JP5467310B2 - レゾルバ及びレゾルバの製造方法 - Google Patents

レゾルバ及びレゾルバの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レゾルバ及びレゾルバの製造方法に関する。
従来、この種のレゾルバは、ステータ及びロータを有し、ステータに対するロータの回転位置によってステータとロータとの間の相互インダクタンスが変化することを利用して、ステータに対するロータの回転角度に応じた検出信号を出力する。
図17に、従来のレゾルバの構成例を示す。図17は、レゾルバのステータ構造のみを表す。
従来のレゾルバのステータ900は、多層状の鉄心902の内側に多数の歯部904とスロット906とを有し、歯部904とスロット906とが円周方向に交互に形成されている。各歯部904には、絶縁キャップ908を介してステータ巻線910が巻回されており、ステータ巻線910と鉄心902と各歯部904とは電気的に絶縁されている。絶縁キャップ908の一端には、鉄心902の端面に沿って延設された絶縁延長部912が一体に形成され、この絶縁延長部912には複数の端子ピン914が植設されている。端子ピン914には、コネクタ916を有するリード線918が接続されると共に、各端子ピン914にはステータ巻線910の端線が接続されている。
そして、ステータ巻線は、例えば励磁用の励磁巻線と2相の検出巻線により構成され、励磁巻線により励磁された状態で、図示しないロータが回転すると、このロータとステータとの間のギャップパーミアンスが回転角度θに対して正弦波状に変化するようになっている。回転角度θに対応して2相の検出巻線の電圧が変化するため、この電圧変化に基づいて回転角度が検出される。
そして、このレゾルバからの検出信号をR/D変換器においてデジタル信号に変換し、変換後のデジタル信号を出力して後段の制御処理に供していた。
特開平10−309067号公報
ところで、レゾルバにおいては、回転角度の検出精度を高めるために、励磁巻線や検出巻線を精度良く巻回する必要がある。しかしながら、特許文献1に開示されたレゾルバでは、歯部が内側に向けて設けられているため、励磁巻線や検出巻線を精度良く巻回することができず、検出精度の向上の大きな障害となっていた。
また、従来のレゾルバでは、歯部に巻回される励磁巻線同士や検出巻線同士を接続する配線も不均一となり、たとえ励磁巻線や検出巻線を精度良く巻回することができたとしても、回転角度の検出精度の向上には限界があった。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、回転角度の検出精度をより一層向上させることが可能なレゾルバ及びレゾルバの製造方法等を提供することにある。
(1)本発明の一態様は、レゾルバが、磁性材料からなり、環状の平板面に対して複数のステータティースが交差するように設けられたステータと、前記複数のステータティースの各ステータティースを巻線磁芯として各ステータティースの外側に巻回されるように設けられる複数のステータ巻線と、前記複数のステータ巻線を構成する少なくとも2つのステータ巻線同士を電気的に接続する配線が形成される配線基板と、磁性材料からなり、所与の回転軸回りの回転により前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するように前記ステータに対して回転可能に設けられたロータとを含む。
本態様によれば、予め配線が形成された配線基板により、ステータ巻線同士を電気的に接続するようにしたので、配線が均一化され、回転角度の検出精度を向上させることができるようになる。また、整列巻が可能なステータ巻線をステータティースに設けることができるようになるため、ステータ巻線の巻線自体も均一化され、ステータ巻線の巻線状態及び各ステータ巻線間を接続する配線が均一化され、回転角度の検出精度のより一層の向上が可能となる。更に、ステータ巻線に巻きこぼれがなくなり、ステータ巻線のインピーダンスが幾何学条件と巻数とにより決定できるようになる。更にまた、また、ステータの内側の狭い空間で各ステータティースにステータ巻線を巻回させる必要がなくなるため、レゾルバの製造工程を簡素化できる上に、検出精度をより向上させることができるようになる。
(2)本発明の他の態様に係るレゾルバでは、前記配線基板は、前記複数のステータティースの各ステータティースが挿入される複数の挿入孔を有する。
本態様によれば、ステータ巻線同士を接続する配線基板を、ステータの上方から簡素で、且つ確実に搭載することができるようになり、回転角度の検出精度のより一層の向上が可能なレゾルバを提供できるようになる。
(3)本発明の他の態様に係るレゾルバでは、前記複数のステーティースの各ステーティースの前記ロータの回転方向の断面形状は、前記平板面における幅がその先端部における幅より長い。
本態様によれば、上記の効果に加えて、ステータティースの幅をある程度広くできるため、検出信号のレベルが上がり、変圧比を向上させることができる。また、ステータティースの幅が狭いほど検出信号から高調波成分を除去できるため、本態様によれば、ある程度の変圧比を保ちつつ、検出信号から高調波成分を除去でき、ロータの外径形状だけで除去できない高調波成分をステータの形状により除去することが可能となる。この結果、検出精度をより一層向上させることができるようになる。
(4)本発明の他の態様に係るレゾルバは、前記ロータの回転により、前記ロータの外径側と前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するインナーロータ型である。
本態様によれば、検出精度のより一層の向上が可能なインナーロータ型のレゾルバを提供できるようになる。
(5)本発明の他の態様に係るレゾルバは、前記ロータの回転により、前記ロータの内径側と前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するアウターロータ型である。
本態様によれば、検出精度のより一層の向上が可能なアウターロータ型のレゾルバを提供できるようになる。
(6)本発明の他の態様に係るレゾルバでは、前記ステータの材質は、1枚の電磁鋼板、普通鋼であるSPCC、機械構造用炭素鋼であるS45C又はS10Cである。
本態様によれば、曲げによる加工精度や信頼性を維持しやすい1枚の電磁鋼板、SPCC、S45C又はS10Cをステータの材質として採用することで、上記の効果に加えて、安価な材料でステータを用意し、低コスト且つ信頼性の高いレゾルバを提供できるようになる。
(7)本発明の他の態様に係るレゾルバは、前記ステータに対する前記ロータの回転角に応じた前記ステータ巻線からの検出信号に対応したデジタル信号を出力する変換器を含む。
本態様によれば、変換器を内蔵することで、ステータ巻線からの検出信号へのノイズの混入を最小限に抑え、検出精度を向上させたレゾルバを提供できるようになる。
(8)本発明の他の態様は、レゾルバの製造方法が、磁性材料からなる環状の平板の縁部に形成されたステータの複数のステータティースを起こすように折り曲げ加工する折り曲げ工程と、前記複数のステータティースの各ステータティースを巻線磁芯とする複数のステータ巻線を電気的に接続する配線が形成される配線基板を前記ステータに取り付ける配線基板取り付け工程と、前記複数のステータティースの各ステータティースを巻線磁芯として励磁用及び検出用の前記複数のステータ巻線を取り付ける巻線部材取り付け工程と、磁性材料からなり、回転軸回りの回転により前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するように前記ステータに対して回転可能にロータを取り付けるロータ取り付け工程とを含む。
本態様によれば、予め配線が形成された配線基板により、ステータ巻線同士を電気的に接続するようにしたので、配線が均一化され、回転角度の検出精度を向上させるレゾルバを製造できるようになる。また、整列巻が可能なステータ巻線をステータティースに設けることができるようになるため、ステータ巻線の巻線自体も均一化され、ステータ巻線の巻線状態及び各ステータ巻線間を接続する配線が均一化され、回転角度の検出精度のより一層の向上が可能なレゾルバを製造できるようになる。更に、ステータ巻線に巻きこぼれがなくなり、ステータ巻線のインピーダンスが幾何学条件と巻数とにより決定できるようになる。更にまた、また、ステータの内側の狭い空間で各ステータティースにステータ巻線を巻回させる必要がなくなるため、レゾルバの製造工程を簡素化できる上に、検出精度をより向上させるレゾルバを製造できるようになる。
(9)本発明の他の態様に係るレゾルバの製造方法では、前記配線基板は、前記複数のステータティースの各ステータティースが挿入される複数の挿入孔を有し、前記配線基板取り付け工程は、各ステータティースを前記複数の挿入孔の各挿入孔に挿入して、前記配線基板を前記ステータに取り付ける。
本態様によれば、ステータ巻線同士を接続する配線基板を、ステータの上方から簡素で、且つ確実に搭載することができるようになり、回転角度の検出精度のより一層の向上が可能なレゾルバを製造できるようになる。
(10)本発明の他の態様に係るレゾルバの製造方法は、前記各ステーティースの前記ロータの回転方向の断面形状が前記平板面における幅がその先端部における幅より長くなるように前記ステータの形状を加工するステータ形状加工工程を含む。
本態様によれば、上記の効果に加えて、ある程度の変圧比を保ちつつ、検出信号から高調波成分を除去でき、ロータの外径形状だけで除去できない高調波成分をステータの形状により除去することが可能なレゾルバを製造できるようになる。
本発明に係る実施形態1におけるレゾルバの構成例の斜視図。 図1のステータの分解斜視図。 図1又は図2の配線基板の上面図の一例を示す図。 配線基板に設けられた挿入孔に挿入されるステータティースの説明図。 図5(A)、図5(B)は配線基板に形成されるコイルの説明図。 図1のレゾルバの上面図。 実施形態1におけるレゾルバの製造方法の一例のフロー図。 折り曲げプレス加工前の実施形態1におけるステータを構成する平板の斜視図。 本発明に係る実施形態2におけるレゾルバの構成例の斜視図。 実施形態2における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の斜視図の一例を示す図。 実施形態2におけるステータティースの形状の説明図。 本発明に係る実施形態3におけるレゾルバの構成例の斜視図。 実施形態3における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の斜視図の一例を示す図。 実施形態3におけるステータティースの形状の説明図。 いずれかの実施形態におけるレゾルバが適用された角度検出システムの構成例の機能ブロック図。 図16(A)、図16(B)は、いずれかの実施形態におけるレゾルバが適用されるシステムの具体的な構成例を示す図。 従来のレゾルバの構成例を示す図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
〔実施形態1〕
図1に、本発明に係る実施形態1におけるレゾルバの構成例の斜視図を示す。なお、図1では、ステータ巻線を模式的に表すと共に、ステータ巻線を接続する配線の図示を省略している。また、図1では、レゾルバ100が、8個のステータティースを有し、1相励磁2相出力型のレゾルバである例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図2に、図1のステータの分解斜視図を示す。図2において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
レゾルバ100は、ステータ(固定子)200と、ロータ(回転子)300とを含む。レゾルバ100は、いわゆるインナーロータ型の角度検出装置である。即ち、ステータ200の内側にロータ300が設けられ、ステータ200(より具体的には、ステータティース)がロータ300の外周側(外径側)の側面と対向した状態で、ロータ300の回転角度に応じて、ステータ200に設けられたステータ巻線を構成する検出巻線からの信号が変化するようになっている。
ステータ200は、磁性材料からなる環(リング)状の平板250を用いて構成され、この平板250に複数のステータティースが設けられている。これらのステータティースは、平板250の平板面に対して交差するように設けられている。図1では、ステータ200は、折り曲げ加工等により平板面に対して同一面側に略垂直に起こされた8個のステータティース(突極部)210a、210b、210c、210d、210e、210f、210g、210hを有する。ステータティース210a〜210hは、プレス加工により予め平板250に形成された後に、折り曲げプレス加工(広義には折り曲げ加工)により、平板250の面に対して略垂直となるように起こされている。これらのステータティースは、環状の平板250の内側(内径側)の縁部に形成され、各ステータティースの面のうち少なくともロータ300と対向する面は平面ではなく、ロータ300の回転軸の方向に沿って見たときに、環状の平板250の内径側に位置する点を中心とする円弧の一部となるように形成されている。
ステータティース210a〜210hのそれぞれには、ステータ巻線としてのコイル410a〜410hが設けられている。コイル410a〜410hを構成する各コイルは、ステータティース210a〜210hを構成する各ステータティースを巻線磁芯として各ステータティースに巻回されるように設けられる。例えば、各コイルは、中空部を有するボビンの外側に線材が巻回された構成を有し、巻線磁芯となる該ステータティースをボビンの中空部に挿入することで、各ステータティースに各コイルが設けられる。コイル410a〜410hは、ステータ巻線を構成する励磁巻線(励磁用コイル)及び検出巻線(検出用コイル)である。
ロータ300は、磁性材料からなり、ステータ200に対して回転自在に設けられている。より具体的には、ロータ300は、ロータ300の回転軸回りの回転によりステータ200の各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するようにステータ200に対して回転可能に設けられる。例えば、ロータ300の軸倍角が「3」であり、所与の半径の円周線を基準に、該円周線の1周につき、平面視において外径側の外形輪郭線を3周期で変化する形状を有している。そして、平板250に対して起こされたステータティースの内側(内径側、内周側)の面と対向するロータ300の外周側の面が、ロータ300の1回転につき3周期でギャップパーミアンスが変化するようになっている。
ところで、ステータ200には、配線基板400が搭載されており、配線基板400には、コイル410a〜410hのうち少なくとも2つのコイル同士を電気的に接続する配線が形成されている。そして、配線基板400によりコイル同士を電気的に接続し、コイル410a〜410hに励磁信号を与えた状態で、ロータ300の回転角度に対応した検出信号を取得する。そのため、図2に示すように、配線基板400は、それぞれがステータティース210a〜210hの位置に対応した挿入孔420a〜420hを有し、各挿入孔に、対応するステータティースが挿入されることでステータ200に搭載される。配線基板400に形成された挿入孔420a〜420hの向きは、ロータ300の回転軸の向きである。
なお、図2は、ステータティースにコイルが設けられた後のステータ200を構成する平板250への各部材の搭載順序を模式的に表すものである。
図3に、図1又は図2の配線基板400の上面図の一例を示す。図3において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
配線基板400は、環状のプリント基板であり、ステータ200のステータティース210a〜210hの位置に合わせてステータティースの挿入孔420a〜420hが設けられる。そして、配線基板400には、導電性材料からなるランドが各挿入孔の近傍に形成される。配線基板400には、ランド間を電気的に接続する導電性材料からなる配線が形成され、この配線により、互いに別のステータティースに設けられるコイル同士が電気的に接続される。実施形態1では、配線基板400に形成されるランド及び配線は、ロータ300の回転軸を中心とする所与の円周上に配置される。
ランドLD1には、ランドLD1近傍の挿入孔に挿入されるステータティースに巻回されるように設けられるコイルのうち励磁用コイルの線材が電気的に接続される。例えば、挿入孔420aの近傍のランドLD1には、挿入孔420aに挿入されるステータティース210aに設けられるコイル410aを構成する励磁用コイルの線材の両端が、それぞれ半田付け又は抵抗溶接により電気的に接続される。
そして、配線基板400には、導電性材料からなる配線HS11〜HS17が同一層又は複数の層に分かれて形成される。配線HS11は、コイル410aを構成する励磁用コイルとコイル410bを構成する励磁用コイルとを電気的に接続する。配線HS12は、コイル410bを構成する励磁用コイルとコイル410cを構成する励磁用コイルとを電気的に接続する。配線HS13は、コイル410cを構成する励磁用コイルとコイル410dを構成する励磁用コイルとを電気的に接続する。配線HS14は、コイル410dを構成する励磁用コイルとコイル410eを構成する励磁用コイルとを電気的に接続する。配線HS15は、コイル410eを構成する励磁用コイルとコイル410fを構成する励磁用コイルとを電気的に接続する。配線HS16は、コイル410fを構成する励磁用コイルとコイル410gを構成する励磁用コイルとを電気的に接続する。配線HS17は、コイル410gを構成する励磁用コイルとコイル410hを構成する励磁用コイルとを電気的に接続する。
ランドLD2には、ランドLD2近傍の挿入孔に挿入されるステータティースに設けられるコイルのうち第1相の検出信号が伝送される検出用コイルの線材が電気的に接続される。例えば、挿入孔420aの近傍のランドLD2には、挿入孔420aに挿入されるステータティース210aに設けられるコイル410aを構成する検出用コイルの線材の一端が、半田付け又は抵抗溶接により電気的に接続される。
そして、配線基板400には、導電性材料からなる配線HS21〜HS23が同一層又は複数の層に分かれて形成される。配線HS21〜HS23は、配線HS11〜HS17のいずれかと同一層に形成されてもよいし、配線基板400が多層基板により構成されル場合には、配線HS21〜HS23が、配線HS11〜HS17と別の層に形成されてもよい。配線HS21は、コイル410aを構成する検出用コイルとコイル410cを構成する検出用コイルとを電気的に接続する。配線HS22は、コイル410cを構成する検出用コイルとコイル410eを構成する検出用コイルとを電気的に接続する。配線HS23は、コイル410eを構成する検出用コイルとコイル410gを構成する検出用コイルとを電気的に接続する。
ランドLD3には、ランドLD3近傍の挿入孔に挿入されるステータティースに設けられるコイルのうち第2相の検出信号が伝送される検出用コイルの線材が電気的に接続される。例えば、挿入孔420bの近傍のランドLD3には、挿入孔420bに挿入されるステータティース210bに設けられるコイル410bを構成する検出用コイルの線材の一端が、半田付け又は抵抗溶接により電気的に接続される。
そして、配線基板400には、導電性材料からなる配線HS31〜HS33が同一層又は複数の層に分かれて形成される。配線HS31〜HS33は、配線HS11〜HS17、HS21〜HS23と同一層に形成されてもよいし、配線基板400が多層基板により構成される場合には、配線HS31〜HS33が、配線HS11〜HS17又は配線HS21〜HS23と別の層に形成されてもよい。配線HS31は、コイル410bを構成する検出用コイルとコイル410dを構成する検出用コイルとを電気的に接続する。配線HS32は、コイル410dを構成する検出用コイルとコイル410fを構成する検出用コイルとを電気的に接続する。配線HS33は、コイル410fを構成する検出用コイルとコイル410hを構成する検出用コイルとを電気的に接続する。
なお、図3では、配線基板400には、励磁信号が伝送される配線HS11〜HS17を波線で示し、第1相及び第2相の検出信号が伝送される配線HS21〜HS23、HS31〜HS33を実線で示している。
図4に、配線基板400に設けられた挿入孔420aに挿入されるステータティース210aの説明図を示す。図4において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図4は、挿入孔420aを通り、ロータ300の回転軸を中心とした所与の円周方向のステータティース210aの断面構造を模式的に表す。図4は、ステータティース210aの断面図を表すが、ステータティース210b〜210hも同様の構造を有している。
平板250に対して起こされたステータティース210aが、配線基板400に設けられた挿入孔420aに挿入される。この結果、ステータティース210aを巻線磁芯として設けられるコイル410aがステータ巻線(励磁巻線及び検出巻線)として機能する。
ここで、ロータ300(の外周側の側面)と対向するステータティース210aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面からステータティース210aの先端部まで、平板面と平行で、かつ、ロータ300の回転軸を中心とした円周方向D1の幅が一定である矩形形状を有している。ここで、方向D1は、ロータ300の回転方向ということができる。即ち、図4において、平板面におけるステータティース210aの方向D1の幅d1と、ステータティース210aの先端部の方向D1の幅d2とが一致している形状を有している。このような形状を有することで、ステータティース210aには多くの磁束を通ることになり、検出信号の出力レベルが上がり、レゾルバ100の変圧比を上げることができるようになる。
ここで、ロータ300の回転によって検出巻線から出力される検出信号を取り出すためのコイルについて説明する。コイルは、ステータ巻線として、励磁用コイル(励磁巻線)と検出用コイル(検出巻線)とから構成される。レゾルバ100においては、励磁用コイルにより励磁した状態で、ステータ200に対するロータ300の回転により、検出用コイルの信号が変化する。
図5(A)、図5(B)に、配線基板400に形成されるコイルの説明図を示す。図5(A)は、励磁用コイルの説明図を表す。図5(B)は、検出用コイルの説明図を表す。図5(A)、図5(B)は、図1のロータ300の回転軸方向にレゾルバ100を見た平面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図5(A)では、励磁用コイルの巻き方向を模式的に示し、図5(B)では、検出用コイルの巻き方向を模式的に示す。実際には、各コイルが、ステータティースを巻線磁芯として設けられる。
励磁用コイルは、励磁巻線として、図5(A)に示すように、隣接するステータティースの巻線方向が互いに反対方向となるように設けられる。このような励磁用コイルと電気的に接続される端子R1、R2間に、励磁信号が与えられる。端子R1、R2は、レゾルバ100の内部又は外部に設けられる。
また、図5(B)に示すように、2相の検出信号を得るために、検出用コイルは、検出巻線として、2組の検出用コイルからなる。2相の検出信号の第1相(例えばSIN相)の検出信号を得るための検出用コイルは、例えばステータティース210aから反時計回りにステータティース210gまで、1つおきに各ステータティースに設けられる。一方、2相の検出信号の第2相(例えばCOS相)の検出信号を得るための検出用コイルは、例えばステータティース210bから反時計回りにステータティース210hまで、1つおきに各ステータティースに設けられる。第1相の検出信号は、端子S1、S3間の信号として検出され、第2相の検出信号は、端子S2、S4間の信号として検出される。端子ピンS1〜S4は、レゾルバ100の内部又は外部に設けられる。
このように、ステータティース210a、210c、210e、210gには、コイル410a、410c、410e、410gが励磁用コイル及び第1相(SIN相)の検出用コイルとして設けられる。また、ステータティース210b、210d、210f、210hには、コイル420b、420d、420f、420hが励磁用コイル及び第2相(COS相)の検出用コイルとして設けられる。そして、各ステータティースに設けられた励磁用コイルは、図3の配線基板400の配線HS11〜HS17により電気的に接続され、第1相の検出用コイルは、図3の配線基板400の配線HS21〜HS23により電気的に接続され、第2相の検出用コイルは、図3の配線基板400の配線HS31〜HS33により電気的に接続される。
なお、実施形態1では、励磁用コイルの巻き方向は、図5(A)に示す方向に限定されるものではない。また、実施形態1では、検出用コイルの巻き方向は、図5(B)に示す方向に限定されるものではない。
以上のような構成を有するレゾルバ100では、ステータ200に対するロータ300の回転によって、次のような磁気回路が形成される。
図6に、図1のレゾルバ100の上面図を示す。図6は、図1のロータ300の回転軸方向にレゾルバ100を見た平面図であり、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図6では、説明の便宜上、配線基板400の図示を省略すると共に、ステータ200に対してロータ300が回転状態のときのある時刻における磁束の向きを模式的に示している。また、図6において、巻線磁芯としての各ステータティースを通る磁束の向きを模式的に示している。
図5(A)、図5(B)に示すようにステータ200のステータティース210a〜210hのそれぞれにコイルを設け、配線基板400によりコイル間を電気的に接続することで、ロータ300が回転すると、ロータ300を介して隣接するステータティース間で磁気回路が形成される。実施形態1では、図6に示すように、隣接するステータティースを通る磁束の向きが反対方向となるようにコイルが設けられているため、ロータ300の回転によって、各ステータティースとの間のギャップパーミアンスの変化に応じて、各ステータティースに設けられるステータ巻線としてのコイルに発生する電流もまた変化し、例えば検出用コイルに発生する電流波形を正弦波状にすることができる。
この際、コイルが線材を巻き付けたボビンからなる場合、線材の巻取位置を乱すことなく予め線材を整然とボビンに巻き取る整列巻が可能となり、検出精度を向上させることができるようになる。しかも、コイルの巻線状態及び各コイル間を接続する配線が均一化され、検出精度をより一層向上させることが可能となる。そして、コイルの巻線に巻きこぼれがなくなり、コイルのインピーダンスが幾何学条件と巻数とにより決定できるようになる。
このような実施形態1におけるレゾルバ100において、磁性材料からなるステータ200の平板250及びロータ300の材質は、積層電磁鋼板よりも、1枚の電磁鋼板、普通鋼であるSPCC(1枚の鋼板)又は機械構造用炭素鋼であるS45CやS10C(1枚の鋼板)であることが望ましい。SPCC(Steel Plate Cold Commercial)は、JIS G3141に規定される冷間圧延鋼板及び鋼帯である。S45Cは、JIS G 4051で規定される機械構造用炭素鋼鋼材で、0.45%程度の炭素を含有している。S10Cは、JIS G 4051で規定される機械構造用炭素鋼鋼材で、0.10%程度の炭素を含有している。
これにより、材料費として高価である上に折り曲げプレス加工による曲げに弱く、曲げによる加工精度や信頼性を維持できにくい積層電磁鋼板を採用する場合に比べて、1枚の電磁鋼板、SPCC、S45C又はS10Cを採用することで、低コストで、曲げによる加工精度や信頼性を維持できるようになる。
次に、実施形態1におけるレゾルバ100の製造方法について説明する。
図7に、実施形態1におけるレゾルバ100の製造方法の一例のフロー図を示す。
図8に、折り曲げプレス加工前の実施形態1におけるステータ200を構成する平板250の斜視図を示す。図8において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態1におけるレゾルバ100を製造するために、まず、ステータ形状加工工程においてステータ200の形状を加工した(ステップS10)後に、折り曲げプレス加工工程(折り曲げ工程)において、平板状のステータ200のステータティースを折り曲げて、複数のステータティースが平板面に対して起こされる(ステップS12)。その結果、図2に示すように、平板250に対してステータティース210a〜210hが起こされる。
即ち、ステップS10のステータ形状加工工程では、ステップS12の折り曲げプレス加工を行うために、図8に示すように、プレス加工により、1枚の電磁鋼板、普通鋼であるSPCC、機械構造用炭素鋼であるS45C又はS10Cを材質とする環状の磁性材料からなる平板の内径側の縁部にステータティースが形成されて、ステータ200の形状が形成される。このとき、図4で説明したように、ステータティース210a〜210hの各ステータティースが折り曲げ加工後にロータ300(の外周側の側面)と対向する面の形状が、平板250の内径側の縁部から先端部に向かうまで、ロータ300の回転軸回りの円周方向の幅が一定になるように形成される。
そして、ステップS12では、図2に示すように、折り曲げプレス加工により、ステップS10において形成された複数のステータティースを起こすように加工される。この結果、ステータティース210a〜210hは、ステータ200の平板面に対してほぼ垂直となるように起こされる。
次に、配線基板取り付け工程として、予め図3に示すようにコイル間の配線が形成された配線基板400が、ステップS12において起こされたステータティースをその挿入孔に挿入してステータ200に取り付けられる(ステップS14)。
続いて、別工程として、例えば中空部を有するボビンの外側に線材を巻回したコイルを製造しておき、巻線部材取り付け工程として、このコイルを、対応するステータティースに取り付ける(ステップS16)。この場合、コイルの中空部に、対応するステータティースを挿入することで、ステータ200にコイル410a〜410hを設けることができる。これにより、ステップS12で起こされたステータティース210a〜210hの各ステータティースを巻線磁芯として、各ステータティースの外側にステータ巻線が設けられるようになる。
次に、別工程で、ロータ300がプレス加工により形成される。実施形態1では、ロータ300は、環状の平板であるが、平面視において外径側の外形輪郭線が3周期で変化する形状を有している。そして、ロータ取り付け工程として、ロータ300が、ステータ200に対して回転自在となるように、ステータ200の内径側に設けられる(ステップS18)。より具体的には、ロータ取り付け工程において、ロータ300は、ロータ300の回転軸回りの回転によりロータ300の外側の側面とステータ200の各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するようにステータ200に対して回転可能に設けられる。以上のように、実施形態1におけるレゾルバ100が製造される。
以上説明したように、実施形態1によれば、ステータティースに設けられたコイル間を配線基板400により電気的に接続するようにしたので、配線が均一化し、回転角度の検出精度を向上させることができるようになる。また、整列巻が可能なコイルをステータティースに設けることができるので、コイルの巻線自体も均一化され、回転角度の検出精度のより一層の向上が可能となる。
更に、配線が形成された配線基板400を平板250の上方から搭載した後にステータティースにステータ巻線を設けることができるので、ステータ200の内側の狭い空間で各ステータティースにステータ巻線を巻回させる巻線工程と、ステータ巻線同士を電気的に接続する配線工程が不要となる。そのため、レゾルバ100の製造工程を簡素化してレゾルバの低コスト化を図ると共に、検出精度をより向上させることができるようになる。
〔実施形態2〕
実施形態1では、ロータ300と対向するステータティースの面の形状について、ロータ300の回転方向の幅が一定である矩形形状であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
図9に、本発明に係る実施形態2におけるレゾルバの構成例の斜視図を示す。なお、図9では、ステータ巻線を模式的に表すと共に、ステータ巻線を接続する配線の図示を省略している。図9において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。また、図9では、レゾルバ500が、8個のステータティースを有し、1相励磁2相出力型のレゾルバである例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図10に、実施形態2における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の斜視図の一例を示す。
図11に、実施形態2におけるステータティースの形状の説明図を示す。図11は、実施形態2におけるステータティースの断面構造を模式的に表す。図11において、図4と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態2におけるレゾルバ500が実施形態1におけるレゾルバ100と異なる点は、ロータ300と対向するステータティースの面の形状である。即ち、レゾルバ500は、ステータ600と、ロータ300とを有し、ステータ600には、配線基板400が搭載される。このステータ600は、磁性材料からなる環(リング)状の平板650を用いて構成され、この平板650の平板面に対して交差するようにステータティース610a〜610h設けられている。そして、ロータ300と対向するステータティース610a〜610hの面の形状が、台形の形状を有している。このステータティース610a〜610hの面の形状を除き、実施形態1と同様の構成を有し、ステータ600のステータティース610a〜610hに設けられたステータ巻線同士は配線基板400を介して電気的に接続される。
即ち、実施形態2では、図10又は図11に示すように、ロータ300(の外周側の側面)と対向するステータティース610aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面に近いほど、平板面と平行で、かつ、ロータ300の回転軸を中心とした円周方向D1の幅が広くなる形状を有している。例えば、図11において、平板面におけるステータティース610aの方向D1の幅f1、ステータティース610aの先端部の方向D1の幅f2について、f1>f2の関係を有する。
なお、図11において、ステータティース610aの形状は、いわゆる対称台形であることが望ましく、f1=f2+e1+e2とすると、e1=e2であることが望ましい。
図9に示すように、図10、図11に示す平板650のステータティース610a〜610hは、図3に示す配線基板400に形成された挿入孔420a〜420hにそれぞれ挿入されることになる。
このような形状を有することで、ステータティースの幅をある程度広くできるため、検出信号のレベルが上がり、変圧比を向上させることができる。また、ステータティースの幅が狭いほど検出信号から高調波成分を除去できることに着目し、ある程度の変圧比を保ちつつ、検出信号から高調波成分を除去でき、ロータの外径形状だけで除去できない高調波成分をステータの形状により除去することが可能となる。この結果、検出精度をより一層向上させることができるようになる。
〔実施形態3〕
実施形態2では、図11に示すように、ロータ300と対向するステータティース610aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面に近いほどロータ300の回転方向D1の幅が広くなる形状を有していたが、本発明はこれに限定されるものではない。
図12に、本発明に係る実施形態3におけるレゾルバの構成例の斜視図を示す。なお、図12では、ステータ巻線を模式的に表すと共に、ステータ巻線を接続する配線の図示を省略している。図12において、図9と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。また、図12では、レゾルバ700が、8個のステータティースを有し、1相励磁2相出力型のレゾルバである例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図13に、実施形態3における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の斜視図の一例を示す。
図14に、実施形態3におけるステータティースの形状の説明図を示す。図14は、実施形態3におけるステータティースの断面構造を模式的に表す。図14において、図4又は図11と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態3におけるレゾルバ700が実施形態2におけるレゾルバ500と異なる点は、ロータ300と対向するステータティースの面の形状である。即ち、レゾルバ700は、ステータ800と、ロータ300とを有し、ステータ800には、配線基板400が搭載される。このステータ800は、磁性材料からなる環(リング)状の平板850を用いて構成され、この平板850の平板面に対して交差するようにステータティース810a〜810h設けられている。このステータティース810a〜810hの面の形状を除き、実施形態2と同様の構成を有し、ステータ800のステータティース810a〜810hに設けられたステータ巻線同士は配線基板400を介して電気的に接続される。
実施形態3では、図13又は図14に示すように、ロータ300(の外周側の側面)と対向するステータティース810aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面から所定の高さまでロータ300の回転方向D1の幅が一定で、所定の高さ以上では、先端部に向かうほど方向D1の幅が狭くなる形状を有している。例えば、図14において、平板面におけるステータティース810aの方向D1の幅g1、平板面から所定の高さまでの方向D1の幅g2、ステータティース810aの先端部の方向D1の幅g3について、g1=g2>g3の関係を有する。
なお、図14において、ステータティース810aの形状は、g1=g2=g3+h1+h2とすると、h1=h2であることが望ましい。
図12に示すように、図13、図14に示す平板850のステータティース810a〜810hは、図3に示す配線基板400に形成された挿入孔420a〜420hにそれぞれ挿入されることになる。
このような形状を有することで、実施形態2に比べてステータティースの幅を広くできるため、巻線磁芯として通る磁束を増やすことができるので、実施形態2と比較して変圧比を向上させることができるようになる。その一方で、高調波成分を減少させることができ、コギングを減少させる効果が得られるようになる。
〔角度検出システム〕
ところで、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバが適用された角度検出システムでは、レゾルバからの2相の検出信号に基づいて、回転角度に対応したデジタルデータを出力することができる。
図15に、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバが適用された角度検出システムの構成例の機能ブロック図を示す。なお、図15では、角度検出システムが実施形態1におけるレゾルバ100を含む例を示すが、実施形態2又は実施形態3におけるレゾルバを含んでもよい。また、図15では、レゾルバ100の外部にR/D変換器が設けられているが、レゾルバ100がR/D変換器を内蔵してもよい。
角度検出システム1000は、レゾルバ100と、R/D変換器(広義には変換器、変換装置)1100とを含む。レゾルバ100は、ステータ及び該ステータに対して回転可能に設けられたロータを含み、端子R1、R2間の1相の励磁信号により励磁された状態で、ステータに対するロータの回転角度に応じた、端子S1、S3間及び端子S2、S4間の2相の検出信号を出力する。R/D変換器1100には、シリアルクロックSCKが入力され、R/D変換器1100は、レゾルバ100に対する励磁信号を生成すると共に、レゾルバ100からの2相の検出信号に対応したデジタル信号を生成し、シリアルクロックSCKに同期してシリアルデータ又はパラレルデータとして出力する。
従って、後段の処理において、R/D変換器1100からのシリアルデータ又はパラレルデータに基づいて所与の処理を行うことで、レゾルバ100が検出した回転角度に対応した制御処理を実現することができる。
上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバは、例えば、車載用のモーター又は発電機の角度検出器として搭載されたり、産業機器用のモーター又は発電機の角度検出器として搭載されたりする。以下では、このような角度検出器として上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバが適用される角度検出システムの具体的な構成例について説明する。
図16(A)、図16(B)に、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバが適用されるシステムの具体的な構成例を示す。図16(A)は、ハイブリッド車両のモーター及び発電機の回転位置を検出するハイブリッドエンジンシステムの構成例を表す。図16(B)は、車両の操舵装置におけるステアリング操作を補助する電動式のパワーステアリングシステムの構成例を表す。
図16(A)に示すハイブリッドエンジンシステム1200は、エンジン1210、モーター1220、発電機1230、バッテリー1240、インバーター装置1250、動力分配装置1260、ディファレンシャルギヤ1270及び駆動輪1280、1290を有し、図示しない制御システムによって制御される。エンジン1210は、ガソリンエンジンであり、クランク軸1212を回転駆動する。モーター1220及び発電機1230には、インバーター装置1250を介してバッテリー1240が接続されており、バッテリー1240からの電力供給を受けて駆動軸1222を回転駆動する。一方、発電機1230は、回転軸1232の回転により発生させた起電力をインバーター装置1250を介してバッテリー1240に充電することができる。動力分配装置1260には、クランク軸1212、駆動軸1222及び回転軸1232が機械的に結合されている。動力分配装置1260は、これら3軸のうちの2軸の動力に応じて残りの1軸の回転数、トルクが決定される特性を有し、例えばクランク軸1212の動力を、回転軸1232に出力する動力やモーター1220との間でやり取りされる動力に分配する。
動力分配装置1260からの動力が伝達され、駆動軸1222に結合される動力伝達ギヤ1272は、ディファレンシャルギヤ1270に結合されており、動力伝達ギヤ1272からの動力は、駆動軸1282を介して駆動輪1280、1290に伝達される。
このようなハイブリッドエンジンシステム1200において、モーター1220の駆動軸1222にロータが取り付けられるレゾルバ1202と、発電機1230の回転軸1232にロータが取り付けられるレゾルバ1204とが設けられる。レゾルバ1202は、モーター1220の駆動軸1222の回転位置(回転角度)を検出し、その検出結果を図示しない制御システムに出力する。レゾルバ1204は、発電機1230の回転軸1232の回転位置(回転角度)を検出し、その検出結果を図示しない制御システムに出力する。図示しない制御システムは、レゾルバ1202、1204からの検出結果に基づいて、例えばエンジン1210の回転角加速度を決定してエンジン1210を制御する。
レゾルバ1202、1204の少なくとも1つは、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバが採用される。
これによって、例えばハイブリッド車両が低速時及び停止時には、エンジン1210を停止し、バッテリー1240、インバーター装置1250及びモーター1220により駆動輪1280、1290に動力を伝達させ、それ以外ではエンジン1210及びモーター1220の両方で駆動輪1280、1290に動力を伝達させることができる。そして、減速時や制御時には、駆動輪が1280、1290の駆動によって発電機1230の回転軸を回転させて制動エネルギーを電力に変換して、インバーター装置1250を介してバッテリー1240に充電させる。
なお、ハイブリッドエンジンシステム1200の構成は、図16(A)に示す構成に限定されるものではなく、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバは種々の構成のハイブリッドエンジンシステムに適用できる。
図16(B)に示す電動式パワーステアリングシステム1300は、ステアリングホイール1310、ステアリング軸1320、ジョイント1330、ピニオン軸1340、操舵軸1350、モーター1360を有する。ステアリング軸1320の先端に固定されたステアリングホイール1310を回転させると、ジョイント1330を介してピニオン軸1340を回転させる。ピニオン軸1340の回転力は、操舵軸1350の軸線方向の往復動に変換され、図示しない操舵輪の転蛇角を変化させる。この操舵軸1350にはモーター1360が同軸状に結合されており、ステアリングホイール1310の回転による操舵軸1350の往復動を補助するようにモーター1360が駆動力を与えるようになっている。
このような電動式パワーステアリングシステム1300において、モーター1360の駆動軸にロータが取り付けられるレゾルバ1370が設けられる。レゾルバ1370は、モーター1360の駆動軸の回転位置(回転角度)を検出し、その検出結果を図示しない制御システムに出力する。図示しない制御システムは、レゾルバ1370からの検出結果に基づいて、例えばステアリングホイール1310の回転方向を検出し、その方向の回転力を補助するようにモーター1360を制御する。
レゾルバ1370は、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバが採用される。
なお、電動式パワーステアリングシステム1300の構成は、図16(B)に示す構成に限定されるものではなく、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバは種々の構成の電動式パワーステアリングシステムに適用できる。
また、上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバは、上記のシステムに適用されるものに限定されず、産業機器やその他の種々のシステムに適用できることは言うまでもない。
以上、本発明に係るレゾルバ及びレゾルバの製造方法を本実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記のいずれかの実施形態では、本発明に係るレゾルバが、1相励磁2相出力型であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記のいずれかの実施形態におけるレゾルバが、励磁信号が1相以外の相を有する信号であったり、検出信号が2相以外の相を有する信号であったりしてもよい。
(2)上記のいずれかの実施形態では、磁性材料からなるステータの材質が、1枚の電磁鋼板、普通鋼又は機械構造用炭素鋼鋼材であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
(3)上記のいずれかの実施形態では、ステータが8個のステータティースを有するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ステータが有するステータティースが、10個、12個又は14個であってもよい。
(4)上記のいずれかの実施形態では、いわゆるインナーロータ型の角度検出装置としてのレゾルバを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明に係るレゾルバが、いわゆるアウターロータ型であってもよい。この場合、ステータティースの外側(外径側、外周側)の面と対向するロータの内周側の面が、ロータの1回転につき所与の周期でギャップパーミアンスが変化する。
(5)上記のいずれかの実施形態では、軸倍角「3」のロータを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば軸倍角「5」のロータであってもよい。この場合、環状の平板であるロータの形状が、所与の半径の円周線を基準に、該円周線の1周につき、平面視において外径側の外形輪郭線を5周期で変化する形状とするようにしてもよい。
100,500,700…レゾルバ、 200,600,800…ステータ、
210a〜210h,610a〜610h,810a〜810h…ステータティース、
250,650,850…平板、 300…ロータ、 400…配線基板、
410a〜410h…コイル、 420a〜420h…挿入孔、
1000…角度検出システム、 1100…R/D変換器、
1200…ハイブリッドエンジンシステム、 1210…エンジン、
1212…クランク軸、 1220,1360…モーター、
1222,1282…駆動軸、 1230…発電機、 1232…回転軸、
1240…バッテリー、 1250…インバーター装置、 1260…動力分配装置、
1270…ディファレンシャルギヤ、 1272…動力伝達ギヤ、
1280,1290…駆動輪、 1300…電動式パワーステアリングシステム、
1310…ステアリングホイール、 1320…ステアリング軸、
1330…ジョイント、 1340…ピニオン軸、 1350…操舵軸、
LD1〜LD3…ランド、
HS11〜HS17,HS21〜HS23,HS31〜HS33…配線

Claims (8)

  1. 磁性材料からなり、環状の平板面に対して複数のステータティースが交差するように設けられたステータと、
    前記複数のステータティースの各ステータティースを巻線磁芯として各ステータティースの外側に巻回されるように設けられる複数のステータ巻線と、
    前記複数のステータ巻線を構成する少なくとも2つのステータ巻線同士を電気的に接続する配線が形成される配線基板と、
    磁性材料からなり、所与の回転軸回りの回転により前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するように前記ステータに対して回転可能に設けられたロータとを含み、
    前記ステータは、1枚の材料からなり、
    前記各ステータティースは、前記ロータの外径側または内径側に対向配置可能となるように折り曲げ加工することにより前記平板面に対して同一面側に略垂直に起こされたものであり、
    前記配線基板は、前記複数のステータティースの各ステータティースが挿入される複数の挿入孔を有していることを特徴とするレゾルバ。
  2. 請求項において、
    前記複数のステータティースの各ステータティースの前記ロータの回転方向の断面形状は、前記平板面における幅がその先端部における幅より長いことを特徴とするレゾルバ。
  3. 請求項1乃至2のいずれかにおいて、
    前記ロータの回転により、前記ロータの外径側と前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するインナーロータ型であることを特徴とするレゾルバ。
  4. 請求項1乃至2のいずれかにおいて、
    前記ロータの回転により、前記ロータの内径側と前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するアウターロータ型であることを特徴とするレゾルバ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記ステータの材質は電磁鋼板、普通鋼であるSPCC、機械構造用炭素鋼であるS45C又はS10Cであることを特徴とするレゾルバ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記ステータに対する前記ロータの回転角に応じた前記ステータ巻線からの検出信号に対応したデジタル信号を出力する変換器を含むことを特徴とするレゾルバ。
  7. 磁性材料からなる環状の1枚の平板における縁部に形成されたステータの複数のステータティースを起こすように折り曲げ加工する折り曲げ工程と、
    前記複数のステータティースの各ステータティースを巻線磁芯とする複数のステータ巻線を電気的に接続する配線が形成され、各ステータティースが挿入される複数の挿入孔を有する配線基板を前記ステータに取り付ける配線基板取り付け工程と、
    前記複数のステータティースの各ステータティースを巻線磁芯として励磁用及び検出用の前記複数のステータ巻線を取り付ける巻線部材取り付け工程と、
    磁性材料からなり、回転軸回りの回転により前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するように前記ステータに対して回転可能にロータを取り付けるロータ取り付け工程とを含み、
    前記折り曲げ工程においては、前記各ステータティースが前記ロータの外径側または内径側に対向配置可能となるように前記各ステータティースを前記平板に対して同一面側に略垂直に起こすように折り曲げ加工し、
    前記配線基板取り付け工程においては、各ステータティースを前記配線基板の各挿入孔に挿入することにより、前記配線基板を前記ステータに取り付けることを特徴とするレゾルバの製造方法。
  8. 請求項において、
    前記各ステータティースの前記ロータの回転方向の断面形状が前記平板面における幅がその先端部における幅より長くなるように前記ステータの形状を加工するステータ形状加工工程を含むことを特徴とするレゾルバの製造方法。
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