以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
図1に、本実施形態におけるレゾルバの構成例の機能ブロック図を示す。
本実施形態におけるレゾルバ10は、回転角度検出器100と、R/D変換器(広義には変換器、変換装置)500とを含む。回転角度検出器100は、ステータと、該ステータに対して回転可能に設けられたロータとを含み、1相の励磁信号R1、R2により励磁された状態で、ステータに対するロータの回転角度に応じた2相の検出信号S1〜S4を出力する。R/D変換器500は、回転角度検出器100に対する励磁信号R1、R2を生成すると共に、回転角度検出器100からの2相の検出信号S1〜S4をデジタル変換したデジタル信号を生成し、シリアルクロックSCKに同期して該デジタル信号に対応したシリアルデータを出力する。このシリアルデータが、回転角度検出器100によって検出された回転角度に対応した制御処理に供される。
図2に、図1の回転角度検出器100の構成例の分解斜視図を示す。図2において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図2では、ステータ巻線等の配線の図示を省略すると共に、ステータとロータとを分解して示している。また、図2では、回転角度検出器100が、8個のステータティースを有し、1相励磁2相出力型のレゾルバを例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図3に、図2のステータの分解斜視図を示す。図3において、図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
回転角度検出器100は、ステータ(固定子)200と、ロータ(回転子)300とを含む。回転角度検出器100は、いわゆるインナーロータ型の角度検出装置である。即ち、ステータ200の内側にロータ300が設けられ、ステータ200がロータ300の外周側(外径側)の側面と対向した状態で、ロータ300の回転角度に応じて、ステータ200に設けられたステータ巻線を構成する検出巻線からの信号が変化するようになっている。
ステータ200は、磁性材料からなる環(リング)状の平板250を用いて構成され、この平板250に複数のステータティースが設けられている。これらのステータティースは、平板250の平板面に対して交差するように設けられている。図2では、ステータ200は、折り曲げ加工等により平板面に対して同一面側に略垂直に起こされた8個のステータティース(突極部)210a、210b、210c、210d、210e、210f、210g、210hを有する。ステータティース210a〜210hは、プレス加工により予め平板250に形成された後に、折り曲げプレス加工(広義には折り曲げ加工)により、平板250の面に対して略垂直となるように起こされている。これらのステータティースは、環状の平板250の内側(内径側)の縁部に形成され、各ステータティースの面のうち少なくともロータ300と対向する面は平面ではなく、ロータ300の回転軸の方向に沿って見たときに、環状の平板250の内径側に位置する点を中心とする円弧の一部となるように形成されている。
また、ステータ200には、平板250に装着可能に構成された環状の絶縁キャップ400が装着される。絶縁キャップ400には、ステータ200のステータティース210a〜210hの位置に合わせて設けられた複数のボビン410a、410b、410c、410d、410e、410f、410g、410hが一体に形成されている。各ボビンは、挿入孔(ステータティース挿入孔)を有し、当該ボビンに対応するステータティースが該挿入孔に挿入されると共に、その外側にステータ巻線が巻回される。複数のボビン410a〜410hを構成する各ボビンの挿入孔の向きは、ロータ300の回転軸の向きである。
図4に、ボビン410aに挿入されるステータティース210aの説明図を示す。図4において、図2又は図3と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図4は、挿入孔を通り、ロータ300の回転軸を中心とした所与の円周方向のボビン410a(ステータティース210a)の断面構造を模式的に表す。図4は、ボビン410a及びステータティース210aの断面図を表すが、ボビン410b〜410hやこれらに挿入されるステータティース210b〜210hも同様の構造を有している。
ボビン410aの挿入孔に、平板250に対して起こされたステータティース210aが挿入される。また、図2又は図3では図示を省略しているが、ボビン410aの外側にはステータ巻線420aが巻回される。
そして、本実施形態では、ロータ300(の外周側の側面)と対向するステータティース210aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面からステータティース210aの先端部まで、平板面と平行で、かつ、ロータ300の回転軸を中心とした円周方向D1の幅が一定である矩形形状を有している。ここで、方向D1は、ロータ300の回転方向ということができる。即ち、図4において、平板面におけるステータティース210aの方向D1の幅d1と、ステータ巻線420aが巻回されるボビン410aの挿入孔の高さ位置における方向D1の幅d2と、ステータティース210aの先端部の方向D1の幅d3とが一致している形状を有している。このような形状を有することで、ステータティース210aには多くの磁束が通ることになり、検出信号の出力レベルが上がり、回転角度検出器100の変圧比を上げることができるようになる。
図5に、本実施形態における絶縁キャップ400の斜視図を示す。図5において、図2又は図3と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
絶縁キャップ400は、複数のボビン410a〜410hが有する挿入孔の向きが、ロータ300の回転軸の向きと一致している。そのため、ステータ200に絶縁キャップ400を装着する際に、平板250の上方から装着することができる上に、ステータ200の内側の狭い空間で各ボビンにステータ巻線を巻回させる必要がなくなる。従って、本実施形態によれば、絶縁キャップ400の取り付け工程が簡素化される上に、別工程において、予め絶縁キャップ400を形成しておくことが可能となる。これにより、回転角度検出器100の生産効率の向上やコストダウンを図ることが可能となる。
また絶縁キャップ400に設けられる複数のボビン410a〜410hを構成する各ボビンには、ステータ巻線の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段として、つば部が設けられており、つば部によってボビンに凹部が形成されるようにし、この凹部においてステータ巻線の位置がずれないようになっている。つば部は、ボビン410a〜410hのそれぞれに設けられてもよいし、ボビン410a〜410hの一部にのみ設けられていてもよい。このような位置ずれ防止手段を設けることにより、磁束の均一化を図ることができるようになり、信頼性を向上させることができるようになる。
更に、絶縁キャップ400には、R/D変換器500が搭載される。
R/D変換器500は、複数のボビン410a〜410hを構成するいずれかのボビンの外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される。R/D変換器500は、複数のボビン410a〜410hを構成するいずれかのボビンの外側に巻回されるステータ巻線に励磁信号を供給すると共に、複数のボビン410a〜410hを構成するいずれかのボビンの外側に巻回されるステータ巻線からの検出信号をデジタル信号に変換する。
更に、絶縁キャップ400は、R/D変換器500の外部端子と電気的に接続される端子ピンが設けられるコネクタ部450を含み、複数のボビン410a〜410hとコネクタ部450とが一体に形成される。このコネクタ部450には、端子ピン挿入孔461、462が設けられており、端子ピン挿入孔461、462には、R/D変換器500の外部端子と電気的に接続される導電材からなる端子ピン471、472がそれぞれ挿入される。R/D変換器500には、端子ピン471を介して外部からシリアルクロックSCKが印加され、端子ピン472を介して外部に検出信号としてのシリアルデータを出力する。
図6に、図5のコネクタ部450の拡大平面図の一例を示す。図6において、図5と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
コネクタ部には、端子ピン挿入孔461、462が設けられると共に、R/D変換器500(より具体的には、R/D変換器500と回路素子)の搭載領域が設けられる。この際、R/D変換器500の搭載領域の周囲の少なくとも一部に、シールド領域490が設けられることが望ましい。このシールド領域490は、導電性材料の薄膜等によって形成される。このようなシールド領域490を設けることで、R/D変換器500とステータ巻線との間の電磁気的な影響をできるだけ少なくすることができる。
従来では、この種のR/D変換器を回転角度検出器の外部に設けていたため、R/D変換器と回転角度検出器とを接続するリード線が長くなり、このリード線を介して励磁信号や検出信号のやり取りを行うことで、ノイズが混入する可能性が高い状況にあった。これに対して、上記のように、回転角度検出器100(レゾルバ10、或いは絶縁キャップ40)にR/D変換器500を搭載するようにしたので、回転角度検出器100とR/D変換器500とを接続するリード線を省略でき、対ノイズ性能を向上させることができる。また、回転角度検出器100の空き空間を有効利用できるため、これまでのR/D変換器500の配置空間を省略してレゾルバ10が占有する空間を小さくできるようになる。
また、ステータ巻線と電気的に接続される端子ピンが設けられるコネクタ部を、複数のボビンと共に一体に形成するようにしたので、ステータ巻線を確実に固定させて、信頼性を向上させることができるようになる。
更に、絶縁キャップ400は、複数の渡りピン(突起部)480a、480b、480c、480d、480e、480f、480gを含み、複数のボビン410a〜410h、コネクタ部450及び複数の渡りピン480a〜480gが一体に形成されている。複数の渡りピン480a〜480gを構成する各渡りピンは、2つのボビンの間において、環状の絶縁キャップ400の所与の円周上に形成されている。なお、ボビン410a、410hの間には、渡りピンが形成されていない。各渡りピンは、2つのボビンの間に設けられた円柱状の形状を有し、一方のボビンの外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される導線が、渡りピンにおいて張力を持たせた状態で掛けられて、他方のボビンの外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される。これにより、2つのボビンの距離が長くなっても共振し難くなる上に、ステータ巻線の巻き数を半ターン単位で調整できるようになる。ここで、導線に張力を持たせ易くし、且つその状態をできるだけ長く維持させるために、渡りピンは、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きの部分を有することが望ましい。
即ち、絶縁キャップ400は、複数のボビンを構成する第1のボビン及び第2のボビンの間に設けられた渡りピンを含むことができる。更に、この渡りピンは、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きの巻線経由部を含み、第1のボビンの外側に巻回される第1のステータ巻線と第2のボビンの外側に巻回される第2のステータ巻線とを電気的に接続する導線が、巻線経由部において張力を持たせた状態で掛けられる。なお、巻線経由部は、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きであるものに限定されない。
更にまた、絶縁キャップ400は、ステータ200(ステータ200の平板250)の縁部に係止する1又は複数の係止部を含み、これらの係止部によりステータ200に装着可能に構成されている。
図7に、図5の絶縁キャップ400を裏面から見た斜視図を示す。図7において、図5と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
絶縁キャップ400は、コネクタ部450を平板250に固定するための係止部452、454と、複数のボビンが形成される固定部を平板250の内径側の縁部に固定するための係止部470a、470b、470c、470d、470e、470f、470gを含む。これらの係止部は、絶縁キャップ400が平板250に取り付けられた際に、突起した部分が平板250の縁部に係止するようになっており、いわゆる爪構造によって係止部の機能が実現されている。
図8に、本実施形態における係止部の説明図を示す。図8は、平板250の縁部に係止する係止部452の断面構造の一例を表すが、他の係止部も同様である。
絶縁キャップ400のコネクタ部450が、平板250の第1の面PL1側から装着されて係止部452が平板250の第2の面PL2側に突出した際、係止部452が平板250の縁部の第2の面PL2側で係止するようになっている。絶縁キャップ400が有するすべての係止部は、図8と同様に、平板250に係止するようになっている。その結果、本実施形態では、ステータ200の平板250の内径側の縁部に、絶縁キャップ400の係止部470a〜470gが係止することで、ステータ200の平板250に絶縁キャップ400が装着される。
このような絶縁キャップ400をステータ200の平板250に装着することにより、ステータ200とステータ巻線とが電気的に絶縁される。これにより、ステータ巻線により構成されるコイルの絶縁破壊を防止できる。このような絶縁キャップ400は、PBT(Poly-butylene-terephtalate:ポリブチレンテレフタレート)又はPPT(Polypropylene terephtalate:ポリプロピレンテレフタレート)等の絶縁性の樹脂(絶縁材)を用いた射出成型により形成される。
ロータ300は、磁性材料からなり、ステータ200に対して回転自在に設けられている。より具体的には、ロータ300は、ロータ300の回転軸回りの回転によりステータ200の各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するようにステータ200に対して回転可能に設けられる。例えば、ロータ300の軸倍角が「3」であり、所与の半径の円周線を基準に、該円周線の1周につき、平面視において外径側の外形輪郭線を3周期で変化する形状を有している。そして、平板250に対して起こされたステータティースの内側(内径側、内周側)の面と対向するロータ300の外周側の面が、ロータ300の1回転につき3周期でギャップパーミアンスが変化するようになっている。
次に、ロータ300の回転によって検出巻線から出力される検出信号を取り出すためのステータ巻線について説明する。ステータ巻線は、励磁巻線と検出巻線とから構成され、励磁巻線により励磁した状態で、ステータ200に対するロータ300の回転により、検出巻線の信号が変化する。
図9(A)、図9(B)に、ステータ200のステータティースに設けられるステータ巻線の説明図を示す。図9(A)は、ステータ巻線を構成する励磁巻線の説明図を表す。図9(B)は、ステータ巻線を構成する検出巻線の説明図を表す。図9(A)、図9(B)は、図2のロータ300の回転軸方向に回転角度検出器100を見た平面図であり、図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図9(A)では、励磁巻線の巻き方向を模式的に示し、図9(B)では、検出巻線の巻き方向を模式的に示す。実際には、各ボビンのステータ巻線を電気的に接続する場合、各ステータ巻線間を接続する導線は、その間に形成された渡りピンを経由させる。
励磁巻線は、図9(A)に示すように、隣接するステータティースの巻線方向が互いに反対方向となるように設けられる。各ステータティースに設けられる励磁巻線は、例えばコイル巻線とすることができる。このような励磁巻線と電気的に接続される端子R1、R2間に、励磁信号が与えられる。端子R1、R2は、R/D変換器500の外部端子と電気的に接続される。
また、図9(B)に示すように、2相の検出信号を得るために、検出巻線は2組の巻線部材からなる。2相の検出信号の第1相(例えばSIN相)の検出信号を得るための検出巻線は、例えばステータティース210aから反時計回りにステータティース210gまで、1つおきに各ステータティースに巻回される。一方、2相の検出信号の第2相(例えばCOS相)の検出信号を得るための検出用の巻線部材は、例えばステータティース210bから反時計回りにステータティース210hまで、1つおきに各ステータティースに巻回される。第1相の検出信号は、端子S1、S3間の信号として検出され、第2相の検出信号は、端子S2、S4間の信号として検出される。各ステータティースに設けられる検出巻線は、例えばコイル巻線とすることができる。端子S1〜S4は、R/D変換器500の外部端子と電気的に接続される。
このように、ステータティース210a、210c、210e、210gが挿入孔に挿入されるボビン410a、410c、410e、410gのそれぞれの外側には、励磁巻線及び第1相(SIN相)の検出巻線が巻回される。ステータティース210b、210d、210f、210hが挿入孔に挿入されるボビン410b、410d、410f、410hのそれぞれの外側には、励磁巻線及び第2相(COS相)の検出巻線が巻回される。
なお、本実施形態では、励磁巻線の巻き方向は、図9(A)に示す方向に限定されるものではない。また、本実施形態では、検出巻線の巻き方向は、図9(B)に示す方向に限定されるものではない。
以上のような構成を有する回転角度検出器100では、ステータ200に対するロータ300の回転によって、次のような磁気回路が形成される。
図10に、図2の回転角度検出器100の上面図を表す。図10は、図2のロータ300の回転軸方向に回転角度検出器100を見た平面図であり、図2又は図3と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図10では、説明の便宜上、絶縁キャップ400の図示を省略すると共に、ステータ200に対してロータ300が回転状態のときのある時刻における磁束の向きを模式的に示している。また、図10において、巻線磁芯としての各ステータティースを通る磁束の向きを模式的に示している。
絶縁キャップ400を介してステータ200のステータティースにステータ巻線が設けられており、ロータ300が回転すると、ロータ300を介して隣接するステータティース間で磁気回路が形成される。本実施形態では、図10に示すように、隣接するステータティースを通る磁束の向きが反対方向となるようにステータ巻線が設けられているため、ロータ300の回転によって、各ステータティースとの間のギャップパーミアンスの変化に応じて、各ステータティースに巻回されるステータ巻線に発生する電流もまた変化し、例えば検出巻線に発生する電流波形を正弦波状にすることができる。
以上のような構成を有する回転角度検出器100において、磁性材料からなるステータ200の平板250の材質は、積層電磁鋼板よりも、普通鋼であるSPCC(1枚の鋼板)又は機械構造用炭素鋼であるS45CやS10C(1枚の鋼板)であることが望ましい。SPCC(Steel Plate Cold Commercial)は、JIS G3141に規定される冷間圧延鋼板及び鋼帯である。S45Cは、JIS G 4051で規定される機械構造用炭素鋼鋼材で、0.45%程度の炭素を含有している。S10Cは、JIS G 4051で規定される機械構造用炭素鋼鋼材で、0.10%程度の炭素を含有している。
これにより、材料費として高価である上に折り曲げプレス加工による曲げに弱く、曲げによる加工精度や信頼性を維持できにくい積層電磁鋼板を採用する場合に比べて、SPCCやS45CやS10Cを採用することで、低コストで、曲げによる加工精度や信頼性を維持できるようになる。
図10に示されるように形成された磁気回路によって出力される検出信号は、例えば次のような構成のR/D変換器500によってデジタル信号に変換される。
図11に、本実施形態におけるR/D変換器500の機能ブロック図の一例を示す。
R/D変換器500は、差動増幅器DIF1、DIF2、乗算器MUL1〜MUL3、加算器ADD1、ループフィルタ502、バイポーラVCO(Voltage Controlled Oscillator)504、アップダウンカウンタ506、読み出し専用メモリ(Read Only Memory)508、デジタルアナログ変換器DAC1、DAC2、出力処理回路510、信号発生回路512を含む。
信号発生回路512は、励磁信号R1、R2を生成し、回転角度検出器100に対する励磁信号ER1−R2を出力する。次式において、VEは振幅電圧であり、ω0は周波数、tは時間である。
このような励磁信号で例示された状態で、回転角度検出器100は、回転角度θ(t)に応じた2相の出力信号を出力する。2相の出力信号のうち出力信号S1、S3の差分E
S1−S3は、次式のように表される。また、2相の出力信号のうち出力信号S2、S4の差分E
S2−S4は、次式のように表される。次式において、Kは変圧比である。
差動増幅器DIF1は、回転角度検出器100からの第1相の出力信号S1、S3の差分を増幅し、増幅後の信号ES1−S3を出力する。差動増幅器DIF2は、回転角度検出器100からの第2相の出力信号S2、S4の差分を増幅し、増幅後の信号ES2−S4を出力する。
ROM508には、任意の角度φ(t)に対応するsin信号及びcos信号のデジタル値が格納されており、デジタルアナログ変換器DAC1は、角度φ(t)に対応するsin信号のアナログ値を出力し、デジタルアナログ変換器DAC2は、角度φ(t)に対応するcos信号のアナログ値を出力する。従って、乗算器MUL1、MUL2は、それぞれ次式のような信号V1、V2を出力する。
そして、加算器ADD1は、乗算器MUL1、MUL2により生成された信号V1、V2を用いて、信号V3(=V1−V2)を生成する。その結果、加算器ADD1は、次式のような信号V3を出力する。次式において、「sinω
0t」を「−cos(ω
0t+π/2)」に変換している。
次に、信号V3は、乗算器MUL3を用いて同期検波を行う。同期検波は、信号発生回路512によって生成されたcos(ω
0t+π/2)を信号V3に乗算することで得られる信号V4を生成する。信号V4は、次式のように表される。
ループフィルタ502は、信号V4の高周波成分をカットした信号V5を出力する。これにより、信号V5は、上式においてcos項が高周波成分としてカットされた結果、次式のようになる。
バイポーラVCO504は、ループフィルタ502の出力信号である信号V5の絶対値に比例した周波数を有するパルス信号と、信号V5の極性に対応した極性信号を出力する。アップダウンカウンタ506は、バイポーラVCO504からの極性信号が正極性を示しているときパルス信号のアクティブ期間にアップカウントを行い、バイポーラVCO504からの極性信号が負極性を示しているときパルス信号のアクティブ期間にダウンカウントを行う。このアップダウンカウンタ506のカウント値は、角度φ(t)のデジタル値となる。
上述のようにROM508は、角度φ(t)に応じたsin信号のデジタル値とcos信号のデジタル値を出力する。このように角度φ(t)がθ(t)に応じて変化することを利用して、出力処理回路510は、角度φ(t)のデジタル値(デジタル信号)をシリアルクロックSCKに同期したシリアルデータとして出力する。
以上のように、R/D変換器500の出力値であるシリアルデータに基づいて、後段の処理回路は回転角度検出器100の回転角度に応じた処理を行うことができる。
本実施形態によれば、回転角度検出器100とR/D変換器500とを一体化する構成を採用したので、回転角度検出器100の回転角度θに応じた2相の出力信号がノイズ等の影響を大幅に削減することができる。これにより、従来ではレゾルバからの信号を受け取るR/D変換器に必須となるインピーダンス整合のための付加回路を不要にすることができる。
次に、本実施形態におけるレゾルバ10の製造方法について説明する。
図12に、本実施形態におけるレゾルバ10の製造方法の一例のフロー図を表す。
図13に、折り曲げプレス加工前の本実施形態におけるステータ200を構成する平板250の斜視図を示す。図13において、図2又は図3と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態におけるレゾルバ10を製造するために、まず、ステータ形状加工工程においてステータ200の形状を加工した(ステップS10)後に、折り曲げプレス加工工程(折り曲げ工程)において、平板状のステータ200のステータティースを折り曲げて、複数のステータティースが平板面に対して起こされる(ステップS12)。その結果、図3に示すように、平板250に対してステータティース210a〜210hが起こされる。
即ち、ステップS10のステータ形状加工工程では、ステップS12の折り曲げプレス加工を行うために、図13に示すように、プレス加工により、普通鋼であるSPCC、機械構造用炭素鋼であるS45C又はS10Cを材質とする環状の磁性材料からなる平板の内径側の縁部にステータティースが形成されて、ステータ200の形状が形成される。このとき、図4で説明したように、ステータティース210a〜210hの各ステータティースがロータ300(の外周側の側面)と対向する面の形状が矩形形状となるように平板250が形成される。
そして、ステップS12では、図3に示すように、折り曲げプレス加工により、ステップS10において形成された複数のステータティースを起こすように加工される。この結果、ステータティース210a〜210hは、ステータ200の平板面に対してほぼ垂直となるように起こされる。
続いて、絶縁キャップ取り付け工程として、図5に示す絶縁キャップ400を、そのボビンに設けられた挿入孔に、ステップS12で起こされたステータティースを挿入して、平板250に取り付ける(ステップS14)。このとき、絶縁キャップ400に設けられた1又は複数の係止部により、平板250に係止することで取り付けられる。
その後、巻線部材取り付け工程として、ステップS12で起こされたステータティース210a〜210hの各ステータティースを巻線磁芯として、各ステータティースの外側にステータ巻線が設けられる(ステップS16)。こうして起こされたステータティースのそれぞれの周囲に、励磁用の励磁巻線及び検出用の検出巻線が設けられる。なお、ボビンにステータ巻線を取り付けた絶縁キャップ400を、平板250に装着するようにしてもよい。
次に、別工程で、ロータ300がプレス加工により形成される。本実施形態では、ロータ300は、環状の平板であるが、平面視において外径側の外形輪郭線が3周期で変化する形状を有している。そして、ロータ取り付け工程として、ロータ300が、ステータ200に対して回転自在となるように、ステータ200の内径側に設けられる(ステップS18)。より具体的には、ロータ取り付け工程において、ロータ300は、ロータ300の回転軸回りの回転によりロータ300の外側の側面とステータ200の各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するようにステータ200に対して回転可能に設けられる。以上のように、本実施形態におけるレゾルバ10が製造される。
なお、R/D変換器500は、ステップS14に先立って、又はステップS14以降のステップにおいて、絶縁キャップ400に搭載することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、検出精度をより向上させ、低コストで、部品点数が少ないレゾルバ10を製造できるようになる。
〔第1の変形例〕
なお、本実施形態においては、ロータ300と対向するステータティースの面の形状が矩形形状であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
図14(A)、図14(B)に、本実施形態の第1の変形例における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の説明図を示す。図14(A)は、第1の変形例における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の斜視図の一例を表す。図14(B)は、図14(A)のステータティース710aとこのステータティース710aが挿入されるボビン410aの断面構造を模式的に表す。図14(A)、図14(B)において、図3又は図4と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図14(A)に示す平板750が図3に示す平板250と異なる点は、平板750に設けられたステータティース710a〜710hの形状である。第1の変形例におけるステータティース710a〜710hの形状は、台形の形状を有している。
即ち、第1の変形例では、図14(B)に示すように、ロータ300(の外周側の側面)と対向するステータティース710aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面に近いほど、平板面と平行で、かつ、ロータ300の回転軸を中心とした円周方向D1の幅が広くなる形状を有している。例えば、図14(B)において、平板面におけるステータティース710aの方向D1の幅f1、ステータ巻線420aが巻回されるボビン410aの挿入孔の高さ位置における方向D1の幅f2、ステータティース710aの先端部の方向D1の幅f3について、f1>f2>f3の関係を有する。
なお、図14(B)において、ステータティース710aの形状は、いわゆる対称台形であることが望ましく、f1=f3+e1+e2とすると、e1=e2であることが望ましい。
このような形状を有することで、本実施形態のように変圧比を向上させることができる。また、このような形状を有することで、ステータティースの幅をある程度広くできるため、検出信号のレベルが上がり変圧比を向上させることができる。また、ステータティースの幅が狭いほど検出信号から高調波成分を除去できることに着目し、ある程度の変圧比を保ちつつ、検出信号から高調波成分を除去でき、ロータの外径形状だけで除去できない高調波成分をステータの形状により除去することが可能となる。この結果、検出精度をより一層向上させることができるようになる。
図14(A)、図14(B)に示す平板750は、図2又は図3の平板250に代えて回転角度検出器100又はレゾルバ10に適用することができ、ステータティース710a〜710hは、絶縁キャップ400のボビン410a〜410hの挿入孔にそれぞれ挿入されることになる。
〔第2の変形例〕
第1の変形例では、図14(B)に示すように、ロータ300と対向するステータティース710aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面に近いほど、平板面と平行で、かつ、ロータ300の回転軸を中心とした円周方向D1の幅が広くなる形状を有していたが、本発明はこれに限定されるものではない。
図15(A)、図15(B)に、本実施形態の第2の変形例における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の説明図を示す。図15(A)は、第2の変形例における折り曲げプレス加工工程後のステータを構成する平板の斜視図の一例を表す。図15(B)は、図15(A)のステータティース810aとこのステータティース810aが挿入されるボビン410aの断面構造を模式的に表す。図15(A)、図15(B)において、図3又は図4と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図15(A)に示す平板850が図3に示す平板250と異なる点は、平板850に設けられたステータティース810a〜810hの形状である。第2の変形例におけるステータティース810a〜810hの形状は、挿入孔の高さ位置から、いわゆる対称台形の形状を有している。
即ち、第2の変形例では、図15(B)に示すように、ロータ300(の外周側の側面)と対向するステータティース810aの面の形状(外形輪郭線の形状)が、平板面から挿入孔の高さまで、平板面と平行で、かつ、ロータ300の回転軸を中心とした円周方向D1の幅が一定であり、前記挿入孔の高さから先端部に向かうほど平板面と平行な方向D1の幅が狭くなる形状を有している。例えば、図15(B)において、平板面におけるステータティース810aの方向D1の幅g1、ステータ巻線420aが巻回されるボビン410aの挿入孔の高さ位置における方向D1の幅g2、ステータティース810aの先端部の方向D1の幅g3について、g1=g2>g3の関係を有する。
なお、図15(B)において、ステータティース810aの形状は、g1=g2=g3+h1+h2とすると、h1=h2であることが望ましい。
このような形状を有することで、本実施形態のように変圧比を向上させることができる一方、高調波成分を減少させることができコギングを現象さえる効果が得られるようになる。しかも、第1の変形例と比較して変圧比を向上させることができるようになる。
図15(A)、図15(B)に示す平板850は、図2又は図3の平板250に代えて回転角度検出器100又はレゾルバ10に適用することができ、ステータティース810a〜810hは、絶縁キャップ400のボビン410a〜410hの挿入孔にそれぞれ挿入されることになる。
〔具体的なシステム構成例〕
本実施形態におけるレゾルバ又は本実施形態の第1又は第2の変形例が適用されたレゾルバは、例えば、車載用のモーター又は発電機の角度検出器として搭載されたり、産業機器用のモーター又は発電機の角度検出器として搭載されたりする。以下では、このような角度検出器として上記の実施形態又はその変形例におけるレゾルバが適用される角度検出システムの具体的な構成例について説明する。
図16(A)、図16(B)に、本実施形態又はその変形例におけるレゾルバが適用されるシステムの具体的な構成例を示す。図16(A)は、ハイブリッド車両のモーター及び発電機の回転位置を検出するハイブリッドエンジンシステムの構成例を表す。図16(B)は、車両の操舵装置におけるステアリング操作を補助する電動式のパワーステアリングシステムの構成例を表す。
図16(A)に示すハイブリッドエンジンシステム1200は、エンジン1210、モーター1220、発電機1230、バッテリー1240、インバーター装置1250、動力分配装置1260、ディファレンシャルギヤ1270及び駆動輪1280、1290を有し、図示しない制御システムによって制御される。エンジン1210は、ガソリンエンジンであり、クランク軸1212を回転駆動する。モーター1220及び発電機1230には、インバーター装置1250を介してバッテリー1240が接続されており、バッテリー1240からの電力供給を受けて駆動軸1222を回転駆動する。一方、発電機1230は、回転軸1232の回転により発生させた起電力をインバーター装置1250を介してバッテリー1240に充電することができる。動力分配装置1260には、クランク軸1212、駆動軸1222及び回転軸1232が機械的に結合されている。動力分配装置1260は、これら3軸のうちの2軸の動力に応じて残りの1軸の回転数、トルクが決される特性を有し、例えばクランク軸1212の動力を、回転軸1232に出力する動力やモーター1220との間でやり取りされる動力に分配する。
動力分配装置1260からの動力が伝達され、駆動軸1222に結合される動力伝達ギヤ1272は、ディファレンシャルギヤ1270に結合されており、動力伝達ギヤ1272からの動力は、駆動軸1282を介して駆動輪1280、1290に伝達される。
このようなハイブリッドエンジンシステム1200において、モーター1220の駆動軸1222にロータが取り付けられるレゾルバ1202と、発電機1230の回転軸1232にロータが取り付けられるレゾルバ1204とが設けられる。レゾルバ1202は、モーター1220の駆動軸1222の回転位置(回転角度)を検出し、その検出結果を図示しない制御システムに出力する。レゾルバ1204は、発電機1230の回転軸1232の回転位置(回転角度)を検出し、その検出結果を図示しない制御システムに出力する。図示しない制御システムは、レゾルバ1202、1204からの検出結果に基づいて、例えばエンジン1210の回転角加速度を決定してエンジン1210を制御する。
レゾルバ1202、1204の少なくとも1つは、上記の実施形態又はその変形例におけるレゾルバが採用される。
これによって、例えばハイブリッド車両が低速時及び停止時には、エンジン1210を停止し、バッテリー1240、インバーター装置1250及びモーター1220により駆動輪1280、1290に動力を伝達させ、それ以外ではエンジン1210及びモーター1220の両方で駆動輪1280、1290に動力を伝達させることができる。そして、減速時や制御時には、駆動輪が1280、1290の駆動によって発電機1230の回転軸を回転させて制動エネルギーを電力に変換して、インバーター装置1250を介してバッテリー1240に充電させる。
なお、ハイブリッドエンジンシステム1200の構成は、図16(A)に示す構成に限定されるものではなく、本実施形態又はその変形例におけるレゾルバは種々の構成のハイブリッドエンジンシステムに適用できる。
図16(B)に示す電動式パワーステアリングシステム1300は、ステアリングホイール1310、ステアリング軸1320、ジョイント1330、ピニオン軸1340、操舵軸1350、モーター1360を有する。ステアリング軸1320の先端に固定されたステアリングホイール1310を回転させると、ジョイント1330を介してピニオン軸1340を回転させる。ピニオン軸1340の回転力は、操舵軸1350の軸線方向の往復動に変換され、図示しない操舵輪の転蛇角を変化させる。この操舵軸1350にはモーター1360が同軸状に結合されており、ステアリングホイール1310の回転による操舵軸1350の往復動を補助するようにモーター1360が駆動力を与えるようになっている。
このような電動式パワーステアリングシステム1300において、モーター1360の駆動軸にロータが取り付けられるレゾルバ1370が設けられる。レゾルバ1370は、モーター1360の駆動軸の回転位置(回転角度)を検出し、その検出結果を図示しない制御システムに出力する。図示しない制御システムは、レゾルバ1370からの検出結果に基づいて、例えばステアリングホイール1310の回転方向を検出し、その方向の回転力を補助するようにモーター1360を制御する。
レゾルバ1370は、本実施形態又はその変形例におけるレゾルバが採用される。
なお、電動式パワーステアリングシステム1300の構成は、図16(B)に示す構成に限定されるものではなく、本実施形態又はその変形例におけるレゾルバは種々の構成の電動式パワーステアリングシステムに適用できる。
また、本実施形態又はその変形例におけるレゾルバは、上記のシステムに適用されるものに限定されず、産業機器やその他の種々のシステムに適用できることは言うまでもない。
以上、本発明に係るレゾルバを本実施形態又はその変形例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)本実施形態又はその変形例では、本発明に係るレゾルバが、1相励磁2相出力型であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本実施形態又はその変形例におけるレゾルバが、励磁信号が1相以外の相を有する信号であったり、検出信号が2相以外の相を有する信号であったりしてもよい。
(2)本実施形態又はその変形例では、磁性材料からなるステータの材質が普通鋼や機械構造用炭素鋼鋼材であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
(3)本実施形態又はその変形例では、ステータが8個のステータティースを有するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ステータが有するステータティースが、10個、12個又は14個であってもよい。
(4)本実施形態又はその変形例では、いわゆるインナーロータ型の角度検出装置としてのレゾルバを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明に係るレゾルバが、いわゆるアウターロータ型であってもよい。この場合、ステータティースの外側(外径側、外周側)の面と対向するロータの内周側の面が、ロータの1回転につき3周期でギャップパーミアンスが変化する。
(5)本実施形態又はその変形例では、軸倍角「3」のロータを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば軸倍角「5」のロータであってもよい。この場合、環状の平板であるロータの形状が、所与の半径の円周線を基準に、該円周線の1周につき、平面視において外径側の外形輪郭線を5周期で変化する形状とするようにしてもよい。即ち、ロータは、平面視において、平板の内側輪郭線の径が周期的に変化する形状を有する。
(6)本実施形態又はその変形例では、すべての係止部がステータの平板の縁部に係止するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも1つの係止部が、ステータの平板の縁部に係止するものであればよい。
(7)本実施形態又はその変形例では、R/D変換器500がシリアルクロックSCKに同期してシリアルデータを出力するものとして絶縁キャップ400に2本の端子ピンが設けられる例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、外部からR/D変換器500に所与のリクエスト信号が入力され、R/D変換器500が該リクエスト信号に基づいて内部で12ビット又は14ビットのシリアルデータをパラレル変換したパラレルデータをラッチし、該パラレルデータを出力するようにしてもよい。この場合、絶縁キャップ400には、上記の2本の端子ピンの他に、13本又は15本の端子ピン(リクエスト信号とパラレルデータ用)が追加されることになる。