JP2002323046A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2002323046A
JP2002323046A JP2001124327A JP2001124327A JP2002323046A JP 2002323046 A JP2002323046 A JP 2002323046A JP 2001124327 A JP2001124327 A JP 2001124327A JP 2001124327 A JP2001124327 A JP 2001124327A JP 2002323046 A JP2002323046 A JP 2002323046A
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rolling
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rolling element
retainer
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Yoshiteru Sakajiri
義晃 坂尻
Hiroshi Suzuki
鈴木  寛
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速回転域においても、鉄製保持器の強度を
維持するとともに、保持器の転動体案内面による転動体
表面の傷の発生を抑制し、高速回転性能に優れた(低ト
ルク・低摩擦・低騒音)転がり軸受を提供する。 【解決手段】 本発明の転がり軸受10は、内輪11と
外輪12との間に、複数の玉13と、このたま13を保
持する金属製保持器14aとが介挿され、この金属製保
持器14aの表面の少なくとも転動体案内面にポリアミ
ド樹脂を含む被覆樹脂部14bが一体成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に使用さ
れ、転動体を保持する保持器を備えた転がり軸受に関
し、詳しくは高速回転域で使用された際に、保持器によ
って転動体表面に傷が発生するのを防止できる転がり軸
受に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に転がり軸受に使用される保持器と
しては、鋼板を打ち抜いた鉄製の波形保持器などがあ
る。波形保持器は、ポケット部を形成する凹部を有した
2つの環状の金属部材を組み合わせて形成され、主に非
分離形の軸受に用いられている。こうした波形保持器の
ポケット部における転動体案内面の曲率は、玉(転動
体)表面の曲率よりも小さく設定されており、保持器と
玉との間に潤滑油による油膜を形成することで、これら
の摺動部分の摩耗を抑制している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、転がり
軸受を、例えばdmn値(軸受ピッチ円径mm×回転数
rpm)が70万以上の高速回転域で使用する場合、保
持器と玉との間の油膜が破断し、これらが金属接触を起
こしたり、保持器の振れ回りの増大により保持器ポケッ
ト部のエッジと玉とが局部的に接触したりする場合があ
る。その結果、保持器と玉との摺動部分に摩耗が生じ、
その摩耗粉により玉表面に目玉状の傷が付いてしまうこ
とがある。この現象が過剰に進行すると、玉表面に軸受
寿命の低下を引き起こすほどの傷が発生することもあ
る。従来、こうした現象の対策として、高速回転性能に
優れたプラスチック製保持器や、銅合金製もみ抜き保持
器などが使用されている。
【0004】しかしながら、深溝玉軸受などの非分離形
軸受においては、組み立て工程の制約により一体型の銅
合金製もみ抜き保持器や一体型のプラスチック製保持器
の使用が困難である。そのため、ポケット部が開口して
いる冠型プラスチック保持器が使用されているが、強度
の面で上述した鉄製の波形保持器より劣る。また、こう
した冠型プラスチック保持器は、ある速度限界を超える
高速回転域になるとその特徴的な形状に起因した保持器
の変形を伴う過剰な振れ回り現象が発生してしまう。こ
の現象は動摩擦トルクの増大を引き起こすだけでなく、
音・振動等の増大も引き起こしてしまう。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、高速回転域においても、鉄製保持器の強
度を維持するとともに、保持器の転動体案内面による転
動体表面の傷の発生を抑制し、高速回転性能に優れた
(低トルク・低摩擦・低騒音)転がり軸受を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、内
輪と外輪との間に、複数の転動体と、この転動体を保持
する金属製保持器とが介挿された転がり軸受において、
前記金属製保持器の表面の少なくとも転動体案内面にポ
リアミド樹脂が一体成形されていることを特徴とする転
がり軸受によって達成される。このとき、保持器と内輪
の外周面との間隔および保持器と外輪の内周面との間隔
の少なくともいずれか一方が、0.1mm以上1.0m
m以下であることが好ましい。以上のような転がり軸受
は、モータ支持、ギヤ支持軸受として取り付けられてい
ることが好ましい。上述した転がり軸受に使用される保
持器は、保持器表面の少なくとも転動体案内面を成形す
る成形型内のキャビティ空間に金属製保持器を装着し、
前記成形型の型締めをして、前記キャビティ空間内にポ
リアミド樹脂を射出して前記金属製保持器の表面にポリ
アミド樹脂からなる転動体案内面を成形し、前記成形型
の型開きをして、前記転動体案内面が一体化された金属
製保持器が成形されることが好ましい。
【0007】ここで、ポリアミド樹脂としては、例え
ば、66ナイロン等のポリアミド樹脂が、そのまま、ま
たはこれらにガラス繊維やカーボン繊維等を含有させて
補強したものが使用されている。特に、66ナイロン樹
脂中にガラス繊維を5〜30重量%混入したものが材料
コストと性能バランスが良好なことから好ましい。ここ
で、金属製保持器とは、鉄、アルミニウム、チタン、マ
グネシウム、銅のいずれかの金属を単独で使用したも
の、もしくは混合した合金を使用して形成される保持器
で、軸受の軸方向に対称に分割される鉄製の波形保持器
などの保持器を例示できる。また、転動体案内面とは、
転動体を保持する保持器のポケット部を形成し、転動体
と摺動する面のことをいう。
【0008】このような転がり軸受によれば、金属製保
持器の強度を維持するとともに、少なくとも保持器の転
動体案内面に高速回転性能に優れたポリアミド樹脂を成
形しているので、高速回転域における、低トルク、低摩
擦、低騒音性能に優れた転がり軸受を提供できる。特
に、鉄製の波形保持器の転動体案内面に本発明の構成を
採用することで、保持器の強度を維持しつつ、高速回転
性能に優れた転がり軸受を提供できる。
【0009】また、本発明の前記目的は、内輪と外輪と
の間に、複数の転動体と、この転動体を保持する金属製
保持器とが介挿され、これらの摺動部分に潤滑油が付与
されており、dmn値が70万以上の高速回転域で使用
される転がり軸受において、前記金属製保持器の表面の
少なくとも転動体案内面に、固体潤滑被膜が形成されて
いることを特徴とする転がり軸受によって達成すること
ができる。このとき、固体潤滑被膜は、被膜厚さが1μ
m以上20μm以下であることが好ましい。以上のよう
な転がり軸受は、モータ支持、ギヤ支持軸受として取り
付けられていることが好ましい。
【0010】ここで、固体潤滑被膜としては、MoS2
や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ジアリルフタレート樹脂などの熱硬化性樹脂な
どを例示できる。また、潤滑油としては、ベースオイル
(鉱油系)+添加剤のATF(オートマチック・トラン
スミッション・フルード)、ポリα−オレフィン油のよ
うなパラフィン系炭化水素油、ナフテン系炭化水素油,
鉱油,ジアルキルジフェニルエーテル油のようなエーテ
ル油、フタル酸エステルのようなエステル油等の何れか
を単独もしくは混合油の形で混ぜて調整したものを例示
できる。ここで、金属製保持器とは、鉄、アルミニウ
ム、チタン、マグネシウム、銅のいずれかの金属を単独
で使用したもの、もしくは混合した合金を使用して形成
される保持器で、軸受の軸方向に対称に分割される鉄製
の波形保持器などの保持器を例示できる。また、転動体
案内面とは、転動体を保持する保持器のポケット部を形
成し、転動体と摺動する面のことをいう。
【0011】このような転がり軸受によれば、潤滑油に
より潤滑され、dmn値が70万以上の高速回転域にお
ける使用に際しても、金属製保持器の表面に固体潤滑被
膜が形成されているので、転動体表面に金属製保持器に
よる傷を発生させることなく、低トルク、低騒音、低振
動の転がり軸受を提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。図1に本発明の第1実施形態である
非分離形単列深溝玉軸受(以下軸受)10の一部断面図
を有する斜視図示す。図1に示す軸受10は、外周面に
内輪軌道11aを有する内輪11と、内周面に外輪軌道
12aを有する外輪12と、内輪軌道11aおよび外輪
軌道12aの間に介挿され、軸受10の周方向に複数配
置され転動体となる玉13と、この玉13を軸受10の
周方向に等間隔に配置する保持器14とから概略構成さ
れている。保持器14は、鋼板を打ち抜きして2つの環
状部材(金属製保持器)14aを形成し、これらの環状
部材14aの表面に被覆樹脂部14bを成形したものを
軸受10の軸方向両端部から玉13を保持するよう組み
合わせ、後述するリベットにより互いを固定することで
構成されている。さらに詳細には、環状部材14aは、
環状の鉄部材に玉13を保持する凹部がその周方向に等
間隔に形成されている。すなわち、2つの環状部材14
aを、それぞれに形成された凹部が対向するように向か
い合わせることで、玉13を収納する保持器14のポケ
ット部を形成している。ここで、被覆樹脂部14bとし
ては、ナイロン66にガラス繊維を5〜30%含有した
ものを例示できるが、これに限定されない。例えば、被
覆樹脂部14bとしては、6−ナイロン、4,6−ナイ
ロン、12−ナイロンなどのポリアミド樹脂を用いるこ
とができる。また、これらのポリアミド樹脂には、機械
的強度を向上させるために、ガラス繊維,カーボンファ
イバー,チタン酸カリウムウィスカー,ホウ酸アルミニ
ウムウィスカー等の強化材を含有したものでもよい。強
化材の含有量は、50重量%以下である。それを越える
場合は樹脂溶融時の粘度が上昇し、精度よく成形するこ
とが難しくなる。
【0013】図2に図1に示す軸受10のA矢視平面図
を示し、図3に軸受10の縦断面図を示す。図2に示
し、上述したように、保持器14は、表面に被覆樹脂部
14bが被覆された環状部材14aが、軸受10の軸方
向両端部から組み合わされ、リベット15によって、一
対の環状部材14aが強固に固定されている。図3に示
すように、保持器14は、内輪12の外周面および外輪
11の内周面の対向する部分から間隔sを形成して配置
されている。このとき、間隔sは、0.5mmとしてい
るが、この値に限定されず、隙間sとしては0.1mm
〜1.0mmが好ましい。また、保持器14の玉13と
対向し、ポケット部を形成する転動体案内面において、
環状部材14aの表面に成形されている被覆樹脂部14
bの厚さtは、0.1mmとしているが、この値に限定
されず、0.05mm以上の厚さに設定することが好ま
しい。
【0014】図4に、環状部材14aの表面に被覆樹脂
部14bを成形する装置40の概略図の一部を示す。装
置40は、図示しないが環状部材14aの形状に対応し
て、環状に構成される成形型40aを有している。成形
型40aは、上型41と下型42とからなり、上型41
および下型42にはそれぞれ被覆樹脂部14bを形成す
る凹部となるキャビティ空間41a,42aが形成され
ている。また、下型42には、キャビティ空間42aに
連通して、樹脂を射出するゲート43が設けられてい
る。この成形型40aを用いて、環状部材14aの表面
に被覆樹脂部14bを成形するには、まず、環状部材1
4aを下型42のキャビティ空間内に載置する。このと
き、環状部材14aの下型42と対向する面にも被覆樹
脂部14bが射出成形されるように、環状部材14a
は、その表面が下型42のキャビティ空間42aから浮
いて保持されていることが好ましい。環状部材14aを
下型42から浮かせて配置するには、環状部材14aに
設けられたリベットを挿通する孔に対応して形成され、
下型42のキャビティ空間内に設けられた突起部をこの
孔に相通することで、環状部材14aを保持する構成を
例示できる。このような突起部として、例えば、下型4
2と対向する上型41の方向に突出した円錐状のもの
や、上型41方向に延びて先細るように外径の異なる円
柱を組み合わせたものなどが例示できる。こうして、環
状部材14aを下型42内に載置し、上型41を下型4
2上に移動させ成形型40aを閉じる。この状態で、ゲ
ート43から被覆樹脂を射出すると環状部材14aの表
面に被覆樹脂部14bが成形される。こうして被覆樹脂
部14bが成形された環状部材14aを図5に示す。以
上のように成形した2つの環状部材14aを軸受10の
軸方向両端部から玉13を保持するように組み合わせる
ことで、上述した図1〜図3に示す保持器14が形成さ
れる。
【0015】ここで、本発明の実施形態として示す軸受
と従来の鉄製保持器を備えた軸受とを比較するため以下
に示す試験方法で評価試験を行なった。本発明の軸受と
して示す実施例1として、上述した軸受10と同様な形
状で、標準設計の深溝玉軸受(JIS呼び番号:621
0、内径φ50mm、外形φ90mm、幅20mm、転
動体直径12.7mm、転動体ピッチ円径70mm)を
用い、環状部材14aとした鉄製の波形プレス保持器表
面に、被覆樹脂部14bとしてガラス繊維を5〜30%
含有したナイロン66を被覆した保持器を使用した。ま
た、比較のため、実施例1の軸受に、ナイロン66など
を被覆していない鉄製保持器を使用したものを比較例と
した。試験方法としては、内輪回転数15000rp
m、ラジアル荷重100Nの条件で動摩擦トルク試験を
行なった。また、回転数1800rpm、アキシアル荷
重40Nの条件で音圧測定も実施した。結果を図6およ
び表1に示す。図6に、回転数(rpm)に対する動摩
擦トルク(N・mm)を測定した結果を示す。なお、図
6中、本発明の実施例1の軸受10による試験結果を図
中1点鎖線で示し、従来の軸受による試験結果を図中実
線で示す。表1に、上述した試験条件で軸受より発生し
た音圧(db)を測定した結果を示す。
【0016】
【表1】
【0017】図6および表1から、本発明の実施例1の
軸受10によれば、高速回転域において、比較例として
示す従来の軸受に比べ、動摩擦トルクの低下や、音圧の
低下など、良好な結果を得られた。
【0018】本実施形態のこのような構成によれば、鉄
製の環状部材14aの強度を維持するとともに、保持器
14の転動体案内面を含む表面に高速回転性能に優れた
ガラス繊維を含むナイロン66を成形しているので、高
速回転域における、低トルク、低摩擦、低騒音性能に優
れた転がり軸受を提供できる。また、保持器14と外輪
内周面および内輪外周面との間隔sを0.3mmとして
いることで、軸受10の高速回転時の潤滑剤による攪拌
抵抗の低減などの性能がさらに向上している。また、保
持器のポケット部を形成する被覆樹脂部の厚さtを0.
1mmとしていることから、玉13の転動面に傷が生じ
ることがない。
【0019】図7に本発明の第2実施形態である単列深
溝玉軸受(以下軸受)20を示す。軸受20は、図1に
示した軸受10と同様な構成の単列深溝玉軸受で、潤滑
のため軸受内部に潤滑油を充填している。また、保持器
24は、鉄製の波形プレス保持器表面に固体潤滑被膜を
被覆している。なお、すでに説明した部材等と同様の構
成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又
は相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略
する。
【0020】保持器24の転動体案内面を含む表面に
は、固体潤滑被膜としてMoS2を膜厚5μmで被覆し
ている。なお、本実施形態において、固体潤滑被膜とし
てMoS2を例示したが、熱硬化性樹脂を使用してもよ
い。熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂,
尿素樹脂,メラニン樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド
樹脂,エポキシ樹脂等の各樹脂を使用することができ
る。また、機械的強度を向上させるために、充填材を添
加しても良い。例えば、炭酸カルシウム,炭酸マグネシ
ウム,チタン酸カリウムウィスカーやホウ酸アルミニウ
ムウィスカー等の無機ウィスカー類,あるいはガラス繊
維や金属繊維等の無機繊維類及びこれらを布状に編組し
たもの等を添加してもよく、また有機化合物ではカーボ
ンブラック,黒鉛粉末,カーボン繊維,アラミド繊維や
ポリエステル繊維等を添加してもよい。
【0021】潤滑油としてポリα−オレフィン油のよう
なパラフィン系炭化水素油,ナフテン系炭化水素油,鉱
油,ジアルキルジフェニルエーテル油のようなエーテル
油、フタル酸エステルのようなエステル油等の何れかを
単独もしくは混合油の形で混ぜて調整したものを用いて
もよい。
【0022】ここで、本発明の実施形態である軸受20
の効果を確認するため実施例2を用いて、以下に示す試
験方法で評価試験を行なった。実施例2として、上述し
た実施例1と同様な形状で、標準設計の深溝玉軸受(日
本精工株式会社製、呼び番号:6210、内径φ50m
m、外形φ90mm、幅20mm、転動体直径12.7
mm、転動体ピッチ円径70mm)を用い、鉄製の波形
プレス保持器表面に固体潤滑被膜MoS2を様々な膜厚
に振って処理したものを使用した。この実施例2につい
て、内輪回転数15000rpm(dmn値105
万)、ラジアル荷重100N、5時間の高速回転試験を
行い、試験中の軸受動摩擦トルクを測定した。また、こ
の試験後に、実施例2について耐久試験も実施し、寿命
比を算出した。この試験結果を図8に示す。この図にお
いて、縦軸は動摩擦トルク(Nmm)および寿命比、横
軸は被膜厚さ(μm)を示す。なお、図中、寿命比を2
点鎖線で示し、動摩擦トルクを実線で示す。この図にお
いて、被膜厚さを1μm以上にすると、動摩擦トルクが
略140Nmm以下に低下するとともに、寿命比も略
0.7以上となり、問題ないレベルとなっている。一
方、膜厚を20μm以上とすると固体潤滑被膜の一部に
脱落が見られたため、20μmを膜厚の上限値とした。
このような実施例2においては、鉄製保持器に膜厚1〜
20μmの固体潤滑被膜(MoS2)を施すことで、d
mn値105万の使用条件下においても、転動体に生じ
る目玉状の傷の防止、低トルク性に有効であった。
【0023】本実施形態のこのような構成によれば、潤
滑油により潤滑され、dmn値が少なくとも70万以上
の高速回転域における使用に際しても、鉄製保持器24
の表面に固体潤滑被膜(MoS2)が形成されているの
で、玉13の転動面に鉄製保持器による傷を発生させる
ことなく、低トルク、低騒音、低振動の転がり軸受を提
供できる。
【0024】本発明は前述した実施形態に限定されるも
のではなく、適宜な変形、改良等が可能である。本実施
形態において、転動体として玉を採用した非分離形単列
深溝玉軸受を例示したが、非分離形アンギュラ玉軸受な
どに本発明の構成を適用してもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の転がり軸
受によれば、dmn値=70万以上の高速回転域におい
ても、鉄製保持器による転動体表面の傷の発生を抑制
し、強度を向上し、高速回転性能に優れた(低トルク・
低摩擦・低騒音)転がり軸受を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す単列深溝玉軸受1
0の一部断面図を有する斜視図である。
【図2】図1に示した玉軸受10のA矢視平面図であ
る。
【図3】図1に示し玉軸受10の縦断面図である。
【図4】保持器14を構成する環状部材14aの表面に
被覆樹脂を射出成形する装置40の概略斜視図である。
【図5】図4に示す装置40によって成形された被覆樹
脂部14bを有した環状部材14aの一部斜視図であ
る。
【図6】本発明の軸受となる実施例1と従来の軸受とな
る比較例との比較試験の結果を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す単列深溝玉軸受2
0の一部断面図を有する斜視図である。
【図8】本発明の実施例2の効果を確認する試験の結果
を示す図である。
【符号の説明】
10 単列深溝玉軸受(転がり軸受) 11 内輪 11a 内輪軌道 12 外輪 12a 外輪軌道 13 玉(転動体) 14 保持器 14a 被覆樹脂部 14b 環状部材(金属製保持器)
フロントページの続き Fターム(参考) 3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62 BA37 BA45 DA05 EA02 EA34 EA36 EA38 EA39 EA55 FA01 FA32 GA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と外輪との間に、複数の転動体と、
    この転動体を保持する金属製保持器とが介挿された転が
    り軸受において、 前記金属製保持器の表面の少なくとも転動体案内面にポ
    リアミド樹脂が一体成形されていることを特徴とする転
    がり軸受。
  2. 【請求項2】 内輪と外輪との間に、複数の転動体と、
    この転動体を保持する金属製保持器とが介挿され、これ
    らの摺動部分に潤滑油が付与されており、dmn値が7
    0万以上の高速回転域で使用される転がり軸受におい
    て、 前記金属製保持器の表面の少なくとも転動体案内面に、
    固体潤滑被膜が形成されていることを特徴とする転がり
    軸受。
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