JP5451940B2 - 半芳香族ポリアミドおよびそれからなる成形体 - Google Patents

半芳香族ポリアミドおよびそれからなる成形体 Download PDF

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Description

本発明は、耐熱性が高く、高分子量の半芳香族ポリアミドであって、成形時の流動性に優れた半芳香族ポリアミドに関する。
半芳香族ポリアミドは、耐熱性が高く、低吸水性に優れていることから、電気・電子部品用成形体として広く使用されている。近年、これらの部品の精密化に伴い、半芳香族ポリアミドには、成形時の流動性の向上が求められている。
流動性を向上させるためには、樹脂の分子量を低くするか、成形温度を高くすることが一般的に行われる。しかしながら、半芳香族ポリアミドにおいては、分子量を低くすると成形体の機械的特性が低下するという問題があった。また、半芳香族ポリアミドは高融点であるため、成形温度を高くすると、樹脂の劣化が促進され、成形体の色調が低下するという問題があった。
高融点高分子量の半芳香族ポリアミドにおいて、成形時の流動性を向上させる方法としては、例えば、特許文献1〜4に、ポリアミド9Tにポリフェニレンエーテルを溶融混練する方法が開示されている。また、特許文献5に、高融点の半芳香族ポリアミドに、特定構造のアミド化合物と臭素系難燃剤を溶融混練する方法が開示されている。また、特許文献6に、高融点の半芳香族ポリアミドに、特定構造のエステル化合物と臭素系難燃剤を溶融混練する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜6に記載された半芳香族ポリアミド樹脂組成物は、半芳香族ポリアミドに特定の化合物を添加し溶融混練しているため、耐熱性が損なわれるという問題があった。
特開2007−154127号公報 特開2007−169537号公報 特開2007−182551号公報 特開2011−46781号公報 特開2004−107576号公報 特開2008−208383号公報
本発明は、かかる従来技術に鑑み、耐熱性が高く、高分子量の半芳香族ポリアミドにおいて、得られる成形体の色調や耐熱性を低下させることなく、成形時の流動性を向上させた半芳香族ポリアミドを提供することを目的とする。
本発明者らは、このような問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のモノカルボン酸成分を半芳香族ポリアミドの構成成分とすることで、上記目的が達成されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下の構成を要旨とするものである。
(1)芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジアミン成分およびモノカルボン酸成分からなり、融点が300℃以上である半芳香族ポリアミドであって、前記モノカルボン酸成分は、分子量が140以上のモノカルボン酸を含有し、モノカルボン酸が、脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸であり、モノカルボン酸成分の含有量が1〜8質量%であることを特徴とする半芳香族ポリアミド。
(2)モノカルボン酸が脂肪族モノカルボン酸であることを特徴とする(1)記載の半芳香族ポリアミド。
(3)脂肪族モノカルボン酸がステアリン酸であることを特徴とする(2)記載の半芳香族ポリアミド。
(4)芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド。
(5)脂肪族ジアミン成分が1,10−デカンジアミンを含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド。
(6)モノカルボン酸が安息香酸である以外は同一の組成である半芳香族ポリアミドよりも、荷重1.2kgf/cm、温度350℃の条件で測定したメルトフローレートが5g/10分以上高いことを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の半芳香族ポリアミドと繊維状強化材とを含有することを特徴とする半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(8)さらに酸化防止剤を含有することを特徴とする(7)記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(9)酸化防止剤がリン系酸化防止剤であることを特徴とする(8)記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
(10)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の半芳香族ポリアミドまたは(7)〜(9)のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体。
本発明によれば、耐熱性が高く、高分子量の半芳香族ポリアミドにおいて、得られる成形体の色調や耐熱性を低下させることなく、成形時の流動性を向上させた半芳香族ポリアミドを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の半芳香族ポリアミドは、芳香族ジカルボン酸成分と脂肪族ジアミン成分とモノカルボン酸成分とから構成される。
本発明の半芳香族ポリアミドを構成する芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸が挙げられ、中でも、テレフタル酸が好ましい。芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を含有することで、耐熱性を向上させることができる。芳香族ジカルボン酸成分は、2種以上の芳香族ジカルボン酸を併用してもよい。
本発明においては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸や、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸等のジカルボン酸成分の含有量は、原料モノマーの総モル数に対し、5モル%以下であることが好ましく、実質的に含まないことがより好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドを構成する脂肪族ジアミン成分としては、例えば、1,2−エタンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミンが挙げられ、中でも、1,10−デカンジアミンが好ましい。脂肪族ジアミン成分として1,10−デカンジアミンを含有することで、耐熱性、成形時の流動性に加えて、機械的強度を向上させることができる。脂肪族ジアミン成分は、2種以上の脂肪族ジアミンを併用してもよい。
本発明においては、シクロヘキサンジアミン等の脂環式ジアミンや、キシリレンジアミン、ベンゼンジアミン等の芳香族ジアミン等のジアミン成分は、原料モノマーの総モル数に対し、5モル%以下とすることが好ましく、実質的に含まないことがより好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドは、必要に応じて、カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸や11−アミノウンデカン酸等のω−アミノカルボン酸が共重合されてもよい。
本発明の半芳香族ポリアミドを構成するモノカルボン酸成分は、分子量が140以上のモノカルボン酸を含有することが必要であり、分子量が170以上のモノカルボン酸を含有することが好ましい。モノカルボン酸の分子量が140未満の場合、流動性の向上効果が乏しい。
モノカルボン酸成分としては、脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸であることが必要であり、中でも、流動性の向上効果が高いことから、脂肪族モノカルボン酸が好ましい。
分子量が140以上の脂肪族モノカルボン酸としては、例えば、カプリル酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸が挙げられる。中でも、汎用性が高いことから、ステアリン酸が好ましい。
また、分子量が140以上の脂環族モノカルボン酸としては、4−エチルシクロヘキサンカルボン酸、4−へキシルシクロヘキサンカルボン酸、4−ラウリルシクロヘキサンカルボン酸が挙げられる。
また、芳香族モノカルボン酸としては、4−エチル安息香酸、4−へキシル安息香酸、4−ラウリル安息香酸、アルキル安息香酸類、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸およびそれらの誘導体が挙げられる。
モノカルボン酸成分は、2種以上のモノカルボン酸を併用してもよく、分子量が140未満のモノカルボン酸と併用してもよい。
本発明の半芳香族ポリアミドにおいて、モノカルボン酸成分の含有量は、1〜8質量%であることが必要であり、2〜5質量%であることが好ましい。モノカルボン酸成分の含有量が1質量%未満の場合、成形時の流動性が低下し、成形サイクルが長くなったり、得られる成形体の外観が劣ることがある。一方、モノカルボン酸成分の含有量が8質量%を超える場合、機械的強度が低くなることがある。
一般に、ポリマーには結晶相と非晶相が存在し、融点等の結晶特性はもっぱら結晶相の状態によって定まることが知られている。ポリマー中の末端基は非晶相に存在するので、末端基の有無、種類によって融点が変化することはない。そして、末端封鎖剤として作用するモノカルボン酸成分も非晶相に存在するので、他成分を溶融混練した場合とは異なり、モノカルボン酸成分の含有によって半芳香族ポリアミドの融点を下げることはない。
本発明において使用するモノカルボン酸成分は、分子量が140以上のモノカルボン酸を含有するため、成形時の流動性を向上させることができる。具体的には、モノカルボン酸成分として分子量が140以上のモノカルボン酸を使用した本発明の半芳香族ポリアミドの、荷重1.2kgf/cm 、温度350℃の条件で測定したメルトフローレートは、モノカルボン酸成分として分子量が122の安息香酸を使用した以外は同一の組成である半芳香族ポリアミドの、同条件で測定したメルトフローレートよりも、5g/10分以上高くすることでき、好ましくは7g/10分以上高くすることができる。
また、モノカルボン酸成分は、半芳香族ポリアミドのポリマー鎖の末端に化学結合しているため、半芳香族ポリアミドを高温に曝しても、アウトガスが発生しにくい。そのため、高温で加工や使用することが多い半芳香族ポリアミドに対して特に有効である。
また、本発明の半芳香族ポリアミドは、成形時の離形性にも優れている。そのため、射出成形した場合、変形させることなく、金型から成形体を取り出しやすくすることができる。
本発明の半芳香族ポリアミドは、融点が300℃以上であることが必要であり、320℃以上であることが好ましい。融点が300℃よりも低い半芳香族ポリアミドでは、色調が低下しない程度の昇温によって、流動性を容易に改善することができるため、本発明で行うような流動性改良の手法を必ずしも必要としない。
また、本発明の半芳香族ポリアミドは、96%硫酸中、25℃、濃度1g/dLで測定した場合の相対粘度が、1.8以上であることが好ましく、1.8〜2.6であることがより好ましく、1.9〜2.4であることがさらに好ましい。相対粘度が1.8未満の場合、そもそも成形時の流動性が優れているため、本発明で行うような流動性改良の手法を必ずしも必要としない。なお、相対粘度は、分子量の指標とすることができる。
本発明の半芳香族ポリアミドは、従来から知られている加熱重合法や溶液重合法の方法を用いて製造することができる。中でも、工業的に有利である点から、加熱重合法が好ましく用いられる。加熱重合法としては、芳香族ジカルボン酸成分と、脂肪族ジアミン成分と、モノカルボン酸成分とから反応物を得る工程(i)と、得られた反応物を重合する工程(ii)とからなる方法が挙げられる。
工程(i)としては、例えば、芳香族ジカルボン酸粉末とモノカルボン酸とを混合し、予め脂肪族ジアミンの融点以上、かつ芳香族ジカルボン酸の融点以下の温度に加熱し、この温度の芳香族ジカルボン酸粉末とモノカルボン酸とに、芳香族ジカルボン酸の粉末の状態を保つように、実質的に水を含有させずに、脂肪族ジアミンを添加する方法が挙げられる。
あるいは、別の方法としては、溶融状態の脂肪族ジアミンと固体の芳香族ジカルボン酸とモノカルボン酸とからなる懸濁液を攪拌混合し、混合液を得た後、最終的に生成する半芳香族ポリアミドの融点未満の温度で、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンとモノカルボン酸の反応による塩の生成反応と、生成した塩の重合による低重合物の生成反応とをおこない、塩および低重合物の混合物を得る方法が挙げられる。この場合、反応をさせながら破砕をおこなってもよいし、反応後に一旦取り出してから破砕をおこなってもよい。工程(i)としては、反応物の形状の制御が容易な前者の方が好ましい。
工程(ii)としては、例えば、工程(i)で得られた反応物を、最終的に生成する半芳香族ポリアミドの融点未満の温度で固相重合し、所定の分子量まで高分子量化させ、半芳香族ポリアミドを得る方法が挙げられる。固相重合は、重合温度180〜270℃、反応時間0.5〜10時間で、窒素等の不活性ガス気流中でおこなうことが好ましい。
工程(i)および工程(ii)の反応装置としては、特に限定されず、公知の装置を用いればよい。工程(i)と工程(ii)を同じ装置で実施してもよいし、異なる装置で実施してもよい。
また、加熱重合法における加熱の方法として、特に限定されないが、水、蒸気、熱媒油等の媒体にて反応容器を加熱する方法、電気ヒーターで反応容器を加熱する方法、攪拌により発生する攪拌熱等内容物の運動に伴う摩擦熱を利用する方法が挙げられる。また、これらの方法を組み合わせてもよい。
半芳香族ポリアミドの製造において、重合の効率を高めるため重合触媒を用いてもよい。重合触媒としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸またはそれらの塩が挙げられ、重合触媒の添加量は、通常、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンの総モルに対して、2モル%以下で用いることが好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドには、必要に応じて、各種添加剤を加えて、半芳香族ポリアミド樹脂組成物としてもよい。添加剤としては、例えば、繊維状強化材、板状強化材、耐衝撃改良材、帯電防止剤、導電付与剤、熱伝導性充填材、脂肪族ポリアミド、非晶性ポリアミド、熱安定剤、光安定剤、摺動性改良材、難燃剤、難燃助剤、顔料が挙げられる。添加剤は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。
一般に、半芳香族ポリアミドに各種添加剤を添加した場合、成形時の流動性が低下する傾向がある。特に繊維状強化材を添加した場合、流動性の低下は著しい。本発明の半芳香族ポリアミドは上記のように流動性に優れているため、流動性を低下させやすい添加剤を用いる場合に有利である。
繊維状強化材としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アスベスト繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズオキサゾール繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ケナフ繊維、竹繊維、麻繊維、バガス繊維、高強度ポリエチレン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、玄武岩繊維、セピオライト、パリゴルスカイトが挙げられる。繊維状強化材を添加することで、機械的強度を向上させることができる。中でも、耐熱性が高く、入手しやすいことからガラス繊維、炭素繊維、金属繊維が好ましい。繊維状強化材は2種以上併用してもよい。繊維状強化材は、シランカップリング剤で表面処理されていてもよい。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルシラン系、アクリルシラン系、エポキシシラン系、アミノシラン系が挙げられ、半芳香族ポリアミドとの密着性が高いことから、アミノシラン系カップリング剤が好ましい。
繊維状強化材の平均繊維長は、0.1〜7mmであることが好ましく、0.5〜6mmであることがより好ましい。繊維状強化材の平均繊維長が0.1〜7mmであることで、成形性に悪影響を及ぼすことなく、半芳香族ポリアミドの機械的特性を向上させることができる。また、平均繊維径は3〜20μmであることが好ましく、5〜13μmであることがより好ましい。平均繊維径が3〜20μmであることで、溶融混練時に折損を減らしながらも、半芳香族ポリアミドの機械的特性を向上させることができる。断面形状は、円形断面であることが好ましいが、必要に応じて、長方形、楕円(偏平)、それ以外の異形断面であってもよい。
繊維状強化材を用いる場合、その含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対し、5〜200質量部とすることが好ましく、10〜180質量部とすることがより好ましく、20〜150質量部とすることがさらに好ましく、30〜130質量部とすることが最も好ましい。
板状強化材としては、例えば、タルク、マイカ、セリサイト、ガラスフレーク、板状炭酸カルシウム、板状水酸化アルミニウム、黒鉛、カオリン、膨潤性層状珪酸塩が挙げられる。板状強化材を添加することで、寸法安定性を向上させることができる。
板状強化材を用いる場合、その含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対し、40質量部以下とすることが好ましく、20質量部以下とすることがより好ましい。
耐衝撃改良材としては、例えば、(エチレン及び/又はプロピレン)・α−オレフィン系共重合体、(エチレン及び/又はプロピレン)・(α,β−不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸エステル)系共重合体等のオレフィン系重合体、スチレン系エラストマー等のエラストマーが挙げられる。耐衝撃改良材を添加することで、耐衝撃性やウェルド強度を向上させることができる。
帯電防止剤としては、例えば、アニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止材、非イオン系帯電防止剤が挙げられ、導電付与剤としては、カーボンブラック、炭素繊維、金属繊維が挙げられる。帯電防止剤や導電付与剤を添加することで、表面固有抵抗値や体積固有抵抗値を下げることができる。
熱伝導性充填材としては、例えば、タルク、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボン、黒鉛が挙げられる。熱伝導性充填材を添加することで、熱伝導性を向上させることができる。
脂肪族ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12が挙げられる。脂肪族ポリアミドを添加することで、振動疲労強度を向上させることができる。
非晶性ポリアミドとしては、例えば、イソフタル酸/テレフタル酸/1,6−ヘキサンジアミン/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンの重縮合体、テレフタル酸/2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン/2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン/ω−ラウロラクタムの重縮合体、イソフタル酸/テレフタル酸/1,6−ヘキサンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン/2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/テレフタル酸/2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン/2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミンの重縮合体、イソフタル酸/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン/ω−ラウロラクタムの重縮合体、イソフタル酸/テレフタル酸/その他ジアミン成分の重縮合体が挙げられる。なお、非晶性ポリアミドとは、示差走査熱量計(DSC)を用いて窒素雰囲気下で16℃/分の昇温速度により測定される融解熱量が1cal/g以下のポリアミドのことを指す。非晶性ポリアミドを添加することで、表面光沢性等を向上させることができる。
非晶性ポリアミドを用いる場合、その含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対し、10〜100質量部とすることが好ましく、10〜30質量部とすることがより好ましい。
熱安定剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物、ヒンダードアミン系化合物、トリアジン系化合物、硫黄系化合物が挙げられる。熱安定剤を添加することにより、半芳香族ポリアミドの分子量低下や色の退化を抑制することができる。
熱安定剤を用いる場合、その含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対し、6質量部以下とすることが好ましく、3質量部以下とすることがより好ましい。
光安定剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリシレート系化合物、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物が挙げられる。光安定剤を添加することにより、紫外線による半芳香族ポリアミドの分子量低下を抑制することができる。
光安定剤を用いる場合、その含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対し、6質量部以下とすることが好ましく、3質量部以下とすることがより好ましい。
摺動性改良材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン等のシリコーンが挙げられる。
難燃剤としては、例えば、臭素含有難燃剤、窒素含有難燃剤、リン含有難燃剤および窒素−リン含有難燃剤、水和金属系難燃剤が挙げられる。
臭素含有難燃剤としては、例えば、臭素化ポリスチレン、ポリ臭素化スチレン、臭素化ポリフェニレンエーテルが挙げられる。中でも、難燃性の向上効果が高い点で、臭素を40〜80質量%含有するものが好ましく、50〜70質量%含有するものがより好ましい。これらの臭素含有難燃剤は、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酸化スズ(IV)、酸化鉄(III)、酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛等の難燃助剤を併用することが好ましい。
窒素含有難燃剤としては、例えば、メラミン系化合物、シアヌル酸またはイソシアヌル酸とメラミン化合物との塩、リン酸またはポリリン酸類とアンモニアまたはメラミン系化合物との塩が挙げられる。
リン含有難燃剤としては、例えば、リン酸エステル化合物、ホスフィン酸塩及びジホスフィン酸塩が挙げられる。
窒素−リン含有難燃剤としては、例えば、メラミン又はその縮合生成物とリン酸とから形成される付加物(メラミン付加物)を挙げることができる。このメラミン付加物を構成するリン酸としては、オルトリン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸が挙げられる。
水和金属系難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、ベーマイト、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、アルミン酸カルシウムが挙げられる。
この他、難燃剤として、硼酸亜鉛、硼酸亜鉛と他の亜鉛塩との混合物等の無機系難燃剤を挙げることができる。
難燃剤を用いる場合、その含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対して、5〜100質量部とすることが好ましく、7.5〜40質量部とすることがより好ましく、10〜30質量部とすることがさらに好ましい。
顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミナが挙げられる。
顔料を用いる場合、その含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対し、10〜60質量部とすることが好ましく、15〜50質量部とすることがより好ましく、20〜40質量部とすることがさらに好ましい。
なお、酸化チタンは光分解を促進することがあるため、例えば、LEDレフレクタ等の用途に、半芳香族ポリアミドの顔料として酸化チタンを含有させる場合には、光安定剤や熱安定剤も併せて含有させることが好ましい。
なお、繊維状強化材を用いる場合、特に酸化防止剤を含有させることが好ましい。
繊維状強化材を含有する半芳香族ポリアミドは、高温のシリンダー内に長時間滞留した場合、繊維状強化材の表面処理剤が熱分解し、機械的強度の低下を引き起こす場合がある。しかしながら、本発明においては、シリンダー内に半芳香族ポリアミドを滞溜させた場合、すなわち、射出成形時において成形サイクルが長い場合や、射出量が少なくシリンダー内に樹脂が長く滞留する場合でも、酸化防止剤を含有することにより、引張強度の低下を抑制することができる。なお、酸化防止剤は、通常、半芳香族ポリアミドの分子量低下や色の退化を目的に含有させるものである。本発明においては、これらの効果に加えて、半芳香族ポリアミドの滞留安定性を向上させることができる。中でも、リン系酸化防止剤を用いることにより、半芳香族ポリアミドの滞留安定性を飛躍的に向上させることができる。
リン系酸化防止剤は、無機化合物でもよいし有機化合物でもよく、特に制限はないが、例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸マンガン等の無機リン酸塩、トリフェニルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデカ社製、アデカスタブPEP−36)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(アデカ社製、アデカスタブPEP−8)、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデカ社製、アデカスタブPEP−4C)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニリレンジフォスファイト(クラリアントジャパン社製、ホスタノックスP−EPQ)が挙げられる。中でも、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトおよびテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニリレンジフォスファイトが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、併用してもよい。
リン系酸化防止剤の含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対し、0.01〜5質量部であることが好ましく、0.1〜1.0質量部であることがさらに好ましい。
上記添加剤の添加方法は特に限定されないが、二軸混練機を用いた溶融混練法が好適に用いられる。混練温度は、半芳香族ポリアミドの融点以上とすることが必要であり、(融点+100℃)未満とすることが好ましい。混練温度を半芳香族ポリアミドの融点以上、(融点+100℃)未満とすることにより、混練機が過負荷となり、ベントアップすることを抑制しながらも、半芳香族ポリアミドの分解、黄変を抑制することができる。
混練したものはストランドとし、ペレット化することが好ましい。なお、添加剤として繊維状強化材を用いる場合、繊維状強化材の繊維束を予め開繊させ、この繊維束を溶融状態にある半芳香族ポリアミドに通過させることにより、繊維状強化材の繊維束に半芳香族ポリアミドを含浸させストランドとし、ペレット化してもよい。
本発明の半芳香族ポリアミドやその樹脂組成物は、射出成形することにより、成形体とすることができる。射出成形に用いる射出成形機としては、特に限定されないが、例えば、スクリューインライン式射出成形機、プランジャ式射出成形機が挙げられる。
射出成形機のシリンダー内で加熱溶融された半芳香族ポリアミドやその樹脂組成物は、ショットごとに計量され、金型内に溶融状態で射出され、所定の形状で冷却、固化された後、成形体として金型から取り出される。
射出成形時の樹脂温度は、半芳香族ポリアミドの融点以上とすることが必要であり、(融点+100℃)未満とすることが好ましい。
なお、射出成形に用いる半芳香族ポリアミドは十分に乾燥していることが好ましい。水分率が高い半芳香族ポリアミドは、射出成形機のシリンダー内で発泡し、最適な成形体を得ることが困難となることがある。射出成形に用いる半芳香族ポリアミドの水分率は、0.3質量%未満であることが好ましく、0.1質量%未満であることがより好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドやその樹脂組成物は、成形時の流動性に優れているため、自動車部品、電気・電子部品、雑貨部品、土木建築用品等の成形体に広範に使用できる。中でも、本発明の半芳香族ポリアミドは、耐熱性が高いことから、自動車部品、電気・電子部品用成形体に好適に用いることができる。
自動車部品用途としては、例えば、エンジンカバー、エアインテークマニホールド、スロットルボディ、エアインテークパイプ、ラジエタータンク、ラジエターサポート、ラジエータホース、ラジエターグリル、タイミングベルトカバー、ウォーターポンプインレット、ウォーターポンプアウトレット、クーリングファン、ファンシュラウド、エンジンマウント等のエンジン周辺部品、プロペラシャフト、スタビライザーバーリンケージロッド、アクセルペダル、ペダルモジュール、シールリング、ベアリングリテーナー、ギア、ドリブンギア、電動パワステアリングギア等の機構部品、オイルパン、オイルフィルターハウジング、オイルフィルターキャップ、オイルレベルゲージ、燃料タンク、燃料チューブ、フューエルカットオフバルブ、キャニスター、フューエルデリバリーパイプ、フューエルフィラーネック、フューエルセンダーモジュール、燃料配管用継手等の燃料・配管系部品、ワイヤーハーネス、リレーブロック、センサーハウジング、エンキャプシュレーション、イグニッションコイル、ディストリビューター、サーモスタットハウジング、クイックコネクター、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ランプエクステンション、ランプソケット、ホーン用ボビン等の電装系部品、マフラーカバー、吸気ダクト、リアスポイラー、ホイールカバー、ホイールキャップ、カウルベントグリル、エアアウトレットルーバー、エアスクープ、フードバルジ、フェンダー、バックドア、シフトレバーハウジング、ウインドーレギュレータ、ドアロック、ドアハンドル、アウトサイドドアミラーステー等の各種内外装部品で好適に用いることができる。
電気・電子部品用途としては、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、抵抗器、IC、LEDのハウジング、各種筐体等が挙げられる。
雑貨部品用途においては、樹脂ネジ、時計枠、ファスナー等が挙げられる。
また、本発明の半芳香族ポリアミドやその樹脂組成物は、Tダイ押出、インフレーション成形等の公知の製膜方法により、フィルムやシートに成形することができる。
本発明の半芳香族ポリアミドやその樹脂組成物を成形してなるフィルムやシートは、例えば、スピーカー振動板、フィルムコンデンサの用途に用いることができる。
また、本発明の半芳香族ポリアミドやその樹脂組成物は、溶融紡糸法、フラッシュ紡糸法、エレクトロスピニング法等の公知の紡糸方法により、各種繊維に成形することができる。
本発明の半芳香族ポリアミドやその樹脂組成物を成形してなる繊維は、例えば、エアーバッグ基布、耐熱フィルター、ラジエータホース用補強用繊維、ブラシ用ブリッスル、釣糸、タイヤコード、人工芝、絨毯、魚網、ロープ、フィルター用繊維、座席シート用繊維の用途に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
1.分析方法
半芳香族ポリアミドの物性測定は以下の方法によりおこなった。
(1)融点
パーキンエルマー社製示差走査型熱量計DSC−7を用い、昇温速度20℃/分で350℃まで昇温した後、350℃で5分間保持し、降温速度20℃/分で25℃まで降温した。25℃で5分間保持後、再び昇温速度20℃/分で昇温測定した際の吸熱ピークのトップを融点とした。
(2)相対粘度
96%硫酸を溶媒とし、濃度1g/dL、25℃で、相対粘度を測定した。
(3)メルトフローレート(MFR)
JIS規格K−7210に準拠して、荷重は1.2kgf/cmで、温度は、表1〜4の温度条件の欄に記載されたように、実施例2は330℃、比較例2は370℃、比較例8、14、20は390℃、それ以外は350℃で、それぞれメルトフローレート(MFR)を測定した。
(4)バーフロー流動長
ファナック社製射出成形機S2000i−100Bを用いて、シリンダー温度を、表1〜4の温度条件の欄に記載されたように、実施例2は330℃、比較例2は370℃、比較例8、14、20は390℃、それ以外は350℃に設定し、金型温度を130℃に設定し、型締力100トン、射出圧力100MPa、射出速度50mm/秒、射出時間5秒の条件で、シリンダー先端に片側1点ゲートの専用金型を取り付けて成形を行い、バーフロー流動長を測定した。専用金型は、厚さ0.4mm、幅20mmのL字状の成形体が採取できる形状であり、渦巻の中心にゲートを有し、流動長は最大150mmである。
流動長が長いほど、流動性に優れていることを意味する。
(5)曲げ強度、曲げ弾性率
半芳香族ポリアミドを十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製EC100)を用いて射出成形をおこない、127mm×12.7mm×3.2mmの成形体を作製した。シリンダーは、表1〜4の温度条件の欄に記載されたように、実施例2は330℃、比較例2は370℃、比較例8、14、20は390℃、それ以外は350℃とした。また、射出圧力は100MPa、射出時間は10秒、取り出し時間は5秒とした。
得られた成形体を用いて、ASTM D790に従って、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。
(6)L値、白色度
上記(5)と同様にして、100mm×40mm×2mmの成形体を作製した。得られた成形体を用いて、JIS Z8730に従って、ハンターの色差式による明度(L値)、赤色度(a値)および黄色度(b値)を求め、下記式により、白色度Wを算出した。
W=100−〔(100−L)+a+b1/2
(7)離形性
上記(5)と同様にして、直径4cm、高さ2.5cm、厚み1mmのカップ状成形体を作製した。得られたカップ状成形体10個を目視観察し、割れ、表面はがれやきずがあるカップ状成形体の個数が0個の場合を○、1個以上の場合を×と評価した。
(8)荷重たわみ温度
上記(5)で作製した成形体を用いて、ASTM D648に準拠し、荷重1.8MPaで荷重たわみ温度を測定した。
(9)滞留安定性
ファナック社製射出成形機S2000i−100B型を用いて、シリンダー温度を340℃、金型温度を130℃に設定した後、型締力100トン、射出圧力100MPa、射出速度50mm/秒、成形サイクル20秒で試験片(127mm×12.7mm×3.2mm)を成形した。得られた試験片について、ASTM D790に準拠して引張強度を測定した。この引張強度を「通常引張強度」とした。
また、射出成形機のシリンダー内に樹脂を10分間滞留させてから、同様に射出成形を行い、試験片を成形した。この試験片の引張強度を「滞留後引張強度」とした。以下の式を用いて、引張強度保持率を求め、滞留安定性の指標とした。引張強度保持率は80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
引張強度保持率(%)=滞留後引張強度/通常引張強度×100
(10)反射率
上記(6)で作製した成形体を用いて、日本電色製スペクトロフォトメーターSE6000により、470nmの波長の光線反射率を測定した。
(11)反射率保持率
上記(10)で光線反射率を測定した成形体を180℃の熱風乾燥機で14時間加熱し、加熱前後での光線反射率の保持率を算出した。
(12)半田耐熱性
上記(5)で作製した成形体を40℃、95%RH(相対湿度)の雰囲気中に100時間放置後、赤外線加熱炉中、150℃で1分間加熱した。次いで100℃/分の速度で265℃まで昇温し、10秒間保持した。成形体に変形や膨れが発生しなかった場合を○、発生した場合を×と評価した。
(13)表面粗さ(表面光沢の指標)
上記(5)と同様にして50mm×90mm×2mmの成形体を作製した。得られた成形体を用いて、任意の10部分を小坂研究所社製の表面粗さ測定器(サーフコーダSE−3400型)にて表面の平均粗さ(μm)を測定した。実用上、平均粗さが20μm以下であるものを、表面粗さが小さく、かつ表面光沢に優れると評価した。
(14)ブリスター性
上記(5)で作製した成形体を50℃、95%RHの恒温恒湿機(ETAC社製FH14C型)に96時間放置し、リフロー試験機(日本パルス社製RF−330型)に入れて、外観変化を確認した。リフロー試験機は、プレヒート(150℃、70秒)、リフロー(220℃以上、50秒)、リフロー時の最大温度(260℃、10秒以内)の条件にて制御した。外観に変化がなかった場合を○、外観に気泡が発生した場合を×と評価した。
(15)難燃性
ファナック社製射出成形機(α−100iA型)を用いて、シリンダー温度を、表4の温度条件の欄に記載されたように、比較例20は390℃、それ以外は350℃に設定し、金型温度を100℃に設定して試験片を成形し、UL94(米国Under Writers Laboratories Inc.で定められた規格)の評価基準に従って難燃性を測定した。なお試験片の厚みは1/32インチ(約0.8mm)とし、評価基準において、V−2のレベルに未達であったものは「V−not」とした。本評価においては、V−1以上を合格とした。
2.原材料
用いた原材料を以下に示す。
(1)芳香族ジカルボン酸成分
・TPA:テレフタル酸
・IPA:イソフタル酸
(2)脂肪族ジアミン成分
・DDA:1,10−デカンジアミン
・HMDA:1,6−ヘキサンジアミン
・NDA:1,9−ノナンジアミン
(3)モノカルボン酸成分
・STA:ステアリン酸(分子量:284)
・CP:カプリル酸(分子量:144)
・LA:ラウリン酸(分子量:200)
・LBA:4−ラウリル安息香酸(分子量:290)
・BHA:ベヘン酸(分子量:341)
・BA:安息香酸(分子量:122)
・CA:カプロン酸(分子量:116)
(4)繊維状強化材
・GF−1:ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製、03JAFT692、平均繊維径:10μm、平均繊維長:3mm)
・GF−2:ガラス繊維(日東紡社製、CS3G225S、平均繊維径:9.5μm、平均繊維長:3mm)
・偏平GF:偏平ガラス繊維(日東紡社製、CSG3PA820S、長径:28μm、短径:7μm、平均繊維長:3mm)
(5)リン系酸化防止剤
・PA−1:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニリレンジフォスファイト(クラリアントジャパン社製、ホスタノックスP−EPQ)
・PA−2:ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデカ社製、アデカスタブPEP−36)
(6)板状強化材
・K−1:タルク(日本タルク社製、ミクロエースK−1、平均粒子径:8μm)
(7)白色顔料
・CR−63:石原産業社製、タイペークCR−63、平均粒径:0.21μm
・CR−61:石原産業社製、タイペークCR−61、平均粒径0.21μm
・PF−740:石原産業社製、タイペークPF−740、平均粒径0.25μm
(8)熱安定剤
・Irganox:ヒンダードフェノール系化合物(BASF社製、Irganox1098)
(9)光安定剤
・Chimassorb:ヒンダードアミン系化合物(BASF社製、Chimassorb119FL)
(10)非晶性ポリアミド
・X21:イソフタル酸/テレフタル酸/1,6−ヘキサンジアミンの重縮合体(DSM社製、X21、ガラス転移温度:138℃、相対粘度:2.0、融解熱量:0.1cal/g)
・CX−3000:イソフタル酸/テレフタル酸/1,6−ヘキサンジアミン/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンの重縮合体(ユニチカ社製、CX−3000、ガラス転移温度:125℃、相対粘度:1.9、融解熱量:0.1cal/g)
(11)難燃剤
・Exolit:ホスフィン酸塩とジホスフィン酸塩の混合物(クラリアント社製、Exolit OP1230)
・Melapur:ポリリン酸メラミン(BASF社製、Melapur 200/70)
・AD−220T:ベーマイト(富田製薬社製、トミタAD−220T)
実施例1、2
芳香族ジカルボン酸成分として粉末状のテレフタル酸(TPA)4.70kgと、モノカルボン酸成分として分子量284のステアリン酸(STA)0.32kgと、重合触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物9.3gとを、リボンブレンダー式の反応装置に入れ、窒素密閉下、回転数30rpmで撹拌しながら170℃に加熱した。その後、温度を170℃に保ち、かつ回転数を30rpmに保ったまま、液注装置を用いて、脂肪族ジアミン成分として100℃に加温した1,10−デカンジアミン(DDA)4.98kgを、2.5時間かけて連続的(連続液注方式)に添加し反応物を得た。なお、原料モノマーのモル比は、テレフタル酸:1,10−デカンジアミン:ステアリン酸=49:50:1であった。
その後、得られた反応物を、同じ反応装置で、窒素気流下、250℃、回転数30rpmで8時間加熱して重合し、ストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして半芳香族ポリアミド(P−1)ペレットを得た。
実施例3〜12、比較例1〜6
各成分の種類、含有量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして半芳香族ポリアミドペレット(P−2〜P−16)を得た。
実施例1〜12、比較例1〜6で得られた半芳香族ポリアミドの組成、その特性、および測定時や成形時の温度条件を表1に示す。
Figure 0005451940
実施例13
半芳香族ポリアミド(P−1)100質量部を、クボタ社製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE−W−1を用いて計量し、スクリュー径37mm、L/D40の同方向二軸押出機(東芝機械社製TEM37BS)の主供給口に供給し、サイドフィーダーより繊維状強化材(GF−1)30質量部を供給し、溶融混練をおこなった。押出機のシリンダー温度は320〜340℃、スクリュー回転数は250rpm、吐出量は35kg/時間であった。
次いで、溶融樹脂組成物をダイスからストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして半芳香族ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
実施例14〜27、比較例7〜12
樹脂組成物の組成を表2に示すように変更した以外は、実施例13と同様にして半芳香族ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
実施例13〜27、比較例7〜12で得られた半芳香族ポリアミド樹脂組成物の組成、その特性、および測定時や成形時の温度条件を表2に示す。
Figure 0005451940
実施例28
半芳香族ポリアミド(P−1)100質量部、白色顔料(CR−63)25質量部、熱安定剤(Irganox)0.5質量部、光安定剤(Chimassorb)0.5質量部をドライブレンドし、クボタ社製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE−W−1を用いて計量し、スクリュー径37mm、L/D40の同方向二軸押出機(東芝機械社製TEM37BS)の主供給口に供給し、サイドフィーダーより繊維状強化材(GF−1)30質量部を供給し、溶融混練をおこなった。押出機のシリンダー温度は320〜340℃、スクリュー回転数は250rpm、吐出量は35kg/時間であった。
次いで、溶融樹脂組成物をダイスからストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして半芳香族ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
実施例29〜46、比較例13〜18
樹脂組成物の組成を表3に示すように変更した以外は、実施例28と同様にして半芳香族ポリアミド樹脂組成物を得た。なお、繊維状強化材(GF−1、偏平GF)はサイドフィーダーから、その他は主供給口から供給した。
実施例28〜46、比較例13〜18で得られた半芳香族ポリアミド樹脂組成物の組成、その特性、および測定時や成形時の温度条件を表3に示す。
Figure 0005451940
実施例47
半芳香族ポリアミド(P−1)100質量部、非晶性ポリアミド(X21)25質量部、難燃剤(Exolit)39質量部、難燃剤(Melapur)10質量部および難燃剤(AD−220T)0.9質量部をドライブレンドし、クボタ社製ロスインウェイト式連続定量供給装置CE−W−1を用いて計量し、スクリュー径37mm、L/D40の同方向二軸押出機(東芝機械社製TEM37BS)の主供給口に供給し、溶融混練を行った。押出機のシリンダー温度は320〜340℃、スクリュー回転数は250rpm、吐出量は35kg/時間であった。
次いで、溶融樹脂組成物をダイスからストランド状に引き取った後、水槽に通して冷却固化し、それをペレタイザーでカッティングして半芳香族ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
実施例48〜64、比較例19〜24
樹脂組成物の組成を表4に示すように変更した以外は、実施例47と同様にして半芳香族ポリアミド樹脂組成物を得た。なお、繊維状強化材(GF−1)はサイドフィーダーから、その他は主供給口から供給した。
実施例47〜64、比較例19〜24で得られた半芳香族ポリアミド樹脂組成物の組成、その特性、および測定時や成形時の温度条件を表4に示す。
Figure 0005451940
モノカルボン酸成分として分子量140以上のモノカルボン酸を用いた実施例1〜12の半芳香族ポリアミド(P−1〜P−11)は、分子量が140未満のモノカルボン酸を用いた場合と同等の色調や融点を維持しながら、バーフロー流動長が30mm以上であり、分子量が140未満のモノカルボン酸を用いた場合よりも流動性が良好であった。
また、半芳香族ポリアミド(P−1〜P−11)に、ガラス繊維等の添加剤を溶融混練した実施例13〜64の半芳香族ポリアミド樹脂組成物においても、分子量が140未満のモノカルボン酸を用いた場合と同等の色調や融点、耐熱性を維持しながら、バーフロー流動長が25mm以上であり、流動性が良好であった。
実施例1と9との対比、また実施例13と22との対比、また実施例47と54との対比から、モノカルボン酸の分子量が同程度であっても、芳香族モノカルボン酸よりも脂肪族ジカルボン酸を用いた方が、流動性向上効果が大きいことがわかる。
実施例1と12との対比、また実施例13と25との対比、また実施例28と38との対比から、脂肪族ジアミン成分として、1,9−ノナンジアミンよりも1,10−デカンジアミンを用いた方が、曲げ強度が高くなることがわかる。
比較例1、7、13、19の半芳香族ポリアミドは、モノカルボン酸成分として、分子量が140未満の安息香酸(分子量122)を用いたため、バーフロー流動長が短かいものであった。
比較例2、8、14において、それぞれ比較例1、7、13の半芳香族ポリアミド(樹脂組成物)を高い温度条件でバーフロー流動長を測定したところ、いずれも長くなったが、この高い温度条件で成形した成形体は、ポリマー劣化が激しく、L値、白色度、反射率が低いものとなった。
比較例3、9、15、21において、それぞれ比較例1、7、13、19の半芳香族ポリアミドにおけるモノカルボン酸成分の含有量を増やして相対粘度を下げたところ、いずれもバーフロー流動長は長くなったが、得られた成形体は曲げ強度が低いものとなった。
比較例4、10、16、22の半芳香族ポリアミドは、分子量が140以上のモノカルボン酸の含有量が本発明で規定する範囲よりも少なかったため、バーフロー流動長が短かいものであった。
比較例5、11、17、23の半芳香族ポリアミドは、分子量が140以上のモノカルボン酸の含有量が本発明で規定する範囲よりも多かったため、得られた成形体は曲げ強度が低いものであった。
比較例6、12、18、24の半芳香族ポリアミドは、比較例1、7、13、19と同様、モノカルボン酸の分子量が本発明で規定する値よりも小さかったため、バーフロー流動長が短かいものであった。

Claims (10)

  1. 芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジアミン成分およびモノカルボン酸成分からなり、融点が300℃以上である半芳香族ポリアミドであって、前記モノカルボン酸成分は、分子量が140以上のモノカルボン酸を含有し、モノカルボン酸が、脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸であり、モノカルボン酸成分の含有量が1〜8質量%であることを特徴とする半芳香族ポリアミド。
  2. モノカルボン酸が脂肪族モノカルボン酸であることを特徴とする請求項1記載の半芳香族ポリアミド。
  3. 脂肪族モノカルボン酸がステアリン酸であることを特徴とする請求項2記載の半芳香族ポリアミド。
  4. 芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド。
  5. 脂肪族ジアミン成分が1,10−デカンジアミンを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド。
  6. モノカルボン酸が安息香酸である以外は同一の組成である半芳香族ポリアミドよりも、荷重1.2kgf/cm、温度350℃の条件で測定したメルトフローレートが5g/10分以上高いことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の半芳香族ポリアミドと繊維状強化材とを含有することを特徴とする半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  8. さらに酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項7記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  9. 酸化防止剤がリン系酸化防止剤であることを特徴とする請求項8記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の半芳香族ポリアミドまたは請求項7〜9のいずれかに記載の半芳香族ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体。
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