JP5471894B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
そして、この当接した状態は、後部材の前端部でボールペンリフィルをコイルスプリングの弾発力に抗して前進させるため、そのボールペンリフィルには、コイルスプリングからの反発力が過大にかかっていることになる。
その結果、ボールペンリフィルの後端が後部材の前端部から外れた際には、ボールペンリフィルがコイルスプリングの付勢力によって、勢いよく後退し、そして、後部材に配置されている繰出機構の前端面に勢いよく激突してしまうのである。
そして、その激突による衝撃力でボールペンリフィル内のインキがインキ収容筒に対して後退し、その結果、ボールペンチップの先端近傍に位置しているインキも後退することになり、筆記かすれが生じてしまう危険性がある。
前記軸筒1の後端開口部には、尾栓3が螺合の手段によって着脱自在に取り付けられているが、圧入構造を利用した固定手段であっても良い。それら軸筒1と軟質部材2、並びに、尾栓3によって軸体4が構成されているが、前記軸筒1の先端近傍は、先端に向かって先細り形状をなしている。また、軸体4の内部には、ボールペン体5がコイルスプリングなどの弾撥部材6によって、後方に付勢された状態で配置されているが、軸体4の長手方向に対して前後動が可能に配置されていると共に、そのボールペン体5の先端部(ボールペンチップ7)が軸体4の先端開口部から出没が可能なものとなっている。
一方、前記尾栓3の内部には、回転子8が前後動可能に配置されており、その回転子8の後方には摺動子9も前後動可能に配置されているが、その摺動子9の後端近傍は前記尾栓3の後端開口部から露出しており、その露出部が押圧操作部10となっている。即ち、摺動子9の押圧操作部10を指などで前後に押圧操作することによって、軸体4内のボールペン体6が前後動し、これによってボールペンチップ7が軸体4の先端開口部から出没するのである。また、前記回転子8は、尾栓3のほぼ中央部に位置していると共に、その回転子8の下端面には、前記ボールペン体5の後端部が当接している。つまり、そのボールペン体5の後端部も尾栓3のほぼ中央部に位置していることになる。
符号11は、前記尾栓3に一体成形されたクリップであるが、別部材で構成し、接着や圧入などの手段によって尾栓3に固定しても良い。
一方、軟質部材2の後端部は、前記軸筒1の後端部から僅かに突出した状態で形成されており、その部分が延出部13となっている。そして、その延出部13の外径は、その他の軟質部材2の外径よりも小径なものとなっている。即ち、その延出部13が前記尾栓3によって圧縮された際、延出部13が外径方向、或いは、内径方向に膨れる(膨出部14)が、外径方向に膨れた膨出部14が軟質部材2の表面から突出しないようにしているのである。
また、前記軸筒1の後端近傍の外径は、後方に向けて徐々に拡径した円錐状(円錐状部15)をなしている。軸筒1の後端近傍を後方に向けて拡径した円錐状部15にすることによって、軸筒1の後部の肉厚を多く取ることができ、これによって、尾栓3の脱着操作における応力が分散され、軸筒1の後端部の白化やひび、割れが防止される。ちなみに、軸筒1の後部内面には、前記尾栓3が螺合する雌ねじ16が形成されている。尚、前記円錐状部15に伴って軟質部材2の後部は、薄肉部となっている。軟質部材2の後端近傍を薄肉部にすることによって、軟質部材2が弾性変形しやすくなり、経時による塑性変形も極力防止される。
さらに、尾栓3の前記大径筒状部17の下端周縁部における外径は、前記軟質部材2の延出部13が形成される直前の外径とほぼ同径となっている。さらに、尾栓3の大径筒状部17の下端周縁部であって、前記クリップ11が形成されている方向と反対側には、切欠部(面取り部22)が形成されている。そして、その面取り部22は、尾栓3を軸体4に取り付けた際、軟質部材2の延出部13が接触しない位置まで大きく切り欠かれている。即ち、尾栓3を軸体4に取り付けた際、軟質部材2の延出部13のほとんどが押し潰され、圧縮されることになるが、面取り部22を形成した部分の延出部13には、尾栓3の取り付け作用による圧縮作用が働かないようになっている。また、切欠部22のほぼ中央部には、ゲート跡が形成されている。この切欠部22に尾栓3を成形する際のゲート口を位置させることによって、そのゲート口によって残留してしまう前記ゲート跡を位置させることができ、そのゲート跡の前記軟質部材2への接触を防止している。
ここで、前記クリップ11の前方部には、玉部11aが形成されており、その玉部11aは前記軟質部材2の表面に接触している。これに加えて、クリップ11の前方に位置する軟質部材2の表面は膨出(膨出部2a)している。即ち、軟質部材2をクリップ11の玉部11aの位置まで形成することによって、また、クリップ11の前方部を膨出させることによって、そのクリップ11(玉部11a)にノートなどを挟み込んだ際、前記軟質部材2の抵抗、並びに膨出部2aによって抜け落ちにくくしているのである。
さらに、玉部11aの両側には、円弧部11bが施されている。ボールペン体5を交換する際、尾栓3を軸体4から離脱させるが、この時、尾栓3と軸体4とを相対的に回転させるため、軟質部材2の表面には玉部11aによる摺動傷が付いてしまう危険性が高い。その摺動傷を防止するために、玉部11aの両側に円弧部11bを形成しているのである。
また、軟質部材2は、軸筒1のほぼ全域を覆っているが、軸筒1の中央部が軟質部材2から露出している。具体的には、クリップ部12が位置する側面のほぼ中央部が露出(露出部1a)している。そして、その露出部1aと前記軟質部材2の膨出部2aとの連接部は、膨出部2aの方が若干盛り上がった状態で連接されている。軟質部材である膨出部2aの端部近傍の厚さを厚くすることによって、軸筒1との境界が明瞭になると共に、膨出部2aが成形される際のひけ(凹部)を防止することもできる。
一方、押圧操作部10の前方部には、縦スリット25が形成されており、その縦スリット25を形成することによって形成された係止片26には、係止突起が形成されている。即ち、この係止突起が前記内面突起24を乗り越える際、傾斜した縦リブによって係止片26が内径方向に案内され変形し、乗り越えた後には、自らの復元力によって弾性復帰し内面突起24に係止する。これによって、押圧操作部10の尾栓3からの脱落が防止される。尚、前記縦スリット25の幅は、係止片26が内径方向に十分に変形できる幅を有している。つまり、係止片26が変形した際、係止片26の側面が接触しないようになっている。
また、押圧操作部10の頂部の内面には、「−」状の位置決め突起が形成されている。この位置決め突起は、この押圧操作部10と尾栓3とを組み付け・位置決めする際の、組み付け治具への取り付け部となっている。
さらに、前記尾栓3の内面の下方には、回転子8の脱落を防止する内面リブ27が形成されている。その内面リブ27の後方の傾斜角度は、前方の傾斜角度よりもなだらかになっている。尾栓3を射出成型などの手段によって成形した際における、コアピンの離型性を良好なものとしている。
前記回転子8の下端面には、内面が円錐状をなした筒部28が形成されている。その筒部28に前記ボールペン体5の後端部を内接させることによって、そのボールペン体5の後端部における振れや偏心を防止している。
尚、前記リブ29の長さは、本例においては、弾撥部材6の長さよりも長く形成されているが、弾撥部材6の長さとほぼ同等な長さであっても良い。
尚、この第2例においては案内筒部20の前端面は、長手方向の軸線に対して垂直な平面で切り落とされているが、傾斜面32として形成してもよい(第3例、図10、図11)。軸筒1に尾栓3を螺合・回転させる際、万が一、案内筒部20の前端面に当接してしまったボールペン体5の後端部を徐々に切り欠き部30や案内筒部20内に導くようにしているのである。
2 樹脂材質
3 尾栓
4 軸体
5 ボールペン体
6 弾撥部材
7 ボールペンチップ
8 回転子
9 摺動子
10 押圧操作部
11 クリップ
12 グリップ部
13 延出部
14 膨出部
15 円錐状部
16 雌ねじ
17 大径筒状部
18 小径筒状部
19 雄ねじ
20 案内筒部
21 位置決め突起
22 面取り部
23 刻印
24 内面突起
25 縦スリット
26 係止片
27 内面リブ
28 筒部
29 リブ
30 切り欠き部
31 端面
32 傾斜面
33 螺旋状の傾斜面
Claims (5)
- 前軸の後部に雌ねじが形成され、その雌ねじに螺合する雄ねじが後軸の前部に形成され、それら前軸と後軸とを螺合せしめることによって軸筒を構成し、その軸筒内に芯体を配置すると共に、その芯体を弾発部材によって後方に向けて付勢するが、芯体の後端部は前記前軸内に位置させると共に、その芯体の後端部を前記後軸内に当接せしめ、また、その後軸の前端部に突部を形成した筆記具。
- 前軸の後部に雌ねじが形成され、その雌ねじに螺合する雄ねじが後軸の前部に形成され、それら前軸と後軸とを螺合せしめることによって軸筒を構成し、その軸筒内に芯体を配置すると共に、その芯体を弾発部材によって後方に向けて付勢するが、芯体の後端部は前記前軸内に位置させると共に、その芯体の後端部を前記後軸内に当接せしめ、また、その後軸の前端部から中間部にかけて切り欠き部を形成した筆記具。
- 前記切り欠き部の円周方向にける幅を前記芯体の直径とほぼ同等とした請求項2に記載の筆記具。
- 前軸の後部に雌ねじが形成され、その雌ねじに螺合する雄ねじが後軸の前部に形成され、それら前軸と後軸とを螺合せしめることによって軸筒を構成し、その軸筒内に芯体を配置すると共に、その芯体を弾発部材によって後方に向けて付勢するが、芯体の後端部は前記前軸内に位置させると共に、その芯体の後端部を前記後軸内に当接せしめ、また、その後軸の前端部に傾斜面を形成した筆記具。
- 前記傾斜面を螺旋状に形成した請求項4に記載の筆記具。
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JP2010147679A JP5471894B2 (ja) | 2010-06-29 | 2010-06-29 | 筆記具 |
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JP2010147679A JP5471894B2 (ja) | 2010-06-29 | 2010-06-29 | 筆記具 |
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Family Applications (1)
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