749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
molded body
insert member
resin
peripheral side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009060300A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010214590A (ja
Inventor
保浩 松本
禎雄 後藤
達彦 倉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP2009060300A priority Critical patent/JP5476749B2/ja
Publication of JP2010214590A publication Critical patent/JP2010214590A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5476749B2 publication Critical patent/JP5476749B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Description

この発明は、樹脂成形体の内部に環状をなすインサート部材を埋め込んで成る複合成形体の製造方法に関する。
この種複合成形体の代表的な例として、軟磁性樹脂成形体で構成されたコアの内部にコイルを埋込状態に内包した形態の、インダクタンス部品であるリアクトルが公知である。
従来においてこのリアクトルとしては、一対のU字状のコア片をそれぞれの端面間に所定のギャップを生ぜしめる状態に配置して成るコアの周りに、コイルを巻回した形態のものが一般に使用されていた。
しかしながらこの種形態のリアクトルの場合、コイルが外部に露出した状態にあるため、コイルの励磁に伴いコイル振動が発生してこれが騒音となったり、またコイル片間のギャップの寸法を高精度で定めなければならない他、コアとコイルとの組付けの工程が必要である等の問題があり、そこで軟磁性粉を混合状態に含有した樹脂の成形体(軟磁性樹脂成形体)にてコアを構成し、そしてそのコアの内部にコイルを埋込状態に一体に内包した形態のリアクトルが提案されている。
例えば下記特許文献1,特許文献2にこの種形態のリアクトル及びその製造方法が開示されている。
これら特許文献1,特許文献2に示すリアクトルの製造方法は、外ケースないし容器の内部にコイルをセットした状態で、熱硬化性の樹脂の液に軟磁性粉を分散状態に混合したものを、外ケースないし容器の内部に注入し、そしてその後これを所定温度に加熱し且つ所定時間かけて樹脂液を硬化反応させ、以てコアを成形すると同時にコイルと一体化させるといったものである。
このようにして得たリアクトルの場合、コイル振動に伴う騒音の発生を防止でき、またコア片とコア片との間にギャップを高精度で設定するといったことを必要とせず(成形体コアの磁性粉と磁性粉との間に微小なギャップが形成される)、更にコアとコイルとの組付けの工程を必要としない他、コイルをコア(軟磁性樹脂成形体)にて外側から保護できる等の利点を有する。
しかしながら一方で上記リアクトルの製造方法の場合、軟磁性粉を含んだ樹脂の液を硬化させるための大型の加熱炉が必要であるとともに、硬化のための多量の熱エネルギーが必要であったり、また硬化のために長い時間がかかり、コスト的に高くなるとともに生産性を高めることが難しいといった問題がある。
そこでかかるリアクトルの製造方法として、コイルを成形型のキャビティ内にセットしておき、軟磁性粉を混合状態に含んだ熱可塑性の樹脂をキャビティに射出し、以てコアを射出成形するとともに、その内部にコイルを埋込状態に一体化する方法が考えられる。
この射出成形による製造方法によれば、特許文献1,特許文献2に示す製造方法の有する様々な問題を解決することが可能である。
しかしながらこの場合、キャビティ内におけるコイルの位置決めが難しく、樹脂材料をキャビティ内に射出したときに射出圧及び流動圧によってコイルがセット位置からずれてしまったり、或いはコイルが変形を生じてしまう問題が生じる。
その他に、成形したコアの内部にボイドが発生するといった困難な問題も生ずる。
そしてこれらは何れもインダクタンス部品としてのリアクトルの性能を低下させる原因となる。
ここで成形体としてのコアの内部にボイドが生じる原因は、大量の樹脂材料をキャビティに射出し注入したとき、樹脂材料の全量を注入している間にキャビティ内に先に注入した樹脂材料が冷却により先に固まってしまい、射出時に巻き込まれたエアや樹脂材料から発生したガス等が閉じ込められてしまうことによるものと考えられる。
即ち、樹脂の全量をキャビティに注入し終わった段階で樹脂全量が未だ流動性を有していれば、例え樹脂内部にエアやガスが含まれたとしても樹脂の流動性によって樹脂中から抜け出ることが可能であるが、先に注入した樹脂が一部先に固まってしまうとエアやガスが抜け切れず、ボイドとなって残ってしまう。
特にリアクトルの場合、樹脂材料に鉄粉等の軟磁性粉が多量に(通常その含有量は体積%で50〜70%程度)混合状態で含有されているため、この軟磁性粉を含んだ樹脂材料の熱伝導性が著しく高く、キャビティに注入後速やかに樹脂が固まってしまい、ボイドの発生を防ぐことが難しい。
以上リアクトルを代表例として述べたが、こうした問題は他の複合成形体を射出成形にて製造する場合にも生じる。
例えば軟磁性樹脂成形体のコアの内部に加熱コイルを埋込状態に一体に内包した形態の電磁調理器の加熱体を、同じように射出成形にて製造する場合においても上記と同様の問題を生じる
その他、熱可塑性樹脂の軟磁性樹脂成形体の内部に環状をなすインサート部材を埋め込んで成る他の様々な複合成形体を射出成形にて製造するに際して同様の問題が生じ得る。
特開2007−27185号公報 特開2008−147405号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、環状のインサート部材を軟磁性樹脂成形体の内部に埋め込んで成る複合成形体を射出成形にて製造するに際し、インサート部材の位置ずれや変形等を良好に防止でき、また併せて樹脂成形体にボイドの発生するのを良好に防止することのできる複合成形体の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、熱可塑性樹脂の軟磁性樹脂成形体の内部に環状をなすインサート部材を埋め込んで成る複合成形体を射出成形にて製造する複合成形体の製造方法であって、前記インサート部材の上面、及び外周面又は内周面に対して1次成形型を接触させ、該1次成形型にて該インサート部材を該外周面又は内周面において径方向に位置決めし拘束した状態で、該インサート部材の内周側又は外周側に形成される該1次成形型の1次成形キャビティに軟磁性粉を混合状態に含有した樹脂材料を射出して、前記樹脂成形体の一部をなす内周側成形部又は外周側成形部を成形し且つ前記インサート部材と一体化する1次成形を行い、しかる後、該1次成形で得た1次成形体を2次成形型にセットした状態として、前記インサート部材の外周側又は内周側に形成される該2次成形型の2次成形キャビティに前記樹脂材料を射出して、前記樹脂成形体の残部の少なくとも一部をなす外周側成形部又は内周側成形部を成形し且つ前記インサート部材と一体化することを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記1次成形の工程で、前記内周側成形部又は外周側成形部に、前記2次成形に際して前記2次成形型により保持され位置決めされる、前記樹脂成形体の一部となる位置決部を同時に成形することを特徴とする。
請求項のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記複合成形体がリアクトルであって、前記軟磁性樹脂成形体をコアとして、該コアの内部に前記インサート部材としてコイルを埋込状態に一体に内包したものであることを特徴とする。
請求項のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記複合成形体が電磁調理器の加熱体であって、前記軟磁性樹脂成形体のコアの内部に前記インサート部材として加熱コイルが埋込状態に一体に内包してあることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、環状をなすインサート部材を軟磁性樹脂成形体の内部に埋め込んで成る複合成形体を製造するに際し、インサート部材の上面、及び外周面又は内周面に対して1次成形型を接触させ、インサート部材をその外周面又は内周面で径方向に位置決めし拘束した状態で、インサート部材の内周側又は外周側に形成される1次成形型の1次成形キャビティに樹脂材料を射出し、樹脂成形体の一部をなす内周側成形部又は外周側成形部を成形しインサート部材と一体化する1次成形の工程と、しかる後において1次成形体を2次成形型にセットした状態として、インサート部材の外周側又は内周側に形成される2次成形型の2次成形キャビティに樹脂材料を射出して、樹脂成形体の残部の少なくとも一部をなす外周側成形部又は内周側成形部を成形し、インサート部材と一体化する2次成形の工程とを実施し、以て上記の複合成形体を製造する。
かかる本発明によれば、インサート部材の位置ずれや変形を防止しつつ複合成形体を良好に成形することができる。
また本発明では、キャビティへの樹脂材料の射出を少なくとも2回に分けて射出するため、即ち樹脂成形体構成のための樹脂の全量を一気にキャビティに射出せず、少量ずつ少なくとも2回に分けて射出するため、全量を一気に射出する場合のように先に射出した樹脂材料の一部がエア等を逃し切れずにこれを含んだまま速やかに冷却固化してしまって、そこにエアやガスが閉じ込められてしまい、これがボイドとなって成形体中に残る問題を解決することが可能となる。
本発明は、樹脂材料として軟磁性粉を混合状態に含有したものを用い、樹脂成形体として軟磁性樹脂成形体を成形する場合に適用される。これにより以下のような大なる効果が得られる。
樹脂材料が鉄粉等の軟磁性粉を混合状態に含有したものである場合、その熱伝導性が純粋の樹脂単独のものである場合に比べて著しく高く、キャビティに樹脂材料を射出したときに冷却速度が速く、固まり易くなってボイドを発生させ易いが、このような軟磁性粉を含有した樹脂材料を射出成形するに際して本発明を適用することで、そうしたボイドの発生を良好に防止することができる。
本発明では、1次成形で成形される上記内周側成形部又は外周側成形部に、2次成形に際して2次成形型により保持され位置決めされる、樹脂成形体の一部となる位置決部を同時に成形しておくことができる(請求項2)。
このようにしておけば、2次成形に際してその位置決部を2次成形型により位置決めし拘束した状態の下で、1次成形にて成形しなかった樹脂成形体の残部の少なくとも一部をなす外周側成形部又は内周側成形部を2次成形で成形し且つ同時にインサート部材と一体化することができる。
このようにすれば1次成形,2次成形を通じてインサート部材を良好に位置決状態に拘束した状態の下で樹脂成形体を成形することができる。
本発明は、軟磁性樹脂成形体をコアとして、そのコアの内部にインサート部材としてコイルを埋込状態に一体に内包した形態のリアクトルを製造する際に適用して特に有用であり、大なる効果を奏する(請求項)。
或いはまた、軟磁性樹脂成形体のコアの内部にインサート部材として加熱コイルを埋込状態に一体に内包した形態の電磁調理器の加熱体を製造するに際して本発明は特に好適であり、大なる効果を奏する(請求項)。
本発明の適用対象の一例であるリアクトルをコイルとともに示した図である。 図1のリアクトルを製造する本実施形態の製造方法を成形型とともに示した図である。 参考例としてのマグネットロータをその製造方法とともに示した図である。 本発明の適用対象の他の例としての電磁調理器用の加熱体をその製造方法とともに示した図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1(A)において、10は複合成形体の一例である図1(B)のインダクタンス部品としてのリアクトル(チョークコイル)12に用いられるコイルで、ここではコイル10として長尺銅板(厚みが1mm,幅が3mm)を巻回した平角線コイルから成っている。
コイル10は、ここではターン数が30とされている。また全体の形状が環状、詳しくは平面形状が楕円形状をなしている。
更にコイル10には絶縁被覆が施されている。
尚図中14はコイル10におけるコイル端子を表している。
図1(B)において、16はリアクトル12におけるコアで、このコア16は、軟磁性粉を含有した樹脂の成形体(軟磁性樹脂成形体)にて構成されている。
このコア16の内部には上記のコイル10が、コイル端子14の先端側の一部を除いて全体的に埋込状態に一体に内包されている。
尚18は中心部に設けられた芯体で、この芯体18はリアクトル12の取付用の部分である。
この実施形態において、コア16を構成する軟磁性樹脂成形体の樹脂は熱可塑性樹脂からなっている。
その熱可塑性樹脂としては例えばPA12,PA6,PA6T,PPS,POM等を好適に用いることができる。
また軟磁性粉として軟磁性鉄粉,センダスト粉,フェライト粉等を用いることができる。
尚この実施形態において、コア16に占める軟磁性粉の比率は体積%で58%である。
また芯体18としてはアルミニウム材,銅材,鋼材その他を用いることができる。
図2に、このリアクトル12を射出成形にて製造する方法が具体的に示してある。
図2に示しているようにこの実施形態では、図中左側の1次成形と、図中右側の2次成形とを行うことによってリアクトル12を射出成形により製造する。
図2において、20は1次成形型で上型22,下型24,中型26及び中心部に位置する突型28を有しており、それら下型24,中型26及び突型28によって1次成形キャビティ30を形成している。
この1次成形では、1次成形型20(詳しくは中型26)をコイル10の上面及び外周面に全周に亘り接触状態に外嵌させてコイル10を径方向に位置決めし(後に明らかとなるように上下方向にも位置決めする)拘束した状態の下で、射出機から軟磁性粉を混合状態に含有した樹脂材料(熱可塑性樹脂材料)を1次成形キャビティ30に射出する。
これにより、コイル10の内周側の第1内周側成形部32及びコイル10の下側の下成形部34を成形すると同時に、これをコイル10に一体化する。
下成形部34はコイル10の内周面よりも径方向の内側部分は全周に亘って形成されており、またコイル10の内周面よりも径方向外側に突出する部分については周方向に部分的に且つ複数個所に形成されている。この突出部分の形成されていない個所においては下型24が直接コイル10の下面に接触している。
この径方向外方に突出した部分は図1(B)のコア16の外周面まで達している。
尚これらの点は以下の各実施形態でも同様である。
この突出部分を含む下成形部34は、後の2次成形の際の位置決部となる。
図2において、36は2次成形型で上型38,下型40及び中型42を有しており、それらによって2次成形キャビティ46を形成している。
この2次成形では、先の1次成形にて得た1次成形体を2次成形型36にセットする。また併せて図1(B)の芯体18をセットする。
この芯体18は、2次成形型36の位置決ピン45によって位置決めされ、保持される。
この状態で、1次成形の際に用いたのと同じ樹脂材料を2次成形キャビティ46に射出し、そしてこの2次成形によって、コイル10を外周側から被覆する外周側成形部48,第1内周側成形部32と芯体18との間の第2内周側成形部50、及びコイル10の上側の上成形部52を同時成形し、且つこれをコイル10に一体化する。
このようにして図1のコア16の全体を成形することができ、同時にその内部にコイル10を埋込状態に一体に内包した形態のリアクトル12を得ることができる。
この実施形態の製造方法によれば、インサート部材としてのコイル10を位置決めし拘束した状態の下で、コア16を射出成形し且つコイル10と一体化することができるため、射出成形に際してコイル10の位置ずれや変形を防止しつつリアクトル12を良好に成形することができる。
またこの方法では、キャビティへの樹脂材料の射出を2回に分けて行うため、即ち樹脂材料の全量を一気にキャビティに射出せず、2回に分けて小量ずつ射出するため、全量射出した場合のように先に射出した樹脂材料の一部が速やかに冷却固化してしまうことによってエアやガスが閉じ込められ、これがボイドとなってコア16中に残ってしまうのを防止することができる。
またこの製造方法では、1次成形により2次成形の際の位置決部となる部分を成形するため、2次成形に際してコイル10をしっかりと位置決めし拘束した状態の下で2次成形を行うことができる。
図3は参考例を示している。
図3(C)において、54は複合成形体の他の例としてのモータ用のマグネットロータで、横断面形状が円形をなす樹脂成形体56の内部に、円形のリング状をなすマグネット58が埋込状態に一体に内包されている。
また中心部にはシャフト60が設けられている。
ここでマグネット58は、例えばNdFeB系或いはSmFeN系のボンド磁石,NdFeB系の焼結磁石,NdFeB系熱間加工磁石等の希土類磁石を好適に用いることができるが、このマグネット58はその他の種類のマグネットであっても良い。
一方樹脂成形体56は熱可塑性樹脂から成っている。
その熱可塑性樹脂としてはPA12,PA6,PPS,POM等の結晶性熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。
この熱可塑性樹脂にはガラス繊維その他のフィラーを添加しておいても良い。
また中心部のシャフト60として鋼材を単体で用いることもできるが、シャフト60を鋼材とアルミニウム材とを組み合せて構成しても良い。
このマグネットロータ54は、図3(A)に示す1次成形及び(B)に示す2次成形を行うことによって製造することができる。
図3(A)中62は1次成形型で上型64,下型66,中型68及び突型70を有しており、またそれらの間に1次成形キャビティ72を有している。
この図3(A)に示す1次成形では、上記リアクトル12を製造する場合と同様に、1次成形型62にてマグネット58を外周面において径方向に位置決めし(上下方向にも位置決めする)拘束した状態の下で、1次成形キャビティ72に樹脂材料を射出し、先ず樹脂成形体16における第1内周側成形部74及び下成形部76を成形し且つこれをマグネット58と一体化する。
次いでこのようにして得た1次成形体を、上型80,下型82,中型84を有する2次成形型78にセットし、また併せてシャフト60をセットした状態の下で、2次成形型78の2次成形キャビティ86に樹脂材料を射出し、2次成形を行う。
そしてこの2次成形によって外周側成形部87,第2内周側成形部88及び上成形部90を成形し、且つこれをマグネット58及びシャフト60と一体化する。
そしてこの2次成形によって、図3(C)に示すモータ用のマグネットロータ54を得ることができる。
図4は本発明の他の実施形態を示している。
図4(C)において、91は複合成形体の他の例としての電磁調理器用の加熱体であって、この加熱体91は、軟磁性粉を混合状態に含有した樹脂成形体(軟磁性樹脂成形体)にて構成されたコア92の内部に、円環状をなすコイル94を埋込状態に一体に内包した形態をなしている。
尚図中14はコイル14のコイル端子である。
また96はその中心部に備えられた芯体である。
この実施形態において、コイル94として表面を絶縁被覆した平角線からなるコイルを用いることができる。
また軟磁性粉として、図1のリアクトル12で用いたのと同様の軟磁性粉を用いることができる。
また熱可塑性樹脂としてもPA12,PA6,PA6T,PPS,POM等図1のリアクトルと同様のものを用いることができる。
更に芯体96としてアルミニウム材,銅材,鋼材等を用いることができる。
この図4(C)の加熱体91もまた、図4(A)に示す1次成形、及び(B)に示す2次成形によって成形し、製造することができる。
図4(A)中98は1次成形型で上型100,下型102,中型104及び突型106を有しており、それらによって1次成形キャビティ108を形成している。
この1次成形型98を用いた図4(A)の1次成形では、コイル94をその外周面において1次成形型98により位置決めし(上下方向にも位置決めする)拘束した状態の下で、1次成形キャビティ108に軟磁性粉末含有の熱可塑性の樹脂材料を射出し、先ずコア92における第1内周側成形部101及び下成形部103を成形し、且つこれをコイル94と一体化する。
そしてこのようにして得た1次成形体を、(B)の上型107,下型109を有する2次成形型111に芯体96とともにセットし、そして2次成形型111の2次成形キャビティ110に、同じ樹脂材料を射出してコア92における外周側成形部112,第2内周側成形部114及び上成形部116を成形し、同時にこれらを1次成形体に一体化する。
ここにおいて図4(C)に示す加熱体91が得られる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれらはあくまで一例示である。
例えば上例では何れも1次成形において1次成形型によりインサート部材としてのコイル10,マグネット58,コイル94等を外周面において位置決めし拘束した状態の下で1次成形を行っているが、場合によって1次成形型によりそれら環状をなすインサート部材の内周面を位置決めし拘束した状態の下で、先ず外周側成形部を成形し、その後2次成形において内周側成形部を成形するようになすといったことも可能であるし、また上記実施形態では成形体を2回に分けて成形しているが、場合によって3回若しくはそれ以上の複数回に分けて成形を行うことも可能である。
更に本発明は上例以外の他の環状のインサート部材を内包した形態の複合成形体を製造するに際して適用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
10,94 コイル
12 リアクトル
16 コア
20,62,98 1次成形型
30,72,108 1次成形キャビティ
32,74,101 第1内周側成形部
36,78,111 2次成形型
46,86,110 2次成形キャビティ
48,88,112 外周側成形部
50,88,114 第2内周側成形部
58 マグネット

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂の軟磁性樹脂成形体の内部に環状をなすインサート部材を埋め込んで成る複合成形体を射出成形にて製造する複合成形体の製造方法であって、
    前記インサート部材の上面、及び外周面又は内周面に対して1次成形型を接触させ、該1次成形型にて該インサート部材を該外周面又は内周面において径方向に位置決めし拘束した状態で、該インサート部材の内周側又は外周側に形成される該1次成形型の1次成形キャビティに軟磁性粉を混合状態に含有した樹脂材料を射出して、前記樹脂成形体の一部をなす内周側成形部又は外周側成形部を成形し且つ前記インサート部材と一体化する1次成形を行い、
    しかる後、該1次成形で得た1次成形体を2次成形型にセットした状態として、前記インサート部材の外周側又は内周側に形成される該2次成形型の2次成形キャビティに前記樹脂材料を射出して、前記樹脂成形体の残部の少なくとも一部をなす外周側成形部又は内周側成形部を成形し且つ前記インサート部材と一体化することを特徴とする複合成形体の製造方法。
  2. 請求項1において、前記1次成形の工程で、前記内周側成形部又は外周側成形部に、前記2次成形に際して前記2次成形型により保持され位置決めされる、前記樹脂成形体の一部となる位置決部を同時に成形することを特徴とする複合成形体の製造方法。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記複合成形体がリアクトルであって、前記軟磁性樹脂成形体をコアとして、該コアの内部に前記インサート部材としてコイルを埋込状態に一体に内包したものであることを特徴とする複合成形体の製造方法。
  4. 請求項1,2の何れかにおいて、前記複合成形体が電磁調理器の加熱体であって、前記軟磁性樹脂成形体のコアの内部に前記インサート部材として加熱コイルが埋込状態に一体に内包してあることを特徴とする複合成形体の製造方法。
JP2009060300A 2009-03-12 2009-03-12 複合成形体の製造方法 Expired - Fee Related JP5476749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009060300A JP5476749B2 (ja) 2009-03-12 2009-03-12 複合成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009060300A JP5476749B2 (ja) 2009-03-12 2009-03-12 複合成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010214590A JP2010214590A (ja) 2010-09-30
JP5476749B2 true JP5476749B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=42973976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009060300A Expired - Fee Related JP5476749B2 (ja) 2009-03-12 2009-03-12 複合成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5476749B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2011118508A1 (ja) * 2010-03-20 2013-07-04 大同特殊鋼株式会社 被覆コイル成形体の製造方法及び被覆コイル成形体
KR20130006459A (ko) * 2010-03-20 2013-01-16 다이도 일렉트로닉스 씨오., 엘티디. 리액터 및 그 제조 방법
FR2967936B1 (fr) 2010-11-25 2014-05-09 Faurecia Bloc Avant Procede de realisation d'une piece structurelle renforcee de vehicule automobile
CN102157260B (zh) * 2010-12-09 2013-01-02 常山科升电力设备有限公司 饼式辐射型导磁铁芯的整体裸浇铸方法
US9202618B2 (en) 2011-09-20 2015-12-01 Daido Steel Co., Ltd. Injection-molded reactor and compound used in same
JP6090164B2 (ja) 2011-09-20 2017-03-08 大同特殊鋼株式会社 リアクトル及びこれに用いるコンパウンド
CN109923628B (zh) * 2016-11-17 2023-02-17 索尼公司 电子部件、供电装置以及制造线圈的方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04341813A (ja) * 1991-05-18 1992-11-27 Murata Mfg Co Ltd プラスチック成形品
JP3361014B2 (ja) * 1996-07-16 2003-01-07 株式会社東芝 回転子の製造方法
KR100310150B1 (ko) * 1999-07-26 2001-09-29 윤종용 전자렌지의 트랜스포머용 코일의 수지성형방법
JP2003103560A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Mitsubishi Materials Corp インサート成形方法およびインサート成形装置
JP2004193215A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Kitagawa Ind Co Ltd 電子部品及びその製造方法
JP5076744B2 (ja) * 2007-08-30 2012-11-21 セイコーエプソン株式会社 画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010214590A (ja) 2010-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5476749B2 (ja) 複合成形体の製造方法
JP6417470B2 (ja) 磁石埋め込み型コアの樹脂充填方法および樹脂充填装置
JP5904282B2 (ja) コイル、回転電機、及びコイルの製造方法
WO2017179086A1 (ja) 磁石埋め込み型コアの製造方法
JP2009033051A (ja) リアクトル用コア
JP2011238699A (ja) ケース付リアクトルの製造方法及びケース付リアクトル
JP2007019402A (ja) コイル封止型樹脂成形リアクトル及びその製造方法
JP2015167457A (ja) ステータの製造方法
JP2006217702A (ja) モータのステータ及びモータのロータ及びモータ用コアの製造方法
JP4751774B2 (ja) 電圧コンバータ用リアクトルの製造方法
JP2012230965A (ja) 圧粉磁心およびその製造方法
JP6450524B2 (ja) リアクトルとその製造方法
JP2011124485A (ja) リアクトル
JP2003217958A (ja) コイル部品の製造方法
KR101734913B1 (ko) 전동기의 스테이터 코어 어셈블리 및 이의 제조방법
JP2009131052A (ja) モールドコイルの製造方法およびモールドコイル、それを用いた固定子および回転電機
JP5305118B2 (ja) リアクトル、及び昇圧コンバータ
JP2010245154A (ja) リアクトル
JP2006187162A (ja) ステータおよびその製造方法
JP6087708B2 (ja) 巻線素子の製造方法
JPH0775295A (ja) 金属リング付き磁石、磁石ロータ及びその製造方法
WO2023062868A9 (ja) 回転電機および産業機械
JP2011250542A (ja) アキシャルギャップ型モータの固定子、及びその固定子に用いられるインシュレータの製造方法
JP5195891B2 (ja) リアクトル用コア、リアクトル、及びリアクトルの製造方法
JP6295533B2 (ja) リアクトル及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5476749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees