JP6612082B2 - 複式筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、軸筒内に複数のリフィルを収容した複式筆記具に関する。
従来、複式筆記具として、複数色のボールペンリフィルと、これら複数色のボールペンリフィルの各々の後方に位置するノック棒とを備え、選択された1つのノック棒を前進させることにより、当該ノック棒に対応したリフィルの筆記先端が軸筒の先端から突出する多色ボールペン(複式筆記具)が提供されている。なお、本明細書においては、筆記具において筆記先端が位置する方を「先端」と称し、その反対側を「後端」と称する。
また、上記多色ボールペンにおけるいずれかのボールペンリフィルを、軸方向への往復移動により芯が繰り出されるシャープペンシルリフィルに置き換えて、シャープペンシルの機能を付加した複式筆記具も提供されている。
複式筆記具におけるノック棒とは、軸筒の後部において長手方向に沿って設けられる窓孔に沿って前後方向に移動可能に装着されるものである。そして、ノック動作に資するべく、ノック棒の後端付近から窓孔の外方へ突出する突起物が通常設けられる。この突起物はノック突起と称されることもある。このようなノック突起に手指をかけて、ノック棒を前方に押し出す動作が行われる。
複式筆記具における軸筒は、通常前半部と後半部とが別部材となっており、これらが螺合して軸筒とされる。これら前半部及び後半部はそれぞれ先軸及び後軸と称されることもある。この場合、ノック棒は後軸に装着されることになる。後軸の内径が十分に大きければ、後軸の先端側からノック棒を挿入することが可能である。しかし、デザイン上の要請で軸筒を細くしたいような場合には、後軸の先端側からノック棒を挿入できないことがある。ノック棒におけるノック突起の突出寸法が大きい場合にも、後軸の先端側からノック棒を挿入できないことがある。さらに、後軸の中に、ノック棒の前後移動を導くための部材(内筒と称することもある)が挿入されているような場合には、後軸の内部空間が狭くなり、そのため後軸の先端側からノック棒を挿入できないことがある。
上述のように、後軸の先端側からノック棒を挿入できない場合には、窓孔を通じてノック棒が先端に向けて挿入される。こうすることにより、ノック棒に後軸を通らない大きさの部分があっても、ノック棒の先端部分が窓孔を通ることができれば、ノック棒を後軸に装着することができる。このようなノック棒の装着方法については、下記特許文献1にも開示されている。
特開2012−200901号公報
上記特許文献1では、上記の窓孔に対応する「ガイド孔」の前方にこのガイド孔より幅広の「挿入孔」が設けられている。そして、上記のノック棒に対応する「押子」を先端側からこの挿入孔に挿入し、しかる後に押子全体を後方へずらしてガイド孔に嵌め合わせることとしている。そして、押子の後端付近に両側へ突出する「抜止突起」を設けて、この抜止突起がガイド孔の辺縁の内側に「掛合」することで、この抜止突起が押子の抜け止めとして作用することとなっている。
ここで、複式筆記具においては、複数のノック棒の各々に、軸心方向に突出した解除突起が設けられているのが通常である。そして、いずれのリフィルも軸筒内に没入している際には、複数のノック棒の各々の解除突起は軸心方向に互いに突き合った状態を取っている。そして、いずれかのノック棒を先端に移動させて該当するリフィルの筆記先端が軸筒から突出している際には、当該のノック棒の解除突起は軸心方向に移動した状態で軸筒内部で係止しており、これによって当該のリフィルでの筆記が可能となっている。この状態から、他のノック棒を先端に移動させるとその解除突起が、現に筆記可能となっているリフィルのノック棒の解除突起に当接する。そしてこれを外方へ跳ね上げるようにして、該ノック棒の係止が解除されることとなっている。
上記したような事情により、複式筆記具の軸筒内部では、各ノック棒の解除突起が軸心において互いに突き合った状態で混み合っている。このような状態において、前記特許文献1に開示されているような「抜止突起」を解除突起近辺に設けると、このような混み合いがよりひどくなるため、設計上の困難を来すことが予想される。特に、デザイン上の要請で軸筒の径を小さくしたい場合にはこのような「抜止突起」構造は採用しがたい。
上記に鑑み、本願に係る発明は、ノック棒を窓孔を通じて先端方向へ挿入することで軸筒に装着することを前提として、ノック棒に特に抜け止め用の突起物を設けることなく、窓孔への容易な装着及び確実な抜け止めを実現することを課題とする。
上記の課題を解決すべく、本発明に係る複式筆記具10は、軸筒11と、
前記軸筒11内に収納される複数本のリフィルと、
前記軸筒11の後部において長手方向に設けられる開口であって前記複数本のリフィルの各々と対応する複数個の窓孔22と、
前記複数本のリフィルの各々の後方に装着されるとともに前記窓孔22に沿って移動可能なノック棒60と、を備え、
前記ノック棒60を前記窓孔22に沿って先端方向へスライドさせることにより、当該ノック棒60が装着されているリフィルの筆記先端が前記軸筒11の先端から突出する複式筆記具10において、
前記複数個の窓孔22のうちの少なくとも1つにおいて、該窓孔22の両側縁の後端部分が対向するように張り出した1対の係合片23として形成され、
前記ノック棒60のうち前記少なくとも1つの窓孔22に対応するノック棒60の両側後端に前記1対の係合片23と対応する1対の係合溝64が設けられ、
前記ノック棒60が最後端に位置している状態において、前記係合溝64に前記係合片23が嵌入していることを特徴とする。
また、本発明は、上記の特徴に加え、前記軸筒11は前方に位置する先軸40と後方に位置する後軸20とが互いに螺合されているものであるとともに、前記窓孔22は前記後軸20に設けられるものであることを特徴とする。
さらに、本発明は、上記の特徴に加え、前記後軸20の内部に装着されるとともに前記ノック棒60の各々を収容し該ノック棒60のスライドを導く内筒30を備え、
前記内筒30には、前記窓孔22と連続する開口部31が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、上記の特徴に加え、前記ノック棒60の各々の外周面の先端近傍には外周方向に突出する係止突起65が設けられているとともに、該ノック棒60が最後端に位置している状態において、該係止突起65は前記内筒30の先端縁34に係止していることを特徴とする。
本発明は、上述のとおり、ノック棒に係合溝が設けられているとともに、窓孔の両側縁の後端部分に係合片が張り出して設けられている。すなわち、ノック棒は窓孔の外側から先端方向へ挿入され、しかるのちに後方へ戻される際に、ノック棒の係合溝に窓孔の係合片が嵌入することで、ノック棒が窓孔から抜け落ちることが防止されることとなっている。つまり、係合片がノック棒の抜け止めとして作用することとなっている。これにより、ノック棒に特に抜け止め用の突起物を設けることなく、窓孔からの容易な装着及び確実な抜け止めが実現される。
また、後軸の内部に装着されるとともに前記各ノック棒を収容し該ノック棒のスライドを導く内筒を備える場合、窓孔及び係合片は後軸側にのみ設けられることとなっている。これにより、ノック棒のスライドを導いたり、リフィルの突出状態を維持するためにノック棒と係止したりするための構造を内筒に委ねることができるため、後軸の構造をシンプルにすることができる。そして、シンプルな構造の後軸のみに外部装飾としての塗装を施すことができる。したがって、後軸の構造に、上記のような内筒の構造を一体化にして複雑にした場合に比べ、複雑な構造部分にまで施した塗装が、ノック棒の挿入時の接触で剥げてしまうようなことが防止できる。
さらに、ノック棒の外周面の先端近傍には外周方向に突出する係止突起が設けられているので、この係止突起が内筒の先端縁へ係止することで、前記係合溝と係合片との嵌合による後方での抜け止めに加え、前方での抜け止めも提供されることとなっている。
本発明の実施の形態に係る複式筆記具を(A)正面図、(B)右側面図及び(C)背面図で示す。 図1の複式筆記具の右側面断面図である。 図1の複式筆記具の後軸を(A)正面図、(B)右側面図及び(C)右側面断面図で示す。 図3(C)に示すIV−IV断面図である。 図1の複式筆記具の内筒を(A)正面図、(B)右側面図、(C)背面図及び(D)右側面断面図で示す。 図1の複式筆記具の先軸を(A)正面図及び(B)正面断面図で示す。 図1の複式筆記具の口金を(A)正面図及び(B)正面断面図で示す。 図1の複式筆記具のノック棒を(A)正面図、(B)右側面図及び(C)背面図で示す。 図8(B)に示すIX−IX断面図である。 図2に示すX−X断面図である。 図2の一部を拡大したものである。 図1の複式筆記具の右側面断面図である。
本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(1)筆記具外観
本実施の形態に係る筆記具10は図1(A)〜(C)に示すような外観を呈する複式筆記具10である。なお、図1は、複式筆記具10内部に収納されている複数のリフィルの筆記先端がいずれも没入している非筆記状態を示している。
軸筒11は、後端側に位置する後軸20と、先端側に位置する先軸40とが互いに螺合されて形成される。後軸20と先軸40との間にはリング部材12が改装される。また、先軸40の先端には、口金50が螺合される。
後軸20の後部には、長手方向の開口である窓孔22が3本設けられている。各窓孔22からは、後述するリフィルの後方に装着されるノック棒60の外側面に設けられるノック突起62が突出している。各ノック突起62は、対応する窓孔22に沿って前後方向に移動可能である。
また、正面側の窓孔22に位置するノック突起62にはクリップ13が装着されている(図1(A)及び(B))。クリップ13の先端部分は後軸20に向かって突出しており、後軸20の表面に形成されるクリップ突起21と接触している(図1(B))。この、クリップ13が設けられているノック棒60は、後述のシャープペンシルリフィル70の後端に接続されている。一方、その他の2本のノック棒60(図1(C)参照)は、それぞれインク色の異なる後述のボールペンリフィル80の後端に接続されている。すなわち、本実施の形態に係る複式筆記具10は、3種類のリフィルを内蔵している。
(2)リフィル、内筒30及びガイド筒17
図2は、図1に示す複式筆記具10の断面図である。
後軸20の内部空間の後方側には、各ノック棒60を収容するとともにこれらのノック棒60の前後方向のスライドを導く内筒30が装着されている。内筒30よりも先端側には、各リフィルの前後方向の移動を導くガイド筒17が装着されている。ガイド筒17には、各リフィルが挿通されるガイド孔18が計3個設けられている。
クリップ13が装着されているノック棒60の先端には、上記したようにシャープペンシルリフィル70が装着されている。シャープペンシルリフィル70は、芯を収容する管状の芯収容管71の先端に、シャープペンシルの機構部としてのシャープペンシルユニット72が接続された構造を有する。また、シャープペンシルリフィル70の後方外周にはスプリング90が外挿されている。スプリング90の後端は、ノック棒60先端の段差68に当接し、また、スプリング90の先端は、ガイド孔18先端の段差19に当接しており、ノック棒60の先端へのスライドに伴い、スプリング90はこれらの段差68,19の間で圧縮される。
一方、他の2つのノック棒60の先端には、上記したようにボールペンリフィル80が装着されている。ボールペンリフィル80は、インクを収容する管状のインク収容管81の先端に、筆記先端としてのボールペンチップ82が接続された構造を有する。また、ボールペンリフィル80の後方外周にもスプリング90が外挿されているが、このスプリング90に関しては上述したシャープペンシルリフィル70と同様である。
内筒30の後端部分と軸筒11の後端内側との間にはクッション材14が介装されているが、これについては後述する。
(3)後軸20
先述のとおり、後軸20には3本の窓孔22が設けられている(図3(A)及び(B)並びに図4)。そのうち、正面に位置する窓孔22の両側縁の後端部分がそれぞれ対向するように張り出しており、これらの部分が1対の係合片23となっている(図3(A)及び図4)。なお、窓孔22の後端縁にも同様の張り出し部分が設けられ、両側の係合片23を連結している(図3(A))。後軸20の先端付近の内周は、先軸40との螺合のための雌ネジである後軸雌ネジ部24が形成されている。また、後軸20の内部空間の後端はやや先端へ台状に張り出した台状部25となり、その先端面は平坦になっている。この平坦な面が、先述したクッション材14が当接する面である後軸後端面26(図3(C)及び図4)である。これについては後述する。
(4)内筒30
内筒30においても、前記後軸20の各窓孔22に対応しこれと連続する開口部31が計3個設けられている(図5(A)〜(D))。各開口部31の両辺縁に沿って、ノック棒60の前後方向のスライドを導くレール32が設けられている(図5(A)〜(D))。各レール32の先端部分は、軸心方向へ沈んでおり、この部分をレール段差33と称する(図5(A)〜(D))。
内筒30の先端縁34は、後述するように、ノック棒60の先端部分が係止する箇所であるが、これについては後述する。
内筒30の後端には、前記クッション材14が挿入される後端凹部35が形成されている。これについては後述する。
(5)先軸40
先軸40は、二色成形により形成される部材である。具体的には、ポリカーボネート樹脂のような比較的硬質な樹脂で一次成形される一次成形体41の外周に、ブタジエンゴムのような比較的軟質な材質で二次成形される二次成形体グリップ部42が位置する構造となっている(図6(A)及び(B))。一次成形体41の後端部分の外周は、前記の後軸20に螺入される先軸雄ネジ部43となっている(図6(A)及び(B))。また、一次成形体41の先端部分の内周は、口金50の後端部分が螺入するために雌ネジが形成されている受入部44(図6(B))となっている。この受入部44は、金型構造上アンダーカットになるが、型抜きの際は無理抜きされる。一次成形体41において、この受入部44が形成されている部分は、それより後方の部分と比べて薄肉に形成されている(図6(B))。
(6)口金50
口金50は金属製であり、先端側は先細に形成されたテーパー部51となっており、後端側の略筒状部分の外周には、前記先軸40の受入部44に螺入されるために雄ネジが形成されている挿入部53となっている(図7(A)及び(B))。テーパー部51の先端には先端開口52が形成され(図7(B))、ここから各リフィルの筆記先端が出没する。
(7)ノック棒60
図8は、シャープペンシルリフィル70に装着されるノック棒60を示す。ノック棒60は、前記後軸20の窓孔22及び前記内筒30の開口部31に外側から先端方向へ挿入されるノック棒挿入部61(図8(A)〜(C))と、その後方に位置し、外方へ突出するノック突起62(図8(B))とを備える。
ノック突起62のさらに外方には、前記クリップ13が装着されるクリップ装着部63が突出している(図8(A)及び(B))。また、ノック突起62の根元の両側後端には、一対の溝である係合溝64が形成されている(図8(B)及び図9)。ノック棒60を前記のように、そのノック棒挿入部61を前記後軸20の窓孔22及び前記内筒30の開口部31に外側から先端方向へ挿入してから、これを前記レール32に沿って少し後方に移動させると、図10に示すようにこれらの係合溝64に前記した窓孔22の係合片23が嵌入することで、ノック棒60が外方へ抜け落ちることが防止される。すなわち、窓孔22の係合片23は、ノック棒60の抜け止めとして機能するものである。
なお、ノック棒60が後軸20の窓孔22の外側から挿入されることで装着されるのは、後軸20の内部には内筒30及びガイド筒17が挿入されており、後軸20の先端から後方に向けてノック棒60を挿入するための十分な空間が存在しないためである。
一方、ノック棒挿入部61の先端には、外方に突出する係止突起65が形成されている(図8(B))。この係止突起65の後方に位置する係止段差66は、前記した内筒30の先端縁34と係止する(図2参照)ことで、これもノック棒60の抜け止めに寄与している。
ノック棒60の内側には、長手方向に沿設されつつ内方へ突出した解除突起69が形成されている(図8(B)及び(C))。この解除突起69は、他の2つのノック突起62にも設けられており、図1に示す非筆記状態においては、図10に示すように、各解除突起69が軸心に向かって突き合わされた状態となっている。
ノック棒60の先端からは、リフィル装着部67が先端方向へ突出している(図8(A)〜(C))。このリフィル装着部67は、シャープペンシルリフィル70の後端に圧入される(図2参照)。
(8)クッション材14
クッション材14は、図11に示すような、先端に向かってやや先細となっている略円錐台状の凸状部15と、その後端に連続する円盤状の板状部16とが、シリコーンゴムにて一体成形されている部材である。このクッション材14のうち、凸状部15は前記内筒30の後端凹部35(図5(D)参照)に挿入される。また、板状部16は、前記後軸20の台状部25の後軸後端面26(図3(C)参照)に当接する。すなわち、クッション材14は内筒30と後軸20との間に介装される部材である。なお、後軸20の後端には浅い円形の第1陥凹部27が形成されており、その中に、それと中心を同じくするさらに深い円形の第2陥凹部28も形成されている。この第2陥凹部28の中心には金型のゲート跡が位置している。この金型のゲート跡を隠す目的で、第1陥凹部27には円形のシール部材29が嵌め込まれている。ここで、第1陥凹部27の周縁は、アールをつけた面取り部27Aが形成されていて、その周囲の、第1陥凹部27の立ち上がり部分27Cとの際に断面略V字状の溝が形成されている。この溝をアール溝27Bと称する。このアール溝27Bにより、シール部材29が第1陥凹部27と接触する面の周囲には間隙が生じている。このアール溝27Bがあるため、後軸20の表面に塗装をする際、塗料がアール溝27Bに入り込むことができるため、第1陥凹部27の辺縁が塗料の表面張力で厚くなってしまうことがない。したがって、シール部材29を装着した際に、シール部材29の辺縁が浮いてしまうことがない。
(9)リフィルの前進及び後退
図2に示す状態においては、ノック棒60は最後端に位置しており、ノック棒60の係合溝64に後軸20の窓孔22の係合片23が嵌入している。この状態から、クリップ13の装着されたノック棒60を先端方向へ押圧すると、スプリング90を圧縮しつつ、ノック棒60は内筒30のレール32(図5(A)参照)に沿って前方へ移動する。そして、レール32の先端のレール段差33に至ると、ノック棒60は軸心方向へ落下するように沈み込む。この状態において、図12に示すように、シャープペンシルリフィル70の筆記先端が、口金50の先端開口52(図7(B)参照)から突出し、筆記可能な状態となる。このとき、当該ノック棒60の解除突起69はレール段差33と係合している。この係合によって、圧縮されたスプリング90の付勢力に抗して、筆記先端が突出した状態が保持される。
この状態で、他の2つのノック棒60のいずれかを先端方向へ押圧すると、当該ノック棒60に設けられている解除突起69の先端が、上述したように軸心方向へ沈み込んでレール段差33と係合している 解除突起69の後端に当接して、これを外周方向へ跳ね上げる。これによって、当該解除突起69とレール段差33との係合は解かれる。そして当該ノック棒60は、圧縮されたスプリング90の付勢力によって後方へ移動し、突出していた筆記先端は軸筒11内部に没入し、図2に示す状態に復帰することとなる。このとき、当該ノック棒60は最後端に位置することとなるが、その際、再びノック棒60の係合溝64に後軸20の窓孔22の係合片23が嵌入することとなる。
(10)クッション材14の作用
ここで、特定のリフィル(たとえばシャープペンシルリフィル70)の使用頻度が他のボールペンリフィル80より極端に高い場合であっても、以下のように機能することとなる。すなわち、そのリフィルに装着されたノック棒60が筆記可能状態からの解除によってスプリング90の付勢力により後方に衝突した場合であっても、ノック棒60は直接クッション材14に衝突することはない。つまり、ノック棒60はそれが収容される内筒30に衝突することになる。よって特定のリフィルの後退に伴う衝撃は、内筒30全体が後方へ押圧される力へ分散され、その分散された力は内筒30と後軸20との間に改装されるクッション材14(図11参照)で緩衝される。よって、クッション材14の特定の位置(たとえば、そのような特定のリフィルに対応する位置)のみが片減りすることはない。
本発明は、複数のボールペンリフィル、あるいはその1本をシャープペンシルリフィルに置換した、複式筆記具に利用可能である。
10 筆記具(複式筆記具) 11 軸筒 12 リング部材
13 クリップ 14 クッション材 15 凸状部
16 板状部 17 ガイド筒 18 ガイド孔
19 ガイド孔先端の段差
20 後軸 21 クリップ突起 22 窓孔
23 係合片 24 後軸雌ネジ部 25 台状部
26 後軸後端面 27 第1陥凹部 27A 面取り部
27B アール溝 27C 立ち上がり部分 28 第2陥凹部
29 シール部材
30 内筒 31 開口部 32 レール
33 レール段差 34 先端縁 35 後端凹部
40 先軸 41 一次成形体 42 二次成形体グリップ部
43 先軸雄ネジ部 44 受入部
50 口金 51 テーパー部 52 先端開口
53 挿入部
60 ノック棒 61 ノック棒挿入部 62 ノック突起
63 クリップ装着部 64 係合溝 65 係止突起
66 係止段差 67 リフィル装着部 68 ノック棒先端の段差
69 解除突起
70 シャープペンシルリフィル 71 芯収容管
72 シャープペンシルユニット
80 ボールペンリフィル 81 インク収容管 82 ボールペンチップ
90 スプリング

Claims (4)

  1. 軸筒と、
    前記軸筒内に収納される複数本のリフィルと、
    前記軸筒の後部において長手方向に設けられる開口であって前記複数本のリフィルの各々と対応する複数個の窓孔と、
    前記複数本のリフィルの各々の後方に装着されるとともに前記窓孔に沿って移動可能なノック棒と、を備え、
    前記ノック棒を前記窓孔に沿って先端方向へスライドさせることにより、当該ノック棒が装着されているリフィルの筆記先端が前記軸筒の先端から突出する複式筆記具において、
    前記ノック棒は、その幅方向において前記窓孔の幅を超える部分を有さず、
    前記複数個の窓孔のうちの少なくとも1つにおいて、該窓孔の両側縁の後端部分が対向するように張り出した1対の係合片として形成され、
    前記ノック棒のうち前記少なくとも1つの窓孔に対応するノック棒の両側後端に前記1対の係合片と対応する1対の係合溝が設けられ、
    前記ノック棒が最後端に位置している状態において、前記係合溝に前記係合片が嵌入していることを特徴とする複式筆記具。
  2. 前記軸筒は前方に位置する先軸と後方に位置する後軸とが互いに螺合されているものであるとともに、前記窓孔は前記後軸に設けられるものであることを特徴とする請求項1記載の複式筆記具。
  3. 前記後軸の内部に装着されるとともに前記ノック棒の各々を収容し該ノック棒のスライドを導く内筒を備え、
    前記内筒には、前記窓孔と連続する開口部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の複式筆記具。
  4. 前記ノック棒の各々の外周面の先端近傍には外周方向に突出する係止突起が設けられているとともに、該ノック棒が最後端に位置している状態において、該係止突起は前記内筒の先端縁に係止していることを特徴とする請求項3記載の複式筆記具。
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