JP2020153495A - 転がり軸受用保持器および転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】転動体周辺にグリースを保持しつつ、転動体面へのグリースの過剰な付着を抑制できる転がり軸受用保持器、および、この保持器を備えた転がり軸受を提供する。【解決手段】保持器1は、環状の保持器本体2上に、転動体である玉を周方向に一定間隔で保持する複数のポケット3を備える転がり軸受用保持器であって、複数のポケット3はそれぞれ、保持器1の外径面2aから内径面2bまで貫通して形成され、ポケット3は、ポケット内周面にポケット全周にわたり形成された凹部4を有し、保持器1は、該保持器1の径方向における凹部4の内径側エッジ部4bで玉と線接触する。【選択図】図1
Description
本発明は、転がり軸受用保持器、および該保持器を有し、グリース潤滑される転がり軸受に関する。
転がり軸受は、一般的に内輪、外輪、転動体、および保持器で構成されている。外部からの異物の侵入を防ぐためや、内部に封入した潤滑剤の流出を防ぐために、開口端部にシール部材が設けられる場合がある。軸受内部の潤滑剤には、グリースが用いられることが多い。グリースは、取り扱いが容易であり、密封装置の設計も簡素化できる。また、グリースは再供給する必要がなく、メンテナンス性が優れている。しかし、長時間使用時に、内外輪における転動体の転走面や保持器のポケット内に存在するグリースは、転動体の自転や保持器の公転によって転走面の軸方向両側に押し退けられやすい。このため、転動体面にグリースがなくなり、潤滑不良の原因となる。
そこで転動体付近にグリースを保持する機構を設けて、グリースを転動体へ供給する必要がある。グリースを保持する技術や転動体面へ供給する技術として、下記のような技術が提案されている。
特許文献1には、保持器の形状を変更することよりグリースの転動体面への供給性を改善した技術が開示されている。具体的には、保持器の外周面および内周面のうち少なくとも一方の周面において、各ポケットの周囲に沿ってそれぞれ形成された凹部と、一方の周面の少なくとも軸方向中央部に形成され、周方向に隣り合う凹部同士を連通する溝部とを設けている。これにより、転走面の軸方向両側方に押し退けられたグリースは、凹部および溝部に導かれて再び軸方向中央部の転走面に供給されるため、転走面における潤滑不足の発生を抑制している。
また、特許文献2には、保持器の形状を変更することよりグリースの保持性を改善した技術が開示されている。特許文献2の保持器は、外側部材と内側部材とが互いに嵌合されて形成されており、かかる嵌合によってポケットの周面部に開口した空洞部が形成されているので、この空洞部にグリースを保持することが可能となる。その結果、軸受の回転に伴って、潤滑剤が空洞部からポケットの周面部へと供給されるので、玉とポケットの周面部との間に潤滑剤を充分に供給できる。
しかしながら、特許文献1の溝部を有する保持器では、例えば、高速回転時にグリースが遠心力によって溝から離脱することがある。この場合、転動体面にグリースが供給されにくくなり潤滑不良の懸念がある。これに対して、特許文献2の保持器は、グリースを保持器のポケットの内部に保持する機構であり、遠心力によるグリースの離脱は抑制できると考えられる。しかし、空洞部を設けることで剛性の低下につながるおそれがある。そのため、保持器の剛性を維持したまま、効率よくグリースを保持する技術の開発が望まれている。
一方で、転動体周辺に多量のグリースを保持する構造では、回転中にグリースが過剰に転動体へ付着し、潤滑過多となるため、トルクが増大するおそれがある。したがって、転動体周辺にグリースを保持しつつ、転動体面へのグリースの過剰な付着を抑制できる構造が望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、転動体周辺にグリースを保持しつつ、転動体面へのグリースの過剰な付着を抑制できる転がり軸受用保持器、および、この保持器を備えた転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明の転がり軸受用保持器(以下、単に保持器ともいう)は、環状の保持器本体上に、転動体である玉を周方向に一定間隔で保持する複数のポケットを備える転がり軸受用保持器であって、上記複数のポケットはそれぞれ、上記転がり軸受用保持器の外径面から内径面まで貫通して形成され、上記ポケットは、ポケット内周面にポケット全周にわたり形成された凹部を有し、上記保持器は、該保持器の径方向における上記凹部の内径側エッジ部で上記玉と線接触することを特徴とする。
上記凹部が所定の曲率半径を有する球面状であり、上記所定の曲率半径が、上記玉の半径よりも小さいことを特徴とする。
上記凹部のPCDが上記玉のPCDよりも大きいことを特徴とする。
上記転がり軸受用保持器の外径面における上記ポケットの開口寸法よりも、上記凹部のポケット寸法の方が大きいことを特徴とする。
上記ポケットは、上記凹部と該凹部の内径側エッジ部に接続される接続部で構成され、上記接続部が、径方向に沿った略円筒形状であり、上記転がり軸受用保持器の内径面に連通していることを特徴とする。
本発明の転がり軸受は、内輪および外輪と、上記内輪と上記外輪との間に介在する複数の転動体である玉と、この玉を保持する保持器と、軸受内空間に封入されるグリースとを備えてなる転がり軸受であって、上記保持器が、本発明の転がり軸受用保持器であることを特徴とする。
上記転がり軸受用保持器の軸中心と上記転がり軸受の軸中心とが一致し、上記玉がピッチ円上にある状態で、上記玉と上記ポケットの内径側エッジの隙間よりも、上記玉と上記ポケットの外径側エッジ部の隙間の方が大きいことを特徴とする。
本発明の転がり軸受用保持器において、複数のポケットはそれぞれ、転がり軸受用保持器の外径面から内径面まで貫通して形成され、各ポケットは、ポケット内周面にポケット全周にわたり形成された凹部を有し、保持器は、該保持器の径方向における凹部の内径側エッジ部で玉と線接触するので、ポケット内部の凹部にグリースを保持できるとともに、該凹部の内径側エッジ部で玉表面のグリースを掻き取ることができ、余剰のグリースを除去できる。これにより、転動体周辺にグリースを保持しつつ、転動体面へのグリースの過剰な付着を抑制できる。
凹部が所定の曲率半径を有する球面状であり、該曲率半径が玉の半径よりも小さいので、ポケット内周面と転動体との間に隙間を確実に設けることができる。また、凹部が所定の曲率半径を有する球面状であるので、例えば空洞部を設ける場合に比べて、保持器の剛性を好適に維持できる。これにより、保持器の剛性を維持したまま、ポケットの内部にグリースを保持できる。
転がり軸受用保持器の外径面におけるポケットの開口寸法よりも、凹部の最深部におけるポケット寸法の方が大きいので、凹部に保持されたグリースが、回転による遠心力によって飛ばされることを抑制できる。
本発明の転がり軸受は、上記転がり軸受用保持器を備えているので、転がり軸受の回転トルクの低減を図ることができる。また、玉がピッチ円上にある状態で、玉とポケットの内径側エッジの隙間よりも、玉とポケットの外径側エッジ部の隙間の方が大きいので、外径側からポケット内へのグリースの侵入性を向上できる。
本発明の転がり軸受用保持器を図1に基づいて説明する。図1は、該保持器の径方向断面図である。保持器1は、もみ抜き形の保持器であり、転がり軸受の転動体である玉を周方向に等間隔で保持するものである。図1に示すように、保持器1は、環状の保持器本体2上に内径面2bから外径面2aまで貫通された複数のポケット3を有する。これら複数のポケット3にそれぞれ玉が保持される。
ここで、本発明の保持器は、従来の保持器からポケット形状を変更することで低トルク化を図っている。図6に従来のもみ抜き形の保持器を示す。図6(a)には該保持器の斜視図を示し、図6(b)には該保持器のポケットと玉との関係を示す。図6(a)に示すように、保持器51において、環状の保持器本体52上にポケット53が周方向に等間隔で複数設けられている。図6(a)において、ポケット53の平面形状は円筒形状であるが、球面形状であってもよい。
図6(b)は、玉54がポケット53の周方向の中央に位置し、周方向で玉54が等しいピッチ距離にある状態を示している。図中のPCDbは、各玉54の中心を結んで形成されるピッチ円直径を表し、PCDpは、各ポケット53を形成する球面の曲率中心を結んで形成されるピッチ円直径を表している。保持器51では、PCDbとPCDpは同一に設定される。図6(b)に示すように、ポケット53の内周面は球面状に形成されている。ポケット53のポケット半径Rpは玉54の半径rよりも大きくなっている。この場合、ポケット53は保持する玉54に対して半径が大きいので、ポケットの内周面で玉54と接触する。この面接触により摩擦トルクは上昇しやすくなっている。
また、ポケット53と玉54との間には所定のポケット隙間が設けられている。図6(b)において、ポケット53の外径エッジ部53aと玉54との距離CLa、および、ポケット53の内径エッジ部53bと玉54との距離CLbは等しくなっている。一般に、ポケット隙間を小さく設計して、玉がポケット内で動くことができる量を小さくするが、回転時にはグリースのせん断抵抗の上昇につながるおそれがある。
本発明の保持器は、ポケットに、グリースを保持できるくぼみとして凹部を設けるとともに、玉表面に付着したグリースを掻き取る構造を設けている。具体的には、図1に示すように、ポケット3に凹部4を設けてポケット内にグリースを保持可能としつつ、凹部4の内径側エッジ部4bに玉を線接触させて玉表面のグリースを掻き取り可能としている。以下、図面に基づいて本発明の保持器を説明する。
図1に示すように、保持器1の各ポケット3は、ポケット外径側に位置する凹部4とポケット内径側に位置する接続部5とで構成される。接続部5は、内径側エッジ部4bで凹部4と接続され、保持器1の内径面2bに連通している。この場合、凹部4の内径側エッジ部4bは内径面2bに面しておらず、ポケット3の内部に形成される。接続部5と内径面2bとの境界部分がポケット3の内径側エッジ部3bである。凹部4は、該凹部4と外径面2aとの境界部分である外径側エッジ部4a(ポケット3の外径側エッジ部3aでもある)からポケットの径方向外側へ凹んで形成される。図1において、凹部4は球面状であり、断面円弧状の円弧溝(R溝)を構成する。凹部4において、周方向へ最も凹んだ箇所、つまり周方向へ最も肉ぬすみされた箇所を最深部4cとする。ポケットの内周面に凹部4を設けることでポケット隙間を大きくでき、グリースの保持性を高めるとともに、グリースのせん断抵抗を低減している。また、後述の内径側エッジ部で掻き出されたグリースを保持できる。この凹部によってグリース潤滑性が向上する。
凹部4の内径側エッジ部4bは、ポケット3の内径側に位置しており、この内径側エッジ部4bで玉と線接触する。保持器と玉との接触を線接触とすることで、従来の面接触に比べて摩擦トルクを低減できる。また、玉表面のグリースを掻き取ることができるので、グリースのせん断抵抗が小さくなり、ひいては、保持器1と玉との間に発生するトルクを低減させることができる。
図2には、図1の保持器のポケットを径方向外側(側面側)から見た図を示す。凹部4は、ポケット内周面においてポケット全周にわたり形成される。図2に示すように、内径側エッジ部4b、外径側エッジ部4a、凹部の最深部4cはそれぞれ側面視円形である。これらの円は、同心円状に位置し、内側から順に内径側エッジ部4bの円、外径側エッジ部4aの円、最深部4cの円となる。ここで、外径側エッジ部4aの円の直径をDa、内径側エッジ部4bの円の直径をDb、最深部4cの円の直径をDcとすると、Daは、Dcよりも小さくなっている(Da<Dc)。この大小関係とすることで、凹部に保持されたグリースが遠心力によって保持器外へ飛ばされることを抑制できる。Dbは、Daよりも小さいことが好ましい(Db<Da)。なお、本発明において、Daがポケットの開口寸法であり、Dcが凹部のポケット寸法である。
図3には、本発明の保持器のポケットと玉との関係を示す。図3に示すように、凹部4は所定の曲率半径Rpを有する球面状である。曲率半径Rpは、玉6の半径rよりも小さくなっている。これにより、凹部4を球面状としながらも、玉6とのポケット隙間を大きくできる。曲率半径Rpは、半径rよりも小さければ特に限定されないが、半径rの1/3〜2/3倍であることが好ましく、1/2〜2/3倍であることがより好ましい。
接続部5は径方向に沿った略円筒形状である。接続部5の形状は特に限定されないが、玉6と接触しない構造であることが好ましい。
図3は、保持器の軸中心と転がり軸受の軸中心とが一致し、玉6がピッチ円(PCDb)上にある状態を示している。この状態において、玉6とポケット3の内径側エッジ部3bとの隙間CLbは、内径側エッジ部4bのPCDがピッチ円直径PCDbを超えない範囲の隙間である。これにより、玉6を安定して保持できる。内径側エッジ部4bのPCDが上記の条件を満たしているならば、CLbに制約はない。CLaはグリースの保持性のため、半径rの1/10〜1/4が好ましい。
図3において、ポケット3における凹部4のPCDpは、玉6のPCDbよりも大きい。そのため、PCDbよりも軸受中心寄りの位置、つまり内径側エッジ部4bで玉6に線接触する。この形状により、ポケット3は、凹部4の内径側エッジ部4bで玉6と接触し、それ以外では玉6と接触しない。
ポケット3において凹部4の形状は、ポケット隙間を大きくでき、かつ、内径側エッジ部で玉と線接触できる形状であれば特に限定されない。図3では、凹部4の形状を所定の曲率半径を有する円弧状として径方向両側のエッジ部4a、4bを曲線的に繋いでいるが、これを径方向両側のエッジ部4a、4bと最深部4cとを直線的に繋いだV字形状としてもよい。この場合、そのV字面に接する円弧を想定した場合の該円弧のPCDが、PCDbよりも大きいことが好ましい。また、複数の曲率半径を有する円弧を連続的に接続した形状としてもよい。
図4には、図3で示した玉を保持した状態のポケットを径方向外側(側面側)から見た図を示す。玉6は、内径側エッジ部4bと線接触する。図中の平面Fは、玉6が線接触する位置を結んだ平面を表している。なお、説明の便宜上、平面Fを斜線で示している。この場合、平面F上における内径側エッジ部4bの曲率半径R4bと玉6の曲率半径R6は等しくなっている。これにより、転動体面に付着したグリースを効率良く掻き取ることができる。
本発明の保持器本体は樹脂材または金属材から形成される。樹脂材としては、射出成形が可能であり、保持器材料として十分な耐熱性や機械的強度を有するものであれば、任意のものを使用できる。例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレンサルフィド(PPS)樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ナイロン66樹脂、ナイロン46樹脂、ナイロン6T樹脂、ナイロン9T樹脂などのポリアミド樹脂を樹脂母材とし、炭素繊維、ガラス繊維などの強化繊維と、他の添加剤を配合した樹脂組成物を使用できる。
また、金属材としては、保持器として一般的に使用される任意の材料を使用でき、例えば、冷間圧延鋼板、炭素鋼などを使用できる。例えば、金属板をプレス成形することで得られる。
本発明の転がり軸受の一例を図5に基づいて説明する。図5は、本発明の転がり軸受として本発明の保持器を組み込んだアンギュラ玉軸受の軸方向断面図である。図5に示すように、アンギュラ玉軸受11は、内輪12、外輪13と、内輪12と外輪13との間に介在する複数の転動体としての玉14と、この玉14を周方向に一定間隔で保持する保持器15とを備えている。保持器15が、上述の本発明の転がり軸受用保持器である。内輪12および外輪13と、玉14とは径方向中心線に対して所定の角度θ(接触角)を有して接触しており、ラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重を負荷できる。必要に応じて、玉14の周囲にグリースが封入されて潤滑がなされる。
グリースは軸受内空間に封入され、軌道面などに介在して潤滑がなされる。グリースを構成する基油としては、鉱油や合成油など、通常、転がり軸受に用いられるものであれば特に制限なく用いることができる。また、グリースを構成する増ちょう剤としても、金属石けんやウレア化合物など、通常、転がり軸受に用いられるものであれば特に制限なく用いることができる。
グリースの封入量は、所望の潤滑特性を確保できる範囲であれば特に限定されないが、軸受内空間における静止空間体積の50%〜80%(体積比率)程度とすることが好ましい。ここで、静止空間体積とは、内輪と外輪とシール部材の空間体積における軸受回転時に転動体および保持器が通過しない空間の体積である。保持器ポケットのエッジ部により、玉表面のグリースが掻き取られ、グリースの攪拌抵抗の低減が図れ、グリース封入量を上記範囲として長寿命化を図りつつ、回転トルクの低減が図れる。
図5では、本発明の転がり軸受としてアンギュラ玉軸受を例に説明したが、本発明を適用できる軸受形式はこれに限定されず、他の玉軸受、円すいころ軸受、自動調心ころ軸受、針状ころ軸受などにも適用できる。
本発明の転がり軸受用保持器は、転動体周辺にグリースを保持しつつ、転動体面へのグリースの過剰な付着を抑制できるので種々の用途における転がり軸受用保持器として広く利用できる。
1 保持器(転がり軸受用保持器)
2 保持器本体
3 ポケット
3a 外径側エッジ部
3b 内径側エッジ部
4 凹部
4a 外径側エッジ部
4b 内径側エッジ部
4c 最深部
5 接続部
6 玉
11 アンギュラ玉軸受(転がり軸受)
12 内輪
13 外輪
14 玉
15 保持器
2 保持器本体
3 ポケット
3a 外径側エッジ部
3b 内径側エッジ部
4 凹部
4a 外径側エッジ部
4b 内径側エッジ部
4c 最深部
5 接続部
6 玉
11 アンギュラ玉軸受(転がり軸受)
12 内輪
13 外輪
14 玉
15 保持器
Claims (7)
- 環状の保持器本体上に、転動体である玉を周方向に一定間隔で保持する複数のポケットを備える転がり軸受用保持器であって、
前記複数のポケットはそれぞれ、前記転がり軸受用保持器の外径面から内径面まで貫通して形成され、
前記ポケットは、ポケット内周面にポケット全周にわたり形成された凹部を有し、前記保持器は、該保持器の径方向における前記凹部の内径側エッジ部で前記玉と線接触することを特徴とする転がり軸受用保持器。 - 前記凹部が所定の曲率半径を有する球面状であり、前記所定の曲率半径が、前記玉の半径よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の転がり軸受用保持器。
- 前記凹部のPCDが前記玉のPCDよりも大きいことを特徴とする請求項2記載の転がり軸受用保持器。
- 前記転がり軸受用保持器の外径面における前記ポケットの開口寸法よりも、前記凹部のポケット寸法の方が大きいことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の転がり軸受用保持器。
- 前記ポケットは、前記凹部と該凹部の内径側エッジ部に接続される接続部で構成され、
前記接続部が、径方向に沿った略円筒形状であり、前記転がり軸受用保持器の内径面に連通していることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項記載の転がり軸受用保持器。 - 内輪および外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の転動体である玉と、この玉を保持する保持器と、軸受内空間に封入されるグリースとを備えてなる転がり軸受であって、
前記保持器が、請求項1から請求項5までのいずれか1項記載の転がり軸受用保持器であることを特徴とする転がり軸受。 - 前記転がり軸受用保持器の軸中心と前記転がり軸受の軸中心とが一致し、前記玉がピッチ円上にある状態で、前記玉と前記ポケットの内径側エッジの隙間よりも、前記玉と前記ポケットの外径側エッジ部の隙間の方が大きいことを特徴とする請求項6記載の転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019054808A JP2020153495A (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 転がり軸受用保持器および転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019054808A JP2020153495A (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 転がり軸受用保持器および転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020153495A true JP2020153495A (ja) | 2020-09-24 |
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Family Applications (1)
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JP2019054808A Pending JP2020153495A (ja) | 2019-03-22 | 2019-03-22 | 転がり軸受用保持器および転がり軸受 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2020153495A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022106927A1 (de) | 2022-03-24 | 2023-09-28 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Kegelrollenlager und -anordnung |
-
2019
- 2019-03-22 JP JP2019054808A patent/JP2020153495A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022106927A1 (de) | 2022-03-24 | 2023-09-28 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Kegelrollenlager und -anordnung |
WO2023179820A1 (de) * | 2022-03-24 | 2023-09-28 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Kegelrollenlager und -anordnung |
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