JP5918050B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は難燃性を有するポリアミド樹脂組成物、該組成物からなるコルゲートチューブ、及び該チューブからなる電線保護チューブに関する。
電線保護チューブは、例えば自動車の車体やその他部品と接触した際に電線が摩耗することを防止し、振動や熱から電線を保護するために用いられる。電線保護チューブに使用される材料には耐摩耗性、柔軟性、難燃性、耐薬品性が要求されるため、従来からポリ塩化ビニル樹脂製のチューブが用いられてきたが、環境面の配慮からノンハロゲン化が要求されるようになった。そこで、柔軟性を有するオレフィン系樹脂に金属水酸化物やリン系難燃剤を配合した材料からなるチューブが提案されている。しかしながら、自動車のエンジンルーム内で使用する場合、オレフィン系樹脂は軟化して形状を保持することができないことから、オレフィン系樹脂よりも耐熱性に優れる材料が要求されている。
一方、ポリアミド樹脂は耐熱性、耐油性、機械的強度に優れる材料であるが、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等は吸水率が高く、冬季に道路の凍結防止のために撒かれる塩化カルシウムなどの融雪塩と接触した場合にクラックが発生し易く、特にチューブ形状のように薄肉で使用される用途については、前記クラック発生による製品性能の低下が顕著となる課題があった。
一方、耐熱性、低吸水性、耐薬品性に優れるポリアミド樹脂として、芳香環構造を有する高融点のポリアミド樹脂が提案されており、中でも、長鎖アルキル基を有するポリノナメチレンテレフタルアミド(以下、PA9Tと表記する)やポリデカメチレンテレフタルアミド(以下、PA10Tと表記する)が、低吸水性、耐薬品性、成形性の点で優れることが知られている。
PA9T、PA10Tなどのポリアミド樹脂を非ハロゲン系難燃剤で難燃化する方法として、特許文献1には、ポリアミド樹脂/ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物にホスフィン酸塩類を配合する方法が記載されている。また、特許文献2にはPA9Tにホスフィン酸塩類を配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2に開示された樹脂組成物に耐衝撃性改良材を配合した材料では、チューブ成形機内に樹脂が溶融滞留した際に増粘等により成形機内に樹脂が残留し易くなったり、残留した樹脂が熱劣化によって異物として混入したりするという課題があった。
特開2008−38149号公報 国際公開第2009/107514号パンフレット
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、非ハロゲン系でありながら難燃性に優れ、かつ柔軟性、耐薬品性、耐熱性および押出し成形性に優れるポリアミド樹脂組成物、該組成物からなるコルゲートチューブ、及び該チューブからなる電線保護チューブを提供する。
すなわち、本発明は
〔1〕繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が6.5〜13であり、末端アミノ基含量が1〜35μモル/gであるポリアミド樹脂(A)、
カルボン酸および/またはその誘導体で変性された耐衝撃性改良材(B)、及び
ホスフィン酸系化合物(C)を含んでなるポリアミド樹脂組成物であって、
前記ホスフィン酸系化合物(C)が、下式(1)で表されるホスフィン酸塩、下式(2)で表されるジホスフィン酸塩及びこれらの縮合物の中から選ばれる少なくとも1種であり、
前記ホスフィン酸系化合物(C)を、前記ポリアミド樹脂(A)及び前記耐衝撃性改良材(B)の合計量100質量部に対して5〜30質量部含有し、
さらに、前記ポリアミド樹脂(A)及び前記耐衝撃性改良材(B)の合計1g中における、ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基のモル数(M1)と、耐衝撃性改良材(B)が有するカルボキシル基および/またはその誘導体のモル数(M2)との和(M1+M2)が10μモル以上40μモル未満であり、かつM2が2.0μモル以上、30μモル未満である、ポリアミド樹脂組成物
[式中、R及びRはそれぞれ独立して、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアリール基を表し、Rは直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアルキルアリーレン基又は炭素数6〜10アリールアルキレン基を表し、Mはカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、ビスマス、マンガン、ナトリウム、カリウムおよびプロトン化された窒素塩基から選ばれる少なくとも1種を表し、mは1、2または3であり、nは1、2または3であり、xは1または2である。];
〔2〕ポリアミド樹脂(A)の融点が260〜340℃である、上記〔1〕のポリアミド樹脂組成物;
〔3〕ポリアミド樹脂(A)を構成するモノマー全体に対して、炭素数4〜18の脂肪族ジアミンを10〜50モル%、芳香族ジカルボン酸を10〜50モル%含有する、上記〔1〕または〔2〕のポリアミド樹脂組成物;
〔4〕炭素数4〜18の脂肪族ジアミンが1,9−ノナンジアミンおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジアミンである、上記〔3〕のポリアミド樹脂組成物;
〔5〕芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸である、上記〔3〕または〔4〕のポリアミド樹脂組成物;
〔6〕上記〔1〕〜〔5〕のいずれかのポリアミド樹脂組成物からなるチューブ状成形体;
〔7〕上記〔1〕〜〔5〕のいずれかのポリアミド樹脂組成物からなるコルゲートチューブ;
〔8〕さらにチューブ表面に金属をコートしてなる上記〔7〕のコルゲートチューブ;
〔9〕上記〔7〕または〔8〕のコルゲートチューブからなる電線保護チューブ、
に関する。
本発明によれば、非ハロゲン系でありながら難燃性に優れ、柔軟性、耐薬品性、耐熱性および押出し成形性に優れるポリアミド樹脂組成物、該組成物からなるコルゲートチューブ、及び該チューブからなる電線保護チューブを提供できる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が6.5〜13であり、末端アミノ基含量が1〜35μモル/gであるポリアミド樹脂(A)(以下、「ポリアミド樹脂(A)」と略称する場合がある)、カルボン酸および/またはその誘導体で変性された耐衝撃性改良材(B)(以下、「耐衝撃性改良材(B)」と略称する場合がある)、及びホスフィン酸系化合物(C)を所定量含有する。
以下、ポリアミド樹脂(A)、耐衝撃性改良材(B)およびホスフィン酸系化合物(C)について詳述する。
〔ポリアミド樹脂(A)〕
本発明で用いる前記ポリアミド樹脂(A)は、繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が6.5〜13であり、末端アミノ基含量が1〜35μモル/gであるポリアミド樹脂であり、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とする。
原料としては、例えば、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸;ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム;1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチルー1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,13−トリデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、1,18−オクタデカンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリメチルヘキサンジアミン、5−メチルノナンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン等の脂環族ジアミン;メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン;シュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、スペリン酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
本発明では、これらの原料から得られるポリアミド樹脂(A)(単独重合体または共重合体)を各々単独または混合物の形で、繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が6.5〜13となる範囲で用いることができる。
ポリアミド樹脂(A)の具体的な例としては、ポリカプロアミド(ナイロン−6)、ポリウンデカアミド(ナイロン−11)、ポリラウロアミド(ナイロン−12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン−6,12)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン−10,10)、ポリテトラメチレンテレフタルアミド(ナイロン−4T)、ポリテトラメチレンテレフタルアミド/ポリウンデカンアミドコポリマー(ナイロン−4T/11)、ポリテトラメチレンテフレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン−4T/12)、ポリへプタメチレンテレフタルアミド(ナイロン−5T)、ポリへプタメチレンテレフタルアミド/ポリウンデカンアミドコポリマー(ナイロン−5T/11)、ポリへプタメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン−5T/12)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン−6T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン−6T/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリウンデカンアミドコポリマー(ナイロン−6T/11)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン−6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン−6,6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン−6,6/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン−6,6/6I/6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン−6,6/6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン−6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ(2−メチルペンタメチレン)テレフタルアミドコポリマー(ナイロン−6T/M5T)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロン−MXD6)、ポリメタキシレンアゼラミド(ナイロン−MXD9)、ポリメタキシレンセバカミド(ナイロン−MXD10)、ポリパラキシレンアジパミド(ナイロン−PXD6)、ポリパラキシレンアゼラミド(ナイロン‐PXD9)、ポリパラキシレンセバカミド(ナイロン‐PXD10)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(PA9T)、ポリ(2−メチルオクタメチレン)テレフタルアミド(ナイロン−M8T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド/ポリ(2−メチルオクタメチレン)テレフタルアミドコポリマー(ナイロン−9T/M8T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(PA10T)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン−11T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン−12T)およびこれらの混合物ないし共重合体などが挙げられる。
ポリアミド樹脂(A)は、溶融粘度変化を低減する観点から、末端アミノ基含量が1〜35μモル/gの範囲であることが必要であり、1〜30μモル/gの範囲であることが好ましい。なお、本願明細書における「末端アミノ基含量」とは、後述する実施例に記載された方法で測定した値をいう。
ポリアミド樹脂(A)は、耐塩化カルシウム性の点から、繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が6.5から13であることが必要であり、7から13であることが好ましく、8から13であることがより好ましい。なお、本願明細書における「繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数」とは、繰り返し単位中における全炭素数をアミド基(−NHCO−)の数で除した値であり、例えば、ポリノナメチレンテレフタルアミドの場合は、繰り返し単位中に17の炭素があり、アミド基が2つあるため、17/2=8.5と算出される。
ポリアミド樹脂(A)は、耐熱性、高温剛性の点から、繰り返し構造単位中に芳香環を含む半芳香族ポリアミド樹脂がより好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂は、好適には脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸からなる。ここで、脂肪族ジアミンは、本発明のポリアミド樹脂組成物の耐熱性、低吸水性、耐薬品性などの諸物性が過度に低下しないようにするために、炭素数4〜18の脂肪族アルキレンジアミンを使用することが好ましく、脂肪族ジアミン中の炭素数4〜18の脂肪族アルキレンジアミンは50〜100モル%含有することが好ましく、60〜100モル%含有することがより好ましく、75〜100モル%含有することがさらに好ましく、90〜100モル%含有することが特に好ましい。炭素数が4〜18の脂肪族アルキレンジアミンとしては、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの少なくとも一方を使用することがより好ましい。1,9−ノナンジアミンおよび2−メチル−1,8−オクタンジアミンを併用する場合には、1,9−ノナンジアミン:2−メチル−1,8−オクタンジアミンのモル比は、99:1〜1:99であることが好ましく、95:5〜50:50であることがより好ましい。1,9−ノナンジアミンおよび2−メチル−1,8−オクタンジアミンを上記の割合で含有するポリアミド樹脂(A)を用いると、ポリアミド樹脂組成物が、耐熱性、高温剛性、耐薬品性、低吸水性、寸法安定性、成形性に優れたものになる。
また、芳香族ジカルボン酸は、本発明のポリアミド樹脂組成物の耐熱性が過度に低下しないようにするために、テレフタル酸を50〜100モル%含有することが好ましく、60〜100モル%含有することがより好ましく、75〜100モル%含有することがさらに好ましく、90〜100モル%含有することが特に好ましい。
また、ポリアミド樹脂(A)を構成するモノマー全体に対する、上記の炭素数4〜18の脂肪族ジアミンは10〜50モル%、芳香族ジカルボン酸は10〜50モル%を含有することが好ましい。
上述のポリアミド樹脂(A)は、その分子鎖の末端基の10%以上が末端封止剤により封止されていることが好ましい。末端封止率が10%以上のポリアミド樹脂(A)を用いると、本発明のポリアミド樹脂組成物の押出し成形性などの物性がより優れたものとなる。
ここで、末端封止率は、ポリアミド樹脂(A)に存在する末端のカルボキシル基、末端のアミノ基および末端封止剤によって封止された末端基の数をそれぞれ測定し、以下に示す数式(1)に従って求めることができる。各末端基の数は、H−NMRにより、各末端基に対応する特性シグナルの積分値に基づいて求めることができる。
なお、数式(1)中、Xは分子鎖の末端基の総数(これは通常、ポリアミド分子の数の2倍に等しい)を表し、Yは封止されずに残った末端カルボキシル基および封止されずに残った末端アミノ基の合計数を表す。
末端封止率(%)=[(X−Y)/X]×100 (1)
ポリアミド樹脂(A)の末端を封止するための末端封止剤としては、ポリアミド末端のアミノ基またはカルボキシル基との反応性を有する単官能性の化合物であれば特に制限はないが、反応性および封止末端の安定性などの点から、モノカルボン酸またはモノアミンが好ましく、取扱いの容易さなどの点から、モノカルボン酸がより好ましい。その他、酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類などを使用することもできる。
末端封止剤として使用されるモノカルボン酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソ酪酸等の脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸;これらの任意の混合物などが挙げられ、中でも、反応性、封止末端の安定性、価格などの点から、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸が好ましい。
末端封止剤として使用されるモノアミンとしては、カルボキシル基との反応性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族モノアミン;これらの任意の混合物などが挙げられ、中でも、反応性、高沸点、封止末端の安定性および価格などの点から、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンが好ましい。
ポリアミド樹脂(A)は、ポリアミド樹脂の製造方法として通常知られている任意の方法を用いて製造できる。例えば、酸クロライドとジアミンを原料とする溶液重合法または界面重合法、アミノ酸やラウロラクタム、ジカルボン酸とジアミンを原料とする溶融重合法、固相重合法、溶融押出重合法などの方法により製造できる。
本発明で用いるポリアミド樹脂(A)の好適な製造方法としては、例えば最初にジカルボン酸単位となるジカルボン酸成分と、ジアミン単位となるジアミン成分と、触媒と、必要に応じて末端封止剤とを一括して添加してナイロン塩を製造した後、200〜250℃の温度において加熱重合して、濃硫酸中の試料濃度が0.2dl/g、30℃におけるηinhが0.1〜0.6dl/gのプレポリマーとし、さらに固相重合するか、あるいは溶融押出機を用いて重合させる方法が挙げられる。ここで、プレポリマーのηinhが0.1〜0.6dl/gの範囲内であると、後の重合の段階においてカルボキシル基とアミノ基のモルバランスのずれや重合速度の低下が少なく、さらに分子量分布の小さな、各種物性や成形性に優れたポリアミド樹脂(A)が得られる。
なお、重合の最終段階を固相重合により行う場合、減圧下または不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、重合温度が200〜280℃の範囲内であれば、重合速度が大きく、生産性に優れ、着色やゲル化を有効に抑制することができる。重合の最終段階を溶融押出機により行う場合の重合温度としては、370℃以下であることが好ましい。かかる条件で重合すると、分解がほとんどなく、劣化の無いポリアミド樹脂(A)が得られる。
ポリアミド樹脂(A)の製造に際し、前記の末端封止剤の他に、例えば、触媒として、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、それらの塩またはエステルを添加することができる。上記の塩またはエステルとしては、例えば、リン酸、亜リン酸または次亜リン酸とカリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモン等の金属との塩;リン酸、亜リン酸または次亜リン酸のアンモニウム塩;リン酸、亜リン酸または次亜リン酸のエチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリルエステル、フェニルエステルなどが挙げられる。
ポリアミド樹脂(A)は、濃硫酸中の試料濃度が0.2dl/g、30℃で測定したηinhが0.4〜3.0dl/gの範囲内であることが好ましく、0.5〜2.0dl/gの範囲内であることがより好ましく、0.6〜1.8dl/gの範囲内であることがさらに好ましい。ηinhが上記の範囲内のものを使用すると、耐熱性、機械的強度等がより優れた成形品を与えるポリアミド樹脂組成物が得られる。
ポリアミド樹脂(A)の配合量は、ポリアミド樹脂(A)と耐衝撃性改良材(B)の合計量100質量部に対して、70〜97質量部の範囲であることが好ましい。より好ましい下限は75質量部であり、さらに好ましくは80質量部である。また、より好ましい上限値は95質量部であり、さらに好ましくは93質量部である。ポリアミド樹脂(A)の下限値を70質量部とすることで、本発明のチューブ状成形体の耐熱性、耐薬品性を高めることが可能となる。また、上限を97質量部とすることで、チューブ状成形体の柔軟性を高めることが可能となる。
〔耐衝撃性改良材(B)〕
本発明で用いる耐衝撃性改良材(B)は、カルボン酸および/またはその誘導体で変性された変性エラストマー類をいう。ベースとなるエラストマーの具体例としては、EPR(エチレン−プロピレン共重合体)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体)、EBR(エチレン−ブテン共重合体)、EOR(エチレン−オクテン共重合体)等のオレフィン系エラストマー;SBS(スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体)、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン共重合体)等のスチレン系エラストマー;EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合体)、EMA(エチレン−アクリル酸メチル共重合体)、EAA(エチレン−アクリル酸共重合体)、EMAA(エチレン−メタクリル酸メチル共重合体)等のα−オレフィン−(不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸エステル)共重合体、アイオノマー等が挙げられ、これらを2種類以上併用してもよい。また、変性エラストマーに加えて、未変性エラストマーを更に加えることで、酸変性量を調整することもできる。
前述のエラストマーの中でも、本発明のポリアミド樹脂組成物、ひいてはそれから形成されるチューブ状成形体の柔軟性がより優れたものになることから、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体を基本骨格とするオレフィン系エラストマーを使用することが好ましい。
耐衝撃性改良材(B)の配合量としては、ポリアミド樹脂(A)と耐衝撃性改良材(B)の合計量を100質量部に対して、3〜30質量部の範囲であることが好ましい。より好ましい下限は4質量部であり、さらに好ましくは5質量部である。また、より好ましい上限値は25質量部であり、さらに好ましくは20質量部である。耐衝撃性改良材(B)の下限を3質量部とすることで、本発明で得られるチューブ状成形体の柔軟性を高めることができる。また、上限を30質量部とすることで、該チューブ状成形体の難燃性を高めることができる。
耐衝撃性改良材(B)は、ポリアミド樹脂(A)との相容性を高める観点から、カルボン酸および/またはその誘導体で変性されている。本発明のポリアミド樹脂組成物が含有するポリアミド樹脂(A)および耐衝撃性改良材(B)の合計1g中における、ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基のモル数(M1)と、耐衝撃性改良材(B)が有するカルボキシル基および/またはその誘導体のモル数(M2)との和(M1+M2)は10μモル以上40μモル未満であり、かつM2が2.0μモル以上、30μモル未満であることが重要である。前記範囲内でポリアミド樹脂(A)と耐衝撃性改良材(B)を用いることで、溶融滞留時の溶融粘度の上昇を抑えることができ、押出し成形性が良好となる。
〔ホスフィン酸系化合物(C)〕
本発明で用いるホスフィン酸系化合物(C)は、下記式(1)又は式(2)で表されるホスフィン酸塩及び/又はジホスフィン酸塩及び/又は、これらの縮合物をいう。
[式中、R及びRはそれぞれ独立して、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアリール基を表し、Rは直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアルキルアリーレン基又は炭素数6〜10アリールアルキレン基を表し、Mはカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、ビスマス、マンガン、ナトリウム、カリウムおよびプロトン化された窒素塩基から選ばれる少なくとも1種を表し、mは1、2または3であり、nは1、2または3であり、xは1または2である。]
ホスフィン酸系化合物(C)は、欧州特許出願公開第699708号公報や特開平8−73720号公報に開示されている公知の方法により製造できる。例えば、ホスフィン酸塩は水溶液中においてホスフィン酸を金属炭酸塩、金属水酸化物又は金属酸化物と反応させることにより製造でき、ゾル−ゲル法等によって製造することもできる。ホスフィン酸塩類は、一般にモノマー性化合物であるが、反応条件に依存して、環境によっては縮合度が1〜3の縮合物であるオリゴマー性ホスフィン酸塩も含まれる。
ホスフィン酸としては、例えばジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、メタンジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸及びこれらの混合物等が挙げられる。
金属成分としては、例えばカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、ビスマス、マンガン、ナトリウム、カリウムおよび/またはプロトン化された窒素塩基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ホスフィン酸系化合物(C)としては、例えばジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛等が挙げられる。中でも、難燃性、モールドデポジットの抑制の観点から、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛が好ましく、ジエチルホスフィン酸アルミニウムが特に好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物から得られる成形体の機械的強度、成形品外観の観点から、ホスフィン酸系化合物(C)の平均粒子径(d50%)は、0.5μm以上であることが好ましく、1.0μm以上であることがより好ましく、2μm以上であることがさらに好ましい。また、ホスフィン酸系化合物(C)の平均粒子径は、40μm以下であることが好ましく、20μmであることがより好ましく、15μm以下であることがさらに好ましく、10μm以下であることがよりさらに好ましい。
本発明において、ホスフィン酸系化合物(C)の数平均粒子径が0.5μm以上であることにより、溶融混練等の加工時において、取扱い性や押出し機等への噛み込み性が向上する。また、ホスフィン酸系化合物(C)の平均粒子径が40μm以下であることにより、成形体の機械的強度が発現し易くなり、かつ成形体の表面外観が向上する。
ホスフィン酸系化合物(C)の粒子径分布として、粒子径の小さい方から25%の粒子径(d25%)と75%の粒子径(d75%)の比(d75%/d25%)が1.0を超え5.0以下であることが好ましい。1.2〜4.0であることがより好ましく、1.5〜3.0であることがさらに好ましい。d75%/d25%の値が1.0を超え5.0以下であるホスフィン酸系化合物(C)を使用することで、成形体の面衝撃強度を著しく向上させることが可能となる。
平均粒子径(d50%)及び粒子径分布は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した体積基準の粒子径に基づいている。また、ホスフィン酸系化合物(C)の分散媒として3%イソプロパノール水溶液を用いて測定される値である。具体的には、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910(堀場製作所(株)製)を用いて、3%イソプロパノール水溶液の分散媒でブランク測定を行った後、測定試料を規定の透過率(95%〜70%)になるように入れて測定することにより求めることができる。なお、分散媒中への試料の分散は、超音波を1分間照射することにより行う。
本発明で用いるホスフィン酸系化合物(C)には、本発明の効果を損なわなければ、未反応物あるいは副生成物が残存していてもよい。
本発明においては、ホスフィン酸系化合物(C)は、前記ポリアミド樹脂(A)及び前記耐衝撃性改良材(B)の合計量100質量部に対して5〜30質量部の範囲内で使用する必要がある。より好ましい下限は、8質量部であり、さらに好ましくは10質量部である。また、より好ましい上限値は25質量部であり、さらに好ましくは20質量部である。ホスフィン酸系化合物(C)の含有量の下限を5質量部とすることにより、本発明のポリアミド樹脂組成物より得られるチューブ状成形体の難燃性を高めることができる。また、上限を30質量部とすることにより、チューブ状成形体の柔軟性を高めることができる。
また、本発明において、上記ホスフィン酸系化合物(C)には、周期律表第2族元素、アルミニウムから選ばれる1種以上の元素の水酸化物(以下、「金属水酸化物」という場合がある。)及び、周期律表第2族元素、アルミニウムから選ばれる1種以上の元素の酸化物(以下、「金属酸化物」という場合がある)から選ばれる1種以上の金属化合物を含有させることができる。
長期間押出加工した際のスクリュー、シリンダー、ダイスの金属腐食性を抑制する観点より、金属水酸化物及び金属酸化物から選ばれる1種以上の金属化合物を含有させる場合の好ましい量は、ホスフィン酸系化合物(C)100質量部に対し、0.5〜20質量部の範囲内である。下限として、より好ましくは1質量部であり、さらに好ましくは3質量部であり、特に好ましくは5質量部である。上限として、より好ましくは15質量部であり、さらに好ましくは12質量部であり、特に好ましくは10質量部である。
これら金属水酸化物及び金属酸化物から選ばれる1種以上の金属化合物の具体例としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化アルミニウムから選ばれる1種以上が挙げられる。中でも、水酸化マグネウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウムから選ばれる1種以上が好ましく、水酸化マグネウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムからえらばれる1種以上がより好ましく、水酸化カルシウムがよりさらに好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、さらに、その他の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、無機充填材、無機充填材と樹脂との親和性を高めるためのシランカップリング剤、結晶核剤、銅系安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオ系酸化防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、潤滑剤、可塑剤、滑剤、充填材、難燃剤、難燃助剤、加工助剤などの他の成分をさらに配合してもよい。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法としては、ポリアミド樹脂(A)と必要に応じて他の成分とを均一に混合させ得る方法であればよく、通常溶融混練する方法が採用される。溶融混練は、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどの混練機を使用して行うことができ、例えば、融点よりも30〜50℃高い温度範囲で1〜30分間混練することにより、本発明のポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物を、目的とする成形品の種類、用途、形状などに応じて、射出成形、押出成形、プレス成形、ブロー成形、カレンダー成形、流延成形など、熱可塑性重合体組成物に対して一般に用いられている成形方法によって成形することにより、各種の成形品を製造することができる。また上記の成形方法を組み合わせた成形方法を採用することもできる。さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物と各種熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紙、金属、木材、セラミックスなどの各種材料との複合成形体とすることもできる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、適度な粘度を有することから、押出成形の中でも、特にチューブ成形に適しており、その中でも、コルゲーターで賦形するコルゲートチューブ成形に非常に適している。コルゲートチューブは単層のみならず、本発明のポリアミド樹脂組成物層と他の熱可塑性樹脂層との積層構造としても使用できる。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物から得られる成形体は、金属蒸着後においても、高い柔軟性を示すため、金属蒸着に非常に適する材料である。金属蒸着の金属種としては、入手の容易性とコストが低いことからアルミニウムが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、多くの優れた特性を有するため、上述したような成形プロセスを経て、自動車部品、工業材料、産業資材、電気電子部品、機械部品、事務機器用部品、家庭用品、シート、フイルム、繊維、その他の任意の形状及び用途の各種成形品の製造に有効に使用することができる。
例えば、ワイヤーハーネスや電線を集束するコルゲートチューブ、リレーブロック材料等に代表されるオートバイ・自動車の電装部品、ICトレー材料、各種ディスクプレーヤー等のシャーシー、キャビネット、液晶プロジェクター等のランプ廻り部品、SMTコネクター等の電気・電子部品、各種コンピューター及びその周辺機器等のOA部品や機械部品、さらにはオートバイのカウルや、自動車のバンパー・フェンダー・ドアーパネル・ランプ廻り部品、各種モール・エンブレム・アウタードアハンドル・ドアミラーハウジング・ホイール,キャップ・ルーフレール及びそのステイ材・スポイラー等に代表される外装品や、インストゥルメントパネル、コンソールボックス、トリム等に代表される内装部品、自動車アンダーフード部品、自動車エンジン周り部品等に好適に使用できるが、特にワイヤーハーネスや電線を集束するコルゲートチューブに好ましく使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
末端アミノ基含量([NH2])とカルボキシル基および酸無水物基の含有量、成形品(試験片)の作製方法、酸素指数、曲げ弾性率、溶融粘度の変化、耐塩化カルシウム性の評価方法を以下に示す。
(1)ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基含量([NH2])、並びに耐衝撃性改良材(B)のカルボキシル基および酸無水物基の含有量の測定
ポリアミド樹脂(A)1gをフェノール35mLに溶解し、メタノールを2mL混合し、試料溶液とした。チモールブルーを指示薬とし、0.01規定の塩酸水溶液を使用した滴定を実施し、末端アミノ基含量([NH2]、単位:μモル/g)を測定した。また、耐衝撃性改良材(B)のカルボキシル基および酸無水物基の含有量は、該耐衝撃性改良材(B)のペレット5gをトルエン170mLに溶解し、さらにエタノールを30mL加えて調製した試料溶液を用いて、フェノールフタレインを指示薬とし、0.1規定の水酸化カリウムエタノール溶液で中和滴定することにより求めた。
(2)成形品(試験片)の作製
射出成形機(東芝機械製、型締力:80トン、スクリュー径:φ32mm)を使用して、融点よりも20〜30℃高いシリンダー温度、およびガラス転移温度よりも20〜30℃高い金型温度の条件下で、Tランナー金型を用いて、以下の実施例および比較例で得られたポリアミド組成物(ペレット)からISO多目的試験片A型ダンベルを作製した。そして、上記ISO多目的試験片A型ダンベルから直方体試験片(寸法:長さ×幅×厚さ=80mm×10mm×4mm)を切り出して、酸素指数評価用、曲げ弾性率評価用、耐衝撃性評価用、耐塩化カルシウム性評価用試験片とした。
(3)酸素指数の測定
上記(2)の方法で作製した試験片を用いて、JIS K7201−2に準じ、上端点火、酸素濃度増減量0.2%、23℃、50%RHの条件下で酸素指数を測定した。尚、測定には、キャンドル燃焼試験機D型(東洋精機製作所製)を用いた。
(4)曲げ弾性率の測定
上記(2)の方法で作製した試験片を用いて、ISO 178に準じ、オートグラフ(島津製作所製)を使用して、23℃、50%RHの条件下において曲げ弾性率を測定した。
(5)耐衝撃性の評価
上記(2)の方法で作製した試験片を用いて、ISO 179/1eAに準じ、シャルピー衝撃試験機(東洋精機製作所製)を使用して、23℃、50%RHの条件下におけるノッチ付きシャルピー衝撃値を測定した。
(6)溶融粘度変化の評価
メルトインデクサー(株式会社東洋精機製作所製)を使用して、測定温度320℃、荷重2.16kg、溶融時間4分および溶融時間15分の条件でポリアミド樹脂組成物のMFR値を測定し、比較した。なお、MFR値が溶融時間15分のほうが4分よりも大きい場合を正(+)、小さい場合を負(−)として表1及び2に記載した。
(7)耐塩化カルシウム性の評価
上記(2)の方法で作成した試験片を用いて、以下のステップ1〜3を1サイクルとしたサイクル試験を繰り返し、成形品の表面にクラックが目視で確認されるサイクル数を測定した。
ステップ1:試験片を沸騰水に22時間浸漬する。
ステップ2:試験片を沸騰水から取り出し、10%塩化カルシウム水溶液を含んだガーゼを乗せて、80℃のオーブンに入れ、2時間静置する。
ステップ3:試験片をオーブンから取り出し、試験片表面のクラックを目視で観察する。クラックが無ければ、ステップ■に戻り、同様の操作を繰り返す。
各実施例、比較例で使用したポリアミド樹脂(A)、耐衝撃性改良材(B)、ホスフィン酸系化合物(C)を以下に記す。
〔ポリアミド樹脂(A)〕
<PA9T−1の合成:繰り返し単位におけるアミド基1個当りの炭素数=8.5>
テレフタル酸9870.6g(59.42モル)、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物[前者/後者=50/50(モル比)]9497.4g(60.00モル)、安息香酸142.9g(1.17モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物19.5g(原料の総質量に対して0.1質量%)および蒸留水5リットルを内容積40リットルのオートクレーブに入れ、窒素置換した。100℃で30分間攪拌し、2時間かけてオートクレーブ内部の温度を220℃に昇温した。この時、オートクレーブ内部の圧力は2MPaまで昇圧した。そのまま2時間反応を続けた後230℃に昇温し、その後2時間、230℃に温度を保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を2MPaに保ちながら反応させた。次に、30分かけて圧力を1MPaまで下げ、さらに1時間反応させて、ηinhが0.16dl/gのプレポリマーを得た。これを100℃、減圧下で12時間乾燥した後、ホソカワミクロン株式会社製フレーククラッシャーを使い2mm以下の粒径まで粉砕した。これを230℃、13Pa(0.1mmHg)にて10時間固相重合し、融点が265℃、ηinhが1.30dl/g、末端アミノ基含量([NH2])が10μモル/g、末端カルボキシル基含量が60μモル/g、末端封止率が46%である白色のポリアミドを得た。このポリアミドを「PA9T−1」と略称する。
<PA9T−2の合成:繰り返し単位におけるアミド基1個当りの炭素数=8.5>
テレフタル酸9868.1g(59.40モル)、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物[前者/後者=50/50(モル比)]9734.8g(61.50モル)、安息香酸146.5g(1.20モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物19.7g(原料の総質量に対して0.1質量%)および蒸留水5リットルを内容積40リットルのオートクレーブに入れ、窒素置換した。100℃で30分間攪拌し、2時間かけてオートクレーブ内部の温度を220℃に昇温した。この時、オートクレーブ内部の圧力は2MPaまで昇圧した。そのまま2時間反応を続けた後230℃に昇温し、その後2時間、230℃に温度を保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を2MPaに保ちながら反応させた。次に、30分かけて圧力を1MPaまで下げ、さらに1時間反応させて、ηinhが0.14dl/gのプレポリマーを得た。これを100℃、減圧下で12時間乾燥した後、ホソカワミクロン株式会社製フレーククラッシャーを使い、2mm以下の粒径まで粉砕した。これを230℃、13Pa(0.1mmHg)にて10時間固相重合し、融点が265℃、ηinhが1.20dl/g、末端アミノ基含量([NH2])が80μモル/g、末端カルボキシル基含量が5μモル/g、末端封止率が42%である白色のポリアミドを得た。このポリアミドを「PA9T−2」と略称する。
<PA10Tの合成:繰り返し単位におけるアミド基1個当りの炭素数=9>
テレフタル酸9861.5g(59.36モル)、1,10−デカンジアミン10339.2g(60.00モル)、安息香酸156.3g(1.28モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物20.4g(原料の総質量に対して0.1質量%)および蒸留水5リットルを内容積40リットルのオートクレーブに入れ、窒素置換した。100℃で30分間攪拌し、2時間かけてオートクレーブ内部の温度を220℃に昇温した。この時、オートクレーブ内部の圧力は2MPaまで昇圧した。そのまま2時間反応を続けた後230℃に昇温し、その後2時間、230℃に温度を保ち、水蒸気を徐々に抜いて圧力を2MPaに保ちながら反応させた。次に、30分かけて圧力を1MPaまで下げ、さらに1時間反応させて、ηinhが0.16dl/gのプレポリマーを得た。これを100℃、減圧下で12時間乾燥した後、ホソカワミクロン株式会社製フレーククラッシャーを使い、2mm以下の粒径まで粉砕した。これを230℃、13Pa(0.1mmHg)にて10時間固相重合し、融点が318℃、極限粘度ηinhが1.30dl/g、末端アミノ基含量([NH2])が10μモル/g、末端カルボキシル基含量が58μモル/g、末端封止率が48%である白色のポリアミドを得た。このポリアミドを「PA10T」と略称する。
〔耐衝撃性改良材(B)〕
<耐衝撃性改良材−1>
無水マレイン酸変性エチレン−ブテン共重合体(三井化学製、タフマーMH7020、酸無水物基の含有量:100μモル/g)
<耐衝撃性改良材−2>
無水マレイン酸変性エチレン−ブテン共重合体(三井化学製、タフマーMH7010、酸無水物基の含有量:50μモル/g)
〔ホスフィン酸系化合物(C)〕
リン酸塩類:ジエチルホスフィン酸アルミニウム(クラリアント製、エクソリットOP930(以下、「Exolit」と略記))
〔その他の成分〕
<ポリアミド46:繰り返し単位におけるアミド基1個当りの炭素数=5>
DSM製「スタニルTW300」:融点が290℃、ηinhが1.54dl/g、末端アミノ基含量が16μモル/g。
<耐衝撃性改良材−3>
エチレン−ブテン共重合体(三井化学製、タフマーA1050S、酸無水物基の含有量:0μモル/g)
〔実施例1〜11および比較例2〜5、7及び8〕
ポリアミド樹脂(A)、耐衝撃性改良材(B)およびホスフィン酸系化合物(C)を下記の表1、2に示す割合で予備混合した後、同方向回転二軸押出機(東芝機械株式会社製「TEM−26SS」)の供給口に一括投入して融点よりも30℃高いシリンダ温度の条件下に溶融混練した後にストランド状に押出し、冷却、切断してペレット状のポリアミド樹脂組成物を製造した。得られたペレットを用いて、各種物性評価を行った。結果を以下の表1、2に示す。
〔比較例1〕
耐衝撃性改良材−2の代わりに耐衝撃性改良材−3を用いた以外は実施例7と同様にしてポリアミド樹脂組成物を製造した。得られたペレットを用いて、各種物性評価を行った。結果を以下の表2に示す。
〔比較例6〕
PA9T−1の代わりにPA10Tを用いた以外は実施例5と同様にしてポリアミド樹脂組成物を製造した。得られたペレットを用いて、各種物性評価を行った。結果を以下の表2に示す。
繰り返し単位中におけるアミド基1個当りの炭素数が6〜13の範囲にあるポリアミド樹脂(A)を用いた実施例1〜11では、耐塩化カルシウム性(耐久性)に優れ、難燃性と力学物性のバランスにも優れるポリアミド樹脂組成物が得られた。更に、(M1+M2)が10μモル/g以上、40μモル/g未満であると、溶融粘度が低下し、成形機内での樹脂滞留を抑制できることから、押出し成形性に優れる。
一方、末端アミノ基量が多く、(M1+M2)が40μモル/g以上であるポリアミド樹脂を用いた比較例2〜5では、溶融粘度が増加し、成形機内での樹脂の滞留が起こり易くなることが分かった。
繰り返し単位中におけるアミド基1個当りの炭素数が5であるポリアミド4,6を用いた比較例6では、耐塩化カルシウム性が実施例5に比べると著しく劣っていた。
ホスフィン酸系化合物(C)を含まない比較例7では、実施例7と比較して難燃性が劣っていた。
未変性の耐衝撃性改良材を用いている比較例1では、実施例7と比較してノッチ付きシャルピー衝撃値が低かった。
ホスフィン酸系化合物(C)の配合量が多い比較例8では、実施例5と比較して柔軟性と耐衝撃性が劣っていた。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、非ハロゲン系でありながら難燃性に優れ、かつ柔軟性、耐薬品性、耐熱性および押出し成形性に優れるため、特にワイヤーハーネスや電線を集束するコルゲートチューブとして有効に使用できる。

Claims (9)

  1. 繰り返し単位中におけるアミド基1個当たりの炭素数が6.5〜13であり、末端アミノ基含量が1〜35μモル/gであるポリアミド樹脂(A)、
    カルボン酸および/またはその誘導体で変性された耐衝撃性改良材(B)、及び
    ホスフィン酸系化合物(C)を含んでなるポリアミド樹脂組成物であって、
    前記ホスフィン酸系化合物(C)が、下式(1)で表されるホスフィン酸塩、下式(2)で表されるジホスフィン酸塩及びこれらの縮合物の中から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記ホスフィン酸系化合物(C)を、前記ポリアミド樹脂(A)及び前記耐衝撃性改良材(B)の合計量100質量部に対して5〜30質量部含有し、
    さらに、前記ポリアミド樹脂(A)及び前記耐衝撃性改良材(B)の合計1g中における、ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基のモル数(M1)と、耐衝撃性改良材(B)が有するカルボキシル基および/またはその誘導体のモル数(M2)との和(M1+M2)が10μモル以上40μモル未満であり、かつM2が2.0μモル以上、30μモル未満である、ポリアミド樹脂組成物(但し、ポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基の全モル数(M )と耐衝撃性改良材(B)が有するカルボキシル基および酸無水物基の全モル数(M II )との比(M /M II )が2.0〜9.0であるものを除く)

    [式中、R及びRはそれぞれ独立して、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6のアリール基を表し、Rは直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアルキルアリーレン基又は炭素数6〜10アリールアルキレン基を表し、Mはカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、ビスマス、マンガン、ナトリウム、カリウムおよびプロトン化された窒素塩基から選ばれる少なくとも1種を表し、mは1、2または3であり、nは1、2または3であり、xは1または2である。]
  2. ポリアミド樹脂(A)の融点が260〜340℃である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. ポリアミド樹脂(A)を構成するモノマー全体に対して、炭素数4〜18の脂肪族ジアミンを10〜50モル%、芳香族ジカルボン酸を10〜50モル%含有する、請求項1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 炭素数4〜18の脂肪族ジアミンが1,9−ノナンジアミンおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジアミンである、請求項3に記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸である、請求項3または4に記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなるチューブ状成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなるコルゲートチューブ。
  8. さらにチューブ表面に金属をコートしてなる請求項7に記載のコルゲートチューブ。
  9. 請求項7または8に記載のコルゲートチューブからなる電線保護チューブ。
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