JP6896551B2 - 視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物および視認性タンク - Google Patents

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本発明は、視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物および視認性タンクに関する。特に、高温雰囲気下で長時間用いられ、視認性が求められる視認性タンクに関する。
ポリアミド樹脂はその優れた機械的特性や耐熱性から、自動車部品などの用途をはじめ、様々な成形品に使用されている。
例えば、特許文献1には、ポリアミド樹脂(A)65〜97質量部、酸変性ポリオレフィン(B)1.5〜15質量部、未変性ポリオレフィン(C)1.5〜15質量部およびシランカップリング剤(D)0.1〜5質量部を(A)〜(D)の合計が100質量部となるように含有してなるポリアミド樹脂組成物であって、酸変性ポリオレフィン(B)と未変性ポリオレフィン(C)の合計量が3〜20質量部であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物が開示されている。また、かかる樹脂組成物は、燃料タンク等の視認性タンクに好ましく用いられることが記載されている。
また、特許文献2には、ポリアミド樹脂(A)100質量部およびカップリング剤(B)0.5〜3.0質量部を含有し、透過率が40%以上であることを特徴とするブロー成形用ポリアミド樹脂組成物が開示されている。また、かかる樹脂組成物の用途として、燃料タンク、オイルタンク等の視認性タンクが記載されている。
特開2014−062194号公報 特開2017−048284号公報
上述のとおり、視認性タンクに用いられるポリアミド樹脂組成物は知られている。ここで、樹脂製の自動車用タンクは、燃料タンクなどが主流である。しかしながら、自動車の軽量化の観点から、さらに、冷却システムに用いるタンクなど、燃料タンク以外のタンクへの樹脂材料の適用が期待される。かかる状況下、優れた透明性に加え、長時間高温雰囲気下に置かれた後の透明性にも優れたタンクが求められる。
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、長時間高温雰囲気下に置かれた後の透明性に優れた視認性タンクを成形可能なポリアミド樹脂組成物、前記樹脂組成物を用いた視認性タンクを提供することを目的とする。
上記課題のもと、ポリアミド樹脂と無機充填材を含む樹脂組成物において、所定の構造を有するリン系酸化防止剤を用いることにより、上記課題を解決しうることを見出した。具体的には、下記手段<1>により、好ましくは<2>〜<9>により、上記課題は解決された。
<1>ポリアミド樹脂100質量部に対し、無機充填材40〜100質量部およびリン系酸化防止剤0.5〜5.0質量部を含み、前記ポリアミド樹脂は、半芳香族ポリアミド樹脂と、脂肪族ポリアミド樹脂を質量比で95:5〜40:60の割合で含み、前記リン系酸化防止剤が分子中にリン原子を2つ以上含む、視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
<2>前記半芳香族ポリアミド樹脂がジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位を含み、ジアミン由来の構成単位の50モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂である、<1>に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
<3>前記リン系酸化防止剤が、下記式(1)で表される構造を含む、<1>または<2>に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物;
式(1)
Figure 0006896551
上記式(1)中、*は他の部位との結合位置であり、**は他の部位との結合位置または水素原子である。
<4>前記リン系酸化防止剤が、分子中にリン原子を2つ含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
<5>リン系酸化防止剤の含有量が、視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物の1.0〜3.0質量%である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
<6>他の酸化防止剤を含まないか、他の酸化防止剤の含有量が、リン系酸化防止剤の含有量の0.01質量%以下である、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
<7>前記リン系酸化防止剤が、式(2)で表される化合物および式(3)で表される化合物の少なくとも1種を含む、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物;
式(2)
Figure 0006896551
式(2)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、炭化水素基である;
式(3)
Figure 0006896551
式(3)中、R6およびR7は、それぞれ独立に、炭化水素基である。
<8>2mmの厚さに成形し、130℃の雰囲気下に100時間置いた後の波長480nmにおける透過率の保持率が60%以上である、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
<9><1>〜<8>のいずれか1つに記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物から形成される視認性タンク。
本発明により、長時間高温雰囲気下に置かれた後の透明性に優れた視認性タンクを成形可能なポリアミド樹脂組成物、および、視認性タンクを提供可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本発明の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物(以下、単に、「本発明の樹脂組成物」ということがある)は、ポリアミド樹脂100質量部に対し、無機充填材40〜100質量部およびリン系酸化防止剤0.5〜5.0質量部を含み、前記ポリアミド樹脂は、半芳香族ポリアミド樹脂と、脂肪族ポリアミド樹脂を質量比で95:5〜40:60の割合で含み、前記リン系酸化防止剤が分子中にリン原子を2つ以上含むことを特徴とする。このような構成とすることにより、長時間高温雰囲気下に置かれた後の透明性に優れた視認性タンクを提供可能になる。特に、可視領域において、視認性に顕著に優れた視認性タンクを提供可能になる。
酸化防止剤をポリアミド樹脂に配合することは、これまでも検討されている。しかしながら、本発明者が検討を行ったところ、フェノール系酸化防止剤や硫黄系酸化防止剤では視認性の達成が難しかった。また、リン系酸化防止剤でも、その種類によって、視認性、特に、長時間高温雰囲気下に置かれた後の可視領域の透過率、すなわち、エージング処理後の可視領域の透過率が異なることが分かった。そして、さらに種々の検討を重ねた結果、分子中にリン原子を2つ以上含むリン系酸化防止剤を用いることにより、可視領域におけるエージング処理後の透過率を特異的に高く保持できることを見出し、視認性に優れたタンクの提供が可能になった。
<ポリアミド樹脂>
本発明の樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド樹脂と、脂肪族ポリアミド樹脂を含む。半芳香族ポリアミド樹脂および脂肪族ポリアミド樹脂は、それぞれ、結晶性ポリアミド樹脂でも非晶性ポリアミド樹脂でもよいが、結晶性ポリアミド樹脂が好ましい。結晶性ポリアミド樹脂は、一般的に、非晶性ポリアミド樹脂よりも透明性が劣るため、本発明で用いる技術的価値が高い。
半芳香族ポリアミド樹脂とは、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、ジアミン由来の構成単位およびジカルボン酸由来の構成単位の合計構成単位の30〜70モル%が芳香環を含む構成単位であることをいい、ジアミン由来の構成単位およびジカルボン酸由来の構成単位の合計構成単位の40〜60モル%が芳香環を含む構成単位であることが好ましい。
上述のような半芳香族ポリアミド樹脂の中でも、成形性、耐熱性の観点から、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位を含み、ジアミン由来の構成単位の50モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂(以下、「XD系ポリアミド」ということがある)であることが好ましい。
また、ポリアミド樹脂中のXD系ポリアミドの比率は50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。
XD系ポリアミドは、好ましくはジアミン由来の構成単位の70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上がメタキシリレンジアミンおよび/またはパラキシリレンジアミンに由来し、ジカルボン酸由来の構成単位の好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%、より一層好ましくは95モル%以上が、炭素原子数が4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する。
XD系ポリアミドの原料ジアミン成分として用いることができるメタキシリレンジアミンおよびパラキシリレンジアミン以外のジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環式ジアミン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。
ジアミン成分として、キシリレンジアミン以外のジアミンを用いる場合は、ジアミン由来の構成単位の50モル%未満であり、30モル%以下であることが好ましく、より好ましくは1〜25モル%、特に好ましくは5〜20モル%の割合で用いる。
XD系ポリアミドの原料ジカルボン酸成分として用いるのに好ましい炭素原子数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、例えばコハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸が例示でき、1種または2種以上を混合して使用できるが、これらの中でもポリアミド樹脂の融点が成形加工するのに適切な範囲となることから、アジピン酸またはセバシン酸が好ましく、アジピン酸がより好ましい。
上記炭素原子数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸等のフタル酸化合物、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸といったナフタレンジカルボン酸類の異性体等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。
ジカルボン酸成分として、炭素原子数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸を用いる場合は、成形加工性、バリア性の点から、テレフタル酸、イソフタル酸を用いることが好ましい。テレフタル酸、イソフタル酸の割合は、好ましくはジカルボン酸構成単位の30モル%以下であり、より好ましくは1〜30モル%、特に好ましくは5〜20モル%の範囲である。
さらに、ジアミン成分、ジカルボン酸成分以外にも、XD系ポリアミドを構成する成分として、本発明の効果を損なわない範囲でε−カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸類も共重合成分として使用できる。
XD系ポリアミドの詳細は、WO2016/080185号公報の段落0013〜0025の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
なお、本発明で用いるXD系ポリアミドには、合成に用いた添加剤等の微量成分が含まれる。本発明で用いるポリアミド樹脂は、通常、95質量%以上、好ましくは98質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上が、ジカルボン酸由来の構成単位またはジアミン由来の構成単位である。
本発明における脂肪族ポリアミド樹脂としては、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド6,66、ポリアミド610、ポリアミド612等が挙げられ、ポリアミド6、ポリアミド6,66、ポリアミド66が好ましく、ポリアミド66がより好ましい。ここでのポリアミド6とは、ε−カプロラクタム由来の構成単位からなるポリアミド樹脂を意味するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲(例えば、5モル%以下、さらには3モル%以下、特には1モル%以下)で、他の原料モノマー由来の構成単位を含んでいてもよい。他の脂肪族ポリアミドについても同様である。
本発明において、ポリアミド樹脂は、半芳香族ポリアミド樹脂と、脂肪族ポリアミド樹脂を質量比(半芳香族ポリアミド樹脂:脂肪族ポリアミド樹脂)で95:5〜40:60の割合で含み、90:10〜40:60の割合で含むことが好ましく、85:15〜40:60の割合で含むことがさらに好ましく、85:15〜45:55の割合で含むことが一層好ましい。
本発明の樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド樹脂および脂肪族ポリアミド樹脂をそれぞれ1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂を合計で組成物の45質量%以上の割合で含むことが好ましく、50質量%以上の割合で含むことがより好ましく、55質量%以上の割合で含んでいてもよい。上記含有量の上限は、80質量%以下であることが好ましく、75質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがさらに好ましい。
<無機充填材>
本発明の樹脂組成物は、無機充填材を含む。無機充填材は、ガラス繊維が好ましい。
ガラス繊維は、Aガラス、Cガラス、Eガラス、Sガラスなどのガラス組成からなり、特に、Eガラス(無アルカリガラス)が好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いるガラス繊維は、単繊維または単繊維を複数本撚り合わせたものであってもよい。
ガラス繊維の形態は、単繊維や複数本撚り合わせたものを連続的に巻き取った「ガラスロービング」、カット長(数平均繊維長が)1〜10mmである「チョップドストランド」、粉砕長さ(数平均繊維長)10〜500μmである「ミルドファイバー」などのいずれであってもよい。かかるガラス繊維としては、旭ファイバーグラス社より、「グラスロンチョップドストランド」や「グラスロンミルドファイバー」の商品名で市販されており、容易に入手可能である。ガラス繊維は、形態が異なるものを併用することもできる。
また、本発明ではガラス繊維として、異形断面形状を有するものも好ましい。この異形断面形状は、繊維の長さ方向に直角な断面の長径をD2、短径をD1とするときの長径/短径比(D2/D1)で示される扁平率が、例えば、1.5〜10であり、中でも2.5〜10、さらには2.5〜8、特に2.5〜5であることが好ましい。かかる扁平ガラスについては、特開2011−195820号公報の段落0065〜0072の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
本発明で用いるガラス繊維は、特に、重量平均繊維径が1〜20μm、カット長(数平均繊維長)が1〜10mmのガラス繊維が好ましい。ここで、ガラス繊維の断面が扁平の場合、重量平均繊維径は、同じ面積の円における重量平均繊維径として算出する。
本発明における無機充填材は、ガラスビーズまたはガラスフレークであってもよい。ガラスビーズとは、外径10〜100μmの球状のものであり、例えば、ポッターズ・バロティーニ社より、商品名「EGB731」として市販されており、容易に入手可能である。また、ガラスフレークとは、厚さ1〜20μm、一辺の長さが0.05〜1mmの燐片状のものであり、例えば、日本板硝子社より、「フレカ」の商品名で市販されており、容易に入手可能である。
本発明の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂100質量部に対し、無機充填材40〜100質量部含む。前記含有量の下限値は、42質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であってもよい。また、上記含有量の上限値は、95質量部以下であることが好ましく、90質量部以下であることがより好ましく、85質量部以下であってもよい。
本発明の樹脂組成物は、上記無機充填材を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<リン系酸化防止剤>
本発明の樹脂組成物は、分子中にリン原子を2つ以上含むリン系酸化防止剤を含む。本発明で用いるリン系酸化防止剤は、公知のリン系酸化防止剤であって、分子中にリン原子を2つ以上含む化合物を広く用いることができる。例えば、特開2012−117037号公報に記載の式(1)〜式(5)で表される化合物が例示され、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
上記リン系酸化防止剤は、分子中にリン原子を2〜7つ含むことが好ましく、2〜4つ含むことがより好ましく、2または3つ含むことがさらに好ましく、2つ含むことが一層好ましい。
本発明で用いるリン系酸化防止剤は、下記式(1)で表される構造を含むことが好ましい。
式(1)
Figure 0006896551
上記式(1)中、*は他の部位との結合位置であり、**は他の部位との結合位置または水素原子である。
式(1)中、**が水素原子の場合とは、式(1)において、ベンゼン環にt−ブチル基が置換している態様を意味する。以下、**について、同様に考える。
本発明で用いるリン系酸化防止剤は、式(2)で表される化合物および式(3)で表される化合物の少なくとも1種を含むことがより好ましい。
式(2)
Figure 0006896551
式(2)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、炭化水素基である。
1は、環状構造を含む炭化水素基であることが好ましく、アリーレン基を含む炭化水素基であることがより好ましく、−アリーレン基−アリーレン基−であることがさらに好ましく、ビフェニレン基であることが一層好ましい。
2〜R5はそれぞれ独立に、アリール基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、炭化水素基が例示され、アルキル基が好ましく、t−ブチル基がより好ましい。特に、R2〜R5は、下記式で表されることが好ましい。
Figure 0006896551
上記式中、*は、式(2)の酸素原子との結合部位であり、**は他の部位との結合位置または水素原子である。t−ブチル基の末端の**は水素原子またはフェニル基であることが好ましい。
式(2)で表される化合物は、分子量が600〜1500であることが好ましく、800〜1200であることがより好ましい。
式(3)
Figure 0006896551
式(3)中、R6およびR7は、それぞれ独立に、炭化水素基である。
6およびR7は、アリール基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、炭化水素基が例示され、アルキル基が好ましく、t−ブチル基がより好ましい。特に、R6およびR7は、下記式で表されることが好ましい。
Figure 0006896551
上記式中、*は、式(3)の酸素原子との結合部位であり、**は他の部位との結合位置または水素原子である。t−ブチル基の末端の**は水素原子または炭化水素基(好ましくはアリール基、より好ましくはフェニル基)であることが好ましい。
式(3)で表される化合物は、分子量が400〜1500であることが好ましく、500〜1200であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂100質量部に対し、上記リン系酸化防止剤0.5〜5.0質量部を含む。前記含有量の下限値は、1.0質量部以上であることが好ましく、1.5質量部以上であることがより好ましく、2.0質量部以上であってもよい。また、上記含有量の上限値は、4.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以下であることがより好ましく、2.7質量部以下であってもよい。
また、本発明の樹脂組成物は、上記リン系酸化防止剤の含有量が、視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物の1.0〜3.0質量%であることが好ましく、1.0〜2.5質量%であることがより好ましい。このような配合量とすることにより、透明性がより向上する傾向にある。
本発明の樹脂組成物は、上記リン系酸化防止剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<他の酸化防止剤>
本発明の樹脂組成物は、分子中にリン原子を2つ以上含むリン系酸化防止剤以外のリン系酸化防止剤、および、他の酸化防止剤(硫黄系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤など)を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
本発明の樹脂組成物の一実施形態として、他の酸化防止剤(硫黄系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤など)をポリアミド樹脂100質量部に対し、1〜10質量部の割合で含む樹脂組成物が例示される。
本発明の樹脂組成物の他の一実施形態として、他の酸化防止剤を含まないか、他の酸化防止剤の含有量が、リン系酸化防止剤の含有量の0.01質量%以下である樹脂組成物が例示される。このような構成とすることにより、波長480nmにおけるエージング処理後の透過率の保持率がより高い樹脂組成物が得られる。
<他の成分>
本発明の樹脂組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の成分を含んでいてもよい。このような添加剤としては、ポリアミド樹脂以外の他の熱可塑性樹脂、難燃剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤などが挙げられる。これらの成分は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<樹脂組成物の特性>
本発明の樹脂組成物は、2mmの厚さに成形し、130℃の雰囲気下に100時間置いた後の波長480nmにおける透過率が15%以上(好ましくは16%以上、上限は特に定めるものではないが、例えば、50%以下、さらには45%以下)である樹脂組成物とすることができる。
本発明の樹脂組成物は、2mmの厚さに成形し、130℃の雰囲気下に100時間置いた後の波長480nmにおける透過率の保持率が60%以上(好ましくは63%以上、より好ましくは67%以上、さらに好ましくは70%以上、上限は特に定めるものではないが、例えば、100%以下、さらには、95%以下)である樹脂組成物とすることができる。
<用途>
本発明の樹脂組成物は、自動車分野、造船分野、鉄道分野、電気電子分野、雑貨分野、土木建築分野、食品分野等の広範な用途での視認性タンクの形成に使用できる。すなわち、本発明では、本発明の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物から形成される視認性タンクも開示する。視認性タンクとしては、具体的には、燃料タンク、エクスパンションタンク、給水タンク、醸造用タンク、ポンプに内蔵されたタンク等が挙げられる。タンクの保存対象は特に定めるものではないが、特に、水およびLLC(ロングライフクーラント)、気体(空気や窒素ガスなど)を内容物とするタンクとして好ましく用いられる。
本発明のタンクには、キャップ、取手、他のタンクや部品との継手などを有していてもよい。これらの部品は、本発明の樹脂組成物と同じ組成の組成物から形成されていてもよいし、他の樹脂材料から形成されていてもよい。また、樹脂以外の材料から形成されていてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<ポリアミド樹脂MP10の合成例>
撹拌機、分縮器、全縮器、温度計、滴下ロートおよび窒素導入管、ストランドダイを備えた反応容器に、精秤したセバシン酸12,135g(60mol)、次亜リン酸ナトリウム一水和物(NaH2PO2・H2O)3,105g(ポリアミド樹脂中のリン原子濃度として50質量ppm)、酢酸ナトリウム1.61gを入れ、十分に窒素置換した後、さらに少量の窒素気流下で系内を撹拌しながら170℃まで加熱した。酢酸ナトリウム/次亜リン酸ナトリウム一水和物のモル比は、0.67とした。
これにメタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンの7:3の混合ジアミン8.172g(60mol)を撹拌下に滴下し、生成する縮合水を系外へ除きながら系内を連続的に昇温した。混合メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温を260℃として40分間溶融重合反応を連続した。
その後、系内を窒素で加圧し、ストランドダイからポリマーを取り出して、これをペレット化した。得られたポリアミド樹脂(MP10)の融点は215℃であった。
ポリアミド樹脂
A−1:上記MP10、半芳香族ポリアミド樹脂
A−2:メタキシリレンアジパミド、MXD6、三菱ガス化学(株)製、6000、半芳香族ポリアミド樹脂
A−3:ナイロン66、ソルベイ社製、Stabamid26AE1K、脂肪族ポリアミド樹脂
無機充填材
B−1:T−756H、日本電気硝子株式会社製、ECS03T−756H、重量平均繊維径10.5μm、カット長3mm
B−2:T−289H、日本電気硝子株式会社製、ECS03T−289H、重量平均繊維径10μm、カット長3mm
リン系酸化防止剤:
C−1:PEP−Q、BASF社製
Figure 0006896551
C−2:PEP−36、ADEKA社製
Figure 0006896551
C−3:S9228、Dover Chemical Corporation製
Figure 0006896551
C−4:Irgafos168、BASF社製
Figure 0006896551
他の酸化防止剤
D−1:Irganox1010、フェノール系酸化防止剤、BASF社製
D−2:SumilizerTP−D、硫黄系酸化防止剤、住友化学社製
実施例1
<樹脂組成物のコンパウンド>
後述する表1に示す組成となるように(表中の各成分の量は質量部である)、各成分をそれぞれ秤量してブレンドし、二軸押出機(東芝機械社製、TEM26SS)の根本から投入し、溶融し、樹脂組成物ペレットを得た。押出機の設定温度は、280℃にて実施した。
<透過率>
上述の製造方法で得られたペレットを120℃で5時間乾燥させた後、日精樹脂工業社製、SG75−MIIを用いて、シリンダー温度280℃、金型温度130℃、成形サイクル50秒の条件で射出成形し、60mm×60mm、厚さ2mmのプレートを成形した。
得られたプレートについて、可視・紫外分光光度計(島津製作所社製、UV−3100PC)を用い、波長800nmおよび480nmにおける透過率(単位:%)をそれぞれ測定した。
また、得られたプレートを130℃の雰囲気下に100時間置いた(エージング処理)後、同様に透過率を測定した。
さらに、前記エージング処理後の透過率の保持率を算出した。
実施例2〜8、比較例1〜4
実施例1において、表1に示す様に、樹脂組成物の組成を変更し、他は同様に行った。
Figure 0006896551
上記結果から明らかなとおり、本発明の樹脂組成物は、高い視認性を有していた(実施例1〜8)。特に、波長が800nmの場合、透過率およびエージング処理後の透過率、ならびに保持率は、本発明の樹脂組成物と比較しても、酸化防止剤を配合しなくても(比較例4)、本発明の範囲外のリン系酸化防止剤を配合しても(比較例1〜3)、大きな差は認められなかった。むしろ、リン系以外の酸化防止剤の添加の有無によって、効果の差が認められた。
これに対し、波長が480nmの場合、本発明の樹脂組成物と、比較例の樹脂組成物では、エージング処理後の保持率では顕著な差異が認められた。視認性タンクは、可視領域での透過率が重要であるため、特に、可視領域でのエージング処理後の透過率の保持率が高い組成物が得られた点で価値が高い。

Claims (9)

  1. ポリアミド樹脂100質量部に対し、無機充填材40〜100質量部およびリン系酸化防止剤0.5〜5.0質量部を含み、
    前記ポリアミド樹脂は、半芳香族ポリアミド樹脂と脂肪族ポリアミド樹脂を質量比で95:5〜40:60の割合で含み、
    前記半芳香族ポリアミド樹脂がジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位を含み、ジアミン由来の構成単位の50モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂であり、
    前記リン系酸化防止剤が分子中にリン原子を2つ以上含む、視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記半芳香族ポリアミド樹脂におけるジカルボン酸由来の構成単位の50モル%以上が、炭素原子数が4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する、請求項1に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記リン系酸化防止剤が、下記式(1)で表される構造を含む、請求項1または2に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物;
    式(1)
    Figure 0006896551
    上記式(1)中、*は他の部位との結合位置であり、**は他の部位との結合位置または水素原子である。
  4. 前記リン系酸化防止剤が、分子中にリン原子を2つ含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
  5. リン系酸化防止剤の含有量が、視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物の1.0〜3.0質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
  6. 他の酸化防止剤を含まないか、他の酸化防止剤の含有量が、リン系酸化防止剤の含有量の0.01質量%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
  7. 前記リン系酸化防止剤が、式(2)で表される化合物および式(3)で表される化合物の少なくとも1種を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物;
    式(2)
    Figure 0006896551
    式(2)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、炭化水素基である;
    式(3)
    Figure 0006896551
    式(3)中、R6およびR7は、それぞれ独立に、炭化水素基である。
  8. 2mmの厚さに成形し、130℃の雰囲気下に100時間置いた後の波長480nmにおける透過率の保持率が60%以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の視認性タンク用ポリアミド樹脂組成物から形成される視認性タンク。
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