JP3986889B2 - ポリアミド組成物 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアミド組成物およびそれからなる成形品に関する。本発明のポリアミド組成物は、極めて優れた成形性、靭性、軽量性を有するとともに、耐熱水性、耐熱性、力学特性、低吸水性、耐薬品性などに優れることから、例えば産業資材、工業材料、家庭用品などの成形材料として好適に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
ナイロン6、ナイロン66などに代表される結晶性ポリアミドは、その優れた特性と溶融成形の容易さから、衣料用、産業資材用繊維、エンジニアリングプラスチックなどとして従来から広く用いられている。しかしながら、その一方で、これらの汎用ポリアミドは、耐熱性の不足、吸水による寸法安定性不良などの点で問題があることが指摘されている。特に近年になって、電気・電子部品、自動車部品、エンジニアリングプラスチックなどの分野に用いられるポリアミドに対して高度の性能が要求されており、例えば、電気・電子部品では表面実装技術(SMT)の発展に伴ってリフローハンダ耐熱性などの高い耐熱性が求められるようになっており、またエンジンルーム部品などの自動車部品においても、従来よりも一層耐熱性に優れるポリアミドが求められている。しかも、ポリアミドの用途の拡大と相伴って、電気・電子部品および自動車部品のみならず、他の用途分野においても、物性および機能に一層優れるポリアミドが求められており、特に、高耐熱性と併せて、寸法安定性、機械的特性、耐薬品性などに優れるポリアミドの開発が求められている。
【0003】
上記した要求に対して、テレフタル酸と1,6−ヘキサンジアミンからなるポリアミド(以下PA6−Tと略称する)を主成分とする半芳香族ポリアミドが種々提案されている。PA6−Tは、ポリマーの分解温度を超える370℃付近に融点が存在するため、溶融重合、溶融成形が困難であり、実用に耐えるものではない。そのため、実際にはアジピン酸、イソフタル酸などのジカルボン酸成分、またはε−カプロラクタムやラウロラクタムなどのラクタムを30〜50モル%共重合することにより、実使用可能な温度領域、すなわち280〜320℃程度にまで低融点化しているのが現状である。このように多量の第3成分、場合によりさらに第4成分を共重合することは、確かにポリマーの低融点化には有効なものの、一方では結晶性の低下、到達結晶化度の低下、耐熱性の低下、熱安定性の低下などを伴い、その結果、高温化での剛性、耐薬品性、寸法安定性、溶融安定性などの諸性能が低下するばかりでなく、成形サイクルの延長に伴う生産性の低下を招く場合もある。
【0004】
そこで上記した要求を満足するために、米国特許第5670608号明細書には、(i)テレフタル酸と1,9−ノナンジアミン、または(ii)テレフタル酸、1,9−ノナンジアミンおよび2−メチル−1,8−オクタンジアミンからなるポリアミド(以下、これらをPA9−Tと略称することがある)が提案されている。PA9−Tは320℃付近に融点をもつため、実使用に際して何ら問題があるものではない。しかも高温下での剛性や耐薬品性、寸法安定性、溶融安定性にも優れた性能を有している。しかしながら、通常の水蒸気または熱水加温金型を使用した場合、結晶化度の不足による高温下の剛性、寸法安定性などの性能の低下が見られるため、射出成形時の金型温度は実際には140℃という高温に設定する必要がある。
【0005】
そこで特開平12−86759号公報では、PA9−Tにアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸を共重合することにより、通常の水蒸気または熱水加温金型でも十分な結晶性を有し、かつ高温下での剛性、寸法安定性、靭性、耐薬品性、溶融安定性に優れたポリアミドが提案されている。しかしながら、このポリアミドでは脂肪族ジカルボン酸を共重合することによる耐熱性の低下が認められており、耐熱性を保持したまま、通常の水蒸気または熱水加温金型でも十分な結晶性を有するポリアミドが求められている。さらに電気・電子分野では、高い耐熱性が求められる表面実装方式(SMT)が主流となっており、脂肪族ジカルボン酸を共重合する方法では、耐熱性の面で対応できなくなってきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、本発明の目的は、PA9−T系ポリアミドの有する耐熱性、靭性、成形性、軽量性、低吸水性、耐薬品性、溶融安定性を有するとともに、水蒸気または熱水加熱金型を用いた低温での金型冷却が可能で、かつ得られる成形品が十分な結晶性、ひいては高温下での耐熱性、剛性、寸法安定性を有するポリアミド組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1,9−ノナンジアミンおよび2−メチル−1,8−オクタンジアミンを主成分とするジアミン成分から得られる半芳香族ポリアミドと特定の脂肪族ポリアミドとからなるポリアミド組成物が、融点を保持したまま、ガラス転移温度および結晶化温度を大幅に低下させることができるため、優れた耐熱性を保持したまま、低温の金型冷却でも十分な結晶性を有する成形品が得られ、靭性、成形性、軽量性、低吸水性、耐薬品性、耐熱水性、溶融安定性などにも優れた性能を有することを見出した。特に上記のポリアミド組成物では融点を保持したまま、ガラス転移点を大幅に低下させることが可能であるため、リフローハンダ工程の予備加熱の段階で水分が揮発し易くなり、加熱により成形品表面に水脹れ状の脹れが生じる現象に対する耐性(耐ブリスタ性)が向上したことは意外であった。
【0008】
さらに、本発明者らは、上記のポリアミド組成物に金属水酸化物および/または金属酸化物を配合すると、アミド交換反応が抑制され、融点の低下が抑えられること、該ポリアミド組成物に難燃剤および/または難燃助剤を配合すると、優れた難燃効果を示すこと、該ポリアミド組成物に結晶核剤および/または充填剤を配合すると、上記した性能を保持したまま、結晶化速度が向上し、また優れた力学特性、特に高温下での優れた力学特性を有することを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、テレフタル酸単位を60〜100モル%含有するジカルボン酸単位と、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位とからなる半芳香族ポリアミド(A)並びにアミド基1個あたりの炭素数が7〜12であり、1,9−ノナンジアミンおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジアミンからなる脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸の脱水重縮合により得られる脂肪族ポリアミド(B)からなり、半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)との割合が前者/後者=50/50〜90/10(重量比)であることを特徴とするポリアミド組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する半芳香族ポリアミド(A)におけるジカルボン酸単位は、テレフタル単位を60〜100モル%を含有する。テレフタル酸単位の割合が60モル%未満の場合には、得られるポリアミドの耐熱性、耐薬品性が低下する。テレフタル酸単位の割合は、ジカルボン酸単位の75〜100モル%の範囲内であることが好ましく、90〜100モル%の範囲内であることがより好ましい。
【0011】
上記のジカルボン酸単位は、テレフタル酸単位以外の他のジカルボン酸単位を含んでいてもよく、該他のジカルボン酸単位としては、例えば、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、−ジエチルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸から誘導される単位が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。これらの中でも、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸が好ましく使用される。これらの他のジカルボン酸単位の割合は、40モル%以下であることが好ましく、25モル%以下であることがより好ましく、10モル%以下であることがさらに好ましい。さらにトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸から誘導される単位を溶融成形可能な範囲内で含んでいてもよい。
【0012】
本発明で使用する半芳香族ポリアミド(A)におけるジアミン単位は、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有する。これらの単位の合計の割合が60モル%未満の場合には、ポリアミドの靭性、軽量性、低吸水性、耐薬品性、耐熱性、溶融安定性のいずれかが不満足なものになる。上記の割合は75〜100モル%の範囲内であることが好ましく、90〜100モル%の範囲内であることがより好ましい。1,9−ノナンジアミン単位と2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を併用する場合、1,9−ノナンジアミン単位と2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位は、前者:後者のモル比が99:1〜10:90となる割合で使用することが好ましく、95:5〜20:80となる割合で使用することがより好ましい。
【0013】
上記のジアミン単位は、1,9−ノナンジアミンおよび2−メチル−1,8−オクタンジアミン以外の他のジアミン単位を含んでいてもよく、該他のジアミン単位としては、例えば、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン等の直鎖脂肪族ジアミン;2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の分岐鎖状脂肪族ジアミン;シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミン;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミンなどから誘導される単位が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。これらのうちでも、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−ドデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミンから誘導される単位が好ましい。これらの他のジアミン単位の割合は、40モル%以下であることが好ましく、25モル%以下であることがより好ましく、10モル%以下であることがさらに好ましい。
【0014】
本発明で使用する脂肪族ポリアミド(B)は、アミド基1個あたりの炭素数が7〜12である。脂肪族ポリアミド(B)は、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸の脱水重縮合により得られるポリアミドMN(Mは脂肪族ジアミンの炭素数、Nは脂肪族ジカルボン酸の炭素数を表し、7≦(M+N)/2≦12の関係を満足する)である。アミド基1個あたりの炭素数が7に満たない脂肪族ポリアミドと半芳香族ポリアミドからなる組成物では、ガラス転移温度および結晶化温度が十分に低下せず、低温での金型冷却時に十分な結晶性を持たせることができないばかりか、アミド基の増加により、吸水量が増加する。一方、アミド基1個あたりの炭素数が12を超える脂肪族ポリアミドと半芳香族ポリアミドからなる組成物では、脂肪族ポリアミドと半芳香族ポリアミドとの相溶性が低く、これらを相溶させるために、高温度、長時間のブレンドが必要となり、生産性の向上が見込めないばかりか、重合度の低下、トリアミン、アンモニア等の副生成物の発生に伴う力学物性の低下も見られる。
【0016】
ポリアミドMNに用いられる脂肪族ジアミンは、PA9Tとの相溶性および融点保持の観点から、1,9−ノナンジアミンおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジアミンを使用する。
【0017】
ポリアミドMNに用いられる脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、−ジエチルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸などが挙げられる。
【0018】
リアミドMNとしては、ポリアミド96、ポリアミド99、ポリアミド910、ポリアミド912が好ましく、本発明で使用する脂肪族ポリアミド(B)としては、ポリアミド組成物の低ガラス転移温度化、低結晶化温度化、低吸水化、半芳香族ポリアミドであるPA9−Tとの相容性の観点から、アミド基1個あたりの炭素数が9であるポリアミドがより好ましく、ポリアミド99がさらに好ましい。ポリアミド99は、ジアミン単位が1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位からな、1,9−ノナンジアミン単位と2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位の割合は、前者対後者のモル比で100:0〜70:30の範囲内が好ましく、95:5〜80:20の範囲内がより好ましい。また本発明で使用する脂肪族ポリアミド(B)は、1種または2種以上を使用することができる。
【0019】
本発明で使用する半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)との割合は、前者/後者=50/50〜90/10(重量比)の範囲内である。両者の割合がこの範囲内にあると、射出成形時に水蒸気または熱水加温金型を使用した場合においても、成形品の結晶化が十分に進行し、溶融流動性、靭性などに優れる成形品が得られる。脂肪族ポリアミド(B)の割合が上記した範囲より少ないと、十分にガラス転移温度および結晶化温度を低下させることができず、水蒸気または熱水加温金型を用いた場合、十分に結晶化を進行させることができず、引張強度および高温時の剛性が低下する。一方、脂肪族ポリアミド(B)の割合が上記した範囲を超えると、耐熱性が著しく低下する。半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)との割合は、前者/後者=60/40〜90/10(重量比)の範囲内であることが好ましく、前者/後者=60/40〜85/15(重量比)の範囲内であることがより好ましい。
【0020】
本発明で使用する半芳香族ポリアミド(A)および脂肪族ポリアミド(B)は、分子量の安定化および溶融安定性の観点から、その分子鎖の末端基の10%以上が末端封止剤により封止されていることが好ましく、末端基の50%以上が封止されていることがより好ましく、末端基の80%以上が封止されていることがさらに好ましい。
【0021】
末端封止剤としては、ポリアミドの末端のアミノ基またはカルボキシル基との反応性を有する単官能性の化合物であれば、特に制限はなく、反応性および封止末端の安定性などの点から、モノカルボン酸またはモノアミンが好ましく、取扱いの容易さなどの点から、モノカルボン酸がより好ましい。その他、無水フタル酸などの酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類も使用できる。
【0022】
末端封止剤として使用されるモノカルボン酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソ酪酸等の脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸;これらの任意の混合物などを挙げることができる。これらのうちでも、反応性、封止末端の安定性、価格などの点から、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸が好ましい。
【0023】
末端封止剤として使用されるモノアミンとしては、カルボキシル基との反応性を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族モノアミン;これらの任意の混合物などを挙げることができる。これらのうちでも、反応性、封止末端の安定性、価格などの点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンが好ましい。
【0024】
本発明で使用する半芳香族ポリアミド(A)および脂肪族ポリアミド(B)は、結晶性ポリアミドを製造する方法として知られている任意の方法を用いて製造することができる。例えば、酸クロライドとジアミンを原料とする溶液重合法または界面重合法;ジカルボン酸とジアミンを原料とする溶融重合法、固相重合法、溶融押出重合法などの方法により製造することができる。
【0025】
以下に、半芳香族ポリアミド(A)の製造方法の一例を示す。最初にジアミンおよびジカルボン酸に対して、必要に応じて触媒および末端封止剤を一括して添加し、ナイロン塩を製造した後、200〜250℃の温度において濃硫酸中30℃における極限粘度[η]が0.1〜0.25dl/gのプレポリマーとし、さらに固相重合するか、または溶融押出機を用いて重合することにより、容易にポリアミドを製造することができる。プレポリマーの極限粘度[η]が0.1〜0.25dl/gの範囲内であると、後重合の段階においてカルボキシル基とアミノ基のモルバランスのずれおよび重合速度の低下が少なく、さらに分子量分布の小さな、各種物性および成形性に優れたポリアミドが得られる。重合の最終段階を固相重合により行う場合、減圧下または不活性ガス流通下に行うことが好ましく、重合温度が180〜260℃の範囲内であれば、重合速度が大きく、生産性に優れ、着色およびゲル化を有効に抑えることができる。重合の最終段階を溶融押出機により行う場合の重合温度は、350℃以下であることが好ましく、かかる条件で重合すると、ポリアミドの分解がほとんどなく、劣化のないポリアミドが得られる。
【0026】
以下に、脂肪族ポリアミド(B)の製造方法の一例を示す。最初にジアミンおよびジカルボン酸に対して、必要に応じて触媒および末端封止剤を一括して添加し、200〜250℃の温度において重縮合により発生する水を除去しながら、重合反応を進行させる。水をある程度除去し終えたら、減圧下で重合を追いこむことにより、容易にポリアミドを製造することができる。重合の前反応は不活性ガス雰囲気下に行うことが好ましく、重合温度が200〜250℃の範囲内であれば、重合速度が大きく、生産性に優れ、着色およびゲル化を有効に抑えることができる。
【0027】
ポリアミドを製造する際に、重縮合速度の増加および重合時に生成したポリアミドが劣化するのを防止する目的で、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、それらの塩またはエステルなどのリン系触媒を反応系に添加することが好ましい。これらのうちでも、生成するポリアミドの品質の点から、次亜リン酸、その塩またはエステルが好ましく、価格および取り扱いの容易さから、次亜リン酸ナトリウムがより好ましい。これらのリン系触媒の添加量は、ジカルボン酸およびジアミンの合計量に対して0.01〜5重量%であることが好ましく、0.05〜2重量%であることがより好ましく、0.07〜1重量%であることがさらに好ましい。また、上記の末端封止剤の使用量は、使用する末端封止剤の反応性、沸点、反応装置、反応条件などによって適宜選択されるが、通常、ジカルボン酸とジアミンの合計モル数に対して0.1〜15モル%の範囲内で使用される。
【0028】
本発明のポリアミド組成物の濃硫酸中で測定した極限粘度[η]は、0.4〜3.0dl/gの範囲内であることが好ましく、0.5〜2.0dl/gの範囲内であることがより好ましく、0.6〜1.8dl/gの範囲内であることがさらに好ましい。極限粘度[η]が上記の範囲内にあると、ポリアミドの力学物性、成形性が良好となる。
【0029】
本発明のポリアミド組成物に金属水酸化物および/または金属酸化物を含有させることにより、アミド交換反応が抑制され、耐熱性が向上する。これらはポリマー中に酸性触媒、酸性添加剤などが存在するときに、アミド交換反応によって生じる融点の低下を抑制するのに特に効果がある。上記の金属水酸化物および/または金属酸化物の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲内であることが好ましく、1〜10重量部の範囲内であることがより好ましい。
【0030】
金属水酸化物としては、アミド交換反応を促進させる効果のある酸を捕捉する役割を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、これらの任意の混合物が挙げられる。これらのうちでも水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが酸を還元する効果が大きく、アミド交換反応を抑制する観点からだけではなく、耐熱性および難燃性の観点からも好ましい。
【0031】
金属酸化物としては、アミド交換反応を促進する効果のある酸を捕捉する役割を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、これらの任意の混合物が挙げられる。これらのうちでも酸化マグネシウム、酸化アルミニウムが酸を捕捉する効果が大きいため、アミド交換反応を抑制するだけでなく、耐熱性、難燃性の観点からも好ましい。
これらの金属水酸化物および/または金属酸化物は、1種または2種以上を使用することができる。
【0032】
本発明のポリアミド組成物に、臭素系難燃剤を含有させることにより、優れた難燃性を付与することができる。臭素系難燃剤としては、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノール型エポキシ系重合体、臭素化スチレン無水マレイン酸重合体、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、デカブロモジフェニルエーテル、デカブロモビフェニル、臭素化ポリカーボネート、パーブロモシクロペンタデカン、臭素化架橋芳香族重合体などが挙げられる。これらの臭素系難燃剤は1種または2種以上を使用することができ、特に臭素化ポリスチレンを使用するのが好ましい。また、臭素系難燃剤はポリアミドとの相溶性を向上させるために、酸基、エポキシ基などで変性されていてもよく、臭素原子の含有量は15〜87重量%であることが好ましい。臭素系難燃剤の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、1〜100重量部の範囲内が好ましく、10〜75重量部の範囲内がより好ましい。
【0033】
本発明のポリアミド組成物は、必要に応じて難燃助剤を含んでいてもよい。難燃助剤としては、錫酸亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜鉛、錫酸マグネシウム、錫酸コバルト、錫酸ナトリウム、錫酸カリウム等の錫酸の金属塩;硼酸亜鉛、硼酸カルシウム、硼酸マグネシウム等の硼酸の金属塩;三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化鉄、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、カオリン、クレー、炭酸カルシウムなどが挙げられる。これらの難燃助剤は、ポリアミド中への分散性を向上させるためにシランカップラー、チタンカップラーなどで処理されていてもよく、1種または2種以上を使用することができる。これらのうちでも、アンチモン酸ナトリウム、錫酸亜鉛、硼酸亜鉛が好ましい。難燃助剤の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、0.1〜50重量部の範囲内が好ましく、1〜30重量部の範囲内がより好ましい。また、錫酸の金属塩および硼酸の金属塩は、結晶水を含んだ形態で使用することもできるが、約400℃以上の温度で焼成し、結晶水を除去して使用することが好ましい。これらの化合物は通常粉末状の固体であり、その平均粒径は、外観により優れた成形品を得る観点から、100μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。
【0034】
本発明のポリアミド組成物は、必要に応じて結晶核剤を含んでいてもよい。結晶核剤としては、ポリアミドの結晶核剤として一般的に使用されるものであれば特に制限されず、例えば、タルク、シリカ、グラファイト、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、これらの任意の混合物などが挙げられる。これらのうちでも、タルクがポリアミドの結晶化速度を増大させる効果が大きいことから好ましい。結晶核剤はポリアミドとの相溶性を向上させる目的で、シランカップラー、チタンカップラーなどで処理されていてもよい。結晶核剤の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲内が好ましく、0.1〜1重量部の範囲内がより好ましい。結晶核剤はポリアミドの重合から成形までの任意の段階で添加することができる。
【0035】
本発明のポリアミド組成物は、必要に応じて充填剤を含んでいてもよい。充填剤としては、粉末状、繊維状、クロス状などの各種形態を有する充填剤を使用することができる。粉末状充填剤としては、例えば、タルク、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、窒化ホウ素、チタン酸カリウム、ケイ酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ホウ酸アルミニウム、アスベスト、ワラストナイト、チタン酸カリウムウィスカ、炭酸カルシウムウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、ガラスビーズ、カーボンブラック、グラファイト、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレンなどを挙げることができる。粉末状充填剤を含有するポリアミド組成物から得られる成形品は寸法安定性、耐熱特性、化学的物理的特性、摺動特性に優れる。粉末状充填剤の平均粒径は、0.1〜20μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましい。
【0036】
繊維状充填剤としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリメタフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフェニレンイソフタルアミド繊維、ジアミノジフェニルエーテルとテレフタル酸またはイソフタル酸からの縮合物から得られる繊維等の全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族液晶ポリエステル繊維、ビニロン繊維などの有機系の繊維状充填剤;ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維、ホウ素繊維等の無機系の繊維状充填剤が挙げられる。繊維状充填剤を含有するポリアミド組成物から得られる成形品は、摺動特性に優れるだけでなく、機械特性、耐熱特性、化学的物理的特性などにも優れる。これらの繊維状充填剤の平均長は、0.05〜50mmの範囲内が好ましく、成形性が良好であり、得られる成形品の摺動特性、耐熱特性、機械特性がより優れる点から、1〜10mmの範囲内がより好ましい。これらの繊維状充填剤は、クロス状などに2次加工されていてもよい。
【0037】
上記の充填剤は、1種または2種以上を使用することができる。これらの充填剤の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して0.1〜200重量部の範囲内が好ましく、0.1〜150重量部の範囲内がより好ましい。上記の充填剤はシランカップラー、チタンカップラーなどで処理されていてもよい。
【0038】
本発明のポリアミド組成物には、必要に応じて、ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリフェニレンオキシド、液晶ポリマー等の他種ポリマー;テフロン(登録商標)等のドリップ防止材;着色剤;紫外線吸収剤;光安定化剤;ヒンダードフェノール系、チオ系、リン系、アミン系等の酸化防止剤;帯電防止剤;可塑剤;離型剤;滑剤などを配合することもできる。
【0039】
本発明のポリアミド組成物は、半芳香族ポリアミド(A)、脂肪族ポリアミド(B)および必要に応じて金属酸化物、金属水酸化物、臭素系難燃剤、難燃助剤、結晶核剤、充填剤、上記の各種添加剤などの成分を配合することにより製造することができる。配合方法としては、押出機を用いた溶融混練による方法が好ましく、2軸押出機による強混練がより好ましい。充填剤または必要に応じて用いられる添加剤を配合する方法としては、重縮合反応時に添加する方法、ドライブレンドする方法などを採用することもできる。
【0040】
本発明のポリアミド組成物は成形性が良好であり、該組成物から射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形、延伸、真空成形などの成形方法により、所望の形状の成形品を製造することができる。該成形品としては、通常のエンジニアリングプラスチックの各種用途のみならず、ベアリングリテーナ、ベルトチェーン、クランパー、プーリ、ギア、ケース類、ワッシャ、ボルト、ナット、トラベラー等の機械部品、ラジエータタンク、エンジンマウント、ファン、オイルフィルタブラケット、オイルストレーナ、オイルパン、シリンダーヘッドカバー、フーエルフィルター、インレットマニホールド、エアダクト、ワイヤーハーネスコネクタ、ジャンクションボックス、スタータコイルボビン、ランプリフレクタ等の自動車部品、コネクタ、スイッチ、ボリューム、ボビン、リレーベース、コンデンサ台材等の電気・電子部品、家庭用品などが挙げられる。
【0041】
本発明のポリアミド組成物を射出成形する際の金型としては、従来の半芳香族ポリアミドではより高温の金型温度を必要とするため、使用することが困難であった、水蒸気または熱水加温金型を使用することができる。本発明のポリアミド組成物は、通常120℃程度までしか温度設定できない水蒸気または熱水加温金型を用いた場合も、十分に結晶化が進行し、十分高い荷重撓み温度を示す。また、従来の半芳香族ポリアミドに比較して短い金型冷却時間でも成形品は充分結晶化するため、成形の高サイクル化に繋がる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。なお、実施例および比較例において、極限粘度[η]、ガラス転移温度、結晶化温度、融点、荷重撓み温度、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、IZOD衝撃強度、吸水性、スチーム処理後の強度保持率(耐スチーム性)、アルコール処理後の強度保持率(耐薬品性)、急冷後の結晶化発熱量(結晶化度)の測定方法および溶融時アウトガス試験(溶融安定性)、耐ブリスタ性、難燃性の評価方法を以下に示す。
【0043】
極限粘度[η]:
濃硫酸中にポリアミドを溶解して、濃度が0.05、0.1、0.2および0.4dl/gの試料溶液を調製し、30℃におけるインヘレント粘度ηinhを以下のようにして測定し、これを濃度0に外挿した値を極限粘度[η]とした。
ηinh =[ln(t/t)]/C
上記式中、tは溶媒の流下時間(秒)を表し、tは試料溶液の流下時間(秒)を表し、Cは試料溶液の濃度を表す。
【0044】
ガラス転移温度:
ポリアミド組成物のペレットを用いて330℃でプレス成形を行うことにより、5mm×30mm×0.2mmのフィルムを成形し、120℃、減圧下で乾燥し、完全に結晶化させた。このフィルムを用いて、固体引張粘弾性測定装置(レオロジ社製、「RVE−400」)を用いて、窒素雰囲気下、測定周波数11Hzにて、−120℃から流動開始温度まで3℃/分の割合で昇温した時の損失正接(tanδ)の主分散(α分散)のピーク温度をガラス転移温度とした。
【0045】
結晶化温度および融点:
示差熱量走査計(メトラー社製、「TA−3000」)を使用し、窒素雰囲気下で一度完全に溶融状態にしてから常温まで急冷したポリアミド組成物のペレット(試料量10mg)を、窒素雰囲気下で30℃から10℃/分の昇温速度で350℃まで測定することにより、100℃付近に出現する結晶発熱のピーク値を結晶化温度、300℃付近に出現する融解吸熱のピーク値を融点として読み取った。
【0046】
溶融時アウトガス試験(溶融安定性):
ポリアミド組成物のペレット10gを内容積100ccのフラスコに入れ、フラスコの空間部に1cm四方の銅箔を上部より吊り下げた。次いで、フラスコに50cc/分の流量で窒素を流しながら、340℃のバスに120分間浸漬した後、銅箔の着色の有無を目視により評価した。着色が見られない場合は○、着色が見られた場合は×と評価した。
【0047】
荷重撓み温度:
ポリアミド組成物を用いて金型温度100℃で射出成形を行い、63.5mm×13mm×3mmの試験片を作製した。得られた試験片を用いて、ASTM D648に従って1.85MPaの負荷を与えたときの荷重撓み温度を測定した。
【0048】
引張強度:
ポリアミド組成物を用いて金型温度100℃で射出成形を行い、JIS 1号ダンベル型試験片(厚さ:3mm)を作製した。得られた試験片を用いて、ASTM D638に従って引張強度を測定した。
【0049】
曲げ強度および曲げ弾性率:
ポリアミド組成物を用いて金型温度100℃で射出成形を行い、63.5mm×13mm×3mmの試験片を作製した。得られた試験片を用いて、ASTM D790に従って曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。
【0050】
IZOD衝撃強度:
ポリアミド組成物を用いて金型温度100℃で射出成形を行い、63.5mm×13mm×3mmの試験片を作製した。得られた試験片を用いて、ASTM 256に従ってIZOD衝撃強度を測定した。
【0051】
吸水率:
ポリアミド組成物を用いて金型温度100℃で射出成形を行い、JIS 1号ダンベル型試験片を作製した。得られた試験片を用いて、23℃の水中に1日間浸漬したときの重量増加分を測定し、浸漬前重量に対する割合(%)を算出した。
【0052】
スチーム処理後の強度保持率(耐スチーム性):
ポリアミド組成物を用いて金型温度100℃で射出成形を行い、JIS 1号ダンベル型試験片を作製した。得られた試験片を用いて、耐圧オートクレーブ中で120℃、2気圧の条件下に60時間スチーム処理を行い、処理後の試験片の引張強度をASTM D638に従って測定し、スチーム処理前の試験片の引張強度に対する割合(%)を算出した。
【0053】
アルコール処理後の強度保持率(耐薬品性):
ポリアミド組成物を用いて金型温度100℃で射出成形を行い、JIS 1号ダンベル型試験片を作製した。得られた試験片をメタノール中に23℃で168時間浸漬した後の引張強度をASTM D638に従って測定し、メタノールに浸漬する前の試験片の引張強度に対する割合(%)を算出した。
【0054】
急冷後の結晶化発熱量(結晶化度):
ポリアミド組成物のペレットを用いて、100℃でプレス成形することにより、10mm×50mm×0.2mmのフィルムを作製した。得られたフィルムを示差熱量走査計(メトラー社製、「TA−3000」)を用いて、窒素雰囲気下で30℃から10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温し、ガラス転移温度を超えた付近に出現する結晶化発熱量を測定した。この値が小さいほど、フィルムが十分結晶化していることになる。
【0055】
耐ブリスタ性:
金型温度120℃または金型温度140℃の条件で射出成形にて成形した、30mm×10mm×0.5mmの試験片を温度40℃、相対湿度50%の条件で72時間調湿した。赤外線加熱炉(山陽精工製、「SMTスコープ」)を用いて、図1に示す温度プロファイルのリフロー工程を行った。試験片に温度センサーを設置して、温度プロファイルを監視した。図1中に記載の実測ピーク温度を250℃から270℃までの区間で5℃刻みで変化させて試験を実施した。リフロー工程通過後、試験片の外観を観察した。試験片が溶融せず、且つブリスタが発生しない限界の温度を耐ブリスタ温度とした。ブリスタとは成形品表面に水脹れ状の脹れが生じる現象である。
【0056】
難燃性:
以下に示すUL−94規格の規定に準じて行った。厚さ1mmの射出成形品の上端をクランプで止めて試験片を垂直に固定し、下端に所定の炎を10秒間当てて離し、試験片の燃焼時間(1回目)を測定する。消火したら直ちに再び下端に炎を当てて離し、試験片の燃焼時間(2回目)を測定する。5片について同じ測定を繰り返し、1回目の燃焼時間のデータ5個と、2回目の燃焼時間のデータ5個の、計10個のデータを得る。10個のデータの合計をT、10個のデータのうち最大値をMとする。Tが50秒以下、Mが10秒以下でクランプまで燃え上がらず、炎のついた溶融物が落ちて12インチ下の木綿に着火することがなければ「V−0」、Tが250秒以下、Mが30秒以下でその他はV−0と同様の条件を満たせば「V−1」、Tが250秒以下、Mが30秒以下でクランプまで燃え上がらず、炎のついた溶融物が落ちて12インチ下の木綿に着火した場合には「V−2」となる。
【0057】
以下の実施例および比較例では下記のものを使用した。
半芳香族ポリアミド
PA9−T:
特開平7−228690号公報の実施例1に記載された方法に従って調製した、テレフタル酸単位をジカルボン酸単位とし、1,9−ノナンジアミン単位および2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位をジアミン単位(1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8オクタンジアミン単位のモル比が85:15)とする、極限粘度[η]1.00dl/g、融点308℃、末端封止率90%(末端封止剤:安息香酸)のポリアミド。
PA9−9T:
特開平12−86759号公報の実施例1に記載された方法に従って調製した、テレフタル酸単位およびアゼライン酸単位(テレフタル酸単位:アゼライン酸単位のモル比が79:21)をジカルボン酸単位とし、1,9−ノナンジアミン単位および2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位をジアミン単位(1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8オクタンジアミン単位のモル比が85:15)とする、極限粘度[η]1.00dl/g、融点284℃、末端封止率90%(末端封止剤:安息香酸)のポリアミド。
PA6−6T:
特開平12−86759号公報の実施例1に記載された方法に従って調製した、テレフタル酸単位およびアジピン酸単位をジカルボン酸単位(テレフタル酸単位:アジピン酸単位のモル比が55:45)とし、1,6−ヘキサンジアミン単位をジアミン単位とする、極限粘度[η]1.10dl/g、融点310℃、末端封止率89%(末端封止剤:安息香酸)のポリアミド。
【0058】
脂肪族ポリアミド
PA9−9:
特開平9−316191号公報の実施例1に記載された方法に従って調製した、アゼライン酸単位をジカルボン酸単位とし、1,9−ノナンジアミン単位および2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位をジアミン単位(1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8オクタンジアミン単位のモル比が85:15)とする、極限粘度[η]1.00dl/g、融点190℃、末端封止率90%(末端封止剤:安息香酸)のポリアミド
A6:
UBEナイロン(銘柄 1013BK)〔商品名;宇部興産(株)社製〕。ε−カプロラクトンの重合体である、極限粘度[η]1.2g/dl、融点220℃のポリアミド。
PA66:
レオナ(銘柄 B1300)〔商品名;旭化成(株)社製〕。アジピン酸と1,6−ヘキサメチレンジアミンからなる、極限粘度[η]1.1dl/g、融点265℃のポリアミド。
【0059】
金属水酸化物
水酸化マグネシウム(和光純薬化学工業(株)製、「130−00235」)臭素系難燃剤
グリシジルメタクリレートを付加した臭素化ポリスチレン(グレートレイクスケミカル製、「CN2044C」;以下、これを「GMA−PBrS」と略記する)
難燃助剤
錫酸亜鉛(デーケーファイン(株)製、「FLAMTARD−S」)
結晶核剤
タルク(富士タルク工業(株)製、「PKP−80」;アミノシラン処理品」)
【0060】
充填材
ガラス繊維(日東紡績(株)製、「CS−3J−256S」;以下、これを「GF」と略記する)
ポリテトラフルオロエチレン粉末(デュポン製、「テフロン6−J」;以下、これを「PTFE」と略記する)。この充填剤は、ドリップ防止剤としての作用も有する。
【0061】
実施例1〜
以下の表1に示す各成分を表1に示す割合で予備混合し、これを2軸押出機(株式会社日本精鋼所製、「TEX44C」)に供給して、シリンダー温度320℃の条件下に溶融混錬して押出し、冷却、切断して、ポリアミド組成物のペレットを得た。得られたペレットを用いて上記した方法で結晶化温度、融点、溶融安定性を測定または評価した。結果を表1に示す。また上記した方法で得られたペレットを、シリンダー温度320℃、金型温度100℃で射出成形して試験片を作製し、得られた試験片を用いて、前記した方法で吸水率、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、耐スチーム性、耐薬品性、IZOD衝撃強度、荷重撓み温度を測定した。結果を表1に示す。また上記した方法で得られたペレットを用いてプレス成形を行うことによってフィルム(試験片)を作製し、得られたフィルムを用いて上記した方法でガラス転移温度、急冷後の結晶化発熱量(結晶化度)を測定した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
Figure 0003986889
【0063】
比較例1〜6
以下の表2に示す各成分を表2に示す割合で予備混合し、これを2軸押出機(株式会社日本精鋼所製、「TEX44C」)に供給して、シリンダー温度320℃の条件下に溶融混錬して押出し、冷却、切断して、ポリアミド組成物のペレットを得た。得られたペレットを用いて上記した方法で結晶化温度、融点、溶融安定性を測定または評価した。結果を表2に示す。また上記した方法で得られたペレットを、シリンダー温度320℃、金型温度100℃で射出成形して試験片を作製し、得られた試験片を用いて、上記した方法で吸水率、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、耐スチーム性、耐薬品性、IZOD衝撃強度、荷重撓み温度を測定した。結果を表2に示す。また上記した方法で得られたペレットを用いてプレス成形を行うことによってフィルム(試験片)を作製し、得られたフィルムを用いて前記した方法でガラス転移温度、急冷後の結晶化発熱量(結晶化度)を測定した。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
Figure 0003986889
【0065】
実施例および比較例7、8
以下の表3に示す各成分を表3に示す割合で予備混合し、これを2軸押出機(株式会社日本精鋼所製、「TEX44C」)に供給して、シリンダー温度320℃の条件下に溶融混錬して押出し、冷却、切断して、ポリアミド組成物のペレットを得た。得られたペレットを用いて上記した方法で結晶化温度、融点、溶融安定性を測定または評価した。結果を表3に示す。また上記した方法で得られたペレットを、シリンダー温度320℃、金型温度100℃で射出成形して試験片を作製し、得られた試験片を用いて、上記した方法で吸水率、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、耐スチーム性、耐薬品性、IZOD衝撃強度、荷重撓み温度を測定した。結果を表3に示す。また上記した方法で得られたペレットを用いてプレス成形を行うことによってフィルム(試験片)を作製し、得られたフィルムを用いて上記した方法でガラス転移温度、急冷後の結晶化発熱量(結晶化度)を測定した。結果を表3に示す。さらに、耐ブリスタ性および難燃性を上記した方法で評価した。結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
Figure 0003986889
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた成形性、靭性、軽量性、耐熱水性、耐熱性、力学特性、低吸水性、耐薬品性、溶融安定性を有するとともに、水蒸気または熱水加温金型を用いた低温での金型冷却が可能であり、かつ得られる成形品が十分な結晶性、ひいては高温下での耐熱性、剛性、寸法安定性を有するポリアミド組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリアミド試験片の赤外線加熱炉通過時の温度プロファイルを示す図である。本図には、ピーク温度を260℃に設定した場合の温度プロファイルが示されている。

Claims (7)

  1. テレフタル酸単位を60〜100モル%含有するジカルボン酸単位と、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位とからなる半芳香族ポリアミド(A)並びにアミド基1個あたりの炭素数が7〜12であり、1,9−ノナンジアミンおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジアミンからなる脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸の脱水重縮合により得られる脂肪族ポリアミド(B)からなり、半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)との割合が前者/後者=50/50〜90/10(重量比)であることを特徴とするポリアミド組成物。
  2. 脂肪族ポリアミド(B)のアミド基1個あたりの炭素数が9であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド組成物
  3. 半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、さらに金属水酸化物および/または金属酸化物を0.1〜20重量部含有してなる請求項1または2に記載のポリアミド組成物。
  4. 半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、さらに臭素系難燃剤1〜100重量部および/または難燃助剤を0.1〜50重量部含有してなる請求項1〜のいずれか1項に記載のポリアミド組成物。
  5. 半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、さらに結晶核剤を0.01〜10重量部含有してなる請求項1〜のいずれか1項に記載のポリアミド組成物。
  6. 半芳香族ポリアミド(A)と脂肪族ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、さらに充填剤を0.1〜200重量部含有してなる請求項1〜のいずれか1項に記載のポリアミド組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリアミド組成物からなる成形品。
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