JP5465368B2 - セルロースエステル及びその製造方法 - Google Patents
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(式中、[S]は原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、[S]0は塩基添加前の原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、係数aは0.5〜2、係数kは0.01〜0.1、tは、連続的添加では塩基添加開始からの経過時間(分)、間欠的添加では塩基の添加からの経過時間(分)を示す)
上記方法は、熟成工程で、塩基を連続的又は間欠的(段階的)に添加して反応系中の硫酸量[S]を下記式で表される範囲に制御してもよい。
(式中、[S]は原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、[S]oは塩基添加前の原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、係数aは0.5〜2、tは、連続的添加では塩基添加開始からの経過時間(分)、間欠的添加では塩基の添加からの経過時間(分)を示す)
なお、上記方法において、塩基添加前又は中和前(t=0)の硫酸量は外挿により求めることができるが、実用的な観点からすると、上記製造方法は、塩基を連続的又は間欠的に添加し、塩基の添加から3分経過以内に反応系中の硫酸量[S]を下記式で表される範囲に制御してもよい。
(式中、[S]は原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、[S]0は塩基添加前(又は中和前)の原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、tは、連続的添加では塩基添加開始からの経過時間(分)、間欠的添加では塩基の添加からの経過時間(分)を示す)
前記式において、[S]は熟成工程での残存硫酸量に対応し、[S]0は塩基の添加前又は中和前の残存硫酸量に対応する。
DS6≧0.91 (II)
(式中、DS2はグルコース単位の2−位のアシル基平均置換度、DS3はグルコース単位の3−位のアシル基平均置換度、DS6はグルコース単位の6−位のアシル基平均置換度を示す。)
また、塩基として少なくともカルシウム成分を用いた場合、カルシウム含量10〜110ppm、残存硫酸量10〜150ppm、残存硫酸に対するカルシウムの化学当量比0.5〜3.0、粘度平均重合度230〜380、および平均酢化度58〜62.5%のセルローストリアセテートを得ることもできる。
セルロースエステルは、硫酸触媒の存在下、セルロースをアシル化剤でアシル化した後、熟成することにより製造できる。すなわち、セルロースエステルは、必要によりセルロースを活性化処理した後、硫酸触媒の存在下、セルロースをアシル化剤でアシル化した後、熟成(又は加水分解)することにより製造できる。より詳細には、セルロースエステル(セルロースアセテートなど)は、通常、セルロースをアシル基に対応する有機カルボン酸(酢酸など)により活性化処理(活性化工程)した後、硫酸触媒を用いてアシル化剤(無水酢酸など)によりトリアシルエステル(トリアセテートなど)を調製し(アシル化工程)、水又は塩基(通常、水溶液の形態の塩基)を添加してアシル化反応を停止させ、水および硫酸触媒(又は残存硫酸触媒)の存在下で、熟成(又は加水分解又はケン化)することによりアシル化度を調整する(脱アシル化工程又はケン化・熟成工程)ことにより製造できる。なお、一般的なセルロースエステルの製造方法については、「木材化学(上)」(右田ら、共立出版(株)1968年発行、第180頁〜第190頁)を参照できる。
(式中、[S]は原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、[S]0は中和前(塩基添加前)の原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、係数aは0.5〜2、係数kは0.01〜0.1、tは、連続的添加では塩基添加開始からの経過時間(分)、段階的添加では塩基の添加からの経過時間(分)を示す。)
より具体的には、塩基を連続的又は間欠的(段階的)に添加して反応系中の硫酸量[S]を下記式(2)で表される範囲に制御し、熟成反応を行うことができる。
(式中、[S]、[S]0、a、tは前記に同じ)
なお、前記式(1)及び(2)において、中和前(塩基添加前)の原料セルロース100重量部に対する硫酸量[S]0は塩基の添加条件(添加量、添加方法)と残存硫酸成分量との関係に基づいて外挿により求めることができるが、中和前の反応系中の硫酸量を実際に測定することは困難である。そのため、実用的な観点からすると、塩基を連続的又は段階的に添加する方法において、各塩基の添加(又は添加完了)から3分経過以内の反応系中の硫酸量(原料セルロース100重量部に対する硫酸量)[S]を下記式(3)で表される範囲に制御し、熟成反応を行ってもよい。すなわち、上記式(2)を下記式(3)に置き換えて反応系中の硫酸量を制御しつつ、熟成反応を行ってもよい。
(式中、[S]は原料セルロース100重量部に対する硫酸量(重量部)、[S]0は塩基の添加前(塩基添加前)の原料セルロース100重量部に対する反応系の硫酸量(重量部)、tは、連続的添加では塩基添加開始からの経過時間(分)、段階的添加では塩基の添加からの経過時間(分)を示す)
式(3)において、[S]0は、各塩基の添加(又は添加完了)から3〜5分経過後(特に3分経過後)の硫酸量(重量部)として測定する場合が多い。前記反応系中の硫酸量(重量部)は、反応系中の残存硫酸量(特に結合硫酸を含む残存硫酸成分量)を意味する。
DS6≧0.91 (II)
(式中、DS2はグルコース単位の2−位のアシル基平均置換度、DS3はグルコース単位の3−位のアシル基平均置換度、DS6はグルコース単位の6−位のアシル基平均置換度を示す。)
好ましい態様では、DS2+DS3=1.95〜2.0(好ましくは1.96〜2.0、さらに好ましくは1.97〜2.0、特に1.97〜1.99)程度、DS6=0.91〜0.96(好ましくは0.92〜0.95)程度である。
本発明のセルロースエステルは、脂肪族アシル基などを有する種々のセルロースエステルであってもよい。代表的なセルロースエステルとしては、C1-10アルキルカルボニル基を有するセルロースエステル、例えば、セルロースアルキルカルボニルエステル(セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレートなどのセルロースC2-6アルキルカルボニルエステル類、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースアセチルC3-6アルキルカルボニルエステル類(脂肪族混酸エステル類))が例示できる。好ましいセルロースエステルは、セルロースC2-4アルキルカルボニルエステル類(特に、セルロースアセテート)やセルロースアセチルC3-4アルキルカルボニルエステル類(特に、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート)である。光学フィルム分野においては、諸特性に優れるセルロースアセテート(セルロースジアセテート、セルローストリアセテート)を用いる場合が多い。これらのセルロースエステルは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
[η]=(lnηr e l)/c
DP=[η]/(6×10- 4)
(式中、tは溶液の通過時間(秒)、t0は溶媒の通過時間(秒)、cは溶液のセルローストリアセテート濃度(g/L)、ηr e lは相対粘度、[η]は極限粘度、DPは平均重合度を示す)。
=[6090−14×B×(34.5+A−C)]/(3739×C)
なお、置換基種及び置換度の異なるセルロースエステル間での比較を容易にするため、本明細書中では、セルロースエステル中のカルボキシル基含量はセルロース換算とする。すなわち、セルロースエステル中のカルボキシル基含量は、完全に加水分解分解すると100gのセルロースを生じるセルロースエステル量を基準とする。例えば、セルローストリアセテート(置換度3)の場合、100gを加水分解すると、56.25gのセルロースを生じるため、前記式に従って求めたカルボキシル基含量(セルロースエステル換算:meq/100g)に、100/56.25=1.778倍を乗じた値が、セルロースアセテート(置換度3)のカルボキシル基含量(セルロース換算:meq/100g)となる。
乾燥したセルロースエステル12.0gを正確に秤量し、溶媒(メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒やアセトンなど)88.0gを加えて完全に溶解させる(12重量%試料溶液)。色差計(日本電色工業(株)製,色差計Σ90)と、ガラスセル(横幅45mm,高さ45mm,光路長10mm)を用い、下記式によりYIを算出する。
(式中、YI1 は溶媒のYI値,YI2 は12重量%試料溶液のYI値を示す)。
濁度計(日本電色工業製)を用い、ガラスセル(横幅45mm,高さ45mm,光路長10mm)を使用し、次のようにして測定する。上記と同様の溶媒をガラスセルに入れて濁度計にセットし、0点合わせと標準合わせを行う。次いで、ガラスセルに上記と同様にして調製した12重量%試料溶液を入れて濁度計にセットし、数値を読み取る。
セルロースエステルフィルムの製造方法は、溶融製膜方法および溶液製膜方法のいずれであってもよいが、平面性に優れたフィルムを製造するためには、溶液製膜方法が好ましい。なお、フィルム成形や紡糸においては、通常、セルロースジアセテート乃至セルローストリアセテート(特にセルローストリアセテート)が使用される。
メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶液にセルローストリアセテートを溶解し、所定の濃度c(2.00g/L)の溶液を調製し、この溶液をオストワルド粘度計に注入し、25℃で粘度計の刻線間を溶液が通過する時間t(秒)を測定する。一方、前記混合溶媒単独についても上記と同様にして通過時間t0(秒)を測定し、下記式に従って、粘度平均重合度を算出した。
(式中、tは溶液の通過時間(秒)、t0は溶媒の通過時間(秒)、cは溶液のセルローストリアセテート濃度(g/L)、ηr e lは相対粘度、[η]は極限粘度、DPは平均重合度を示す)。
試料を、ピリジン溶媒中、無水プロピオン酸でプロピオニル化した後、クロロホルム溶媒で13C−NMRスペクトルを測定し、169.1〜170.2ppm付近に現れるアセチルカルボニル炭素の3シグナルの強度を積分してアセチルカルボニル炭素シグナル積分強度∫Acを算出するとともに、172.7〜173.6ppm付近に現れるプロピオニルカルボニル炭素の3シグナルの強度を積分してプロピオニルカルボニル炭素シグナル積分強度∫Prを算出した。なお、NMR測定条件は次の通りであった。
測定温度:: 40℃
サンプル量:160〜180mg(φ10mm)
観測核:13C(1H完全デカップリング)
データポイント数:32768
パルス角と時間:45°,9μsec
データ取り込み時間:0.9667sec
待ち時間:2.0333sec
積算回数:18,000回
置換度(DS)は次式で求めた。なお、下記式において、ΣAcはアセチルカルボニル炭素シグナル積分強度を示し、ΣPrはプロピオニルカルボニル炭素シグナル積分強度を示す。
なお、13C−NMRスペクトルにおいて、169.1〜170.2ppm付近に現れるアセチルカルボニル炭素の3シグナルは、高磁場側からそれぞれ2−、3−、6−位に帰属される。各シグナルの極大に対して±0.2ppmの範囲の強度を積分し、得られた各積分値を各アセチルカルボニル炭素シグナルの積分強度と定義し、次式からDSi(iは2−、3−または6−位を示す)を求めた。なお、式中、i−位のアセチルカルボニル炭素シグナル積分強度を∫Aciで示し、2−、3−または6−位のアセチルカルボニル炭素シグナル積分強度を∫Ac2、∫Ac3、及び∫Ac6で示す。
〈残存硫酸量の測定〉
乾燥したセルロースエステルを1300℃の電気炉で焼き、生成した亜硫酸ガスを10%過酸化水素水にトラップし、このトラップ液を規定水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。得られた値は、絶乾セルロースエステル当たりのH2SO4換算の量としてppm単位(重量基準)で表示した。
乾燥したセルローストリアセテートを完全に燃焼させた後、灰分を塩酸に溶解した前処理を行った上で原子吸光法により測定した。測定値は絶乾状態のセルロースエステル1g中のカルシウム含有量としてppmを単位としてppm単位(重量基準)で表示した。
広葉樹クラフト法パルプ(α−セルロース含量98.5重量%)100重量部に氷酢酸50重量部を散布して前処理活性化させた後、氷酢酸445重量部、無水酢酸265重量部、および硫酸8.3重量部の混合物を添加し、37℃以下の温度で撹拌混合しながらエステル化を行った。なお、繊維片がなくなったときをエステル化反応の終点とした。エステル化反応終了時に反応系に水を添加し、過剰の無水酢酸を分解させてアシル化反応(エステル化反応)を停止し、反応系中の水分量を酢酸に対して10モル%に調整し、50℃で60分間保持することにより熟成反応を行った(又は熟成工程を開始した)。そして、触媒硫酸量に対して十分に過剰量の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、残存硫酸を完全に中和して熟成反応を停止させた。
以下の操作を行う以外、比較例1と同様としてセルローストリアセテートを生成させた。エステル化反応終了時に反応系に24.8重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を一括で添加することにより過剰の無水酢酸を分解せしめつつ残存硫酸量が4.2重量部になるように中和してアシル化反応を停止し、反応系中の水分量を酢酸に対して10モル%に調整し、70℃で25分間保持することにより熟成を行った(又は熟成工程を開始した)。そして、過剰量の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、残存硫酸を完全に中和して熟成反応を停止させた。
広葉樹クラフト法パルプ(α−セルロース含量98.5%)100重量部に氷酢酸100重量部を散布して前処理活性化させた後、氷酢酸365重量部、無水酢酸245重量部、および硫酸9重量部の混合物を添加し、37℃以下の温度で撹拌混合しながらエステル化を行った。反応系に26.2重量部の30重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加することにより過剰の無水酢酸を分解してエステル化反応を中止(アシル化反応を停止)するとともに残存硫酸量が4重量部となるように中和し、反応系中の水分量を酢酸に対して10モル%に調整した。熟成工程では、30分かけて60℃に昇温させることにより熟成反応を行った後、5分間かけて7.4重量部の30重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、硫酸量が2.5重量部になるように中和し、70℃で30分間保持して第1の熟成反応を行った。すなわち、熟成工程において、中和操作(部分中和操作)を1回行った。その後、過剰量の30重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、残存硫酸を完全に中和して熟成反応を停止した。
以下の操作を行う以外、比較例1と同様としてセルローストリアセテートを生成させた。エステル化反応終了時に反応系に水を添加し、過剰の無水酢酸を分解させ、反応系中の水分量を酢酸に対して10モル%に調整し、50℃で50分間保持して熟成を行った。熟成工程では、5分間かけて24.8重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、硫酸量が4.2重量部になるまで中和し、さらに50℃で10分間保持し、第1の熟成反応を行った。さらに、5分間かけて12.7重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、硫酸量が2重量部になるまで中和し、50℃で20分間保持し、第2の熟成反応を行った。さらに、5分間かけて6重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、硫酸量が1重量部になるまで中和し、50℃で25分間保持し、第3の熟成反応を行った。すなわち、熟成工程において、中和操作(部分中和操作)を3回繰り返した。その後、過剰量の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、残存硫酸を完全に中和して熟成反応を停止した。
比較例2と同様に以下の操作を行った。すなわち、熟成工程において、24.8重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を5分間かけて添加し、硫酸量が4.2重量部になるまで中和し、50℃で25分間保持し、第1の熟成反応を行った。次いで、5分間かけて12.7重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、硫酸量が2重量部になるまで中和し、50℃で10分間保持し、第2の熟成反応を行った。また、5分間かけて6重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、硫酸量が1重量部になるまで中和し、50℃で20分間保持し、第3の熟成反応を行った。さらに、5分間かけて3重量部の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、硫酸量が0.5重量部になるまで中和し、50℃で25分間保持し、第4の熟成反応を行った。すなわち、熟成工程において、中和操作(部分中和操作)を4回繰り返した。その後、過剰量の24重量%酢酸マグネシウム水溶液を添加し、残存硫酸を完全に中和して熟成反応を停止した。
実施例2の第1及び第4の熟成反応において、50℃で25分間保持に代えて、それぞれ70℃で20分間保持することにより、熟成を行う以外、実施例2と同様にしてセルローストリアセテートを得た。
Claims (10)
- 硫酸触媒の存在下、セルロースをアシル化剤でアシル化した後、熟成してエステル化度を調整し、セルロースエステルを製造する方法であって、所定のエステル化度に到達した後、熟成工程において、反応開始から反応の停止までに、塩基を連続的に、又は少なくとも3回に分けて間欠的に反応系中の硫酸触媒1当量に対して1回当たり0.2〜0.8当量で添加して、残存硫酸の存在下で、熟成した後、反応系中の残存硫酸を完全に中和する熟成工程とを含むセルロースエステルの製造方法。
- 熟成工程の反応開始から反応の停止までの間に、塩基を添加する操作を少なくとも4回繰り返す請求項1記載の製造方法。
- 熟成工程での反応を温度20〜60℃で行う請求項1記載の製造方法。
- 熟成工程の反応開始時に、当初の硫酸触媒量に対して25〜90当量%の塩基を添加する請求項1記載の製造方法。
- 硫酸の存在下、セルロースと無水酢酸とを反応させてアセチル化した後、熟成してアセチル化度を調整し、セルロースアセテートを製造する方法であって、塩基として、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物から選択された少なくとも一種を用いる請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で得られたセルロースエステルであって、グルコース単位の6−位のアシル基平均置換度が0.91〜1.0であり、残存硫酸量が10〜150ppmであり、かつ粘度平均重合度が230〜380であるセルロースエステル。
- グルコース単位の2−位、3−位及び6−位のアシル基平均置換度が下記式(I)及び(II)を満足し、残存硫酸量が20〜130ppmである請求項6記載のセルロースエステル。
DS2+DS3≧1.95 (I)
DS6≧0.91 (II)
(式中、DS2はグルコース単位の2−位のアシル基平均置換度、DS3はグルコース単位の3−位のアシル基平均置換度、DS6はグルコース単位の6−位のアシル基平均置換度を示す) - カルシウム含量10〜110ppm、残存硫酸量25〜110ppm、残存硫酸に対するカルシウムの化学当量比0.5〜3.0、および平均酢化度58〜62.5%のセルローストリアセテートである請求項6記載のセルロースエステル。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で得られたセルロースエステルで構成されているセルロースエステルフィルム。
- 液晶表示装置用光学補償フィルム又は偏光板の保護フィルムである請求項9記載のセルロースエステルフィルム。
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