JP2011124485A - リアクトル - Google Patents
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【解決手段】リアクトル1は、巻線2wを巻回してなるコイル2と、コイル2が配置される磁性コア3とを備える。磁性コア3は、コイル2の内側に挿通された内側コア部3iと、コイル2の外周の少なくとも一部を覆う連結コア部3oとの双方で閉磁路が形成される。内側コア部3iは、連結コア部3oよりも飽和磁束密度が高い。連結コア部3oは、内側コア部3iよりも透磁率が低く、かつ磁性材料と樹脂との混合物から構成されている。そして、内側コア部3iと連結コア部3oとは、樹脂により一体化されている。コイル2は、そのコイル2の軸方向の長さを規定するコイル固定部4が取り付けられている。そのコイル固定部4は、コイル2の両端部に当接する端部支持部4aと、各端部支持部4aを連結する連結部4bとを有する。
【選択図】図1
Description
本発明に係るリアクトル1について、図1及び図2に基づいて説明する。このリアクトル1は、巻線2wを巻回してなるコイル2と、このコイル2が配置される磁性コア3とを備える。コイル2は、そのコイル2の軸方向の長さを規定するコイル固定部4が取り付けられている。以下、リアクトル1の各構成をより詳細に説明する。
コイル2は、1本の連続する巻線を螺旋状に巻回してなる角筒状である。巻線2wは、銅やアルミニウムといった導電性材料からなる導体の外周に、絶縁性材料からなる絶縁被覆を備える被覆線が好適である。ここでは、コイル2は、導体が銅製の平角線からなり、絶縁被覆がエナメルからなる被覆平角線をエッジワイズ巻きにして形成されている。導体の断面形状には、矩形状の他、円形状や矩形以外の多角形状などが利用できる。また、コイル2は、角筒状以外に、円筒状のものを利用できる。ここでは、コイルを一つ備える構成としているが、特許文献1に記載されるような二つのコイル素子を並列に備える構成としてもよい。
磁性コア3は、上記コイル2の内側に挿通された内側コア部3iと、このコイルの外周の少なくとも一部を覆う連結コア部3oとを備え、その双方で閉磁路が形成される。特に、磁性コア3は、内側コア部3iの構成材料と、連結コア部3oの構成材料とが異なることで、磁気特性が異なる。具体的には、内側コア部3iは連結コア部3oよりも飽和磁束密度が高く、連結コア部3oは内側コア部3iよりも透磁率が低い。
内側コア部3iは、上記コイル2の内周面の形状に沿った外形を有する。即ち、内側コア部3iは、図1に示すように、端面形状が角を丸めた矩形状(トラック形状)の直方体である。この内側コア部3iは、その全体が圧粉成形体から構成されており、ギャップ材やエアギャップ、接着剤が介在していない。
連結コア部3oは、その全体が磁性材料と樹脂との混合物(成形硬化体)により形成されており、磁性コア3が閉磁路となるように上記内側コア部3iに連結される。図1に示す連結コア部3oは、コイル2と、コイル2内に挿通された内側コア部3iとの組物の外周を実質的に全て覆うように形成されている。即ち、連結コア部3oは、コイル2の外周全体、コイル2の両端面及び内側コア部3iの両端面を覆う。このような連結コア部3oと内側コア部3iとにより、磁性コア3は、環状の閉磁路を形成することができる。この連結コア部3oと内側コア部3iとは接着剤を介在することなく、連結コア部3oの構成樹脂により接合されている。従って、磁性コア3は、その全体に亘ってギャップを介することなく一体化された一体物である。
コイル固定部4は、コイル2の両端部に当接する一対の端部支持部4aと、各端部支持部4aを連結する連結部4bとを有する長方形板状である。本例では、各端部支持部4aは台形板状であり、連結部4bは矩形板状でその一面に並列して複数の突条(凸部)を有している。コイル固定部4の外形は長方形の他、平行四辺形、多角形などの種々の外形が採用できる。
各端部支持部4aは、コイル2の各端部にそれぞれ当接し、コイル2の軸方向の長さを規定して、コイル2の伸縮を抑制するための部材である。コイル2の自由長が所望のコイル長よりも長い場合、コイル2を両端から圧縮し、そのコイル2の軸方向の長さを自由長よりも短く規定して固定する。本例では、図1に示すように、コイル2の上面側と下面側において、台形板状の端部支持部4aがコイル2の周方向に沿ってコイル2の両端部に配置され、コイル2を両端から圧縮して固定している。
連結部4bは、上記各端部支持部4aを連結するための部材である。図1に示すように、連結部4bは、コイル2の各ターン間に介在される突条(凸部)を備えている。この凸部の断面の形状は矩形で、その厚さを均一にすることで、各ターン間を均一に保っている。
コイル2と磁性コア3との間の絶縁性は、コイル2を構成する巻線2wの絶縁被覆により確保することができる。その絶縁性をより高めるために、コイル2において磁性コア3に接触する箇所に、絶縁物を介在させてもよい。例えば、内側コア部3iの外周に絶縁性材料からなる筒状のボビン(図示せず)を配置してもよい。特に、内側コア部3iの外周に配置するボビンは、その両端から外周方向に延びる環状のフランジ部を具えるボビンとすると、コイル2の端面と連結コア部3oとの間の絶縁性を高められる。ボビンの構成材料には、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂などの絶縁性樹脂が好適に利用できる。
本発明のリアクトル1は、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、巻線2wを巻回してなるコイル2の外周に、コイル固定部4を配置する。コイル2の各ターン間に連結部4bの凸部を介在させ、端部支持部4aによってコイル2の両端部を固定させる。コイル固定部4によって固定されたコイル2内に圧粉成形体からなる内側コア部3iを挿入する。こうすることで、コイル固定部4によりコイルが伸縮せず、内側コア部3iが挿入し易い。コイル固定部4を配置する前に、内側コア部3iをコイル2内に挿入してもよい。このコイル固定部4によって固定されたコイル2と内側コア部3iとの組物を金型(図示せず)に収納し、巻線2wの端部は、金型の開口から引き出し、必要に応じて金型外部において固定を行う(図示せず)。この金型内に、連結コア部3oを構成する磁性材料とバインダ樹脂との混合流体を適宜流し込んで、所定の形状の連結コア部3oに形成した後、バインダ樹脂を硬化させることで、リアクトル1が得られる。
コイル2の両端部を支持するコイル固定部4を取り付けることで、コイル2の伸縮を抑制することができ、コイル2の取り扱いが容易になり、リアクトル1の生産性が向上する。更に、スプリングバックによってコイル2が自由長に戻る状態を抑制することができるので、コア材料を硬化後のコイル2の軸方向の長さのばらつきをなくすことができ、インダクタンスのばらつきもなくすことができる。
次に、図3を参照して、実施形態2のリアクトル1を説明する。実施形態2のリアクトル1は、コイル固定部4をコイル2と内側コア部3iとの間に配置する点が、実施形態1と異なる。以下、この相違点を中心に説明し、その他の構成は実施形態1のリアクトル1と同様であるため、説明を省略する。
実施形態2のリアクトル1は、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、コイル2内に内側コア部3iを挿入する前に、コイル2の内側からコイル2の内周の少なくとも一部に、コイル固定部4を配置する。本例では、図3に示すように、コイル2の内周面において上面側と下面側とにそれぞれコイル固定部4を配置する。コイル2の内側からコイル2の各ターン間に連結部4bの凸部を介在させ、端部支持部4aによってコイル2の両端部を固定させる。そのコイル固定部4が配置されたコイル2内に内側コア部3iを挿入する。コイル固定部4をコイル2と内側コア部3iとの間に配置させることにより、別途ボビンなどの絶縁物を配置する必要がない。それ以降の製造方法は、実施形態1における製造方法と同様である。
コイル固定部4をコイル2の内側に配置することで、コイル2と内側コア部3iとの間の絶縁を強化することができる。また、コイル固定部4は、ボビンの役割として用いることができ、コイルに対する内側コア部の位置決めもできる。
2 コイル 2w 巻線
3 磁性コア 3i 内側コア部 3o 連結コア部
4 コイル固定部 4a 端部支持部 4b 連結部
Claims (4)
- 巻線を巻回してなるコイルと、
前記コイルの内側に挿通された内側コア部と、前記コイルの外周の少なくとも一部を覆う連結コア部との双方で閉磁路が形成される磁性コアとを備えるリアクトルであって、
前記内側コア部は、前記連結コア部よりも飽和磁束密度が高く、
前記連結コア部は、前記内側コア部よりも透磁率が低く、かつ磁性材料と樹脂との混合物から構成されており、
前記内側コア部と前記連結コア部は、前記樹脂により一体化されており、
前記コイルは、そのコイルの軸方向の長さを規定するコイル固定部が取り付けられ、
前記コイル固定部は、
前記コイルの両端部に当接する端部支持部と、
前記各端部支持部を連結する連結部とを有することを特徴とするリアクトル。 - 前記連結部は、前記コイルのターン間に介在される凸部を有することを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
- 前記コイル固定部は前記コイルの外周の少なくとも一部に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル。
- 前記コイル固定部は前記コイルと前記内側コア部との間に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル。
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