JP2003055502A - セルロースアシレート溶液、およびセルロースアシレートフイルムの製造方法 - Google Patents

セルロースアシレート溶液、およびセルロースアシレートフイルムの製造方法

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JP2003055502A JP2001246406A JP2001246406A JP2003055502A JP 2003055502 A JP2003055502 A JP 2003055502A JP 2001246406 A JP2001246406 A JP 2001246406A JP 2001246406 A JP2001246406 A JP 2001246406A JP 2003055502 A JP2003055502 A JP 2003055502A
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Tsukasa Yamada
司 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロースアシレート溶液の粘度を低下
させ、フイルムの面状を改良し、さらに膜強度を維持す
る。 【解決手段】 全アシル置換度の合計が2.75以上
2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.9
3以上であるセルロースアシレートと、全アシル置換度
の合計が2.75以上2.90以下であり、かつ6位の
アシル置換度が0.90以上0.92以下であるセルロ
ースアシレートとのブレンドから実質的に構成されるセ
ルロースアシレート溶液を用いてフイルムを作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースアシレ
ートフイルム溶液、およびセルロースアシレートフイル
ムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアシレートフイルムは、その
強靭性と難燃性から各種の写真材料や光学材料に用いら
れている。セルロースアシレートフイルムは、代表的な
写真感光材料の支持体である。また、セルロースアシレ
ートフイルムは、その光学的等方性から、近年市場の拡
大している液晶表示装置にも用いられている。液晶表示
装置における具体的な用途としては、偏光板の保護フイ
ルムおよびカラーフィルターが代表的である。
【0003】セルロースアシレートフイルムは、一般に
ソルベントキャスト法またはメルトキャスト法により製
造する。ソルベントキャスト法では、セルロースアシレ
ートを溶媒中に溶解した溶液(ドープ)を支持体上に流
延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成する。メルトキ
ャスト法では、セルロースアシレートを加熱により溶融
したものを支持体上に流延し、冷却してフイルムを形成
する。ソルベントキャスト法の方が、メルトキャスト法
よりも平面性の高い良好なフイルムを製造することがで
きる。このため、実用的には、ソルベントキャスト法の
方が普通に採用されている。ソルベントキャスト法につ
いては、多くの文献に記載がある。最近のソルベントキ
ャスト法では、ドープを支持体上へ流延してから、支持
体上の成形フイルムを剥離するまでに要する時間を短縮
して、製膜工程の生産性を向上させることが課題になっ
ている。例えば、特公平5−17844号公報には、高
濃度ドープを冷却ドラム上に流延することにより、流延
後、剥ぎ取りまでの時間を短縮することが提案されてい
る。
【0004】ソルベントキャスト法に用いる溶媒は、単
にセルロースアシレートを溶解することだけでなく、様
々な条件が要求される。平面性に優れ、厚みの均一なフ
イルムを、経済的に効率よく製造するためには、適度な
粘度とポリマー濃度を有する保存安定性に優れた溶液
(ドープ)を調製する必要がある。ドープについては、
ゲル化が容易であることや支持体からの剥離が容易であ
ることも要求される。そのようなドープを調製するため
は、溶媒の種類の選択が極めて重要である。溶媒につい
ては、蒸発が容易で、フイルム中の残留量が少ないこと
も要求される。セルロースアシレートの溶媒として様々
な有機溶媒が提案されている。実用化されている有機溶
媒としては実質的にはメチレンクロリドに限定される
が、メチレンクロリドはその環境適性、沸点等の問題を
有しておりその代替となるような溶媒の探索が行なわれ
ている。
【0005】J.M.G.Cowie他の論文(Makrom
ol,chem.,143巻、105頁(1971年))においては、置換度が
2.80乃至2.90の範囲にあるセルロースアシレー
トを、アセトン中で−80℃から−70℃に冷却した
後、加温することにより、アセトン中にセルロースアシ
レートが0.5乃至5質量%に溶解している希薄溶液が
得られたことを報告している(ただし、ここでのアシル
基はアセチル基に限定されている)。以下、このよう
に、セルロースアシレートと有機溶媒との混合物を冷却
して、溶液を得る方法を「冷却溶解法」と称する。ま
た、セルロースアシレートのアセトン中への溶解につい
ては、上出健二他の論文「三酢酸セルロースのアセトン
溶液からの乾式紡糸」、繊維機械学会誌、34巻、57
頁(1981年)にも記載がある。この論文は、その標
題のように、冷却溶解法を紡糸方法の技術分野に適用し
たものである。論文では、得られる繊維の力学的性質、
染色性や繊維の断面形状に留意しながら、冷却溶解法を
検討している。この論文では、繊維の紡糸のために10
乃至25質量%の濃度を有するセルロースアセテートの
溶液を用いている。また、上記冷却溶解以外にも、混合
物を高温、高圧条件下で溶解させる「高温溶解法」が提
案されている。
【0006】溶解方法だけでなく、セルロースアシレー
ト原料の改良も加えられている。セルロースアシレート
のアシル置換度を低下させることにより、有機溶剤への
溶解性が高まり、マイルドな溶解条件での溶解が可能と
なる。また、アシル置換基を炭素数の多いものへ変更す
ることでも同様に溶解性を改良できることがわかってき
た。但し、このような原料の改良は同時にフイルムの強
度低下をもたらし、フイルムの含水率等の面で不都合で
あることが多かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、経時
安定性にすぐれ、実用可能なドープ濃度領域において粘
度の低いセルロースアシレート溶液を提供することであ
る。さらにまた本発明の目的は、面状、光学特性、更に
は膜強度に優れたセルロースアシレートフイルムを製造
することでもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記の
(1)〜(14)により達成された。 (1)全アシル置換度の合計が2.75以上2.90以
下であり、かつ6位のアシル置換度が0.93以上であ
るセルロースアシレートと、全アシル置換度の合計が
2.75以上2.90以下であり、かつ6位のアシル置
換度が0.90以上0.92以下であるセルロースアシ
レートとのブレンドから実質的に構成されるセルロース
アシレート溶液。 (2)全アシル置換度の合計が2.75以上2.90以
下であり、かつ6位のアシル置換度が0.93以上であ
るセルロースアシレートと、全アシル置換度の合計が
2.75以上2.90以下であり、かつ6位のアシル置
換度が0.90以上0.92以下であるセルロースアシ
レートとの全アシル置換度の差が0乃至0.1以下の範
囲にあることを特徴とする(1)に記載のセルロースア
シレート溶液。
【0009】(3)全アシル置換度の合計が2.75以
上2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.
93以上であるセルロースアシレートのアシル基がアセ
チル基であることを特徴とする(1)もしくは(2)に
記載のセルロースアシレート溶液。 (4)全アシル置換度の合計が2.75以上2.90以
下であり、かつ6位のアシル置換度が0.90以上0.
92以下であるセルロースアシレートの置換度0.02
乃至0.4相当分が炭素原子数が3以上8以下のアシル
基であり、残りがアセチル基であることを特徴とする
(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載のセルロース
アシレート溶液。
【0010】(5)すべてのアシル基が、実質的にアセ
チル基から構成されることを特徴とする(1)乃至
(3)のうちのいずれかに記載のセルロースアシレート
溶液。 (6)溶剤が、実質的に非塩素系溶剤から形成されるこ
とを特徴とする(1)乃至(5)のうちのいずれかに記
載のセルロースアシレート溶液。 (7)平均粒子径が0.1μm以下のシリカ粒子、可塑
剤および紫外線吸収剤が添加されたことを特徴とする
(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載のセルロース
アシレート溶液。 (8)溶剤とセルロースアシレートの混合物を、−80
〜−10℃、又は80〜220℃の温度に曝して溶解す
ることを特徴とする(1)乃至(7)のうちのいずれか
に記載のセルロースアシレート溶液。
【0011】(9)(1)乃至(8)のうちのいずれか
に記載のセルロースアシレート溶液を支持体上に塗布し
て、セルロースアシレートフイルムを形成することを特
徴とするセルロースアシレートフイルムの製造方法。 (10)共流延法により二層以上の層を流延製膜するこ
とを特徴とする(9)に記載のセルロースアシレートフ
イルムの製造方法。 (11)セルロースアシレートフイルムが二層以上の多
層構造を有し、該セルロースアシレートフイルムの少な
くとも一方の側の外部層の厚さが1〜50μmの範囲に
あることを特徴とする(10)に記載のセルロースアシ
レートフイルムの製造方法。
【0012】(12)セルロースアシレートフイルムが
三層以上の多層構造を有し、該セルロースアシレートフ
イルムの少なくとも一方の側の外部層の厚さが1〜50
μmの範囲にあることを特徴とする(10)もしくは
(11)に記載のセルロースアシレートフイルムの製造
方法。 (13)外部層の厚さが1〜20μmの範囲にある(1
0)乃至(12)のうちのいずれかに記載のセルロース
アシレートフイルムの製造方法。 (14)(10)乃至(13)のうちのいずれかに記載
の製造方法により得られたセルロースアシレートフイル
ムから形成されたことを特徴とする偏光板保護膜。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に好ましく用いられるセル
ロースアシレート原料綿については、発明協会公開技報
2001−1745,7頁右段の26行目以降に記載の
「4.セルロースアシレート原料綿」に関する記載事項
を用いることができる。
【0014】セルロースアシレートの合成方法の基本的
な原理は、右田他、木材化学180〜190頁(共立出
版、1968年)に記載されている。代表的な合成方法
は、無水酢酸−酢酸−硫酸触媒による液相酢化法であ
る。具体的には、木材パルプ等のセルロース原料を適当
量の有機酸で前処理した後、予め冷却したアシル化混液
に投入してエステル化し、完全セルロースアシレート
(2位、3位および6位のアシル置換度の合計が、ほぼ
3.00)を合成する。上記アシル化混液は、一般に、
溶媒としての有機酸、エステル化剤としての無水有機酸
および触媒としての硫酸を含む。無水有機酸は、これと
反応するセルロースおよび系内に存在する水分の合計よ
りも、化学量論的に過剰量で使用することが普通であ
る。アシル化反応終了後に、系内に残存している過剰の
無水有機酸の加水分解およびエステル化触媒の一部の中
和のために、中和剤(例えば、カルシウム、マグネシウ
ム、鉄、アルミニウムまたは亜鉛の炭酸塩、酢酸塩また
は酸化物)の水溶液を添加する。次に、得られた完全セ
ルロースアシレートを少量の酢化反応触媒(一般には、
残存する硫酸)の存在下で、50〜90℃に保つことに
より、ケン化熟成し、所望のアシル置換度および重合度
を有するセルロースアシレートまで変化させる。所望の
セルロースアシレートが得られた時点で、系内に残存し
ている触媒を前記のような中和剤を用いて完全に中和す
るか、あるいは、中和することなく、水または希硫酸中
にセルロースアシレート溶液を投入(あるいは、セルロ
ースアシレート溶液中に、水または希硫酸を投入)して
セルロースアシレートを分離し、洗浄および安定化処理
によりセルロースアシレートを得る。
【0015】次に、全アシル置換度、6位アシル置換度
を制御したセルロースアシレートについて記述する。セ
ルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース
単位は、2位、3位および6位に遊離の水酸基を有して
おり、セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部
または全部をアシル化したポリマーである。アシル置換
度は、2位、3位および6位のそれぞれについて、セル
ロースがアシル化している割合(100%のアシル化
は、1.00)を意味する。通常のセルロースアシレー
トの合成方法では、2位または3位のアシル置換度の方
が、6位のアシル置換度よりも高い値になる。6位のア
シル置換度を高めたセルロースアシレートとは、2位、
3位に対して6位のアシル置換度が高いものを意味す
る。該セルロースアシレートの具体的な合成条件として
は、通常のセルロースアシレートのアシル化の工程にお
いて硫酸等の酸触媒の量を減らし、アシル化反応の時間
を長くすることにより達成される。酸触媒が多いと、ア
シル化反応の進行が速くなるが、触媒量に応じてセルロ
ースとの間に硫酸エステルが生成し、反応終了時に遊離
して残存水酸基を生じる。硫酸エステルは、反応性が高
い6位により多く生成する。そのため、酸触媒が多いと
6位のアシル置換度が小さくなる。従って、その合成に
は、可能な限り硫酸触媒の量を削減し、それにより低下
した反応速度を補うため、反応時間を延長する必要があ
る。
【0016】本発明で用いるセルロースアシレートは、
全アシル置換度の合計が2.75以上2.90以下であ
り、かつ6位のアシル置換度が0.93以上であるセル
ロースアシレートと、全アシル置換度の合計が2.75
以上2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が
0.90以上0.92以下であるセルロースアシレート
とのブレンドにより得られる。全アシル置換度の合計が
2.75未満の場合、有機溶剤への溶解性は良化する
が、フイルムが吸湿しやすくなり、加水分解を受けやす
くなるためフイルムの耐久性が低下する。また、湿度等
による寸法変化も大きくなる。逆に、2.90を超える
とセルロースアシレートの有機性が上がりすぎて溶媒と
の親和性が増大し、ドープの粘度が上昇することにより
不溶解ゲルが発生する。従って、全アシル置換度の合計
は2.75以上、2.90以下であることが好ましい。
【0017】6位の水酸基が2位、3位の水酸基と異な
り一級水酸基であるため、水酸基の水素結合が極めて起
こりやすい。従って、6位のアシル置換度を大きくする
ことにより、溶剤への溶解性は著しく向上し、粘度が低
下する。但し、ドープの経時安定性が低下し、白化が起
こりやすくなるという欠点がある。一方で、6位のアシ
ル置換度を低下させると溶解性が低下してしまう。本発
明は、全アシル置換度を特定の範囲としながら、6位の
アシル置換度の異なるセルロースアシレートをブレンド
することで溶解性を向上させながら、フイルム強度、含
水率等の面で悪影響を及ぼさないという鋭意検討の結果
に基づいてなされたものである。また、6位のアシル置
換度が0.93以上のセルロースアシレートは、膜強度
の観点からアシル置換基の炭素数は小さい方が望まし
く、全てアセチル基であるほうが好ましい。また、ブレ
ンドするセルロースアシレートの全アシル置換度は、そ
の差が0乃至0.1の範囲にあることが好ましい。全ア
シル置換度が大きく異なるとブレンドしたセルロースア
シレートが相分離を起こし、フイルムの面状が悪化する
(白濁)ことがあるためである。
【0018】本発明では、ソルベントキャスト法により
セルロースアシレートフイルムを製造することが好まし
く、セルロースアシレートドープを用いてフイルムは製
造される。用いられる有機溶媒は特に限定されないが、
ケトン類、エステル類を混合したものであり、その溶解
度パラメータは19乃至21の溶剤が好ましく用いられ
る。これらのエステル類、ケトン類は環状構造を有して
いてもよく、2種類以上の官能基を有するものでもよ
い。
【0019】エステル類の例には、蟻酸メチル、蟻酸エ
チル、蟻酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げ
られる。このうち酢酸メチルが特に好ましい。ケトン類
の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シ
クロヘキサノン等が挙げられる。このうちアセトン、シ
クロペンタノン、シクロヘキサノンが特に好ましい。
【0020】また、アルコールの例には、メタノール、
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1
−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキサノール、
2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエ
タノールなどが挙げられる。このうち特に好ましいのは
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロ
パノール、1−ブタノールである。
【0021】ところで実際の溶媒系は、地球環境や作業
環境の観点から、有機溶媒は塩素系溶剤を実質的に含ま
ないものであることが好ましい。「実質的に含まない」
とは、有機溶媒中の塩素系溶剤の割合が10質量%未満
であり、好ましくは5質量%未満、より好ましくは3質
量%未満であることを意味する。また、製造したセルロ
ースアシレートフイルムから、メチレンクロリドのよう
な塩素系溶剤が全く検出されないことが好ましい。非塩
素系溶剤の構成として、エステル類は全溶剤の40〜9
5質量%、好ましくは50〜80質量%であり、ケトン
類は全溶剤の5〜50質量%、好ましくは10〜40質
量%であることが好ましい。更にケトン類およびエステ
ル類が全溶媒の70質量%以上であることが好ましい。
また、アルコール類は全溶剤の2〜30質量%含まれる
ことが好ましい。
【0022】本発明で好ましいこれらの溶媒の組み合わ
せの具体例は、発明協会公開技報2001−1745,
15頁右段の1行目から16頁左段の8行目に記載のも
のを挙げることができる。また、塩素系溶媒は用いない
ことが好ましいが特に限定されない。
【0023】セルロースアシレート溶液を作製するに
は、室温下でタンク中の溶剤を撹拌しながら上記セルロ
ースアシレートを添加することでまず溶剤への膨潤を行
う。膨潤時間は最低10分以上が必要であり、10分以
下では不溶解物が残存する。また、セルロースアシレー
トを十分膨潤させるためには溶剤の温度は0から40℃
が好ましい。0℃以下では膨潤速度が低下し不溶解物が
残存する傾向にある、40℃以上では膨潤が急激に起こ
るために中心部分が十分膨潤しない。膨潤工程の後にセ
ルロースアシレートを溶解するには、冷却溶解法、高温
溶解法のいずれか、あるいは両方を用いることが好まし
い。
【0024】冷却溶解法、高温溶解法に関する具体的な
方法としては、発明協会公開技報2001−1745,
24頁左段の15行目から25頁左段の9行目の(冷却
溶解法)、(高温溶解法)に記載のものを挙げることが
できる。
【0025】上記で得られた本発明のドープのセルロー
スアシレートは場合により、更に溶解し易くするために
低い濃度で溶解してから、しかる後に濃縮手段を用いて
濃縮してもよい。具体的な方法としては、発明協会公開
技報2001−1745,25頁左段の10行目から同
28行目の(溶液濃縮)に記載のものを挙げることがで
きる。
【0026】溶液は流延に先だって金網、紙やネルなど
の適当な濾材を用いて、未溶解物やゴミ、不純物などの
異物を濾過除去しておくのが好ましい具体的な方法とし
ては、発明協会公開技報2001−1745,25頁左
段の29行目から右段の33行目の(ろ過)に記載のも
のを挙げることができる。
【0027】本発明のセルロースアシレート溶液には、
各調製工程において用途に応じた種々の添加剤を加える
ことができる。添加剤の例としては、可塑剤、紫外線防
止剤や劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、
ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミ
ン)、剥離剤、微粒子等が挙げられる。具体的には、発
明協会公開技報2001−1745,16頁左段の28
行目から22頁右段の下から5行目までに記載のものを
挙げることができる。
【0028】本発明のセルロースアシレート溶液を用い
たフイルムの製造方法について述べる。セルロースアシ
レートフイルムを製造する方法及び設備は、従来セルロ
ーストリアセテートフイルム製造に供する溶液流延製膜
方法及び溶液流延製膜装置が用いられる。溶解タンク
(釜)から調製されたドープ(セルロースアシレート溶
液)をストックタンクで一旦貯蔵し、ドープに含まれて
いる泡を脱泡したり最終調製をする。ドープをドープ排
出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液でき
る加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ド
ープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに
走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延さ
れ、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドー
プ膜(ウェブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。得
られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保持しながら
テンターで搬送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群
で搬送し乾燥を終了して巻き取り機で所定の長さに巻き
取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせは
その目的により変わる。ハロゲン化銀写真感光材料や電
子ディスプレイ用機能性保護膜に用いる溶液流延製膜方
法においては、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電
防止層、ハレーション防止層、保護層等のフイルムへの
表面加工のために、塗布装置が付加されることが多い。
【0029】本発明では、金属支持体としての平滑なバ
ンド上或いはドラム上に2層以上の複数のセルロースア
シレート液を共流延することが好ましい。例えば、複数
のセルロースアシレート溶液を流延する場合、金属支持
体の進行方向に間隔を置いて設けた複数の流延口からセ
ルロースアシレートを含む溶液をそれぞれ流延させて積
層させながらフイルムを作製してもよく、例えば、特開
平11−198285号公報などに記載の方法が適応で
きる。また、2つの流延口からセルロースアシレート溶
液を流延することによってフイルム化する方法が挙げら
れ、特開平6−134933号公報に記載の方法で実施
できる。また、特開昭56−162617号公報に記載
の、高粘度セルロースアシレート溶液の流れを低粘度の
セルロースアシレート溶液で包み込み、その高、低粘度
のセルロースアシレート溶液を同時に押出すセルロース
アシレートフイルム流延方法でもよい。このような共流
延を行なうことにより、前述の様に表面の乾燥における
平滑化が進行するため面状の大幅な改良が期待できる。
共流延の場合、各層の厚さは特に限定されないが、好ま
しくは外部層が内部層より薄いことが好ましい。その際
の外部層の膜厚は、1〜50μmが好ましく、特に好ま
しくは1〜30μmである。ここで、外部層とは、2層
の場合はバンド面(ドラム面)ではない面、3層以上の
場合は完成したフイルムの両表面側の層を示す。内部層
とは、2層の場合はバンド面(ドラム面)。3層以上の
場合は外部層より内側に有る層を示す。さらに本発明の
セルロースアシレート溶液は、他の機能層(例えば、接
着層、染料層、帯電防止層、アンチハレーション層、U
V吸収層、偏光層など)を同時に流延することも実施し
うる。
【0030】本発明のセルロースアシレートフイルムの
製造に係わる金属支持体上におけるドープの乾燥は、乾
燥工程における乾燥温度が30〜250℃、特に40〜
180℃が好ましく、特公平5−17844号公報に記
載がある。更には、積極的に幅方向に延伸する方法もあ
り、例えば、特開昭62−115035号、特開平4−
152125号、同4−284211号、同4−298
310号、および同11−48271号の各公報などに
記載されている。フイルムの延伸は、一軸延伸でもよく
二軸延伸でもよい。フイルムの延伸倍率(元の長さに対
する延伸による増加分の比率)は、10〜30%である
ことが好ましい。
【0031】乾燥後のセルロースアシレートフイルムの
厚さは、使用目的によって異なるが、通常5〜500μ
mの範囲であり、20〜250μmの範囲が好ましく、
30〜180μmの範囲が最も好ましい。なお、光学用
途としては、30〜110μmの範囲が特に好ましい。
フイルム厚さの調製は、所望の厚さになるように、ドー
プ中に含まれる固形分濃度、ダイの口金のスリット間
隙、ダイからの押し出し圧力、金属支持体速度等を調節
すればよい。
【0032】ここで場合により、セルロースアシレート
フイルムの表面処理を行うことによって、セルロースア
シレートフイルムと各機能層(例えば、下塗層およびバ
ック層)との接着の向上を達成することができる。具体
的には発明協会公開技報2001−1745,32頁左
段の16行目から32頁右段の42行目に記載のものを
あげることができる。
【0033】用途によっては、セルロースアシレートフ
イルムの少なくとも一層に帯電防止層を設けたり、偏光
子と接着するための親水性バインダー層が設けられるこ
とが好ましい。具体的には、発明協会公開技報2001
−1745,32頁右段の下から12行目から45頁左
段の下から3行目に記載の層を設けることができる。
【0034】セルロースアシレート溶液からなるセルロ
ースアシレートフイルムは、様々な用途で用いることが
できる。具体的には、発明協会公開技報2001−17
45,45頁右段の下から5行目以降に記載されている
「14.用途」の項目を挙げることができる。
【0035】
【実施例】各実施例において、セルロースアシレート、
溶液およびフイルムの化学的性質および物理的性質は、
以下のように測定および算出した。
【0036】(1)セルロースアシレートの置換度
(%) 酢化度はケン化法により測定した。乾燥したセルロース
アシレートを精秤し、アセトンとジメチルスルホキシド
との混合溶媒(容量比4:1)に溶解した後、所定量の
1N−水酸化ナトリウム水溶液を添加し、25℃で2時
間ケン化した。フェノールフタレインを指示薬として添
加し、1N−硫酸(濃度ファクター:F)で過剰の水酸
化ナトリウムを滴定した。また、上記と同様の方法によ
り、ブランクテストを行った。そして、下記式に従って
酢化度(%)を算出した。 酢化度(%)=(6.005×(B−A)×F)/W 式中、Aは試料の滴定に要した1N−硫酸量(ml)、
Bはブランクテストに要した1N−硫酸量(ml)、F
は1N−硫酸のファクター、Wは試料質量を示す。尚、
複数のアシル基を含有する系では、そのpKaの差を使
って、各アシル基の量を求めた。また、T.Sei、
K.Ishitani、R.Suzuki、およびK.
Ikematsuらの文献( Polymer Journal 17,1065
(1985))に記載の方法によっても同様に求めた。さら
に、これらにより求められた酢化度、その他のアシル基
の量からモル分子量を考慮して置換度に換算した。さら
に、セルロースアシレートの2位、3位および6位のア
シル置換度は、セルロースアセテートをアシル化に用い
ていないアシル基でアシル化処理した後、手塚他の文献
(Carbohydr. Res. 273(1995)83-91)に記載の方法で1
3C−NMRにより求めた。
【0037】(2)セルロースアシレートの粘度平均重
合度(DP) 絶乾したセルロースアシレート約0.2gを精秤し、メ
チレンクロリド:エタノール=9:1(質量比)の混合
溶剤100mlに溶解した。これをオストワルド粘度計
にて25℃で落下秒数を測定し、重合度を以下の式によ
り求めた。 ηrel =T/T0 T :測定試料の落下秒数 [η]=(1nηrel )/C T0:溶剤単独の落下秒数 DP=[η]/Km C :濃度(g/l) Km:6×10-4
【0038】(3)溶液の粘度 得られたセルロースアシレート溶液を、Rheomet
er(TA Instruments社製)にて40℃における粘度を
測定した。
【0039】(4)フイルム面状 フイルムを目視で観察し、その面状を以下の如く評価し
た。 A:フイルム表面は平滑であり、きわめて面状が良好で
ある。 B:フイルム表面は平滑であるが、まれに凹凸が認めら
れる。 C:フイルム表面は平滑であるが、弱い凹凸が比較的多
数見られる。 D:フイルム全面に弱い凹凸が認められる。 E:フイルムに強い凹凸が見られ、異物が見られる。
【0040】(5)フイルムのヘイズ ヘイズ計(1001DP型、日本電色工業(株)製)を
用いて測定した。
【0041】(6)フイルムの引裂試験 50mn×64mmに切りだした試料を、ISO638
3/2−1983の規格に従い、引裂に要した引裂荷重
を求めた。
【0042】(7)溶液の安定性 得られた溶液またはスラリーの状態を40℃で静置保存
したまま観察し、以下のA、B、C、Dの4段階に評価
した。 A:30日間経時でも透明性と液均一性を示す。 B:20日間経時まで透明性と液均一性を保持している
が、30日で少し白濁が見られる。 C:液作製終了時では透明性と均一な液であるが、一日
経時するとゲル化し不均一な液となる。 D:液は膨潤・溶解が見られず不透明性で不均一な溶液
状態である。
【0043】(1−1)セルロースアシレート溶液の作
製 下記の2種の溶解方法にてセルロースアシレート溶液を
作製した。各本発明および比較例の詳細な溶剤組成につ
いては表1に記載した。なお、シリカ粒子(粒径20n
m)、トリフェニルフォスフェート/ビフェニルジフェ
ニルフォスフェート(1/2)、2,4−ビス−(n−
オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−
tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジンをそ
れぞれセルロースアシレートの0.5質量%、10質量
%、1.0質量%添加した。また、剥離剤としてクエン
酸をセルロースアシレートに対して200ppm添加し
た。尚、本発明における共流延の内部層、外部層を形成
する液としては上記セルロースアシレート溶液を濃度お
よび溶剤を変えて用いた。詳細は表1に合わせて示し
た。
【0044】(1−1a)冷却溶解(表1に「冷却」と
記載) 溶剤中に、よく攪拌しつつ表1記載のセルロースアシレ
ートを徐々に添加し、室温(25℃)にて3時間放置し
膨潤させた。得られた膨潤混合物をゆっくり撹拌しなが
ら、−8℃/分で−30℃まで冷却、その後表1記載の
温度まで冷却し6時間経過した後、+8℃/分で昇温し
内容物のゾル化がある程度進んだ段階で、内容物の撹拌
を開始した。50℃まで加温しドープを得た。
【0045】(1−1b)高圧高温溶解(表1に「高
温」と記載) 溶剤中に、よく攪拌しつつ表1記載のセルロースアシレ
ートを徐々に添加し、室温(25℃)にて3時間放置し
膨潤させた。得られた膨潤混合物を、二重構造のステン
レス製密閉容器に入れた。容器の外側のジャケットに高
圧水蒸気を通すことで+8℃/分で加温し1MPa下、
表1記載の温度で5分間保持した。この後外側のジャケ
ットに50℃の水を通し−8℃/分で50℃まで冷却
し、ドープを得た。
【0046】(1−2)セルロースアシレート溶液の濾
過 次に得られたドープを50℃にて、絶対濾過精度0.0
1mmの濾紙(東洋濾紙(株)製、#63)で濾過し、
さらに絶対濾過精度0.0025mmの濾紙(ポール社
製、FH025)にて濾過した。
【0047】(1−3)(1−2)の溶液を特開昭56
−162617号公報に記載の流延機を用いて流延し、
120℃の環境下で30分乾燥して溶剤を蒸発させセル
ロースアシレートフイルムを得た。層構成は本発明にお
いては二層または三層であり、二層ではバンド面から内
部層/外部層の構成、三層では外部層/内部層/外部層
のサンドイッチ型構成であった。詳細は表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】(1−3)結果 得られたセルロースアシレートの溶液およびフイルムを
上述の項目に従って評価した。本発明のセルロースアシ
レート溶液およびフイルムは、その溶液安定性、フイル
ムの機械物性、光学物性において特に問題は認められな
かった。一方、比較例ではドープの安定性が低いために
得られたフイルムの面状に問題が認められるか、膜強度
が低い傾向があり、面状と膜強度が両立できたものはな
かった。
【0050】また、これらのフイルムを、製膜工程中の
乾燥工程中にオンラインで、あるいはその後オフライン
で130℃にて10%〜30%MD、TD延伸延伸し
た。これらは、延伸倍率に比例し40nm〜160nm
にレターデーションを増加させることができた。このよ
うにして得たセルロースアシレートフイルムを、特開平
10−48420号公報の実施例1に記載の液晶表示装
置、特開平9−26572号公報の実施例1に記載のデ
ィスコティック液晶分子を含む光学的異方性層、ポリビ
ニルアルコールを塗布した配向膜、特開2000−15
4261号公報の図2〜9に記載のVA型液晶表示装
置、特開2000−154261号公報の図10〜15
に記載のOCB型液晶表示装置に用いたところ良好な性
能が得られた。さらに、特開昭54−016575号公
報に記載の偏光板として用いたところ、良好な性能が得
られた。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】全アシル置換度の合計が2.75以上
2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.9
3以上であるセルロースアシレートと、全アシル置換度
の合計が2.75以上2.90以下であり、かつ6位の
アシル置換度が0.90以上0.92以下であるセルロ
ースアシレートとのブレンドから実質的に構成されるセ
ルロースアシレート溶液により、セルロースアシレート
溶液の粘度を低下させるとともに、フイルムの面状を改
良し、膜強度を低下させないセルロースアシレートフイ
ルムの製造方法を達成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 1:00 B29K 1:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 2H049 BA02 BB33 BC09 4F070 AA02 AB22 AC23 AC33 AE02 AE03 AE28 CA11 CB05 CB11 4F205 AA01J AB06 AB07 AB11 AB17 AB19 AC05 AG01 AH73 GA07 GB26 GC06 GE10 GE22 GF03 GF24 GN22 4J002 AB021 DJ016 FD027 FD058 GF00 GP00 HA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全アシル置換度の合計が2.75以上
    2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.9
    3以上であるセルロースアシレートと、全アシル置換度
    の合計が2.75以上2.90以下であり、かつ6位の
    アシル置換度が0.90以上0.92以下であるセルロ
    ースアシレートとのブレンドから実質的に構成されるセ
    ルロースアシレート溶液。
  2. 【請求項2】 全アシル置換度の合計が2.75以上
    2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.9
    3以上であるセルロースアシレートと、全アシル置換度
    の合計が2.75以上2.90以下であり、かつ6位の
    アシル置換度が0.90以上0.92以下であるセルロ
    ースアシレートとの全アシル置換度の差が0乃至0.1
    以下の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のセ
    ルロースアシレート溶液。
  3. 【請求項3】 全アシル置換度の合計が2.75以上
    2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.9
    3以上であるセルロースアシレートのアシル基がアセチ
    ル基であることを特徴とする請求項1もしくは2に記載
    のセルロースアシレート溶液。
  4. 【請求項4】 全アシル置換度の合計が2.75以上
    2.90以下であり、かつ6位のアシル置換度が0.9
    0以上0.92以下であるセルロースアシレートの置換
    度0.02乃至0.4相当分が炭素原子数が3以上8以
    下のアシル基であり、残りがアセチル基であることを特
    徴とする請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の
    セルロースアシレート溶液。
  5. 【請求項5】 すべてのアシル基が、実質的にアセチル
    基から構成されることを特徴とする請求項1乃至3のう
    ちのいずれかの項に記載のセルロースアシレート溶液。
  6. 【請求項6】 溶剤が、実質的に非塩素系溶剤から形成
    されることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれ
    かの項に記載のセルロースアシレート溶液。
  7. 【請求項7】 平均粒子径が0.1μm以下のシリカ粒
    子、可塑剤および紫外線吸収剤が添加されたことを特徴
    とする請求項1乃至6のうちのいずれかの項に記載のセ
    ルロースアシレート溶液。
  8. 【請求項8】 溶剤とセルロースアシレートの混合物
    を、−80〜−10℃、又は80〜220℃の温度に曝
    して溶解することを特徴とする請求項1乃至7のうちの
    いずれかの項に記載のセルロースアシレート溶液。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のうちのいずれかの項に
    記載のセルロースアシレート溶液を支持体上に塗布し
    て、セルロースアシレートフイルムを形成することを特
    徴とするセルロースアシレートフイルムの製造方法。
  10. 【請求項10】 共流延法により二層以上の層を流延製
    膜することを特徴とする請求項9に記載のセルロースア
    シレートフイルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 セルロースアシレートフイルムが二層
    以上の多層構造を有し、該セルロースアシレートフイル
    ムの少なくとも一方の側の外部層の厚さが1〜50μm
    の範囲にあることを特徴とする請求項10に記載のセル
    ロースアシレートフイルムの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009053583A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Konica Minolta Opto Inc 異方性散乱素子、偏光板および液晶表示装置
JP2011116941A (ja) * 2009-10-30 2011-06-16 Fujifilm Corp 光学フィルムおよびその製造方法、偏光板、液晶表示装置

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