JP5216474B2 - 多芯筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、軸筒の中心軸線方向にスライド自在なノック部材を備えた多芯筆記具に関するものである。
従来、このような分野の技術として、実開平5−12185号公報がある。この公報に記載された多芯筆記具は、ノック操作部を摺動させて軸筒の先端から中芯を選択的に出没させることができる。この筆記具には、ノック操作部を復帰させるための螺旋バネが設けられ、この螺旋バネは、中芯の周囲に巻回されるように配置されている。螺旋バネの一端は軸筒に係止され、螺旋バネの他端は、ノック操作部に係止されている。ノック操作部の後端には、外方に膨出する指掛け部が設けられ、この指掛け部は、軸筒に設けられたガイドスリットに沿って軸線方向に移動することができる。このとき、ノック操作部の側面は、ガイドスリットを形成する壁面に接触しながら軸線方向に移動し、中芯の先端を軸筒から突出させた状態で、指掛け部がガイドスリット内に落ち込むと、軸筒にノック部材が係止される。
実開平5−12185号公報
軸筒にノック部材を係止させた状態にあっては、ガイドスリットを形成する壁面と指掛け部の側面とが当接状態になっているので、係止状態のノック部材の係止を解除させるにあたって、他のノック部材で押されてもノック部材の倒れ込みが起きない。しかしながら、このような構成では、ノック操作部の側面と指掛け部の側面とを同一面にしなければならないので、平行な2側面を指掛け部に設けることは必須であり、指掛け部の形状変更を極めて制限された中で行わなければならないといった問題点があった。
本発明は、ノック部材に設けられた指掛け部の形状変更の自由度を高めるようにした多芯筆記具を提供することを目的とする。
本発明は、中芯を軸筒の先端から選択的に出没可能な多芯筆記具において、
中心軸線方向に延在するノック本体と、ノック本体の後端側に設けられた指掛け部とを有し、軸筒の中心軸線方向に進退自在なノック部材と、
軸筒に設けられると共に、中心軸線方向に延在して指掛け部が露出するガイドスリットと、
ガイドスリットの長手方向の壁面をなすスリット形成面と、
ノック部材に設けられて、中心軸線に対して直交する方向に突出し、最前進位置でスリット形成面に近接又は当接する突起部と、を備え
指掛け部の全長内に突起部が設けられ、指掛け部の両側に位置する突起部の先端面の間隔とノック本体の幅とが略同じであり、
エラストマーからなる指掛け部は、断面がドーム状に形成されると共に、ノック本体の後側から前側に徐々に高さが高くなっていることを特徴とする。
この多芯筆記具に適用されるノック部材には、中心軸線に対して直交する方向に突出して、中心軸線方向に延在するスリット形成面に対して最先端位置で近接又は当接される突起部が設けられている。中芯の先端を軸筒から突出させた状態、すなわちノック部材の最前進位置で、ノック部材の指掛け部が落ち込んで軸筒にノック部材が係止される。このとき、最前進位置にある突起部が、スリット形成面に近接又は当接しているので、ノック部材の係止を解除させる際に、係止状態のノック部材は、他のノック部材によって押されても倒れ込むことがない。もし、ノック部材が倒れてしまうと、ノック部材が元の後退位置に戻らなくなってしまう。このように、突起部とスリット形成面との協働により、ノック部材の倒れ込み防止機能を発揮させているので、指掛け部自体に倒れ込み防止構造をもたせる必要がなく、指掛け部の形状選択の自由度が大幅に向上し、指掛け部の材質についても、自由な選択を可能にしている。このように、突起部の採用は、指掛け部の今まで不可能とされていた特殊な形状を可能にした。指掛け部というのは、指に頻繁に当たる部分であるから、本発明では、指掛け部に、人間工学に基づいた機能的な様々なデザインを可能にしている。
更に、指掛け部の全長内に突起部が設けられ、指掛け部の両側に位置する突起部の先端面の間隔とノック本体の幅と略同じである。
このように、突起部をノック本体からはみ出させていないので、ガイドスリットの幅をノック本体の幅と略同じにでき、ガイドスリットからゴミが侵入し難くなる。
更に、エラストマーからなる指掛け部は、断面がドーム状に形成されると共に、ノック本体の後側から前側に徐々に高さが高くなっている。
このような形状の指掛け部は、表面積の拡大化によって、指に対する面圧低下を可能にし、エラストマーを利用することで、指掛け部を指に密着させることができるので、指の滑りが起きにくい。
本発明によれば、ノック部材に設けられた指掛け部の形状変更の自由度を高めることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る多芯筆記具の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、ペン先側を「前方側」として以下説明する。
図1に示すように、多芯筆記具1は、3色のノック式ボールペンであり、全長14cm程度の一般的な筆記具と異なり、全長が約11cmの小型の筆記具である。この筆記具1の最大の特徴は、筆記具1をわざわざ持ち替えずとも、筆記姿勢を保ったまま親指Sでノック操作できる点にある。短い筆記具は、シャツなどのポケットに入れ易く、持ち運びに非常に便利である。
このような筆記具1は、短い中芯2を必要とし、ボールペン型の金属製中芯2が利用されている。この中芯2を利用する理由は、薄肉化を可能にし、短い中芯であってもインクの充填量を樹脂の中芯と略同等にできるからである。
図2〜図4に示すように、このノック式多芯筆記具1は、3本のボールペン型の中芯2と、各中芯2を収容する樹脂製の軸筒4と、軸筒4の中心軸線L方向にスライド自在な3本のノック部材6とを備えている。
軸筒4は、前軸4Aと後軸4Bとからなり、前軸4Aの後側に設けられた雌ネジ部4aと後軸4Bの前側から突出するデバイダー3の雄ネジ部3aとの螺合によって、前軸4Aは後軸4Bに対して着脱自在に連結されている。このように、軸筒4を前軸4Aと後軸4Bとに二分割することで、前軸4Aを外して中芯2を容易に交換することができ、前軸4Aと後軸4Bの材質を異ならせることもできる。なお、筆記具1の全長を短くするために、前軸4Aが、後軸4Bに対して極端に短くなっている。なお、デバイダー3は、この仕切部3bによって螺旋バネ5の互いの干渉を防止するためのものであり、軸筒4の後軸4Bに固定されている。
さらに、軸筒4内には、各ノック部材6を復帰させるための3本の螺旋バネ5が収容され、中芯2は螺旋バネ5内に差し込まれている。そして、ノック部材6に復帰力を発生させるために、螺旋バネ5の一端はデバイダー3で係止され、螺旋バネ5の他端は、後述する中芯ホルダ20内で係止させている。
このような構成の多芯筆記具1では、ノック部材6を指で押し下げることによって、軸筒4の先端開口4dから任意の中芯2の先端を突出させることができる。そして、軸筒4から選択的に突出させた中芯2の先端は、他のノック部材6を指で軽く押し下げることにより、螺旋バネ5の付勢力によって軸筒4内に格納することができる。
さらに、各ノック部材6において、ノック本体7の後端の外側には、指掛け部8が形成され、ノック本体7の内側には、中心軸線Lに向かって突出する突起片9が形成されている。そして、この突起片9の遊端には、断面三角形状の前側合わせ面9aと後側合わせ面9bとが中心軸線L方向に並設されている。
図3及び図5に示すように、軸筒4には、中心軸線L方向に延在する3本のスリット10が形成され、各スリット10に沿ってそれぞれの突起片9が摺動する。そして、このスリット10は、左右一対のガイドレール10a,10bとの間に形成され、ガイドレール10a,10bの表面に沿ってノック本体7が移動する。
さらに、ノック本体7の後端には、横方向に突出する左右一対の第1のガイド片11が形成され、左右一対のガイド片11は、軸筒4の内壁面に形成された凹状の第1のガイド溝12内に入り込んで摺動する。左右一対の第1のガイド溝12は、中心軸線L方向に延在して、ノック部材6を中心軸線L方向に案内する。
一般的な多芯筆記具に利用されている中芯は、可撓性を有する樹脂材により形成されているので、ノック部材を押し下げた際に、中芯は軸筒の内面に沿って撓みながら移動する。従って、ノック部材の先端に中芯の後端を直接接続することが可能であった。しかしながら、ボールペン型の金属製中芯2を利用する場合、それ自体の撓みを期待することができない。
そこで、図6〜図9に示すように、樹脂製のノック部材6と金属製の中芯2とを樹脂製の中芯ホルダ20を介して連結している。この中芯ホルダ20の後端には軸部20aが設けられ、ノック部材6の前端側には、軸部20aを支持するための凹状の軸受穴6aが設けられ、軸受穴6a内に軸部20aを嵌め込むことによって、ノック部材6の先端に中芯ホルダ20の後端が回動自在に連結される。従って、撓みを期待できない金属製中芯2であってもノック式の筆記具に利用することができる。
さらに、中芯ホルダ20は、中空状に形成され、中芯ホルダ20の前側には、螺旋バネ5の後端側が挿入されるバネ挿入孔20fが設けられ、中芯ホルダ20の後側には、バネ挿入孔20fに連通して、中芯2の後端側が圧入される中芯差込み孔20bが設けられている。また、バネ挿入孔20fの直径は、中芯差込み孔20bの直径より大きくなっているので、中芯差込み孔20bの入口側すなわちバネ挿入孔20fと中芯差込み孔20bとの境には、螺旋バネ5の後端5aに当接する係止面20cが形成されることになる。そして、中芯ホルダ20に中芯2及び螺旋バネ5が装填された状態で、中芯2の周囲に螺旋バネ5が巻回される。
このように構成された中芯ホルダ20では、中芯差込み孔20bを有しているので、中芯ホルダ20の内部の有効利用を図って、中芯2をできるだけ長くすることができる。さらに、中芯2の外周面を、中芯ホルダ20の中芯差込み孔20bの壁面に圧着させているので、接触面積を大きくすることで、圧力を分散させることができ、中芯2が中芯ホルダ20から脱落し難くなる。しかも、これにより、中芯差込み孔20bが変形し難いので、圧着力が変化し難く、中芯交換を不能にするといった事態が起こり難い。また、中芯交換時に中芯2が軸筒4から抜かれている状態でも、螺旋バネ5の後端5a側がバネ挿入孔20f内に挿入され続けるので、ノック部材6をいわゆる空打ちしても、螺旋バネ5は中芯ホルダ20から脱落し難く、しかも、螺旋バネ5は安定して伸縮するので、隣り合う螺旋バネ5に対して噛み込み現象が起きにくい。
図15〜図19に示すように、中芯ホルダ20には、中芯差込み孔20bに連通し且つ中心軸線L方向に延在するスリット41が形成されている。このスリット41により、中芯ホルダ20の弾性変形を容易にして、中芯差込み孔20bの永久変形が起こり難くしている。さらに、中芯交換を不能にするといった事態が非常に起こり難く、中芯2を中芯ホルダ20に非常に装着させ易くなる。
さらに、中芯ホルダ20のバネ包囲部20eには、バネ挿入孔20fに連通し且つ中芯ホルダ20の前端から中心軸線L方向に延在するスリ割り部42a,42bが形成されている。互いに平行に延在するスリ割り部42a,42bは、中心軸線Lから遠い位置と近い位置にそれぞれ形成されている。このようなスリ割り部42a,42bによって、中芯ホルダ20におけるバネ包囲部20eの余剰な肉を排除することができるので、中芯ホルダ20の軽量化と薄型化が可能になる。
次に、ノック部材6と中芯ホルダ20との連結構造について更に詳細に説明する。
図6〜図9に示すように、中芯ホルダ20には、この後端から中心軸線L方向に突出する突起部25が設けられ、突起部25の遊端側には、中心軸線Lに対して略直交する方向に突出して略円柱状をなす一対の軸部20aが設けられている。これに対して、ノック部材6の前端側には、中芯ホルダ20の突起部25が挿入されるスリット30が形成されている。スリット30は中心軸線L方向に延在し、スリット30を形成する壁面30aには、軸部20aが挿入される軸受穴6aが形成されている。そして、スリット30は、ノック部材6の前端側に設けられたU字状の平行な支持片31a,31b間に形成され、支持片31aの内壁面は、スリット30を形成するための壁面30aになっている。
軸部20aには、図8及び図12に示すように、円柱の頂部の略半分を斜めに切除してなる半円状のテーパー面26と、直径を境界にしてテーパー面26に隣接すると共に、円柱の頂部の残り半分をなす非傾斜面27とが設けられている。そして、このテーパー面26は、軸筒4の径方向において外側に位置し、非傾斜面27は、軸筒4の径方向において内側に位置している。
テーパー面26は、軸部20aが軸受穴6a内へ入り込むためのガイドとして機能しているので、左右のテーパー面26において、スリット30側の間隔は、スリット30の間隔Aより狭く、非傾斜面27側の間隔は、スリット30の間隔Aより広くなっている。
ノック部材6に中芯ホルダ20を組み付けるにあたって、ノック部材6と中芯ホルダ20とが略一直線の状態になるように整列させて、矢印B方向(中心軸線Lに対して直交する方向)に突起部25をスリット30内に押し込むことで、テーパー面26をガイドとして、治具無しで、軸受穴6a内に軸部20aを簡単かつ確実に挿入させることができる。
しかも、中芯2を交換するにあたって、中芯2が図8の矢印C方向に引き抜かれると、中芯ホルダ20も追従して矢印C方向に引っ張られるが、軸部20aの周面32と軸受穴6aの壁面33とが面接触するので、ノック部材6から中芯ホルダ20が外れ難いといった優れた効果を有する。
さらに、図4及び図8に示すように、中芯ホルダ20の後端に設けられた第1の当接面34と、ノック部材6の前端に設けられた第2の当接面35とは、ノック部材6と中芯ホルダ20とを略一直線上に整列させた状態で当接する。従って、筆記時の力(矢印D参照)をノック部材6で確実に受けることができ、筆記中に軸部20a及び軸受穴6aに無理な負荷をかけることがないので、軸部20a及び軸受穴6aを破損させることがなく、安定した筆記をも可能にしている。軸部20a及び軸受穴6aが破損すると、中芯ホルダ20が脱落し易くなり、ノック部材6のスムーズなノック動作に支障をきたす。
図13及び図14に示すように、他の例に係る中芯ホルダ36について説明する。中芯ホルダ36に設けられた突起部37の軸部36aには、円柱の頂部の略半分を斜めに切除してなる半円状のテーパー面38と、直径を境界にしてテーパー面38に隣接すると共に、円柱の頂部の残り半分をなす非傾斜面39が設けられている。そして、中心軸線Lの延在方向において、テーパー面38は、突起部37の遊端側に位置し、非傾斜面39は、突起部37の基端側に位置している。
この場合も中芯ホルダ20と同様に、ノック部材6に中芯ホルダ36を組み付けるにあたって、ノック部材6と中芯ホルダ36とが略一直線の状態になるように整列させて、矢印E方向(中心軸線Lの方向)に突起部37をスリット30内に押し込むことで、テーパー面38をガイドとして、治具無しで、軸受穴6a内に軸部36aを簡単かつ確実に挿入させることができる。
しかも、中芯2を交換するにあたって、中芯2が矢印C方向に引き抜かれると、中芯ホルダ36も追従して矢印C方向に引っ張られるが、軸部36aの周面40と軸受穴6aの壁面33とが面接触するので、ノック部材6から中芯ホルダ36が外れ難いといった優れた効果を有する。
このような構成の中芯ホルダ20,36が、軸筒4内で何ら規制無く自由に動き得ると、筆記具1の使用時に、隣接する螺旋バネ5同士の噛み込み現象が起きる虞もある。特に、中芯2を交換するにあたって、中芯2の抜かれた状態の螺旋バネ5は、ノック部材6をいわゆる空打ちすると非常に撓み易いので、前述したような噛み込み現象が起きやすい。
そこで、中芯ホルダ20を例にして説明すると、図6及び図10に示すように、中芯ホルダ20の前側は、係止面20cより前方に位置するバネ包囲部20eと、このバネ包囲部20eから横方向(径方向)に突出したガイド片20dとからなり、軸筒4の内壁面には、左右一対のガイド片20dが挿入される凹状の第2のガイド溝22が設けられている。左右一対の第2のガイド溝22は、軸筒4の内壁面に沿って中心軸線L方向に延在し、各ガイド片20dも中心軸線L方向に延在する。そして、第2のガイド溝22内にガイド片20dが挿入され、中芯ホルダ20を軸筒4内で中心軸線L方向に確実に案内している。
このように、中芯ホルダ20は、ガイド片20dと第2のガイド溝22との協働によって、軸筒4内で径方向の動きを規制することができるので、螺旋バネ5同士が、軸筒4内で噛み込み現象を起こす虞がない。特に、中芯2を交換するにあたって、中芯2の抜かれた状態の螺旋バネ5は、非常に撓み易くなっているが、ノック部材6をいわゆる空打ちした場合でも、螺旋バネ5同士の噛み込み現象が起き難いといった優れた効果を有する。
図3及び図11に示すように、ガイド片20dの先端は、中芯ホルダ20の前進中に第2のガイド溝22から外れる。このような構成を採用すると、ノック部材6の後端がガイドレール10a,10bの先端に係止させられている状態、すなわち、中芯2の先端が軸筒4の先端から突出している状態で、ノック部材6と中芯ホルダ20とで「く」の字状を呈し易く、これによって、中芯2を無理に撓ませることが必要なく、中芯2の曲がり変形を確実に防止することができる。
このような中芯ホルダ20に連結されるノック部材6は、中心軸線L方向に進退自在であり、図5及び図6に示すように、上面側が湾曲して幅の広い扁平な形状を有するノック本体7と、ノック本体7の後端側に設けられた指掛け部8と、ノック本体7の底面側で中心軸線Lに向かって突出する突起片9とから構成されている。
このノック本体7の後端には、横方向に突出する左右一対の第1のガイド片11が形成され、左右一対のガイド片11は、軸筒4の内壁面に形成された凹状の第1のガイド溝12内に入り込んで摺動する。左右一対の第1のガイド溝12は、中心軸線L方向に延在して、ノック部材6を中心軸線L方向に案内する。
さらに、図3に示すように、軸筒4には、中心軸線L方向に延在して指掛け部8を露出させるためのガイドスリット49が形成され、このガイドスリット49は、長手方向に延在してガイドスリット49の壁面をなすスリット形成面49aによって輪郭が作られている。対をなす平行なスリット形成面49aは、中心軸線L方向に延在して、指掛け部8の移動量以上の長さを有している。
図20〜図23に示すように、ノック部材6には、指掛け部8における全長のうちの後側に位置する左右一対の突起部50が設けられている。各突起部50は、中心軸線Lに対して直交する方向に突出すると共に、突起部50の最後退位置から最前進位置までの間でスリット形成面49aに近接又は当接する。
中芯2の先端を軸筒4から突出させた状態、すなわちノック部材6の最前進位置で、図3及び図23に示すように、第1のガイド片11が凹状の第1のガイド溝12から外れ、ノック部材6の指掛け部8が矢印方向に落ち込み、その結果として、軸筒4にノック部材6が係止される。このとき、最前進位置にある突起部50は、スリット形成面49aに近接又は当接し続けるので、係止状態のノック部材6の係止を解除させるために、他のノック部材6Aを押し下げ、他のノック部材6Aの突起片9による押し出し力が、係止状態のノック部材6の突起片9に加わっても、ノック部材6が倒れ込むことがない。もし、ノック部材6が倒れてしまうと、ノック部材6が元の後退位置に戻らなくなってしまう。
このように、突起部50とスリット形成面49aとの協働により、ノック部材6の倒れ込み防止機能を発揮させているので、指掛け部8自体に倒れ込み防止構造をもたせる必要がなく、指掛け部8の形状選択の自由度が大幅に向上し、指掛け部8の材質についても、自由な選択が可能になる。このように、ノック部材6に突起部50を採用することで、指掛け部8の今まで不可能とされていた特殊な形状が可能になる。指掛け部8というのは、指に頻繁に当たる部分であるから、指掛け部8に、人間工学に基づいた機能的な様々なデザインを容易に採用できる。
この指掛け部8は、エラストマーからなると共に、硬質樹脂からなるノック本体7との二色成形により作り出されている。この指掛け部8は、断面がドーム状に形成されると共に、ノック本体7の後側から前側に徐々に高さが高くなっている。このような形状や材質の指掛け部8は、表面積の拡大化によって、指に対する面圧低下を可能にし、エラストマーを利用することで、指掛け部8を指に密着させることができるので、指の滑りが起き難く、非常に使い易くなる。
さらに、図22に示すように、指掛け部8の両側に位置する突起部50の先端面50aの幅方向の間隔Fと、ノック本体7の幅Gとを略同じにしている。このような構成は、突起部50をノック本体7からはみ出させていないので、ガイドスリット49の幅をノック本体7の幅Gと略同じにでき、ガイドスリット7からゴミが侵入し難くなる。
本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、本発明は、金属製の中芯に限らず、樹脂製の中芯にも適用可能であり、シャープペンシル型の中芯にも適用可能である。
本発明に係る多芯筆記具の使用状態を示す斜視図である。 本発明に係る多芯筆記具の部分的に切り欠かれた斜視図である。 本発明に係る多芯筆記具の部分的に切り欠かれた正面図である。 本発明に係る多芯筆記具の縦断面図である。 図2のV−V線に沿う断面図である。 ノック部材と中芯ホルダとの連結前の状態を示す斜視図である。 ノック部材と中芯ホルダとの連結後の状態を示す斜視図である。 ノック部材及び中芯ホルダの要部拡大斜視図である。 図15のIX−IX線に沿う断面図である。 図2のX−X線に沿う断面図である。 図2からノック部材を外した状態を示す斜視図である。 図8のXII−XII線に沿う断面図である。 他の中空ホルダを示す斜視図である。 図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。 中芯ホルダの側面図である。 中芯ホルダの平面図である。 中芯ホルダの底面図である。 中芯ホルダの正面図である。 図15のXIX−XIX線に沿う端面図である。 ノック部材を示す側面図である。 ノック部材を示す平面図である。 ノック部材を示す正面図である。 図20のXXIII−XXIII線に沿う端面図である。
符号の説明
1…多芯筆記具、2…中芯、4…軸筒、5…螺旋バネ、6…ノック部材、7…ノック本体、8…指掛け部、49…ガイドスリット、49a…スリット形成面、50…突起部、50a…突起部の先端面、L…中心軸線。

Claims (1)

  1. 中芯を軸筒の先端から選択的に出没可能な多芯筆記具において、
    中心軸線方向に延在するノック本体と、前記ノック本体の後端側に設けられた指掛け部とを有し、前記軸筒の中心軸線方向に進退自在なノック部材と、
    前記軸筒に設けられると共に、前記中心軸線方向に延在して前記指掛け部が露出するガイドスリットと、
    前記ガイドスリットの長手方向の壁面をなすスリット形成面と、
    前記ノック部材に設けられて、前記中心軸線に対して直交する方向に突出し、最前進位置で前記スリット形成面に近接又は当接する突起部と、を備え
    前記指掛け部の全長内に前記突起部が設けられ、前記指掛け部の両側に位置する前記突起部の先端面の間隔と前記ノック本体の幅とが略同じであり、
    エラストマーからなる前記指掛け部は、断面がドーム状に形成されると共に、前記ノック本体の後側から前側に徐々に高さが高くなっていることを特徴とする多芯筆記具。
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