JP5463985B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、光走査装置(書込ユニット)の交換に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる書込ユニット(光走査装置)は精密に構成されたユニットであり、その交換は従来、サービスマンが行う作業であった。そのため、書込ユニットの交換は、交換部品である書込ユニットの費用に加えてサービスマンの人件費が生じることになり、ユーザの負担が大きかった。
さらに、書込ユニットはその製造工程にて所望の特性となるように各種の調整が行われている。調整結果は個々のユニット毎に異なり、その調整結果に応じた補正を画像形成装置にて行う(設定する)ことで、良好な画像品質を実現している。そのような特徴をもつ書込ユニットを交換した場合、交換したユニットに応じた設定を画像形成装置において行う(設定値を書き換える)必要がある。交換前の設定値のままで交換した書込ユニットを駆動して画像形成を行うと、画像の位置が所定の位置からずれたり、色毎に位置のずれることによる色ずれ、あるいは画像濃度が薄くなったり濃くなったりするように適正な濃度ではなくなることや、ページ内での濃度ムラが発生するなど、画像品質の劣化を招く恐れがある。したがって、現状では書込ユニット交換後の設定値の書き換えは必須となっているが、その設定値の書き換え作業はサービスマンが行っても煩雑な作業であり、交換に伴うコスト増大の原因となっている。
仮に、書込ユニットをユーザが交換したとしても、その初期調整(設定値の書き換え)はユーザにとっては非常に難しく、また、これまでその作業内容はユーザに開示されておらず、ユニットを交換しただけでは画像品質が劣化してしまう。
特開2005−326741号公報(特許文献1)には、ユーザの意思により純正品以外の交換ユニットを使用可能とする画像形成装置及びシステムが提案されている。しかしながら、この文献に記載の技術では、光走査装置のように精密に構成され、交換後に設定値の書換え作業が必要なユニットの場合には対応することができず、サービスマンによる作業が必要でユニット交換に伴うユーザのコスト負担が大きいという問題がある。
本発明は、従来の画像形成装置における上述の問題を解決し、書込ユニット交換後の設定値の書換え作業が簡単で、ユーザでも書込ユニットの交換を行うことが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
前記の課題は、本発明により、光走査装置を画像形成装置本体に脱着可能な書込ユニットとして備える画像形成装置において、表示手段と入力手段を備え、画像形成装置内に記憶された前記書込ユニットに関連するデータを交換した書込ユニットに関連するデータに書き換える書込ユニット交換時保守モードを有し、該書込ユニット交換時保守モードは、書込ユニットの交換時に前記表示手段上に前記データの書き換えに関する手順を表示するとともに、該手順に従った入力を受け付けた場合に前記データの書き換えを行うものであり、前記書込ユニットに関連するデータとして、レンズ生産時のキャビテーションに関する情報を含み、前記手順に従った入力として、レンズ生産時のキャビテーションに関する情報の入力を含むことにより解決される。
また、画像読取装置を備え、前記書込ユニット交換時保守モードは、前記交換した書込ユニットに同梱されるデータシートの読み取りを指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、前記画像読取装置により読み取ったデータシート画像を前記交換した書込ユニットに関連するデータに変換し、画像形成装置内に記憶されているデータを書き換えると好適である。
また、記録媒体に記録されたデータの入力が可能に設けられ、前記書込ユニット交換時保守モードは、前記記録媒体からのデータ入力を指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、画像形成装置内に記憶されている前記書込ユニットに関連するデータを前記記録媒体から入力されたデータに書き換えると好適である。
また、ネットワークへの接続手段を有し、前記書込ユニット交換時保守モードは、前記交換した書込ユニットの固有番号の入力を指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、前記固有番号の書込ユニットに関連するデータをネットワーク経由で取得し、画像形成装置内に記憶されている前記書込ユニットに関連するデータを前記取得したデータに書き換えると好適である。
また、書込ユニットの分類に応じて設定された複数の設定値としてのデータを記憶する記憶手段を有し、前記書込ユニット交換時保守モードは、前記交換した書込ユニットの分類を示す関連番号の入力を指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、前記関連番号に対応するデータを前記複数のデータから特定し、画像形成装置内に記憶されている前記書込ユニットに関連するデータを前記特定されたデータに書き換えると好適である。
また、前記書込ユニットは少なくとも一つの走査レンズを有し、前記書込ユニット交換時保守モードで書き換えられる前記データが、前記走査レンズの倍率誤差偏差を補正する値であると好適である。
また、前記書込ユニットは少なくとも一つの走査レンズを有し、前記書込ユニット交換時保守モードで書き換えられる前記データが、前記走査レンズの透過率を補正する値であると好適である。
また、前記書込ユニット交換時保守モードで書き換えられる前記データが、前記書込ユニット光源の出射光量を補正する値であると好適である。
また、複数の像担持体を有し、各像担持体上に形成した各色画像を重ねた複数色画像の出力が可能であるとと好適である。
本発明の画像形成装置によれば、書込ユニット交換時保守モードは、書込ユニットの交換時に表示手段上にデータの書き換えに関する手順を表示するとともに、該手順に従った入力を受け付けた場合にデータの書き換えを行うので、表示に従って操作するだけで書込ユニットの設定値の書き換え作業を実施することが可能となり、従来非常に煩雑であった書込ユニット設定値の書き換え作業がきわめて簡単になり、ユーザによる書込ユニットの交換を可能とするとともに、書込ユニット交換前後での画像品質の劣化を発生させることがなく、工場出荷時と同等の高品位な画像品質を維持することができる。
請求項2の構成により、交換した書込ユニットの設定値を手入力することなく、画像読取装置によりデータシートを読み取ることで書込ユニット設定値の書き換えができるため、書込ユニット設定値の書き換え作業が非常に簡単になる。
請求項3の構成により、交換した書込ユニットの設定値を手入力することなく、記録媒体に記録されたデータを入力させることで書込ユニット設定値の書き換えができるため、書込ユニット設定値の書き換え作業が非常に簡単になる。
請求項4の構成により、交換した書込ユニットの設定値を手入力することなく、ネットワーク経由で交換ユニットの固有データを取得することで書込ユニット設定値の書き換えができるため、書込ユニット設定値の書き換え作業が非常に簡単になる。
請求項5の構成により、交換した書込ユニットの設定値を手入力することなく、交換した書込ユニットの分類を示す関連番号を入力するだけで書込ユニット設定値の書き換えができるため、書込ユニット設定値の書き換え作業が非常に簡単になる。
請求項6の構成により、書込ユニット交換前後での走査レンズの倍率誤差偏差特性が異なっていても、良好な画像品質を保つことができる。
請求項7の構成により、書込ユニット交換前後での走査レンズの透過率特性が異なっていても、良好な画像品質を保つことができる。
請求項8の構成により、書込ユニット交換前後での光源の出射光量が異なっていても、良好な画像品質を保つことができる。
請求項9の構成により、複数の像担持体を備えるカラー画像形成装置においては書込ユニットに関連する設定値が多く、その書き換え作業は非常に難しくなるが、そのような画像形成装置でも書込ユニット設定値の書き換え作業を簡単に行うことができるため、メンテナンス性を大きく向上させることができる。また、カラー画像形成装置における書込ユニット交換前後での画像品質を良好に維持することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例である複写装置を示す外観斜視図である。 その複写装置の左側面を示す図である。 カバー部材を取り外した状態の複写装置の左側面を示す図である。 書込ユニット交換時の作業手順を示すフローチャートである。 書込ユニット交換時保守モードの第1実施例を示すフローチャートである。 書込ユニット交換時保守モードの第2実施例を示すフローチャートである。 画像形成装置がネットワークに接続された様子を示す模式図である。 書込ユニット交換時保守モードの第3実施例を示すフローチャートである。 書込ユニット交換時保守モードの第4実施例を示すフローチャートである。 書込ユニットを分類したグループごとに設定された設定値群を示す模式図である。 本発明の画像形成装置に搭載可能な書込ユニットの一例を示す構成図である。 本発明を適用した画像形成装置の一例を示す内部構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一例である複写装置を示す外観斜視図である。この図に示す本実施形態の複写装置は、画像形成部10、給紙部20、画像読取部30、自動原稿送り装置40から構成されている。画像形成部10と画像読取部30の間には胴内排紙部50が設けられる。また、装置前面側には操作パネル60が配置されている。操作パネル60には表示手段と入力手段が設けられている。
図2は、上記複写装置の左側面を示す図である。
複写装置の左側面には、画像形成部10内に配設されている光走査装置(以下、書込ユニットと呼ぶ)を取り出すためのユニット取出口が設けられており、そのユニット取出口はカバー部材16がネジ4個所にて固定されることによって覆われている。
図3は、カバー部材16を取り外した状態の複写装置の左側面を示す図である。書込ユニット100は2本のネジ17,17によって複写装置の筐体に固定されており、該ネジを外すことによって装置本体から取り外すことができる。なお、図示しないガイドレール等によって書込ユニット100をスライド可能に支持することで、書込ユニット100は容易に装置本体から引き出し、また本体内にセットすることができる。
さて、本実施形態の複写装置では、寿命や故障などによって書込ユニット100を交換する必要が生じた場合にユーザによるユニット交換を可能とするため、次に説明するような保守モードを備えている。その書込ユニット交換時保守モードの概要を簡単に記すと、装置が備えている操作パネル60の画面(表示手段)上に実行すべき動作が表示される。すなわち、一つの作業に対しての指示が表示され、その作業が完了すると次の指示が表示されるようになっている。すべての作業が終了すると、画像形成装置内に保持されている書込ユニットの設定値(交換前のユニットの設定値)が(新しく交換されたユニットに適した設定値に)書き換わり、画像品質が交換前後で良好に保たれる。この保守モードは、指示された操作を実行することで画像形成装置内の設定値が書き換わることと、書込ユニットが画像形成装置に対して最適な補正を行うことが特徴になっている。
以下、書込ユニット交換時保守モードの実行について図を参照しながら詳しく説明する。
図4は、書込ユニット交換時の作業手順を示すフローチャートである。まず、操作パネル60の画面に書込ユニット交換の表示がなされる(S1)。作業者は図3のようにカバー部材16を取り外して装置本体内から書込ユニット100を取り出し、交換用の(新しい)書込ユニットを装置本体にセットしてネジ17で固定する。もちろん、カバー部材16も取り付ける。なお、書込ユニット交換にあたっては、S1後にユーザが装置電源をオフする。又は、カバー部材16の取り外しにより電源がオフされるように構成しても良い。そして、書込ユニット交換後に装置電源をオンすると、装置立ち上がり後に書込ユニット交換時保守モードが表示され、作業者は画面上に表示される指示に従って保守モードを実行する(S2)。なお、交換時保守モードの詳細は別途説明する。
操作パネル画面上の指示に従って交換時保守モードを実行すると、画像形成装置内の不揮発性メモリに保存されている「書込ユニット設定値」が書き換えられ、交換した書込ユニットに対応した設定値が不揮発性メモリに保存される(S3)。以上でユニット交換作業は終了である。画像形成装置は交換した書込ユニットに対応した設定値にて動作を行うため、交換前後での画像品質の劣化は生じず、出荷時と同等の高品位な画像品質を維持することができる。
図5は、図4のS2にて実行される書込ユニット交換時保守モード(第1実施例)の内容を示すフローチャートである。この第1実施例は、画像形成装置に画像を読み取る読取装置が備えられた構成に用いるものである。
まず、画像形成装置の操作パネルの画面に、交換用書込ユニットに同梱されているデータシートを読取装置にセットする(読取装置のコンタクトガラス、またはADFを備える場合はその原稿給紙トレイに)指示が表示される(S11)。作業者がデータシートをセットしたら、操作パネルの画面上に表示される原稿読み取り開始コマンドを入力手段から入力することで、データシートの読み取りが行われる(S12)。読み取られた画像は、画像形成装置内の画像処理回路により書込ユニットの設定値情報として変換される。変換された情報は、画像形成装置内の不揮発メモリ上のアドレスとその設定値が特定され(S13)、図4のS3で不揮発メモリ上の書込ユニットに関連する設定値に上書き保存される。なお、上記データシートは、1次元コード、2次元コード、(画像形成装置に数値認識機能があれば設定値となる)数値等が記載されている。
上記の作業は、操作パネル画面に表示される一つ一つの指示に対して、作業者が完了を示す指示を画像形成装置に入力することで、次の指示が操作パネル上に表示される。例えば、図の作業の場合は以下のような流れとなる。
データシートをコンタクトガラス上にセット(表示)→OKと入力→不図示の読み取り開始ボタンを押す(表示)→(画像形成装置が開始ボタンが押されたのを認識して)→作業完了(表示)。
次に、図4のS2にて実行される書込ユニット交換時保守モードの第2実施例として、読取装置を備えていない画像形成装置で実行可能(読取装置を備えている画像形成装置でも実行可能)な方法を図6を参照して説明する。
まず、画像形成装置の操作パネルの画面に、交換用書込ユニットに同梱されているメモリ手段(後述する)を画像形成装置に装着する指示が表示される(S21)。作業者がメモリ手段を画像形成装置に装着後、操作パネル上に指示される実行コマンドを押す(S22)。メモリ手段内には、交換書込ユニットの設定値と画像形成装置不揮発性メモリ上のアドレス情報が保存されており、実行コマンド押下により、装着したメモリ手段から画像形成装置不揮発性メモリにデータが転送され(S23)、図4のS3で上書き保存される。なお、交換用書込ユニットに同梱のメモリ手段は、例えば、メモリーカード、USBメモリ、CD−ROM、DVD−ROM、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)、MO(磁気光学ディスク)等を使用可能である。CD−ROMやDVD−ROM等の読み取り手段が画像形成装置にない場合には、パソコン経由(USB接続、LAN接続等)にて画像形成装置と接続してデータ転送が可能である。
次に、図4のS2にて実行される書込ユニット交換時保守モードの第3実施例として、ネットワーク経由で実行可能な方法を図7及び図8を参照して説明する。
図7において、画像形成装置はインターネット、VPNあるいは電話回線等のネットワークを経由してサーバに接続されている。このような状態で図8のフローで示す書込ユニット交換時保守モードが実行される。
まず、画像形成装置の操作パネルの画面に、交換用書込ユニットのシリアル番号を入力する指示が表示される(S31)。作業者がシリアル番号入力を実行すると(S32)、画像形成装置はネットワーク経由にて、所定のサーバから交換用書込ユニットのシリアル番号に対応した設定値をダウンロードする(S33)。ダウンロードされた設定値は、図4のS3で画像形成装置内の不揮発性メモリに上書き保存される。
次に、図4のS2にて実行される書込ユニット交換時保守モードの第4実施例を図9及び図10を参照して説明する。
まず、画像形成装置の操作パネルの画面に、交換用書込ユニットに記入されている関連番号の入力指示が表示される(S41)。この番号は生産される書込ユニットをいくつかのグループに分けて付与される番号で、例えば書込ユニットに使用される樹脂レンズのキャビテーション数などを用い、4キャビテーションあれば4グループに分けられる。作業者がその番号入力を実行すると(S42)、画像形成装置は内部の不揮発性メモリに保存されているグループ分けされた設定値から、入力された数値(図10)に基づく設定値を特定し(S43)、図4のS3で画像形成装置内の不揮発性メモリに上書き保存される。図10では、書込ユニットを4つのグループに分け、各グループごとに、A,B,Cの3種類の設定値(設定値群)が設定されている。
本第4実施例においては、書込ユニットに最適ではないにしても、そこそこ適切なデータに書き換えることができるため、ユニット交換後に、特に問題とならないレベルでの画像形成が可能となる。
図11は、本発明の画像形成装置に搭載可能な書込ユニット(光走査装置)の一例を示す構成図である。
この図に示す書込ユニット100は、光源とカップリングレンズ及びそれらを保持するホルダから構成される光源ユニット101、光源ユニット101から出射された光を集光させるシリンドリカルレンズ102、入射光を偏向して走査を行うポリゴンスキャナ103、偏向された光を像担持体上にて等速走査を行い集光するfθレンズ104、fθレンズ後の光を折り返し増担持体に入射させる折り返しミラー105、それら光学素子を保持するオプティカルハウジング106、折り返しミラーにて折り返された光が透過する不図示の防塵ガラスにて構成され、防塵ガラスを透過した走査光は像担持体上にて潜像を形成する。
上述した書込ユニット交換時保守モードにおいて、ユニット交換時に書き換える設定値は、走査レンズの倍率誤差偏差を補正する値であると好適である。この場合、書込ユニット交換前後での走査レンズの倍率誤差偏差特性が異なっていても、補正によって(設定値の書き換えによって)良好な画像品質を保つことができる。
また、上述した書込ユニット交換時保守モードにおいて、ユニット交換時に書き換える設定値は、走査レンズの透過率を補正する値であると好適である。この場合、書込ユニット交換前後での走査レンズの透過率特性が異なっていても、補正によって(設定値の書き換えによって)良好な画像品質を保つことができる。
また、上述した書込ユニット交換時保守モードにおいて、ユニット交換時に書き換える設定値は、書込ユニット光源の出射光量を補正する値であると好適である。この場合、書込ユニット交換前後での光源の出射光量が異なっていても、補正によって(設定値の書き換えによって)良好な画像品質を保つことができる。
最後に、本発明を適用した画像形成装置の一例である図1の複写装置の内部構成と動作について説明する。
図12は、図1の複写装置の内部構成を示す断面図である。この複写装置は、画像形成部10、給紙部20、画像読取部30、自動原稿送り装置40から構成されている。画像形成部10と画像読取部30の間には胴内排紙部50が設けられる。
画像形成部10は、タンデム方式を採用してフルカラー画像を形成可能な構成であり、ほぼ中央部に4個の作像ユニット1(a,b,c,d)を配設している。各作像ユニット1(a,b,c,d)は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーで画像を形成するユニットであり、中間転写ベルト7の下部部走行辺に沿って並設されている。支持ローラ8a,8bに巻き掛けられた中間転写ベルト7は図中反時計回りに走行駆動される。左側の支持ローラ8aの外側には、中間転写ベルト7をクリーニングするクリーニングユニット9が配置されている。中間転写ベルト7の上方には、後述する作像ユニットの現像装置に補給される各色トナーを収納したトナーボトル13(a,b,c,d)が配置されている。
各作像ユニット1(a,b,c,d)は扱うトナーの色が異なるのみで構成は同一であり、以下ではa,b,c,dの添え字を省略して説明する。作像ユニット1は、像担持体としての感光体ドラム2を具備している。この感光体ドラム2の周りには、帯電手段3、現像装置4、クリーニング手段5等が配置され、さらに各感光体ドラム2に対向するように中間転写ベルト7の内側に一次転写手段としての転写ローラ6が設けられている。各作像ユニット1は、プロセスカートリッジとして装置本体に着脱可能となっている。
4つの作像ユニット1の下方には光書き込み装置100が設けられている。光書き込み装置100は図11で説明したとおりであり、走査光としてのレーザ光を各色作像ユニットの感光体ドラム2の表面に照射する。
画像形成部10の下部は給紙部20となっており、用紙を積載する給紙トレイ21が配設されている。給紙トレイ21の右側には給紙ローラ22があり、給紙トレイに積載された用紙を一枚ずつ送り出す。なお、図1では、図12の構成に、さらにオプションの給紙段を装着し、全部で4つの給紙トレイ21を備えたものとなっている。
給紙ローラ22の用紙搬送方向下流側には、搬送ローラ対23、レジストローラ24が設けられている。さらに、レジストローラ24の上方には、二次転写手段としての転写ローラ11が、転写対向ローラであるベルト支持ローラ8bに対向して設けられ、二次転写部を形成している。
二次転写部の上側には定着装置12が設けられている。定着装置12は、二次転写部にて未定着トナー像が転写された用紙を加熱・加圧することにより用紙上に定着する。定着装置12の上方には排紙ローラ14が設けられ、胴内排紙部50の排紙トレイ15上に定着後の用紙を排出する。
画像形成部10の上方には胴内排紙部50を間に挟んで読取部30が設けられている。読み取り部30は、コンタクトガラス31上に載置される原稿(不図示)の読み取り走査を行うために、原稿照明用光源及び第一ミラーを備えた第一走行体32と、第二ミラー及び第三ミラーを備えた第二走行体33とが設けられている。この第一走行体32及び第二走行体33によって走査された原稿の画像情報は、レンズ34の後方に設置されているCCD35に画像信号として読み込まれ、この読み込まれた画像信号は、デジタル化され画像処理される。画像処理された信号に基づいて、光走査装置100の光源が照射光を発し、この照射光が感光体2表面を走査することにより感光体2の表面に潜像が形成される。
読取部30の上には自動原稿送り装置(ADF)40が装着されている。ADF40は、原稿トレイにセットされた原稿を一枚ずつ送り出し、その原稿を搬送しながら、読取部30において、所定の位置に停止させた第一走行体32及び第二走行体33によって走査し、原稿画像が読み取られる。
上記のように構成された複写装置における画像形成動作について簡単に説明する。
上記作像ユニット1の感光体ドラム2が図示しない駆動手段によって図中時計方向に回転駆動され、その感光体ドラム2の表面が帯電手段3によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された感光体表面には、書込装置100からのレーザ光が照射され、これによって感光体ドラム2表面に静電潜像が形成される。カラー画像の場合、各感光体ドラム2に露光される画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及び黒の色情報に分解した単色の画像情報である。このように形成された静電潜像に現像装置4から各色トナーが付与され、トナー像として可視化される。
また、中間転写ベルト7が図中反時計回りに走行駆動され、各作像ユニット1においては、一次転写ローラ6の作用により感光体ドラム2から中間転写ベルト7に各色トナー像が順次重ね転写される。このようにして中間転写ベルト7はその表面にフルカラーのトナー像を担持する。
なお、作像ユニット1のいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2色又は3色の画像を形成したりすることもできる。モノクロプリントの場合は、4個のプロセスカートリッジのうち、図の一番右側のBkユニット(1d)を用いて画像形成を行う。
そして、トナー像を転写した後の感光体ドラム表面に付着する残留トナーは、クリーニング手段5によって感光体ドラム表面から除去され、次いでその表面が除電器の作用を受けて表面電位が初期化されて次の画像形成に備える。
一方、給紙トレイ21から用紙が給送され、レジストローラ対24によって、中間転写ベルト7上に担持されたトナー像とのタイミングを取って二次転写位置に向けて送出される。二次転写ローラ11の作用により中間転写ベルト表面のトナー像が用紙上に一括して転写される。トナー像を転写された用紙は、定着装置12を通過するとき、熱と圧力によってトナー像が用紙に熔融定着される。定着された用紙は、排紙ローラ14により排紙トレイ15に排出される。
なお、読取部30で読み取った原稿の画像情報に基づく画像形成に限らず、パソコンなどの外部機器からの画像情報に基づいて画像形成を行うことも可能である。
本実施形態の画像形成装置においては、上述したように、書込ユニット交換時に書込ユニット交換時保守モードを実行することによって、画像形成装置内に保存されていた書込ユニット設定値が交換したユニットに対応した設定値に書き換えられるため、極めて簡単に書込ユニット設定値の書き換え作業を行うことができる。したがって、サービスマンによらずユーザがユーザ自身で書込ユニットを交換することが可能となり、メンテナンスコストを低減させることができる。また、書込ユニット交換前後での画像品質の劣化を発生させることがなく、工場出荷時と同等の高品位な画像品質を維持することができる。なお、本発明は、書込ユニットの交換をサービスマンが行う場合でも、交換後の初期調整作業(設定値書き換え作業)の手間を大幅に低減することが可能であり、コスト低減によりユーザの負担を少なくすることができる。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、書込ユニット(光走査装置)としては適宜な構成のものを使用可能である。また、書込ユニットの脱着は画像形成装置の側面方向に限らず、画像形成装置の手前側に脱着する構成でも良い。もちろん、書込ユニットは画像形成装置に斜めに搭載する必要はなく、装置構成に応じて、水平に搭載されても良い。書込ユニットの支持方法等も任意である。
また、画像形成装置の作像部の構成も任意であり、タンデム式における各色作像ユニットの並び順などは任意である。また、中間転写方式に限らず、直接転写方式でも良い。さらにタンデム式に限定されるものでもない。また、3色のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としては複写装置に限らず、プリンタやファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
1 作像ユニット
2 感光体ドラム
7 中間転写ベルト
10 画像形成部
20 給紙部
30 画像読取部
40 自動原稿送り装置
50 胴内排紙部
60 操作パネル
100 書込ユニット(光走査装置)
101 光源ユニット
103 ポリゴンスキャナ
104 fθレンズ
特開2005−326741号公報

Claims (9)

  1. 光走査装置を画像形成装置本体に脱着可能な書込ユニットとして備える画像形成装置において、
    表示手段と入力手段を備え、
    画像形成装置内に記憶された前記書込ユニットに関連するデータを交換した書込ユニットに関連するデータに書き換える書込ユニット交換時保守モードを有し、
    該書込ユニット交換時保守モードは、書込ユニットの交換時に前記表示手段上に前記データの書き換えに関する手順を表示するとともに、該手順に従った入力を受け付けた場合に前記データの書き換えを行うものであり、
    前記書込ユニットに関連するデータとして、レンズ生産時のキャビテーションに関する情報を含み、
    前記手順に従った入力として、レンズ生産時のキャビテーションに関する情報の入力を含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像読取装置を備え、
    前記書込ユニット交換時保守モードは、前記交換した書込ユニットに同梱されるデータシートの読み取りを指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、前記画像読取装置により読み取ったデータシート画像を前記交換した書込ユニットに関連するデータに変換し、画像形成装置内に記憶されているデータを書き換えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 記録媒体に記録されたデータの入力が可能に設けられ、
    前記書込ユニット交換時保守モードは、前記記録媒体からのデータ入力を指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、画像形成装置内に記憶されている前記書込ユニットに関連するデータを前記記録媒体から入力されたデータに書き換えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  4. ネットワークへの接続手段を有し、
    前記書込ユニット交換時保守モードは、前記交換した書込ユニットの固有番号の入力を指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、前記固有番号の書込ユニットに関連するデータをネットワーク経由で取得し、画像形成装置内に記憶されている前記書込ユニットに関連するデータを前記取得したデータに書き換えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 書込ユニットの分類に応じて設定された複数の設定値としてのデータを記憶する記憶手段を有し、
    前記書込ユニット交換時保守モードは、前記交換した書込ユニットの分類を示す関連番号の入力を指示する表示を前記表示手段上に表示するとともに、前記指示に従った入力を受け付けた場合、前記関連番号に対応するデータを前記複数のデータから特定し、画像形成装置内に記憶されている前記書込ユニットに関連するデータを前記特定されたデータに書き換えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記書込ユニットは少なくとも一つの走査レンズを有し、
    前記書込ユニット交換時保守モードで書き換えられる前記データが、前記走査レンズの倍率誤差偏差を補正する値であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記書込ユニットは少なくとも一つの走査レンズを有し、
    前記書込ユニット交換時保守モードで書き換えられる前記データが、前記走査レンズの透過率を補正する値であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記書込ユニット交換時保守モードで書き換えられる前記データが、前記書込ユニット光源の出射光量を補正する値であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 複数の像担持体を有し、各像担持体上に形成した各色画像を重ねた複数色画像の出力が可能なことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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