JP5151183B2 - アキシャルギャップ型回転電機及び圧縮機 - Google Patents

アキシャルギャップ型回転電機及び圧縮機 Download PDF

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この発明は、アキシャルギャップ型回転電機に関する。
アキシャルギャップ型モータは、固定子と回転子とが回転軸に沿ってギャップを隔てて設けられた構成とされている。このようなアキシャルギャップ型モータは、回転軸方向に薄型化しても、界磁用永久磁石の磁極面を広くすることができ、また、巻線の高占積率化も容易であり、大きさに比してトルクないし出力を大きくできる形態として、研究が進められている。
しかしながら、アキシャルギャップ型モータでは、回転軸方向に沿って、固定子と回転子との間で吸引力が作用してしまうため、軸受損失が大きくなったり、軸受寿命が短くなってしまうという問題がある。
なお、本発明に関連する従来技術として、特許文献1〜3がある。
特許文献1には、回転軸方向に沿って、コイルを有する固定子の両側に第1のヨーク及び第2のヨークを配設し、その第1のヨークに永久磁石を設けた構成が開示されている。
また、特許文献2には、単相インダクションモータにおいて、回転軸方向に沿って、ロータの両側に第1のステータ及び第2のステータを設け、第1のステータに主巻線を設けると共に、第2のステータに補助巻線を設けた構成が開示されている。
また、特許文献3には、ステータに、エアギャップを挟んでロータを対向配置し、ローラの反対側にエアギャップを挟んで補助ヨークを設けたアキシャルギャップ型回転電機が開示されている。
特開昭61−185040号公報 特開平1−174248号公報 特開2006−353078号公報
アキシャルギャップ型モータにおいて、軸方向に作用する力を防止するためには、例えば、回転軸方向に沿って、1つの巻線固定子の両側に回転子を2つ設けるか、又は、同じく回転軸方向に沿って、1つの回転子の両側に2つの巻線固定子を設ける等して、複数箇所で作用する吸引力をキャンセルするように相互作用させて、軸方向における全体吸引力を低減させるような構成が提案される。
しかしながら、前者のように2つの回転子を2つ設ける構成では、軸受構成が複雑化する上、回転軸が長くなり、ねじり振動を生じ易いという問題がある。
なお、特許文献1は、一方の回転子だけに永久磁石を設けた構成を開示しているが、2つの回転子を有する構成であるため、上記問題を解決することはできない。
また、後者のように、2つの巻線固定子を設けた構成では、コイルを2つの巻線固定子に分けて設ける必要があるため、コイル数が2倍必要となり、組立工数増加及び各コイル間の結線によるデッドスペースが増大するという問題があった。
ちなみに、特許文献2に開示の技術では、第1のステータに主巻線を設けると共に、第2のステータに補助巻線を設けている。しかしながら、単相インダクションモータでは、主巻線に流れる電流は、補助巻線に流れる電流よりも大きいため、それぞれによる磁気吸引力は十分にはキャンセルされない。つまり、特許文献2は、そもそも軸方向に作用する力を防止するための技術を開示ないし示唆するものではない。また、両方のステータに巻線を設けているため、結局は、上記2つの巻線固定子を設けた構成と同じと評価でき、上記問題の解決手段を提示するものではない。
ここで、特許文献3には、ロータの一方側にコイルを有するステータを、他方側に補助ヨークを配設している。このため、コイル数の増加を抑制しつつ、軸方向に作用する磁気吸引力をなるべくキャンセルすることができる。
しかしながら、特許文献3では、ロータの永久磁石として、回転軸周りに円弧状に延在する板状のものが用いられている。このため、回転軸回りで磁束密度分布が矩形波状となって高調波成分を伴ってしまう。この高調波成分により、鉄損が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、回転軸方向における回転子の一方側に巻線固定子を配設すると共に、他方側に非巻線固定子を配設したアキシャルギャップ型回転電機において、鉄損を小さくすることを目的とする。
上記課題を解決するため、このアキシャルギャップ型回転電機は、回転軸を中心として回転自在に配設され、前記回転軸方向における両面に磁極を呈する永久磁石を前記回転軸周りに沿って複数有する回転子と、前記回転軸方向における前記回転子の一方側にギャップを隔てて配設され、略円盤状の第1バックヨーク磁心と、前記回転子に対して回転磁界を発生させるコイルと、を有する巻線固定子と、前記回転軸方向における前記回転子の他方側にギャップを隔てて配設され、実質的に、略円盤状の第2バックヨーク磁心のみ有する非巻線固定子と、を備え、前記回転子は、前記非巻線固定子側のギャップで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈するものである。
また、前記各永久磁石は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って、前記非巻線固定子側のギャップに向けて又は前記非巻線固定子側のギャップよりも前記非巻線固定子側に向けて、略中央に集中する磁化容易軸を持つ異方性を有してい
また、上記課題を解決するため、他のアキシャルギャップ型回転電機は、回転軸を中心として回転自在に配設され、前記回転軸方向における両面に磁極を呈する永久磁石を前記回転軸周りに沿って複数有する回転子と、前記回転軸方向における前記回転子の一方側にギャップを隔てて配設され、略円盤状の第1バックヨーク磁心と、前記回転子に対して回転磁界を発生させるコイルと、を有する巻線固定子と、前記回転軸方向における前記回転子の他方側にギャップを隔てて配設され、実質的に、略円盤状の第2バックヨーク磁心のみ有する非巻線固定子と、を備え、前記回転子は、前記非巻線固定子側のギャップで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈し、前記各永久磁石(122)は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になり、かつ、前記各永久磁石(122)の巻線固定子側の面は、平坦な面とされている。
また、前記回転軸に対する径方向における前記各永久磁石の寸法は、前記各永久磁石の周方向略中央部で大きく、その両端部に向けて小さくなるようにしてもよい。
また、前記回転子は、前記各永久磁石の前記非巻線固定子側に配設された複数の非巻線固定子側回転子磁心をさらに有ている場合には、前記各非巻線固定子側回転子磁心は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になるようにしてもよい。
また、前記回転子は、前記各永久磁石の前記非巻線固定子側に配設された複数の非巻線固定子側回転子磁心をさらに有している場合には、前記回転軸に対する径方向における前記各非巻線固定子側回転子磁心の寸法は、前記各非巻線固定子側回転子磁心の周方向略中央部で大きく、その両端部に向けて小さくなるようにしてもよい。
また、前記回転子は、前記各永久磁石の前記巻線固定子側に配設された複数の巻線固定子側回転子磁心をさらに有していてもよい。
また、前記各永久磁石間に、その各永久磁石とは磁気的に独立する、介在磁心が介在していてもよい。
また、この上記したいずれかのアキシャルギャップ型回転電機を備えた圧縮機としてもよい。
この場合に、前記アキシャルギャップ型回転電機の回転駆動を受けて圧縮動作を行う圧縮機構部を備え、前記非巻線固定子は、前記回転子に対して前記圧縮機構部側に設けられていてもよい。
また、前記回転子の回転軸部の前記巻線固定子側端部は、前記巻線固定子を非貫通な位置に設けられており、前記各コイルのわたり配線部は、前記各コイルの内側に設けられていてもよい。
また、前記巻線固定子の第1バックヨーク磁心の内径は、前記非巻線固定子の第2バックヨーク磁心の内径よりも小さく、前記巻線固定子の第1バックヨーク磁心の前記回転軸方向の厚みは、前記非巻線固定子の第2バックヨーク磁心の前記回転軸方向の厚みより小さくてもよい。
このアキシャルギャップ型回転電機によると、前記回転子は、前記非巻線固定子側のギャップで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈するため、前記非巻線固定子側のギャップで磁束密度分布の高調波成分を抑制して、鉄損を小さくすることができる。
この場合に、前記各永久磁石は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って、前記非巻線固定子側のギャップに向けて又は前記非巻線固定子側のギャップよりも前記非巻線固定子側に向けて、略中央に集中する磁化容易軸を持つ異方性を有する構成とすることで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布にすることができる。
また、前記各永久磁石は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になるようにすることで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布にすることができる。また、巻線固定子側のギャップでも、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈するため、コギングを低減することができる。
また、前記回転軸に対する径方向における前記各永久磁石の寸法は、前記各永久磁石の周方向略中央部で大きく、その両端部に向けて小さくなるようにすることで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布にすることができる。また、巻線固定子側のギャップでも、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈するため、コギングを低減することができる。
また、前記回転子が、前記各永久磁石の前記非巻線固定子側に配設された複数の非巻線固定子側回転子磁心をさらに有している場合には、前記各非巻線固定子側回転子磁心が、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になる構成とすることで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布にすることができる。
また、前記回転子が、前記各永久磁石の前記非巻線固定子側に配設された複数の非巻線固定子側回転子磁心をさらに有している場合には、前記回転軸に対する径方向における前記各非巻線固定子側回転子磁心の寸法が、前記各非巻線固定子側回転子磁心の周方向略中央部で大きく、その両端部に向けて小さい構成とすることで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布にすることができる。
また前記回転子は、前記各永久磁石の前記巻線固定子側に配設された複数の巻線固定子側回転子磁心をさらに有していると、励磁された巻線固定子の外部磁界によって回転子に減磁界が作用したとしても、回転子磁心によって永久磁石に作用する減磁界の影響を緩和することができる。
また、各永久磁石間に、その各永久磁石とは磁気的に独立する、介在磁心が介在していると、その介在磁心を利用して、リラクタンストルクを併用できる。
上記のいずれかのアキシャルギャップ型回転電機を備えた圧縮機によって、前記非巻線固定子側のギャップで磁束密度分布の高調波成分を抑制して、鉄損を小さくすることができる。
また、前記非巻線固定子は、前記回転子に対して前記圧縮機構部側に設けられていると、前記巻線固定子のコイルの結線やリード線の引出しを容易にすることができる。
また、前記回転子の回転軸部の前記巻線固定子側端部は、前記巻線固定子を非貫通な位置に設けられており、前記各コイルのわたり配線部は、前記各コイルの内側に設けられていると、わたり線の短寸化、コンパクト化等を図ることができる。
また、前記巻線固定子の第1バックヨーク磁心の内径は、前記非巻線固定子の第2バックヨーク磁心の内径よりも小さく、前記巻線固定子の第1バックヨーク磁心の前記回転軸方向の厚みは、前記非巻線固定子の第2バックヨーク磁心の前記回転軸方向の厚みより小さくすることで、両バックヨーク磁心の磁路断面積を同じようにすることができる。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係るアキシャルギャップ型回転電機について説明する。図1は第1実施形態に係る回転電機を示す分解斜視図であり、図2は同回転電機を示す側面図であり、図3は同回転電機を示す斜視図である。また、図4は同回転電機を概念的に示す断面図である。
このアキシャルギャップ型回転電機10は、1つの回転子20と、2つの固定子30,40とを備えている。回転子20は略円盤状に形成されており、固定子30,40も略円盤状に形成されている。2つの固定子30,40は、回転子20の両面側に配設されている。これらの固定子30,40のうちの一方は、コイル36を有する巻線固定子30であり、他方は巻線を有さない非巻線固定子40である。
各部についてより詳細に説明する。
回転子20は、回転軸部28(図4参照)を介して所定の回転軸28a周りに回転自在に配設されている。なお、回転軸28aは軸受29(図4参照)によって回転自在に支持されている。また、この回転子20は、前記回転軸28aにおける両面において前記回転軸28a周りに交互の磁極を呈する永久磁石22を、回転軸28a周りに複数有している。より具体的には、各永久磁石22は、回転軸28a周りのドーナツ板状部材を複数(ここでは8つ)に分割した形状、即ち、回転軸28a周りに延びる弧状かつ帯状の板形状に形成されており、それぞれの間に間隔をあけて配設されている。また、各永久磁石22は、回転軸28aに沿った方向、即ち、永久磁石22の厚み方向に着磁されており、回転軸28aの周囲で環状かつ交互の磁極を呈するように配設されている。
また、各永久磁石22の一方面、つまり、巻線固定子30側の面だけに、それぞれ回転子磁心24が設けられている。各回転子磁心24は、各永久磁石22の形状に対応する弧状かつ帯状の板形状に形成されており、永久磁石22の一方面に重ね合せ状に配設されている。
これにより、励磁された巻線固定子30の外部磁界によって回転子20に減磁界が作用した場合に、各回転子磁心24によって、各永久磁石22に作用する減磁界の影響を緩和し、もって、各永久磁石22が減磁するのを防止している。
一方、非巻線固定子40は励磁されないので、非巻線固定子40からの減磁界を考慮する必要はないので、回転子20のうち非巻線固定子40側では、永久磁石22が直接露出していても問題はない。このため、ここでは、各永久磁石22の他方面である非巻線固定子40側には、回転子磁心を設けていない。なお、非巻線固定子40側に回転子磁心を設けてもよく、その形態については後述する。
なお、上記回転子磁心24は、抵抗率が高い材質、例えば、圧粉鉄心で形成されていることが好ましい。これは次の理由による。つまり、各永久磁石22は、ネオジウム系の焼結の希土類磁石を用いると好適である。ネオジウム系の焼結の希土類磁石は磁気エネルギー積が極めて高いため、アキシャルギャップ型回転電機をさらに小型化でき、銅損を減らすことにより高効率化を実現できるためである。このように、各永久磁石22がネオジウム系の焼結の希土類磁石等、抵抗率が小さい材質で形成され、さらに、回転子磁心24も抵抗率が小さい材質で形成されていると、これら永久磁石22や回転子磁心24で生じた渦電流の減少効果はあまり期待できない。ところが、回転子磁心24が高抵抗率の材料で形成されていると、回転子磁心24で生じた渦電流の減少効果を期待できる。特に、例えば、PWMインバータ駆動によって巻線固定子30が発生させるキャリア高周波数成分の磁束は、永久磁石22まで作用し難く、その磁束による渦電流は表皮効果によって回転子磁心24の表面近傍で発生し易い。そこで、回転子磁心24を高抵抗率の材料で形成することで、そのような高周波数成分の渦電流を有効に減少させることができる。永久磁石の渦電流損の低減は、鉄損の低減に加え、永久磁石の発熱による熱減磁を防止できるという効果を有する。さらに、特に固定子の巻線方式が集中巻である場合や、巻線に流れる電流が大きい場合には、巻線に流れる電流が直接永久磁石22に作用せず、回転子磁心24を介して、場合によっては、永久磁石22ではなく、隣接する回転子磁心24に短絡して流れることにより、永久磁石22に作用する減磁界を低減する効果も有する。これは、磁石材質によらず得られる効果であるが、フェライト系の磁石や、希土類系であっても、ボンド磁石のように、保磁力が比較的小さい材質の場合に特に効果を有する。
また、上記回転子20は、非巻線固定子40側のギャップで、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈するように構成されている。なお、回転子20が、非巻線固定子40側のギャップで、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈するとは、必ずしも厳密に正弦波の分布を持つ場合だけでなく、従来のように、回転軸周りの円弧方向において一様幅かつ一様な厚みの板状の永久磁石によって、エアギャップ長が略同一の場合に呈される矩形波状の磁束密度分布と比べて、正弦波に近い磁束密度分布を呈する場合を含む。回転軸周りの円弧方向において一様幅かつ一様な厚みの板状の永久磁石によって、エアギャップ長が略同一の場合に、特に永久磁石の周方向端部においては、磁気回路が短いため、他の部分よりも突出した磁束分布ともなり得る。この場合、矩形波の両端が突出した磁束密度分布となり、さらに高調波を多く含むことになる。ここでは、次の構成により略正弦化された磁束密度分布が実現されている。
図5は回転子に設けられる1つの永久磁石及びこの一方面に設けられた回転子磁心を示す平面図であり、図6は図5において回転軸を中心とする円の周方向に沿って切断したVI−VI線断面図である。
各永久磁石22は、回転軸28aを中心とする周方向に沿って非巻線固定子40側のギャップに向けて略中央に集中する磁化容易軸を持つ異方性を有している。これにより、各永久磁石22よりも非巻線固定子40側のギャップにおいて、各永久磁石22の周方向中心で磁束密度が大きくなり、その周方向両端部で磁束密度が小さくなり、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈するようになっている。なお、磁化容易軸が集中する点は必ずしもギャップ内に無くともよく、非巻線固定子40側のギャップよりも非巻線固定子40で前記略中央に集中していてもよい。なお、ここで、上記永久磁石は、必ずしも異方性でなくてもよく、等方性の永久磁石を、上記磁場配向になるように着磁された場合も同様の効果を呈する。
なお、これらの各永久磁石22及び各回転子磁心24は、非磁性体によって形成されるホルダ26によって上記配設形態で保持されると共に、回転軸部28に固定されている(図4参照)。図1〜図3ではホルダ26及び回転軸部28の図示を省略している。
2つの固定子30,40は、回転軸28a方向における回転子20の両側に、当該回転子20に対してギャップ(ここでは僅かなギャップ)を隔てて対向するように配設されている。各固定子30,40は、図示省略のケーシング等に固定されている。
一方の巻線固定子30は、第1バックヨーク磁心32と、複数の固定子磁心34と、複数のコイル36とを有している。
第1バックヨーク磁心32は、磁性体によって構成されており、略中央部に孔部32hが形成された略円盤板状に形成されている。孔部32hは、後述のように回転軸部28の端部が、巻線固定子の非貫通な位置に設けられている場合は必須ではない。第1バックヨーク磁心32は、圧粉鉄心、積層鋼板等のいずれで形成されていてもよい。この第1バックヨーク磁心32は、固定子磁心34を、上記回転子20とは反対側で支持している。
各固定子磁心34は、第1バックヨーク磁心32の回転子20側の面に、回転軸28a周りの周方向に沿って間隔をあけて環状に配設されている。各固定子磁心34は、回転軸28aと略直交する平面において、2等辺三角形状の各頂点を丸めた形状を有する板状に形成されており、回転軸28aから外方向に向けて順次幅広になる姿勢で配設されている。この固定子磁心34は、圧粉鉄心、積層鋼板等のいずれで形成されていてもよい。なお、互いに周方向に隣接する各固定子磁心34間は、略等間隔である。
各コイル36は、上記各固定子磁心34に巻回されている。なお、各コイル36同士を結線するわたり配線部37は、第1バックヨーク磁心32の略中央部であって回転子20側の部分に設けられている。また、このわたり配線部37からの外部配線37aは、孔部32hを通って外部に引き出されている。回転軸部28は、非巻線固定子40の軸挿通孔部42hに挿通されて、回転子20を回転自在に支持しており、巻線固定子30に達しない程度の長さに形成されているため、第1バックヨーク磁心32の略中央部であって回転子20側の部分に結線用の空間を設けることができる。なお、各コイル36の巻線形態は、必ずしも上記のような集中巻形態である必要はなく、分布巻等の形態であっても構わない。
なお、各コイル36同士を結線するわたり配線部37は、各固定子磁心34及びコイル36の外周側に設けられてもよく、このわたり配線部37からの外部配線37aも、第1バックヨーク磁心32の外側または、第1バックヨーク磁心32の外側に設けられた切り欠き等を通して外部に引き出されてもよい。
また、この巻線固定子30では、各固定子磁心34の回転子20側の面に幅広磁心38がそれぞれ設けられている。各幅広磁心38は、回転軸28aと略直交する平面において、固定子磁心34よりも大きい(ここでは一回り大きな)広がりを有する板状部材に形成されており、本巻線固定子30と回転子20との対向面積を増す機能を果す。なお、各幅広磁心38は、巻線固定子30の内周側と外周側で連結部38aにより連結されており、全ての幅広磁心38を一体物として取扱えるようになっている。もっとも、連結部38aは、各幅広磁心38間で容易に磁気飽和するように、薄肉に仕上げる等、十分に断面積が小さくなるように形成されており、各幅広磁心38は、実質的には、磁気的に独立している。この幅広磁心38によって、回転子20と巻線固定子30との間で、磁束密度の向上を図ることができる。また、回転子20に対する巻線固定子30の平面度を高めることで、回転子20と巻線固定子30との間の実質的なギャップ長をより小さくできる。なお、連結部38aは必須ではなく、また、各幅広磁心38も必ずしも必要とはしない。
非巻線固定子40は、実質的に、略円盤状の第2バックヨーク磁心42のみ有している。ここで、非巻線固定子40が、実質的に、第2バックヨーク磁心42のみ有しているとは、コイル等の電気的な磁界発生に係る要素を持たないことを意味している。
第2バックヨーク磁心42は、略円板状に形成され、その略中央部に回転軸部28を挿通可能な軸挿通孔部42hが形成されている。第2バックヨーク磁心42は、圧粉鉄心、積層鋼板等のいずれで形成されていてもよい。なお、軸受が、軸挿通孔部42hにまで伸びていてもよく、軸挿通孔部42hにて軸受を保持しても良い。
このアキシャルギャップ型回転電機10は、例えば、3相のインバータにより駆動される。
このように構成されたアキシャルギャップ型回転電機10は、回転軸28a方向に沿って1つの回転子20の両側に2つの固定子30,40を設けた構成であるため、従来のように、回転子を2つ設けた構成と比べて、軸受構成の簡易化、及び、回転軸部の短尺化を図ることができ、また、回転軸部のねじり振動を防止できる。
また、かかる構成を前提として、回転軸28a方向における回転子20の両側に、巻線固定子30及び非巻線固定子40が配設されており、巻線固定子30及び非巻線固定子40は、回転子20を介して共通の磁気回路を形成しているため、回転子20の両側のギャップを通過する磁束量はほぼ同じとなる。これにより、両ギャップで働く磁気吸引力がなるべくキャンセルされ、回転子20及び回転軸部28に作用するスラスト力を小さくすることができる。これにより、軸受損失を低減し、また、軸受寿命を延すこともできる。
また、2つの固定子30,40のうち、一方の巻線固定子30だけがコイル36を有し、非巻線固定子40は、実施的に、第2バックヨーク磁心42のみを有しているため、コイル数の増加を抑制することもできる。
また、上記回転子20は、非巻線固定子40側のギャップで、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈するため、従来のように、回転軸回りで矩形波状の磁束密度分布を呈する場合と比較して、磁束密度分布に含まれる高周波成分を抑制することができる。これにより、非巻線固定子40での鉄損を小さくすることができる。特に、非巻線固定子40側のギャップでは、基本的にトルクは発生しない。また、コギングトルクも発生しない。従って、非巻線固定子40側のギャップでトルクリプルやコギングトルクを抑える構造とする必要は無い。また、非巻線固定子40には励磁コイルを有さないため、第2バックヨーク磁心42は、ほぼ永久磁石の磁束分布のみによって鉄損が発生していることとなる。従って、永久磁石の磁束分布が改善されれば、駆動状態によらず、鉄損の低減効果が得られる。一方、永久磁石の非巻線固定子40側に呈する磁束の分布の如何によって、トルクが直接低下することはなく、磁気飽和に対する影響も少ない。
なお、回転子磁心24の巻線固定子30側は、コギング低減等のために、巻線固定子30側のギャップで、回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈するような構成とする場合があるが、これは、トルク低下を伴ったり、磁気飽和による鉄損の増加等を発生する場合が多い。また、電流を増したり、電流位相を進めたりすることにより、永久磁石のみの磁束を正弦波状にしても、磁束分布が容易に変わってしまい、全ての駆動条件において、正弦波状になるとは限らない。特に、永久磁石の表面に回転子磁心24が設けられるような形態ではこれが顕著である。
また、第2バックヨーク磁心42は、単なる円盤形状であり形状が単純である。また、励磁による高調波磁束が少ないため、巻線固定子30の磁心32に比べて、高調波が少なくなる。そのために、例えば、軸方向に積層した電磁鋼板を使っても、軸方向の磁気抵抗による影響も最小であり、巻線固定子30の磁心32よりも鉄損の大きい材質を用いることも可能となる。鉄損を減らすために、板厚を減じたりシリコン等の添加物を添加したりするため、素材の鉄損が大きいことを許せば、材質として強度の大きいものを用いることができる。
本アキシャルギャップ型回転電機の基本的構成は上記の通りである。以下では、上記構成を前提にして、変形例、好ましい具体的構成等について説明する。なお、以下の説明では、上記したものと同様要素については同一符号を付してその説明を省略する。
まず、各永久磁石の巻線固定子側だけに各回転子磁心を設けた構成を前提として、回転子が非巻線固定子側のギャップで回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈するための変形例について説明する。
図7は永久磁石の変形例を示す図である。図7は、図5と同様の周方向に沿って切断した部分を示す断面図である。
図7では、永久磁石22に対応する永久磁石122は、回転軸28aを中心とする円の周方向に沿って、その周方向略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になるように形成されている。なお、永久磁石122は、回転軸28a方向に沿う磁化容易軸を持つ異方性を有している。同時に、永久磁石122と非巻線固定子40との間のエアギャップ長が、その周方向略中央で小で、その両端部に向うに従って大になる。
かかる構成によっても、非巻線固定子40側のギャップで、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈することができ、磁束密度分布に含まれる高周波成分を抑制して、非巻線固定子40での鉄損を小さくすることができる。
図8は永久磁石の他の変形例を示す斜視図であり、図9はその変形例に係る永久磁石及びその一方面に設けられた回転子磁心を示す平面図である。
この図8及び図9で示す変形例では、各永久磁石22に対応する各永久磁石222は、回転軸28aに対する径方向における各永久磁石222の寸法a1,a2が、永久磁石222の周方向略中央部で大きく(a1)、その両端部に向けて小さく(a2)なる形状に形成されている。なお、永久磁石122は、回転軸28a方向に沿う磁化容易軸を持つ異方性を有している。
かかる構成によっても、非巻線固定子40側のギャップで、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈することができ、磁束密度分布に含まれる高周波成分を抑制して、非巻線固定子40での鉄損を小さくすることができる。
また、これらの図7に示す例や、図8及び図9に示す例では、永久磁石の動作点が、位置によって異なることとなるため、巻線固定子30側のギャップでも、回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈することができる。このため、巻線固定子30と回転子20との間で発生するコギングをも低減することを期待できる。
なお、上記実施形態及び各変形例が適宜組合わされることで、回転子20が非巻線固定子40側のギャップで前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈するようにしてもよい。
図10は永久磁石及び回転子磁心を固定するホルダの変形例を示す図である。
上記ホルダ26に対応するホルダ126は、例えば、非磁性金属で形成されており、上記回転軸部28に結合されると共に、永久磁石22及び回転子磁心24を埋設状に保持している。また、ホルダ126の保持孔126hには、永久磁石22又は回転子磁心24の周縁部に当接可能な段部126ha,126hbが形成されている。そして、永久磁石22及び回転子磁心24を段違い状(ここでは回転軸28aを中心とする円の径方向に沿って段違い状)にして保持孔126h内に配設して、一方の段部126haを永久磁石22の内側面の周縁部に当接させると共に、他方の段部126hbを回転子磁心24の内側面の周縁部に当接させて保持している。これにより、永久磁石22や回転子磁心24を精度よく一定位置で保持できる。
図11は回転子に介在磁心を設けた例を示す図である。
すなわち、この回転子320は、回転軸28a周りに間隔を有して配設された永久磁石322を複数(ここでは4つ)有している。また、各永久磁石322の巻線固定子30側の面には回転子磁心324が設けられている。なお、永久磁石322及び回転子磁心324は、回転軸28a周りの方向に沿った寸法が異なる点を除いて、上記永久磁石22及び回転子磁心24と同様構成である。また、回転子320は、各永久磁石322間に、各永久磁石322とは磁気的に独立する介在磁心328を有している。この介在磁心328は、巻線固定子30及び非巻線固定子40の双方に面している。つまり、各永久磁石322と介在磁心328とは、回転軸28a周りで環状かつ交互に配置されている。これらの各永久磁石322と介在磁心328とは、非磁性体によって形成されたホルダ326によって磁気的に独立した状態で保持されている。上記介在磁心328としては、例えば、圧粉鉄心のように、等方性の軟磁性材料を用いることが好ましい。なお、図11では理解を容易にするため、ホルダ326を部分的に切り欠いている。
上記介在磁心328を設けることで、永久磁石22の中心を示すd軸のインダクタンスLdよりも、極間を示すq軸のインダクタンスLqを大きくすることができ、逆突極性(Lq>Ld)を示す。このため、電流位相をq軸に対して適当な進み角をもって制御することで、いわゆるマグネットトルクに対して、いわゆるリラクタンストルクを更に加えて、トルクやエネルギー効率を高めることができる。
次に、各永久磁石の非巻線固定子側にも回転子磁心を設けた構成を前提として、回転子が非巻線固定子側のギャップで回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈するための例について説明する。
図12は非巻線固定子側にも回転子磁心を設けた変形例を示す斜視図であり、図13は図5と同様の周方向に沿って切断した部分を示す断面図である。
この変形例では、各永久磁石22の非巻線固定子40側に配設された複数の回転子磁心425を有している。なお、各永久磁石22は、回転軸28a方向に沿う磁化容易軸を持つ異方性を有している。この回転子磁心425は、永久磁石22を保護する役割をも有している。
各回転子磁心425は、各永久磁石22の形状に対応する弧状かつ帯状の板形状に形成されており、永久磁石22の他方面に重ね合せ状に配設されている。また、各回転子磁心425は、回転軸28aを中心とする円の周方向に沿って、その周方向略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になるように形成されている。同時に、各回転子磁心425はと非巻線固定子40との間のエアギャップ長が、その周方向略中央で小で、その両端部に向うに従って大になっている。このため、各回転子磁心425で、回転軸28aを中心とする周方向の略中央部で磁束線が集中する。なお、この回転子磁心425についても、上記回転子磁心24と同様に、抵抗率が高い材質、例えば、圧粉鉄心で形成されていることが好ましい。本構成は、例えば、永久磁石22がリング状で等厚のものを使う場合や、できるだけ多くの永久磁石22を一定のスペースに収納したい場合に採用される。特に、永久磁石22の厚みは、減磁耐力から決められる場合が多く、減磁耐力を考えると、等厚になる場合が多い。
かかる構成によっても、非巻線固定子40側のギャップで、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈することができ、磁束密度分布に含まれる高周波成分を抑制して、非巻線固定子40での鉄損を小さくすることができる。
図14は非巻線固定子側にも回転子磁心を設けた他の変形例を示す斜視図である。
この変形例では、各永久磁石22の非巻線固定子40側に配設された複数の回転子磁心525を有している。なお、各永久磁石22は、回転軸28a方向に沿う磁化容易軸を持つ異方性を有している。この回転子磁心525は、永久磁石22を保護する役割をも有している。
また、各回転子磁心525は、回転軸28aに対する径方向における各回転子磁心525の寸法b1,b2が、回転子磁心525の周方向略中央部で大きく(b1)、その両端部に向けて小さく(b2)なる形状に形成されている。
かかる構成によっても、非巻線固定子40側のギャップで、前記回転軸28aを中心とする周方向に沿って略正弦化された磁束密度分布を呈することができ、磁束密度分布に含まれる高周波成分を抑制して、非巻線固定子40での鉄損を小さくすることができる。
もちろん、実施形態、図7に示す例、図8及び図9に示す例、図12及び図13に示す例、図14に示す例とが適宜組合わされてもよい。
また、図12及び図13に示す例、図14に示す例において、各永久磁石22間に介在磁心を設けてもよい。
回転軸28a方向において回転子20の両側のギャップ長について説明する。両側のギャップ長については、機械加工上可能な最小の寸法を採用して、両ギャップ長を略同一とすることで、磁気抵抗を当該両ギャップでの磁気抵抗を最小とすることができる。これにより、動作点磁束密度を向上させ、永久磁石22のエネルギーを有効に利用することができる。しかしながら、非巻線固定子40は、実質的に第2バックヨーク磁心42のみ有する構成であるため、巻線固定子30と比べると、加工精度や組立精度上、少ない誤差で最終的に仕上げられる。従って、実際には、非巻線固定子40と回転子20との間のギャップ長を、巻線固定子30と回転子20との間のギャップ長よりも小さくすることができ、そのような構成であっても構わない。
もっとも、巻線固定子30では、各巻芯磁心34間の磁束漏洩防止のため、幅広磁心38間にスリットが形成されている。このため、巻線固定子30が回転子20と対向する面積は、非巻線固定子40が回転子20と対向する面積よりも小さくなっている。
このため、各ギャップでのパーミアンスを考慮すると、巻線固定子30側のギャップ長を、非巻線固定子40側のギャップ長よりも小さくするのが好ましいことになる。
また、両ギャップでの磁気吸引力に着目しても、両ギャップ長が同一であれば、上記対向面積の相違により、巻線固定子30と回転子20との間に作用する磁気吸引力は、非巻線固定子40と回転子との間に作用する磁気吸引力よりも小さくなる傾向にある。このため、両ギャップでの磁気吸引力をなるべく同じにするためには、上記と同様に、巻線固定子30側のギャップ長を、非巻線固定子40側のギャップ長よりも小さくするのが好ましいことになる。
これらの理由により、両ギャップでの磁気吸引力をなるべくキャンセルして、回転子20及び回転軸部28のスラスト力を低減するためには、巻線固定子30側のギャップ長を、非巻線固定子40側のギャップ長よりも小さくするということがより好ましいということになる。
なお、回転電機10は、電動機(モータ)としてだけではなく、発電機としても適用し得る。
{第2実施形態}
以下、第2実施形態に係る圧縮機について説明する。図15は、上記アキシャルギャップ型回転電機としてのモータを適用した圧縮機を示す断面図である。
この圧縮機80は、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機であり、ケーシングとしての略筒状の密閉容器82内に、回転電機10及び圧縮機構部90を備えている。密閉容器82の下部には、油溜部83が設けられている。
圧縮機構部90は、吸入管91から供給された冷媒を、上記回転電機10の駆動を受けて圧縮動作を行い、圧縮した高圧冷媒を吐出管92から吐出する。
回転電機10は、上記第1実施形態で、図1〜図4を参照して説明したものと同様構成である。この回転電機10は、回転軸部28(シャフト)を介して圧縮機構部90を駆動する。なお、第1バックヨーク磁心は、外周部において、密閉容器82内側に溶接等により固定される。また、第2バックヨークも同様に、外周部において、密閉容器82内側に溶接等により固定されるが、圧縮機構部の上端面からピン等を介して固定されても良い。
この回転電機10は、上記密閉容器82内で高圧の冷媒ガスが満たされる高圧領域H、ここでは、圧縮機構部90の上側に設けられられている。つまり、この圧縮機80は、縦置きの形態である。
回転電機10の設置構成について説明する。この回転電機10は、回転軸部28を、密閉容器82の中心軸に沿わせた姿勢で配設されている。また、巻線固定子30は、回転子20に対して圧縮機構部90よりも遠い側に配設され、非巻線固定子40は、回転子20に対して圧縮機構部90に近い側に配設されている。
また、回転子20に連結された回転軸部28は、非巻線固定子40を貫通して圧縮機構部90に連結されている。そして、回転子20の回転運動を、回転軸部28を介して圧縮機構部90に伝達する。なお、回転軸部28は、巻線固定子30を貫通しておらず、つまり、回転軸部28及び回転子20は、実質的に、圧縮機構部90側だけで保持される片側支持構造とされている。第1実施形態で説明したように、回転軸部28の短尺化が図られているため、このように片側支持構造としても、回転軸部28の傾斜等による影響は小さい。
また、この圧縮機80では、回転軸部28の端部は、巻線固定子30を非貫通な位置、つまり、巻線固定子30よりも回転子20側にあるため、巻線固定子30のうち、各コイル36の中央よりの部分に、配線用のスペースを確保できる。そこで、各コイル36同士を結線するわたり配線部37を、固定子磁心34の内側に設けている。また、わたり配線部37からの外部配線37aは、巻線固定子30の略中央の孔部32h等を通って外部に引出されている(図4も参照)。なお、上記孔部32hは、冷媒や冷凍機油の通路としても使用される。もちろん、第1のバックヨーク及び第二のバックヨークの内周部や外周部(回転子と対向しない部分)に、冷媒や冷凍機油を通すための孔を任意に設けることができる。
このように構成された圧縮機80では、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。
しかも、回転子20の回転軸部28は、実質的に、圧縮機構部90だけで支持されており、非巻線固定子40は、回転子20に対して圧縮機構部90側に設けられているため、回転子20をより短尺化することができる。
さらに、わたり配線部37を、固定子磁心34の内側に設けているので、わたり線の短尺化、及び、回転電機10のコンパクト化を図ることができる。また、外部への配線を、巻線固定子30から集中して引出すことができるので、配線作業の容易化、及び、外部配線のコンパクト化を図ることができる。
本圧縮機の基本的構成は上記の通りである。以下では、上記構成を前提にして、好ましい変形例について説明する。なお、以下の説明では、上記したものと同様要素については同一符号を付してその説明を省略する。
図16は非巻線固定子の変形例を示す図である。この変形例に係る非巻線固定子640(上記非巻線固定子40に対応する)は、積層鋼板部642aと圧粉鉄心リング部642bとを有する第2バックヨーク磁心642(上記第2バックヨーク磁心42に対応する)とを備えている。
積層鋼板部642aは、十分に強度のある鋼板を回転軸28a方向に積層した積層鋼板により形成されている。また、積層鋼板部642aは、第2バックヨーク磁心42と同様の外周形状を有する略円板状に形成されると共に、回転子20の各永久磁石22と対向する環状部分に環状凹部642ahが形成されている。
圧粉鉄心リング部642bは、圧粉鉄心により形成されており、環状凹部642ahに嵌め込み可能なリング状に形成されている。この圧粉鉄心リング部642bは、環状凹部642ahに、焼きばめや溶接等により嵌め込んで固定されている。
この変形例では、積層鋼板部642aによって、非巻線固定子640を密閉容器82内に固定保持するために必要な強度を得ることができる。一方、積層鋼板が回転子20に対向していると、回転子20との磁束のやりとりの際に、積層間の隙間や絶縁皮膜によって磁気抵抗が大きくなってしまう。そこで、上記のように、圧粉鉄心リング部642bを用いることで、磁気抵抗の増加を防止している。
図17は圧縮機の変形例を示す断面図である。ここでは、巻線固定子730(巻線固定子30に対応する)の第1バックヨーク磁心732(第1バックヨーク磁心32に対応する)の内径b1を、非巻線固定子740(非巻線固定子40に対応する)の第2バックヨーク磁心742(第2バックヨーク磁心42に対応する)の内径b2よりも小さくしている。また、巻線固定子730の第1バックヨーク磁心732の厚み寸法c1を、非巻線固定子740の第2バックヨーク磁心742の厚み寸法c2よりも小さくしている。
つまり、非巻線固定子740は、コイルを有していないため、形状に対する制約が少ないので、上記のように軸挿通孔部742hの内径を大きくすることができる。例えば、回転軸部28との接触防止の隙間を設けたり、冷媒の通路としたり、また、軸受を軸挿通孔部742hにまで伸ばすことで回転子の傾きをより低減することも可能である。このように軸挿通孔部742hの内径を大きくすると、第2バックヨーク磁心742での磁路断面積が減少してしまう。そこで、第2バックヨーク磁心742の厚みを比較的大きく、つまり、第1バックヨーク磁心732の厚みよりも大きくするようにすればよい。これにより、第1バックヨーク磁心732を必要以上に厚くして使用材料を増加させることなく、両バックヨーク磁心732,742で磁路断面積を同じようにすることができる。なお、非巻線固定子740の軸挿通孔部742hの内径を大きくすることは、負荷(圧縮機構部)と回転子を繋ぐのに必要な太い回転軸部28を挿通する必要性があることからも必然的に要求されることとなる。また、非巻線固定子740の第2バックヨーク磁心742は、径方向に積層、例えば巻回した電磁鋼板を用いても良い。その場合、巻回数を減らすためにも、上記寸法b1を寸法b2よりも小さくし、寸法c1を寸法c2よりも小さくする構成は望ましい。
第1実施形態に係る回転電機を示す分解斜視図である。 同上の回転電機を示す側面図である。 同上の回転電機を示す斜視図である。 同上の回転電機を概念的に示す断面図である。 同上の回転電機を概念的に示す断面図である。 図5のVI−VI線断面図である。 永久磁石の変形例を示す断面図である。 永久磁石の他の変形例を示す断面図である。 同上の変形例に係る永久磁石及びその一方面に設けられた回転子磁心を示す平面図である。 永久磁石及び回転子磁心を固定するホルダの変形例を示す図である。 回転子に介在磁心を設けた例を示す図である。 非巻線固定子側にも回転子磁心を設けた変形例を示す斜視図である。 同上の変形例を示す断面図である。 非巻線固定子側にも回転子磁心を設けた他の変形例を示す斜視図である。 圧縮機を示す断面図である。 非巻線固定子の変形例を示す図である。 圧縮機の変形例を示す断面図である。
符号の説明
10 アキシャルギャップ型回転電機
20、320 回転子
22、122、222、322 永久磁石
24、324 回転子磁心
28 回転軸部
28a 回転軸
30、730 巻線固定子
32、732 第1バックヨーク磁心
32h 孔部
34 固定子磁心
36 コイル
37 配線部
40、640、740 非巻線固定子
42、642、742 第2バックヨーク磁心
80 圧縮機
90 圧縮機構部
328 介在磁心
425、525 回転子磁心
742h 軸挿通孔部

Claims (11)

  1. 回転軸(28a)を中心として回転自在に配設され、前記回転軸方向における両面に磁極を呈する永久磁石(22、122、222、322)を前記回転軸周りに沿って複数有する回転子(20、320)と、
    前記回転軸方向における前記回転子の一方側にギャップを隔てて配設され、略円盤状の第1バックヨーク磁心(32、732)と、前記回転子に対して回転磁界を発生させるコイル(36)と、を有する巻線固定子(30、730)と、
    前記回転軸方向における前記回転子の他方側にギャップを隔てて配設され、実質的に、略円盤状の第2バックヨーク磁心(42、642、742)のみ有する非巻線固定子(40、640、740)と、
    を備え、
    前記回転子(20、320)は、前記非巻線固定子側のギャップで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈し、
    前記各永久磁石(22)は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って、前記非巻線固定子側のギャップに向けて又は前記非巻線固定子側のギャップよりも前記非巻線固定子側に向けて、略中央に集中する磁化容易軸を持つ異方性を有する、アキシャルギャップ型回転電機。
  2. 回転軸(28a)を中心として回転自在に配設され、前記回転軸方向における両面に磁極を呈する永久磁石(22、122、222、322)を前記回転軸周りに沿って複数有する回転子(20、320)と、
    前記回転軸方向における前記回転子の一方側にギャップを隔てて配設され、略円盤状の第1バックヨーク磁心(32、732)と、前記回転子に対して回転磁界を発生させるコイル(36)と、を有する巻線固定子(30、730)と、
    前記回転軸方向における前記回転子の他方側にギャップを隔てて配設され、実質的に、略円盤状の第2バックヨーク磁心(42、642、742)のみ有する非巻線固定子(40、640、740)と、
    を備え、
    前記回転子(20、320)は、前記非巻線固定子側のギャップで、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略正弦波化された磁束密度分布を呈し、
    前記各永久磁石(122)は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になり、かつ、前記各永久磁石(122)の巻線固定子側の面は、平坦な面である、アキシャルギャップ型回転電機。
  3. 請求項1又は請求項2記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記回転軸に対する径方向における前記各永久磁石(222)の寸法は、前記各永久磁石の周方向略中央部で大きく、その両端部に向けて小さい、アキシャルギャップ型回転電機。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記回転子は、前記各永久磁石の前記非巻線固定子側に配設された複数の非巻線固定子側回転子磁心(425)をさらに有し、
    前記各非巻線固定子側回転子磁心は、前記回転軸を中心とする周方向に沿って略中央で厚みが大で、その両端部に向うに従って厚みが小になる、アキシャルギャップ型回転電機。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記回転子は、前記各永久磁石の前記非巻線固定子側に配設された複数の非巻線固定子側回転子磁心(525)をさらに有し、
    前記回転軸に対する径方向における前記各非巻線固定子側回転子磁心の寸法は、前記各非巻線固定子側回転子磁心の周方向略中央部で大きく、その両端部に向けて小さい、アキシャルギャップ型回転電機。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記回転子は、前記各永久磁石の前記巻線固定子側に配設された複数の巻線固定子側回転子磁心(24、324)をさらに有している、アキシャルギャップ型回転電機。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転電機であって、
    前記各永久磁石(322)間に、その各永久磁石とは磁気的に独立する、介在磁心(328)が介在する、アキシャルギャップ型回転電機。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のアキシャルギャップ型回転電機を備えた圧縮機(80)。
  9. 請求項8記載の圧縮機であって、
    前記アキシャルギャップ型回転電機の回転駆動を受けて圧縮動作を行う圧縮機構部(90)を備え、
    前記非巻線固定子(40)は、前記回転子(20)に対して前記圧縮機構部(90)側に設けられている、圧縮機。
  10. 請求項9記載の圧縮機であって、
    前記回転子の回転軸部(28)の前記巻線固定子側端部は、前記巻線固定子を非貫通な位置に設けられており、前記各コイルのわたり配線部(37)は、前記各コイルの内側に設けられた、圧縮機。
  11. 請求項9又は請求項10記載の圧縮機であって、
    前記巻線固定子(730)の第1バックヨーク磁心(732)の内径(b1)は、前記非巻線固定子(740)の第2バックヨーク磁心(742)の内径(b2)よりも小さく、
    前記巻線固定子の第1バックヨーク磁心の前記回転軸方向の厚み(c1)は、前記非巻線固定子の第2バックヨーク磁心の前記回転軸方向の厚み(c2)より小さい、圧縮機。
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