JP5465499B2 - 集合住宅構造および住戸の配置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の住戸を備えた集合住宅構造および住戸の配置方法に関する。
マンションなどの集合住宅は、郵便受けや、宅配業者のための収納ボックス(宅配ボックス)、管理人室、掲示板などが、エントランス部分に集約されているので利便性が高い。また出入口がオートロックであればセキュリティの面からも安心である。しかし、マンションは住戸同士が隣接しているので、左右の住戸、上下の住戸の音漏れや振動が伝わりプライバシーが保てないという問題がある。
住戸が戸建住宅であれば、隣接する住戸同士に距離があるため音や振動が伝わりにくいため、プライバシーを確保することは容易である。プライバシーの確保だけでなく、日照や通風を確保することができる戸建住宅が特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1に記載の街並みは、中央境界線により上下に二分割した横長のほぼ長方形造成地の上の横長区画地と下の横長区画地とに、それぞれ互いに位置をずらしたほぼ平行四辺形状の宅地が設けられ、これらの各宅地に中央境界線に対して一定角度傾斜させた住宅が建築されている。
特開平8−86098号公報
しかし、この特許文献1に記載の街並みは、単に住宅地を一定角度傾斜させただけなので、エントランスや集会室などの共用施設が併設されたマンションと違って住民同士がコミュニティを図りにくい。地域の公民館が併設されている場合もあるが、遠かったり、通勤路や通学路とは反対方向だったりして、利用しにくい面がある。
そこで本発明は、入居者の利便性の向上を図ると共に入居者同士のコミュニティを形成することができる集合住宅構造および住戸の配置方法を提供することを目的とする。
本発明の集合住宅構造は、入居者の共用部分である敷地に離間して配置された戸建構造を有する住戸と、前記住戸のための共用施設が設けられた管理棟とが備えられていることを特徴とする。
本発明は、共用部分である敷地に、戸建構造を有する住戸と、管理棟とが設けられた集合住宅である。この管理棟には、住戸のための共用施設が設けられているので、住戸に住む居住者は共用施設を利用するために管理棟へ立ち寄る。従って、住戸のための共用施設が設けられた管理棟は、住戸に住む居住者たちの利便性の向上を図ることができると共に、コミュニティの場とすることができる。
ここで、管理棟における共用施設とは、住戸に居住する住居者が共用するスペースや、設備を含み、管理棟内に設置されているものだけでなく、管理棟の周囲に設置された施設や設備も含む。なお、本明細書では、共用施設としての器具、什器、装置を共用設備と称することがある。
前記管理棟に、前記敷地に接する道路からそれぞれの住戸への出入口となるエントランスが設けられていると、居住者は外出先から帰宅するときに、管理棟を通ることになる。従って、居住者が出会う機会が増えるので、コミュニティの場としやすい環境を醸成することができる。
前記住戸は、前記管理棟を中心とした放射状に配置されているのが望ましい。住戸が管理棟を中心として放射状に配置されていることで、それぞれの住戸を管理棟に近接させて配置することが可能である。従って、管理棟を通った居住者は自分の住戸へ帰宅しやすく、戸建構造の住戸全体を統一感のある街並みとすることができる。
前記住戸は、平面視矩形状に形成され、前記管理棟に向いた正面壁に対する両方の側面壁が窓無し壁面であるのが望ましい。住戸の両側面が窓無し壁面であると、管理棟を中心とした円周上に位置する住戸は窓無し壁面同士が向かい合うことになるので、住戸内から他の住戸が覗かれる心配がない。従って、よりプライバシーに対する配慮を向上させることができる。また、それぞれの住戸の向きが統一されるので、より統一感のある街並みとすることができる。
前記それぞれの住戸とのライフラインが前記管理棟にて集約されて、前記道路に敷設されたライフラインへ通じていると、住戸が管理棟を中心として放射状に配置されているので、ライフラインである上下水道などの配管を配置させやすい。また、下水の浄化槽も管理棟に配置することが可能である。
前記管理棟には、前記それぞれの住戸のライフラインの使用量を計測する計量メーターが設けられているのが望ましい。各住戸へのライフラインが管理棟に集約されているので、管理棟にライフラインの使用量を計測する計量メーターを設置することが可能である。管理棟に計量メーターが設置されていることで、管理棟で一括して検針者による検針が可能である。
前記住戸には太陽電池パネルが設けられ、前記管理棟には、前記住戸に設けられた太陽電池パネルからの電力を蓄電して、前記住戸へ供給する電力供給装置と、余剰電力を電力へ売電する売電装置とが設置されているのが望ましい。電力を蓄電して、住戸へ供給する電力供給装置が、管理棟に設置されていることで、太陽光発電の設置に要する費用をそれぞれの住戸に設置するより安価にできる。また、各住戸は、太陽光発電による電力供給と、売電装置による電力会社へ売電により、電気料金を節約することができる。更に、住戸に居住者が入居していなくても、空き住戸の太陽電池パネルにより電力が発生するので、入居済みの各住戸は更に電気料金を節約することができると共に、余剰電力があれば、売電装置により電力会社へ売電することで利益を生み出すことが可能である。
前記敷地には、前記住戸全体を囲い、前記管理棟の出入口から出入り可能とする塀または柵が設けられ、前記管理棟には、前記住戸から前記管理棟の出入口の施錠が解除可能なオートロック装置のインターフォンが設けられていると、戸建構造の住戸が集まった本発明の集合住宅を、ゲーテッドコミュニティとすることができる。従って、セキュリティ面で安心感を得ることができる。
前記管理棟と前記住戸との間には、広場が設けられているのが望ましい。高層階のマンションでは、共用設備が設けられたエントランスは建物の一部となっているため、住居者は屋内の集会室で交流を図るしかない。管理棟と住戸との間に広場を設けることで、この広場が、屋外で行われる様々な催し物の会場となったり、住居者の子供たちの遊び場となったりすることで、開放的な住居者同士のコミュニティの場となるので、より住居者同士が親密に交流することができる。
前記住戸は、前記敷地に含まれる略台形状の住戸地に、幅狭とした上底から幅広とした下底へ向かうに従って、奥行きが短い住戸の順に、住戸ユニットとして配置されているのが望ましい。略台形状の住戸地に、狭い方から広い方へ向かうに従って奥行きが長い順に住戸を配置することで、無駄スペースを少なくすることができるので、住戸地を効率よく利用することができる。
前記住戸ユニットが配置された住戸地は、隣接する他の住戸地と前記上底側と前記下底側とを揃え、円弧状の道路の曲がり方向の外側に前記上底が面した状態で、複数配置されているのが望ましい。このように住戸地を配置することで、略台形状の住戸地であっても、隙間なく住戸地を配置できるので、敷地内を効率よく利用することができ、多くの住戸を配置することができる。
前記円弧状の道路は、隣接する他の円弧状の道路と曲がり方向の内側同士を向け、一端同士と他端同士とが合流した状態で配置され、前記他の円弧状の道路にも、前記住戸ユニットが配置された住戸地が曲がり方向の外側に前記上底が面した状態で複数配置されているのが望ましい。曲がり方向の内側を向き合せた2本の円弧状の道路に、それぞれ住戸ニットが配置された住戸地が隙間無く配置されていることで、敷地内を効率よく利用することができるだけでなく、整然と並んだ街並みとすることができる。
前記円弧状の道路と前記他の円弧状の道路とが向き合った間のスペースには、前記管理棟が配置されているのが望ましい。曲がり方向の内側を向き合っていた2本の円弧状の道路の内側に管理棟が配置されていることで、管理棟が周囲に配置された住戸の中心に位置するので、いずれの住戸の居住者にとっても利用しやすい。
また、本発明の住戸の配置方法は、戸建構造を有する集合住宅の住戸を敷地に配置する方法であって、前記住戸のための共用施設が設けられた管理棟を中心して、前記住戸の入居者の共用部分である敷地に、前記住戸を、放射状に配置することを特徴とする。
共用施設が設けられた管理棟は、住戸の居住者の利便性を向上させることができる。また、住戸が管理棟を中心として放射状に配置されていることで、それぞれの住戸を管理棟に近接させて配置することが可能である。管理棟に立ち寄った居住者は自分の住戸へ帰宅しやすい。管理棟で出会った居住者同士が会話をすることで、管理棟をコミュニティの場とすることができる。更に、住戸を管理棟を中心とした放射状に配置することで、戸建構造の住戸全体を統一感のある街並みとすることができる。
本発明の集合住宅は、共用部分である敷地に、戸建構造を有する住戸と、住戸のための共用施設が設けられた管理棟とを備えた集合住宅とすることで、入居者の利便性の向上を図ると共に入居者同士のコミュニティを形成することができる。
また、本発明の集合住宅の配置方法は、管理棟を中心して、住戸の入居者の共用部分である敷地に、住戸を、放射状に配置することで、街並みとしても景観の向上を図ることが可能である。
本発明の実施の形態1に係る集合住宅を示す図である。 住戸の一例を示す図であり、(A)は1階の間取りを示す図、(B)は2階の間取りを示す図である。 住戸の一例を示す図であり、(A)は1階の間取りを示す図、(B)は2階の間取りを示す図である。 図1に示す集合住宅の管理棟の間取りを示す平面図である。 上下水道管およびガス管の配管状態を示す図である。 敷地内配線の配線を示す図である。 敷地を所有するオーナーと、集合住宅を建設する建設会社と、集合住宅に入居する入居者と、集合住宅を管理運営する管理会社との関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る集合住宅を示す図である。 図8に示す集合住宅の管理棟の間取りを示す平面図である。 本発明の実施の形態3に係る集合住宅を示す図である。 図10に示す集合住宅を示す斜視図である。 図10に示す集合住宅の管理棟を説明するための拡大図である。 本発明の実施の形態4に係る集合住宅を示す図である。 図13に示す集合住宅の住戸地に配置された住戸ユニットを示す図である。 図13に示す集合住宅の上下水道管および雨水管の配管の状態を示す図である。 図15に示す集合住宅の住戸ユニットへの配管の状態を示す図である。 図13に示す集合住宅の敷地内配線の状態を示す図である。 図15に示す集合住宅の住戸ユニットへの配線の状態を示す図である。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る集合住宅構造を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る集合住宅を示す図である。図2および図3は、住戸の一例を示す図であり、(A)は1階の間取りを示す図、(B)は2階の間取りを示す図である。
図1に示すように、集合住宅1は、道路Rに接するオーナーから借り上げた敷地Sに建設され、マンションと見なされる戸建住宅の集合体である。集合住宅1は、区分所有法における一棟の建物を複数の戸建構造を有する住戸として定めたマンション管理規約に基づいて管理運営されている。集合住宅1の共用部分である敷地Sには、住戸エリアS1に戸建構造を有する10棟の住戸20と、管理棟30が設けられ、車両保管エリアS2に駐車場40が設けられている。
住戸エリアS1のうち管理棟30を中心とした半円状の広場S1aは、舗装材により全天候舗装され、この広場S1aを除く残余部分である住戸地S1bには芝生が植え付けられている。住戸地S1bは生活環境の向上のため樹木を植栽してもよい。住戸地S1bは、分筆されていない共用部分である。
10棟の住戸20は、平面視矩形状の2階建て構造の3LDKであるが、図2および図3に示すように異なる2つのタイプが混在している。図2に示す住戸20aは、管理棟30(図1参照)に向ける正面壁21に、玄関22が設けられている。また、正面壁21の反対側には、勝手口23が設けられている。この住戸20aは、玄関22が設けられている正面壁21が南向きとなるように建設される。図3に示す住戸20bは、管理棟30に向ける正面壁21の反対側に玄関22が設けられている。この住戸20bは、玄関22が北向きとなるように建設される。これらの住戸20(20a,20b)の正面壁21に対する両方の側面壁24は、窓が設けられていない窓無し壁面である。
また、図1に示すように、住戸20の屋根には、太陽光発電のための太陽電池パネル25が設けられている。住戸20は、管理棟30を中心とした放射状に配置されている。最前列の住戸20は、広場S1aの円周方向に沿って配置されている。
管理棟30には、住戸20に居住する住居者のための共用施設が設けられていると共に、敷地Sに接する道路Rからそれぞれの住戸20への出入口となるエントランスが設けられている。この管理棟30について図4に基づいて詳細に説明する。図4は、図1に示す集合住宅の管理棟の間取りを示す平面図である。
管理棟30には、道路R側の出入口である道路側ドア30aと住戸20側の出入口である住戸側ドア30bとを繋ぐエントランスである通路30cを挟んで共用施設が設けられている。共用施設としては、郵便ポスト31と、宅配ボックス32と、ごみの集配所であるごみ置場33と、自転車やバイクを保管する二輪車置場34と、機械設備が設置されている機械室35と、管理人や警備員が待機する管理人室36と、コインランドリー37と、集会室38とが設けられている。道路側ドア30aと住戸側ドア30bとには、昇降のための階段30dと、車椅子や台車、乳母車のためのスロープ30eがそれぞれに設けられている。また、管理棟30には掲示板(図示せず)が設けられている。
二輪車置場34には、自転車を保管するための駐輪機34aが設けられている。また、バイクを保管するスペースは、この駐輪機34aを設けないことで確保している。機械室35には、それぞれの住戸20からの排出された下水を浄化する浄化槽35aと、太陽光発電のための太陽光発電設備35bと、ガス・上水道の計量メーター35cが設置されている。
ここで、ライフラインである上下水道管、ガス管および敷地内配線の配管・配線状態について、図5および図6に基づいて説明する。図5は、上下水道管およびガス管の配管状態を示す図である。図6は、敷地内配線の配線を示す図である。
図5に示すように住戸エリアS1の地面下には、ガス管L1(実線)と、上水道管L2(点線)と、下水道管L3(一点鎖線)とが、各住戸20から管理棟30まで配管されて集約され、道路R下の本管と接続されている。ガス管L1および上水道管L2には、使用量を計測する計量メーター35cがそれぞれの支管に設けられている。また、下水道管L3には、それぞれの住戸20からの排出された下水を集約して浄化する浄化槽35aが設けられている。
本実施の形態1では、それぞれの住戸20に上水道管L2と下水道管L3の両方が配管されているが、公共水道が整備されていなければ、上水、下水のうち整備されている一方のみを備えているようにしてもよい。また、都市ガスでなく各住戸20に小型のガスタンクを設置するプロパンガスの場合には、ガス管L1全部を省略することが可能である。しかし、各住戸20に設置される小型のガスタンクの代わりにバルク貯槽を用いたプロパンガスの場合には、管理棟30にバルク貯槽を設置することで、管理棟30から道路R下の本管までの配管を省略することができる。
図6に示すように、太陽光発電装置50は、各住戸20の屋根に設置された太陽電池パネル25と、太陽電池パネル25からの電力を蓄電する蓄電池51および直流から交流へ変換して各住戸20へ分電盤を介して供給するインバータ52とを備えた電力供給装置と、余剰電力を電力会社へ売電するための売電装置53とを備えている。蓄電池51とインバータ52と売電装置53とは、各住戸20が使用した電力を計測する計量メーター35cと共に、太陽光発電設備35b(図4参照)として管理棟30の機械室35に設置されている。各住戸20と太陽光発電設備35bとの敷地内配線L4は、ガス管L1と、上水道管L2と、下水道管L3と共に、各住戸20から管理棟30まで埋設されている。
電力供給装置が、管理棟30に設置されていることで、太陽光発電装置の設置に要する費用をそれぞれの住戸20に設置するより安価にできる。また、各住戸20は、太陽光発電による電力供給と、売電装置による電力会社へ売電により、電気料金を節約することができる。更に、住戸20に居住者が入居していなくても、空き住戸20の太陽電池パネル25により電力が発生するので、入居済みの各住戸20は更に電気料金を節約することができると共に、余剰電力があれば、売電装置53により電力会社へ売電することで利益を生み出すことが可能である。
放射状に配置された住戸20からのライフラインであるガス管L1、上水道管L2、下水道管L3および敷地内配線L4が、管理棟30にて集約され、道路Rに敷設されたライフラインへ通じているので、配線や配管を配置させやすい。また、下水の浄化槽35aや太陽光発電設備35bを管理棟30に配置することが可能なのでメンテナンスが容易である。また、各住戸20の計量メーター35cが管理棟30の機械室35に集中配置されているので、管理棟30で一括して検針者による検針が可能である。
このように構成された本発明の実施の形態1に係る集合住宅1は、管理会社によって運営されている。ここで、管理会社による土地活用について、図7に基づいて詳細に説明する。図7は、敷地を所有するオーナーと、集合住宅を建設する建設会社と、集合住宅に入居する入居者と、集合住宅を管理運営する管理会社との関係を説明するための図である。
図7に示すように、土地活用を検討しているオーナーは管理会社へ相談した結果、オーナーが所有する敷地Sの定期借地権を管理会社が取得することで、オーナーの土地活用の全てを管理会社に委託する(S100)。
オーナーから土地活用の全てを受託した管理会社は、敷地Sに建設する集合住宅1の建設をオーナーの意見を聞きながら計画し、施工図面を作成して、建設会社に集合住宅1の建設を代理発注する(S110)。代理請負した建設会社は、管理会社と協議をしながら集合住宅1の建設を行う。そして、管理会社は、建設された集合住宅1の入居者を募集し、入居済みの入居者から家賃を得る。また、共用部分のメンテナンスの管理を行う。例えば、管理会社は、浄化槽35aの定期的な清掃や、それぞれ住戸20の外壁の補修などを行う(S120)。
この上記の例では、オーナーから敷地Sを借り上げた管理会社が、賃貸として集合住宅1を入居者に貸し出す場合を説明している。従って、敷地Sと集合住宅1の居室内部を含む全部が管理会社の管理下となる。しかし、それぞれの住戸20を分譲として入居者に売却するようにしてもよい。その場合には、住戸20の居室内部のみが入居者の専用部分となる。この場合、入居者の専用部分は、分譲マンションの専有部分と共用部分との境界と同じである。従って、住戸20の外壁などは共用部分である。
このように建設、管理された集合住宅1とすることにより以下の利点がある。
まず、オーナーにとっては、管理会社へ委託することで、オーナーは定期借地権による収入を得ることができるので、費用負担することなく土地活用が可能である。また、集合住宅1に関わる管理を、管理会社が行うことで、運用負担が軽減できる。
管理会社や建設会社にとっては、ガス管L1、上水道管L2、下水道管L3、浄化槽35aおよび太陽光発電装置50などの管理棟30内の共用設備を、それぞれの住戸20用として共通して設けることができるので、無駄なコストが削減できる。また、設備が共通しているので管理会社での集中管理が可能となるため、管理コストを抑制することができる。また、敷地Sは、分筆されていないので、分筆するための測量や図面の作成などの手間が省略できる。
複数の戸建構造の住戸20を建設することで、1戸の住戸20を建設する場合より1戸当たりの建設コストを低く、また、同じ住戸数を高層化したマンションより合計の建設コストを低く抑えることができる。
住戸20の専用部分が居室内部だけなので、外壁の修理や住戸地S1bの芝生の草刈りなどのメンテナンスが、入居者への告知は必要だが承諾を得る必要がないので、容易に実施することができる。また、オーナーが管理会社を介せずに直接管理・運営した場合と比較して、専門性を有する管理会社が運営することで、定期的なメンテナンスなどの実施が可能となるので住戸20の耐用年数を延ばすことができる。
また、マンションの2階以上の各戸では、一時的なごみ置き場をベランダや台所、または床下などに配置することになるが、この集合住宅1は各住戸20が戸建構造を有しているため、地下に広くごみ置き場を確保することができるので、見栄えがよく、衛生的である。
集合住宅1の住戸20が賃貸でなく分譲である場合には、入居者が転勤となったときに住戸20を他に貸し出したり、転売したりすることが可能である。共用部分については、管理会社が管理しているため、入居者はセカンドハウスとすることも可能である。
また、居住者にとっては、マンション感覚で戸建てに入居できる。集合住宅1には、戸建構造を有する住戸20が、共用部分である敷地Sに共用施設が設けられた管理棟30を中心として放射状に配置されていることで、居住者は外出先から帰宅するときに管理棟30を通り、それぞれの住戸20へ短い距離で向かうことができるので、居住者は、住戸20へ帰宅する途中で、留守中に配達された郵便物や宅配物の確認を行ったり、掲示板の確認を行ったりすることができる。また居住者は、出かけるときに、ごみ置場33にごみを集めたごみ袋を捨てることができるので、居住者たちの利便性の向上を図ることができる。また、管理棟30には集会室38が設けられているので、コミュニティの場とすることができる。そして、住戸20が管理棟を中心として放射状に配置されていることで、それぞれの住戸20を管理棟30に近接させて配置することが可能である。従って、管理棟30を通った居住者は自分の住戸へ帰宅しやすく、戸建構造の住戸20全体を統一感のある街並みとすることができる。よって、集合住宅1は、入居者の利便性の向上を図ると共に入居者同士のコミュニティを形成することができ、街並みとしても景観の向上を図ることが可能である。
また、最前列の住戸20は、広場S1aの円周方向に沿って配置され、管理棟30からの距離をほぼ同じとすることで、屋外のコミュニティの場となる広場S1aを確保することができると共に、整然とした街並みとすることができる。例えば、高層階のマンションでは、共用設備が設けられたエントランスは建物の一部となっているため、住居者は屋内の集会室で交流を図るしかない。管理棟30と住戸20との間に広場S1aを設けることで、この広場S1aが、屋外で行われる様々な催し物の会場となったり、住居者の子供たちの遊び場となったりすることで、開放的な住居者同士のコミュニティの場となるので、より住居同士が親密に交流することができる。
各住戸20は戸建構造で形成されているだけでなく、管理棟30に向いた正面壁21に対する両方の側面壁24が窓のない窓無し壁面に形成されていることで、管理棟30を中心とした円周上に位置する最前列の住戸20は窓無し壁面同士が向かい合っているので、住戸20内から他の住戸20が覗かれる心配がない。従って、更にプライバシーに対する配慮を向上させることができる。また、それぞれの住戸20の向きが統一されるので、より統一感のある街並みとすることができる。
このように、本実施の形態1に係る集合住宅1は、居室内部を、分譲マンションの専有部分と共用部分との境界と同じ範囲の専用部分とした戸建構造を有する住戸20が、共用部分である敷地Sに建設されていることで、入居者側にとっても満足を得ることができ、オーナー側にとっても土地活用するにあたり満足を得ることができる。
なお、本発明の実施の形態1に係る集合住宅1では、それぞれのガス管L1,上水道管L2,および下水道管L3と、敷地内配線L4とが、それぞれの住戸20から直接管理棟30へ敷設され、集約されているが、管理棟30から一筆書きで各住戸20内を経由させて敷設してもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る集合住宅を、図8および図9に基づいて説明する。図8は、本発明の実施の形態2に係る集合住宅を示す図である。図9は、図8に示す集合住宅の管理棟の間取りを示す平面図である。なお、図8および図9においては、図1および図4と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
本実施の形態2に係る集合住宅は、全体を塀で囲うことでゲーテッドコミュニティとしたものである。
図8に示すように、敷地Sの住戸エリアS1には、周囲を囲う塀60が設けられている。この塀60は約2m程度の高さに形成されたもので、管理棟30xの正面壁の位置を開口とすることで、居住者は管理棟30xの道路側ドア30aから出入りする。
この管理棟30xには、住戸20から管理棟30xの住戸側ドア30bの施錠を解除可能なオートロック装置のインターフォン39が設けられている。従って、来客や来訪者はこのインターフォン39を使用して、訪問先の住戸20の居住者と会話し、住戸側ドア30bの施錠を解除してもらわないことには、住戸エリアS1内へ進入することができない。
このように集合住宅1xは、住戸20の周囲を囲う塀60を設け、管理棟30xにオートロック装置のインターフォン39を設けて、ゲーテッドコミュニティとすることで、それぞれの住戸20の居住者は互いのプライバシーを保つだけで、周囲の住人や通行人からのプライバシーを保つことができ、高いセキュリティを確保することができる。
本実施の形態2では、外部と集合住宅1との隔離する境界として、集合住宅1x内が視認できない塀60としたが、周囲に威圧感を与えるなどの心配があるようであれば、周囲から内部の様子が視認しやすい柵としてもよい。柵とした場合には、ある程度の視界を遮る樹木を植栽するのが望ましい。また、塀60や柵に、侵入者を検知するための管理カメラなどを設けるようにしてもよい。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態に係る集合住宅を、図面に基づいて説明する。図10は、本発明の実施の形態3に係る集合住宅を示す図である。図11は、図10に示す集合住宅を示す斜視図である。図12は、図10に示す集合住宅の管理棟を説明するための拡大図である。
図10に示すように、集合住宅1yは、実施の形態1と同様に、オーナーからの借り上げであり、道路R1,R2に挟まれた敷地Syに建設され、マンションと見なされる戸建住宅の集合体である。集合住宅1yにおいても、区分所有法における一棟の建物を複数の戸建構造を有する住戸として定めたマンション管理規約に基づいて管理運営されている。
集合住宅1yの共用部分である敷地Syには、戸建構造を有する14棟の住戸20y(201〜214)と、管理棟30yと、住戸201〜209および住戸210〜214を大きく隔てる略L字状に形成された駐車場40yとが設けられている。敷地Syが管理棟30yと後述するゲートと通用門を、住居者と車両との出入口とするフェンス(柵)61によって囲まれていることで、集合住宅1yをゲーテッドコミュニティとしている。
住戸201〜204は敷地Syの北側に建設され、住戸205〜209は敷地Sxの南側に建設され、住戸210〜214は駐車場40yと道路R2とにより囲まれた東側に建設されている。住戸20y(201〜214)は、居室内部が専用部分である。
駐車場40yは、21台の車両が駐車できるだけでなく、火災拡大防止の役割を有している。この駐車場40yへは、車寄せ501の奥側に位置するゲート401から出入りする。このゲート401は、リモコン操作により支柱の間のチェーンが下降および昇降することで、車両の通行を可能とするチェーンゲートである。駐車場40yの出入口にゲート401が設けられているため、住居者以外の車両や不審者の侵入を抑止することができる。ゲート401の隣には、通常は防犯のために施錠されている通用門402が設けられている。この駐車場40yに隣接して管理棟30yが設けられている。
管理棟30yのエントランス303への通路304の両側には、来訪者の車両が3台ほど駐車できる有料駐車場301と、駐車料金を支払うための精算機302とが設置されている。また、精算機302に隣接して、通路304と駐車場40yの縁道403の両側からごみの出し入れができるごみ置き場305が設けられている。
管理棟30yのエントランス303を進入したところにある風除室306の両側には、管理人が所在する管理人室307と、郵便ポストや宅配便の荷物保管庫が設置された宅配受取所308とが設けられている。風除室306には、それぞれの住戸20yと接続された集中インターフォンが設置されている。
管理棟30yには、宅配受取所308に隣接させて洗濯室であるコインランドリー309が設けられている。管理棟30yの2階には、集会室(図示せず)が設けられている。集会室は、サークル活動や住居者同士の打ち合わせなどに使用される。
管理棟30yのコインランドリー309の隣には、猫や犬などのための足洗い場310が設けられている。管理棟30yの横には、20台ほどの自転車が置ける自転車置場311が設置されている。なお、有料駐車場301とコインランドリー309の収益は、管理費の一部として共用施設の維持管理に充当される。
管理棟30yを通過した位置には、ポケットパークと称される広場312が設けられている。この広場312は、住居者のコミュニティの場とすることができるので、住居者同士の交流がより親密となる。
管理棟30yには、実施の形態1と同様に、住戸20yからのライフラインであるガス管、上水道管、下水道管および敷地内配線が集約され、道路R1に敷設されたライフラインへ通じている。また、管理人室307に計量メーターが設置されている。
このように管理棟30yには、高層階のマンションのように、住戸201〜214の住居者のための共用施設が設けられているので、道路R1から徒歩で帰宅する住居者は、エントランス303から管理棟30y内へ入り、宅配受取所308で郵便物や宅配便による荷物の有無を確認して、自分の住戸20yへ帰宅する。また、車両に乗って帰宅する住居者は、駐車場40yに車両を駐車すると、広場312を通って管理棟30y内へ入り、宅配受取所308へ寄ってから自分の住戸20yへ帰宅する。また、来訪者は、集中インターフォンを使って住居者に来訪を告げ、オートロック式のドアを開放するよう依頼する。このように、住戸20yの近くに設置された管理棟30yは、住居者のために、サービスやセキュリティ、プライバシーを図ることができる。
従って、住戸20yのための共用施設が設けられた管理棟30yを備えた集合住宅1yは、住戸20yに住む居住者たちプライバシーを保ちつつ、利便性の向上を図ることができると共に、コミュニティの場とすることができることで、住戸20yを賃貸住宅としたり、分譲住宅としたりする場合でも、魅力ある物件とすることができるので、入居希望者を広く集めることができる。
なお、本実施の形態3に係る住戸20yには太陽電池パネルを設けていないが、実施に形態1に係る住戸20のように設けるようにしてもよい。その場合には、管理棟30yに太陽光発電設備を設けるようにする。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態に係る集合住宅を、図面に基づいて説明する。図13は、本発明の実施の形態4に係る集合住宅を示す平面図である。図14は、図13に示す集合住宅の住戸地に配置された住戸ユニットを示す平面図である。なお、図13および図14においては、他の図面と同様の構成は同符号を付して説明を省略する。
図13に示すように、集合住宅1zは、実施の形態1と同様に、オーナーからの借り上げた敷地Szに建設され、マンションと見なされる戸建住宅の集合体である。集合住宅1zにおいても、区分所有法における一棟の建物を複数の戸建構造を有する住戸として定めたマンション管理規約に基づいて管理運営されている。
集合住宅1zの共用部分である敷地Szは、北側に設置された北側ゲート411と南側ゲート412とをそれぞれ挟んで、全体を生け垣(グリーンベルト)による塀60で囲うことで、集合住宅1をゲーテッドコミュニティとしている。
敷地Szには、北側ゲート411の両側と南側ゲート412の両側とに有料駐車場301が設置されている。また、敷地Szには、北側ゲート411と南側ゲート412とを結ぶ道路R31と道路R32とが形成されている。
道路R31と道路32とは、それぞれが略円弧状に形成され、曲がり方向の内側同士が向かい合い、北側ゲート411側で一端同士が合流し、南側ゲート412側で他端同士が合流している。この道路R31,R32には、略台形状の住戸地S3が、隣接する他の住戸地S3と、図14に示す幅狭とした上底T1側と、幅広とした下底T2側とを揃え、円弧状の道路R31,R32の曲がり方向の外側に上底T1が面した状態で、複数配置されている。
ここで、住戸地S3と、住戸地S3に建設された住戸20a〜20cについて、更に図14を参照しながら説明する。
住戸20a〜20cは、居室内部を、分譲マンションの専有部分と共用部分との境界と同じ範囲の専用部分とした戸建構造を有しており、共用部分である敷地Sに含まれ、分筆されていない共用部分の住戸地S3に建設されている。
住戸地S3は、略台形状であるが、本実施の形態4では、斜辺T3と対向する対辺T4が上底T1と下底T2とのなす角度が直角の台形状に仕切られている。
それぞれの住戸地S3には、図13に示すように、北側ゲート411や南側ゲート412を通過した居住者の車両が道路R31,R32を通ってそれぞれの住戸20a〜20cへ向かうための、上底T1から下底T2へ延びて対辺T4に沿って形成された道路R33が設けられている。この道路R33は、メンテナンスが容易なように舗装面がインターロッキングで形成されている。
住戸20a〜20cは、道路R33に沿って上底T1から下底T2へ向かうに従って奥行きが短い住戸20c,20a,20bの順に、住戸ユニットUとして配置されている。
住戸20aは、図2に示す間取りであり、1階にリビングが設けられている。住戸地S3には、住戸20aが住戸ユニットUの中央に2棟建設されている。
住戸20bは、図3に示す間取りであり、2階にリビングが設けられ、住戸20aより奥行きが長く形成されている。住戸地S3には、住戸20bが、道路R31,R32を基端側とすると、住戸ユニットUの先端側に2棟建設されている。
住戸20cは、平屋の住宅で、住戸20a,20bより間口は広いものの、奥行きは住戸20a,20bより短く形成されている。住戸地S3には、住戸20cが住戸ユニットUの基端側に1棟建設されている。住戸20cは、住戸20a,20bと同様に、玄関22が設けられた正面壁21に対する両方の側面壁24を、窓が設けられていない窓無し壁面としている。
それぞれの住戸20a〜20cには、道路R33に面して2台分の専用駐車場26が設けられている。また、住戸20cの前側には、住戸20a〜20cの住居者を訪問する来訪者のための2台分の共用駐車場27が設けられている。
それぞれの住戸20a〜20cには、平面視矩形状の住戸20a〜20cの残余スペースとして、略台形状の専用庭28を斜辺T3に沿って設けている。
このように、住戸ユニットUが建設された住戸地S3が、敷地Szに道路R31,R32に沿って隙間無く配置されている。
図13に示すように、道路R31と道路R32とが向き合うことで囲まれたスペースS4には、北側ゲート411側に位置するビオトープの一部となる池71と、南側ゲート412側に位置するビオトープの一部となる森72と、池71および森72に挟まれた位置に設けられた管理棟30zとが設置されている。
スペースS4は、道路R31に沿って配置された住戸ユニットUと、道路R33に沿って配置された住戸ユニットUを離間させるように配置されているので、火災拡大防止の役割を有している。また、池71は、火災発生時に初期消火用の貯水池としても機能する。
管理棟30zには、共用施設として、機械設備が設置されている機械室と、管理人や警備員が待機する管理人室と、コインランドリーと、集会室とが設けられている。また、管理棟30zには、居住者への告知のための貼紙が掲載される掲示板が設けられている。
次に、本実施の形態4に係る集合住宅1zのライフラインについて、図15から図18に基づいて説明する。
図15に示すように上水道管L2aおよび下水道管L3aの本管は、南側ゲート412側から、一方は道路R31に沿って北側ゲート411方向へ配管され、他方は道路R32に沿って北側ゲート411方向へ配管されている。南側ゲート412の外に位置する有料駐車場301には、上水管L2aに取り付けられた量水器601が設置されていると共に、下水管L3aに接続された公共桝601が埋設されている。また、有料駐車場301には、各住戸20a〜20bの水道使用量が確認できる水道集中検針盤603が設置されている。
管理棟30zの北側には、集合住宅1z内の樹木に散水するための貯留槽604が設けられている。貯留槽604に貯留される水は、雨水が利用される他、汲み上げポンプ605により井戸から汲み上げる井戸水と、不足したときに補給される上水道管L2aからの上水が利用される。
樹木へは、貯留槽604から加圧ポンプ606により、敷地Szの中央に位置するスペースS4(図13参照)から道路R31の方向と道路R32の方向へ分かれ、それぞれ道路R31,R32に沿って送水管L5aにより送水される。送水管L5aの先端には、散水ホース(図示せず)を連結するための散水栓607が設けられている。
貯留槽604に貯留される水は、樹木への散水の他に、初期消火用の消火水としても利用されるため、送水管L5aには消火栓608が設けられている。
更に、道路R31および道路R32に沿って側溝609が設けられている。それぞれの住戸20a〜20cから雨水は、雨水管L6aを介して側溝609へ流れ込む。
図16に示すように、上水道管L2a、下水道管L3a、送水管L5aは、本管に接続された支管が、それぞれの住戸ユニットUへ向かって分岐して配管され、それぞれの支管から更に枝管にそれぞれ分岐して、それぞれの住戸20a〜20cに配管されている。
各住戸20a〜20cからの汚水を下水道管L3aの支管から本管へ、各住戸20a〜20cに降った雨水を雨水管L6aの支管から本管へ、更に敷地Szに降った雨水を側溝609へ流すために、敷地Szは、東西の端から道路R31,R32へ向かって下り勾配がつけられ、かつ管理棟30zから南北へ向かって下り勾配がつけられている。この敷地Szの下り勾配により汚水や雨水を、周囲から道路R31,R32の方向へ集め、北側ゲート411または南側ゲート412の方向へ流すことができる。
次に、敷地Sz内の配線について、図17および図18に基づいて説明する。図17に示すように、南側ゲート412側に、電力、電話、ケーブルテレビ、インターネット用光回線のための設備が配置される設備スペース610が設けられている。
設備スペース601からの敷地内配線L4aは、道路R31に向かって配線された後、道路R31に沿って、北側に位置する一方の住戸ユニットUまで延びている。また、敷地内配線L4aは、道路R31の南側で道路R32へ分岐した後、北側に位置する他方の住戸ユニットUまで延びている。敷地内配線L4aは、所定間隔ごとに配置された外灯611に接続されている。
道路R32に沿って配線された敷地内配線L4aは、一部が管理棟30zへ配線され、管理棟30zへの電力の供給を行っている。また、敷地内配線L4aは、管理棟30を介して北側に位置する外灯611へも配線されている。
図18に示すように、敷地内配線L4は、住戸20a〜20cの地面下に埋設され、順次、それぞれの住戸20a〜20cへ配線されている。敷地Szは分筆されない共用部分であるため、住戸20a〜20cの地面下に埋設することができるので、敷地内配線L4からそれぞれの住戸20a〜20c内への配線を短くすることができる。
このように本実施の形態4に係る集合住宅1zは、道路R31,R32に沿ってライフラインが配置され、管理棟30を中心として放射状に配置された各住戸ユニットUへ向かって配置されているので、効率よく施工することができる。
なお、本実施の形態4では、住戸20a〜20cがオール電化住宅であるため、ガス管はないが、上水道管L2aおよび下水道管L3aと同様に配管することができる。
また、集合住宅1zは、塀60で囲まれたゲーテッドコミュニティとしているため、検針者が自由に敷地Sz内に立ち入ることができないので、水道集中検針盤603が南側ゲート412の外に設置されているが、検針者が管理棟30zまで自由に出入りができる場合には、管理棟30zの機械室に、ガス、上水道、電気の計量メーターが設置されていてもよい。管理棟30zに計量メーターが配置されていることで、管理棟30zでの一括した検針が可能である。
また、それぞれの住戸20a〜20cに、実施の形態1のように太陽電池パネルを設ける場合には、管理棟30zに太陽光発電設備を設けるようにしてもよい。そうすることで、太陽光発電の設置に要する費用をそれぞれの住戸20a〜20cに設置するより安価にできる。また、太陽光発電による電力供給と、売電装置による電力会社へ売電とにより、電気料金を節約することができる。更に、住戸20a〜20cに居住者が入居していなくても、空き住戸の太陽電池パネルにより電力が発生するので、入居済みの各住戸20a〜20cは更に電気料金を節約することができると共に、余剰電力があれば、売電により利益を生み出すことが可能である。
このように集合住宅1zに、住戸20a〜20cのための共用施設が設けられた管理棟30zが設けられていることで、住戸20a〜20cに住む居住者たちの利便性の向上を図ることができると共に、コミュニティの場とすることができる。
住戸20a〜20cが一列に並んだ住戸ユニットUは、道路R31と道路R32とが向き合うことで囲まれたスペースS4に管理棟30zが配置されていることで、管理棟30zを中心とした放射状に配置される。そうすることで、住戸ユニットUを、それぞれの住戸20a〜20cを、縦列および横列に配置したマトリクス状とするより、管理棟30zに近接させて配置することが可能である。従って、いずれの住戸20a〜20cの居住者にとっても利用しやすく、集合住宅1zを統一感のある街並みとすることができる。
また、道路R31,R32に沿って住戸ユニットUが配置され、中心に管理棟30zが配置されているので、ライフラインである上下水道、ガス、電気などの配管・配線が埋設しやすい。
略台形状に形成された住戸地S3に、狭い方から広い方へ向かうに従って奥行きが長い順に住戸20a〜20cを配置することで、無駄スペースを少なくすることができるので、住戸地S3を効率よく利用することができる。
また、略台形状の住戸地S3であっても、隣接する他の住戸地S3と、上底T1側と下底T2側とを揃え、円弧状の道路R31,R32の曲がり方向の外側に、上底T1が面した状態で、複数配置することで、隙間なく住戸地S3を配置できる。従って、敷地Sz内を効率よく利用することができ、多くの住戸20a〜20cを配置することができる。
集合住宅1zは、曲がり方向の内側を向き合っていた2本の円弧状の道路R31,R32に、それぞれ住戸ユニットUが配置された住戸地S3が隙間無く配置されていることで、敷地Sz内を効率よく利用することができるだけでなく、整然と並んだ街並みとすることができる。
本実施の形態4では、集合住宅1zの住戸20a〜20cを賃貸としたり分譲としたりすることができる。住戸20a〜20cを分譲とする場合には、入居者が転勤となったときに住戸20a〜20cを他に貸し出したり、転売したりすることが可能である。共用部分については、管理会社が管理しているため、入居者はセカンドハウスとすることも可能である。
本発明の集合住宅は、遊休土地を所有するオーナーが土地活用の選択としてマンション経営やアパート経営を実施する際に好適である。
1,1x,1y,1z 集合住宅
20,20a,20b,20c,20y,201〜214,221〜223 住戸
21 正面壁
22 玄関
23 勝手口
24 側面壁
25 太陽電池パネル
26 専用駐車場
27 共用駐車場
28 専用庭
30,30x,30y,30z 管理棟
30a 道路側ドア
30b 住戸側ドア
30c 通路
30d 階段
30e スロープ
31 郵便ポスト
32 宅配ボックス
33 ごみ置場
34 二輪車置場
34a 駐輪機
35 機械室
35a 浄化槽
35b 太陽光発電設備
35c 計量メーター
36 管理人室
37 コインランドリー
38 集会室
39 インターフォン
40,40y 駐車場
50 太陽光発電装置
51 蓄電池
52 インバータ
53 売電装置
60 塀
S,Sx,Sy,Sz 敷地
S1 住戸エリア
S1a 広場
S1b,S3 住戸地
S2 車両保管エリア
S3 住戸地
S4 スペース
L1 ガス管
L2,L2a 上水道管
L3,L3a 下水道管
L4,L4a 敷地内配線
L5a 送水管
L6a 雨水管
30y 管理棟
301 有料駐車場
302 精算機
303 エントランス
304 通路
305 ごみ置き場
306 風除室
307 管理人室
308 宅配受取所
309 コインランドリー
310 足洗い場
311 自転車置場
312 広場
401 ゲート
411 北側ゲート
412 南側ゲート
402 通用門
403 縁道
501 車寄せ
601 量水器
602 公共桝
603 水道集中検針盤
604 貯留槽
605 汲み上げポンプ
606 加圧ポンプ
607 散水栓
608 消火栓
609 側溝
610 設備スペース
611 外灯
61 フェンス
71 池
72 森
R,R1,R2,R31,R32,R33 道路
T1 上底
T2 下底
T3 斜辺
T4 対辺
U 住戸ユニット

Claims (11)

  1. 入居者の共用部分である敷地に、互いが離間して配置された戸建構造を有する住戸と、
    前記住戸のための共用施設が設けられた管理棟と備え
    前記住戸は、前記管理棟を中心とした放射状に配置され
    前記それぞれの住戸とのライフラインは、前記管理棟にて集約され、前記道路に敷設されたライフラインへ通じており、
    前記管理棟には、前記それぞれの住戸のライフラインの使用量を計測する計量メーターが設けられていることを特徴とする集合住宅構造。
  2. 前記管理棟には、前記敷地に接する道路からそれぞれの住戸への出入口となるエントランスが設けられている請求項1記載の集合住宅。
  3. 前記住戸は、平面視矩形状に形成され、前記管理棟に向いた正面壁に対する両方の側面壁が窓無し壁面である請求項記載の集合住宅。
  4. 前記住戸には太陽電池パネルが設けられ、
    前記管理棟には、前記住戸に設けられた太陽電池パネルからの電力を蓄電して、前記住戸へ供給する電力供給装置と、余剰電力を電力へ売電する売電装置とが設置されている請求項1からのいずれかの項に記載の集合住宅。
  5. 前記敷地には、前記住戸全体を囲い、前記管理棟の出入口から出入り可能とする塀または柵が設けられ、
    前記管理棟には、前記住戸から前記管理棟の出入口の施錠が解除可能なオートロック装置のインターフォンが設けられている請求項1からのいずれかの項に記載の集合住宅。
  6. 前記管理棟と前記住戸との間には、広場が設けられている請求項1からのいずれかの項に記載の集合住宅。
  7. 前記住戸は、前記敷地に含まれる略台形状の住戸地に、幅狭とした上底から幅広とした下底へ向かうに従って、奥行きが短い住戸の順に、住戸ユニットとして配置されている請求項1記載の集合住宅。
  8. 前記住戸ユニットが配置された住戸地は、隣接する他の住戸地と前記上底側と前記下底側とを揃え、円弧状の道路の曲がり方向の外側に前記上底が面した状態で、複数配置されている請求項記載の集合住宅。
  9. 前記円弧状の道路は、隣接する他の円弧状の道路と曲がり方向の内側同士を向け、一端同士と他端同士とが合流した状態で配置され、
    前記他の円弧状の道路にも、前記住戸ユニットが配置された住戸地が曲がり方向の外側に前記上底が面した状態で複数配置されている請求項記載の集合住宅。
  10. 前記円弧状の道路と前記他の円弧状の道路とが向き合った間のスペースには、前記管理棟が配置されている請求項記載の集合住宅。
  11. 戸建構造を有する集合住宅の住戸を敷地に配置する方法であって、
    前記住戸のための共用施設が設けられた管理棟を中心して、前記住戸の入居者の共用部分である敷地に、前記住戸を、互いに離間させて放射状に配置し、
    それぞれの住戸とのライフラインを、前記管理棟にて集約して、前記道路に敷設されたライフラインへ通じさせ、
    前記管理棟に、前記それぞれの住戸のライフラインの使用量を計測する計量メーターを設けることを特徴とする住戸の配置方法。
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