JP3361014B2 - 回転子の製造方法 - Google Patents

回転子の製造方法

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JP3361014B2
JP3361014B2 JP18582696A JP18582696A JP3361014B2 JP 3361014 B2 JP3361014 B2 JP 3361014B2 JP 18582696 A JP18582696 A JP 18582696A JP 18582696 A JP18582696 A JP 18582696A JP 3361014 B2 JP3361014 B2 JP 3361014B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータマグネット
及びヨークを含む主体部を樹脂により一体化して構成さ
れる回転子の製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種の回転子を製造
する場合の従来例について、図19及び図20を参照し
て説明する。この場合の回転子は、アウタロータ形のモ
ータに用いられるものである。図19は回転子を製造す
る工程を示した成形型部分の縦断面図であり、このうち
(a)は成形前の状態、(b)は成形時の状態を示して
いる。
【0003】回転子の成形型1は、下型1aと上型1b
とから構成されている。回転子を製造する場合には、ま
ず、図19(a)に示すように、下型1aに形成された
凹部2に、多数個のロータマグネット3を円環状となる
ように収納配置すると共に、そのロータマグネット3の
外周側に円環状をなす磁性体製のヨーク4を収納配置す
る(図20(a)参照)。この後、図19(b)に示す
ように、下型1aに対して上型1bを被せて型締めし、
この状態で、下型1aと上型1bとの間のキャビティ5
内に樹脂6を充填して硬化させることにより、ロータマ
グネット3及びヨーク4を含む主体部を樹脂6により一
体化した構成とする(図20(b)参照)。
【0004】しかしながら、上記した方法の場合には、
次のような欠点がある。まず、回転子全体を成形するた
めの成形型1は比較的大きなものであり、このような成
形型1に対して多数個のロータマグネット3を収納する
作業は、面倒で、しかも多くの時間がかかるものであっ
た。また、成形対象となるキャビティ5の容量も比較的
大きく、成形機としては比較的大きな射出圧力が必要で
あるため、成形時において、その射出圧力によりロータ
マグネット3やヨーク4が移動して位置がずれてしまっ
たり、ロータマグネット3の内周面側に樹脂6のばりが
出やすいなどの欠点があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、成形型に対してロータマグネットな
どを収納する際の作業が容易にでき、また、成形時にロ
ータマグネットなどの位置がずれたり、樹脂のばりが出
たりすることを極力防止することができる回転子の製造
方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
の目的を達成するために、複数個のロータマグネットを
円環状に配置すると共に、これらロータマグネットに対
して固定子とは反対側となる部位に磁性体製のヨークを
円環状に配置し、これらロータマグネット及びヨークを
含む主体部を樹脂により一体化して構成される回転子を
製造する方法において、前記ロータマグネット及びヨー
クを一次成形型内に収納してこれらの周辺部のみを樹脂
により一次成形することにより一次成形体を形成し、こ
の後、前記一次成形体を二次成形型内に収納して、一次
成形体と残り部分を樹脂により二次成形するようにした
ことを特徴とするものである。
【0007】このような手段によれば、ロータマグネッ
ト及びヨークの周辺部のみを樹脂により一次成形して一
次成形体を形成するようにしているので、このときの成
形対象である一次成形体の容量としては回転子全体を一
度に成形する場合に比べて小さく、よって一次成形型と
しては、回転子の全体を成形する成形型よりも小さな型
とすることができる。このため、その一次成形型に対し
てロータマグネット及びヨークを収納する際の作業を容
易に行うことができるようになる。また、一次成形時の
射出圧力としては、回転子の全体を一度に成形する場合
に比べて、小さくすることができる。
【0008】請求項2の発明は、同様な目的を達成する
ために、一次成形型内には、ヨークは収納せず、ロータ
マグネットのみを収納して樹脂により一次成形すること
により一次成形体を形成し、この後、二次成形型内に前
記一次成形体及びヨークを収納し、これら一次成形体及
びヨークと残り部分を樹脂により二次成形するようにし
たことを特徴とするものである。
【0009】請求項4の発明は、一次成形体は、一次成
形する際に周方向に複数個に分割した形態で形成し、こ
れら複数個の一次成形体を、二次成形型内にロータマグ
ネットが円環状となるように収納して二次成形するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0010】このようにした場合には、一次成形する一
次成形体の容量を一層小さくできると共に、その一次成
形体を形成する一次成形型を一層小さな型とすることが
できる。
【0011】この場合、二次成形型に対して着脱可能な
中間型を備え、この中間型に複数個の一次成形体を保持
させ、この一次成形体を保持した中間型ごと二次成形型
内に収納して二次成形することが好ましい(請求項5の
発明)。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をアウタロータ形の
モータの回転子を製造する場合の第1実施例について、
図1及び図2を参照して説明する。まず、図1は回転子
を製造する工程を示した要部の縦断面図であり、このう
ち(a)は一次成形する前の状態、(b)は一次成形時
の状態、(c)は二次成形時の状態を示している。
【0013】図1(a)及び(b)において、一次成形
型11は、下型11aとこれに被せられる上型11bと
から構成されている。回転子を製造する場合には、ま
ず、図1(a)に示すように、下型11aに形成された
凹部12に、多数個のロータマグネット13を円環状と
なるように収納配置すると共に、そのロータマグネット
13に対して固定子(図示せず)とは反対側となる外周
側に円環状をなす磁性体製のヨーク14を収納配置する
(図2(a)参照)。このとき、各ロータマグネット1
3は、磁気吸着力により金属製の下型11aに吸着する
ことになる。この場合、ロータマグネット13は、蒲鉾
状に形成されている。
【0014】そして、図1(b)に示すように、下型1
1aに対して上型11bを被せて型締めし、この状態で
これら下型11aと上型11bとの間に形成されたキャ
ビティ15内に、図示しないゲートから樹脂16を充填
して硬化させ(一次成形)、これにより一次成形体17
を形成する。この一次成形体17は、ロータマグネット
13とヨーク14とを樹脂16により一体化した構成の
もので、図2(b)に示すように、全体として円環状を
なしている。
【0015】次に、一次成形型11から取り出した一次
成形体17を、図1(c)に示すように、二次成形型1
8の下型18aに形成された凹部19に収納配置する。
そして、下型18aに対して上型18bを被せて型締め
し、この状態でこれら下型18aと上型18bとの間に
形成されたキャビティ20内に、図示しないゲートから
樹脂21を充填して硬化させ(二次成形)、これにより
回転子22が形成される。この後、この回転子22は二
次成形型18から取り出される。
【0016】この回転子22は、図2(c)に示される
ように、多数個のロータマグネット13を円環状に配置
すると共に、これらロータマグネット13に対して固定
子とは反対側となる外周部側にヨーク14を円環状に配
置し、これらロータマグネット13及びヨーク14を含
む主体部を樹脂16及び21により一体化して構成され
た構成となっている。そして、このような構成の回転子
22は、ロータマグネット13が図示しない固定子の外
側となるように配置された状態で、モータとして組み立
てられる。
【0017】このような第1実施例によれば、次のよう
な効果を得ることができる。まず、ロータマグネット1
3及びヨーク4の周辺部のみを一次成形型11において
一次成形して一次成形体17を形成するようにしている
ので、このときの成形対象である一次成形体17の容量
としては回転子22全体を一度に成形する場合に比べて
小さく、よって一次成形型11としては、回転子の全体
を成形する成形型(従来の成形型1及び本発明の二次成
形型18参照)よりも小さな型とすることができる。こ
のため、その一次成形型11に対してロータマグネット
13及びヨーク14を収納する際の作業を容易に行うこ
とができるようになり、特に挿入作業の際にロータマグ
ネット13が割れたりすることを極力防止することがで
きる。
【0018】また、上記一次成形体17の容量として
は、回転子22全体を一度に成形する場合に比べて小さ
いため、一次成形時の成形機の射出圧力としては、回転
子22の全体を一度に成形する場合に比べて小さくする
ことができる。このため、一次成形時にロータマグネッ
ト13やヨーク14の位置がずれたり、樹脂16のばり
が出たりすることを極力防止することができる。そし
て、一次成形体17を二次成形型18に収納して二次成
形する際には、ロータマグネット13やヨーク14の位
置がずれたり、樹脂21のばりが出たりすることはほと
んどなく、よって回転子22を良好に製造できると共
に、回転子22としての特性が低下することを極力防止
することができるようになる。
【0019】上記した第1実施例において、二次成形に
用いる樹脂21に、磁性粉を混合したものを用いるよう
にしても良い。このようにした場合には、ロータマグネ
ット13の外周側におけるロータマグネット13の磁束
の流れを良くすることができるようになり、これに伴い
ヨーク14の体積を小さくすることが可能になる。
【0020】図3及び図4は本発明の第2実施例を示し
たものであり、この第2実施例は上記した第1実施例と
は次の点が異なっている。すなわち、一次成形体25
は、円環状ではなく、図3に示すように円弧状をなして
おり、一次成形する際に、周方向に複数個、例えば4個
に分割した形態で形成する。この場合、ヨーク26も、
円環状ではなく、円弧状をなしている。そして、これら
4個の一次成形体25を、二次成形型18(図1(c)
参照)内に、ロータマグネット13及びヨーク26が円
環状をなすように収納配置し、樹脂21により二次成形
することにより、図4に示すような回転子27を形成す
る。この回転子27は、4個の一次成形体25と他の部
分とを樹脂21により一体化した構成となっている。
【0021】このような第2実施例によれば、特に次の
ような利点がある。すなわち、一次成形する際の成形対
象である一次成形体25の容量を、第1実施例の一次成
形体17よりも小さくできると共に、その一次成形体2
5を形成する一次成形型(図示せず)を、第1実施例の
一次成形型11よりも一層小さな型とすることかできる
ようになる。これにより、一次成形型に対してロータマ
グネット13及びヨーク26を収納する際の作業を一層
容易に行うことができるようになり、また、一次成形時
の射出圧力を一層小さくすることができるので、ロータ
マグネット13やヨーク26の位置がずれたり、樹脂1
6のばりが出たりすることを一層防止できるようにな
る。さらには、一次成形体25の取り扱いも容易にでき
る。
【0022】図5及び図6は本発明の第3実施例を示し
たものであり、この第3実施例は上記した第2実施例と
は次の点が異なっている。すなわち、この場合、二次成
形型18に対して着脱可能な中間型30を備えている。
この中間型30は、断面がL字状をなし、かつ全体とし
ては円環状をなしていて、外周部に第2実施例における
一次成形体25を保持できる構成となっている。
【0023】しかして、二次成形する前に、図5に示す
ように、まず、中間型30に、例えば4個の一次成形体
25を保持させる。そして、それら一次成形体25を保
持した中間型30ごと、二次成形型18の下型18aに
形成された収納部31に収納配置する。この後、上型1
8bを被せて型締めし、この状態でキャビティ20内に
樹脂21を充填して硬化させ(二次成形)、これにより
第2実施例と同様な回転子27が形成される。なお、中
間型30は、二次成形体である回転子27からは分離さ
れる。
【0024】このような第3実施例によれば、特に次の
ような利点がある。すなわち、複数個の一次成形体25
を中間型30に保持させ、この中間型30ごと二次成形
型18内に収納することができるので、二次成形型18
に対して複数個の一次成形体25を収納する作業を容易
に行うことができる。
【0025】また、この場合、二次成形する際に、一次
成形体25の各ロータマグネット13が中間型30に吸
着することになるので、それらロータマグネット13と
中間型30とが接触することに伴う型側の摩耗としては
中間型30のみとなり、仮に交換するとしてもその中間
型30のみで済み、メンテナンスが比較的楽になる。ち
なみに、中間型30を使用しない場合には、ロータマグ
ネット13が二次成形型18の下型18aに吸着するこ
とになるため、その下型18aが摩耗することになり、
仮に交換する場合には、下型18aそのものを交換する
必要があるが、本実施例の場合には、下型18aそのも
のを交換する必要はない。
【0026】図7及び図8は本発明の第4実施例を示し
たものであり、この第4実施例は上記した第2実施例と
は次の点が異なっている。すなわち、この場合、円弧状
の一次成形体25を成形する際に、図7に示すように、
一次成形体25の周方向の両端部で、かつ外周部となる
部位に、嵌合部としての嵌合孔35を形成する。また、
二次成形型18のうちの下型18aには、図8に示すよ
うに、その嵌合孔35と嵌合する被嵌合部としての嵌合
凸部36を嵌合孔35に対応して形成する。
【0027】そして、各一次成形体25を二次成形型1
8の下型18aの凹部19に収納する際に、一次成形体
25の各嵌合孔35を下型18aの嵌合凸部36にそれ
ぞれ嵌合させるようにする。これにより、一次成形体2
5の位置決めが容易にできて作業性を向上でき、また、
二次成形時の一次成形体25の位置ずれを一層確実に防
止できる。
【0028】図9は本発明の第5実施例を示したもので
あり、この第5実施例は上記した第2実施例とは次の点
が異なっている。すなわち、一次成形体40は、一次成
形する際に、周方向に複数個に分割した形態で形成して
いる。この場合、一次成形体40の周方向の分割面41
は、ロータマグネット13の領域では隣り合うロータマ
グネット13,13間に設定し(分割面41a参照)、
また、ヨーク26の領域では対応するロータマグネット
13の中央部となるように設定している(分割面41b
参照)。
【0029】この第5実施例の場合、ロータマグネット
13の磁極の中央部付近でヨーク26が分割されてお
り、ロータマグネット13による磁束42がヨーク26
の領域を通る際に、その磁束42の流れが途中で断ち切
られるようなことを極力防止することができる。ちなみ
に、ヨーク26の領域の分割面が、ロータマグネット1
3の領域と同じように隣り合うロータマグネット13,
13間に設定されていた場合(分割面41aと同じ位
置)には、ロータマグネット13による磁束42の流れ
がヨーク26の領域を通る途中で断ち切られ、特性が低
下するおそれがあるが、本実施例の場合には、ヨーク2
6を分割しながらも、特性が低下することを極力防止す
ることができる。
【0030】図10及び図11は本発明の第6実施例を
示したものであり、この第6実施例は第1実施例及び第
2実施例とは次の点が異なっている。すなわち、一次成
形体45は、円弧状をなしており、一次成形する際に、
第2実施例と同様に、周方向に複数個、例えば4個に分
割した形態で形成する。ただし、この場合、一次成形体
45は、複数個のロータマグネット13を樹脂16で一
体化しているが、ヨークは含まれていない。
【0031】しかして、図10に示すように、これら4
個の一次成形体45を、ロータマグネット13が円環状
をなすように、二次成形型18における下型18aの凹
部19の壁に沿って収納配置する。そして、図11に示
すように、円環状をなすヨーク46を、4個の一次成形
体45の外周側に嵌合させた状態とする。この状態で、
二次成形型18を型締めして二次成形することにより回
転子(図示せず)を形成する。このようにして形成され
る回転子は、一次成形体45とヨーク46と他の部分と
が樹脂21(図4参照)により一体化された構成とな
る。
【0032】このような第6実施例によれば、特に次の
ような利点がある。すなわち、二次成形を行う際に、複
数個の一次成形体45の外周側に円環状をなすヨーク4
6を嵌合させるようにしているので、一次成形体45の
位置決めを確実に行うことができ、また、それら一次成
形体45及びヨーク46が射出圧で移動することを一層
確実に防止することができる。
【0033】この第6実施例において、第3実施例(図
5及び図6参照)と同様な中間型30を用い、この中間
型30に一次成形体45及びヨーク46を保持させ、こ
れらを二次成形型18に収納するようにすることもでき
る。
【0034】図12及び図13は本発明の第7実施例を
示したものであり、この第7実施例は上記した第6実施
例とは次の点が異なっている。すなわち、ロータマグネ
ット13を樹脂16で一体化した一次成形体45には、
ヨーク46を嵌合する側である外周部の上部にテーパ状
のガイド面47を設けていると共に、外周部の下部に鍔
状の受け部48を一体に設けている。
【0035】しかして、一次成形体45にヨーク46を
嵌合させる際には、図12に示すように、一次成形体4
5に対して上方からヨーク46を嵌合させる。このと
き、ガイド面47がヨーク46を嵌合させる際のガイド
となり、一次成形体45にヨーク46を容易に嵌合させ
ることができる。また、嵌合されたヨーク46は、受け
部48にて受けられる。
【0036】このような第7実施例によれば、特に次の
ような利点がある。すなわち、一次成形体45にヨーク
46を容易に嵌合させることができ、また、一次成形体
45とヨーク46の位置決めも一層確実にできる。
【0037】一方、図14ないし図18はそれぞれヨー
クの第1〜第5の変形例を示したものである。まず、図
14に示すヨーク50は、外周部の例えば4箇所に外側
へ突出する凸部51を有している。このようなヨーク5
0を用いて、第1実施例と同様に樹脂16により一次成
形した場合には、このヨーク50と樹脂16との間の回
り止め(位置ずれ防止)を確実にできるようになる。
【0038】図15に示すヨーク52は、外周部に多数
個の凸部53aと凹部53bを交互に有している。この
ようなヨーク52を用いた場合も、上記した図14のヨ
ーク50の場合と同様な効果がある。
【0039】図16に示すヨーク54は、線材54aを
つる巻きばね状に形成したものである。図17に示すヨ
ーク55は、板材55aを径方向に重ねて巻いて構成し
たものである。そして、図18に示すヨーク56は、鋼
板を一重の円環状に曲げ加工して形成したものであり、
両端部の合せ面56aは斜めに形成されている。これら
の各ヨーク54,55,56は、径方向に弾性を有する
構成とすることにより、一次成形する際にロータマグネ
ット13を径方向の内方側へ押える作用を期待できる。
【0040】本発明は上記した各実施例にのみ限定され
るものではなく、次のように変形または拡張することが
できる。上記した各実施例ではアウタロータ形のモータ
の回転子を製造する場合について説明したが、本発明
は、インナロータ形のモータの回転子を製造する場合に
も適用できる。この場合には、ロータマグネット13を
外周側に配置し、ヨークをそのロータマグネット13の
内周側に配置した構成となる。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ロータマグネ
ット及びヨークの周辺部のみを樹脂により一次成形して
一次成形体を形成し、この後、その一次成形体と残り部
分を樹脂により二次成形するするようにしているので、
次のような効果を得ることができる。すなわち、一次成
形する際の成形対象である一次成形体の容量としては回
転子全体を一度に成形する場合に比べて小さく、よって
一次成形型としては、回転子の全体を成形する成形型よ
りも小さな型とすることができる。このため、その一次
成形型に対してロータマグネット及びヨークを収納する
際の作業を容易に行うことができるようになる。また、
一次成形時の射出圧力としては、回転子の全体を一度に
成形する場合に比べて、小さくすることができるので、
成形時にロータマグネットやヨークの位置がずれたり、
樹脂のばりが出たりすることを極力防止することがで
き、総じて回転子を良好に製造することができる。
【0042】請求項2の発明においても、請求項1の場
合とほぼ同様な作用効果を得ることができる。請求項3
の発明によれば、一次成形体にヨークを容易に嵌合させ
ることができると共に、一次成形体とヨークの位置決め
を一層確実にできる。
【0043】請求項4の発明によれば、一次成形体を一
次成形する際に、周方向に複数個に分割した形態で形成
するようにしたことにより、一次成形型を一層小さくで
きるようになる。これに伴い、ロータマグネットなどを
収納する際の作業を一層容易に行うことができるように
なり、また、一次成形時の射出圧力を一層小さくするこ
とができるので、ロータマグネットなどの位置がずれた
り、樹脂のばりが出たりすることを一層防止できるよう
になる。さらには、一次成形体の取り扱いも容易にでき
るようになる。
【0044】請求項5の発明によれば、複数個の一次成
形体を中間型に保持させ、この中間型ごと二次成形型内
に収納することができるので、二次成形型に対して複数
個の一次成形体を収納する作業を容易に行うことができ
る。
【0045】請求項6の発明によれば、二次成形型に対
する一次成形体の位置決めが容易にできて作業性を向上
でき、また、二次成形時の一次成形体の位置ずれを一層
確実に防止できる。
【0046】請求項7の発明によれば、ヨークを分割し
ながらも、磁束の流れが途中で断ち切られるようなこと
を極力防止でき、特性が低下することを極力防止するこ
とができる。
【0047】請求項8の発明によれば、二次成形に用い
る樹脂に磁性粉を混合したものを用いることにより、ロ
ータマグネットの磁束の流れを良くすることができるよ
うになり、これに伴いヨークの体積を小さくすることが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における回転子の製造工程
を示した要部の縦断面図
【図2】図1の各工程に対応する要部の平面図及び横断
面図
【図3】本発明の第2実施例を示す一次成形体の横断面
【図4】二次成形した状態の回転子の横断面図
【図5】本発明の第3実施例を示すもので、中間型に一
次成形体を保持させた状態の要部の縦断面図
【図6】二次成形時の要部の縦断面図
【図7】本発明の第4実施例を示す一次成形体の横断面
【図8】二次成形時の要部の縦断面図
【図9】本発明の第5実施例を示すもので、一次成形体
の分割面部分の横断面図
【図10】本発明の第6実施例を示すもので、一次成形
体を二次成形型の下型に配置する状態の横断面図
【図11】一次成形体にヨークを嵌合させた状態の横断
面図
【図12】本発明の第7実施例を示すもので、一次成形
体にヨークを嵌合させる状態の要部の縦断面図
【図13】ヨークを嵌合させた後の状態の要部の縦断面
【図14】ヨークの第1の変形例を示す斜視図
【図15】ヨークの第2の変形例を示す斜視図
【図16】ヨークの第3の変形例を示す斜視図
【図17】ヨークの第4の変形例を示す斜視図
【図18】ヨークの第5の変形例を示す斜視図
【図19】従来例における回転子の製造工程を示す図1
相当図
【図20】図2相当図
【符号の説明】
11は一次成形型、11aは下型、11bは上型、13
はロータマグネット、14はヨーク、16は樹脂、17
は一次成形体、18は二次成形型、18aは下型、18
bは上型、21は樹脂、22は回転子、25は一次成形
体、26はヨーク、27は回転子、30は中間型、35
は嵌合孔(嵌合部)、36は嵌合凸部(被嵌合部)、4
0は一次成形体、41は分割面、42は磁束、45は一
次成形体、46はヨーク、47はガイド面,48は受け
部、50,52,54,55,56はそれぞれヨークで
ある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−46858(JP,A) 特開 昭54−67617(JP,A) 特開 昭63−107445(JP,A) 特開 平8−25860(JP,A) 実開 昭61−73773(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/27 H02K 15/03 B29C 45/14

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のロータマグネットを円環状に配
    置すると共に、これらロータマグネットに対して固定子
    とは反対側となる部位に磁性体製のヨークを円環状に配
    置し、これらロータマグネット及びヨークを含む主体部
    を樹脂により一体化して構成される回転子を製造する方
    法において、 前記ロータマグネット及びヨークを一次成形型内に収納
    してこれらの周辺部のみを樹脂により一次成形すること
    により一次成形体を形成し、この後、 前記一次成形体を二次成形型内に収納して、一次成形体
    と残り部分を樹脂により二次成形するようにしたことを
    特徴とする回転子の製造方法。
  2. 【請求項2】 複数個のロータマグネットを円環状に配
    置すると共に、これらロータマグネットに対して固定子
    とは反対側となる部位に磁性体製のヨークを円環状に配
    置し、これらロータマグネット及びヨークを含む主体部
    を樹脂により一体化して構成される回転子を製造する方
    法において、 前記ロータマグネットを一次成形型内に収納してこれら
    の周辺部のみを樹脂により一次成形することにより一次
    成形体を形成し、この後、 二次成形型内に前記一次成形体及び前記ヨークを収納
    し、これら一次成形体及びヨークと残り部分を樹脂によ
    り二次成形するようにしたことを特徴とする回転子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 二次成形型内に一次成形体及びヨークを
    収納する際に、一次成形体に対して円環状のヨークを嵌
    合させるようにし、 前記一次成形体には、ヨークを嵌合する際のガイドとな
    るガイド面を設けると共に、嵌合されたヨークを受ける
    受け部を設けるようにしたことを特徴とする請求項2記
    載の回転子の製造方法。
  4. 【請求項4】 一次成形体は、一次成形する際に周方向
    に複数個に分割した形態で形成し、これら複数個の一次
    成形体を、二次成形型内にロータマグネットが円環状と
    なるように収納して二次成形するようにしたことを特徴
    とする請求項1または2記載の回転子の製造方法。
  5. 【請求項5】 二次成形型に対して着脱可能な中間型を
    備え、 この中間型に複数個の一次成形体を保持させ、この一次
    成形体を保持した中間型ごと二次成形型内に収納して二
    次成形するようにしたことを特徴とする請求項4記載の
    回転子の製造方法。
  6. 【請求項6】 一次成形体に嵌合部を設けると共に、二
    次成形型に、前記一次成形体を当該二次成形型内に収納
    した際に前記嵌合部と嵌合して一次成形体を位置決めす
    る被嵌合部を設けるようにしたことを特徴とする請求項
    4記載の回転子の製造方法。
  7. 【請求項7】 一次成形体は、一次成形する際に周方向
    に複数個に分割した形態で形成し、かつその一次成形体
    の周方向の分割面は、ロータマグネットの領域では隣り
    合うロータマグネット間に設定すると共に、ヨークの領
    域では対応するロータマグネットの中央部となるように
    設定し、 これら複数個の一次成形体を、二次成形型内にロータマ
    グネット及びヨークが円環状となるように収納して二次
    成形するようにしたことを特徴とする請求項1記載の回
    転子の製造方法。
  8. 【請求項8】 二次成形する樹脂に磁性粉を混合したこ
    とを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の回
    転子の製造方法。
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