JP2008245504A - 電機子コアの製造方法及び電機子コア - Google Patents

電機子コアの製造方法及び電機子コア Download PDF

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伸 中増
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Abstract

【課題】モータ特性を損うことなく、電機子コアの強度を確保でき、かつ、ティースの破壊を防止しつつティースとバックヨークとを隙間無くしっかりと保持できるようにすること。
【解決手段】軸に対して略垂直な主面を有する略円盤状のバックヨーク2034と、前記バックヨーク2034の一主面から突出するように、前記軸周りに配設固定された複数のティース2036とを備えた電機子コアの製造方法であって、(a)薄板が前記軸方向に沿って積層された積層鋼板で、ティース固定用凹部2034hを有するバックヨークを形成する工程と、(b)前記バックヨークを成型金型2050に固定した状態で、前記ティース固定用凹部内及びそこから突出するように、前記ティースを圧粉磁心で金型成型する工程とを備える。
【選択図】図37

Description

この発明は、電機子コア及び電機子コアを製造する技術に関する。
従来、モータとして、ロータとステータの対向する面が回転軸に対して略直交する平面であるアキシャルギャップ型モータがある。このようなアキシャルギャップ型モータにおいて、回転軸に対して略直交する薄板(電磁鋼板等)を回転軸方向に積層したコアを用いると、特に、ティースとその付近において、積層方向と磁束の流れとが平行となるため、渦電流が多く発生するという問題がある。
ここで、特許文献1は、H字状の電磁鋼板を周方向に積層したステータコアを用いている。
また、特許文献2では、異なる方向に積層した電磁鋼板を組合わせてコアを形成している。
さらに、特許文献3では、ラジアルギャップ型のモータにおいて、圧粉磁心と積層鋼板とを組合わせる技術が開示されている。
特開2000−253635号公報 特開2004−56860号公報 特開2005−80432号公報
しかしながら、特許文献1では、同一形状に打抜いた電磁鋼板を積層しているので、ティース形状が限定されてしまうという問題がある。
特に、モータを高効率化するためには、ティースとコイルとを高密度に配置する必要がある。しかしながら、上記のようにティースの形状自由度が制約されてしまうと、そのような高密度の配置を設計するのが困難となる。
また、特許文献2では、異なる方向に積層した電磁鋼板を組合わせてコアを形成しているため、ある程度の形状自由度を得ることができる。しかしながら、複雑な形状を実現しようとした場合に、打抜き金型が複数種必要となるため、製造工程が複雑化するという問題がある。
また、特許文献3では、ラジアルギャップ型のモータにおいて、圧粉磁心と積層鋼板とを組合わせる技術が開示されているが、アキシャルギャップ型のモータは、磁束の流れが基本的に2次元的なモータとは異なるので、これをアキシャルギャップ型のモータの技術に適用することはできない。
仮に、ステータコア全体を圧粉磁心によって形成すれば、形状の自由度が高くなる。しかしながら、この場合、圧粉磁心は強度が弱く、ステータコアをケーシング内に焼きばめや圧入等で保持する構成を採用することは困難となる。
本発明の目的は、モータ特性を損うことなく、電機子コアの強度を確保でき、かつ、ティースの破壊を防止しつつティースとバックヨークとを隙間無くしっかりと保持できるようにすることである。
上記の目的を達成するため、第1の態様に係る電機子コアの製造方法は、軸(2018a)に対して略垂直な主面を有する略円盤状のバックヨーク(2034、2034G、2134)と、前記バックヨークの一主面から突出するように、前記軸周りに配設固定された複数のティース(2036、2036G、2136、2136B)と、を備えた電機子コア(2032、2032G、2132)の製造方法であって、(a)薄板が前記軸方向に沿って積層された積層鋼板で、ティース固定用凹部(2034h、2034Bh、2034Ch、2034Dh、2134h)を有するバックヨークを形成する工程と、(b)前記バックヨークを成型金型(2050,2052)に固定した状態で、前記ティース固定用凹部内及びそこから突出するように、前記ティースを圧粉磁心で金型成型する工程と、を備えるものである。
第2の態様は、第1の態様に係る電機子コアの製造方法であって、前記ティース固定用凹部(2034Ch、2034Dh)内に、凹凸部(2034Dha)が形成されたものである。
第3の態様は、第2の態様に係る電機子コアの製造方法であって、前記凹凸部は、前記ティースの突出方向とは反対向きの当接面(2034Cha、2034Dhb)を有するものである。
第4の態様は、第1〜第3の態様のいずれかに係る電機子コアの製造方法であって、前記工程(a)は、複数の前記ティースに応じて分割した分割バックヨーク(2135、2135B)を形成する工程であり、前記工程(b)は、前記各分割バックヨークを成型金型に固定した状態で、前記ティース固定用凹部内及びそこから突出するように、圧粉磁心で前記ティース(2136、2136B)を金型成型する工程であり、前記工程(b)の後に、(c)前記各分割バックヨークを一体化する工程をさらに備えるものである。
第5の態様は、第4の態様に係る電機子コアの製造方法であって、前記ティースの先端部に、その外方に突出するつば部(2136a)が形成されたものである。
第6の態様は、第4又は第5の態様に係る電機子コアの製造方法であって、前記工程(b)と前記工程(c)との間に、前記各ティースにコイル(2040)を巻回する工程をさらに備えたものである。
第7の態様は、第1〜第6のいずれかの態様に係る電機子コアの製造方法であって、前記バックヨークのうち前記一主面とは反対側の他主面にもティース(2036G、2136B)を設けるようにしたものである。
第8の態様は、第1〜第7のいずれかの態様に係る電機子コアの製造方法であって、前記ティース(2036、2036G、2136、2136B)のうちコイル(2040、2040E)が巻回される部分の角部が丸められたものである。
第9の態様は、第8の態様に係る電機子コアの製造方法であって、前記丸められた角部の半径は、巻回されるコイル線の直径の2倍以上にしている。
上記の目的を達成するため、第10の態様に係る電機子コアは、軸(2018a)に対して略垂直な主面を有する略円盤状のバックヨーク(2034、2034G、2134)と、前記バックヨークの一主面から突出するように、前記軸周りに配設固定されたティース(2036、2036G、2136、2136B)と、を備えた電機子コア(2032、2032G、2132)であって、前記バックヨークは、薄板が前記軸方向に沿って積層された積層鋼板で形成されると共に、ティース固定用凹部(2034h、2034Bh、2034Ch、2034Dh、2134h)を有し、前記ティースが、前記バックヨークの前記ティース固定用凹部部分に一体化するように、圧粉磁心で金型成形されたものである。
第1の態様により、バックヨークが積層鋼板で形成されると共に、ティースが圧粉磁心で形成されるため、モータ特性を損うことなく、ステータコアの強度を確保できる。また、ティース固定用凹部を有するバックヨークを形成し、このバックヨークを成型金型に固定した状態で、前記ティース固定用凹部内及びそこから突出するように、前記ティースを圧粉磁心で金型成型しているため、ティースの破壊を防止しつつくティースとバックヨークとを隙間無くしっかりと保持できる。
第2の態様により、ティースの抜けを有効に防止できる。
第3の態様により、ティースの突出方向への抜けが有効に防止される。
第4の態様により、前記工程(a)では、前記各ティースに応じて分割した分割バックヨークを形成し、前記工程(b)は、前記各分割バックヨークを成型金型に固定した状態で、前記ティース固定用凹部内及びそこから突出するように、圧粉磁心で前記ティースを金型成型するため、成型金型として小型のものを使用でき、また、取扱いも容易となる。
第5の態様により、界磁子との対向面積を増大させ、鎖交磁束を増大させることができる。
第6の態様のように、分割バックヨークを形成することで、各ティースにコイルを容易に巻回できる。
第7の態様により、当該他主面のティースについてもティースとバックヨークとを小さい磁気抵抗でしっかりと保持できる。
第8の態様により、角部の欠け防止、コイルの巻太り防止を図ることができる。
第9の態様により、巻太りを有効に防止できる。
第10の態様により、バックヨークが積層鋼板で形成されると共に、ティースが圧粉磁心で形成されるため、モータ特性を損うことなく、ステータコアの強度を確保できる。また、前記ティースが、前記バックヨークの前記ティース固定用凹部部分に一体化するように、圧粉磁心で金型成形されているため、ティースの破壊を防止しつつくティースとバックヨークとを隙間無くしっかりと保持できる。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
(実施形態A1)
図1は実施形態A1のモータの要部の断面図を示し、図2は図1に示すモータのステータの分解斜視図を示している。
この実施形態A1のモータは、図1に示すように、ステータ21と、このステータ21上にエアギャップ41を介して配置されたロータ31と、このロータ31に固定されると共にこのロータ31の回転力を負荷に伝達し、かつ、このロータ31から延設されて軸受(図示せず)に回転自在に支持されたシャフト20とを有している。上記ロータ31は、所定の回転軸であるシャフト20の軸を中心にして回転する。
上記ステータ21は、ケーシング10の内側に例えば圧入または焼きばめにより取り付けられたステータコア24と、このステータコア24に取り付けられたコイル23とを有する。
上記ステータコア24は、シャフト20に対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク24aと、このバックヨーク24aのロータ31側に立設されたティース24bとを有する。
上記ステータコア24のティース24bは、シャフト20の軸方向に沿ってロータ31側に向かって延びており、シャフト20の周りに複数個設けられている。上記各ティース24bの軸周りに、コイル23を夫々巻回している。上記コイル23が励磁されて、ティース24bに軸方向の磁束を発生する。上記コイル23は、ステータコア24に、いわゆる「集中巻」されている。この「集中巻」は、巻線が簡単で銅量を低減できる巻線方式である。
上記ティース24bおよびコイル23は、図2に示すように、それぞれ6つあり、ステータ21は4極となる。つまり、このステータ21は、集中巻4極6スロットに相当すると考えられる。また、コイル23は、例えば周方向にU相、V相、W相、U相、V相、W相に配置され、それぞれ3相はスター結線され、インバータから電流が供給される。ここで、ティース24bは、圧粉磁心からなり、シャフト20に対して略直交する電磁鋼板を軸方向に積層してなるバックヨーク24aに設けられた凹部24cに、ティース24bの一部を埋め込んだ状態で固定している。これにより、ティース24bは、夫々独立して突出しているが、バックヨーク24aを介して連なっている。このティース24bの固定手段には、圧入や接着等が用いられる。圧粉磁心として、例えば圧粉鉄心がある。また、電磁鋼板は、いわゆる珪素鋼板と呼ばれるが、他に、アモルファス、パーマロイ等の薄板であっても良い。これらは、必要な特性に応じて選択される。
また、バックヨーク24aの凹部24cの深さは、磁束が軸方向成分を有する範囲まであることが望ましい。例えば、バックヨーク24aの磁束密度がほぼ飽和領域に近ければ、凹部24cの深さはバックヨーク24aの厚みと同等程度まであるか、ティース24bが貫通していることが望ましい。一般的に、凹部24cの深さは、バックヨーク24aの厚みの半分以上は必要である。そうすれば、圧粉磁心を通って十分な深さまで磁束が到達してから積層鋼板を有するバックヨーク24aに磁束が渡るため、磁気抵抗が低く、鉄損も小さくなる。また、バックヨーク24aを通る磁束は、そのティース24bに流れるものと、そのティース24bを通過して隣のティース24bに流れるものとがある。後者は、積層鋼板からなるバックヨーク24aを通過することとなる。
図1に示すように、上記ロータ31は、シャフト20に取り付けられた円環状のバックヨーク34と、このバックヨーク34のステータ21側の一面に設けられた永久磁石33とを有する。また、上記ステータコア24のバックヨーク24aの内径は、シャフト20と接触しない程度に大きい。あるいは、図1のように、その内径部分にシャフト20用の軸受を設けてもよい。
上記ロータ31のバックヨーク34は磁性体からなる。上記永久磁石33は、シャフト20の周方向に交互に異なる磁極を有し、シャフト20に沿った方向の磁束を発生する。
図3は上記実施形態A1のモータの第1変形例の断面図を示している。このモータは、図1に示すモータと同一の構成部は、同一参照番号を付している。
図3に示すように、バックヨーク124aに埋め込まれたティース124bの埋込部100は、他の部分より細くなっており、これにより挿入時の位置決めを図っている。これによって、エアギャップ精度を向上できる。
上記複数のティース124bのうちバックヨーク124aの凹部124c内に埋め込まれている夫々の部分の先端側とバックヨーク124aとの間に隙間を設けて、凹部124c内でティース124bとバックヨーク124aとが軸方向に接触しないようにすることによって、バックヨーク124a内を軸方向に磁束が通るのを阻止できる。したがって、鉄損の増加を効果的に抑制することができる。なお、バックヨーク124aが、磁気飽和領域で使用される場合は、隙間は小さいほどよく、磁性接着剤を埋めてもよい。磁性接着剤は、電磁鋼板や圧粉磁心に比べるとはるかに透磁率は低いが、空気よりは透磁率が高いため、磁気飽和を緩和する効果を有する。ただし、凹部について、底部以外には、ティース124bとバックヨーク124aの間に隙間を設けない。また、ティース124bを積層鋼板で形成すると多種の金型が必要であるが、ここでは圧粉磁心で形成しているので容易に製造できる。
また、図4は上記実施形態A1のモータの第2変形例の断面図を示している。この図4では、図1に示すモータと同一の構成部は、同一参照番号を付している。
図4に示すように、ステータ221は、ケーシング10の内側に例えば圧入または焼きばめにより取り付けられたステータコア224と、このステータコア224に取り付けられたコイル223とを有する。
上記ステータコア224は、シャフト20に対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク224aと、このバックヨーク224aのロータ31側に立設されたティース224bとを有する。上記ティース224bは、シャフト20の軸方向に沿ってロータ31側に向かって延びており、シャフト20の周りに複数個設けられている。上記各ティース224bの軸周りに、コイル223を夫々巻回している。上記コイル223は、励磁されて、ティース224bに軸方向の磁束を発生する。
上記ティース224bおよびコイル223は、それぞれ6つあり、ステータ221は4極となる。また、コイル223は、例えば3相スター結線され、インバータから電流が供給される。ここで、ティース224bは、圧粉磁心からなり、シャフト20に対して略直交する電磁鋼板を軸方向に積層してなるバックヨーク224aに設けられた凹部224cに、ティース224bの一部を埋め込んだ状態で固定されている。これにより、ティース224bは、夫々独立して突出しているが、バックヨーク224aを介して連なっている。このティース224bの固定手段には、圧入や接着等が用いられる。
図4に示すように、ティース224bのバックヨーク224aの凹部224c内に埋め込まれた部分を、先細り形状とすると好適である。これによって、第一に、ティース224bの、バックヨーク224aに埋め込まれた部分を通る磁束は、次第にバックヨーク224aに出るので、先端ほど磁束が減少する。第二に、磁束が圧粉磁心内部を通る量を極力減らし、バックヨーク内の磁束が、できるだけ軸方向に直交した面を通るようにできる。第三に、バックヨーク224aにティース224bを挿入するとき、応力が均一にかかるため、コアの破壊が発生しにくくなる。第四に、圧粉磁心の成形時に金型から抜きやすくするための抜きテーパとして用いることができる。なお、先細りの形態は、必ずしも連続的でなくてもよく、階段状に狭くなっていてもよい。バックヨーク224aの打ち抜き形状の種類の数を減ずるには、むしろ、階段状に狭くなる方がよい。
ここで、図5は上記実施形態A1のモータの第3変形例の断面図を示している。この図5では、図1に示すモータと同一の構成部は、同一参照番号を付している。
図5に示すように、ステータ321は、ケーシング10の内側に例えば圧入または焼きばめにより取り付けられたステータコア324と、このステータコア324に取り付けられたコイル323とを有する。
上記ステータコア324は、シャフト20に対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク324aと、このバックヨーク324aのロータ31側に立設されたティース324bとを有する。上記ティース324bは、シャフト20の軸方向に沿ってロータ31側に向かって延びており、シャフト20の周りに複数個設けられている。上記各ティース324bの軸周りに、コイル323を夫々巻回している。上記コイル323は、励磁されて、ティース324bに軸方向の磁束を発生する。
上記ティース324bおよびコイル323は、それぞれ6つあり、ステータ321は4極となる。また、コイル323は、例えば3相スター結線され、インバータから電流が供給される。ここで、ティース324bは、圧粉磁心からなり、シャフト20に対して略直交する電磁鋼板を軸方向に積層してなるバックヨーク324aに設けられた凹部324cに、ティース324bの一部を埋め込んだ状態で固定している。これにより、ティース324bは、夫々独立して突出しているが、バックヨーク324aを介して連なっている。このティース324bの固定手段には、圧入や接着等が用いられる。
図5に示すように、ステータコア形状としては、ティース324bのエアギャップに対向する側に、コイル323の少なくとも一部を覆うように幅広部324dを設けると好適である。
上記ステータコア324の複数のティース324bに、ロータ31と対向する側に幅広部324dを設けることによって、ロータ31に対向する面積が増加して、鎖交磁束を増大させることができる。また、上記幅広部324dは、コイル323とロータ31の接触を防止する有効な手段ともなる。
次に、上記モータの図5に示すステータ321の組立方法について述べる。
図6は上記第3変形例のモータの製造方法を説明するための図であり、図6に示すように、治具300の基準面300aに、ティース324bのギャップに対向する側(幅広部324d)の面を向けて、治具300上にティース324bを載置する。
次に、治具300上に載置されたティース324bに、予め整列巻したコイル323を外嵌して配置する。この際、コイル323と、ティース324bおよびバックヨーク324aとの絶縁は、コイル323側か、ティース324bおよびバックヨーク324aの側のいずれかに設ければよい。
そうして、ティース324bの回りにコイル323が配置された状態で、ティース324bにバックヨーク324aを上方から載置して、ティース324bの上部がバックヨーク324aの凹部324cに埋め込むようにした後、バックヨーク324aとティース324bとを接合する。治具300の上面は精度の良い平面を呈している。
上記モータの製造方法によれば、ステータコア321を容易に組み立てることができる。なお、予め所定の形状に巻回された状態のコイルをバックヨーク上に配置した後、バックヨークと複数のティースとを接合しても、ステータコアを容易に組み立てることができる。
また、上記ティース324bのロータ31と対向する側の平面を基準にしてバックヨーク324aとティース324bとを接合するので、エアギャップ精度を向上できる。
上記幅広部324dは、図7,図8に示すように、隣接する幅広部324dとの間に、ティース324bの間を磁気的に絶縁するある一定の空間325を設けている。この空間325は、幅広部324dの中心から径方向外側に放射状に延びている。この構成により、エアギャップ41に対向するステータコア面積が増加するので、鎖交磁束を増大させることが可能である。なお、隣接する幅広部324dのうち、回転中心に対して内周側部分(図7の領域S2)および外周側部分(図7の領域S1)が、相互にわずかに接触(または連結)しても良い。この場合、ティース324bをバックヨーク324aに取り付ける前において、互いのティース324b間の位置関係を規定することができる。接触部は、磁束の漏洩を最小限にすべく、面積は小さいことが望ましい。
図9は上記実施形態A1のモータの第4変形例の断面図を示している。この図9では、図1に示すモータと同一の構成部は、同一参照番号を付している。図9に示すモータのステータ421は、ティース424bがバックヨーク424aを貫通する場合を示している。
上記ステータ421は、図9に示すように、ケーシング10の内側に例えば圧入または焼きばめにより取り付けられたステータコア424と、このステータコア424に取り付けられたコイル423とを有する。
上記ステータコア424は、シャフト20に対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク424aと、このバックヨーク424aのロータ31側に立設されたティース424bとを有する。上記ティース424bは、シャフト20の軸方向に沿ってロータ31側に向かって延びており、シャフト20の周りに複数個設けられている。上記各ティース424bの軸周りに、コイル423を夫々巻回している。上記コイル423は、励磁されて、ティース424bに軸方向の磁束を発生する。
また、図10は図9のモータの第4変形例のステータの分解斜視図を示している。上記ティース424bおよびコイル423は、図10に示すように、それぞれ6つあり、ステータ421は4極となる。また、コイル423は、例えばスター3相結線され、インバータから電流が供給される。ここで、ティース424bは、圧粉磁心からなり、シャフト20に対して略直交する電磁鋼板を軸方向に積層してなるバックヨーク424aに設けられた貫通穴424cに、ティース424bの一部を埋め込んだ状態で固定している。これにより、ティース424bは、夫々独立して突出しているが、バックヨーク424aを介して連なっている。このティース424bの固定手段には、圧入や接着等が用いられる。
さらに、図9,図10に示す第4変形例のステータにおいて、図11に示すように、バックヨーク424aに複数のティース424bを埋設するために設けられた複数の貫通穴424cの内周側と外周側に、応力緩和孔401,402を設けてもよい。この場合、バックヨーク424aに設けた応力緩和孔401,402によって、バックヨーク424aにティース424bを圧入または焼きばめ等により保持するときにバックヨーク424aに径方向に働く応力を緩和し、また、外周側の応力緩和孔402は、ケーシング10にバックヨーク424aを圧入または焼きばめ等により保持するときにバックヨーク424aに径方向に働く応力を緩和するので、エアギャップ精度を保つことができ、モータ特性を損なうことがない。また、内周側の応力緩和孔401は、例えば、バックヨーク内周を軸受を保持するハウジングとしても使用する場合、軸との直角精度を保つこともできる。
なお、応力緩和孔は、内周側または外周側の一方に設けてもよい。
図12は、この実施形態A1の片側にステータを有するモータのロータ形状の一例を示している。上記ロータ31は、永久磁石33を有するので、モータの運転時において、エアギャップ41(図1に示す)の磁束密度を高くできるため、圧縮機の高出力および高効率が実現できる。なお、上記永久磁石33は必須ではない。
また、上記ロータ31は、バックヨーク34と共同して永久磁石33を挟むロータ板35を有する。このロータ板35は、磁性体からなり、永久磁石33の隣接する磁極の間を磁気的に絶縁するスリット35aを設けている。このスリット35aは、ロータ板35の中心から半径方向外側に向かって放射状に延びている。このスリット35aは、ロータ板35のみに設けられ、バックヨーク34には設けられない。また、上記永久磁石33に減磁界が直接かからないため、減磁耐力も増大する。さらに、上記永久磁石33が焼結の希土類磁石等の場合には、永久磁石33内部に磁束の高周波成分が届きにくいため、永久磁石33内部の渦電流の発生を抑制することで、損失低減、および、温度上昇低減も図れる。なお、上記ロータ板35は必須ではない。
上記構成のモータによれば、渦電流損の小さい磁性粉を固めた圧粉磁心をティース24b,124b,224b,324b,424bに用いると共に、十分な強度を有する積層鋼板からなるバックヨーク24a,124a,224a,324a,424aが圧入または焼きばめにより保持されるので、モータ特性を損なうことなく、圧入や焼きばめ等によるステータコア24,124,224,324,424の保持が可能なモータを実現することができる。
また、上記複数のティース124b,224bのバックヨーク124a,224a内に埋め込まれている夫々の部分を、バックヨーク124a,224a内に埋め込まれていない他の部分よりも細くすることによって、挿入時の位置決めが容易にでき、エアギャップ精度を向上できる。
また、上記ステータ21,121,221,321,421とロータ31とが対向する夫々の面が、シャフト20に対して略直交する平面であるアキシャルギャップ型のモータであるので、軸方向の寸法を小さくして小型化することができる。
また、永久磁石33を有するロータ31を用いることによって、永久磁石による磁束により、高調波を多く含む磁束がティース24b,124b,224b,324b,424bを通るが、ティース24b,124b,224b,324b,424bに渦電流損の小さい圧粉磁心を用いているので、鉄損をさらに低減することができる。
また、十分な強度を有する積層鋼板からなるバックヨーク24a,124a,224a,324a,424aの外周部をケーシング10の内側に焼きばめまたは圧入することによって、バックヨーク24a,124a,224a,324a,424aをケーシング10に確実に保持することができる。
(実施形態A2)
図13は実施形態A2のモータの要部の断面図を示している。
この実施形態A2のモータは、図13に示すように、シャフト420に取り付けられたロータ431と、そのロータ431の軸方向両側に配置された2つのステータ421とを有している。上記ロータ431は、所定の回転軸であるシャフト420の軸を中心にして回転する。このステータ421は、実施形態A1の図9に示すステータ421を用いている。上記ロータ431は、2つのロータ板435と、その2つのロータ板435間に配置された永久磁石433とを有する。上記ロータ431を軸方向両側から挟むようにステータ421が配置されていることによって、鎖交磁束が増大して、出力を向上できる。
上記実施形態A2のモータのステータ421の構成は、図9に示す第4変形例と同一であるが、ケーシング10内部のある距離を隔てて2箇所にバックヨーク424が入るため、ケーシング10の剛性を向上させる効果がある。また、この実施形態A2のモータでは、ロータ431に対して軸方向両側のステータ421からの吸引力が働くことにより、ロータ431とシャフト420に働くスラスト力をキャンセルすることが可能となり、シャフト420を支持する軸受(図示せず)に対してスラスト方向にかかる力を低減することもできる。さらに、上下2組のステータ421に対して、永久磁石433の両面を利用できるため、永久磁石の個数を最小化することができる。
なお、図14は両側にステータを有するモータのロータ形状の一例を示している。このロータ531は、図14に示すように、略円板形状のバックヨーク534と、そのバックヨーク534の両側に配置された永久磁石533と、ロータ板535とを有する。
図14に示すように、ロータ531の両側に磁極を呈し、このロータ531は2極の場合を示す。なお、バックヨーク534は必須ではなく、バックヨーク534を省略した場合、永久磁石533は、上側または下側の一方でよい。
このロータ531は、図14に示すように、中央孔534aを有する磁性体からなる円板形状のバックヨーク534の軸方向の一方の側に、扇形状の2つの永久磁石533を円周に沿って配列し、バックヨーク534の軸方向の他方の側に、扇形状の2つの永久磁石533を円周に沿って配列している。上記バックヨーク534の両側の永久磁石533が対向する位置に配置されている。上記バックヨーク534の両側には、周方向に配列された2つの永久磁石533の間の領域に磁性体534bが設けてられている。中央孔535aを有する円板形状のロータ板535が、上記永久磁石533が配列されたバックヨーク534に対してその軸方向両側から挟むように配置されており、バックヨーク534と永久磁石533とロータ板535とが重ね合わされている。また、上記ロータ板535には、放射状に4つのスリット535bが設けられており、スリット535b間に永久磁石533と磁性体534bが交互に配置されている。
上記ロータ531の構成では、永久磁石533の固定を容易にでき、ロータ531を回転軸に保持することも容易にできる。また、ロータ531の両側の磁極分布をずらすことによってスキュー効果を持たせることも可能である。なお、バックヨーク534の軸方向両側の永久磁石533の磁極は、同一でも反対でもよいが、磁極がいずれであるかによって、ステータのコイルの配置が異なる。両側の磁極が同一である場合は、バックヨーク534の厚みが重要であるが、反対である場合は、バックヨーク534は、軸方向のみに磁束を通せば十分である。また、上記ロータ531では、上側ステータに作用する磁石と下側ステータに作用する磁石とが独立であるため、軸方向の力を発生する手段が、磁石の厚み、磁極面積、最大エネルギー積などを変えるものでも可能である。この場合、両側の永久磁石の磁極は同一のほうがより効果があるが、両側の永久磁石の磁極が反対であってもよい。
また、図17は上記実施形態A1,A2のモータに用いられる分布巻のステータの例を示し、このステータは2極の磁極を呈する。
図17に示すように、ステータコア724は、シャフトに対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク724aと、このバックヨーク724aからステータ721の軸に沿って延びると共に周方向に配列された第1〜第6のティース724bとを有している。上記ティース724bには、ステータ721の軸に沿って下から上に順に、コイル下層群723A、コイル中層群723Bおよびコイル上層群723Cが設けられている。バックヨーク724aと、ティース724bとの材質およびそれぞれの組合せについては、実施形態A1に示す通りである。
上記コイル下層群723Aは、第1,第2および第3のティース724bを一括して巻回するコイル723と、第4,第5および第6のティース724bを一括して巻回するコイル723とを有する。また、上記コイル中層群723Bは、第2,第3および第4のティース724bを一括して巻回するコイル723と、第5,第6および第1のティース724bを一括して巻回するコイル723とを有する。また、上記コイル上層群723Cは、第3,第4および第5のティース724bを一括して巻回するコイル723と、第6,第1および第2のティース724bを一括して巻回するコイル723とを有する。
上記コイル下層群723AをU相、コイル中層群723BをV相、コイル上層群723CをW相とする(相互入れ替え可)3相巻線を形成し、それぞれに所定の電流または電圧、および、所定の周波数に整流された3相電流を供給する。
この分布巻のステータ721は、鎖交磁束が大きく、複数の相が協働して磁束を発生させるため、磁束の変化がスムースで、低振動および低騒音を図ることができる。
なお、この実施形態A1,A2のモータにおいて、巻線方式は、集中巻、分布巻、波巻等に限らず、自由に選択することができる。また、ステータティース数とロータ極数の組合せおよび比率は自由である。
(実施形態A3)
図15は実施形態A3のモータの要部の断面図を示している。この実施形態A3のモータは、図15に示すように、ステータ621の両側にロータ31を有する場合を示す。図15では、ティース624bの先端部が幅広となり、エアギャップのパーミアンスを向上させている。
図15に示すように、ステータコア624の複数のティース624bが、ロータ31と対向する側に設けられた幅広部624cを有することによって、ロータ31に対向する面積が増加して、鎖交磁束を増大させることができる。また。上記ステータ621からの軸方向両側のロータ31に対して吸引力が働くことにより、ロータ31とシャフト20に働くスラスト力をキャンセルすることが可能となり、シャフト20を支持する軸受に対してスラスト方向にかかる力を低減することもできる。
このとき、ティース624bの両側の先端に幅広部624cがあるため、軸方向からバックヨーク624aに挿入することができない。
そこで、図16のように、バックヨーク624aは、ティース624bのバックヨーク624aに埋め込まれる部分の周方向の最大幅の範囲において、バックヨーク624aのティース624bよりも半径方向外側に切り欠き600を設けている。この切り欠き600により、ティース624bをバックヨーク624aに外側から挿入することができる。このとき、ティース624bの巻線が施される部分より、バックヨーク624aに埋め込まれる部分の方が細くなるようにして、軸方向の位置決めをすると好適である。なお、コイル623は、ティース624bに軸方向から挿入することができないので、巻線機(図示せず)を用いてティース624bに直接コイル623を巻回することになる。なお、この実施形態A3では、集中巻において可能である。なお、図16では、便宜上、ティース624bおよびコイル623は1のみ記し、他は省略している。
また、上記ステータコア624のバックヨーク624aにおいて、複数のティース624bが配置された領域の半径方向外側に切り欠き600を設けることによって、組立時にティース624bを半径方向外側からバックヨーク624aに挿入して容易に組み立てることができる。なお、ステータの片側にのみエアギャップを介してロータと対向する形態であっても、本構成を適用することは可能である。
(実施形態A4)
図18は実施形態A4のモータの要部の断面図を示している。この実施形態A4のモータは、アキシャルギャップ型でない点が実施形態A1のモータと異なる。
この実施形態A4のモータは、図18に示すように、ステータ821と、このステータ821上に配置されたロータ831と、このロータ831に固定されると共にこのロータ831の回転力を負荷に伝達し、かつ、このロータ831から延設されて軸受(図示せず)に回転自在に支持されたシャフト820とを有している。上記ロータ831は、所定の回転軸であるシャフト820の軸を中心にして回転する。
上記ステータ821は、ケーシング10の内側に例えば圧入または焼きばめにより取り付けられたステータコア824と、このステータコア824に取り付けられたコイル823とを有する。
上記ステータコア824は、シャフト820に対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク824aと、このバックヨーク824aのロータ831側に立設されたティース824bとを有する。
上記ステータコア824のティース824bは、シャフト820の軸方向に沿ってロータ831側に向かって延びており、シャフト820の周りに複数個設けられている。上記各ティース824bのバックヨーク824a近傍かつ軸周りに、コイル823を夫々巻回している。上記コイル823が励磁されて、ティース824bに軸方向の磁束を発生する。
また、上記ロータ831は、シャフト820に取り付けられた円板形状のロータ支持部材835と、そのロータ支持部材835の外周側に一端が固定された円筒形状のバックヨーク834と、上記バックヨーク834の内周側に配置された複数の永久磁石833とを有している。上記ロータ831は、シャフト820に固定され、ステータ821のバックヨーク824a内径に設けられた軸受、または、ステータ821のバックヨーク824aとは接触せず、ケーシング10側に設けられた軸受により、回転自在に保持される。
この実施形態A4のモータは、ステータ821のティース824bの上側部分を覆うように、円筒形状のバックヨーク834を配置してアウターロータ型のモータを構成している。上記バックヨーク834の内側の永久磁石833の内周面とティース824bの外周面との間にエアギャップ841が設けられている。
ここで、ティース824bは、圧粉磁心からなり、電磁鋼板が軸方向に積層されたバックヨーク824aに設けられた凹部824cに、ティース824bの一部を埋め込んだ状態で固定されている。これにより、ティース824bは、夫々独立して突出しているが、バックヨーク824aを介して連なっている。このティース824bの固定手段には、圧入や接着等が用いられる。永久磁石833の磁束は、エアギャップからティース824bの半径方向外側の面から、半径方向内周に向かい、軸線方向に沿って紙面下側に磁束が流れ、バックヨーク824aにて、円周方向に、隣接するティース824bに向かって磁束が流れる。従って、ティース824bは、いずれの方向も同一の磁気特性を有する圧粉磁心が極めて好適である。
また、バックヨーク824aの凹部824cの深さは、磁束が軸方向成分を有する範囲まであることが望ましい。例えば、バックヨーク824aの磁束密度がほぼ飽和領域に近ければ、凹部824cの深さはバックヨーク824aの厚みと同等程度まであるか、ティース824bが貫通していることが望ましい。
また、この実施形態A4において、実施形態A1の第1〜第4変形例を適用してもよい。
また、上記実施形態A4において、ロータ支持部材835の内側(ステータ側)にもさらに永久磁石を有し、さらにトルクを発生させるような形態(アウターロータとアキシャルロータを併せて有する形態)となっていても良い。
(実施形態A5)
図19は実施形態A5の密閉型の圧縮機の縦断面図を示している。この実施形態A5の圧縮機は、実施形態A1のモータを用いている。
この圧縮機は、図19に示すように、ケーシングの一例としての密閉容器1内に配置されたモータ2と、密閉容器1内かつモータ2の下側に配置され、そのモータ2で駆動される圧縮部11とを備えている。ここで、上下の方向とは、密閉容器1の中心軸が水平面に対して傾斜しているか否かに関わらず、密閉容器1の中心軸に沿った方向をいう。
上記モータ2は、圧縮部11から吐出された高圧の冷媒が満たされる密閉容器1内の領域に配置されている。具体的には、密閉容器1内は、高圧領域Hであり、この圧縮機は、いわゆる、高圧ドーム型である。
上記モータ2は、ステータ21と、このステータ21の上にエアギャップ41を介して配置されるロータ31と、このロータ31に固定されると共にこのロータ31の回転力を圧縮部11に伝達し、かつ、このロータ31から延設されて軸受に保持されるシャフト20とを有している。
また、上記圧縮部11は、シリンダ状の本体部12と、この本体部12の上下の開口端のそれぞれに取り付けられる上端板15および下端板16とを備える。上記シャフト20は、上端板15および下端板16を貫通して、本体部12の内部に進入している。
上記本体部12の内部には、シャフト20に設けられたクランクピン17に嵌合したローラ13を公転可能に配置し、このローラ13の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。すなわち、ローラ13の外面と本体部12の内面との間に、圧縮室14を形成する。
上記密閉容器1は、圧縮部11の低圧側の圧縮室14に開口する吸入管6、および、モータ2の上側(下流側)に開口する吐出管7を有する。上記圧縮部11は、モータ2側に開口する吐出孔11aを有する。
上記シャフト20の一端側は、圧縮部11の下端板16に回転自在に支持され、シャフト20の他端側は、ステータ21に回転自在に支持されている。
上記密閉容器1内の下側に、シャフト20の下部が浸漬される潤滑油8を有する。この潤滑油8は、シャフト20の回転によって、シャフト20の内部を上がって、圧縮部11の摺動部等を潤滑する。
次に、上記圧縮機の作用を説明する。
上記吸入管6から圧縮部11の圧縮室14に冷媒を供給し、モータ2により圧縮部11を駆動させて冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、潤滑油と共に、圧縮部11の吐出孔11aから密閉容器1内に吐出され、モータ2を通って、高圧領域Hに運ばれた後、吐出管7より密閉容器1の外側に吐出される。
このとき、冷媒通路(図示せず)は、ステータ21のバックヨーク内部に設けられる必要がある。位置および形状は任意である。
この実施形態A5の圧縮機によれば、比較的出力の大きい用途に搭載困難であったアキシャルギャップ型のモータを搭載することが可能となり、小型化、高効率化(銅損低減による)された圧縮機を実現することができる。
上記実施形態A5では、アキシャルギャップ型のモータを用いたロータリー圧縮機について説明したが、ロータリー圧縮機に限らず、スクロール圧縮機等の他の圧縮機にこの発明を適用してもよい。
また、上記実施形態A5では、被駆動部としての圧縮部11をモータ2により駆動したが、この発明のモータにより駆動される被駆動部は、圧縮部に限らず、モータの主軸の回転により駆動される他の構成の被駆動部であってもよい。
また、ロータリータイプの圧縮機であれば、ロータ自体に可動ピストンを設け、ロータの反エアギャップ側にシリンダを密着させ、ロータとシリンダにて圧縮室を構成しても良い。このとき、ロータと圧縮機構部との間にシャフトは不要である。さらに、ステータから固定軸をロータ側に伸ばし、固定軸とロータの間に軸受を設ければ、ロータとともに回転するシャフトが不要であり、ロータと圧縮機構部との間のねじりによる振動を防止できる。従って、このような場合、シャフトは必須ではない。
(実施形態B1)
図20は実施形態B1のモータの要部の断面図を示し、図22は、ティース部付近の拡大図である。
この実施形態B1のモータは、図20に示すように、ステータ1021と、このステータ1021上にエアギャップ1041を介して配置されたロータ1031と、このロータ1031に固定されると共にこのロータ1031の回転力を負荷に伝達し、かつ、このロータ1031から延設されて軸受(図示せず)に回転自在に支持されたシャフト1020とを有している。上記ロータ1031は、所定の回転軸であるシャフト1020の軸を中心にして回転する。
上記ステータ1021は、ケーシング1010の内側に例えば圧入または焼きばめにより取り付けられたステータコア1024と、このステータコア1024に取り付けられたコイル1023とを有する。
上記ステータコア1024は、シャフト1020に対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク1024aと、このバックヨーク1024aのロータ1031側に立設されたティース1024bとを有する。
上記ステータコア1024のティース1024bは、シャフト1020の軸方向に沿ってロータ1031側に向かって延びており、シャフト1020の周りに複数個設けられている。上記各ティース1024bの軸周りに、コイル1023を夫々巻回している。上記コイル1023が励磁されて、ティース1024bに軸方向の磁束を発生する。上記コイル1023は、ステータコア1024に、いわゆる「集中巻」されている。この「集中巻」は、巻線が簡単で銅量を低減できる巻線方式である。
上記ティース1024bおよびコイル1023は、図21に示すように、それぞれ6つあり、ステータ1021は4極となる。つまり、このステータ1021は、集中巻4極6スロットに相当すると考えられる。また、コイル1023は、例えば周方向にU相、V相、W相、U相、V相、W相に配置され、それぞれ3相はスター結線され、インバータから電流が供給される。ここで、ティース1024bは、圧粉磁心からなり、シャフト1020に対して略直交する電磁鋼板を軸方向に積層してなるバックヨーク1024aに設けられた凹部1024cに、ティース1024bの一部(埋込部1100)を埋め込んだ状態で固定している。これにより、ティース1024bは、夫々独立して突出しているが、バックヨーク1024aを介して連なっている。このティース1024bの固定手段には、圧入や接着等が用いられる。圧粉磁心として、例えば圧粉鉄心がある。また、電磁鋼板は、いわゆる珪素鋼板と呼ばれるが、他に、アモルファス、パーマロイ等の薄板であっても良い。これらは、必要な特性に応じて選択される。なお、バックヨークは必ずしも積層した薄板でなくても良い。ただし、積層した薄板の場合、ティースを挿入する穴のエッジ部にアール(丸め加工部分)を設けることは困難であり、特に、本構成の有用性が際立つ。
また、バックヨーク1024aの凹部1024cの深さは、磁束が軸方向成分を有する範囲まであることが望ましい。例えば、バックヨーク1024aの磁束密度がほぼ飽和領域に近ければ、凹部1024cの深さはバックヨーク1024aの厚みと同等程度まであるか、ティース1024bが貫通していることが望ましい。一般的に、凹部1024cの深さは、バックヨーク1024aの厚みの半分以上は必要である。そうすれば、圧粉磁心を通って十分な深さまで磁束が到達してから積層鋼板からなるバックヨーク1024aに磁束が渡るため、磁気抵抗が低く、鉄損も小さくなる。また、バックヨーク1024aを通る磁束は、そのティース1024bに流れるものと、そのティース1024bを通過して隣のティース1024bに流れるものとがある。後者は、積層鋼板からなるバックヨーク1024aを通過することとなる。また、バックヨークにティースを挿入したとき、ティースが埋め込まれた部分において、バックヨークとの間の隙間については、軸方向については、誤差を吸収する程度、または、接着剤を塗布する程度の隙間を設けることで、ギャップ精度を向上させることができる。また、ティースの側面は、バックヨークとの間に圧入関係があるとよい。
図20に示すように、上記ロータ1031は、シャフト1020に取り付けられた円環状のバックヨーク1034と、このバックヨーク1034のステータ1021側の一面に設けられた永久磁石1033とを有する。また、上記ステータコア1024のバックヨーク1024aの内径は、シャフト1020と接触しない程度に大きいか、或は、図20のように、その内径部に軸受を設けてもよい。
上記ロータ1031のバックヨーク1034は磁性体からなる。上記永久磁石1033は、シャフト1020の周方向に交互に異なる磁極を有し、シャフト1020に沿った方向の磁束を発生する。
図22のように、バックヨーク1024aに埋め込まれたティース1024bの埋込部1100は、他の部分より細く形成されており、これにより挿入時の位置決めを図ることができる。これによって、エアギャップ精度を向上できる。
ここで、ティース1024bのバックヨーク1024aへの埋め込み深さは、ティース1024bの細くなった部分の長さより、若干小さい。これは、この部分に、バックヨーク1024aとコイル1023を絶縁する第1絶縁物1051が入るためである。すなわち、ティース1024bは、第1絶縁物1051の厚みだけ、浅く埋め込まれる。ここで、第1絶縁物1051は、複数のティース1024bのバックヨーク1024a内に埋め込まれている夫々の部分の断面より大きく、かつ、バックヨーク1024a内に埋め込まれていない他の部分の断面より小さい形状の孔1051aを設けた絶縁フィルムである。図22では、第1絶縁物1051は、ティース1024b毎に独立して設けられるが、全ティース分を一体としたフィルムであっても良い。
上記ティース1024bのバックヨーク1024aに埋め込まれる部分とその他の部分との段差部は、金型や加工の関係上、全くアールの無い角とすることは難しい。特に、ティース1024bとバックヨーク1024aとは、圧入関係程度の隙間となるため、いかに小さなアールであっても、埋め込み深さに影響され、エアギャップ精度が悪化する。従って、ティース1024bのアールを、第1絶縁物1051である絶縁フィルムの孔との間の隙間により吸収する。この絶縁フィルムの膜厚でバックヨークとコイルとの隙間を規定することが可能となり、エアギャップ精度をより向上できる。なお、ティースとコイルの間の絶縁は必要であるが、形態は任意であるので省略した。ティースとコイルの間の絶縁の具体的な例については、以下に説明する。
また、図23は上記実施形態B1のモータの第1変形例を示す断面図であり、図24は上記モータの第2変形例を示す断面図であり、図25は上記モータの第3変形例を示す断面図であり、図26は上記モータの第4変形例を示す断面図であり、図27は上記モータの第5変形例を示す断面図である。
図23のように、バックヨーク1024aとコイル1023を絶縁する第1絶縁物1151を設けると共に、ティース1024bとコイル1023とを絶縁する第2絶縁物1152を設けている。上記第2絶縁物1152を、複数のティース1024bのバックヨーク1024a内に埋め込まれていない他の部分の周囲に巻きつけた絶縁フィルムとする。この絶縁フィルムによって、ティース1024bとコイル1023との間を簡単に絶縁することができる。
なお、図24の第2変形例のように、ティース1124bはバックヨーク1124aを貫通していても良い。このときバックヨーク1124aに設けられる孔1124cは貫通孔となる。
また、図25の第3変形例のように、第2絶縁物1252は、バックヨーク1024aとティース1024bの隙間において、外側に折り込んだ屈曲部1252aを第1絶縁物1251と重ね、必要であれば接着、溶着することもできる。
また、図26の第4変形例のように、第2絶縁物1262は、バックヨーク1024aとティース1024bの隙間において、隙間の内側に折り込んだ屈曲部1262aを第1絶縁物1151と重ね、必要であれば接着、溶着することもできる。
なお、第2絶縁物と第1絶縁物を、樹脂成形物で一体成形しても良い。この場合、部品点数を少なくできると共に、組立が容易にできる。
図20に示すように、複数のティース1024bのバックヨーク1024aの凹部1024c内に埋め込まれている夫々の部分の先端側とバックヨーク1024aとの間に隙間を設けて、凹部1024c内でティース1024bとバックヨーク1024aとが軸方向に接触しないようにすることによって、バックヨーク1024a内を軸方向に磁束が通るのを阻止できる。したがって、鉄損の増加を効果的に抑制することができる。なお、バックヨーク1024aが、磁気飽和領域で使用される場合は、隙間は小さいほどよく、磁性接着剤を埋めてもよい。磁性接着剤は、電磁鋼板や圧粉磁心に比べるとはるかに透磁率は低いが、空気よりは透磁率が高いため、磁気飽和を緩和する効果を有する。ただし、凹部について、底部以外には、ティース1024bとバックヨーク1024aの間に隙間を設けない。
また、図27の第5変形例のように、ステータコア1324の複数のティース1324bは、ロータ1031(図20に示す)と対向する側に設けられた幅広部1324dを有し、幅広部1324dとコイル1323の間の絶縁(第3絶縁物1353)も必要となる。
このとき、第2絶縁物1352は、複数のティース1324bのバックヨーク1324a内に埋め込まれていない他の部分の周囲を覆う第二の樹脂成形物であり、コイル1323と幅広部1324dとを絶縁する第3絶縁物1353の第三の樹脂成形物と一体化するとよい。この場合、部品点数を少なくできると共に、組立が容易にできる。
上記ステータコア1324の複数のティース1324bに、ロータ1031と対向する側に幅広部1324dを設けることによって、ロータ1031に対向する面積が増加して、鎖交磁束を増大させることができる。また、上記幅広部1324dは、コイル1323とロータ1031(図20に示す)の接触を防止する有効な手段ともなる。なお、幅広部とティース部は一体として圧粉磁心を成形すると好適である。また、第2絶縁物と第3絶縁物は、樹脂成形物で一体成形しても良い。さらに、第1絶縁物と第2絶縁物と第3絶縁物を、樹脂成形物で一体成形しても良いが、この場合、金型が若干複雑となる。
次に、上記モータの図27に示す第5変形例のステータコア1324の組立方法について述べる。
図28は上記第5変形例のモータの製造方法を説明するための図であり、図28に示すように、治具1300の基準面1300aに、ティース1324bのギャップに対向する側(幅広部1324d)の面を向けて、治具1300上にティース1324bを載置する。このティース1324bには、第2絶縁物1352と第3絶縁物1353を設けてある。
次に、治具1300上に載置されたティース1324bに、予め整列巻したコイル1323を外嵌して配置する。このとき、コイル1323と、ティース1324bおよび幅広部1324dとの絶縁は、第2絶縁物1352により行われる。また、ティース1324bとバックヨーク1324aとの絶縁に第1絶縁物1351を設ける。
そうして、ティース1324bの回りにコイル1323が配置された状態で、ティース1324bにバックヨーク1324aを上方から載置して、ティース1324bの上部をバックヨーク1324aの凹部1324cに埋め込むようにした後、バックヨーク1324aとティース1324bとを接合する。治具1300の上面は精度の良い平面を呈している。
このとき、埋め込み位置は、ティース1324bに設けられた段差および第1絶縁物1351により決まるが、実際は、ティース部をバックヨークに埋め込むための治具により決めるべきである。若干の部品の加工精度の誤差は、樹脂からなる第1絶縁物により吸収される。
上記モータの製造方法によれば、ステータコア1321を容易に組み立てることができる。なお、予め所定の形状に巻回された状態のコイルをバックヨーク上に配置した後、バックヨークと複数のティースとを接合しても、ステータコアを容易に組み立てることができる。
また、上記ティース1324bのロータ1031と対向する側の平面を基準にしてバックヨーク1324aとティース1324bとを接合するので、エアギャップ精度を向上できる。
上記幅広部1324dは、図29,図30に示すように、隣接する幅広部1324dとの間に、ティース1324bの間を磁気的に絶縁するある一定の空間1325を設けている。この空間1325は、幅広部1324dの中心から径方向外側に放射状に延びている。この構成により、エアギャップ1041に対向するステータコア面積が増加するので、鎖交磁束を増大させることが可能である。なお、隣接する幅広部1324dのうち、回転中心に対して内周側部分(図29の領域S2)および外周側部分(図29の領域S1)において、互いにわずか接触(または連結)しても良い。この場合、ティース1324bをバックヨーク1324aに取り付ける前において、互いのティース1324b間の位置関係を規定することができる。接触部は、磁束の漏洩を最小限にすべく、面積は小さいことが望ましい。
なお、ティース周りに直接コイルを巻回せずに、巻芯周りに第1絶縁物、第2絶縁物、必要であれば第3絶縁物を設けて、その周りにコイルを巻回し、巻き芯をはずし、その後にティースを挿入しても良い。これは、例えばティースを治具にて固定することが困難な場合や、コイルを巻回するときに強いテンションを加え、ティースに巻くのでは強度が不十分な場合に用いられる。
図31は、この実施形態B1の片側にステータを有するモータのロータの一例を示している。上記ロータ1031は、永久磁石1033を有するので、モータの運転時において、エアギャップ1041(図20に示す)の磁束密度を高くできるため、このモータを用いた圧縮機の高出力および高効率が実現できる。なお、上記永久磁石1033は必須ではない。
また、上記ロータ1031は、バックヨーク1034と共同して永久磁石1033を挟むロータ板1035を有する。このロータ板1035は、磁性体からなり、永久磁石1033の隣接する磁極の間を磁気的に絶縁するスリット1035aを設けている。このスリット1035aは、ロータ板1035の中心から半径方向外側に向かって放射状に延びている。このスリット1035aは、ロータ板1035のみに設けられ、バックヨーク1034には設けられない。また、上記永久磁石1033に減磁界が直接かからないため、減磁耐力も増大する。さらに、上記永久磁石1033が焼結の希土類磁石等の場合には、永久磁石1033内部に磁束の高周波成分が届きにくいため、永久磁石1033内部の渦電流の発生を抑制することで、損失低減、および、温度上昇低減も図れる。なお、上記ロータ板1035は必須ではない。
上記構成のモータによれば、渦電流損の小さい磁性粉を固めた圧粉磁心をティース1024b(1124b,1324b)に用いると共に、十分な強度を有する積層鋼板からなるバックヨーク1024a(1124a,1324a)が圧入または焼きばめにより保持されるので、モータ特性を損なうことなく、圧入や焼きばめ等によるステータコア1024(1124,1324)の保持が可能なモータを実現することができる。
また、上記複数のティース1024b(1124b,1324b)のバックヨーク1024a(1124a,1324a)内に埋め込まれている夫々の部分を、バックヨーク1024a(1124a,1324a)内に埋め込まれていない他の部分よりも細くすることによって、挿入時の位置決めが容易にでき、エアギャップ精度を向上できる。
また、上記ステータ1021とロータ1031とが対向する夫々の面が、シャフト1020に対して略直交する平面であるアキシャルギャップ型のモータであるので、軸方向の寸法を小さくして小型化することができる。
また、永久磁石1033を有するロータ1031を用いることによって、永久磁石による磁束により、高調波を多く含む磁束がティース1024b(1124b,1324b)を通るが、ティース1024b(1124b,1324b)に渦電流損の小さい圧粉磁心を用いているので、鉄損をさらに低減することができる。
また、十分な強度を有する積層鋼板からなるバックヨーク1024a(1124a,1324a)の外周部をケーシング1010の内側に焼きばめまたは圧入することによって、バックヨーク1024a(1124a,1324a)をケーシング1010に確実に保持することができる。
(実施形態B2)
図32は実施形態B2のモータを搭載した密閉型のロータリ圧縮機の縦断面図を示している。この実施形態B2のロータリ圧縮機は、実施形態B1のモータを用いている。
このロータリ圧縮機は、図32に示すように、ケーシングの一例としての密閉容器1001内に配置されたモータ1002と、密閉容器1001内かつモータ1002の下側に配置され、そのモータ1002で駆動される圧縮部1011とを備えている。ここで、上下の方向とは、密閉容器1001の中心軸が水平面に対して傾斜しているか否かに関わらず、密閉容器1001の中心軸に沿った方向をいう。
上記モータ1002は、圧縮部1011から吐出された高圧の冷媒が満たされる密閉容器1001内の領域に配置されている。具体的には、密閉容器1001内は、高圧領域Hであり、このロータリ圧縮機は、いわゆる、高圧ドーム型である。
上記モータ1002は、ステータ1021と、このステータ1021の上にエアギャップ1041を介して配置されるロータ1031と、このロータ1031に固定されると共にこのロータ1031の回転力を圧縮部1011に伝達し、かつ、このロータ1031から延設されて軸受に保持されるシャフト1020とを有している。
また、上記圧縮部1011は、シリンダ状の本体部1012と、この本体部1012の上下の開口端のそれぞれに取り付けられる上端板1015および下端板1016とを備える。上記シャフト1020は、上端板1015および下端板1016を貫通して、本体部1012の内部に進入している。
上記本体部1012の内部には、シャフト1020に設けられたクランクピン1017に嵌合したローラ1013を公転可能に配置し、このローラ1013の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。すなわち、ローラ1013の外面と本体部12の内面との間に、圧縮室1014を形成する。
上記密閉容器1001は、圧縮部1011の低圧側の圧縮室1014に開口する吸入管1006、および、モータ1002の上側(下流側)に開口する吐出管1007を有する。上記圧縮部1011は、モータ1002側に開口する吐出孔1011aを有する。
上記シャフト1020の一端側は、圧縮部1011の下端板1016に回転自在に支持され、シャフト1020の他端側は、ステータ1021に回転自在に支持されている。
上記密閉容器1001内の下側に、シャフト1020の下部が浸漬される潤滑油1008を有する。この潤滑油1008は、シャフト1020の回転によって、シャフト1020の内部を上がって、圧縮部1011の摺動部等を潤滑する。
次に、上記ロータリ圧縮機の作用を説明する。
上記吸入管1006から圧縮部1011の圧縮室1014に冷媒を供給し、モータ1002により圧縮部1011を駆動させて冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、潤滑油と共に、圧縮部1011の吐出孔1011aから密閉容器1001内に吐出され、モータ1002を通って、高圧領域Hに運ばれた後、吐出管1007より密閉容器1001の外側に吐出される。
このとき、冷媒通路(図示せず)は、ステータ1021のバックヨーク内部に設けられる必要がある。位置および形状は任意である。
この実施形態B2のロータリ圧縮機によれば、比較的出力の大きい用途に搭載困難であったアキシャルギャップ型のモータを搭載することが可能となり、小型化、高効率化(銅損低減による)されたロータリ圧縮機を実現することができる。
上記実施形態B2では、アキシャルギャップ型のモータを用いたロータリ圧縮機について説明したが、ロータリ圧縮機に限らず、スクロール圧縮機等の他の圧縮機にこの発明を適用してもよい。
また、上記実施形態B2では、被駆動部としての圧縮部1011をモータ1002により駆動したが、この発明のモータにより駆動される被駆動部は、圧縮部に限らず、モータの主軸の回転により駆動される他の構成の被駆動部であってもよい。
また、ロータリータイプの圧縮機であれば、ロータ自体に可動ピストンを設け、ロータの反エアギャップ側にシリンダを密着させ、ロータとシリンダにて圧縮室を構成しても良い。このとき、ロータと圧縮機構部との間にシャフトは不要である。さらに、ステータから固定軸をロータ側に伸ばし、固定軸とロータの間に軸受を設ければ、ロータとともに回転するシャフトが不要であり、ロータと圧縮機構部との間のねじりによる振動を防止できる。従って、このような場合、シャフトは必須ではない。
(実施形態B3)
図33はこの発明の実施形態B3のモータの要部の断面図を示している。
この実施形態B3のモータは、図33に示すように、シャフト1420に取り付けられたロータ1431と、そのロータ1431の軸方向両側に配置された2つのステータ1421とを有している。上記ロータ1431は、所定の回転軸であるシャフト1420の軸を中心にして回転する。このステータ1421は、実施形態B1の図20に示すステータ1021を用いている。上記ロータ1431は、2つのロータ板1435と、その2つのロータ板1435間に配置された永久磁石1433とからなる。
上記バックヨーク1424とコイル1423を絶縁する第1絶縁物1451が設けられている。
上記実施形態B3のモータのステータ1421の構成は、実施形態B1と同一であるが、ケーシング1410内部のある距離を隔てて2箇所にバックヨーク1424が入るため、ケーシング1410の剛性を向上させる効果がある。また、この実施形態B3のモータでは、ロータ1431に対して軸方向両側のステータ1421からの吸引力が働くことにより、ロータ1431とシャフト1420に働くスラスト力をキャンセルすることが可能となり、シャフト1420を支持する軸受(図示せず)に対してスラスト方向にかかる力を低減することもできる。さらに、上下2組のステータ1421に対して、永久磁石1433の両面を利用できるため、永久磁石の個数を最小化することができる。
なお、ロータ1431は、図31のロータ1031のバックヨーク1034をロータ板1035に替えたものを使用できる。上記ロータ1431の両側に磁極を呈し、このロータ1431は4極の場合を示す。なお、バックヨーク1434は必須ではなく、バックヨークを省略することにより、永久磁石1433は、1層の永久磁石の両面を磁極として利用している。
なお、この実施形態B1,B3のモータにおいて、巻線方式は、集中巻、分布巻、波巻等に限らず、自由に選択することができる。また、ステータティース数とロータ極数の組合せおよび比率は自由である。
(実施形態C1)
以下、実施形態C1に係る電機子コアの製造方法について説明する。
まず、本電機子コアが適用されるアキシャルギャップ型モータ2010の全体構成を説明する。図34はアキシャルギャップ型モータを示す断面図であり、図35は電機子コア及びコイルを示す分解斜視図である。
このアキシャルギャップ型モータ2010は、所定の回転軸2018a回りの回転力を発生させるものであり、界磁子としてのロータ2020と、電機子としてのステータ2030とを備えている。
上記ステータ2030は、略円盤状の全体形状を有し、図示省略のケーシング内の一定位置に固定されている。
ロータ2020も略円盤状の全体形状を有しており、上記ステータ2030の一方面側(ここでは上面側)にギャップを介して配設されている。このロータ2020は、シャフト2018に連結固定されており、当該シャフト2018は、ステータ2030の軸受2031を貫通して外方(ここでは下方)に向けて延出しており、前記軸受2031等を介して欠いて自在に支持されている。これにより、ステータ2030は、シャフト2018の中心軸である回転軸2018aを中心にして回転自在に支持されている。つまり、本モータ2010は、界磁子としてのロータ2020と、電機子としてのステータ2030とが、回転軸2018a方向にギャップを隔てて対向する、アキシャルギャップ型モータ2010である。
上記ステータ2030は、電機子コアとしてのステータコア2032と、ステータコア2032に取付けられた複数のコイル2040とを有している。このステータ2030は、後述する各ティース2036を上記ロータ2020に向けた姿勢で、当該ロータ2020に対してギャップを介して対向している。
ステータコア2032は、略円盤状のバックヨーク2034と、複数個のティース2036とを有している。
バックヨーク2034は、回転軸2018aに略直交する方向に延在する電磁鋼板等の薄板を、回転軸2018a方向に積層した積層鋼板によって、略円盤板状に形成されている。積層される薄板は、例えば、珪素鋼板、その他、アモルファスやパーマロイ等の磁性材料で形成された薄板である。このバックヨーク2034は、回転軸2018aに対して略垂直な一主面(図34では上面)と、これと反対側であって回転軸2018aに対して略垂直な他主面(図34では下面)とを有している。また、このバックヨーク2034は、ケーシング内に、圧入又は焼きばめ等によって取付固定されている。バックヨーク2034を積層鋼板によって形成しているため、バックヨーク2034の破壊を防止しつつ十分な強度でバックヨーク2034をケーシング内に固定できる。
なお、バックヨーク2034の略中央部には、シャフト2018を支持する軸受2031が設けられている。なお、軸受の位置はこれに限るものではない。
各ティース2036は、バックヨーク2034のうちロータ2020と対向する側の一主面から突出するように、回転軸2018a周りに円環状に配設されている。各ティース2036は、バックヨーク2034の一主面から回転軸2018a方向に沿ってロータ側に突出しており、その突出部分周りにコイル2040が巻回されている。つまり、ここでは、各ティース2036のそれぞれにコイル2040が集中巻されている。なお、各コイル2040と各ティース2036との間には、実際には、絶縁フィルム等の絶縁物が介在しているが、以下の説明では省略する。
より具体的には、各ティース2036は合計6個あり、それぞれに合計6個のコイル2040が集中巻されている。各コイル2040は、例えば、ステータ2030の周方向にそって、U相、V相、W相の順で繰返し配置されると共に、この3相のコイル2040それぞれがスター結線されており、インバータ回路から電流が供給される。これにより、各コイル2040で励磁して、各ティース2036の突出方向の磁束を発生し、上記ロータ2020が回転するようになっている。
また、各ティース2036は、磁性粉を固めた圧粉磁心、好ましくは、圧粉鉄心で形成されている。このティース2036は、回転軸2018aと略直交する平面において、隣設するティース2036の断面部分の辺と略平行な2辺と、それら略平行な2辺同士をバックヨーク2034の外周側で繋ぐ辺とで囲まれる断面形状部分を有している。ここでは、外周側の辺は弧状であり、従って、ティース2036の当該断面形状は、中心角を回転軸2018aに向けた略扇形状の断面形状である。もっとも、外周側の辺が直線状で、ティース2036の当該断面形状が略三角形状を有していてもよい。
また、各ティース2036のうちコイル2040が巻回される部分の角部は丸められている。これにより、当該角部の欠け防止及びコイル2040の巻太り防止が図られている。特に、各ティース2036にコイル2040が巻回される集中巻の場合に有効である。このように丸められた角部の半径は、巻回されるコイル線の直径の2倍以上であることが好ましい。実験上、この程度の半径であれば、巻太りを有効に防止できるからである。
なお、各ティース2036のうちコイルが巻回される部分は、略方形断面形状等その他の形状を有していてもよい。もっとも、各ティース2036のうちコイルが巻回される部分を略扇形状または略三角形状にすることで、ティース2036及びコイル2040を双方高占積率で配置できる。この場合でも、コイル2040の巻回部分に応じた部分で、上記略扇形状又は略三角形状の断面形状部分であればよく、例えば、バックヨーク2034に埋込まれる部分やロータ2020と対向する部分等は、その他の断面形状であってもよい。
なお、各ティース2036の先端部に、その外方向に向けて突出するつば部を設けてもよい。つば部は、各ティース2036に一体形成される構成であっても、各ティース2036に後付される構成であってもよい。特に、つば部を各ティース2036に一体形成する構成に適した製造方法については実施形態C2で説明する。
ロータ2020は、シャフト2018に取付けられた円環状のロータ側バックヨーク2022と、このロータ側バックヨーク2022のステータ2030側の面に設けられた複数の永久磁石2024とを有している。また、複数の永久磁石2024のステータ2030側には、界磁子側磁性体部材としてロータ磁性体2026が設けられている。
ロータ側バックヨーク2022は、積層鋼板磁心又は圧粉磁心等の磁性体によって形成されている。このロータ側バックヨーク2022は、各ティース2036を固定保持すると共に、反ステータ2030側で永久磁石2024の減磁や、渦電流損の低減に寄与する。
また、永久磁石2024は、ロータ側バックヨーク2022のステータ2030側の面に、回転軸2018a周りに等間隔をあけて環状に配設される。また、各永久磁石2024は、回転軸2018a周りに交互に異なる極性を呈するように配設されており、それぞれ回転軸2018a方向に沿った磁束を発生する。
ロータ磁性体2026は、永久磁石2024のステータ2030側端面よりも大きい(ここではひとまわり大きい)板形状に形成されており、各永久磁石2024のステータ2030側端面に取付けられている。このロータ磁性体2026は、各永久磁石2024間でスリット等を介して磁気的に分割されている。ロータ磁性体2026は、各ティース2036とロータ2020間で磁束を漏れ少なく通過させる役割を有している。もっとも、本ロータ磁性体2026は省略してもよい。ロータ磁性体板2026はシャフトには近接しない方が良い。永久磁石2024の磁束が磁性体であるシャフトを介して短絡することを防止するためである。シャフトが非磁性体である場合はこの限りではない。
なお、界磁子として、永久磁石2024を有するロータ2020であることが好ましい。巻線で励磁する場合に比べて、永久磁石2024によって、ステータコア2032等での磁束密度を高くできるからである。また、磁気回路において、ギャップ長よりも十分に厚い永久磁石2024が存在するため、永久磁石2024の磁気抵抗が磁気回路の全磁気抵抗の大部分を占めることになり、積層鋼板に比べて透磁率の低い圧粉磁心で形成されたティース2036の影響を比較的小さくすることができるからである。
ステータコア2032の製造方法について説明する。図36は本製造方法を示す工程図である。本製造方法は、バックヨーク形成工程(工程(a))と、ティース形成工程(工程(b))とを備えている。
バックヨーク形成工程では、所定の形状に打抜かれた薄板が回転軸2018a方向に沿って積層された積層鋼板でバックヨーク2034を形成する。このバックヨーク2034には、複数のティース固定用凹部2034hが形成されている。各ティース固定用凹部2034hは、各ティース2036が固定されるべき位置、すなわち、バックヨーク2034の一主面側に、回転軸2018a周りに略等間隔をあけて複数形成されている。ここでは、各ティース固定用凹部2034hは、ティース2036のうちコイル巻回部分に応じた略扇形状又は略三角形状の凹みであり、バックヨーク2034を貫通しない有底穴形状に形成されている。
ティース形成工程では、バックヨーク2034を、ティース2036成型用の成形金型内にインサート固定した状態で、ティース2036を圧粉磁心で金型成形する。例えば、図37に示すように、ティース2036を第1金型2050と第2金型2052とで成形する場合、バックヨーク2034を予め第1金型2050及び第2金型2052内に配設し、第2金型2052内に固定する。この状態で、圧粉磁心材料をティース固定用凹部2034h及び第1金型2050の金型面間に配設し、両金型2050,2052間に圧力をかけて、ティース固定用凹部2034h内及びそこから突出するように、ティース2036を圧縮成型する。これにより、ティース2036がバックヨーク2034のティース固定用凹部2034h部分に一体化するように、圧粉磁心で金型成形される。つまり、ティース2036を基準に考えると、ティース固定用凹部2034hの内周面とも金型面として金型成形して、バックヨーク2034と一体成形する。このようにして、一種のインサート成形にて、ステータコア2032を製造する。
なお、圧粉磁心材料を、ティース固定用凹部2034h及び第1金型2050の金型面内に押出して、ティース2036を成形するようにしてもよい。
なお、この後、各ティース2036にコイル2040が装着される。コイル2040は、各ティース2036に直接的に巻回しても、別箇所で巻枠に巻回した後、各ティース2036に外嵌めして装着するようにしてもよい。特に、ティース2036につば部が一体形成されていない場合には、別箇所で巻枠に巻回した後、各ティース2036に外嵌めして装着することができる。コイル2040を各ティース2036に直接的に巻回するのに適した製造方法については、実施形態C2で説明する。ここで、コイル2040をバックヨーク2034と同時に金型内に固定した状態で圧粉磁心材料を圧縮成形してもよい。
このようなステータコア2032の製造方法及びステータコア2032によると、バックヨーク2034が積層鋼板で形成されるため、ステータコア2032をケーシング内に焼きばめや圧入等で保持でき、ステータコア2032について十分な強度を確保できる。また、ティース2036が、渦電流損の小さい圧粉磁心で形成されるため、モータ特性にも優れる。そして、ティース固定用凹部2034hを有するバックヨーク2034を形成し、このバックヨーク2034を金型2050,2052内に固定した状態で、ティース2036を圧粉磁心で金型成形しているため、ティース2036の破壊を防止しつつ、ティース2036とバックヨーク2034とを隙間無くしっかりと保持できる。
また、ティース2036をバックヨーク2034に対して圧入又は焼きばめする方法では、応力の残留により磁気特性が低下する恐れがあったが、本製造方法では、そのような応力残留が生じ難く、磁気特性の低下を有効に防止できる。また、ティース固定用凹部2034h内には、積層鋼板の積層面が露出しているため、ティース2036は当該積層面の隙間にも入り込むように充填形成され、層間の絶縁性をより完全に確保できると共に、ティース固定用凹部2034hからのティース2036の抜けもより確実に防止できる。
図38は実施形態C1に係るティース固定用凹部の第1変形例を示す断面図である。同図に示すように、ティース固定用凹部2034Bhは、バックヨーク2034を貫通する孔形状であってもよい。つまり、ティース固定用凹部には、バックヨーク2034を貫通しない有底穴状のティース固定用凹部2034h、及び、バックヨーク2034を貫通する孔状のティース固定用凹部2034Bhを含む。
図39は実施形態C1に係るティース固定用凹部の第2変形例を示す断面図であり、図40は実施形態C1に係るティース固定用凹部の第3変形例を示す断面図である。
これらの変形例では、ティース固定用凹部2034Ch,2034Dh内に凹凸部が形成されている。
図39に示す例では、このティース固定用凹部2034Chは、バックヨーク2034を貫通する孔形状に形成されており、その内周面形状は、そのバックヨーク2034の他主面側で段部2034Chaを介して拡径する凹凸形状に形成されている。なお、段部2034Chaは、ティース2036の突出方向に対して反対向きとなる当接面となっており、ティース2036の突出方向への力を受止めるようになっている。
また、図40に示す例では、ティース固定用凹部2034Dhは、バックヨーク2034を貫通する穴形状に形成されており、その内周面形状は、厚み方向略中間部でその内方に向けて突出するつば状凸部2034Dhaを有する形状とされている。このつば状凸部2034Dhaのうちティース2036の突出方向に対して反対向きとなる当接面2034Dhbは、ティース2036の突出方向への力を受止めるようになっている。
これらの変形例では、ティース固定用凹部2034Ch,2034Dh内に凹凸部が形成されているため、ティース2036の抜けを有効に防止できる。なお、勿論、上記凹凸部形状は上記例に限られず、例えば、ティース固定用凹部2034Ch,2034Dhの周方向全体に突出する形状、又は、周方向に沿って部分的に突出する形状であってもよく、また、球状、角柱状に突出する形状であっても構わない。
また、各ティース固定用凹部2034Ch,2034Dhは、ティース2036の突出方向とは反対向きの当接面2034Cha,2034Dhbを有しているため、ティース2036の突出方向への力を受止めてティース2036の抜けをより有効に防止できる。特に、ロータ2020の永久磁石2024の吸引力によって、ティース2036に対してその突出方向に向けた力が作用するため、このような力を有効に受止めてティース2036の抜け防止を図ることができる。
図41はコイルの巻き方に関する変形例を示す図である。すなわち、コイル2040は必ずしも集中巻される必要はなく、図41に示すように、分布巻したコイル2040Eを有していてもよく、勿論、その他波巻されたコイルを有していてもよい。分布巻したコイル2040Eの場合には、複数のコイル2040Eが回転軸2018a方向に沿って複数層に亘って装着されることになるが、各ティース2036間では同一層、つまり、回転軸2018a方向で略同一平面上に配設されるように、各コイル2040Eを適宜屈曲等して配設することが好ましい。
図42は実施形態C1に係るロータの両側にステータを配設した変形例を示す。この変形例では、ロータ2020Fは、ロータ側バックヨーク2022が省略され、その両側にロータ磁性体2026が配設されており、ロータ2020Fは、その両面側にで、回転軸2018a周りに交互の磁極を呈するようになっている。ロータ2020Fは、ロータ磁性体2026を、非磁性体のスペーサまたはホルダを介してシャフトと結合される。シャフトが非磁性体である場合は、ロータ磁性体2026の内周にシャフトを挿入して保持しても良い。また、上下の両ステータ2030Fは、上記図38に示すステータ2030と同じであり、両ステータ2030Fが各ティース2036をロータ2020F側に向けた姿勢で固定されている。その他の構成は、上記した構成と略同様構成である。
この変形例によると、ロータ2020Fに作用する磁石による吸引力を、両側のギャップでキャンセルすることができ、軸受2031でのロスを低減すると共に、軸受2031寿命を長くすることができる。
図43は実施形態C1に係るステータの両側にロータを配設した変形例を示している。この変形例では、ステータコア2032Gは、バックヨーク2034の両側にティース2036Gが突出した構成とされている。このティース2036Gは、上記ティース2036の製造方法と同様に、バックヨーク2034と一体形成されている。また、このステータ2030Gの両側に突出する各ティース2036Gに対向するようにして、上記ロータ2020と同様構成のロータ2020Gが回転自在に配設されている。つまり、バックヨーク2034のうち一主面と反対側の他主面にも、ティース2036Gを設けている。この両側の各ティース2036Gの先端部にはつば部2036Gaが形成されている。
この場合でも、両ギャップでの磁気吸引力をキャンセルすることができ、軸受2031でのロスを低減すると共に、軸受2031寿命を長くすることができる。
なお、ステータ2030Gの両側で、ティース2036Gの位置やコイル2040の巻き形態は同一である必要はない。例えば、ステータ2030Gの両側で、ティース2036Gの位置を、バックヨーク2034の周方向に沿ってずらすようにしてもよい。これにより、スキュー効果を得ることができる。
(実施形態C2)
以下、実施形態C2に係る電機子コアの製造方法について説明する。図44は本実施形態に係る電機子コアとしてのステータコアを示す斜視図であり、図45、図46、図47は、製造工程を示す図であり、図48は本製造方法を示す工程図である。なお、上記実施形態C1と同様構成部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本製造工程では、上記バックヨーク形成工程(a)において、図45に示すように、各ティース2136に応じて分割した分割バックヨーク2135を形成する(分割バックヨーク形成工程)。ここでは、各分割バックヨーク2135は、上記バックヨーク2034を、中心角(360/n)゜の中心角(nはティースの数)で分割された略扇板形状に形成されており、それぞれにティース固定用凹部2134hが形成されている。なお、各分割バックヨーク2135の接合面には、互いに嵌合可能な凸部2135a及び凹部2135bが形成されている。ここでは、略半円凸状の凸部2135a及び略半円凹み状の凹部2135bが形成されている。
そして、次の上記ティース形成工程(b)において、各分割バックヨーク2135を成形金型に固定した状態で、図46に示すように、各ティース固定用凹部2134h内及びそこから突出するように、圧粉磁心でティース2136を金型成形する。ここでは、各ティース2136の先端部に、つば部2136aを一体形成している。
この後、図47に示すように、各ティース2136にコイル2040を巻回する。この際、ティース2136を回しながらコイル2040を巻回するか、又は、ティース2136周りにコイル巻線供給ノズルを旋回させてコイル2040を巻回することができる。いずれにせよ、各ティース2136毎に分割されていので、そのようなコイル2040の巻回を容易に行える。なお、例えば、つば部2136aを一体形成しない場合には、各分割バックヨーク2135を一体化した後に、各ティース2136にコイル2040を装着してもよい。
この後、バックヨーク一体化工程(c)において、各分割バックヨーク2135を接着剤等で接合して一体化して、バックヨーク2034と同様のバックヨーク2134を形成することで、ステータコア2132が製造される。この際、上記凸部2135a及び凹部2135b同士を嵌め込むことで、正確な位置関係で、かつ、強固に一体化できる。なお、接着剤を用いずに、外周にリングを嵌めたり、ケーシング内径に直接保持したりすることにより、各分割バックヨーク2135を一体化することもできる。
このステータコア2132の製造方法によると、分割バックヨーク2135を成形金型に固定した状態で、ティース固定用凹部2134h及びそこから突出するように、圧粉磁心でティース2136を金型成形しているため、その成形金型として、上記実施形態C1の場合よりも小型のものを使用でき、また、取扱いも容易となる。
また、分割された分割バックヨーク2135にティース2136が金型成形されるため、例えば、ティース2136の先端部に、つば部2136aが形成されたような構成であっても、各分割バックヨーク2135を一体化する前に、各ティース2136毎に容易にコイル2040を巻回することができる。
なお、ステータの両側にロータを配設する場合(図43参照)には、図49に示すように、分割バックヨーク2135Bの両面側に、ティース2136Bを突出状に一体形成すればよい。その他は、上記と同様方法にて製造することができる。
(実施形態C3)
以下、実施形態C3に係る圧縮機について説明する。図50は上記したステータコア2032を含むアキシャルギャップ型モータを備えた圧縮機を示す断面図である。
この圧縮機2080は、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機であり、ケーシングとしての略筒状の密閉容器2082内に、モータ2010及び圧縮機構部2090を備えている。密閉容器2082の下部には、油溜部2083が設けられている。
圧縮機構部2090は、吸入管2091から供給された冷媒を、上記モータ2010の駆動を受けて圧縮動作を行い、圧縮した高圧冷媒を吐出管2092から吐出する。
モータ2010は、上記実施形態C1で、図34を参照して説明したものと同様構成である。このモータ2010は、シャフト2018を介して圧縮機構部2090を駆動する。
このモータ2010は、上記密閉容器2082内で高圧の冷媒ガスが満たされる高圧領域H、ここでは、圧縮機構部2090の上側に設けられられている。つまり、この圧縮機2080は、縦置きの形態である。
モータ2010の設置構成について説明する。このモータ2010は、シャフト2018を、密閉容器2082の中心軸に沿わせた姿勢で配設されている。また、ステータ2030は、圧縮機構部2090に近い側配設され、ロータ2020は圧縮機構部2090から遠い側に配設されている。ステータ2030は、ステータコア2032を密閉容器2082内に圧入又は焼きばめすることで、密閉容器2082内に固定されている。なお、ステータ2030の各ティース2036の先端部には、つば部2036aが設けられている。
また、ロータ2020に連結されたシャフト2018は、ステータ2030を貫通して圧縮機構部2090に連結されている。そして、ロータ2020の回転運動を、シャフト2018を介して圧縮機構部2090に伝達する。
この圧縮機2080では、積層鋼板で形成されたステータコア2032を密閉容器2082に固定することで、ステータ2030の固定保持を行え、比較的強度のあるステータコア2032で比較的強固にステータ2030を固定できる。それと同時に、ティース2036とステータコア2032間での隙間を小さくして、磁気抵抗の小さい磁気回路を形成することができる。また、薄型でも、磁気装荷、電機装荷共に増やすことができるので、高効率の圧縮機を提供することができ、例えば、エアコン等、低速定低トルクでの運転時間が長く、かつ、省エネが求められる機器に最適である。
なお、上記各実施形態では、電機子コアは、ロータ又はステータのいずれに適用される構成であってもよい。また、電機子コアは、モータだけでなく、発電機に適用されてもよい。
以上のようにこのモータおよびモータの製造方法および圧縮機、電機子コアの製造方法及び電機子コアは詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
図1は実施形態A1のモータの要部の断面図である。 図2は図1のモータのステータの分解斜視図である。 図3は上記実施形態A1のモータの第1変形例を示す断面図である。 図4は上記実施形態A1のモータの第2変形例を示す断面図である。 図5は上記実施形態A1のモータの第3変形例を示す断面図である。 図6は上記第1変形例のモータの製造方法を説明するための図である。 図7は上記モータのステータの平面図である。 図8は上記モータの幅広部を除いたステータの平面図である。 図9は上記実施形態A1のモータの第4変形例を示す断面図である。 図10は図9のモータの第4変形例のステータの分解斜視図である。 図11は図10に示すステータのバックヨークに応力緩和孔を設けたときの分解斜視図である。 図12は片側にステータを有するロータの形状を示す分解斜視図である。 図13は実施形態A2のモータの要部の断面図である。 図14は両側にステータを有するロータの形状を示す分解斜視図である。 図15は実施形態A3のモータの要部の断面図である。 図16は上記モータのステータの形状を示す分解斜視図である。 図17は分布巻のステータの例を示す分解斜視図である。 図18は実施形態A4のモータの要部の断面図である。 図19は実施形態A5の密閉型の圧縮機の縦断面図である。 図20は実施形態B1のモータの要部の断面図である。 図21は図20のモータのステータの分解斜視図である。 図22は上記モータの拡大断面図である。 図23は上記モータの第1変形例を示す断面図である。 図24は上記モータの第2変形例を示す断面図である。 図25は上記モータの第3変形例を示す断面図である。 図26は上記モータの第4変形例を示す断面図である。 図27は上記モータの第5変形例を示す断面図である。 図28は図27に示す第5変形例のモータの製造方法を説明するための図である。 図29は上記モータのステータの平面図である。 図30は上記モータの幅広部を除いたステータの平面図である。 図31はこの実施形態B1の片側にステータを有するモータのロータの一例を示す図である。 図32は実施形態B2のモータを搭載したの密閉型のロータリ圧縮機の縦断面図である。 図33は実施形態B3のモータの要部の断面図である。 実施形態C1に係るアキシャルギャップ型モータを示す断面図である。 電機子コア及びコイルを示す分解斜視図である。 実施形態C1にかかる電機子コアの製造方法を示す工程図である。 同上の製造方法における一工程を示す説明図である。 実施形態C1に係るティース固定用凹部の第1変形例を示す断面図である。 実施形態C1に係るティース固定用凹部の第2変形例を示す断面図である。 実施形態C1に係るティース固定用凹部の第3変形例を示す断面図である。 実施形態C1に係るコイルの巻き方に関する変形例を示す図である。 実施形態C1に係るロータの両側にステータを配設した変形例を示す図である。 実施形態C1に係るステータの両側にロータを配設した変形例を示す図である。 実施形態C2に係る電機子コアを示す斜視図である。 実施形態C2にかかる製造方法における一工程を示す説明図である。 実施形態C2にかかる製造方法における一工程を示す説明図である。 実施形態C2にかかる製造方法における一工程を示す説明図である。 実施形態C2にかかる製造方法を示す工程図である。 実施形態C2にかかる分割バックヨークの両面側にティースを設けた変形例を示す斜視図である。 実施形態C3に係る圧縮機を示す断面図である。
符号の説明
2018a 軸
2034、2034G、2134 バックヨーク
2036、2036G、2136、2136B ティース
2032、2032G、2132 電機子コア
2034h、2034Bh、2034Ch、2034Dh、2134h ティース固定用凹部
2050、2052 成型金型

Claims (10)

  1. 軸(2018a)に対して略垂直な主面を有する略円盤状のバックヨーク(2034、2034G、2134)と、
    前記バックヨークの一主面から突出するように、前記軸周りに配設固定された複数のティース(2036、2036G、2136、2136B)と、
    を備えた電機子コア(2032、2032G、2132)の製造方法であって、
    (a)薄板が前記軸方向に沿って積層された積層鋼板で、ティース固定用凹部(2034h、2034Bh、2034Ch、2034Dh、2134h)を有するバックヨークを形成する工程と、
    (b)前記バックヨークを成型金型(2050,2052)に固定した状態で、前記ティース固定用凹部内及びそこから突出するように、前記ティースを圧粉磁心で金型成型する工程と、
    を備える電機子コアの製造方法。
  2. 請求項1記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記ティース固定用凹部(2034Ch、2034Dh)内に、凹凸部(2034Dha)が形成された、電機子コアの製造方法。
  3. 請求項2記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記凹凸部は、前記ティースの突出方向とは反対向きの当接面(2034Cha、2034Dhb)を有する、電機子コアの製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記工程(a)は、複数の前記ティースに応じて分割した分割バックヨーク(2135、2135B)を形成する工程であり、
    前記工程(b)は、前記各分割バックヨークを成型金型に固定した状態で、前記ティース固定用凹部内及びそこから突出するように、圧粉磁心で前記ティース(2136、2136B)を金型成型する工程であり、
    前記工程(b)の後に、
    (c)前記各分割バックヨークを一体化する工程、
    をさらに備える電機子コアの製造方法。
  5. 請求項4記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記ティースの先端部に、その外方に突出するつば部(2136a)が形成された、電機子コアの製造方法。
  6. 請求項4又は請求項5記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記工程(b)と前記工程(c)との間に、前記各ティースにコイル(2040)を巻回する工程をさらに備えた、電機子コアの製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記バックヨークのうち前記一主面とは反対側の他主面にもティース(2036G、2136B)を設ける、電機子コアの製造方法。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記ティース(2036、2036G、2136、2136B)のうちコイル(2040、2040E)が巻回される部分の角部が丸められた、電機子コアの製造方法。
  9. 請求項8記載の電機子コアの製造方法であって、
    前記丸められた角部の半径は、巻回されるコイル線の直径の2倍以上である、電機子コアの製造方法。
  10. 軸(2018a)に対して略垂直な主面を有する略円盤状のバックヨーク(2034、2034G、2134)と、
    前記バックヨークの一主面から突出するように、前記軸周りに配設固定されたティース(2036、2036G、2136、2136B)と、
    を備えた電機子コア(2032、2032G、2132)であって、
    前記バックヨークは、薄板が前記軸方向に沿って積層された積層鋼板で形成されると共に、ティース固定用凹部(2034h、2034Bh、2034Ch、2034Dh、2134h)を有し、
    前記ティースが、前記バックヨークの前記ティース固定用凹部部分に一体化するように、圧粉磁心で金型成形された、電機子コア。
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