JP2004112919A - 回転電機の固定子及びその製造方法 - Google Patents

回転電機の固定子及びその製造方法 Download PDF

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Tetsuo Tochikubo
栃久保 哲夫
Yoshitaka Takemura
竹村 芳孝
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Abstract

【課題】巻線占積率が高く、かつ、生産性の高い回転電機の固定子を提供すること。
【解決手段】ステータコア1は、円環状のアウタコア10と、当該アウタコア10の内周に配設された複数のティース状コア11とを備え、当該各ティース状コア11は、コア巻線17が巻回されアウタコア10の内周から中心方向に向かって放射状に延びるティース12を有する。ステータコア1は、予め各ティース状コア11のティース12の巻線巻回部にコア巻線17を巻回し、金型内に当該各ティース状コア11を等間隔にて配置し、磁性粉体を充填し、当該磁性粉体を圧縮成形することにより一体的に製造される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電機の固定子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回転電機(モータ)の小型化、高出力化の要求に応えるべく、巻線が巻回された複数のティースが環状コアの内周から中心方向に向かって延びる回転電機の固定子においては、各ティースに巻回される巻線の高密度化、即ち巻線の占積率を向上させるいくつかの技術が提案されている。
【0003】
第1の従来例として、固定子をティース毎に分割した複数の分割コアのティースのそれぞれにインシュレータを介して予め巻線を巻回し、このような分割コアを所定の複数個、接合することにより製造される回転電機の固定子がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、第2の従来例として、それぞれがティースを有する所定個の分割コアを、隣接する分割コア相互を連結する薄肉連結部により連結し、これら各分割コアが直線状に配列された展開形状の分割形連結コアを形成する。そして、インシュレータを介して各ティースに巻線を巻装し、前記薄肉連結部の曲込みによって輪環形状に形成することにより回転電機の固定子を製造する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−9535号公報(第2頁〜第3頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−247786号公報(第3頁〜第4頁、第6図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の従来例では、各単体の分割コアごとに巻線を巻回するため、巻線巻回時の制約がなく高い巻線占積率が得られるが、複数個の分割コアを逐一接合固着する必要があるため組み付け工程が煩雑で、生産性が低い。
【0007】
また、第2の従来例では、隣接する分割コア相互を連結する薄肉連結部の曲込みにより輪環形状に形成するため、最終段階の組み付けが簡略されているが、薄肉連結部が複雑となるため、分割コアの製造コストが高くなる。さらに、展開形状の分割形連結コアに巻線を巻回するため、巻線巻回時の制約条件により巻線占積率の向上には限界がある。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、巻線占積率が高く、かつ、生産性の高い回転電機の固定子及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、環状コアと、巻線が巻回され該環状コア内周から軸中心方向に向かって延びる複数のティースと、を備えた回転電機の固定子であって、予め巻線が巻回された複数の巻線巻回部材と、圧縮された磁性粉体とにより前記環状コア及び前記各ティースを一体的に形成したこと、を要旨とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、前記ティースは、前記各巻線巻回部材に備えられ、前記環状コアは、前記磁性粉体が圧縮成形されてなること、を要旨とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、前記各巻線巻回部材は、該各巻線巻回部材と前記環状コアとを連結する連結部を備え、該連結部は、前記環状コアの周方向に延びる突部を有し、該各巻線巻回部材と前記環状コアとの連結面は、相互に入り組んだ凹凸形状をなすこと、を要旨とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、前記各巻線巻回部材は、磁性鋼鈑を積層してなること、を要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記環状コア及び前記各ティースは、前記磁性粉体が圧縮成形されてなり、前記各ティースには、前記各巻線巻回部材が配設されること、を要旨とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、前記各巻線巻回部材の巻線巻回部は筒状をなし、前記各ティースは、該各巻線巻回部材の巻線巻回部の筒内を貫通していること、を要旨とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、前記各巻線巻回部材は、金属により形成されていること、を要旨とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記各巻線巻回部材は、軸方向に延設された補強部材を備えること、を要旨とする。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子の製造方法であって、前記固定子は、金型を用いて製造され、前記金型は、成形型と、加圧型と、を備え、前記成形型内に前記各巻線巻回部材を配置する工程と、前記成形型内の隙間に前記磁性粉体を充填する工程と、前記加圧型の移動により前記各巻線巻回部材及び前記磁性粉体を圧縮する工程と、を備えたこと、を要旨とする。
【0016】
また、請求項10に記載の発明は、前記成形型の底面及び前記加圧型の前記磁性粉体を圧縮する圧縮面には凹部が形成され、前記圧縮する工程においては、前記各巻線巻回部材に巻回された前記巻線は、前記凹部内に配置されること、を要旨とする。
【0017】
また、請求項11に記載の発明は、前記加圧型は、任意量移動可能な複数の加圧部材からなり、前記圧縮する工程においては、前記各加圧部材のうち前記各巻線巻回部材に巻回された前記巻線に対向する前記圧縮面を有する加圧部材は、所定量以上移動しないこと、を要旨とする。
【0018】
また、請求項12に記載の発明は、前記加圧型は、軸方向から前記各巻線巻回部材及び前記磁性粉体を圧縮するものであって、前記金型は、径方向外側から前記磁性粉体を圧縮する径方向加圧型を備えたこと、を要旨とする。
【0019】
また、請求項13に記載の発明は、前記成形型の外部には加熱装置が備えられ、前記金型ごと金型内の前記磁性粉体を加熱する工程を備えたこと、を要旨とする。
【0020】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、各巻線巻回部材ごとに巻線を巻回するため、巻線巻回時の制約がなく巻線作業性が向上し、完全整列巻が可能となるので、高い巻線占積率が実現される。また、巻線巻回部材及び磁性粉体を圧縮成形することにより環状コア及び各ティースを一体的に形成するため、組み付け工程が簡略かされるので、生産性が向上する。
【0021】
また、請求項2に記載の発明によれば、固定子の外周である環状コアは、磁性粉体を圧縮成形することにより形成されるため環状コアの機械的強度が比較的低くなる。その結果、リサイクル時に環状コアが破壊されやすいため、リサイクル性が高い。
【0022】
また、請求項3に記載の発明によれば、各巻線巻回部材の連結部に設けられた突部が前記環状コア内周方向に入り込み連結面が相互に入り組んだ凹凸形状となっているので、ティースを有する各巻線巻回部材と環状コアとがしっかりと連結される。
【0023】
また、請求項4に記載の発明によれば、各巻線巻回部材は積層構造であるため製造コストが安い。
また、請求項5に記載の発明によれば、環状コア及び各ティースは、磁性粉体を圧縮してなるため、環状コア及び各ティースの機械的強度が比較的低く、リサイクル時に破壊されやすいので、リサイクル性が高い。また、各巻線巻回部材は、同一形状とすることができるので、製造コストが低くなる。
【0024】
また、請求項6に記載の発明によれば、各巻線巻回部材を同一形状とすることができ、かつ、単純な形状とすることもできるので、製造コスト低くなる。
また、請求項7に記載の発明によれば、各巻線巻回部材の剛性が高いので、圧縮成形時の変形が防止される。また、強い張力で巻線を巻回できるので、巻線占積率が高くなる。
【0025】
また、請求項8に記載の発明によれば、各巻線巻回部材は、補強部材にて強化されているので、圧縮成形時の変形や位置ずれが起き難い。
請求項9に記載の発明によれば、各巻線巻回部材ごとに巻線を巻回した巻線巻回部材及び磁性粉体を金型を用いて一体成形を行うことにより固定子を製造するため、高い巻線占積率を実現し、かつ、また、一度に成形することができるので、組み付け工程が簡略化され、生産性が向上する。
【0026】
また、請求項10に記載の発明によれば、圧縮成形時、巻線が、加圧型の圧縮面及び成形型の底面に形成された凹部内に配置されるため、圧縮による巻線の損傷が防止される。
【0027】
また、請求項11に記載の発明によれば、圧縮成形時、巻線が巻回された部分には、必要以上の応力が加わらないため、各巻線巻回部材の変形及び巻線の損傷が防止される。
【0028】
また、請求項12に記載の発明によれば、金型内の磁性粉体は、軸方向のみならず、径方向からも圧縮されるので、より高密度に成形される。さらに、ティースが磁性粉体の圧縮成形により形成される場合には、巻線巻回部材の巻線巻回部筒内への磁性粉体の充填ムラを防ぐことができるので、成形歩留まりが向上する。
【0029】
また、請求項13に記載の発明によれば、金型内の磁性粉体が、より高密度に成形される。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を回転磁界型電動機の固定子に具体化した第1の実施形態について、図1〜図4に従って説明する。
【0031】
図1〜図3に示すように、固定子としてのステータ1は、磁性粉体を圧縮成形してなる円環状のアウタコア10と、互いに同一形状をなす巻線巻回部材としての複数のティース状コア11とを備え、各ティース状コア11は、アウタコア10の内周に等間隔に配設されている。
【0032】
図3に示すように、各ティース状コア11は、ティース12と、円環部14と、連結部15と、を備える。本実施形態では、各ティース状コア11は、複数枚の磁性鋼鈑を積層することにより形成されている。ティース12は、巻線巻回部12aと当該巻線巻回部12aの先端に設けられた先端部12bとからなり、各ティース状コア11がアウタコア10の内周に配設されることにより、各ティース12は、それぞれアウタコア10の内周から中心方向に向かって放射状に延びている(図1参照)。また、ティース12の基端部は円環部14に接続されている。円環部14は、ティース12の基端部から周方向両側に向かって延設された断面円弧状をなし、各ティース状コア11がアウタコア10の内周に配設されることにより、各円環部14の両端部が、それぞれ隣接するティース状コア11の円環部14の端部と互いに接し、ステータ1の内周面を形成している(図1参照)。
【0033】
各ティース12の巻線巻回部12aには、当該巻線巻回部12aに装着されたインシュレータ16を介して巻線としてのコア巻線17が巻回されている。詳述すると、各ティース12には、当該巻線巻回部12aの側面、前記先端部12bの外側面及び前記円環部14の内側面を被覆するようにインシュレータ16が装着されており、前記コア巻線17は、当該インシュレータ16を介して巻線巻回部12aに巻回されている。
【0034】
円環部14の外周面14aには、前記連結部15が設けられている。連結部15は、その外周面15aが断面円弧状となるように周方向に沿って延設されており、当該連結部15の周方向両側の側面15bには側突部18がそれぞれ設けられている。側突部18は、その前記外周面15a側の側面と前記連結部15の外周面15aとが、滑らかに連接し面一となるように形成され、連結部15の側面15bの先端部(前記外周面15a側端部)から周方向に向かって延設されている。また、側突部18の周方向の長さは、周方向に隣接する連結部15の側突部18が所定の間隔で離間するように設定されている。従って、見方を変えると、周方向に連接するそれぞれ2つのティース状コア11の間には、軸方向に沿って延びるT字状の連結空間19が形成されている(図3参照)。
【0035】
図1及び図2に示すように、各ティース状コア11は、その連結部15がアウタコア10の内周面10aに形成された当該連結部15と同一形状をなす連結凹部21内に配設されることにより、アウタコア10と一体的に連結され、ステータ1を形成している。本実施形態では、アウタコア10は、9つの連結凹部21を有し、当該連結凹部21に9つのティース状コア11が配設されている。
【0036】
詳述すると、連結凹部21の底面21aは、その断面が円弧形状となるように周方向に湾曲して形成されており、当該連結凹部21の側面21bには、側凹部23が設けられている。側凹部23は、当該側凹部23の前記底面21a側の側面と前記底面21aとが滑らかに連接し一体的となるよう側面21bの底部(前記底面21a側)に形成され、周方向に向かって、延設されている。
【0037】
そして、各ティース状コア11は、このように形成されたアウタコア10の各連結凹部21内にティース状コア11の連結部15が配設され、当該各連結凹部21に設けられた側凹部23内に連結部15の側突部18が配設されることによりアウタコア10と連結されている。即ち、各ティース状コア11の側突部18が周方向に入り込むようにアウタコア10内部に配設され連結されている。
【0038】
より詳しくは、ティース状コア11の連結部15の外周面15a及び側面15bがそれぞれアウタコア10の連結凹部21の底面21a及び側面21bと密着し、さらに、ティース状コア11の前記円環部14の外周面14aがアウタコア10の内周面10aと密着している。即ち、連結面としてティース状コアの連結部15の側面15b及びアウタコア10の連結凹部21の側面21bは、側突部18及び側凹部23により互いに入り組んだ凹凸形状をなしており、これにより、アウタコア10と各ティース状コア11とが一体的に連結されている。
【0039】
次に上記のように構成されたステータ1の製造方法について説明する。
図4に示すように、ステータ1は、金型30内に、ティース12の巻線巻回部12aに予めコア巻線17が巻回された複数のティース状コア11を周方向に沿って等間隔にて配置した後、当該金型30内に磁性粉体Xを充填しアウタコア10を圧縮成形することにより各ティース状コア11とともに一体成形される。
【0040】
金型30は、成形型31と、加圧型32と、を備える。本実施形態では、成形型31は有底円筒形状、加圧型32は円柱形状をなし、それぞれ加圧型32の外径と成形型31内径が略同一となるように形成されている。尚、金型30は、成形型31及び加圧型32の形状を変更することにより、成形物の形状を所望の形状に成形することが可能である。
【0041】
成形型31の底面33の中央部には、円柱状をなす成形芯34が立設されており、当該成形芯34は、成形型31の開口部方向(図中上側)に延設され、その端部は成形型31の側壁部35よりも上方まで延びている。一方、加圧型32の底面(図中下側の面、以下、圧縮面36)の中央部には、断面円形の摺動凹部37が形成されており、当該摺動凹部37は、その内径が前記成形芯34の外径と略同一となるように形成されている。そして、加圧型32は、その摺動凹部37に成形型31の成形芯34が挿入されることにより、当該成形芯34に沿って上下方向に摺動可能となっている。即ち、金型30は、加圧型32が下方向に移動し、その圧縮面36が当該成形型31内に充填された磁性粉体Xを強く押圧することにより、圧縮成形を行う。尚、本実施形態では、成形型31の側壁部35の外周近傍には、ヒータ38が設けられており、圧縮成形後、当該ヒータ38により加熱処理を行うことにより磁性粉体X間の粒子間密度を高めるようになっている。
【0042】
次に、上記金型30を用いたステータ1の成形手順について説明する。
成形時には、まず各ティース状コア11を、等間隔にて成形型31内に円形に配置する。本実施形態では、9つ各ティース状コア11を配置する。このとき、ティース12の先端部12bの内周面12cが成形型31の前記成形芯34の周面に密着するように配置する。尚、本実施形態では、各ティース状コア11のティース12の基端部に設けられた前記各円環部14の両端がそれぞれ隣接するティース状コア11の円環部14の端部と互いに接するように配設することにより各ティース状コア11が等間隔にて円形に配置されるように位置決めされる。そして、周方向に連接するそれぞれ2つのティース状コア11の間には、軸方向に沿って延びるT字状の前記連結空間19が形成される。
【0043】
次に、成形型31の側壁部35と当該成形型31内に配置された各ティース状コア11との間の隙間を埋めるように磁性粉体Xを成形型31内に充填する。このとき、各ティース状コア11の円環部14は、その両端部がそれぞれ隣接するティース状コア11の円環部14の端部と互いに接しているため、これら円環部14により形成されるステータ1の内周面よりも内側には、磁性粉体Xが入り込まないようになっている。そして、加圧型32を下方向に摺動させ、その圧縮面36によって成形型31内に充填された磁性粉体Xを圧縮し成形する。
【0044】
即ち、この充填された磁性粉体Xが金型30により圧縮成形されることによりアウタコア10を形成する。このとき、成形型31の側壁部35と各ティース状コア11との間の磁性粉体Xが、加圧型32の圧縮面36に圧縮され、周方向に連接する各ティース状コア11の間の前記連結空間19に流入する。そして、成形型31の側壁部35と各ティース状コア11との間、及び連結空間19内に充填された磁性粉体Xが圧縮成形されることにより、アウタコア10と各ティース状コア11とが一体に成形されたステータ1が形成される。
【0045】
成形型31の底面33及び加圧型32の圧縮面36には、それぞれ凹部としての環状の溝部39a,39bが形成されており、圧縮成形時には、ティース状コア11の前記巻線巻回部12a部及び当該巻線巻回部12a部に巻回されたコア巻線17が、これら溝部39a,39b内に配置されるようになっている。これにより、圧縮成形時にコア巻線17が圧縮面36に押圧されることによるコア巻線17の損傷が防止されている。
【0046】
そして、前記成形型31の側壁部35の外周近傍に設けられたヒータ38により金型30ごと磁性粉体Xを加熱し、その後、冷却することにより、アウタコア10及び複数のティース状コア11が一体成形されたステータ1が完成する。
【0047】
次に、上記第1の実施形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)ステータ1は、円環状のアウタコア10と、当該アウタコア10の内周に配設された複数のティース状コア11とを備え、当該各ティース状コア11は、コア巻線17が巻回されアウタコア10の内周から中心方向に向かって放射状に延びるティース12を有する。ステータ1は、予め各ティース状コア11のティース12の巻線巻回部12aにコア巻線17を巻回し、金型30内に当該各ティース状コア11を等間隔にて配置し、磁性粉体Xを充填し、当該磁性粉体Xを圧縮成形することにより一体的に製造されることとした。
【0048】
即ち、成形前に予め各ティース状コア11のティース12にコア巻線17を巻回することとしたため、コア巻線17の巻線巻回時の制約がない。これにより、巻線作業性が向上し完全整列巻を実現することができるので、巻線占積率を向上させることができる。
【0049】
(2)金型30内の各ティース状コア11及び磁性粉体Xを一体的に圧縮成形することとしたので、一度に成形することができるため、組み付け工程を簡略化することができ、生産性を向上させることができる。
【0050】
(3)ティース12を有する各ティース状コア11は、アウタコア10の内周に配置される。アウタコア10は、磁性粉体を圧縮することにより形成されるため、比較的機械強度が低くく、リサイクル時には比較的破壊されやすいので、リサイクル性を向上させることができる。加えて、同一形状のティース状コア11を用いることができるので、製造コストを下げることができる。
【0051】
(4)各ティース状コア11のティース12の基端部には、連結部15を設け、当該連結部15の周方向両側の側面15bには、アウタコア10の周方向に向かって延設された側突部18が設けた。そして、連結部15がアウタコア10の内周面10aに形成された当該連結部15と同一形状をなす連結凹部21内に配設され、側突部18が、前記連結凹部21の側面21bに設けられた側凹部23内に配設されることとした。
【0052】
従って、側突部18は、アウタコア10の内部周方向に入り込むように側凹部23内に配設され、ティース状コア11の連結部15の側面15b及びアウタコア10の連結凹部21の側面21bは、側突部18及び側凹部23により互いに入り組んだ凹凸形状をなす。これにより、アウタコア10と各ティース状コア11とを、確実に連結することができる。
【0053】
(5)各ティース状コア11は、複数枚の磁性鋼鈑を積層することにより形成することとした。このような構成とすれば、製造コストを抑えることができる。
(6)成形型31の底面33及び加圧型32の圧縮面36には、それぞれ凹部としての環状の溝部39a,39bを形成することとした。これにより、圧縮成形時には、ティース状コア11の前記巻線巻回部12a部及び当該巻線巻回部12a部に巻回されたコア巻線17が、これら溝部39a,39b内に配置される。その結果、圧縮成形時にコア巻線17が圧縮面36に押圧されることによるコア巻線17の損傷を防止することができる。
【0054】
(7)ティース状コア11のティース12基端部には、周方向に延設された前記円環部14を設けることとした。そして、各円環部は、各ティース状コア11がアウタコア10の内周に配設されることにより、各円環部14の両端部が、それぞれ隣接するティース状コア11の円環部14の端部と互いに接することとした。
【0055】
即ち、各円環部14の両端部が、それぞれ隣接するティース状コア11の円環部14の端部と互いに接するので、成形型31内に所定数のティース状コア11を配置するだけで、各ティース状コア11は、周方向に沿って等間隔にて成形型31内に配置されるので、位置決めを容易にすることができる。さらに、成形時、これら円環部14により形成されるステータ1の内周面よりも内側、即ち、各ティース12の周辺には、磁性粉体Xが入り込まないので、成形工程の作業性を向上させることができる。
【0056】
(第2の実施形態)
以下、本発明を回転磁界型電動機の固定子に具体化した第2の実施形態について、図5〜図8に従って説明する。
【0057】
図5に示すように、固定子としてのステータ40は、環状コアとしての円環状のリング部41と、当該リング部41の内周から内方へ等間隔で放射状に延設された複数のティース42と、を備える。リング部41及びティース42は、磁性粉体を圧縮成形することにより形成される。尚、本実施形態では、ステータ40は、9本のティース42を有している。
【0058】
図6に示すように、ティース42は、ティース本体42aと、当該ティース本体42aの先端に設けられた先端部42bとからなり、ティース本体42aには、巻線巻回部材としてのボビン43が配設されている。
【0059】
図7に示すように、ボビン43は、巻線巻回部としてのボビン本体44と、内接部45と、外接部46とを備える。本実施形態では、ボビン43は、金属により形成されている。ボビン本体44は、略角筒形状をなし、その筒内(筒内空間44a)の断面形状は、ティース42の前記ティース本体42aの断面形状と同一となっている。
【0060】
そして、図6に示すように、前記ボビン43は、ボビン本体44の筒内空間44aを前記ティース本体42aが貫通し、当該ティース本体42a表面に当該本体部の筒内壁が密着するようティース本体42aに配設されている。
【0061】
ボビン本体44の一端(先端部42b側)には、前記内接部45が、他端(リング部41側)には前記外接部46が設けられている。内接部45及び外接部46は、ともに板状をなし、それぞれ周方向に延設されている。そして、内接部45の外側面45aは、ティース42の先端部42bの外周面42cと、外接部46の外側面46aは、前記リング部41の内周面41aと密着している。尚、外接部46の軸方向の長さ(図中上下方向)は、リング部41の軸方向の長さと同一となっているが、内接部45の軸方向の長さは、外接部46の軸方向の長さと同一、前記先端部42bの軸方向の長さよりも長くなっている。
【0062】
外接部46の外側面46aには、複数の強化柱47が設けられており、当該強化柱47は、外側面46aを軸方向(図中上下方向)に延設されている。本実施形態では、外側面46aには、4本の強化柱47が設けられている。リング部41の内周面41aには、前記各強化柱47に対応する位置に、溝48が形成されており、前記強化柱47は、当該溝48内に配設されている。溝48は、強化柱47と同一形状となっており、強化柱47は、溝48内部に密着している。そして、図7に示すように、ボビン本体44には、当該ボビン本体44に配設された絶縁シート49を介して巻線としてのコア巻線50が巻回されている。ここで、前記内接部45及び外接部46の軸方向の長さは、コア巻線50が巻回されるボビン本体44よりも長いため、コア巻線50は、ボビン本体44、内接部45及び外接部46により形成される空間内に配設されている。
【0063】
次に、上記のよう構成されたステータ40の製造方法について説明する。
図8に示すように、ステータ40は、金型60内に、そのボビン本体44にコア巻線50が巻回された複数の前記ボビン43を等間隔にて配置した後、当該金型60内に磁性粉体Xを充填しリング部41及びティース42を圧縮成形することにより各ボビン43とともに一体成形され製造される。
【0064】
金型60は、成形型61と、加圧型62と、を備える。本実施形態では、成形型61は有底円筒形状をなし、当該成形型61の底面63の中央部には、円柱状をなす成形芯64が立設されている。そして、成形芯64は、成形型61の開口部方向(図中上側)に延設され、その端部は成形型61の側壁部65よりも上方まで延びている。
【0065】
一方、加圧型62は、加圧部材としての、円柱形状をなす中央摺動部66と、中央摺動部66の外周に配設された筒状の内側摺動部67と、内側摺動部67の外周に配設された筒状の外側摺動部68と、を備える。
【0066】
中央摺動部66の底面(図中下側の面、以下、中央圧縮面69)の中央部には、断面円状の摺動凹部70が形成されており、当該摺動凹部70は、その内径が前記成形芯64の外径と略同一となるように形成されている。そして、中央摺動部66は、その摺動凹部70に成形型61の成形芯64が挿入されることにより、当該成形芯64に沿って上下方向に摺動可能となっている。
【0067】
内側摺動部67は、その内壁面が中央摺動部66の外周面に摺接するように中央摺動部66の外側に配設されており、当該中央摺動部66の外周面に沿って上下方向に摺動可能となっている。そして、外側摺動部68は、その内壁面が中央摺動部66の外周面に摺接するように中央摺動部66の外側に配設されており、当該中央摺動部66の外周面に沿って上下方向に摺動可能となっている。また、外側摺動部68の外径は、前記成形型61の内径と略同一となっている。
【0068】
即ち、加圧型62は、その中央摺動部66、内側摺動部67及び外側摺動部68が前記成形芯64に沿うように、それぞれ上下方向に任意量、移動可能となっている。そして、中央摺動部66、内側摺動部67及び外側摺動部68が成形型61内に移動することにより、これらの底面である中央圧縮面69、内側圧縮面71及び外側圧縮面72が、それぞれ成形型61内に充填された磁性粉体Xを圧縮成形する。
【0069】
次に、上記金型60を用いたステータ40の成形手順について説明する。成形時には、まず各ボビン43を等間隔にて成形型61内に円形に配置する。本実施形態では9つのボビン43を配置する。詳しくは、当該成形型61の底面63の前記成形芯64の外周縁部に形成された環状の成形突部73の外周面に各ボビン43の内接部45の外側面45aが密着するよう各ボビン43を配設する。このとき、各ボビン43間に図示しないスペーサを配設することにより各ボビン43は等間隔にて成形型61内に円形に配置される。
【0070】
次に、成形型61の側壁部65と当該成形型61内に配置された各ボビン43との間の隙間を埋めるように磁性粉体Xを成形型61内に充填する。このとき、各ボビン43間に配設されたスペーサにより、ボビン本体44外周及びコア巻線50の周辺部には、磁性粉体Xが入り込まないようになっている。そして、加圧型62を下方向に摺動させることにより、成形型61内に充填された磁性粉体Xを圧縮しリング部41及びティース42を成形する。
【0071】
詳述すると、加圧型62の内側摺動部67の径方向の長さは、ボビン43の径方向の長さと同一となっており、当該内側摺動部67は、その内側圧縮面71が成形型61内に配置された各ボビン43の前記内接部45及び外接部46に当接する位置まで移動する。即ち、ボビン43とその内側圧縮面71が対向する内側摺動部67は、ボビン43に当接する位置以上は移動せず、ボビン43に過剰な圧力を加えることはない。さらに、上述のようにボビン43は金属により成形されており、かつ、その外接部46の外側面46aには軸方向(図中上下方向)に延設された複数の前記強化柱47が形成されているため、内側圧縮面71からの応力による変形が起こることはない。
【0072】
そして、外側摺動部68が内側摺動部67と同じ位置まで移動し、中央摺動部66が更に低い位置まで移動することにより、これらの外側圧縮面72及び中央圧縮面69が成形型61内に充填された磁性粉体Xを圧縮する。
【0073】
即ち、ボビン43と成形型61の側壁部65との間に充填された磁性粉体Xが外側圧縮面72に圧縮されてリング部41に成形され、ボビン43と成形芯64との間に充填された磁性粉体Xが中央圧縮面69に圧縮されてティース42の先端部42bに成形される。
【0074】
このとき、外側圧縮面72及び中央圧縮面69による磁性粉体Xの圧縮が始まるとともに、ボビン43と成形型61の側壁部65及び成形芯64との間に充填された磁性粉体Xの一部が、ボビン本体44の筒内空間44aに流入し、当該筒内空間44aにも磁性粉体Xが充填される。そして、外側圧縮面72及び中央圧縮面69により更に磁性粉体Xが圧縮されることで、ティース42のティース本体42aが成形される。
【0075】
そして、前記成形型61の側壁部65の外周近傍に設けられたヒータ75により金型60ごと磁性粉体Xを加熱し、その後、冷却することにより、リング部41、ティース42及びボビン43が一体成形されたステータ40が完成する。
【0076】
次に、上記第2の実施形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)本実施形態では、ステータ40は、円環状のリング部41と、当該リング部41の内周から内方へ等間隔で放射状に延設された複数のティース42と、を備え、ティース42のティース本体42aには、そのボビン本体44にコア巻線50が巻回されたボビン43が配設される。そして、ステータ40は、金型60内に、そのボビン本体44にコア巻線50が巻回された複数の前記ボビン43を等間隔にて配置した後、当該金型60内に磁性粉体Xを充填しリング部41及びティース42を圧縮成形することにより各ボビン43とともに一体成形され製造されることとした。
【0077】
即ち、成形前にボビン43のボビン本体にコア巻線50を巻回することとしたため、コア巻線50の巻線巻回時の制約がない。これにより、巻線作業性が向上し完全整列巻を実現することができるので、巻線占積率を向上させることができる。
【0078】
(2)金型60内の各ボビン43及び磁性粉体Xを一体的に圧縮成形するので、一度に成形することができるため、組み付け工程を簡略化することができ、生産性を向上させることができる。
【0079】
(3)リング部41及びティース42は、磁性粉体を圧縮することにより形成されるため、比較的機械強度が低くく、リサイクル時に破壊されやすいので、リサイクル性を向上させることができる。加えて、同一形状のボビン43を用いることができるので、製造コストを下げることができる。
【0080】
(4)本実施形態では、ボビン本体44は、略角筒形状をなすこととした。成形時、ボビン43と成形型61の側壁部65及び成形芯64との間に充填された磁性粉体Xの一部が、ボビン本体44の筒内空間44aに流入し充填されることによりティース本体42aが、リング部41及び先端部42bとともに一体的に形成される。そして、ボビン43は、ボビン本体44の筒内(筒内空間44a)を前記ティース本体42aが貫通し、当該ティース本体42a表面に当該本体部の筒内壁が密着するようティース本体42aに配設されることとした。このような構成とすれば、ボビン43の形状が単純となるので、製造コストを抑えることができる。
【0081】
(5)本実施形態では、ボビン43は、金属により形成されることとした。従って、ボビン43及びボビン本体44の高い剛性を確保できるので、圧縮成形時のボビン43の変形を防止することができる。また、強い張力でコア巻線50を巻回してもボビン本体44が変形しないので、巻線占積率を向上させることができる。
【0082】
(6)本実施形態では、ボビン43の外接部46の外側面46aに複数の強化柱47を設け、外側面46aを軸方向(図中上下方向)に延設することとした。その結果、ボビン43は軸方向からの圧力に対して剛性が高くなるので、圧縮成形時の変形や位置ずれを防止することができる。
【0083】
(7)本実施形態では、加圧型62は、中央摺動部66と、中央摺動部66の外周に配設された内側摺動部67と、内側摺動部67の外周に配設された外側摺動部68と、を備え、これら中央摺動部66、内側摺動部67及び外側摺動部68は、前記成形芯64に沿って、それぞれ上下方向に任意量、移動可能とした。そして、ボビン43とその内側圧縮面71が対向する内側摺動部67は、当該内側圧縮面71がボビン43に当接する位置以上は移動しないこととした。
【0084】
従って、その内側圧縮面71とボビン43とが対向する内側摺動部67は、ボビン43に当接する位置以上は移動せず、ボビン43に過剰な圧力を加えることはない。その結果、圧縮成形時のボビン43の変形及びコア巻線50の損傷を防止することができる。
【0085】
(8)本実施形態では、成形型61の底面63の前記成形芯64の外周縁部に環状の成形突部73を形成することとし、当該成形突部73の外周面に各ボビン43の内接部45の外側面45aが密着するよう各ボビン43を配設することとした。これにより、容易に各ボビン43の位置決めをすることができ、ティース42の先端部42bの厚みを均一にすることができる。
【0086】
(第3の実施形態)
以下、本発明を回転磁界型電動機の固定子の製造方法に具体化した第3の実施形態について説明する。第3の実施形態について前記第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。尚、説明の便宜上、第2の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0087】
図9に示すように、ステータ40は、金型80内に、そのボビン本体44にコア巻線50が巻回された複数の前記ボビン43を等間隔にて配置した後、当該金型80内に磁性粉体Xを充填しリング部41及びティース42を圧縮成形することにより各ボビン43とともに一体成形され製造される。
【0088】
金型80は、成形型81と、軸方向加圧型82と、径方向加圧型83と、を備える。本実施形態では、成形型81は有底円筒形状、軸方向加圧型82は円柱形状をなし、それぞれ軸方向加圧型82の外径と成形型31内径が略同一となるように形成されている。
【0089】
成形型81の底面81aの中央部には、円柱状をなす成形芯84が立設されており、当該成形芯84は、成形型81の開口部方向(図中上側)に延設され、その端部は成形型81の側壁部85よりも上方まで延びている。一方、軸方向加圧型82の底面(図中下側の面、以下、軸方向圧縮面86)の中央部には、断面円形の摺動凹部87が形成されており、当該摺動凹部87は、その内径が前記成形芯84の外径と略同一となるように形成されている。そして、軸方向加圧型82は、その摺動凹部87に成形型81の成形芯84が挿入されることにより、当該成形芯84に沿って上下方向に摺動可能となっている。即ち、金型30は、加圧型32が下方向に移動することにより、その圧縮面36が当該成形型31内に充填された磁性粉体Xを上方から圧縮する。
【0090】
成形型81の側壁部85には、前記径方向加圧型83が設けられている。側壁部85には、金型80を用いて製造されるステータ40が有するティース42の本数と同数の径方向加圧型83が設けられている。本実施形態では、側壁部85には、9つの径方向加圧型83が設けられている。詳述すると、側壁部85には、当該側壁部85を貫通する成形孔88が等間隔にて形成されており、各径方向加圧型83は、その一端が当該成形孔88内に挿入された状態で側壁部85の外周に配設されている。そして、各径方向加圧型83は、図示しない駆動源により駆動され、その先端部が成形型81内に移動し、その先端部の面である径方向圧縮面89が成形型81内に充填された磁性粉体Xを径方向(図中、左又は右方向)から圧縮する。
【0091】
次に、上記金型80を用いたステータ40の成形手順について説明する。成形時には、まず各ボビン43を等間隔にて成形型81内に円形に配置する。本実施形態では9つのボビン43を配置する。詳しくは、当該成形型81の底面81aの前記成形芯84の外周縁部に形成された環状の下側成形突部91の外周面に各ボビン43の内接部45の外側面45aが密着するよう各ボビン43を配設する。このとき、各ボビン43は、それぞれ成形型81の側壁部85に設けられた前記径方向加圧型83の移動方向の延長線上に配置する。これにより、成形型81内に各ボビン43が等間隔にて円形に配置されるとともに、ボビン43は、そのボビン本体44の外接部46側の開口部と前記径方向圧縮面89とが対向する位置に配置される。
【0092】
次に、成形型81の側壁部85と当該成形型81内に配置された各ボビン43との間の隙間を埋めるように磁性粉体Xを成形型81内に充填する。このとき、各ボビン43間に配設されたスペーサにより、ボビン本体44外周及びコア巻線50の周辺部には、磁性粉体Xが入り込まないようになっている。そして、軸方向加圧型82及び径方向加圧型83を移動させることにより、成形型81内に充填された磁性粉体Xを圧縮しリング部41及びティース42を成形する。
【0093】
詳述すると、軸方向加圧型82が、その軸方向圧縮面86が成形型81内に配置された各ボビン43の前記内接部45及び外接部46に当接する位置まで移動することにより、ボビン43と成形型61の側壁部65との間に充填された磁性粉体Xが当該軸方向圧縮面86によって圧縮される。尚、上述のようにボビン43は金属により成形されており、かつ、その外接部46の外側面46aには軸方向(図中上下方向)に延設された複数の前記強化柱47が形成されているため、軸方向圧縮面86による応力が作用しても変形することはない。一方、軸方向加圧型82の軸方向圧縮面86には、前記摺動凹部87の周縁部に上側成形突部92が形成されており、その幅(径方向の長さ)は、前記下側成形突部91と同一に形成されている。そして、軸方向加圧型82の移動により、ボビン43と成形芯64との間に充填された磁性粉体Xが、軸方向圧縮面86に形成された前記上側成形突部92に圧縮される。
【0094】
即ち、ボビン43と成形型81の側壁部85との間に充填された磁性粉体Xが軸方向圧縮面86に圧縮されてリング部41に成形され、ボビン43と成形芯64との間に充填された磁性粉体Xが軸方向圧縮面86に形成された上側成形突部92に圧縮されてティース42の先端部42bに成形される。
【0095】
このとき、軸方向圧縮面86及び上側成形突部92による磁性粉体Xの圧縮が始まるとともに、ボビン43と成形型81の側壁部85及び成形芯84との間に充填された磁性粉体Xの一部が、ボビン本体44の筒内空間44aに流入し、当該筒内空間44aにも磁性粉体Xが充填される。
【0096】
次に、前記各径方向加圧型83の先端部が成形型81内に移動することにより、ボビン本体44の筒内空間44aに充填された磁性粉体Xが径方向から圧縮される。そして、このボビン本体44の筒内空間44aに充填された磁性粉体Xが、ティース42のティース本体42aに成形される。
【0097】
そして、前記成形型81の側壁部85の外周近傍に設けられたヒータ95により金型80ごと磁性粉体Xを加熱し、その後、冷却することにより、リング部41、ティース42及びボビン43が一体成形されたステータ40が完成する。
【0098】
次に、上記第3の実施形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)本実施形態では、成形型81の側壁部85には、径方向加圧型83を設けることとし、その径方向圧縮面89が成形型81内に充填された磁性粉体Xを径方向(図中、左又は右方向)から圧縮することとした。
【0099】
これにより、ボビン本体44の筒内空間44aに充填された磁性粉体Xが径方向から圧縮されるので、ティース42のティース本体42aをより高密度に成形することができる。さらに、筒内空間44aへの磁性粉体Xの充填ムラを防止することができるので、成形歩留まりを向上させることができる。
【0100】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、回転磁界型電動機の固定子に具体化したが、ブラシ付きモータ等の回転子としての電機子に具体化しても良い。
【0101】
・上記各実施形態では、ステータ1及びステータ40は、ティース12及びティース42を9本備えることとしたが、12本等その他の本数でもよく、一体成形するティース状コア11又はボビン43も、9つでなくともよい。
【0102】
・第1の実施形態では、ステータ1を圧縮面36及び底面33に溝部39a,39bのような凹部が形成された金型30を用いて成形した。しかし、これに限らず、第2の実施形態で用いた金型60のようにそれぞれが任意量移動可能な複数の加圧部材からなる加圧型を有する金型を用いてもよく、第3の実施形態で用いた金型80のように金型内の磁性粉体Xを軸方向から圧縮する加圧型を備えた金型を用いて成形することとしてもよい。
【0103】
・また、第2の実施形態に記述したステータ40を第1の実施形態で用いた圧縮面36及び底面33に溝部39a,39bのような凹部が形成された金型30のような金型で成形することとしてもよい。
【0104】
・また、第3の実施形態では、9つの径方向加圧型83を設けることとしたが、9つ以上でもよく、9つ以下でもよい。
・第1の実施形態で用いた金型30に径方向加圧型83を設けてもよく、第2実施形態で用いた金型60に径方向加圧型83を設けてもよい。
【0105】
・また、成形型81の側壁部85に径方向加圧型83を設けることとしたが、成形型の側壁が径方向に収縮するものであってもよい。
・第2及び第3の実施形態では、成形型61の底面63(成形型81の底面81a)に環状の成形突部73(下側成形突部91)を形成し、第3の実施形態では、軸方向圧縮面86に上側成形突部92を形成したが、このような突部は形成しなくとも良い。
【0106】
・第2の実施形態において、ボビン43を金属製としたが、必ずしも金属でなくともよい。例えば、絶縁素材にて形成することとすれば、絶縁シート49(インシュレータ)を配設する必要がなくなるので、製造コストを下げるとともに生産工程が簡略化されるので、生産性が高くなる。
【0107】
・第1の実施形態において、各ティース状コア11には、そのティース12の基端部に円環部14を設け、各円環部14の両端部が、それぞれ隣接するティース状コア11の円環部14の端部と互いに接することとした。しかし、ティース状コア11に限らず、例えば、ボビン43の外接部46についても、当該各外接部46の両端部が、それぞれ隣接するボビン43の外接部46の端部と互いに接することとしてもよい。
【0108】
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術思想について以下に追記する。
(1)環状コアと、巻線が巻回され該環状コアから放射状に延びる複数のティースと、を備えた回転電機の電機子であって、
予め巻線が巻回された複数の巻線巻回部材と、圧縮された磁性粉体とにより前記環状コア及び前記各ティースを一体的に形成したこと、を特徴とする回転電機の電機子。
【0109】
(2)請求項2〜請求項4のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子において、前記各巻線巻回部材は、前記ティースの基端部に円弧状部材を有し、該円弧状部材の両端が、それぞれ隣接する巻線巻回部材の円弧状部材の端部と互いに接すること、を特徴とする回転電機の固定子。
【0110】
(3)請求項9〜請求項13のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子の製造方法において、前記成形型の底面には、少なくとも1つの突部が形成され、前記各巻線巻回部材は、それぞれ該突部に当接するよう配置されることにより位置決めされること、を特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
【0111】
【発明の効果】
以上、詳述したように、請求項1〜請求項13に記載の発明によれば、巻線占積率が高く、かつ、生産性の高い回転電機の固定子及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のステータの概略図。
【図2】第1の実施形態のステータの要部斜視図。
【図3】ティース状コアの斜視図。
【図4】第1の実施形態におけるステータの製造方法の説明図。
【図5】第2の実施形態のステータの概略図。
【図6】第2の実施形態のステータの要部斜視図。
【図7】ボビンの斜視図。
【図8】第2の実施形態におけるステータの製造方法の説明図。
【図9】第3の実施形態におけるステータの製造方法の説明図。
【符号の説明】
1,40…固定子としてのステータ、10…環状コアとしてのアウタコア、11…巻線巻回部材としてのティース状コア、12,42…ティース、15…連結部、15b…連結面としての側面、17,50…巻線としてのコア巻線、18…側突部、30,60,80…金型、31,61,81…成形型、32,62…加圧型、33,63,81a…成形型の底面、36…圧縮面、39a,39b…凹部としての溝部、41…環状コアとしてのリング部、43…巻線巻回部材としてのボビン、44…巻線巻回部としてのボビン本体、47…補強部材としての強化柱、66…加圧部材としての中央摺動部、67…加圧部材としての内側摺動部、68…加圧部材としての外側摺動部、69…中央圧縮面、71…内側圧縮面、72…外側圧縮面、82…加圧型としての軸方向加圧型、83…径方向加圧型、86…軸方向圧縮面、87…径方向圧縮面、38,75,95…加熱装置としてのヒータ、X…磁性粉体。

Claims (13)

  1. 環状コアと、巻線が巻回され該環状コア内周から軸中心方向に向かって延びる複数のティースと、を備えた回転電機の固定子であって、
    予め巻線が巻回された複数の巻線巻回部材と、圧縮された磁性粉体とにより前記環状コア及び前記各ティースを一体的に形成したこと、を特徴とする回転電機の固定子。
  2. 請求項1に記載の回転電機の固定子において、
    前記ティースは、前記各巻線巻回部材に備えられ、前記環状コアは、前記磁性粉体が圧縮成形されてなること、を特徴とする回転電機の固定子。
  3. 請求項2に記載の回転電機の固定子において、
    前記各巻線巻回部材は、該各巻線巻回部材と前記環状コアとを連結する連結部を備え、
    該連結部は、前記環状コアの周方向に延びる突部を有し、
    該各巻線巻回部材と前記環状コアとの連結面は、相互に入り組んだ凹凸形状をなすこと、を特徴とする回転電機の固定子。
  4. 請求項1〜請求項3のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子において、
    前記各巻線巻回部材は、磁性鋼鈑を積層してなること、を特徴とする回転電機の固定子。
  5. 請求項1に記載の回転電機の固定子において、
    前記環状コア及び前記各ティースは、前記磁性粉体が圧縮成形されてなり、
    前記各ティースには、前記各巻線巻回部材が配設されること、を特徴とする回転電機の固定子。
  6. 請求項5に記載の回転電機の固定子において、
    前記各巻線巻回部材の巻線巻回部は筒状をなし、前記各ティースは、該各巻線巻回部材の巻線巻回部の筒内を貫通していること、を特徴とする回転電機の固定子。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の回転電機の固定子において、前記各巻線巻回部材は、金属により形成されていること、を特徴とする回転電機の固定子。
  8. 請求項1〜請求項7のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子において、
    前記各巻線巻回部材は、軸方向に延設された補強部材を備えること、を特徴とする回転電機の固定子。
  9. 請求項1〜請求項8のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子の製造方法であって、
    前記固定子は、金型を用いて製造され、
    前記金型は、成形型と、加圧型と、を備え、
    前記成形型内に前記各巻線巻回部材を配置する工程と、
    前記成形型内の隙間に前記磁性粉体を充填する工程と、
    前記加圧型の移動により前記各巻線巻回部材及び前記磁性粉体を圧縮する工程と、を備えたこと、
    を特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
  10. 請求項9に記載の回転電機の固定子の製造方法において、前記成形型の底面及び前記加圧型の前記磁性粉体を圧縮する圧縮面には凹部が形成され、
    前記圧縮する工程においては、前記各巻線巻回部材に巻回された前記巻線は、前記凹部内に配置されること、を特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の回転電機の固定子の製造方法において、
    前記加圧型は、任意量移動可能な複数の加圧部材からなり、
    前記圧縮する工程においては、前記各加圧部材のうち前記各巻線巻回部材に巻回された前記巻線に対向する前記圧縮面を有する加圧部材は、所定量以上移動しないこと、
    を特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
  12. 請求項9〜請求項11のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子の製造方法において、
    前記加圧型は、軸方向から前記各巻線巻回部材及び前記磁性粉体を圧縮するものであって、
    前記金型は、径方向外側から前記磁性粉体を圧縮する径方向加圧型を備えたこと、を特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
  13. 請求項9〜請求項12のうちの何れか一項に記載の回転電機の固定子の製造方法において、
    前記成形型の外部には加熱装置が備えられ、
    前記金型ごと金型内の前記磁性粉体を加熱する工程を備えたこと、
    を特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
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