JP5348692B2 - ポリアミド樹脂組成物及びポリアミド樹脂組成物からなる成形品 - Google Patents
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Description
しかし、これらの脂肪族ポリアミドは吸水性が高く、成形品の寸法変化、物性低下、及び成形品の表面に生じる水膨れ状の膨張(ブリスタ現象)が発生し、問題となっている。さらに近年、難燃化が要求される電気・電子部品では、部品の高密度実装や、半田付け工程の効率化などの目的で、表面実装方式(SMT)と呼ばれる実装方法が急速に浸透している。ところが、従来の脂肪族ポリアミドは、耐熱性の面で、この実装方法を適用できない。特に最近では、環境規制の問題に起因して、従来の鉛半田でなく、融点のより高い鉛レス半田が主流になっており、SMT用途に求められる耐熱性の水準は一層高くなっている。さらに、携帯電話やパソコンの高機能化に伴い、SMTコネクターの薄肉・低背化(厚みを小さくすること)が進んでいる。加えて、最近では、生産性を向上させるため、1ショットで多数個成形できる射出成形法が採用されており、耐熱性だけでなく、高い成形流動性を有し且つ機械的強度にも優れた材料が要求されている。
また、特許文献5には、半芳香族ポリアミドに、吸水性の低いポリフェニレンエーテルをアロイ化したポリマーアロイが開示されている。
このように、薄肉・低背化が進む用途(SMTコネクター用途)において、要求される性能を満たす材料が求められている。
テレフタル酸単位を60〜100モル%含有するジカルボン酸単位(a)と、1,9−ノナンジアミン単位及び/又は2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位(b)とからなる(A)半芳香族ポリアミドを含むポリアミド樹脂組成物であって、該ポリアミド樹脂組成物の融点が280℃以上であり、且つ前記融点と結晶化温度との差(ΔT)が33℃以上である、ポリアミド樹脂組成物。
(A)半芳香族ポリアミドが、ジアミン単位(b)の合計100モル%に対して85モル%以上の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−1)の半芳香族ポリアミドと、ジアミン単位(b)の合計100モル%に対して60モル%未満の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−2)の半芳香族ポリアミドとからなり、前記(A−1)の半芳香族ポリアミド及び前記(A−2)の半芳香族ポリアミドを溶融混合してなる、[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
テレフタル酸単位を60〜100モル%含有するジカルボン酸単位(a)と、1,9−ノナンジアミン単位及び/又は2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位(b)とからなる(A)半芳香族ポリアミドを含むポリアミド樹脂組成物であって、(A)半芳香族ポリアミドが、ジアミン単位(b)の合計100モル%に対して85モル%以上の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−1)の半芳香族ポリアミドと、ジアミン単位(b)の合計100モル%に対して60モル%未満の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−2)の半芳香族ポリアミドとからなり、(A)半芳香族ポリアミドの融点が280℃以上であり、且つ前記融点と結晶化温度との差(ΔT)が33℃以上である、ポリアミド樹脂組成物。
(A)半芳香族ポリアミドが、テレフタル酸単位100モル%からなるジカルボン酸単位(a)と、1,9−ノナンジアミン単位及び/又は2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位(b)とからなり、(A)半芳香族ポリアミドが、ジアミン単位(b)の合計100質量%に対して85質量%以上の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−1)の半芳香族ポリアミドと、ジアミン単位(b)の合計100質量%に対して60質量%未満の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−2)の半芳香族ポリアミドとからなり、前記(A−1)の半芳香族ポリアミド及び前記(A−2)の半芳香族ポリアミドを溶融混合してなる、[1]又は[3]に記載のポリアミド樹脂組成物。
(B)ポリフェニレンエーテルをさらに含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(C)ホスフィン酸塩をさらに含む、[1]〜[5]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(G)無機フィラーをさらに含む、[1]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(G)無機フィラーがガラス繊維である、[7]に記載のポリアミド樹脂組成物。
(D)衝撃改良材、(E)相溶化剤及び(F)銅化合物からなる群より選択される一以上をさらに含む、[1]〜[8]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[1]〜[9]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなる、成形品。
本実施の形態におけるポリアミド樹脂は、(A)半芳香族ポリアミドを含む。
本実施の形態における(A)半芳香族ポリアミドは、ジカルボン酸単位(a)とジアミン単位(b)とからなる。
本実施の形態におけるジカルボン酸単位(a)は、当該単位(a)中、テレフタル酸単位を60〜100モル%含有し、好ましくは70〜100モル%、より好ましくは80〜100モル%、さらに好ましくは90〜100モル%、さらにより好ましくは100モル%含有する。
本実施の形態におけるジアミン単位(b)は、得られるポリアミド樹脂組成物の耐熱性、低吸水性や耐薬品性などが過度に低下しないようにする観点から、1,9−ノナンジアミン単位及び/又は2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有し、好ましくは70〜100モル%、より好ましくは80〜100モル%、さらに好ましくは90〜100モル%、さらにより好ましくは100モル%含有する。
1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位(モル比)を上記範囲内にする方法として、以下に制限されないが、重合時に1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位をそれぞれの比率で用いて重合する方法、並びに1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位の比が異なる2種類の半芳香族ポリアミドを溶融混合することによって最終的に所望の比とする方法が挙げられる。好ましくは後者の方法である。
1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を上記した比で含有するポリアミド樹脂を用いた場合、本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物が、耐熱性、成形性及び低吸水性の点で優れたものとなり、さらに表面外観に一層優れた成形品が得られる。
上記の中でも、好ましくは、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン及び1,12−ドデカンジアミンから誘導される単位である。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述の(A)半芳香族ポリアミドを含むポリアミド樹脂において、その分子鎖の末端基が末端封止剤により封止されている割合(末端封止率)は、好ましくは10%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは70%以上である。前記末端封止率が10%以上のポリアミド樹脂を用いた場合、得られるポリアミド樹脂組成物の溶融成形性、及び当該組成物から得られる成形品の表面外観などの物性が一層優れたものとなる。
末端封止率(%)={(A−B)/A}×100 (1)
上記式中、「A」は分子鎖末端基の総数(通常、ポリアミド分子の数の2倍に等しい。)を表し、「B」はカルボキシル基末端及びアミノ基末端の合計数を表す。
これらの中でも、反応性、封止末端の安定性、及び価格などの観点から、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及び安息香酸からなる群より選択される一以上が好ましい。
これらの中でも、反応性、高沸点、封止末端の安定性及び価格などの観点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン及びアニリンからなる群より選択される一以上が好ましい。
上述の(A)半芳香族ポリアミドを含むポリアミド樹脂は、結晶性ポリアミドを製造する方法として公知である任意の方法を用いて製造することができる。以下に制限されないが、例えば、酸クロライド及びジアミンを原料とする溶液重合法及び界面重合法、並びにジカルボン酸及びジアミンを原料とする溶融重合法、固相重合法、及び溶融押出重合法が挙げられる。
上記の塩又はエステルとしては、以下に制限されないが、例えば、リン酸、亜リン酸及び次亜リン酸と、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモン等の金属との塩;リン酸、亜リン酸及び次亜リン酸のアンモニウム塩;並びに、リン酸、亜リン酸及び次亜リン酸のエチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリルエステル及びフェニルエステルが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
融解を示す吸熱ピークが複数観測される場合には、吸熱ピークから計算される融解エンタルピーが5J/g以上であるピークのうち、最も高温域にある吸熱ピークトップの温度を融点とする。
すなわち、上記のような場合、(A)半芳香族ポリアミドの融点が280℃以上であり、且つ前記融点と結晶化温度との差(ΔT)が33℃以上である。また、本明細書におけるポリアミド樹脂組成物の融点、結晶化温度及びΔTに関する記載事項は、(A)半芳香族ポリアミドの融点、結晶化温度及びΔTでも同様である。
かかる場合、1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位のモル比が60以上:40以下となるように、1,9−ノナンジアミンがリッチな条件で溶融混合した(A)半芳香族ポリアミドを含むポリアミド樹脂組成物とすることが必要である。すなわち、ポリアミド樹脂組成物の融点を280℃以上にするために、上述の溶融混合を行った場合、上記の組成(60以上:40以下)になる。
本発明者らは、さらに、ポリフェニレンエーテルとアロイ化したポリアミド樹脂組成物において、当該組成物の融点及び結晶化温度を一定の温度以上とすることにより、成形流動性、機械的強度、耐ブリスタ性、耐熱性(難燃性)及び低吸水性に顕著に優れたポリアミド樹脂組成物が得られることを見出した。
これらの中でも、より好ましくは、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)、及び2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、並びにこれらの混合物である。
これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記した2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体を使用する場合、2,3,6−トリメチルフェノールの量として、好ましくは15〜40モル%の範囲内である。
(B)ポリフェニレンエーテルは、2種以上の還元粘度の異なるポリフェニレンエーテルをブレンドしたものであってもよい。
(B)ポリフェニレンエーテルは、全部又は一部が変性されたポリフェニレンエーテルであってもよい。前記変性されたポリフェニレンエーテルとは、分子構造内に一以上の炭素同士の二重結合及び/又は三重結合、並びにカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基及びグリシジル基からなる群より選択される一以上の基を有する、1種以上の変性化合物により変性されたポリフェニレンエーテルを指す。
(1)100℃以上、ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の範囲の温度でポリフェニレンエーテルを溶融させることなく変性化合物と反応させる方法、
(2)ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度以上360℃以下の範囲の温度で変性化合物と溶融混練し反応させる方法、及び
(3)ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の温度で、ポリフェニレンエーテルと変性化合物を溶液中で反応させる方法、
が挙げられる。中でも好ましくは、上記(1)又は(2)の方法である。
上述した変性化合物は、それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル開始剤を用いて変性されたポリフェニレンエーテルを製造する際の好ましいラジカル開始剤の量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して0.001〜1質量部である。
また、変性されたポリフェニレンエーテルへの変性化合物の付加率は、0.01〜5質量%が好ましい。より好ましくは0.10〜3質量%である。
当該変性されたポリフェニレンエーテル中には、未反応の変性化合物及び/又は変性化合物の重合体が1質量%未満の量であれば残存してもよい。
さらに、ポリフェニレンエーテルに添加可能な公知の添加剤なども、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して10質量部未満の量で添加してもよい。
前記スチレン系熱可塑性樹脂としては、以下に制限されないが、例えば、ホモポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)及びスチレン−ゴム質重合体−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)が挙げられる。
本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物は、(C)ホスフィン酸塩をさらに含むことが好ましい。
上記(C)ホスフィン酸塩として、以下に制限されないが、下記式(1)で表されるホスフィン酸塩及び下記式(2)で表されるジホスフィン酸塩、並びにこれらの縮合物からなる群より選択される一以上のホスフィン酸塩類が挙げられる。以下ではこれらについて説明する。
式中、R1及びR2は、同一か又は異なり、直鎖状若しくは分岐状のC1〜C6のアルキル基及び/又はアリール基であり、R3は、直鎖状若しくは分岐状のC1〜C10のアルキレン、C6〜C10のアリーレン、C6〜C10のアルキルアリーレン又はC6〜C10のアリールアルキレンであり、Mは、カルシウム(イオン)、マグネシウム(イオン)、アルミニウム(イオン)、亜鉛(イオン)、ビスマス(イオン)、マンガン(イオン)、ナトリウム(イオン)、カリウム(イオン)及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選択される一以上であり、mは2又は3であり、nは1〜3であり、xは1又は2である。
これらは、本質的にモノマー性化合物であるが、反応条件に依存して環境によっては、縮合度が1〜3の縮合物であるポリマー性ホスフィン酸塩も含む。
また、上記のホスフィン酸塩類を形成するための好ましい陽イオンとしては、以下に制限されないが、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びプロトン化された窒素塩基からなる群より選択される一以上である。より好ましくは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び亜鉛イオンからなる群より選択される一以上である。
中でも、難燃性やモールドデポジット(MD)抑制の観点から、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム及びジエチルホスフィン酸亜鉛からなる群より選択される一以上がより好ましい。
また、上記のホスフィン酸塩類は、本実施の形態の効果を損なわない程度で、未反応物又は副生成物が残存又は混在していてもよい。
水酸化カルシウムとしては、一般的に流通しているものの例として、消石灰が挙げられる。消石灰は、日本工業規格において工業用石灰(JIS R9001:2006)として、種々の特性が規定されている。
水酸化カルシウムとして工業用石灰を用いる場合の、当該消石灰中の好ましい酸化カルシウムの純度は、工業用消石灰2号以上の純度である。
工業用消石灰に含まれ得る他の成分として、以下に制限されないが、例えばCO2、SiO2、Al2O3、Fe2O3及びMgOが挙げられる。これらの成分の中でも、SiO2、Al2O3、Fe2O3及びMgOの合計の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましい。難燃性樹脂組成物の機械的特性の低下を抑制するためには、これらの無機不純物の濃度を低くすることが好ましい。
具体的な平均粒子径としては、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。平均粒子径の下限としては、0.5μm以上であれば特に問題なく使用できる。高い腐食抑制効果を発現し、且つ難燃性樹脂組成物の高い機械的強度を維持する観点から、平均粒子径は100μm以下であることが好ましい。一方、取扱い性を悪化させない観点から、平均粒子径は0.5μm以上であることが好ましい。但し、例えば、顆粒化処理などにより取扱い性を向上させた場合には、平均粒子径が0.5μm以下のものも好適に使用可能である。なお、本明細書における平均粒子径の測定は、レーザー回折式粒度分布計(例えば、島津製作所社製、商品名:SALD−2000)を用い、メタノール/水=50/50質量%中にサンプルを分散させ測定解析することができる。測定によって得られる、粒子径と粒子数の頻度分布より数平均粒子径を計算することができる。
また、高反応性の水酸化カルシウムも好適に使用できる。かかる高反応性の水酸化カルシウムとしては、以下に制限されないが、例えば、カルテック、カルテックLT(以上、鈴木工業社製)、カルブリードEX(宇部マテリアルズ社製)、及びヒシカール(菱光石灰社製)が挙げられる。
また、本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物は、耐衝撃性を向上させる目的で、(D)衝撃改良剤をさらに含んでもよい。その際の衝撃改良剤として、好ましくは、芳香族ビニル化合物を主体とする1個以上のブロック及び共役ジエン化合物を主体とする1個以上のブロックを含むブロック共重合体、並びに/又は当該ブロック共重合体の水素添加物である。
また、当該ブロック共重合体の一部を構成する共役ジエン化合物としては、以下に制限されないが、例えば、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン及び1,3−ペンタジエンが挙げられる。これらの共役ジエン化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、ブタジエン及び/又はイソプレンが好ましい。
本明細書における「主体とする」とは、50%以上の量を含むということを意味し、好ましくは70%以上の量を含むということを意味する。
ここで、本明細書における数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定装置を用いて、紫外分光検出器で測定し、標準ポリスチレンで換算した数平均分子量を意味する。この時、重合時の触媒失活に起因して低分子量成分が検出されることがあるが、かかる場合、分子量の計算に前記低分子量成分は含めない。通常、計算された正しい分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は1.0〜1.1の範囲内である。
なお、芳香族ビニル化合物を主体とする一の重合体ブロックの数平均分子量は、上述したブロック共重合体の数平均分子量を用いて、下記式により求めることができる。
Mn(a)={Mn×a/(a+b)}/N
式中、Mn(a)は芳香族ビニル化合物を主体とする一の重合体ブロックの数平均分子量、Mnは一以上の芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックと一以上の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体の数平均分子量、aはブロック共重合体中のすべての芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックの質量%、bはブロック共重合体中のすべての共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックの質量%、及びNはブロック共重合体中の芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックの数を表す。
これらのブロック共重合体は、全部又は一部が変性されたブロック共重合体であってもよい。
当該変性されたブロック共重合体の製造方法としては、ラジカル開始剤の存在下又は不存在下で、(1)ブロック共重合体の軟化点温度以上250℃以下で変性化合物と溶融混練し反応させる方法、(2)ブロック共重合体の軟化点以下の温度で、ブロック共重合体と変性化合物を溶液中で反応させる方法、(3)ブロック共重合体の軟化点以下の温度で、ブロック共重合体と変性化合物とを溶融させることなく反応させる方法などが挙げられる。中でも、(1)の方法が好ましく、(1)の中でも、ラジカル開始剤存在下で行う方法がより好ましい。
上記の衝撃改良剤の量は、ポリアミド及びポリフェニレンエーテルの合計を100質量部としたときに、好ましくは5〜25質量部である。より好ましくは7〜15質量部である。
本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド及びポリフェニレンエーテルの相溶性を向上させる観点から、(E)相溶化剤をさらに含むことが好ましい。(E)相溶化剤を使用する主な目的は、ポリアミド及びポリフェニレンエーテルの混合物の物理的性質を改良することである。
上記した種々の(E)相溶化剤の中でも、好ましくは、クエン酸、マレイン酸及びイタコン酸並びにそれらの無水物からなる群より選択される一以上である。中でも、無水マレイン酸及び/又はクエン酸がより好ましい。
(E)相溶化剤の量は、ポリアミド及びポリフェニレンエーテルの混合物100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部であり、より好ましくは0.10〜5質量部、さらに好ましくは0.10〜2質量部である。
本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物は、(G)無機フィラーをさらに含むことが好ましい。(G)無機フィラーとしては、以下に制限されないが、例えば、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウィスカ繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ウォラストナイト、ゾノトライト、アパタイト、ガラスビーズ、ガラスフレーク、酸化チタン及び着色用カーボンブラックといった、繊維状、粒状、板状及び針状の無機質強化材が挙げられる。これらの中でも、より好ましくは、タルク、ウォラストナイト及びガラス繊維である。これらの無機フィラーは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、無機フィラーはシランカップリング剤などの表面処理剤を用いて公知の方法により表面処理したものを使用してもよい。
上記の導電用フィラーの使用量は、ポリアミド樹脂組成物を100質量%としたとき、好ましくは0.5〜20質量%である。より好ましくは1〜10質量%であり、さらに好ましくは1〜5質量%であり、さらにより好ましくは1〜3質量%である。
また、本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物は、(C)ホスフィン酸塩以外の難燃剤をさらに含んでもよい。かかる難燃剤としては、以下に制限されないが、例えば、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等に代表される公知の無機難燃剤;トリフェニルフォスフェートや水酸化トリフェニルフォスフェートやビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等に代表される有機リン酸エステル類;特開平11−181429号公報に記載されているようなホスファゼン系化合物;シリコーンオイル類;赤燐;臭素化ポリスチレン等の臭素系難燃剤;三酸化アンチモン等のアンチモン化合物;その他公知の難燃剤が挙げられる。
また、公知の有機又は無機安定剤も好適に使用することができる。かかる有機安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、イルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ製)等に代表されるヒンダードフェノール系酸化防止剤、イルガフォス168(チバスペシャリティーケミカルズ製)等に代表されるリン系加工熱安定剤、HP−136(チバスペシャリティーケミカルズ製)に代表されるラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤、及びヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。中でも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び/又はリン系加工熱安定剤がより好ましい。
上記の無機安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、酸化亜鉛や硫化亜鉛などの金属系安定剤が挙げられる。
かかる付加的成分としては、以下に制限されないが、例えば、ポリエステル及びポリオレフィン等の他の熱可塑性樹脂、可塑剤(低分子量ポリオレフィン、ポリエチレングリコール及び脂肪酸エステル類など)、帯電防止剤、核剤、流動性改良剤(例えばステアリン酸金属塩として、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム及びステアリン酸リチウム)、充填剤、補強剤、各種の過酸化物、展着剤、銅系熱安定剤、ヒンダードフェノール系酸化劣化防止剤に代表される有機系熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、並びに光安定剤が挙げられる。
これらの各々の付加的成分の添加量は、ポリアミド樹脂組成物100質量%中に、好ましくは10質量%以下である。より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは3質量%以下である。
溶融混練温度としては、280〜340℃の範囲内が好ましい。
本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物を、射出成形、押出成形、プレス成形、ブロー成形、カレンダー成形及び流延成形などの、一般に熱可塑性樹脂組成物に対する成形方法を用いて成形することにより、各種形状を有する成形品を製造することができる。例えば、本実施の形態に係るポリアミド樹脂組成物を、シリンダ温度がポリアミド樹脂の融点以上350℃以下の範囲内に調整された射出成形機のシリンダ内で溶融させ、所定の形状の金型内に射出することによって、所定の形状の成形品を製造することができる。また、シリンダ温度が上記の範囲内に調整された押出機内でポリアミド樹脂組成物を溶融させ、口金ノズルより紡出することによって、繊維状の成形品を製造することができる。さらに、シリンダ温度が上記の範囲内に調整された押出機内でポリアミド樹脂組成物を溶融させ、Tダイから押し出すことにより、フィルム状やシート状の成形品を製造することができる。また、このような方法で製造された成形品の表面に、塗料、金属や他種のポリマー等からなる被覆層を形成した形態で使用することもできる。
<結晶化温度と融点>
示差走査熱量(DSC)測定装置(パーキンエルマー・ジャパン社製:DSC−7)を用いて、樹脂試料約10.0mgを、窒素雰囲気下で340℃まで加熱し、2分間保持した。その後、20℃/minの降温速度で40℃まで冷却し、40℃で少なくとも5分間保持した後、さらに、20℃/minの昇温速度で、340℃まで再加熱した。その冷却時の発熱ピークトップを結晶化温度とし、2回目の加熱時に観測される吸熱ピークのピークトップを融点として測定した。
融解を示す吸熱ピークが複数観測される際は、吸熱ピークから計算される融解エンタルピーが5J/g以上のピークの内、最も高温の吸熱ピークのピークトップ温度を融点とした。
射出成形機(東芝機械(株)製:IS−80EPN、型締圧力80トン)のシリンダ温度を320℃に設定し、スケールが予め刻印されている渦巻形状のキャビティー(幅10mm、厚み0.5mm)を有する金型の金型温度を130℃に設定した。得られたペレットを、かかる金型中、120MPaの圧力で射出成形し、樹脂が流れる流動距離(流動長)を測定した(流動長が長いほど、成形流動性に優れる。)。なお、測定にあたっては、10ショット連続成形した後の10ショットの流動長の平均を用いた。
シリンダ温度を320℃に設定した射出成形機(東芝機械(株)製:IS−80EPN、型締圧力80トン)を用いて、得られたペレットから厚み4mmの多目的試験片を成形した。かかる試験片を用いて、ISO527に準拠し、引張試験を行った。
シリンダ温度を330℃に設定した射出成形機(東芝機械(株)製:IS−80EPN、型締圧力80トン)を用いて、ポリアミド樹脂組成物から、厚み0.8mm、幅12.7mm、長さ127mmの成型片を成形した。得られた成形片(試験片)を温度40℃、相対湿度95%の条件で72時間放置した。その後、試験片に対し、赤外線リフロー炉(日本アントム社製:UNI−611H)を用いて、最高到達温度より20℃低い温度での時間が20秒となるようにした温度プロファイルのリフロー工程を行った。前記最高到達温度は、240℃から270℃まで、5℃刻みで変わるように設定した。赤外線加熱炉を通過後、試験片の外観を目視で観察した。試験片が溶融せず且つブリスタ(膨れ)が発生しない限界の温度を耐ブリスタ温度とした。前記耐ブリスタ温度が高い程、耐ブリスタ性が良好であると分かる。表1〜3において、耐ブリスタ温度が240℃未満であった場合を「×」、耐ブリスタ温度が240〜250℃の範囲であった場合を「△」、耐ブリスタ温度が250℃を超えた場合を「○」と記載した。
なお、250℃のリフロー温度は、通常のSMT部品実装時に良く用いられる温度である。
UL94(米国Under Writers Laboratories Inc.で定められた規格)の方法を用いて、1サンプル当たり5本ずつ測定を行った。なお、試験片(長さ127mm、幅12.7mm、厚み0.8mm)は射出成形機(東芝機械(株)製:IS−80EPN)を用いて成形した。成形条件はシリンダ温度330℃、金型温度120℃であった。
難燃性の等級は、UL94垂直燃焼試験によって分類されるものを用いた。全てのサンプルに対して試験は5本行い判定した。分類方法の概要は以下の通りである。
V−0:平均燃焼時間5秒以下、1本当たりの最大燃焼時間10秒以下、有炎滴下なし。
V−1:平均燃焼時間25秒以下、1本当たりの最大燃焼時間30秒以下、有炎滴下なし。
平均燃焼時間とは、各サンプル試験片5本に対して各2回接炎した計10回の接炎から、消炎に至るまでの時間(合計燃焼時間)を10(接炎回数)で除した時間である。また、最大燃焼時間は、消炎に至るまでの時間が最も長かった時の時間を表している。
その他の詳細はUL94規格に準じた。実施例及び比較例で使用したポリアミド樹脂などの原材料を以下に示す。
<成分(A)>
1.PA9MT−H
特開平9−12713号公報の実施例1に記載された方法に準じて調製した。調製されたポリアミド中、テレフタル酸単位をジカルボン酸単位とし、1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位[1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位=85:15(モル比)]をジアミン単位とした。前記ポリアミドの特性は、極限粘度[η]0.80dL/g、融点302℃、結晶化温度271℃、及び末端封止率90%(末端封止剤として安息香酸を用いた。)であった。
特開平9−12713号公報の実施例1に記載された方法に準じて調製した。調製されたポリアミド中、テレフタル酸単位をジカルボン酸単位とし、1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位[1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位=70:30(モル比)]をジアミン単位とした。前記ポリアミドの特性は、極限粘度[η]0.80dL/g、融点282℃、結晶化温度258℃、及び末端封止率90%(末端封止剤として安息香酸を用いた。)であった。
特開平9−12713号公報の実施例1に記載された方法に準じて調製した。調製されたポリアミド中、テレフタル酸単位をジカルボン酸単位とし、1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位[1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位=50:50(モル比)]をジアミン単位とした。前記ポリアミドの特性は、極限粘度[η]0.80dL/g、融点261℃、結晶化温度236℃、及び末端封止率90%(末端封止剤として安息香酸を用いた。)であった。
4.ポリフェニレンエーテル(以下、「PPE−1」と略記する。)
還元粘度(ηsp/c)が0.40dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を用いた。
5.ポリフェニレンエーテル(以下、「PPE−2」と略記する。)
還元粘度(ηsp/c)が0.31dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を用いた。
6.ホスフィン酸塩
クラリアント社製のエクソリットOP1230(Exolit−1、数平均粒子径40μm)を用いた。
7.衝撃改良材
水添ブロック共重合体(SEBSと略記する。)
旭化成ケミカルズ社製のタフテックH1272を用いた。
8.相溶化剤(無水マレイン酸:以下、「MAH」と略記する。)
日本油脂製のクリスタルMAN−ABを用いた。
9.銅化合物(ヨウ化銅:以下、「CuI」と略記する。)
和光純薬製のCuI試薬を用いた。
10.ガラス繊維(以下、「GF」と略記する。)
日本電気硝子社製のECS03−T747(繊維径13μm、チョップ長3mm)を用いた。
11.タルク(以下、「Talc」と略記する。)
林化成製のTalc PK−C(平均粒子径11.0μm)を用いた。
12.分散剤(エチレンビスステアリルアミド:以下、「EBS」と略記する。)
花王製のカオーワックスEB−FFを用いた。
13.ヨウ化カリウム(以下、「KI」と略記する。)
和光純薬製のKI試薬を用いた。
14.水酸化カルシウム(以下、「Ca(OH)2」と略記する。)
鈴木工業製のカルテックLTを用いた。
15.ステアリン酸カルシウム(以下、「St−Ca」と略記する。)
和光純薬製のSt−Ca試薬を用いた。
押出機上流部に1箇所の供給口と、真空吸引可能なベントポート(2箇所)とを有する二軸押出機[ZSK−40MC:コペリオン社製(ドイツ)]を用いた。全シリンダを315℃、ダイを320℃に設定し、スクリュー回転数300rpm、押出吐出量150kg/hrの条件で、下記表1に記載の割合に従い、ポリアミド樹脂組成物を製造した。
得られたポリアミド樹脂組成物を用いて各種の評価項目を実施した。得られた結果を下記表1に示す。
実施例1〜5と同様にして、下記表1に記載の割合に従い、ポリアミド樹脂を製造した。
得られたポリアミド樹脂を用いて各種の評価項目を実施した。得られた結果を下記表1に示す。
押出機上流部に1箇所及び下流部に1箇所の供給口と、真空吸引可能なベントポート(2箇所)とを有する二軸押出機[ZSK−40MC:コペリオン社製(ドイツ)]を用いた。全シリンダを315℃、ダイを320℃に設定し、スクリュー回転数300rpm、押出吐出量150kg/hrの条件で、下記表2に記載の割合に従い、ポリアミド樹脂組成物を製造した。
得られたポリアミド樹脂組成物を用いて各種の評価項目を実施した。得られた結果を下記表2に示す。
実施例6〜10と同様にして、下記表2に記載の割合に従い、ポリアミド樹脂組成物を製造した。
得られたポリアミド樹脂組成物を用いて各種の評価項目を実施した。得られた結果を下記表2に示す。
押出機上流部に1箇所、並びに中流部及び下流部にそれぞれ1箇所の供給口と、真空吸引可能なベントポート(2箇所)とを有する二軸押出機[ZSK−40MC:コペリオン社製(ドイツ)]を用いた。上流部供給口から中流部供給口の手前までを320℃、中流部供給口からダイまでを310℃に設定し、スクリュー回転数250rpm、押出吐出量150kg/hrの条件で、下記表3に記載の割合に従い、ポリアミド樹脂組成物を製造した。
得られたポリアミド樹脂組成物を用いて各種の評価項目を実施した。得られた結果を下記表3に示す。
実施例11〜14と同様にして、下記表3に記載の割合に従い、ポリアミド樹脂組成物を製造した。
得られたポリアミド樹脂組成物を用いて各種の評価項目を実施した。得られた結果を下記表3に示す。
Claims (8)
- テレフタル酸単位を60〜100モル%含有するジカルボン酸単位(a)と、1,9−ノナンジアミン単位及び2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位(b)とからなる(A)半芳香族ポリアミドを含むポリアミド樹脂組成物であって、
(A)半芳香族ポリアミドが、ジアミン単位(b)の合計100モル%に対して85モル%以上の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−1)の半芳香族ポリアミドと、ジアミン単位(b)の合計100モル%に対して60モル%未満の1,9−ノナンジアミン単位を含有する1種以上の(A−2)の半芳香族ポリアミドとからなり、
前記ポリアミド樹脂組成物の融点が280℃以上であり、且つ前記ポリアミド樹脂組成物の融点と前記ポリアミド樹脂組成物の結晶化温度との差(ΔT)が33℃以上である、ポリアミド樹脂組成物。 - 前記(A−1)の半芳香族ポリアミド及び前記(A−2)の半芳香族ポリアミドを溶融混合してなる、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (B)ポリフェニレンエーテルをさらに含む、請求項1又は2に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (C)ホスフィン酸塩をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (G)無機フィラーをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (G)無機フィラーがガラス繊維である、請求項5に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (D)衝撃改良材、(E)相溶化剤及び(F)銅化合物からなる群より選択される一以上をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物からなる、成形品。
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