JP2003055466A - セルロースアシレート溶液およびセルロースアシレートフイルムの製造方法 - Google Patents

セルロースアシレート溶液およびセルロースアシレートフイルムの製造方法

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JP2003055466A
JP2003055466A JP2001246404A JP2001246404A JP2003055466A JP 2003055466 A JP2003055466 A JP 2003055466A JP 2001246404 A JP2001246404 A JP 2001246404A JP 2001246404 A JP2001246404 A JP 2001246404A JP 2003055466 A JP2003055466 A JP 2003055466A
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Tsukasa Yamada
司 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロースアシレート溶液の白濁を防止
しつつ、フイルム面状を改良する。 【解決手段】 セルロースアシレートを、基本的に塩素
系有機溶媒から構成される溶剤に溶解させるセルロース
アシレート溶液の製造方法であって、該溶剤とセルロー
スアシレートの混合物を、−100乃至−10℃の温度
に曝して溶解することを特徴とする製造方法により得ら
れたセルロースアシレート溶液からフイルムを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースアシレ
ートフイルム溶液およびセルロースアシレートフイルム
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアシレートフイルムは、その
強靭性と難燃性から各種の写真材料や光学材料に用いら
れている。セルロースアシレートフイルムは、代表的な
写真感光材料の支持体である。また、セルロースアシレ
ートフイルムは、その光学的等方性から、近年市場の拡
大している液晶表示装置にも用いられている。液晶表示
装置における具体的な用途としては、偏光板の保護フイ
ルムおよびカラーフィルターが代表的である。
【0003】セルロースアシレートフイルムは、一般に
ソルベントキャスト法またはメルトキャスト法により製
造する。ソルベントキャスト法では、セルロースアシレ
ートを溶媒中に溶解した溶液(ドープ)を支持体上に流
延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成する。メルトキ
ャスト法では、セルロースアシレートを加熱により溶融
したものを支持体上に流延し、冷却してフイルムを形成
する。ソルベントキャスト法の方が、メルトキャスト法
よりも平面性の高い良好なフイルムを製造することがで
きる。このため、実用的には、ソルベントキャスト法の
方が普通に採用されている。ソルベントキャスト法につ
いては、多くの文献に記載がある。最近のソルベントキ
ャスト法では、ドープを支持体上へ流延してから、支持
体上の成形フイルムを剥離するまでに要する時間を短縮
して、製膜工程の生産性を向上させることが課題になっ
ている。例えば、特公平5−17844号公報には、高
濃度ドープを冷却ドラム上に流延することにより、流延
後、剥ぎ取りまでの時間を短縮することが提案されてい
る。
【0004】ソルベントキャスト法に用いる溶媒は、単
にセルロースアシレートを溶解することだけでなく、様
々な条件が要求される。平面性に優れ、厚みの均一なフ
イルムを、経済的に効率よく製造するためには、適度な
粘度とポリマー濃度を有する保存安定性に優れた溶液
(ドープ)を調製する必要がある。ドープについては、
ゲル化が容易であることや支持体からの剥離が容易であ
ることも要求される。そのようなドープを調製するため
は、溶媒の種類の選択が極めて重要である。溶媒につい
ては、蒸発が容易で、フイルム中の残留量が少ないこと
も要求される。セルロースアシレートの溶媒として実用
化されている有機溶媒は基本的にはメチレンクロリドに
限定されているが、メチレンクロリドで作製したドープ
でも、その溶解性、液粘度等で十分満足いくものではな
く、その改良が必要であった。
【0005】メチレンクロリドへのセルロースアシレー
トの溶解は0℃から40℃程度で行われているが、溶解
方法については改良の余地があると推定される。実際
に、J.M.G.Cowie他の論文(Makromol,che
m.,143巻,105頁(1971年))においては、置換度が2.8
0乃至2.90の範囲にあるセルロースアシレートを、
アセトン中で−80℃から−70℃に冷却した後、加温
することにより、アセトン中にセルロースアシレートが
0.5乃至5質量%に溶解している希薄溶液が得られた
ことを報告している(ただし、ここでのアシル基はアセ
チル基に限定されている)。以下、このように、セルロ
ースアシレートと有機溶媒との混合物を冷却して、溶液
を得る方法を「冷却溶解法」と称する。また、セルロー
スアシレートのアセトン中への溶解については、上出健
二他の論文「三酢酸セルロースのアセトン溶液からの乾
式紡糸」、繊維機械学会誌、34巻、57頁(1981
年)にも記載がある。この論文は、その標題のように、
冷却溶解法を紡糸方法の技術分野に適用したものであ
る。論文では、得られる繊維の力学的性質、染色性や繊
維の断面形状に留意しながら、冷却溶解法を検討してい
る。この論文では、繊維の紡糸のために10乃至25質
量%の濃度を有するセルロースアセテートの溶液を用い
ている。また、上記冷却溶解以外にも、混合物を高温、
高圧条件下で溶解させる「高温溶解法」が提案されてい
る。
【0006】このように、実際に行われているメチレン
クロリドへのセルロースアシレートへの溶解条件の構築
および、製造適性付与はフイルムを製造する上で極めて
重要であるといえる。本発明者らの鋭意検討の結果、メ
チレンクロリド溶剤系に冷却溶解を用いることで、溶解
性をさらに改良でき、液の安定性、フイルムの面状を改
良できることが判明し、本発明に至ったものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、セル
ロースアシレートの塩素系溶液への溶解を十分なレベル
にまで到達させ、溶液物性、経時安定性にすぐれた液を
供給することである。さらに本発明の目的は、面状、膜
強度で優れたセルロースアシレートフイルムを製造する
ことでもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記の
(1)〜(12)の製造方法により達成された。 (1)セルロースアシレートを、基本的に塩素系有機溶
媒から構成される溶剤に溶解させるセルロースアシレー
ト溶液の製造方法であって、該溶剤とセルロースアシレ
ートの混合物を、−100乃至−10℃の温度に曝して
溶解することを特徴とするセルロースアシレート溶液の
製造方法。 (2)該塩素系溶剤が、基本的にメチレンクロリドから
なることを特徴とする(1)に記載のセルロースアシレ
ート溶液の製造方法。 (3)該溶剤が、メチレンクロリドとアルコールとの混
合溶剤からなることを特徴とする(1)もしくは(2)
に記載のセルロースアシレート溶液の製造方法。 (4)−100乃至−10℃の温度に曝す時間が、3分
乃至6時間であることを特徴とする(1)乃至(3)の
うちのいずれかに記載のセルロースアシレート溶液の製
造方法。
【0009】(5)溶液を所定の冷却温度に冷却した冷
却装置中を移送することで、溶液を−100乃至−10
℃の温度に冷却してセルロースアシレートを連続で溶解
することを特徴とする(1)乃至(4)のうちのいずれ
かに記載のセルロースアシレート溶液の製造方法。 (6)セルロースアシレートの全アシル置換度の合計が
2.75以上2.90以下であり、かつ6位のアシル置
換度が0.92以上であることを特徴とする(1)乃至
(5)のうちのいずれかに記載のセルロースアシレート
溶液の製造方法。 (7)6位のアシル置換度が、2位、3位のアシル置換
度に比べて高いことを特徴とする(1)乃至(6)のう
ちのいずれかに記載のセルロースアシレート溶液の製造
方法。 (8)平均粒子径が0.1μm以下のシリカ粒子、可塑
剤および紫外線吸収剤が添加されたことを特徴とする
(1)乃至(7)のうちのいずれかの項に記載のセルロ
ースアシレート溶液の製造方法。
【0010】(9)(1)乃至(8)のうちのいずれか
に記載の製造方法で得られたセルロースアシレート溶液
を支持体上に塗布して、セルロースアシレートフイルム
を形成することを特徴とするセルロースアシレートフイ
ルムの製造方法。 (10)共流延法により二層、または三層を流延製膜す
ることを特徴とする(9)に記載のセルロースアシレー
トフイルムの製造方法。 (11)外部層の厚さが、1〜20μmの範囲にある
(10)に記載のセルロースアシレートフイルムの製造
方法。 (12)(9)乃至(11)のうちのいずれかに記載の
製造方法により得られたセルロースアシレートフイルム
から形成されたことを特徴とする偏光板保護膜。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に好ましく用いられるセル
ロースアシレート原料綿については、発明協会公開技報
2001−1745,7頁右段の26行目以降に記載の
「4.セルロースアシレート原料綿」に関する記載事項
を用いることができる。
【0012】セルロースアシレートの合成方法の基本的
な原理は、右田他、木材化学180〜190頁(共立出
版、1968年)に記載されている。代表的な合成方法
は、無水酢酸−酢酸−硫酸触媒による液相酢化法であ
る。具体的には、木材パルプ等のセルロース原料を適当
量の有機酸で前処理した後、予め冷却したアシル化混液
に投入してエステル化し、完全セルロースアシレート
(2位、3位および6位のアシル置換度の合計が、ほぼ
3.00)を合成する。上記アシル化混液は、一般に、
溶媒としての有機酸、エステル化剤としての無水有機酸
および触媒としての硫酸を含む。無水有機酸は、これと
反応するセルロースおよび系内に存在する水分の合計よ
りも、化学量論的に過剰量で使用することが普通であ
る。アシル化反応終了後に、系内に残存している過剰の
無水有機酸の加水分解およびエステル化触媒の一部の中
和のために、中和剤(例えば、カルシウム、マグネシウ
ム、鉄、アルミニウムまたは亜鉛の炭酸塩、酢酸塩また
は酸化物)の水溶液を添加する。次に、得られた完全セ
ルロースアシレートを少量の酢化反応触媒(一般には、
残存する硫酸)の存在下で、50〜90℃に保つことに
より、ケン化熟成し、所望のアシル置換度および重合度
を有するセルロースアシレートまで変化させる。所望の
セルロースアシレートが得られた時点で、系内に残存し
ている触媒を前記のような中和剤を用いて完全に中和す
るか、あるいは、中和することなく、水または希硫酸中
にセルロースアシレート溶液を投入(あるいは、セルロ
ースアシレート溶液中に、水または希硫酸を投入)して
セルロースアシレートを分離し、洗浄および安定化処理
によりセルロースアシレートを得る。
【0013】また、全アシル置換度の合計が2.75以
上2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.
92以上であるセルロースアシレートを特に好ましく用
いることができる。以下、全アシル置換度の合計が2.
75以上2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度
が0.92以上であるセルロースアシレートについて記
す。通常のセルロースアシレートの合成方法では、2位
または3位のアシル置換度の方が、6位のアシル置換度
よりも高い値になり、通常は6位アシル基の置換度は
0.92未満、実際には0.85から0.91の範囲に
なっている。全アシル置換度の合計が2.75以上2.
90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.92以
上であるセルロースアシレートは合成方法を工夫するこ
とにより、6位のアシル置換度を高めたものである。具
体的な合成条件としては、通常のセルロースアシレート
のアシル化の工程において硫酸触媒の量を減らし、アシ
ル化反応の時間を長くすることが好ましい。硫酸触媒が
多いと、アシル化反応の進行が速くなるが、触媒量に応
じてセルロースとの間に硫酸エステルが生成し、反応終
了時に遊離して残存水酸基を生じる。硫酸エステルは、
反応性が高い6位により多く生成する。そのため、硫酸
触媒が多いと6位のアシル置換度が小さくなる。従っ
て、その合成には、可能な限り硫酸触媒の量を削減し、
それにより低下した反応速度を補うため、反応時間を延
長する必要がある。
【0014】全アシル置換度の合計が2.75以下の場
合、フイルムが吸湿しやすくなり、加水分解を受けやす
くなるためフイルムの耐久性が低下する。また、湿度等
による寸法変化も大きくなる。逆に、2.90以上であ
るとセルロースアシレートの有機性が上がるため溶媒と
の親和性が増大し、ドープの粘度が上昇してしまう。従
って、全アシル置換度の合計は2.75以上、2.90
であることが好ましい。
【0015】ところで6位の水酸基が2位、3位の水酸
基と異なり一級水酸基であるため、水酸基の水素結合が
極めて起こりやすいことがわかってきた。従って6位の
アシル置換度を090以上とすることにより、溶剤への
溶解性は著しく向上し、粘度が低下するために流延適性
上好ましいドープを得ることが可能となる。6位のアシ
ル置換度の範囲は、合成適正等を考慮すると、0.92
以上0.98以下が好ましい。また、6位のアシル置換
度が0.92以上のセルロースアシレートは、膜強度の
観点からアシル置換基の炭素数は小さい方が望ましく、
全てアセチル基である方が好ましい。
【0016】本発明では、ソルベントキャスト法により
セルロースアシレートフイルムを製造することが好まし
く、セルロースアシレートドープを用いてフイルムは製
造される。用いられる有機溶媒は基本的に塩素系溶剤で
あるが、アルコール類を併用することが好ましい。ま
た、少量であればケトン類、エステル類を混合すること
により、液特性を調整することができる。これらのエス
テル類、ケトン類は環状構造を有していてもよく、2種
類以上の官能基を有するものでもよい。
【0017】塩素系溶剤はメチレンクロリドが最も好ま
しいが、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等も用
いることができる。これらの溶剤を混合することも全く
問題ない。
【0018】また、アルコールの例には、メタノール、
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1
−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキサノール、
2−フルオロエタノール、および2,2,2−トリフル
オロエタノールなどが挙げられる。このうち特に好まし
いのはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2
−プロパノール、1−ブタノールである。
【0019】塩素系溶剤と併用可能な非塩素系溶剤につ
いては、発明協会公開技報2001−1745,12頁
左段の30行目から15頁左段の13行目に記載のもの
を挙げることができるが特にこれに限定されない。
【0020】ところで本発明でのセルロースアシレート
の溶剤は、基本的に塩素系溶剤から構成される。「基本
的に構成される」とは、有機溶媒中の塩素系溶剤の割合
が70質量%以上であり、好ましくは80質量%以上で
あることを意味する。
【0021】本発明で好ましいこれらの溶媒の組み合わ
せの具体例を以下に示すが、これらに限定されない。 S−1:メチレンクロリド/メタノール(95/5、質
量部) S−2:メチレンクロリド/メタノール(90/10、
質量部) S−3:メチレンクロリド/メタノール/n−ブタノー
ル(80/15/5、質量部) S−4:メチレンクロリド/クロロホルム/メタノール
(80/10/10、質量部) S−5:メチレンクロリド/1,2−ジクロロエタン/
エタノール(70/20/10、質量部) S−6:メチレンクロリド/アセトン/メタノール(8
0/10/10、質量部) S−7:メチレンクロリド/酢酸メチル/n−プロパノ
ール(85/10/5、質量部)
【0022】セルロースアシレート溶液を作製するに
は、室温下でタンク中の溶剤を撹拌しながら上記セルロ
ースアシレートを添加することでまず溶剤への膨潤を行
う。膨潤時間は最低10分以上が必要であり、10分以
下では不溶解物が残存する。また、セルロースアシレー
トを十分膨潤させるために溶剤の温度は、0から40℃
が好ましい。0℃以下では膨潤速度が低下し不溶解物が
残存する傾向にある、40℃以上では膨潤が急激に起こ
るために中心部分が十分膨潤しない。また、複数の溶媒
を用いる場合は、その添加順は特に限定されない。例え
ば、主溶媒中にセルロースアシレートを添加した後に、
他の溶媒(例えばアルコールなど)を添加してもよい
し、逆に他の溶媒により予めセルロースアシレートに湿
らせた後に主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に
有効である。セルロースアシレートの量は、この混合物
中に5〜40質量%含まれるように調整することが好ま
しい。セルロースアシレートの量は、10〜30質量%
であることがさらに好ましい。さらに、混合物中には後
述する任意の添加剤を添加しておいてもよい。
【0023】次に、混合物は−100〜−10℃(好ま
しくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−
20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却され
る。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−
75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30
〜−20℃)中で実施できる。このように冷却すると、
セルロースアシレートと有機溶媒の混合物は固化する。
冷却速度は、特に限定されないがバッチ式での冷却の場
合は、冷却に伴いセルロースアシレート溶液の粘度が上
がり、冷却効率が劣るために所定の冷却温度に達するた
めに効率よい溶解釜とすることが必要である。
【0024】また、本技術のセルロースアシレート溶液
は膨潤させたあと、所定の冷却温度にした冷却装置を短
時間移送することで達成できる。冷却速度は、速いほど
好ましいが、10000℃/秒が理論的な上限であり、
1000℃/秒が技術的な上限であり、そして100℃
/秒が実用的な上限である。なお、冷却速度は、冷却を
開始する時の温度と最終的な冷却温度との差について、
冷却を開始してから最終的な冷却温度に達するまでの時
間で割った値である。さらに、これを0〜200℃(好
ましくは0〜150℃、さらに好ましくは0〜120
℃、最も好ましくは0〜50℃)に加温すると、有機溶
媒中にセルロースアシレートが流動する溶液となる。昇
温は、室温中に放置するだけでもよし、温浴中で加温し
てもよい。この時、圧力を0.3〜30MPaになる
が、特に問題ない。その場合は、極力短時間で実施する
ことが好ましく、0.5〜60分以内が好ましく、特に
0.5〜2分の短時間の加熱が推奨される。
【0025】なお、溶解が不充分である場合は冷却、加
温の操作を繰り返してもよい。溶解が充分であるかどう
かは、目視により溶液の外観を観察するだけで判断する
ことができる。冷却溶解方法においては、冷却時の結露
による水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが
望ましい。また、冷却加温操作において、冷却時に加圧
し、加温時に減圧すると溶解時間を短縮することができ
る。加圧および減圧を実施するためには、耐圧性容器を
用いることが望ましい。以上の冷却溶解方法について
は、特開平9−95544号、同10−95854号、
および同10−95854号の各公報に詳細に記載され
ている。
【0026】上記で得られた本発明のドープのセルロー
スアシレートは場合により、更に溶解し易くするために
低い濃度で溶解してから、しかる後に濃縮手段を用いて
濃縮してもよい。具体的な方法としては、発明協会公開
技報2001−1745,25頁左段の10行目から同
28行目の(溶液濃縮)に記載のものを挙げることがで
きる。
【0027】溶液は流延に先だって金網、紙やネルなど
の適当な濾材を用いて、未溶解物やゴミ、不純物などの
異物を濾過除去しておくのが好ましい具体的な方法とし
ては、発明協会公開技報2001−1745,25頁左
段の29行目から右段の33行目の(ろ過)に記載のも
のを挙げることができる。
【0028】本発明のセルロースアシレート溶液には、
各調製工程において用途に応じた種々の添加剤を加える
ことができる。添加剤の例としては、可塑剤、紫外線防
止剤や劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、
ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミ
ン)、微粒子、剥離剤等が挙げられる。具体的には、発
明協会公開技報2001−1745,16頁左段の28
行目から22頁右段の下から5行目までに記載のものを
挙げることができる。
【0029】セルロースアシレート溶液を用いたフイル
ムの製造方法について述べる。セルロースアシレートフ
イルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリ
アセテートフイルム製造に供する溶液流延製膜方法及び
溶液流延製膜装置が用いられる。溶解タンク(釜)から
調製されたドープ(セルロースアシレート溶液)をスト
ックタンクで一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱
泡したり最終調製をする。ドープをドープ排出口から、
例えば回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定
量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧
型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行してい
る流延部の金属支持体の上に均一に流延され、金属支持
体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブ
とも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。得られるウェブ
の両端をクリップで挟み、幅保持しながらテンターで搬
送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群で搬送し乾燥
を終了して巻き取り機で所定の長さに巻き取る。テンタ
ーとロール群の乾燥装置との組み合わせはその目的によ
り変わる。ハロゲン化銀写真感光材料や電子ディスプレ
イ用機能性保護膜に用いる溶液流延製膜方法において
は、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電防止層、ハ
レーション防止層、保護層等のフイルムへの表面加工の
ために、塗布装置が付加されることが多い。
【0030】本発明においては、金属支持体としての平
滑なバンド上或いはドラム上に、2層以上の複数のセル
ロースアシレート溶液を共流延することが好ましい。例
えば、複数のセルロースアシレート溶液を流延する場
合、金属支持体の進行方向に間隔を置いて設けた複数の
流延口からセルロースアシレートを含む溶液をそれぞれ
流延させて積層させながらフイルムを作製してもよく、
例えば特開平11−198285号公報などに記載の方
法が適応できる。また、2つの流延口からセルロースア
シレート溶液を流延することによってフイルム化する方
法が挙げられ、特開平6−134933号公報に記載の
方法で実施できる。また、特開昭56−162617号
公報に記載の、高粘度セルロースアシレート溶液の流れ
を低粘度のセルロースアシレート溶液で包み込み、その
高、低粘度のセルロースアシレート溶液を同時に押出す
セルロースアシレートフイルム流延方法でもよい。この
ような共流延を行なうことにより、前述の様に表面の乾
燥における平滑化が進行するため面状の大幅な改良が期
待できる。共流延の場合、各層の厚さは特に限定されな
いが、好ましくは外部層が内部層より薄いことが好まし
い。その際の外部層の膜厚は、1〜50μmが好まし
く、特に好ましくは1〜30μmである。ここで、外部
層とは、2層の場合はバンド面(ドラム面)ではない
面、3層以上の場合は完成したフイルムの両表面側の層
を示す。内部層とは、2層の場合はバンド面(ドラム
面)。3層以上の場合は外部層より内側に有る層を示
す。さらに本発明のセルロースアシレート溶液は、他の
機能層(例えば、接着層、染料層、帯電防止層、アンチ
ハレーション層、UV吸収層、偏光層など)を同時に流
延することも実施しうる。
【0031】本発明のセルロースアシレートフイルムの
製造に係わる金属支持体上におけるドープの乾燥は、乾
燥工程における乾燥温度が30〜250℃、特に40〜
180℃であることが好ましく、特公平5−17844
号公報に記載がある。更には、積極的に幅方向に延伸す
る方法もあり、例えば、特開昭62−115035号、
特開平4−152125号、同4−284211号、同
4−298310号、および同11−48271号の各
公報に記載がある。フイルムの延伸は、一軸延伸でもよ
く二軸延伸でもよい。フイルムの延伸倍率(元の長さに
対する延伸による増加分の比率)は、10〜30%であ
ることが好ましい。
【0032】乾燥後のセルロースアシレートフイルムの
厚さは、使用目的によって異なるが、通常5〜500μ
mの範囲であり、20〜250μmの範囲が好ましく、
30〜180μmの範囲が最も好ましい。なお、光学用
途としては、30〜110μmの範囲が特に好ましい。
フイルム厚さの調製は、所望の厚さになるように、ドー
プ中に含まれる固形分濃度、ダイの口金のスリット間
隙、ダイからの押し出し圧力、金属支持体速度等を調節
すればよい。
【0033】ここで場合により、セルロースアシレート
フイルムの表面処理を行うことによって、セルロースア
シレートフイルムと各機能層(例えば、下塗層およびバ
ック層)との接着の向上を達成することができる。具体
的には、発明協会公開技報2001−1745,32頁
左段の16行目から32頁右段の42行目に記載のもの
をあげることができる。
【0034】用途によっては、セルロースアシレートフ
イルムの少なくとも一層に帯電防止層を設けたり、偏光
子と接着するための親水性バインダー層が設けられるこ
とが好ましい。具体的には、発明協会公開技報2001
−1745,32頁右段の下から12行目から45頁左
段の下から3行目に記載の層を設けることができる。
【0035】セルロースアシレート溶液からなるセルロ
ースアシレートフイルムは、様々な用途で用いることが
できる。具体的には、発明協会公開技報2001−17
45,45頁右段の下から5行目以降に記載されている
「14.用途」の項目を挙げることができる。
【0036】
【実施例】各実施例において、セルロースアシレート、
溶液およびフイルムの化学的性質および物理的性質は、
以下のように測定および算出した。
【0037】(1)セルロースアシレートの置換度
(%) 酢化度はケン化法により測定した。乾燥したセルロース
アシレートを精秤し、アセトンとジメチルスルホキシド
との混合溶媒(容量比4:1)に溶解した後、所定量の
1N−水酸化ナトリウム水溶液を添加し、25℃で2時
間ケン化した。フェノールフタレインを指示薬として添
加し、1N−硫酸(濃度ファクター:F)で過剰の水酸
化ナトリウムを滴定した。また、上記と同様の方法によ
り、ブランクテストを行った。そして、下記式に従って
酢化度(%)を算出した。 酢化度(%)=(6.005×(B−A)×F)/W 式中、Aは試料の滴定に要した1N−硫酸量(ml)、
Bはブランクテストに要した1N−硫酸量(ml)、F
は1N−硫酸のファクター、Wは試料質量を示す。尚、
複数のアシル基を含有する系では、そのpKaの差を使
って、各アシル基の量を求めた。また、T.Sei、
K.Ishitani、R.Suzuki、およびK.
Ikematsuの文献( Polymer Journal 17,1065(1
985))に記載の方法によっても同様に求めた。さらに、
これらにより求められた酢化度、その他のアシル基の量
からモル分子量を考慮して置換度に換算した。さらに、
セルロースアシレートの2位、3位および6位のアシル
置換度は、セルロースアセテートをアシル化に用いてい
ないアシル基でアシル化処理した後、手塚他の文献(Ca
rbohydr. Res. 273(1995)83-91)に記載の方法で13C
−NMRにより求めた。
【0038】(2)セルロースアシレートの粘度平均重
合度(DP) 絶乾したセルロースアシレート約0.2gを精秤し、メ
チレンクロリド:エタノール=9:1(質量比)の混合
溶剤100mlに溶解した。これをオストワルド粘度計
にて25℃で落下秒数を測定し、重合度を以下の式によ
り求めた。 ηrel =T/T0 T :測定試料の落下秒数 [η]=(1nηrel )/C T0:溶剤単独の落下秒数 DP=[η]/Km C :濃度(g/l) Km:6×10-4
【0039】(3)フイルム面状 フイルムを目視で観察し、その面状を以下の如く評価し
た。 A:フイルム表面は平滑であり、きわめて面状が良好で
ある。 B:フイルム表面は平滑であるが、まれに凹凸が認めら
れる。 C:フイルム表面は平滑であるが、弱い凹凸が比較的多
数見られる。 D:フイルム全面に弱い凹凸が認められる。 E:フイルムに強い凹凸が見られ、異物が見られる。
【0040】(4)フイルムのヘイズ ヘイズ計(1001DP型、日本電色工業(株)製)を
用いて測定した。
【0041】(5)溶液の安定性 得られた溶液またはスラリーの状態を40℃で静置保存
したまま観察し、以下のA、B、C、Dの4段階に評価
した。 A:30日間経時でも透明性と液均一性を示す。 B:20日間経時まで透明性と液均一性を保持している
が、30日で少し白濁が見られる。 C:液作製終了時では透明性と均一な液であるが、一日
経時するとゲル化し不均一な液となる。 D:液は膨潤・溶解が見られず不透明性で不均一な溶液
状態である。
【0042】(1−1)セルロースアシレート溶液の作
製 下記の2種の溶解方法にてセルロースアシレート溶液を
作製した。各本発明および比較例の詳細な溶剤組成につ
いては、第1表に記載した。なお、シリカ粒子(粒径2
0nm)、トリフェニルフォスフェート/ビフェニルジ
フェニルフォスフェート(1/2)、2,4−ビス−
(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジ
ンをそれぞれセルロースアシレートの0.5質量%、1
0質量%、1.0質量%添加した。また、剥離剤として
クエン酸モノメチルエステルをセルロースアシレートに
対して質量で1000ppmの割合で添加した(但し、
重層の場合には外部層にのみクエン酸モノメチルエステ
ルを添加した)。尚、本発明における共流延の内部層、
外部層を形成する液としては上記セルロースアシレート
溶液を濃度および溶剤を変えて用いた。詳細は第1表に
合わせて示した。
【0043】(1−1a)バッチ式冷却溶解(第1表に
「バッチ冷却」と記載) 溶剤中に、よく攪拌しつつ第1表記載のセルロースアシ
レートを徐々に添加し、室温(25℃)にて3時間放置
し膨潤させた。得られた膨潤混合物をゆっくり撹拌しな
がら、−8℃/分で−30℃まで冷却、その後第1表記
載の温度まで冷却し4時間経過した後、+8℃/分で昇
温し内容物のゾル化がある程度進んだ段階で、内容物の
撹拌を開始した。50℃まで加温しドープを得た。 (1−1b)連続式冷却溶解(第1表に「連続冷却」と
記載) 1−1aと同様にしてセルロースアシレートを膨潤させ
たあと、−80℃に冷却にした冷却管を移送し、液を連
続で冷却した。冷却管中では溶液は15秒以内に−70
℃以下に冷却されていた。冷却管中の滞留時間について
は、第1表に記載した。冷却した液を50℃に加温しド
ープを得た。 (1−1c)室温溶解(第1表に「室温」と記載) 1−1aと同様にしてセルロースアシレートを膨潤させ
たあと、室温で膨潤混合物を4時間撹拌した。溶解後、
液を50℃まで加温しドープを得た。
【0044】(1−2)セルロースアシレート溶液の濾
過 次に得られたドープを50℃にて、絶対濾過精度0.0
1mmの濾紙(東洋濾紙(株)製、#63)で濾過し、
さらに絶対濾過精度0.0025mmの濾紙(ポール社
製、FH025)にて濾過した。濾過後、ドープを40
℃にて30日間保温して流延に用いた。
【0045】(1−3)セルロースアシレートフイルム
の作製 (1−2)の溶液を、特開昭56−162617号公報
に記載の流延機を用いて流延し、120℃の環境下で3
0分乾燥して溶剤を蒸発させセルロースアシレートフイ
ルムを得た。層構成は本発明においては二層または三層
であり、二層ではバンド面から内部層/外部層の構成、
三層では外部層/内部層/外部層のサンドイッチ型構成
であった。詳細は第1表に示した。
【0046】(1−3)結果 得られたセルロースアシレートの溶液およびフイルムを
上述の項目に従って評価した。本発明のセルロースアシ
レート溶液およびフイルムは、その溶液安定性、フイル
ムの機械物性、光学物性において特に問題は認められ
ず、40℃で30日保温しておいても全く問題が生じな
かった。一方、比較例の溶液は実施例の溶液よりも安定
性に劣り、得られたフイルムの面状に問題が認められ
た。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】また、これらのフイルムを、製膜工程中の
乾燥工程中にオンラインで、あるいはその後オフライン
で130℃にて10%〜30%MD、TD延伸延伸し
た。これらは、延伸倍率に比例し40nm〜160nm
にレターデーションを増加させることができた。このよ
うにして得たセルロースアシレートフイルムを、特開平
10−48420号公報の実施例1に記載の液晶表示装
置、特開平9−26572号公報の実施例1に記載のデ
ィスコティック液晶分子を含む光学的異方性層、ポリビ
ニルアルコールを塗布した配向膜、特開2000−15
4261号公報の図2〜9に記載のVA型液晶表示装
置、特開2000−154261号公報の図10〜15
に記載のOCB型液晶表示装置に用いたところ良好な性
能が得られた。さらに、特開昭54−016575号公
報に記載の偏光板として用いたところ、良好な性能が得
られた。
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】セルロースアシレートを、基本的に塩素
系有機溶媒から構成される溶剤に溶解させるセルロース
アシレート溶液の製造方法であって、該溶剤とセルロー
スアシレートの混合物を、−100乃至−10℃の温度
に曝して溶解することを特徴とするセルロースアシレー
ト溶液の製造方法により、ドープの経時安定性を改良
し、良好な面状のフイルムの製造方法を達成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/02 C08K 5/02 5/05 5/05 C08L 1/10 C08L 1/10 G02B 1/04 G02B 1/04 // B29K 1:00 B29K 1:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4C090 AA07 BA26 BB12 BB36 BB52 BB65 BB84 BB97 CA06 DA32 4F070 AA02 AB22 AC23 AC33 AC36 AE02 AE03 AE17 AE28 CA11 CB05 CB11 4F205 AA01 AC05 AG01 AG03 GA07 GB02 GB26 GE22 4J002 AB021 DJ018 EB026 EC037 FD029 FD059 GF00 GP00 HA05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースアシレートを、基本的に塩素
    系有機溶媒から構成される溶剤に溶解させるセルロース
    アシレート溶液の製造方法であって、該溶剤とセルロー
    スアシレートの混合物を、−100乃至−10℃の温度
    に曝して溶解することを特徴とするセルロースアシレー
    ト溶液の製造方法。
  2. 【請求項2】 該塩素系溶剤が、基本的にメチレンクロ
    リドからなることを特徴とする請求項1に記載のセルロ
    ースアシレート溶液の製造方法。
  3. 【請求項3】 該溶剤が、メチレンクロリドとアルコー
    ルとの混合溶剤からなることを特徴とする請求項1もし
    くは2に記載のセルロースアシレート溶液の製造方法。
  4. 【請求項4】 −100乃至−10℃の温度に曝す時間
    が、3分乃至6時間であることを特徴とする請求項1乃
    至3のうちのいずれかの項に記載のセルロースアシレー
    ト溶液の製造方法。
  5. 【請求項5】 溶液を所定の冷却温度に冷却した冷却装
    置中を移送することで、溶液を−100乃至−10℃の
    温度に冷却してセルロースアシレートを連続で溶解する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれかの項
    に記載のセルロースアシレート溶液の製造方法。
  6. 【請求項6】 セルロースアシレートの全アシル置換度
    の合計が2.75以上2.90以下であり、かつ6位の
    アシル置換度が0.92以上であることを特徴とする請
    求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載のセルロース
    アシレート溶液の製造方法。
  7. 【請求項7】 6位のアシル置換度が、2位、3位のア
    シル置換度に比べて高いことを特徴とする請求項1乃至
    6のうちのいずれかの項に記載のセルロースアシレート
    溶液の製造方法。
  8. 【請求項8】 平均粒子径が0.1μm以下のシリカ粒
    子、可塑剤および紫外線吸収剤が添加されたことを特徴
    とする請求項1乃至7のうちのいずれかの項に記載のセ
    ルロースアシレート溶液の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のうちのいずれかの項に
    記載の製造方法で得られたセルロースアシレート溶液を
    支持体上に塗布して、セルロースアシレートフイルムを
    形成することを特徴とするセルロースアシレートフイル
    ムの製造方法。
  10. 【請求項10】 共流延法により二層、または三層を流
    延製膜することを特徴とする請求項9に記載のセルロー
    スアシレートフイルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 外部層の厚さが、1〜20μmの範囲
    にある請求項10に記載のセルロースアシレートフイル
    ムの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9乃至11のうちのいずれかの
    項に記載の製造方法により得られたセルロースアシレー
    トフイルムから形成されたことを特徴とする偏光板保護
    膜。
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