JP5465298B2 - 玉軸受用保持器 - Google Patents

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Description

この発明は、玉軸受の玉を保持するポケットを円周方向の複数箇所に有し、各ポケットの内面を凹球面状としたリング状の玉軸受用保持器に関する。
各種回転装置、とりわけ自動車補機に使用される密閉型玉軸受には、耐高温,耐高速,耐泥水,耐ダスト,耐グリース漏れ,長寿命化および低トルクが要求され、耐泥水および耐ダスト対策として軸受内外輪間の空間の両端部に接触シールが設けられる。
このような構造の密閉型玉軸受において、接触シールのシールリップ部分にグリースが存在した状態で軸受温度が上昇すると、軸受内部の空気の膨張によって軸受内部の圧力が上昇するため、軸受外部との圧力差によりシールリップ部分が開いて軸受内のグリースや空気が軸受外部へ漏洩する現象(以下、呼吸と称する)が生じる(特許文献1)。
この呼吸現象を防止する対策を施したものとして、上記シールリップ部分の一部に通気用の切欠部を設けたものが提案されている(特許文献1)。しかし、切欠部にグリースが付着すると、上記した玉軸受と同様のグリース漏れが起きる(特許文献2)。
上記した通気用の切欠部を設けず、例えば内輪回転の玉軸受において、前記接触シールのシールリップ部分が押し付けられる内輪外径面のシール溝へのシールリップ押し付け圧力(以下、緊迫力と言う)を強め、上記した呼吸対策とすることが考えられるが、これではトルクの増大を招くのみで、緊迫力以上の内圧を招く大きな温度上昇時には、グリース漏れを防ぎ切れない。また、軸受温度が低下した場合には、軸受内部の空気の収縮によって内圧が低下することから、シールリップ先端の吸着現象が起こり、更なるトルクの増大を招く要因となる(例えば特許文献3)。
このような理由により、接触シールとして上述した各種の構造のものを用いたとしても、内輪シール溝にグリースが付着すると、グリース漏れを防止することは難しい。
密閉型玉軸受として、このほか、保持器の形状を工夫することによってグリース漏れを防止するようにしたものも提案されている(例えば特許文献4,5)。特許文献4に開示の保持器は、ポケットの内面において、外径側端部をボールの直径以下に絞る代わりに、内径側部分を、この直径よりも大径の円筒面としたものである。特許文献5に開示の保持器は、ポケットのボール対向面に、少なくとも4個の突起を形成し、ボールを突起のみに接触させた状態で保持するようにしたものである。
特開2000−257640号公報 特開2005−308117号公報 特開2005−069404号公報 特開2001−116051号公報 特開2003−239984号公報
しかし、特許文献4,5に開示の玉軸受では、ボールを点あるいは小さな面で保持することになり、面圧が高くなる。このため、保持器が樹脂製であれば早期に摩耗することになる。また、鉄板打ち抜き保持器には適用できない。なぜなら、一部の形状を鉄板打ち抜き保持器に適用すると、保持器の内径側においてシールリップとの距離が近くなり過ぎるので、保持器に付着したグリースがシールリップを押すことになり、グリース漏れが発生するからである。また、グリースの剪断によるトルクの増大も懸念される。
このように、グリース漏れに対処する方法として、シールリップの緊迫力,シールリップの形状,および切欠等があるが、回転により内輪肩部やシール溝とにグリースが存在すれば、グリース漏洩による可能性が高くなる。とりわけ、外輪回転の場合、内輪に遠心力が作用しないため、一度内輪シール溝に付着したグリースはそのまま留まることになる。この状態で、軸受の温度上昇が起これば、呼吸によりグリース漏れが発生する。また、保持器形状変更による対策では、樹脂保持器では強度,摩耗の問題があり、鉄板打ち抜き保持器では、製造が困難である。
図23は、内輪シール溝へのグリースの移動過程を示す。同図(A)のように、球44の表面が保持器45の内径側のポケット51内に進入する際に、その表面に付着しているグリースGが掻き取られ、保持器45の内径部に付着して溜まって行く(溜まり部分G1 )。この溜まり量が、同図(B)の溜まり部分(ハッチングで示す)G2 のように多くなると、内輪42の肩部に付着する。溜まり部分G2 の溜まりが生じると、同図(C)のように先の溜まり部分G1 と衝突して斜めに乗り上げ(溜まり部分G3 )、ポケット51内の中央部への湧き出しと共に、シール溝49への付着が生じる。このようなシール溝49へのグリースの付着により、上記のような弊害が生じる。
この発明の目的は、シールと相対回転する軸受軌道輪のシール溝にグリースが付着し難く、グリース漏れを防止できる玉軸受用保持器を提供することである。
この発明の他の目的は、保持器ポケット内面における鉄の摩耗粉の発生を防止することで、長寿命な軸受とできる玉軸受用保持器を提供することである。
参考提案例にかかる玉軸受用保持器は、玉軸受の玉を保持するポケットを円周方向の複数箇所に有し、各ポケットの内面を、玉配列ピッチ円よりも内径側の部分が、保持器内径側開口縁に近づくに従って小径となる凹曲面状としたリング状の玉軸受用保持器において、前記各ポケットの内面に、保持器内径側の開口縁から保持器外径側に延びる凹み部を設けたことを特徴とする。前記保持器内径側開口縁に近づくに従って小径となる凹曲面状の形状は、例えば凹球面状とする。玉配列ピッチ円よりも外径側部分も凹球面状としてポケットの内面の全体を凹球面状としても良い。この他に、例えば、玉配列ピッチ円よりも外径側部分は円筒面状として、内径側部分は円すい面状としても良い。前記凹み部の内面の保持器円周方向に沿う断面形状(すなわち保持器中心軸に垂直な平面で断面した断面形状)は、ポケットの内面となる凹球面の曲率半径よりも小さな曲率半径の円弧状としても良い。
参考提案例において、前記凹み部が、前記ポケットの開口縁における保持器円周方向の中心から両側に広がって1箇所に設けられ、ポケットの保持器円周方向の幅の半分よりも大きな幅を有し、前記凹み部の内面形状が、保持器の半径方向の直線を中心とする仮想円筒の表面に略沿う円筒面状の形状であり、この凹み部は、保持器内径側の開口縁から玉配列ピッチ円の付近まで延びていて、保持器内径縁から玉配列ピッチ円に近づくに従って徐々に浅くかつ幅狭となる形状であっても良い。
また、参考提案例において、前記凹み部が、前記ポケットの開口縁における保持器円周方向の中心の両側に位置して複数箇所に設けられ、各凹み部の内面形状が、保持器の半径方向の直線を中心とする各仮想円筒の表面に略沿う円筒面状の形状であり、この凹み部は、保持器内径側の開口縁から玉配列ピッチ円の付近まで延びていて、保持器内径縁から玉配列ピッチ円に近づくに従って徐々に浅くかつ幅狭となる形状であっても良い。
また、参考提案例において、前記凹み部が、前記ポケットの開口縁における保持器円周方向の中心の両側に位置して2箇所に設けられて、保持器外径縁付近まで延び、これら2箇所の凹み部の内面形状が、一つの仮想リングの表面に略沿った形状であり、前記仮想リングは、ポケット内に収まるリング外径で、任意周方向位置の断面形状が円形であり、リング中心が保持器中心軸に対して傾きを持つものであっても良い。
前記凹み部の内面の保持器円周方向に沿う断面形状は、前記のような円弧状の断面形状に限らず、任意の断面形状としても良く、例えば多角形状としても良い。
2個の環状体の保持器半体を軸方向に対面して重ね合わせてなり、これら保持器半体は、それぞれ内面が前記各ポケットの半分を形成する球殻状板部と、隣合うポケット間の部分となる平板部とが円周方向に交互に並ぶ形状であっても良い。前記球殻状板部は、球殻の一部となる部分であり、内外両面が球面状となったカウンタシンク形状の膨らみ部分である。
この発明の玉軸受用保持器は、シール付きの玉軸受の玉を保持するポケットを円周方向の複数箇所に有するリング状の玉軸受用保持器において、2個の環状体の保持器半体を軸方向に対面して重ね合わせてなり、これら保持器半体は、それぞれ内面が前記各ポケットの半分を形成する球殻状板部と、隣合うポケット間の部分となる平板部とが円周方向に交互に並ぶ形状であり、前記球殻状板部における玉配列ピッチ円よりも内径側部分における、少なくとも、軸受内輪の軌道面両側の肩部高さの外径面部に位置する部分の板厚を、前記平板部の板厚よりも薄くし、この板厚を薄くする部分は、保持器半径方向の内径側に至るに従って次第に薄くなって内径縁が最小板厚となるように、かつ前記球殻状板部のポケット内面形状を維持したままで前記球殻状板部の外面側の形状が変わるように板厚を薄くしたことを特徴とする。
なお、この板厚を薄くする部分の軸方向範囲は、球殻状板部の全体であっても一部であっても良く、少なくとも、軸受内輪の軌道面両側の肩部高さの外径面部に位置する部分は薄くする。
ポケット内面を球面とした従来の一般的な形状の保持器を用いた玉軸受では、転動体である玉が内輪軌道面を転がるとき、内輪軌道面でのグリースの厚さは、ヘルツ接触中心から軸方向に、また玉表面のグリース厚さもヘルツ接触中心から内輪軌道面幅まで対称になる。この玉表面に付着したグリースが、玉の回転によって保持器に入って行くとき、保持器によってグリースが掻き取られる。掻き取られたグリースは保持器に付着するが、このグリース量が増加すると一部は内輪肩部にも付着する。内輪肩部に付着したグリースが増すと、回転している保持器のポケット中央部付近に乗り上げるように付着する。乗り上げたグリースが増すと、内輪肩部のグリースと押し合うようになり、内輪シール溝にまでグリースが付着する。これが一般的な鉄板打ち抜き保持器でのグリースの動きである。さらに、この一般的な形状の保持器では、保持器ポケット中央部に付着したグリースが、シール内面に付着する。これにより、直接潤滑に寄与し難いグリースがシール内面に留まることになる。また、保持器ポケット部とシール内面でグリースのせん断が起こり、軸受のトルクが上昇する。
しかし、参考提案例では、各ポケットの内面に、保持器内径側の開口縁から保持器外径側に延びる凹み部を設けたため、内輪肩部にグリースが付着しない。すなわち、玉に最もグリースが付着する位置である保持器内径側の開口縁に開口する凹み部を設けたため、玉の表面の掻き取りが減少し、保持器内径面に溜まるグリース量の減少する。そのため、内輪シール溝にグリースが付着し難く、接触式および非接触式のいずれのシールを用いてもグリース漏れを防止できる。これは、特に外輪回転時に特徴的に現れる。さらに、シール機能にグリース漏れを防ぐ要素を付加させる必要がないので、耐泥水、耐ダスト、および低トルクに特化したシール設計が可能となる。このような低トルクシールとこの発明の保持器を組み合わせることで、グリース漏れがなく、かつ低トルクな軸受が得られる。
凹み部の内面の保持器円周方向に沿う断面形状を、ポケットの内面となる凹球面の曲率半径よりも小さな曲率半径の円弧状とした場合は、上記のグリースの掻き取りが生じにくくなるだけでなく、保持器の加工面,保持器の強度面の観点からより好ましい。
この発明では、球殻状板部における玉配列ピッチ円よりも内径側部分における、少なくとも、軸受内輪の軌道面両側の肩部高さの外径面部に位置する部分の板厚を、前記平板部の板厚よりも薄くしたため、内輪肩部にグリースが付着しない。そのため、内輪シール溝にグリースが付着し難く、接触式および非接触式のいずれのシールを用いてもグリース漏れを防止できる。これは、特に外輪回転時に特徴的に現れる。さらに、シール機能にグリース漏れを防ぐ要素を付加させる必要がないので、耐泥水、耐ダスト、および低トルクに特化したシール設計が可能となる。このような低トルクシールとこの発明の保持器を組み合わせることで、グリース漏れがなく、かつ低トルクな軸受が得られる。
また、保持器半体の平板部や球殻状板部の玉配列ピッチ円よりも外径側部分の板厚となる基準板厚は従来と同等とすることで、保持器の強度低下を生じることなく、グリース漏れだけを防止できる。さらに、玉と接触し得るポケット部の形状は従来と同様であることから、保持器の可動範囲の増加による保持器間の干渉力の増加も生じない。
これら発明および参考提案例において、2個の保持器半体で構成する場合に、2個の保持器半体は、それぞれ金属板のプレス成形品からなるものであっても良い。すなわち、いわゆる鉄板打ち抜き保持器の形式としても良い。
この発明の保持器における上記ポケット形状は、金属板のプレス加工により成形可能であり、プレス加工を採用した場合、低コスト、高強度が得られ、また一般的な鉄板打ち抜き保持器と比べてシールとの距離も変わらないものとできる。
なお、この発明の玉軸受用保持器は、鉄板打ち抜き保持器の他に、2分割の樹脂保持器等にも適用することができる。
参考提案例において、ポケットの内面を球面状とした場合に、前記凹み部の深さは、ポケット内面の凹球面の中心から前記凹み部の最深位置までの距離が、玉の半径の1.05倍以上となる深さとすることが好ましい。試験の結果、上記最深位置までの距離が玉の半径の1.05以上である場合に、内輪シール溝へのグリース付着が生じないことが確認された。
この発明における上記各構成の玉軸受用保持器において、鉄製等の金属製の保持器とした場合に、前記ポケットの内面に皮膜を施しても良い。皮膜は、玉と金属製の保持器との接触による鉄製の摩耗粉の発生を防止できればよく、例えば、PTFEやナイロンあるいはポリイミドなどの樹脂を主成分とするものや、二硫化モリブデン、二硫化タングステンやグラファイトなどの固体潤滑材を主成分とするもの、あるいは銅、銀、すずやアルミニウムなどの軟質金属を主成分とするものである。この皮膜はポケットの内面における玉と接触する範囲の全体に施すことが好ましい。前記凹み部の内面には、皮膜は施さなくても良い。ポケット内面に皮膜を形成することで、ポケット内面部と玉である鋼球の表面との接触が、鉄等の金属同士とはならず、鉄等の金属の摩耗粉の発生が防止される。そのため、この構成の玉軸受用保持器を使用すると、長寿命な軸受となる。
この玉軸受用保持器の製造方法は、参考提案例の玉軸受用保持器のうち、前記金属板のプレス成形品としたものに適用される製造方法である。
この製造方法は、前記保持器半体の前記球殻状板部の内面を成形する凸側プレス金型、および前記球殻状板部の外面を成形する凹型プレス金型を準備し、前記凸側プレス金型の成形型面は、前記ポケットの内面となる前記凹球面に沿う凸球面状であって、一部に前記凹み部に沿う凹み部成形用型部を有する形状とする。これら凸側プレス金型と凹型プレス金型の間にリング状の板材を挟み込んで前記保持器半体をプレス成形し、得られた2つの保持器半体を接合して玉軸受用保持器とする。
前記保持器半体を成形する場合、その球殻状板部の内面は、単調な半球状の凹球面の一部に、断面円弧状の凹み部を有する形状である。このような複合形状のプレス成形では、仕上げ押し工程で単調な半球状凹球面を成形した後で、その半球状凹球面の一部にさらに前記凹み部をプレス成形する方法が一般的であるが、その場合、従来の鉄板打ち抜き保持器の成形の場合に比べて製造工程が一工程増えることになる。
しかし、この例では、凸側プレス金型の半球状凸面の一部に、ポケットにおける凹み部に対応する凹み部成形用型部を有する形状としているので、仕上げ押し工程で凹み部も同時に成形でき、製造工程を増やす必要がなく、効率的に保持器を製造できる。
この参考提案例において、前記凸側プレス金型は、ショットブラスト、または電子ビームによる研磨、または研磨剤の噴射によるラッピングで表面仕上げしたものであっても良い。
仕上げ押し工程に用いる凸側プレス金型の半球状凸面の形状および面粗さは、保持器ポケットの内面に転写され、そのポケット内面は軸受に組み込まれた場合に玉と接触するため、ポケット内面の面粗さは小さくする必要がある。従来の鉄板打ち抜き保持器ではポケット内面が単純な凹球面であるため、凸側プレス金型の半球状凸面を凹形状の砥石等で研磨することで面粗さを小さくしている。しかし、この発明の場合、上記したように凸側プレス金型の半球状凸面は、単純な半球状凸面の一部にポケット内面の上記凹み部に対応する凹み部成形用型部を有する形状であり、従来例の場合のように凹形状の砥石等で研磨して面粗さを小さくすることはできない。
そこで、仕上げ押し工程に用いる凸側プレス金型の成形凸球面を、ショットブラスト、または電子ビームによる研磨、または研磨剤の噴射によるラッピングで表面仕上げすると、手作業による研磨などが要らず、ばらつきなく低コストで凸側プレス金型の成形凸球面の面粗さを小さくできる。
この場合のラッピングは、例えば研磨砥粒に水分を含有させることで弾力性および粘着性を有する研磨材を得て、この研磨材を被加工材である金型の表面に高速で滑走させて発生する摩擦力によって表面仕上げする方法が好ましい。
この参考提案例にかかるプレス金型組は、参考提案例の玉軸受用保持器のうち、前記金属板のプレス成形品としたものに適用される。このプレス金型組は、前記保持器半体の前記球殻状板部の内面を成形する凸側プレス金型、および前記球殻状板部の外面を成形する凹型プレス金型からなる。前記凸側プレス金型の成形型面は、前記ポケットの内面となる前記凹球面に沿う凸球面状であって、一部に前記凹み部に沿う凹み部成形用型部を有する形状とする。
参考提案例の玉軸受用保持器は、玉軸受の玉を保持するポケットを円周方向の複数箇所に有し、各ポケットの内面を、玉配列ピッチ円よりも内径側の部分が、保持器内径側開口縁に近づくに従って小径となる凹曲面状としたリング状の玉軸受用保持器において、前記各ポケットの内面に、保持器内径側の開口縁から保持器外径側に延びる凹み部を設けたため、内輪のシール溝にグリースが付着し難く、グリース漏れを防止できる。
この発明の玉軸受用保持器は、シール付きの玉軸受の玉を保持するポケットを円周方向の複数箇所に有するリング状の玉軸受用保持器において、それぞれ金属板のプレス成形品からなる2個の環状体の保持器半体を軸方向に対面して重ね合わせてなり、これら保持器半体は、それぞれ内面が前記各ポケットの半分を形成する球殻状板部と、隣合うポケット間の部分となる平板部とが円周方向に交互に並ぶ形状であり、前記球殻状板部における玉配列ピッチ円よりも内径側部分における、少なくとも、軸受内輪の軌道面両側の肩部高さの外径面部に位置する部分の板厚を、前記平板部の板厚よりも薄くし、この板厚を薄くする部分は、保持器半径方向の内径側に至るに従って次第に薄くなって内径縁が最小板厚となるように、かつ前記球殻状板部のポケット内面形状を維持したままで前記球殻状板部の外面側の形状が変わるように板厚を薄くしたため、内輪のシール溝にグリースが付着し難く、グリース漏れを防止できる。
前記保持器が金属製であって、この保持器の前記ポケットの内面に皮膜を施したものである場合は、鉄等の金属の摩耗粉の発生が防止され、軸受寿命が向上する。
参考提案例の玉軸受用保持器の製造方法は、この発明に係る保持器のうち、それぞれ金属板のプレス成形品からなる2個の環状体の保持器半体を対面して重ね合わせてなる保持器を製造する方法であって、前記保持器半体の前記球殻状板部の内面を成形する凸側プレス金型、および前記球殻状板部の外面を成形する凹型プレス金型を準備し、前記凸側プレス金型の成形型面は、前記ポケットの内面となる前記凹球面に沿う凸球面状であって、一部に前記凹み部に沿う凹み部成形用型部を有する形状とし、これら凸側プレス金型と凹型プレス金型の間にリング状の板材を挟み込んで前記保持器半体をプレス成形し、得られた2つの保持器半体を接合して玉軸受用保持器とするため、製造工程を増やすことなく、効率的に保持器を製造することができる。
プレス金型組は、この発明に係る保持器のうち、それぞれ金属板のプレス成形品からなる2個の環状体の保持器半体を対面して重ね合わせてなる保持器を成形する金型組であって、前記保持器半体の前記球殻状板部の内面を成形する凸側プレス金型、および前記球殻状板部の外面を成形する凹型プレス金型からなり、前記凸側プレス金型の成形型面は、前記ポケットの内面となる前記凹球面に沿う凸球面状であって、一部に前記凹み部に沿う凹み部成形用型部を有する形状としたため、製造工程を増やすことなく、効率的に保持器を製造ことができる。
参考提案例にかかる玉軸受用保持器を組み込んだ玉軸受の一部破断斜視図である。 同玉軸受の部分拡大断面図である。 参考提案例の玉軸受用保持器の斜視図である。 同保持器の構成部材である保持器半体の斜視図である。 同保持器半体の一部につきポケット形状を単純化して示す部分拡大斜視図である。 (A)は同保持器半体における球殻状板部の内面の一例を強調して示す部分拡大斜視図、(B)は同斜視図に仮想円筒を加えた状態を示す斜視図である。 同保持器半体における球殻状板部の内面の他の一例を強調して示す部分拡大斜視図、(B)は同斜視図に仮想円筒を加えた状態を示す斜視図である。 同保持器半体における球殻状板部の内面のさらに他の一例を強調して示す部分拡大斜視図、(B)は同斜視図に仮想多角柱を加えた状態を示す斜視図である。 同保持器半体における球殻状板部の内面のさらに他の一例を強調して示す部分拡大斜視図、(B)は同斜視図に仮想円筒を加えた状態を示す斜視図である。 同球殻状板部と仮想リングの関係を断面で示す説明図である。 参考提案例および実施形態の玉軸受用保持器の製造工程を示す説明図である。 同製造工程に用いられるプレス金型組の斜視図である。 図6に示す構造の保持器を組み込んだ玉軸受のグリース漏れ試験の結果の説明図である。 図7に示す構造の保持器を組み込んだ玉軸受のグリース漏れ試験の結果の説明図である。 一般的な鉄板打ち抜き保持器を組み込んだ玉軸受のグリース漏れ試験の結果の説明図である。 この実施形態の玉軸受用保持器が適用可能な樹脂製保持器の分解斜視図である。 同樹脂製保持器の断面図である。 この発明の実施形態に係る玉軸受用保持器を組み込んだ玉軸受の一部破断斜視図である。 同保持器の保持器半体における球殻状板部を示す部分拡大斜視図である。 同実施形態の玉軸受用保持器を内輪に組み込んだ組立体を示す平面図である。 同保持器の保持器半体における球殻状板部の変形例を示す部分拡大斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる玉軸受用保持器を組み込んだ玉軸受の部分拡大断面図である。 従来の保持器のグリース付着過程を示す説明図である。
参考提案例を図面と共に説明する。図1および図2は、この参考提案例の玉軸受用保持器が適用される玉軸受の一部破断斜視図および部分拡大断面図である。この玉軸受1は密閉型の深溝玉軸受であり、内輪2と外輪3の軌道面2a,3aの間に複数の玉4を介在させ、これら玉4を保持する保持器5を設け、内外輪2,3間に形成される環状空間の両端をそれぞれ接触シール6で密封したものである。玉4は鋼球からなる。接触シール6は、環状の芯金7とこの芯金7に一体に固着されたゴム状部材8とで構成され、外輪3の内周面に形成されたシール取付溝9に外周部が嵌合状態に固定される。内輪2は各接触シール6の内周部に対応する位置に、円周溝からなるシール溝10が形成され、接触シール6の内周側端に形成されたシールリップ6aが内輪2のシール溝10に摺接する。
保持器5は、図3に斜視図で示すように、各玉4を保持するポケット11を円周方向の複数箇所に有し、各ポケット11の内面を凹球面状としたリング状のものである。この保持器5は、図4に斜視図で示す環状体の保持器半体12の2個を、軸方向に対面して重ね合わせ、リベット孔18に挿通したリベット19で互いに接合して一体に構成される。これら保持器半体12は、内面がポケット11の半分を形成する部分的な球殻状の形状の球殻状板部11Aを複数有し、隣合うポケット11間の部分となる平板部12aと球殻状板部11Aとが円周方向に交互に並んだものとされる。前記球殻状板部11Aは、球殻の一部となる部分であり、換言すれば、内外両面が球面状となったカウンタシンク形状の膨らみ部分である。保持器半体12の軸方向の投影形状は、半径方向幅が全周に渡って一定のリング状である。
保持器半体12の一部を拡大して図6に斜視図で示す。図5は、図6と対応する部分につき、ポケット内面を単調な球面とした場合の図である。図5において、2点鎖線で示す部分Aは、この保持器半体12における平板部12aが周方向に並ぶ円周帯域を示す。その円周帯域Aの平板部12aでない部分にポケット11の半分である前記球殻状板部11Aが形成される。同図における球殻状板部11Aの一側部が保持器5の内径側部分11Aiとなり、球殻状板部11Aの他側部が保持器5の外径側部分11Aoとなる。
参考提案例の保持器5のポケット11(球殻状板部11A)の内面は、図6に示すように、保持器5の上記内径側部分11Aiにおいて、保持器内径側の開口縁から保持器外径側に延びる凹み部13を設け、この凹み部13の内面の保持器円周方向に沿う断面形状(すなわち保持器中心軸に垂直な平面で断面した断面形状)を、ポケット11の内面となる凹球面の曲率半径Raよりも小さな曲率半径Rbの円弧状としている。
この凹み部13は、ポケット11の開口縁における保持器円周方向の中心OW11から両側に広がって1箇所に設けられ、凹み部13の幅W13は、ポケット11の保持器円周方向の幅W11の略全体にわたる幅としている。凹み部13の幅W13は、ポケット11の幅W11の半分よりも大きいことが好ましく、2/3以上、あるいは3/4以上であることがより好ましい。
凹み部13の内面形状は、同図(B)に示すように、保持器5の半径方向の直線Lを中心とする仮想円筒Vの表面に略沿う円筒面状の形状である。上記仮想円筒Vは、凹み部13を加工する砥石の表面であっても良い。この凹み部13は、保持器半径方向につき、保持器内径側の開口縁から玉配列ピッチ円PCDまで延びていて、保持器内径縁から玉配列ピッチ円PCDに至るに従って、徐々に小さく、つまり徐々に浅くかつ幅が狭くなる形状とされている。凹み部13は、この実施形態では、丁度、玉配列ピッチ円PCDまで延びているが、玉配列ピッチ円PCDよりも保持器外径側まで若干延びていても、また玉配列ピッチ円PCDに若干達しないものであっても良い。なお、玉配列ピッチ円PCDはポケットPCDとも呼ぶ。
凹み部13の深さは、ポケット内面の凹球面の中心O11から凹み部13の最深位置までの距離Rcが、玉4の半径の1.05倍以上となる深さ(丁度1.05倍であって良い)であることが好ましい。ポケット11の内面となる凹球面の曲率半径Raは、玉4の半径よりも僅かに大きくし、玉4の半径の1.05未満としている。
図7は、保持器5のポケット11(球殻状板部11A)の内面の他の形状例を示す。この例では、ポケット11(球殻状板部11A)の内面の内径側部分11Aiに設けられる凹み部13Aを、ポケット11の開口縁における保持器円周方向の中心OW11の両側に位置する2箇所としてしている。各凹み部13Aの内面形状は、保持器円周方向に沿う断面形状(すなわち保持器中心軸に垂直な平面で断面した断面形状)が、ポケット11の内面となる凹球面の曲率半径Raよりも小さな曲率半径RAbの円弧状であり、詳しくは同図(B)に示すように、保持器5の半径方向の直線LAを中心とする各仮想円筒VAの表面に略沿う円筒面状の形状である。この凹み部13Aは、保持器半径方向につき、保持器内径側の開口縁から玉配列ピッチ円PCDの付近まで延びていて、保持器内径縁から玉配列ピッチ円PCDに近づくに従って徐々に小さく、つまり徐々に浅くかつ幅狭となる形状である。
2個の凹み部13Aの位置は、例えば、ポケット11の開口縁における保持器円周方向の中心OW11に対する周方向の配向角度を40°±15°とした対称な2箇所である。この例でも、凹み部13Aの深さは、ポケット内面の凹球面の中心O11から凹み部13Aの最深位置までの距離RAcが、玉4の半径の1.05倍以上となる深さであることが好ましい(丁度1.05倍であって良い)。
なお、この例では凹み部13Aを2箇所としたが、3箇所以上としても良い。
図8は、保持器5のポケット11(球殻状板部11A)の内面のさらに他の形状例を示す。この例は、図7の参考提案例において、凹み部13C(13A)の断面形状(保持器円周方向に沿う断面形状)を円弧状する代わりに、多角形状としたものである。詳しくは、同図(B)に示すように、保持器5の半径方向の直線LAを中心とする各多角形柱(図示の例では正10角形柱)VCの表面に略沿う多角形状の形状である。この凹み部13Cは、保持器半径方向につき、保持器内径側の開口縁から玉配列ピッチ円PCDの付近まで延びていて、保持器内径縁から玉配列ピッチ円PCDに近づくに従って徐々に小さく、つまり徐々に浅くかつ幅狭となる形状である。この参考提案例におけるその他の構成は、図7の例と同様である。
図9は、保持器5のポケット11(球殻状板部11A)の内面のさらに他の形状例を示す。この例は、ポケット11(球殻状板部11A)の内面の内径側部分11Aiに設けられる凹み部13Bが、ポケット11の開口縁における保持器円周方向の中心OW11の両側に位置して2箇所に設けられていることでは図7の参考提案例と同様であるが、各凹み部13Bが、保持器外径縁付近まで延びている。これら凹み部13Bの内面の保持器円周方向に沿う断面形状は、ポケット11の内面となる凹球面の曲率半径Raよりも小さな曲率半径RBbの円弧状であり、詳しくは同図(B)に示すように、一つの仮想リングVBの表面に略沿った形状である。この仮想リングVBは、凹み部13Bを加工する砥石の外周面であっても良い。前記仮想リングVBは、ポケット13内に収まるリング外径であって、任意周方向位置の断面形状が円形となるドーナツ状であり、図10のように、リング中心OVBが保持器中心軸Oに対して傾きを持つ。
なお、この参考提案例において、凹み部13A〜13Cの保持器円周方向に沿う断面形状は、図7〜図9の各例の形状に限らず、部分楕円状や、矩形溝状、台形溝状や、その他任意の断面形状としても良い。また、凹み部13A〜13Cの上記断面形状は、凹み部中心に対して非対称の形状であっても良い。
ポケット11における内面形状は、球面状に限らず、玉配列ピッチ円PCDよりも内径側の部分が、保持器内径側開口縁に近づくに従って小径となる形状であれば良く、例えば玉配列ピッチ円PCDよりも外径側の部分が円筒面状、内径側の部分が円すい面状であっても良い。
図11は、上記保持器5の製造方法を示す。この製造方法は鉄板打ち抜き保持器の製造方法であって、先ず鋼板をプレスしてリング状の金属帯材20を打ち抜く。次に、図11(A)のように、前記保持器半体12の球殻状板部11Aの内面を成形する凸側プレス金型15と、前記球殻状板部11Aの外面を成形する凹側プレス金型16とでなるプレス金型組14を用意し、これら凸側プレス金型15と凹側プレス金型16の間に前記リング状の金属帯材20を挟み込んで、図11(B)のように保持器半体12をプレス成形する。このプレス成形は、粗押しと仕上げ押しの2段階で行っても良く、また一度で行っても良い。
なお、凸側プレス金型15および凹側プレス金型16は、図ではそれぞれ1個のみ示しているが、これら凸側プレス金型15および凹側プレス金型16は、それぞれ保持器半体12の球殻状板部11Aの個数分だけ円周方向に並べて互いに一体の金型として設けられ、複数の球殻状板部11Aを同時に成形する。
このようにして得られた2つの保持器半体12を図11(C)のように重ね合わせ、図11(D)のように保持器半体12の平板部12aが重なり合う部分をリベット19で接合して保持器5とする。
図12には、プレス成形における仕上げ押し工程に用いる上記凸側プレス金型15および凹側プレス金型16として、図7の保持器半体12の成形用のものを示している。凸側プレス金型15の半球状凸面には、ポケット11(球殻状板部11A)における凹み部13Aの内面を成形する凹み部成形用型部15aが部分的に形成されている。また、凹側プレス金型16には、ポケット11(球殻状板部11A)における凹み部13Aの外面を成形する凹み部裏面成形用型部16aが部分的に形成されている。保持器ポケットの外面側に凸部が形成されることになるが、シールと非接触であれば、機能上問題ない。この場合の凸側プレス金型15および凹側プレス金型16も、それぞれ保持器半体12の球殻状板部11Aの個数分だけ、互いに一体の金型として設けられ、複数の球殻状板部11Aを同時に成形する。
図7の保持器半体12を成形する場合、その球殻状板部11Aの内面は単純な半球状凹面の一部に、凹み部13Aを有する形状であるため、仕上げ押し工程で単純な半球状凹面を成形した後で、その半球状凹面の一部にさらに凹み部13Aをプレス成形するものとすると、従来の鉄板打ち抜き保持器の成形の場合に比べて製造工程が一工程増えることになる。
この例では、上記したように、仕上げ押し工程に用いる凸側プレス金型15の半球状凸面に、ポケット11(球殻状板部11A)における凹み部13Aの内面を成形する凹み部成形用型部15aを部分的に形成しているので、仕上げ押し工程で凹み部13Aも同時に成形でき、製造工程を増やすことなく効率的に保持器5を製造できる。
また、仕上げ押し工程に用いる上記凸側プレス金型15の半球状凸面の形状および面粗さは、保持器ポケット11の内面に転写され、そのポケット内面は軸受に組み込まれた場合に玉4(図1)と接触するため、ポケット内面の面粗さは小さくする必要がある。従来の鉄板打ち抜き保持器ではポケット内面が単純な凹球面であるため、凸側プレス金型の半球状凸面を凹形状の砥石等で研磨することで面粗さを小さくしている。しかし、この実施形態の場合、上記したように凸側プレス金型15の半球状凸面は、単純な半球状凸面の一部にポケット内面の上記凹み部13Aに対応する凹み部成形用型部15aを有する形状であり、従来例の場合のように凹形状の砥石等で研磨して面粗さを小さくすることはできない。
そこで、この例では、仕上げ押し工程に用いる凸側プレス金型15の成形凸球面を、ショットブラスト、または電子ビームによる研磨、または研磨剤の噴射によるラッピングで表面仕上げする。この場合のラッピングは、研磨砥粒に水分を含有させることで弾力性および粘着性を有する研磨材を得て、この研磨材を被加工材である金型の表面に高速で滑走させて発生する摩擦力によって表面仕上げする方法が好ましい。このようなラッピングとして、金型の超鏡面仕上げ装置として販売されているエアロラッピング(株式会社ヤマシタワークス)等が採用できる。このように、ショットブラストや電子ビーム、あるいは研磨剤の噴射によるラッピングで凸側プレス金型15の成形凸球面を表面仕上げすることにより、手作業による研磨などが要らず、ばらつきなく低コストで凸側プレス金型15の成形凸球面の面粗さを小さくできる。
なお、上記各例では、保持器5が鋼板製等の鉄製部分のみからなる場合につき説明したが、この保持器5は、例えば図22に示すように、ポケット11の内面に樹脂皮膜39を施しても良い。同図の例は、図1ないし図6に示す参考提案例において、ポケット11の内面に樹脂皮膜39を施したものである。
このように、ポケット11の内面に樹脂皮膜39を形成することで、ポケット11の内面と鋼球からなる玉4の表面との接触が、樹脂と鉄等の金属となって、鉄の摩耗粉の発生が防止される。そのため、この構成の玉軸受用保持器5を使用すると、長寿命な玉軸受1となる。
樹脂皮膜39の形成範囲は、ポケット11の内面のみとしても良く、また保持器11の全面としても良く、さらに2つの保持器半体12における対向面の全体、つまりポケット11の内面および平板部12aの重ね合わせ面にわたって成形しても良い。樹脂皮膜39の材質としては、耐摩耗性,耐剥離性に優れている点から、ポリイミド樹脂が適する。樹脂皮膜39の形成方法としては、例えば、各保持器半体12の状態でその対向面にスプレー等で溶融樹脂を吹きつけて形成してもよく、また樹脂浴の中に保持器11を、保持器半体12の状態または2つの保持器半体12を組付けた状態で漬け、引き上げ後に硬化させるようにしても良い。樹脂浴に漬ける場合、凹み部13内に溶融樹脂が多く溜まるが、硬化前に保持器11または保持器半体12を容器に入れた状態で容器を回転させることなどで、遠心力により凹み部13内に溜まった溶融樹脂を飛ばすようにしても良い。これにより、凹み部13に厚い樹脂皮膜39が生じて凹み部13の形成によるグリース付着防止の効果が低減することが回避される。
なお、図22は、図1ないし図6に示す参考提案例において、樹脂皮膜39を設けた場合を示すが、その他の上記各参考提案例において、鉄製等の金属製の保持器としたものにおいても、ポケット11内に樹脂皮膜を施すことで、上記と同様に鉄等の金属の摩耗粉の発生防止による軸受の長寿命化が得られる。
上記は、ポケット面への皮膜が樹脂系の場合について説明したが、この皮膜は鉄系同士の接触による金属系の摩耗粉を防止できれば、樹脂系の皮膜と同様の効果があり、二硫化モリブデンやグラファイトなどの固体潤滑材を主成分とするもの、あるいは銅や銀などの軟質金属が主成分とするものであってもよい。固体潤滑材系の皮膜では、皮膜が玉よりも選択的に摩耗するため、金属系の摩耗粉の発生を防止できる。軟質金属系の皮膜の場合は、皮膜の表面粗さが軸受の運転とともに低下し、玉と皮膜との間の僅かな潤滑油膜が効果的に働くようになり、金属系の摩耗粉の発生を防止できる。固体潤滑材系の皮膜をポケット部に形成するには、例えば、固体潤滑材を高濃度に混合した液状の熱硬化性樹脂を塗布し焼成して硬化させればよい。軟質金属系の皮膜をポケット部に形成するには、例えば電気めっき法を用いればよい。
図13〜図15は、グリース付着状態の確認を行った試験結果を示す。この試験では、この参考提案例(図6の参考提案例、および図7の参考提案例)の保持器5を組み込んだ玉軸受と、一般的な鉄板打ち抜き保持器を組み込んだ玉軸受とを、次の表1の条件で運転して比較した。
図13および図14はこの参考提案例(それぞれ図6の参考提案例、および図7の参考提案例)の保持器5を用いた玉軸受のグリース付着状態を示し、図15は一般的な鉄板打ち抜き保持器を用いた玉軸受のグリース付着状態を示す。
Figure 0005465298

図13〜図15の試験結果から、一般的な鉄板打ち抜き保持器を組み込んだ玉軸受(図15)では、内輪シール溝にグリースが付着するが、この参考提案例の保持器5を組み込んだ玉軸受(図13,図14の例)ではグリースの付着がないことが分かる。
また、前記各玉軸受に接触シール(NTN製LUシール)を組み付けて、グリース漏れ頻度の確認試験も行った。この試験では、表1の試験条件に対して運転時間のみを15分に変更して行った。その試験結果を次の表2に示す。この場合のグリース漏れとは、目視で確認できる30〜100mg程度のグリースが軸受外部へ飛び出すことと定義する。
Figure 0005465298
表2によると、従来の保持器を組み込んだ密閉型玉軸受では10個中の9個にグリース漏れが発生しているが、この参考提案例の保持器5を組み込んだ密閉型玉軸受では4個中にグリース漏れの発生したものはないことが分かる。
これらの試験結果からわかるように、この参考提案例の玉軸受用保持器5では、ポケット11の形状を上記したように従来例のものと異なるものとしたことにより、内輪肩部へのグリースの付着を無くすことができる。すなわち、玉に最もグリースが付着する位置である保持器内径側の開口縁に開口する凹み部を設けたため、図22と共に前述したような過程でグリースの掻き取りが生じる際の、玉の表面の掻き取りが減少し、保持器内径面に溜まるグリース量の減少する。そのため、内輪シール溝へグリースが付着することがなく、接触式および非接触式のいずれのシールを用いても、グリース漏れは発生しない。この効果は、特に外輪回転時に特徴的に現れる。さらに、シール機能にグリース漏れを防ぐ要素を付加させる必要がないので、耐泥水、耐ダスト、および低トルクに特化したシール設計が可能となる。このような低トルクシールとこの発明の保持器5とを組み合わせることで、グリース漏れがなく、かつ低トルクな軸受が得られる。また、この参考提案例の玉軸受用保持器5はプレス加工が可能なため、低コストで高強度のものを製造でき、一般的な鉄板打ち抜き保持器と比べてシールとの距離も変わらない。
なお、上記各参考提案例では、鉄板打ち抜き保持器の場合を示したが、図16および図17に示すような樹脂製保持器25の場合にも適用できる。この樹脂製保持器25は、樹脂成形品からなる2枚の環状体32,32を有する。各環状体32の互いに衝合される一側面には、玉の外周に沿う半球状のポケット31Aが周方向に等間隔に複数形成される。隣接するポケット31A,31A間には結合部となる係合孔33と係合爪34とが設けられ、一方の環状体32の係合爪34を、他方の環状体32の係合孔33に挿入させることにより、両環状体32が一体に接合されて保持器25とされる。
次に、図22の例のように樹脂皮膜39を設けたことによる効果試験の結果につき説明する。鉄板打ち抜き保持器5と、同保持器5のポケット11の内面にポリイミド樹脂の皮膜39(平均膜厚15μm)を施した保持器を用いた各軸受につき、表3の条件で試験を行った。試験結果を表4に示す。この表4からわかるように、ポケット内面にポリイミド樹脂皮膜39を施した軸受の寿命は、施さなかった保持器を用いた軸受に対して、3.1倍の寿命となった。
上記は、ポケット面への皮膜が樹脂系の場合についての例であるが、この皮膜は鉄系同士の接触による金属系の摩耗粉を防止できれば、樹脂系の皮膜と同様の効果があり、二硫化モリブデンやグラファイトなどの固体潤滑材を主成分とするもの、あるいは銅や銀などの軟質金属が主成分とするものであっても、同様の効果を得ることができる。
Figure 0005465298
Figure 0005465298
図18ないし図20は、この発明の実施形態を示す。この玉軸受用保持器5は、図1ないし図6と共に前述した玉軸受用保持器1と、特に説明する事項を除いて同様である。
この玉軸受用保持器5は、図1,図2と共に前述した玉軸受1に用いられる保持器であって、玉4を保持するポケット11を円周方向の複数箇所に有するリング状であり、2個の環状体の保持器半体12を軸方向に対面して重ね合わせてなる。これら保持器半体12は、それぞれ内面が前記各ポケットの半分を形成する球殻状板部11Aと、隣合うポケット11間の部分となる平板部12aとが円周方向に交互に並ぶ形状とされる。各保持器半体12は、金属板のプレス成形品(例えば鉄板打ち抜き品)であり、平板部12aに設けられたリベット孔18に挿通したリベット19により、2枚の保持器半体12が互いに接合して一体に構成される。以上の構成は、図1〜図6に示す例と同様である。
また、保持器5は、図20,図18に示すように、内輪2の軌道面2aの両側の肩部高さとなる外径面部2bに、軸方向に重なる範囲を持つ。
この実施形態の玉軸受用保持器5は、上記構成において、球殻状板部11Aにおける玉配列ピッチである玉配列ピッチ円PCDよりも内径側部分に薄肉部分11Aaを形成している。この薄肉部分11Aaは、内輪2の軌道面2aの両側の肩部高さとなる外径面部2bに位置する部分の板厚t1を、平板部12aの板厚t0よりも薄くしたものである。肩部高さとなる外径面部2bは、内輪2の軌道面2aの肩部の高さで続く外径面部分のことであり、シール溝10が設けられている場合、軌道面2aとシール溝10との間の外径面部分のことである。球殻状板部11Aは、この外径面部分2bの軸方向範囲Wに位置する部分の板厚t1を薄くする。なお、図18において、球殻状板部11Aを薄肉化しない場合の断面形状を想像線で示している。
板材t1を薄くする形態は、保持器半径方向において、玉配列ピッチ円PCDに相当する箇所から内径側に至る範囲の全体を薄くしても良く、また玉配列ピッチ円PCDと保持器内径縁間の途中の箇所から内径縁至る範囲を薄くなるようにしても良い。これらの場合に、板厚t1は、保持器半径方向の内径側に至るに従って次第に薄くなって内径縁が最小板厚となるようにする。さらに、球殻状板部11Aのポケット内面形状を維持したままで、外面側の形状が変わるように板厚を薄くする。
また、この実施形態では、図19のように、球殻状板部11Aの内径縁に沿う円弧状の範囲において、両端を残し、ほぼ全体を薄くしているが、内輪2の肩部高さとなる外径面部2bと保持器5の幅の関係によっては、図21のように、板厚を薄くした薄肉部分11Aaが、球殻状板部11Aにおける内径縁の円弧の中央を除く両側となる2箇所に分かれていても良い。
この保持器5は、このようにポケット11を構成する球殻状板部11Aの内径部に薄肉部分11Aaを成形しており、この薄肉部分11Aaは、内輪の肩部高さの外径面部2bと軸方向に重なり合う部分であって、玉4の表面に付着したグリースが保持器5で掻き取られる部分、またはその掻き取られたグリースが移動してくる部分である。この部分11Aaの板厚t1が薄ければ、ここに堆積し得るグリース量が減少するため、内輪2の外径面部2bに到達し得る頻度や量が減少し、結果としてグリースの軸受外部への漏れが防止できる。すなわち、保持器5の外径側へグリースが移動しやすくなり、内径側に留まり得るグリース量が減少する。
しかしながら、保持器5の全体の板厚を薄くすることは、保持器5の単体の強度が低下するため、ミスアライメント下あるいは外部加振下において保持器5に繰り返し応力が作用する場合に保持器5の破損が生じやすくなるなど、難しい。
そこで、保持器5の内径部において、内輪2の肩部となる外径面部2bと軸方向に重なり合う範囲Wのみの板厚を薄くしており、これにより、実質上の保持器5の強度の低下が無く、かつグリース漏れを防止可能な玉軸受用保持器5が成立する。
なお、上記の板厚t1の低減には、最初に円環に打ち抜いた平板の内径側のみを薄くしておき、プレス成形しても良い。また均一厚の円環平板からプレスで保持器を成形する場合のプレス金型において、図19や図21で示した領域の板厚のみが減少するように、一対の金型間のすきま分布を変更しても良い。
1…玉軸受
2…内輪
2a…軌道面
2b…外径面部
4…玉
5…玉軸受用保持器
11…ポケット
11A…球殻状板部
11Aa…薄肉部分
12…保持器半体
12a…平板部
13,13A,13B,13C…凹み部
14…プレス金型組
15…凸側プレス金型
15a…凹み部成形用型部
16…凹側プレス金型
16a…凹み部裏面成形用型部
39…樹脂皮膜
O…保持器中心軸
PCD…玉配列ピッチ円
Ra:凹球面の曲率半径
Rb:凹み部内面の曲率半径
Rc:距離

Claims (3)

  1. シール付きの玉軸受の玉を保持するポケットを円周方向の複数箇所に有するリング状の玉軸受用保持器において、それぞれ金属板のプレス成形品からなる2個の環状体の保持器半体を軸方向に対面して重ね合わせてなり、これら保持器半体は、それぞれ内面が前記各ポケットの半分を形成する球殻状板部と、隣合うポケット間の部分となる平板部とが円周方向に交互に並ぶ形状であり、前記球殻状板部における玉配列ピッチ円よりも内径側部分における、少なくとも、軸受内輪の軌道面両側の肩部高さの外径面部に位置する部分の板厚を、前記平板部の板厚よりも薄くし、この板厚を薄くする部分は、保持器半径方向の内径側に至るに従って次第に薄くなって内径縁が最小板厚となるように、かつ前記球殻状板部のポケット内面形状を維持したままで前記球殻状板部の外面側の形状が変わるように板厚を薄くしたことを特徴とする玉軸受用保持器。
  2. 請求項1において、前記保持器が金属製であって、この保持器の前記ポケットの内面に皮膜を施した玉軸受用保持器。
  3. 請求項2において、前記ポケットの内面の皮膜が、樹脂、軟質金属、または固体潤滑材のいずれかまたはその混合体を主成分としたことを特徴とする玉軸受用保持器。
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