JP2001072799A - セルロースエステルフィルム、その製造方法、これを用いた偏光板及び表示装置 - Google Patents

セルロースエステルフィルム、その製造方法、これを用いた偏光板及び表示装置

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JP2001072799A
JP2001072799A JP2000194375A JP2000194375A JP2001072799A JP 2001072799 A JP2001072799 A JP 2001072799A JP 2000194375 A JP2000194375 A JP 2000194375A JP 2000194375 A JP2000194375 A JP 2000194375A JP 2001072799 A JP2001072799 A JP 2001072799A
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film
ester film
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Takashi Murakami
隆 村上
Masato Takada
昌人 高田
Noriki Tachibana
範幾 立花
Tadahiro Nagasawa
忠広 長澤
Yasuo Shimura
保男 志村
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流延製膜にて形成されるセルロースエステル
フィルムの光学特性の劣化を防止し、同時にフィルムの
引き裂き強度を改善して十分な機械的強度を有するセル
ロースエステルフィルムを提供すること。又、その製造
方法を提供すること。 【解決手段】 扁平な粒子を含有することを特徴とする
セルロースエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースエステ
ルフィルムに関し、詳しくは液晶表示装置の偏光板或い
は有機ELディスプレイに使用される円偏光板に使用さ
れるセルロースエステルフィルム自体の光学特性及び引
き裂き強度を向上した光学フィルムに関するものであ
る。更にそのセルロースエステルフィルムを用いた偏光
板或いはセルロースエステルフィルムを有する表示装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セルローストリアセテートフィルムは、
透明で、優れた物理的、機械的性質を有し、且つ温度湿
度変化に対する寸法変化が少なく、従来から写真フィル
ム用ベース、製図トレーシングフィルム、電気絶縁材料
などの広い分野で使用され、最近では液晶ディスプレー
で用いられる偏光板、有機ELディスプレイで用いられ
る円偏光板の保護フィルム或いは光学補償フィルム支持
体、位相差板として使用されている。液晶表示素子の偏
光板に使用されるセルローストリアセテートフィルム
は、高い光透過性、光学的無配向性、偏光膜との良好な
接着性、優れた平面性及び紫外線を吸収し易いこと等が
要求される。更に、自動車搭載用の液晶ディスプレーに
使用される場合は、高湿熱下で劣化のないことや寸法安
定性に優れていることなどの良好な耐久性も要求され
る。
【0003】上記セルローストリアセテートフィルム
は、光透過性及び光学的無配向性等において優れた性質
を有しているが、例えば紫外線を吸収する性質はないた
め、液晶ディスプレーの液晶の紫外線による劣化を防止
するために、液晶ディスプレーの最も外側に設けられる
偏光板の保護フィルムであるセルローストリアセテート
フィルム中に、紫外線吸収剤を添加することが一般的に
行なわれている。
【0004】詳しくは、液晶用保護フィルムに用いられ
るセルロースエステルフィルムには、紫外線耐性や搬送
性を改善するために微粒子が含有されている。例えば、
特開平6−130226号には、0.2μm以下の金属
酸化物粒子を含有する技術が、同7−11055号には
メチル基含有シリカ微粒子をセルロースアセテートに含
有する技術が、同10−44327号にはセルロースエ
ステルフィルムに粒子を塗布する技術が、同10−95
862号には、粒子を含有しかつセルロースエステルの
透明性を劣化させない技術が記載されている。これらは
何れも溶解したセルロースエステルを流延製膜すること
によりフィルムを製造している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで流延製膜で
は、溶媒の乾燥時にフィルムの収縮が発生し、どうして
もフィルム表面の品質が劣化してしまうという欠点があ
るため、乾燥の途中や乾燥後に表面品質を向上させる手
段が取られている。例えば、特開平4−152125号
では、幅方向に保持乾燥する技術が、同6−27814
9号には加熱ロールと冷却ロールで処理する技術が記載
されている。特に保持乾燥技術は改良効果が大きく、重
要な技術である。しかしながら、粒子を含有するフィル
ムを単純に保持乾燥すると、粒子とフィルムの間に隙間
が生じ、ヘイズの上昇、透過率の低下というフィルムの
光学特性の劣化と同時に、フィルムの引き裂き強度も劣
化するという欠点があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は流延製膜にて形成されるセルロースエ
ステルフィルムの光学特性の劣化を防止し、同時にフィ
ルムの引き裂き強度を改善して十分な機械的強度を有す
るセルロースエステルフィルムを提供することにある。
又、その製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成された。
【0008】1.扁平な粒子を含有することを特徴とす
るセルロースエステルフィルム。 2.前記扁平な粒子のアスペクト比が2〜7であること
を特徴とする1記載のセルロースエステルフィルム。
【0009】3.前記扁平な粒子の平均粒径が0.2〜
10μmであることを特徴とする1又は2記載のセルロ
ースエステルフィルム。
【0010】4.前記扁平な粒子が、0.2〜10μm
の平均粒径を有する全粒子の5質量%以上含有されてい
ることを特徴とする1乃至3の何れか1項記載のセルロ
ースエステルフィルム。
【0011】5.前記扁平な粒子が、1次平均粒径が
0.2μm以下の粒子を有する2次粒子であることを特
徴とする1乃至4の何れか1項記載のセルロースエステ
ルフィルム。
【0012】6.幅方向に保持乾燥される工程を経て製
造されたセルロースエステルフィルムであって、平均粒
径0.2〜10μmの粒子を含有し、80μmの厚さに
換算したヘイズが0.6%以下であり、かつフィルムの
表裏面の動摩擦係数が0.3〜1.5であることを特徴
とするセルロースエステルフィルム。
【0013】7.前記セルロースフィルムの厚さ80μ
m換算での引き裂き強度が18g以上であることを特徴
とする1乃至6の何れか1項記載のセルロースエステル
フィルム。
【0014】8.前記セルロースエステルフィルムがセ
ルロースの低級脂肪酸エステルを主成分とすることを特
徴とする1乃至7の何れか1項記載セルロースエステル
フィルム。
【0015】9.前記セルロースエステルフィルムが低
級脂肪酸セルロースエステルであり、かつ−100〜−
10℃に冷却してから0〜120℃に加温する過程で有
機溶媒に溶解し、得られたセルロースエステル含有有機
溶媒溶解液を、エンドレスベルト上、或いはドラム支持
体上に塗布して製造されたフィルムであることを特徴と
する1乃至8の何れか1項記載のセルロースエステルフ
ィルム。
【0016】10.前記セルロースエステルフィルムが
偏光板用保護フィルムであることを特徴とする請求項1
乃至9の何れか1項記載のセルロースエステルフィル
ム。
【0017】11.前記セルロースエステルフィルムが
面内レターデーション値R0が200nm以下であるこ
とを特徴とする1乃至10の何れか1項記載のセルロー
スエステルフィルム。
【0018】12.粒子を含有したセルロースエステル
溶液を支持体上に流延し、加熱後、支持体から剥離して
得られたセルロースエステルフィルムを保持乾燥する工
程を経てセルロースエステルフィルムを製造する方法に
おいて、前記支持体から剥離時の残留溶媒量が10質量
%以上であることを特徴とするセルロースエステルフィ
ルムの製造方法。
【0019】13.剥離後の乾燥ゾーンで残留溶媒量が
50質量%未満の領域で幅手方向に1.01倍以上延伸
する工程を有することを特徴とする12記載のセルロー
スエステルフィルムの製造方法。
【0020】14.残留溶媒量が10〜35質量%の領
域で幅手方向に1.01倍〜1.50倍に延伸する工程
を有することを特徴とする12記載のセルロースエステ
ルフィルムの製造方法。
【0021】15.前記粒子が扁平な粒子であり、かつ
1次平均粒径が0.2μm以下の粒子を有する、0.2
〜10μmの平均粒径を有する二次粒子であることを特
徴とする12〜14の何れか1項記載のセルロースエス
テルフィルムの製造方法。
【0022】16.12乃至15の何れか1項記載の方
法で製造したことを特徴とするセルロースエステルフィ
ルム。
【0023】17.1乃至11及び16の何れか1項記
載のセルロースエステルフィルムを少なくとも一方の面
に用いたことを特徴とする偏光板。
【0024】18.1乃至11及び16の何れか1項記
載のセルロースエステルフィルムを用いたことを特徴と
する表示装置。
【0025】19.17項記載の偏光板を用いたことを
特徴とする表示装置。即ち本発明は、流延製膜にてフィ
ルムを形成するに際し、粒子を含有するフィルムを保持
乾燥することに起因して粒子とフィルムの間に隙間が生
じ、フィルムの光学特性の劣化及びフィルムの引き裂き
強度が劣化するという欠点を改善せんがためになされた
ものであり、粒子の粒型について着目し、1次粒子が
0.2μm以下の小さい粒子を用いればフィルムの保持
乾燥時に形成された2次粒子が変形して扁平な形状にな
りやすく、粒子・フィルム間の隙間の発生が抑えられる
ということを見出し、本発明に至ったものである。又、
一方で粒子が0.2μm以上の粒子を含有した場合にお
いてもフィルム中の溶媒残量が10質量%以上の時点で
保持乾燥すれば粒子が変形して扁平な形状になりやす
く、粒子−フィルム間の隙間の発生が抑えられることも
同時に見出し、本発明に至った。
【0026】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
請求項1の発明は、セルロースエステルフィルムが扁平
な粒子を含有することを特徴とする。
【0027】本発明に係るセルロースエステルとして
は、特に炭素数2〜4のアシル基で置換されているセル
ロースエステルが好ましく、セルローストリアセテー
ト、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートプロピオネート、セル
ロースアセテートプロピオネートブチレートなどが挙げ
られる。これらを適宜混合して用いることもできる。セ
ルロースエステルの総アシル基置換度は2.3〜3.0
のものが好ましく用いられる。
【0028】セルロースアセテートの場合は、特に重合
度250〜400、結合酢酸量が54〜62.5%のセ
ルロースアセテートが好ましく、結合酢酸量が58〜6
2.5%のセルロースアセテートがベース強度が強くよ
り好ましい。
【0029】セルロースエステルは綿花リンターから合
成されたセルロースエステルと木材パルプ(針葉樹又は
広葉樹由来)から合成されたセルロースエステルのどち
らかを単独或いは混合して用いることができる。
【0030】ベルト支持体(例えばエンドレスベルト)
やドラム支持体からの剥離性が良い綿花リンターから合
成されたセルロースエステルを多く使用した方が生産性
効率が高く好ましい。綿花リンターから合成されたセル
ロースエステルの比率が60質量%以上で剥離性の効果
が顕著になるため含有率は60質量%以上が好ましく、
より好ましくは85質量%以上、更には単独で使用する
ことが最も好ましい。
【0031】セルロースエステルフィルムには、一般に
可塑剤を添加する。本発明で用いることのできる可塑剤
としては特に限定しないが、リン酸エステル系では、ト
リフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、
クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニル
ホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、ト
リオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、
フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメト
キシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチ
ルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート等、グリコール酸エステル系では、ト
リアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリ
コレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチル
フタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグ
リコレート等を単独或いは併用するのが好ましい。可塑
剤は必要に応じて2種類以上を併用して用いてもよく、
この場合、リン酸エステル系の可塑剤の使用比率は50
%以下がセルロースエステルフィルムの加水分解を引き
起こしにくく、耐久性に優れるため好ましい。リン酸エ
ステル系の可塑剤比率は少ない方が更に好ましく、フタ
ル酸エステル系やグリコール酸エステル系の可塑剤だけ
を使用することが特に好ましい。或いは高分子可塑剤と
して、脂肪族直鎖状ポリエステル、ポリ酢酸ビニル系共
重合体、メチルメタクリレート系共重合体などの分子量
1000〜100000のオリゴマー或いはポリマーを
添加することもできる。
【0032】本発明において、更に吸水率及び水分率を
特定の範囲内にするための好ましい可塑剤の添加量とし
ては、セルロースエステルに対する質量%で3〜30質
量%であり、より好ましくは10〜25質量%、更に好
ましくは15〜25質量%である。30質量%より多く
すると機械強度・寸法安定性が劣化する傾向にある。
【0033】本発明のセルロースエステルフィルムに
は、紫外線吸収剤を用いることが好ましく、紫外線吸収
剤としては液晶の劣化防止の点から波長370nm以下
の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点よ
り波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ない
ものが好ましく用いられる。
【0034】本発明においては、特に波長370nmで
の透過率が10%以下である必要があり、好ましくは5
%以下、より好ましくは2%以下である。
【0035】一般に用いられるものとしては、例えばオ
キシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化
合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系
化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系
化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】本発明においてはこれら紫外線吸収剤の1
種以上を用いることが好ましく、異なる2種以上の紫外
線吸収剤を含有してもよい。
【0037】本発明で好ましく用いられる紫外線吸収剤
は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤等である。不要な着色がより少ないベ
ンゾトリアゾール系紫外線吸収剤をセルロースエステル
フィルムに添加するという態様が特に好ましい。中で
も、特願平11−295209号に記載されている分配
係数が9.2以上、好ましくは10.1以上の紫外線吸
収剤が好ましく用いられる。この他、トリアジン系紫外
線吸収剤又は特願平11−332725号、特開平6−
130226号に記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく
用いられる。
【0038】紫外線吸収剤の添加方法はメタノール或い
はエタノール等のアルコールやメチレンクロライド、ジ
オキソラン、アセトン、酢酸メチルなどの有機溶媒に紫
外線吸収剤を溶解してからセルロースエステルの有機溶
媒溶液(単に、ドープともいう)に添加するか、又は直
接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有
機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエス
テル中にディゾルバーやサンドミルを使用し、分散して
からドープに添加する。
【0039】本発明における紫外線吸収剤の使用量はセ
ルロースエステルに対する質量%で0.1〜2.5質量
%、好ましくは0.5〜2.0質量%、より好ましくは
0.8〜2.0質量%である。紫外線吸収剤の使用量が
2.5質量%より多いと透明性が悪くなる傾向があり好
ましくない。
【0040】本発明に係るセルロースエステルの溶剤と
しては、例えばメタノール、エタノール、n−プロピル
アルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノ
ールなどの低級アルコール類、シクロヘキサンジオキサ
ン類、メチレンクロライドのような低級脂肪族炭化水素
塩化物類などを用いることができる。
【0041】溶剤比率としては例えば、メチレンクロラ
イド70〜95質量%、その他の溶剤は5〜30質量%
が好ましい。又セルロースエステルの濃度は10〜50
質量%が好ましい。
【0042】本発明におけるセルロースエステルフィル
ムの製造方法は特に制限はなく、当業界で一般に用いら
れている方法でよく、例えば米国特許2,492,97
8号、同2,739,070号、同2,739,069
号、同2,492,977号、同2,336,310
号、同2,367,603号、同2,607,704
号、英国特許64,071号、同735,892号、特
公昭45−9074号、同49−4554号、同49−
5614号、同60−27562号、同61−3989
0号、同62−4208号等に記載の方法を参考にする
ことができる。
【0043】セルロースエステルと溶剤の他に必要な可
塑剤、紫外線吸収剤等の添加剤は、予め溶剤と混合し、
溶解又は分散してからセルロースエステル溶解前の溶剤
に投入しても、セルロースエステル溶解後のドープへ投
入しても良い。
【0044】溶剤を添加した後の加熱温度は使用溶剤の
1気圧における沸点以上であり、かつ該溶剤が沸騰しな
い範囲の温度が好ましく、例えば60℃以上、特に80
〜110℃の範囲に設定するのが好適である。又、圧力
は設定温度において、溶剤が沸騰しないように定められ
る。
【0045】セルロースエステルの溶解後は冷却しなが
ら容器から取り出すか、又は容器からポンプ等で抜き出
して熱交換器などで冷却し、これを製膜に供するが、こ
のときの冷却温度は常温まで冷却してもよいが沸点より
5〜10℃低い温度まで冷却し、その温度のままキャス
ティングを行うほうが、ドープ粘度を低減できるためよ
り好ましい。
【0046】本発明においては、セルロースエステルを
溶解して得られるドープを支持体上に流延(キャスト工
程)し、加熱して溶剤の一部を除去(支持体上乾燥工
程)した後、支持体から剥離し、剥離したフィルムを保
持乾燥工程(フィルム保持乾燥工程)を通し、更に乾燥
加熱(フィルム乾燥工程)して、セルロースエステルフ
ィルムを得るのが最良の手段である。
【0047】前記キャスト工程における支持体はベルト
状もしくはドラム状のステンレスを鏡面仕上げした支持
体が使用される。キャスト工程の支持体の温度は一般的
な温度範囲0℃〜溶剤の沸点未満の温度で流延すること
ができるが、5〜30℃の支持体上に流延する方が、ド
ープをゲル化させ剥離限界時間を上げられるため好まし
く、5〜15℃の支持体上に流延することが更に好まし
い。ここで剥離限界時間とは、透明で平面性の良好なフ
ィルムを連続的に得られる流延速度の限界において流延
されたドープが支持体上にある時間をいう。剥離限界時
間は短い方が生産性に優れていて好ましい。
【0048】支持体上での乾燥工程について説明する。
該乾燥工程は、ドープを流延し、一旦ゲル化させた後、
流延から剥離するまでに要する時間を100%とした
際、流延開始から30%に相当する時間内にドープ温度
を40〜70℃にすることにより溶剤の蒸発を促進する
もので、それだけ早く支持体上から剥離することができ
る。更に剥離強度を増すため好ましくは流延開始から3
0%に相当する時間内にドープ温度を55〜70℃にす
ることがより好ましい。少なくとも支持体上で乾燥され
る時間の20%に相当する時間より長い時間この温度に
維持することが好ましく、40%以上が更に好ましい。
支持体をこの温度に維持するために、支持体温度を温水
或いは電熱、熱風などの方法で調整することが好まし
い。支持体上での乾燥に関し、残留溶媒量60〜150
%の状態で支持体からドープを剥離することが、支持体
からの剥離強度が小さくなるため好ましく、残留溶媒量
80〜120%がより好ましい。
【0049】ドープを剥離するときの該ドープの温度は
0〜30℃にすることが剥離時のベース強度を上げるこ
とができる上、剥離時のベース破断を防止できるため好
ましく、5〜20℃がより好ましい。
【0050】本発明において、支持体上に形成されたフ
ィルム中の残留溶媒量は次式で表される。
【0051】残留溶媒量=(残存揮発分質量/加熱処理
後フィルム質量)×100% 尚、残存揮発分質量はフィルムを115℃で1時間加熱
処理したとき、加熱処理前のフィルム質量から加熱処理
後のフィルム質量を引いた値である。
【0052】前記フィルム保持乾燥工程ではフィルムを
保持して乾燥する際の残留溶媒量が10質量%以上が好
ましく、更に好ましくは15質量%以上、最も好ましく
は20質量%以上である。0.2〜10μmの1次粒子
を含有しない場合は、特に残留溶媒量の規定はないが、
5質量%以上が好ましい。
【0053】前記フィルム保持乾燥工程では一般にロー
ル懸垂方式、ピンテンター方式、又はクリップテンター
方式でフィルム両端を保持し、搬送しながら乾燥する方
式が採られる。
【0054】液晶表示用部材として用いられる場合は、
テンター方式で幅を保持しながら乾燥させることが寸法
安定性を向上させるために好ましい。特に支持体より剥
離した直後の残留溶媒量が少なくとも10質量%以上の
ところで幅保持を行うことが、寸法安定性向上の効果を
より発揮する上で好ましい。特に残留溶媒量が10質量
%以上50質量%未満の領域内で幅手方向に延伸するこ
とが好ましく、延伸倍率は1.01倍以上であることが
好ましい。更に好ましくは残留溶媒量が10〜35質量
%の領域で幅手方向に1.01〜1.50倍、特に1.
03〜1.2倍となるように延伸することが好ましい。
【0055】前記支持体から剥離した後のフィルム保持
乾燥工程では、溶媒の蒸発によってフィルムは巾方向に
収縮しようとする。高温度で乾燥するほど収縮が大きく
なる。この収縮を可能な限り抑制しながら乾燥すること
が、出来上がったフィルムの平面性を良好にする上で好
ましい。この点から、例えば特開昭62−46625号
に示されているような乾燥全工程或いは一部の工程を巾
方向にクリップでウェブの巾両端を巾保持しつつ乾燥さ
せる方法、即ちテンター方式が好ましい。更に周速の異
なるロールを用いて製膜方向(長尺方向)に延伸するこ
ともできる。
【0056】前記フィルム乾燥工程においては支持体か
ら剥離、保持乾燥したフィルムを更に乾燥する工程であ
り、残留溶媒量を3質量%以下、好ましくは1質量%以
下、より好ましくは0.5質量%以下とすることが、寸
法安定性が良好なフィルムを得る上で好ましい。
【0057】本発明に用いられる微粒子は、上記フィル
ム保持乾燥工程でのフィルムの変形にともない該微粒子
の2次粒子の形状が変化し扁平な粒子となるので、フィ
ルム収縮変形にともなうヘイズの上昇、透過率の劣化が
抑えられる。
【0058】前記フィルム乾燥工程における乾燥加熱手
段は特に制限はなく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロー
ル、マイクロ波等で行う。簡便さの点において熱風で行
うのが好ましい。乾燥温度は40〜150℃の範囲で3
〜5段階の温度に分けて段々高くしていくことが好まし
く、80〜140℃の範囲で行うことが寸法安定性を良
くするため更に好ましい。
【0059】これら流延〜乾燥加熱までの工程は、空気
雰囲気下でもよいし窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下
でもよい。乾燥雰囲気を溶媒の爆発限界濃度を考慮して
実施することはもちろんのことである。
【0060】本発明のセルロースエステルフィルムの製
造に用いる巻き取り機は一般的に使用されているもので
よく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンショ
ン法、内部応力一定のプログラムテンションコントロー
ル法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
【0061】本発明に係るセルロースエステルフィルム
の厚さは、一般的には20〜200μmの厚みで使用さ
れるが、表示装置に使用される偏光板の薄肉化、軽量化
の要望から20〜65μmであることが好ましく、より
好ましくは30〜60μm、更に好ましくは35〜50
μmである。これ以上薄い場合は、フィルムの腰の強さ
が低下するため、偏光板作製工程上でシワ等の発生によ
るトラブルが発生しやすく、又これ以上厚い場合は、表
示装置の薄膜化に対する寄与が少ない。
【0062】本発明における扁平な粒子とはアスペクト
比が2〜7であることが好ましく、更に好ましくは2.
5〜6.5、最も好ましくは3〜6である。
【0063】本発明において、アスペクト比とは平均粒
径/粒子厚み径を表す。又平均粒径とは光学顕微鏡又は
電子顕微鏡でフィルム上から粒子を観察したとき、粒子
の投影面積と等しい面積を有する円の直径を意味し、厚
み径とは光学顕微鏡又は電子顕微鏡でフィルム横から粒
子を観察したとき、粒子の投影面積と等しい面積を有す
る円の直径を指す。
【0064】本発明における扁平な粒子、好ましくはア
スペクト比2〜7である粒子の1次粒径は0.2μm以
下であることが好ましく、好ましくは5〜200nm、
更に好ましくは10〜150nmである。1次粒子はセ
ルロース製造工程で2次粒子を生じ、最終的にフィルム
中での平均粒径は0.2〜10.0μm程度となるのが
よい。好ましくは1.0〜8.0μm、更に好ましくは
2.0〜5.0μmである。
【0065】本発明に係るセルロースエステルフィルム
中には、平均粒径0.2〜10.0μmの2次粒子を形
成せず、散逸している1次粒子も存在していてもよく、
この状態で扁平な粒子が0.2〜10μmの平均粒径を
有する全粒子の5質量%以上含有されている場合に本発
明の効果がより強く発揮される。好ましくは10質量%
以上である。
【0066】2次粒子の平均粒径が10μmを超えた場
合はヘイズの劣化等が見られたり、異物として巻状態で
の故障を発生する原因にもなるため好ましくない。又、
2次粒子の平均粒径が0.2μm未満の場合は、充分な
巻き取り性の改善効果が見られず、特にセルロースエス
テルフィルムが20〜65μmの場合は顕著である。
【0067】本発明に係る平均粒径0.2〜10.0μ
mの2次粒子を形成する1次粒子、又は0.2〜10μ
mの1次粒子(単に微粒子ともいう)としては、無機化
合物でも有機化合物でもよく、無機化合物の例として
は、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニ
ウム、酸化ジルコニウム、酸化錫等の微粒子が挙げられ
る。これらの内、ケイ素原子を含有する化合物であるこ
とが好ましく、特に二酸化ケイ素微粒子が好ましく、該
二酸化ケイ素微粒子としては、例えばアエロジル(株)
製のAEROSIL 200、200V、300、R9
72、R972V、R974、R202、R812、R
805、OX50、TT600などが挙げられる。
【0068】有機化合物の例としては、アクリル樹脂、
シリコーン樹脂、フッ素化合物樹脂、ウレタン樹脂等か
らなる粒子が挙げられる。
【0069】本発明において、上記微粒子はセルロース
エステルに対して0.04〜0.3質量%添加して使用
されることが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.
2質量%、最も好ましくは0.05〜0.15質量%で
ある。
【0070】本発明において、セルロースエステルフィ
ルムを製膜するには微粒子と溶剤を混合した組成物を高
圧分散装置で処理する方法が好ましく用いられる。本発
明で用いられる高圧分散装置は、微粒子と溶媒を混合し
た組成物を細管中に高速通過させることで、高剪断や高
圧状態など特殊な条件を作りだす装置である。高圧分散
装置で処理することにより、例えば管径1〜2000μ
mの細管中で装置内部の最大圧力条件が9.8MPa以
上であることが好ましい。更に好ましくは19.6MP
a以上である。又その際、最高到達速度が100m/秒
以上に達するもの、伝熱速度が418kJ(キロジュー
ル)/時間以上に達するものが好ましい。
【0071】上記のような高圧分散装置にはMicro
fluidics Corporation社製の超高
圧ホモジナイザー(商品名マイクロフルイダイザー)或
いはナノマイザー社製ナノマイザーがあり、他にもマン
トンゴーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマシ
ナリ製ホモゲナイザー等が挙げられる。
【0072】本発明においてセルロースエステルフィル
ムを得るには、微粒子は低級アルコール類を25〜10
0質量%含有する溶剤中で分散した後、セルロースエス
テルを溶剤に溶解したドープと混合した後、該混合液を
支持体上に流延し、乾燥して製膜する方法によるのが効
果的である。低級アルコールの含有比率としては、好ま
しくは50〜100質量%、更に好ましくは75〜10
0質量%である。低級アルコール類としては、好ましく
はメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等
が挙げられる。低級アルコール以外の溶媒としては特に
限定されないが、セルロースエステルの製膜時に用いら
れる溶剤を用いることが好ましい。
【0073】本発明において、微粒子は溶媒中で1〜3
0質量%の濃度で分散されることが好ましい。これを越
える濃度で分散すると、粘度が急激に上昇し好ましくな
い。分散液中の微粒子の濃度としては、好ましくは5〜
25質量%、更に好ましくは10〜20質量%である。
【0074】本発明の請求項6の発明は、幅方向に保持
乾燥される工程を経て製造されたセルロースエステルフ
ィルムであって、平均粒径0.2〜10μm以下の粒子
を含有し、80μmの厚さに換算したヘイズが0.6%
以下であり、かつフィルムの表裏面の動摩擦係数が0.
3〜1.5であることを特徴とするセルロースエステル
フィルムである。
【0075】本発明において、フィルムの80μmの厚
さに換算したヘイズは、例えばASTM−D1003−
52に従って測定できる。該ヘイズとしては0〜0.6
%であり、好ましくは0〜0.4%、更に好ましくは
0.1〜0.2%である。
【0076】本発明において、フィルムの表裏面の動摩
擦係数は例えばJIS−K−7125(1987)が規
定する方法で測定できる。ただしこの場合、フィルムの
動摩擦係数を測定するに際し、相手材料として剛球等の
金属を用いた場合、フィルムに微粒子を添加した効果を
確認することはできない。必ずフィルム同士の動摩擦係
数を測定する必要がある。そこで、前記JIS−K−7
125に従い、試験片及び相手材料ともにフィルムを用
い、かつフィルム表裏面が接触するように配置すること
で測定できる。本発明において、フィルムの表裏面の動
摩擦係数は0.3〜1.5であり、より好ましくは0.
5〜1.3、更に好ましくは0.6〜1.0である。
【0077】本発明では、セルロースエステルフィルム
の幅方向の両端に凹凸を付与して端部を嵩高くするいわ
ゆるナーリング加工が施されているのが好ましい。
【0078】比率X(%)=(a/d)×100 上式は、ナーリング高さ(aμm)のフィルム膜厚(d
μm)に対する比率X(%)を表す式であり、Xが0〜
25%の範囲に設定される。好ましくは0〜15%、よ
り好ましくは0〜10%である。この範囲よりナーリン
グ高さ比率が大きいと巻形状の変形が起こりやすく、又
同比率が小さいと巻き取り性が劣化するので好ましくな
い。
【0079】ここでは、粒子を含有したセルロースエス
テルを支持体上に流延し、加熱して溶媒の一部を除去し
た後、支持体から剥離して得られたセルロースエステル
フィルムを保持乾燥(幅保持)する工程を経て、更に乾
燥処理を行ってセルロースエステルフィルムを製造する
方法が最適であるが、前記支持体から剥離時の残留溶媒
量が10質量%以上で保持乾燥を行うことが、寸法安定
性向上効果をより発揮する上で好ましい。
【0080】本発明において、セルロースエステルフィ
ルム中には異物が少ない方が好ましい。特に偏光クロス
ニコル状態で認識される異物が少ない方が好ましい。偏
光クロスニコル状態で認識される異物とは、2枚の偏光
板を直行(クロスニコル)状態にし、その間にセルロー
スエステルフィルムを置いて測定されるものをいう。こ
のような異物は、輝点異物と称し、偏光クロスニコル状
態では暗視野中で異物の箇所のみ観察する反対側からの
光が透過してくることによって光って観察されるので、
容易にその大きさと個数を識別することができる。
【0081】輝点異物の個数としては、面積250mm
2当たり偏光クロスニコル状態で認識される大きさが5
〜50μmの異物が200個以下、50μmを越える異
物が実質皆無であることが好ましい。更に好ましくは5
〜50μmの異物が100個以下、より好ましくは50
個以下である。
【0082】上述のような異物の少ないセルロースエス
テルフィルムを得るには、特に手段を選ばないが、セル
ロースエステルを溶媒に溶解したドープ組成物を以下の
ような濾紙を用いて濾過することで達成できる。この場
合、濾紙の種類としては、濾水時間が20秒以上の濾紙
を用い、かつ濾過圧力を1.57×106Pa以下で濾
過して製膜することが好ましい。より好ましくは、30
秒以上の濾紙を用いかつ濾過圧力を1.18×106
a以下、更に好ましくは、40秒以上の濾紙を用いかつ
濾過圧力を9.8×105Pa以下で濾過することであ
る。又、上記濾紙は2枚以上重ねて用いることがより好
ましく、濾過圧力は濾過流量と濾過面積を適宜選択する
ことでコントロールできる。
【0083】本発明のセルロースエステルフィルムは2
3℃、55%RHにおいて、下式で表される面内方向の
レターデーション値R0が200nm以下、好ましくは
150nm以下であることが好ましい。
【0084】特に、本発明のセルロースエステルフィル
ムを液晶表示装置用光学フィルムとして用いる場合、下
式で表される面内方向のレターデーション値R0が20
nm以下であることが好ましく、更に好ましくは10n
m以下、更に好ましくは5nmであり、最も好ましくは
0〜1nmである。
【0085】ここで“23℃、55%RHにおいて”と
は、35mm四方にカットした測定試料を23℃、55
%RHの条件下に8時間放置した後、同条件下にて測定
することを意味する。
【0086】R0=(Nx−Ny)×d 式中、Nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率、Ny
はフィルム面内の進相軸方向の屈折率、dはフィルムの
厚み(nm)を各々表す。
【0087】又、下式で定義される膜厚方向のレターデ
ーション値Rtは0〜200nmであることが好まし
く、20〜100nm以下であることが好ましく、25
〜50nmであることが好ましい。
【0088】 Rt=((Nx+Ny)/2−Nz)×d 式中、Nzは厚み方向におけるフィルムの屈折率を表
し、Nx、Ny及びdは、上記R0におけるそれらと同
義である。
【0089】上記のレターデーション値Rt又はR0の
測定は、自動複屈折率計KOBRA−21ADH(王子
計測機器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環
境下で590nmの波長における3次元屈折率測定を行
い、Nx、Nyを測定し、これによりRt、R0を算出
することができる。
【0090】本発明のセルロースエステルフィルムを用
いて得られる偏光板の作製方法は特に限定されず、一般
的な方法で作製することができる。例えば、セルロース
エステルフィルムをアルカリ処理し、沃素溶液中に浸漬
保持乾燥して作製した偏光膜の両面に、完全ケン化型ポ
リビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法が
ある。アルカリ処理の代わりに特開平6−94915
号、同6−118232号に記載されているような接着
性を高める方法を使用しても良い。
【0091】液晶表示用部材とは液晶表示装置に使用さ
れる部材のことで、例えば、偏光板、偏光板用保護フィ
ルム、位相差板、反射板、視野角拡大フィルム、防眩フ
ィルム、無反射フィルム、反射防止フィルム、帯電防止
フィルム、輝度向上フィルムなどが挙げられる。その中
でも寸法安定性に対して厳しい要求のある偏光板、偏光
板用保護フィルム、位相差板、視野角拡大フィルムにお
いて、本発明を適用することがより好ましい。
【0092】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
以下に示す「部」は断りのない限り「質量部」を示す。
【0093】 実施例1 ・試料1の作製 1.分散液Aの作製 エタノール 27部 粒子1(二酸化ケイ素微粒子)(商品名:アエロジル200V、 1次粒径:15nm;日本アエロジル(株)製) 3部 の以上を混合し、回転数500rpmにて30分攪拌
後、マントンゴーリン型高圧分散機にて19.6MPa
の圧力で分散して、分散液Aを作製した。 2.添加液Aの作製 上記分散液A 22部 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート(酸化度61%) 12部 紫外線吸収剤1(2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′ −ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール) 26部 メチレンクロライド 290部 上記添加液Aについて、遠心式粒度分布測定機(CAP
A500、堀場製作所(株)製)で測定したところ、粒
子1(二酸化ケイ素微粒子)の平均粒径は1.2μmで
あった。 3.ドープ組成物A 綿花リンターから合成されたセルローストリアセテート(酢化度61.0%) 85部 木材パルプから合成されたセルローストリアセテート(酢化度61.0%) 15部 エチルフタリルエチルグリコレート(可塑剤) 4部 メチレンクロライド 475部 エタノール 50部 のドープ組成物Aを密封容器に投入し、70℃まで加熱
し、撹拌しながらセルローストリアセテート(TAC)
を完全に溶解しドープ組成物Aを得た。溶解に要した時
間は4時間であった。ドープ組成物Aを濾過した後、セ
ルローストリアセテートに対する微粒子の添加比率が
0.05質量%となるように、ドープ組成物Aと添加液
Aとをインラインミキサーにて混合した後、ベルト流延
装置を用い、ドープ温度35℃で30℃のステンレスバ
ンド支持体上に均一に流延した。剥離可能な範囲まで乾
燥させた後、ステンレスバンド支持体上からドープを剥
離した。このときのドープの残留溶媒量は25%であっ
た。ドープ流延から剥離までに要した時間は3分であっ
た。
【0094】ステンレスバンド支持体から剥離した後、
幅保持しながら多数のロールで搬送させながら第1ゾー
ン50℃、第2ゾーン90℃、第3ゾーン120℃の乾
燥ゾーンを通し、更に130℃の乾燥加熱ゾーンで乾燥
を終了させ、フィルム両端に幅10mm、高さ4μmの
ナーリング加工を施して膜厚40μmのセルローストリ
アセテートフィルムの試料1を作製した。
【0095】フィルム幅は1300mm、巻き取り長さ
は3000mとした。巻き取り張力は初期張力20kg
/1300mm、最終巻張力10kg/1300mmと
した。 ・試料2〜9の作製 試料1の作製において、幅保持する乾燥ゾーン、乾燥時
間を変えることで残留溶媒量を変化させ、又粒子の条件
を表1に示すように変化させた以外は同様にしてセルロ
ーストリアセテートフィルムの試料2〜4を作製した。
又、同試料5〜9ではアエロジル200Vの代わりに、
サイリシア(富士シリシア化学(株)製平均粒径1.8
μm)を用い同様の試料を作製した。
【0096】以上のようにして作製したセルローストリ
アセテートフィルム試料1〜9について以下のような性
能評価を行った。得られた結果を以下の表1に示す。 (評価方法) ・平均粒径、アスペクト比 走査型電子顕微鏡(倍率3000倍)で粒子を観察し、
粒子に外接する円の直径をもって粒径とした。又、場所
を変えて粒子100個を観察し、その平均値をもって、
平均粒径(1次粒子径又は2次粒子径)とした。又この
平均粒径をもとにアスペクト比を測定した。 ・ヘイズ ASTM−D1003−52に従って測定した。 ・動摩擦係数 フィルム表面と裏面間の動摩擦係数はJIS−K−71
25(1987)に準じ、フィルムの表裏面が接触する
ように切り出し、200gの重りを載せ、サンプル移動
速度100mm/分、接触面積80mm×200mmの
条件で重りを水平に引っ張り、重りが移動中の平均荷重
(F)を測定し、下記式より動摩擦係数(μm)を求め
た。
【0097】 動摩擦係数=F(gf)/重りの重さ(gf) ・面品質 以下の基準により目視で判断した。
【0098】 ○・・・表面に凹凸がほとんどなく、製品として全く問
題ないレベル △・・・やや表面に凹凸が見えるが製品としては問題な
いレベル ×・・・表面に多数の凹凸が目立ち、製品として使えな
いレベル。
【0099】
【表1】
【0100】表1から明らかなように、扁平な粒子を含
有しない試料5は動摩擦係数が高い上にフィルム表面に
凹凸が目立つなど、面品質が劣化していることが分か
る。即ち、幅方向に保持乾燥を行っていない上にフィル
ム中の残留溶媒量がないため、粒子の形状が扁平になら
ないことに起因している。又試料9はヘイズの値と動摩
擦係数が請求項6の範囲外であるため、良好な結果は得
られないことが分かる。
【0101】実施例2 実施例1のドープ組成物のうち、メチレンクロライドを
同量の酢酸メチルに変更した以下の組成物 エチルフタリルエチルグリコレート(可塑剤) 4部 酢酸メチル 475部 エタノール 50部 を−100〜−10℃に冷却してから、残りのセルロー
ストリアセテートを添加し、0〜120℃に加温する過
程で有機溶媒に完全に溶解させ、得られたドープを実施
例1と同様にして添加液Aとインラインミキサーで混合
し、同様の試料21〜29を作製した。この試料を用い
て、実施例1と同じ評価を行った。得られた結果を以下
の表2に示す。
【0102】
【表2】
【0103】表2から明らかなように、ドープ組成物の
製造方法を変更して得られた試料についても、扁平な粒
子を含有しない試料25は動摩擦係数が高い上にフィル
ム表面に凹凸が目立つなど、面品質が劣化していること
が分かる。又試料29はヘイズの値と動摩擦係数が請求
項6の範囲外であるため、良好な結果は得られないこと
が分かる。
【0104】 実施例3 1.分散液Bの作製 エタノール 27部 粒子3(二酸化ケイ素微粒子)(商品名:アエロジル200V 日本アエロジル(株)製) 3部 の以上を混合し、回転数500rpmにて30分攪拌
後、マントンゴーリン型高圧分散機にて19.6MPa
の圧力で分散して、分散液Bを作製した。 2.添加液Bの作製 セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度2.0 プロピオニル置換度0.8) 12部 紫外線吸収剤2(チヌビン571、チバスペシャルティケミカルズ製) 13部 紫外線吸収剤3(チヌビン109、チバスペシャルティケミカルズ製) 15部 メチレンクロライド 290部 上記分散液B 22部 3.ドープ組成物Bの作製 セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度2.0 プロピオニル置換度0.8) 100部 エチルフタリルエチルグリコレート(可塑剤) 2部 トリフェニルフォスフェート(可塑剤) 8部 メチレンクロライド 475部 エタノール 50部 のを密封容器に投入し、70℃まで加熱し、撹拌しなが
らセルロースアセテートプロピオネート(CAP)を完
全に溶解しドープ組成物Bを得た。溶解に要した時間は
約4時間であった。 4.セルロースエステルフィルムの作製 次にドープ組成物Bを濾過した後、セルロースアセテー
トプロピオネートに対する微粒子の添加比率が0.05
質量%となるように、ドープ組成物Bと添加液Bとをイ
ンラインミキサーにて混合した後、ベルト流延装置を用
い、ドープ温度35℃で30℃のステンレスバンド支持
体上に均一に流延した。剥離可能な範囲まで乾燥させた
後、ステンレスバンド支持体上からドープを剥離した。
このときのドープの残留溶媒量は40%であった。ドー
プ流延から剥離までに要した時間は3分であった。
【0105】ステンレスバンド支持体から剥離した後、
幅保持しながら多数のロールで搬送させた。乾燥は第1
ゾーン50℃、第2ゾーン90℃、第3ゾーン120℃
の乾燥ゾーンを通し、更に130℃の乾燥加熱ゾーンで
乾燥を終了させ、フィルム両端に幅10mm、高さ8μ
mのナーリング加工を施して膜厚60μmのセルロース
エステルフィルムを作製した。第2ゾーン内の残留溶媒
量30%のところで幅手方向に1.06倍に延伸を行っ
た。
【0106】フィルム幅は1300mm、巻き取り長さ
は3000mとした。巻き取り張力は初期張力20kg
/1300mm、最終巻張力10kg/1300mmと
した。このようにして作製したセルロースエステルフィ
ルムを実施例1、2と同様にして評価した。
【0107】得られたセルロースエステルフィルム中の
2次粒子径は2.8μm、アスペクト比は4.9、ヘイ
ズは0.0%、動摩擦係数は0.7、面品質は○であ
り、良好な結果が得られた。
【0108】実施例4 以下の方法に従って、偏光板を作製し、評価を行った。
【0109】下記の方法に従って、実施例3で作製した
セルロースエステルフィルムを用いて本発明の偏光板1
を作製した。
【0110】(偏光膜の作製)厚さ120μmのポリビ
ニルアルコールフィルムを一軸延伸(温度110℃、延
伸倍率5倍)した。ヨウ素0.075g、ヨウ化カリウ
ム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、
次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100
gからなる68℃の水溶液に浸漬し、水洗、乾燥し偏光
膜を得た。
【0111】(偏光板の作製)次いで、下記工程1〜5
に従って、得られた偏光膜と実施例3で作製したセルロ
ースエステルフィルムとを貼り合わせて本発明の偏光板
1を作製した。
【0112】工程1:実施例3で作製したセルロースエ
ステルフィルムを、長手方向30cm、巾手方向18c
mのサイズで2枚切り取り、2mol/Lの水酸化ナト
リウム溶液に60℃で90秒間浸漬し、次いで水洗、乾
燥させた。
【0113】工程2:長手方向30cm、巾手方向18
cmサイズに断裁した前記偏光膜を固形分2質量%のポ
リビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒間浸漬した。
【0114】工程3:工程2で偏光膜に付着した過剰の
接着剤を軽く取り除き、それを工程1で作製したセルロ
ースエステルフィルムの上に載せて、更に同一のセルロ
ースエステルフィルムを接着剤と接する様に積層し、配
置した。
【0115】工程4:ハンドローラにて工程3で積層し
た偏光膜と各フィルムとの積層物の端部から過剰の接着
剤及び気泡を取り除き貼り合わせた。ハンドローラの圧
力は20〜30N/cm2、ローラスピードは約2m/
minとした。
【0116】工程5:80℃の乾燥機中に工程4で作製
した試料を1分間処理し、本発明の偏光板1を作製し
た。
【0117】同様に実施例2で作製した試料25を用い
て比較用の偏光板2を作製した。本発明の偏光板1及び
比較用の偏光板2を用いて、市販の液晶表示パネル(N
EC製 カラー液晶ディスプレイ MultiSync
LCD1525J 型名 LA−1529HM)の最
表面の偏光板を注意深く剥離し、ここに偏光方向を合わ
せた本発明の偏光板1又は比較例の偏光板2を貼り付け
た。貼り合わせの際に、位置ズレ或いは気泡や異物の付
着のため、それぞれ10回張り付けをやり直した。その
際、各々新しい偏光板を使用した。その結果、比較用の
偏光板2では10回中2回セルロースエステルフィルム
が裂けて、該セルロースエステルフィルムの一部が剥が
れずに液晶パネル側に残ったが、本発明の偏光板1では
セルロースエステルフィルムが裂けることはなかった。
又それぞれの液晶表示パネルについて、目視にてコント
ラストを評価した。その結果、本発明の偏光板1を用い
た液晶表示パネルは比較用の偏光板2に対しコントラス
トに優れていることが判った。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、流延製膜にて形成され
るセルロースエステルフィルムの光学特性の劣化を防止
し、同時にフィルムの引き裂き強度を改善して十分な機
械的強度を付与できるという顕著に優れた効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長澤 忠広 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 志村 保男 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扁平な粒子を含有することを特徴とする
    セルロースエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 前記扁平な粒子のアスペクト比が2〜7
    であることを特徴とする請求項1記載のセルロースエス
    テルフィルム。
  3. 【請求項3】 前記扁平な粒子の平均粒径が0.2〜1
    0μmであることを特徴とする請求項1又は2記載のセ
    ルロースエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 前記扁平な粒子が、0.2〜10μmの
    平均粒径を有する全粒子の5質量%以上含有されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のセ
    ルロースエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 前記扁平な粒子が、1次平均粒径が0.
    2μm以下の粒子を有する2次粒子であることを特徴と
    する請求項1乃至4の何れか1項記載のセルロースエス
    テルフィルム。
  6. 【請求項6】 幅方向に保持乾燥される工程を経て製造
    されたセルロースエステルフィルムであって、平均粒径
    0.2〜10μmの粒子を含有し、80μmの厚さに換
    算したヘイズが0.6%以下であり、かつフィルムの表
    裏面の動摩擦係数が0.3〜1.5であることを特徴と
    するセルロースエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 前記セルロースフィルムの厚さ80μm
    換算での引き裂き強度が18g以上であることを特徴と
    する請求項1乃至6の何れか1項記載のセルロースエス
    テルフィルム。
  8. 【請求項8】 前記セルロースエステルフィルムがセル
    ロースの低級脂肪酸エステルを主成分とすることを特徴
    とする請求項1乃至7の何れか1項記載セルロースエス
    テルフィルム。
  9. 【請求項9】 前記セルロースエステルフィルムが低級
    脂肪酸セルロースエステルであり、かつ−100〜−1
    0℃に冷却してから0〜120℃に加温する過程で有機
    溶媒に溶解し、得られたセルロースエステル含有有機溶
    媒溶解液を、エンドレスベルト上、或いはドラム支持体
    上に塗布して製造されたフィルムであることを特徴とす
    る請求項1乃至8の何れか1項記載のセルロースエステ
    ルフィルム。
  10. 【請求項10】 前記セルロースエステルフィルムが偏
    光板用保護フィルムであることを特徴とする請求項1乃
    至9の何れか1項記載のセルロースエステルフィルム。
  11. 【請求項11】 前記セルロースエステルフィルムが面
    内レターデーション値R0が200nm以下であること
    を特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載のセル
    ロースエステルフィルム。
  12. 【請求項12】 粒子を含有したセルロースエステル溶
    液を支持体上に流延し、加熱後、支持体から剥離して得
    られたセルロースエステルフィルムを保持乾燥する工程
    を経てセルロースエステルフィルムを製造する方法にお
    いて、前記支持体から剥離時の残留溶媒量が10質量%
    以上であることを特徴とするセルロースエステルフィル
    ムの製造方法。
  13. 【請求項13】 剥離後の乾燥ゾーンで残留溶媒量が5
    0質量%未満の領域で幅手方向に1.01倍以上延伸す
    る工程を有することを特徴とする請求項12記載のセル
    ロースエステルフィルムの製造方法。
  14. 【請求項14】 残留溶媒量が10〜35質量%の領域
    で幅手方向に1.01倍〜1.50倍に延伸する工程を
    有することを特徴とする請求項12記載のセルロースエ
    ステルフィルムの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記粒子が扁平な粒子であり、かつ1
    次平均粒径が0.2μm以下の粒子を有する、0.2〜
    10μmの平均粒径を有する二次粒子であることを特徴
    とする請求項12〜14の何れか1項記載のセルロース
    エステルフィルムの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項12乃至15の何れか1項記載
    の方法で製造したことを特徴とするセルロースエステル
    フィルム。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至11及び16の何れか1
    項記載のセルロースエステルフィルムを少なくとも一方
    の面に用いたことを特徴とする偏光板。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至11及び16の何れか1
    項記載のセルロースエステルフィルムを用いたことを特
    徴とする表示装置。
  19. 【請求項19】 請求項17記載の偏光板を用いたこと
    を特徴とする表示装置。
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