JP2017165935A - 透明ポリアミド組成物、成形体およびその製造方法 - Google Patents

透明ポリアミド組成物、成形体およびその製造方法 Download PDF

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雅 中島
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Abstract

【課題】透明ポリアミド組成物を透明性等に優れるものとする。【解決手段】ジアミン(a)と、少なくとも脂環族ジカルボン酸(b-1)を10モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA-a1)および/または(PA-a2)と、ジアミン(a)と、少なくともイソフタル酸(b-2)を50モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA-b)とを含有する透明ポリアミド組成物であって、透明ポリアミド組成物の融解エンタルピーが25J/g未満であり、ポリアミド(PA-a1)が、ジアミン(a)中に炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a-1)を10モル%以上含有し、ポリアミド(PA-a2)が、ジアミン(a)中に炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a-2)を90モル%以上含有およびジカルボン酸(b)中にイソフタル酸(b-2)を25モル%以上含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、透明ポリアミド組成物、成形体およびその製造方法に関する。
近年、透明、且つ、靱性、耐熱性、耐溶剤性が要求される材料に、透明なポリアミドが用いられるようになってきている。
特許文献1には、脂肪族ジアミンおよび/または4,4´−ジアミノジシクロヘキシルメタンと芳香族ジカルボン酸の組合せからなる透明なポリアミドが提案されている。
特許文献2には、少なくともヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸およびテレフタル酸の組合せからなる透明なポリアミドが提案されている。
特許文献3には、少なくとも炭素原子数14〜22のアルキル置換脂環式ジアミンと炭素原子数8〜14の枝なし脂肪族ジカルボン酸の組合せ、または、少なくとも炭素原子数8〜14の枝なし脂肪族ジアミンと炭素原子数7〜36の脂環式ジカルボン酸の組合せからなる透明なポリアミドが提案されている。
US4207411号公報 WO06/020845号公報 特開平08−239469号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜3に開示されているポリアミドは、透明材料に要求される諸特性が不十分であり、また、透明性、流動性、耐金型汚染性および染色性のバランス性能においてなお一層の改善が要望されていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、透明性、流動性、耐金型汚染性および染色性に優れる透明ポリアミド組成物、成形体およびその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の透明ポリアミド組成物は、
ジアミン(a)と、少なくとも脂環族ジカルボン酸(b−1)を10モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA−a1)および/または(PA−a2)と、
ジアミン(a)と、少なくともイソフタル酸(b−2)を50モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA−b)とを含有する透明ポリアミド組成物であって、
透明ポリアミド組成物の融解エンタルピーが25J/g未満であり、
ポリアミド(PA−a1)が、ジアミン(a)中に、炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)を10モル%以上含有し、
ポリアミド(PA−a2)が、ジアミン(a)中に、炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)を90モル%以上含有および前記ジカルボン酸(b)中にイソフタル酸(b−2)を25モル%以上含有する。
透明ポリアミド組成物は、さらに無機充填材を20質量%以下の範囲で含有することが好ましい。
ポリアミド(PA−a1)およびポリアミド(PA−a2)の融解エンタルピーは、2J/g以上、ポリアミド(PA−b)の融解エンタルピーが、2J/g未満であることが好ましい。
透明ポリアミド(PA−a1)およびポリアミド(PA−a2)の融解エンタルピーは、2J/g以上40J/g未満であることがより好ましい。
ポリアミド(PA−a1)およびポリアミド(PA−a2)の融点は200℃を超えることが好ましい。
ポリアミド(PA−a1)の構成単位であるジアミン(a)中の脂環構造を有するジアミン含有量は20モル%未満であることが好ましい。
ポリアミド(PA−a1)およびポリアミド(PA−a2)におけるジカルボン酸(b)中の脂環族ジカルボン酸(b−1)の含有量は25モル%を超えることが好ましい。
ポリアミド(PA−a1)および/またはポリアミド(PA−a2)に含まれる炭素原子Cの数/窒素原子Nの数の比と、ポリアミド(PA−b)に含まれる炭素原子Cの数/窒素原子Nの数の比の差は、2.0以下であることが好ましい。
ポリアミド(PA−a1)の構成単位であるジアミン(a−1)の炭素原子数は4〜13の範囲であることが好ましい。
ポリアミド(PA−a1)、ポリアミド(PA−a2)およびポリアミド(PA−b)総量に対するポリアミド(PA−b)の含有量は30質量%以上であることが好ましい。
透明ポリアミド組成物総量100質量部に対し、0.01質量部以上のリン酸化合物を含有することが好ましい。
上記リン酸化合物を含有する透明ポリアミド組成物成形体の製造方法であって、(a)ジアミンと、(b)ジカルボン酸を重合反応してポリアミドを製造する工程でリン酸化合物を添加することが好ましい。
本発明の成形体は、上記の透明ポリアミド組成物からなるものである。
本発明によれば、透明性、流動性、耐金型汚染性および染色性に優れる透明ポリアミド組成物および成形体を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[ポリアミド]
本発明の透明ポリアミド組成物は、ジアミン(a)と、少なくとも脂環族ジカルボン酸(b−1)を10モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA−a1)および/または(PA−a2)と、
ジアミン(a)と、少なくともイソフタル酸(b−2)を50モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA−b)とを含有する透明ポリアミド組成物であって、
透明ポリアミド組成物の融解エンタルピーが25J/g未満であり、
ポリアミド(PA−a1)が、ジアミン(a)中に、炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)を10モル%以上含有し、
ポリアミド(PA−a2)が、ジアミン(a)中に、炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)を90モル%以上含有およびジカルボン酸(b)中にイソフタル酸(b−2)を25モル%以上含有するものである。
本明細書において、「ポリアミド」とは、(a)ジアミン、(b)ジカルボン酸、必要に応じて、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸を構成単位とするポリマーを指し、さらに、必要に応じ、ポリマーの分子末端に封止剤等を反応させて得られるポリマーを指す。
本明細書において、「透明ポリアミド」とは、2mm厚みの成形品の可視光ヘーズ値が、10%以下のポリアミドを指す。可視光ヘーズは、実施例に示す方法で測定できる。
以下、透明ポリアミドを単にポリアミド、透明ポリアミド組成物を単にポリアミド組成物とも称する。
[ポリアミドの組成、構造、分子量および物性]
(ポリアミド組成と構造)
<ポリアミド(PA−a1)>
ポリアミド(PA−a1)の構成単位であるジアミン(a)は、ポリアミドの透明性、流動性、耐傷付性、耐衝撃性の点で、少なくとも炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)(炭素原子数4〜16の分岐ジアミンあるいは炭素原子数4〜16の脂環構造を有するジアミン)を10モル%以上含む。
ジアミン(a)中の炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)の含有量は、ポリアミドのより高い透明性、流動性、柔軟性の点で、30〜100モル%の範囲が好ましい。50〜100モル%であることがより好ましく、80〜100モル%の範囲がさらに好ましく、90〜100モル%の範囲が最も好ましい。
より高い透明性、流動性、高温滞留時の耐衝撃性、高温滞留時の耐変色性、経済性の点で、ジアミン(a)中の分岐あるいは脂環構造を有するジアミンの炭素原子数は4〜13の範囲が好ましい。5〜12の範囲がより好ましく、6〜10の範囲がさらに好ましい。6が最も好ましい。
より高い成形体の引張伸びや高温滞留時の耐衝撃性や高温滞留時の耐変色性の点で、ポリアミド(PA−a1)の構成単位であるジアミン(a)中の脂環構造を有するジアミン含有量は20モル%未満であることが好ましい。15モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましく、5モル%以下が最も好ましい。
より高い耐溶剤性の点で、ジアミン(a)中に、さらに、炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)を含有することが好ましい。ジアミン(a)中の炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)の含有量は、高い耐溶剤性の点で、5モル%以上が好ましい。15モル%以上がより好ましく、20モル%以上がさらに好ましい。一方、高い透明性の点で、90モル%未満が好ましい。60モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
より高い透明性の点で、ジアミン(a)中に、2種類以上のジアミンを含有することが好ましい。その場合、ジアミン(a)中に、炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)を含有することが好ましい。
ポリアミド(PA−a1)の構成単位であるジカルボン酸(b)は、ポリアミドの透明性、耐熱性、耐傷付性の点で、少なくとも脂環族ジカルボン酸(b−1)を10モル%以上含有する。
ジカルボン酸(b)中の脂環族ジカルボン酸(b−1)の含有量は、ポリアミドのより高い透明性、耐熱性、耐傷付性、耐黄変色性の点で、25モル%を超えることが好ましく、40モル%以上がより好ましい。70モル%以上がさらに好ましく、90モル%以上が最も好ましい。
ポリアミド中の脂環族ジカルボン酸構造は、トランス異性体及びシス異性体の幾何異性体を含む。
ポリアミド中の脂環族ジカルボン酸構造中のトランス異性体比率(トランス異性体及びシス異性体総量中のトランス異性体比率)は、高融点、靭性の点から、40モル%以上が好ましく、一方、耐黄変色性や高破断伸びの点から、95モル%以下が好ましい。55〜90モル%の範囲がより好ましく、65〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
トランス異性体比率は、NMRにより求めることができる。
より高い透明性や柔軟性の点で、ジカルボン酸(b)中に、脂環族ジカルボン酸(b−1)およびイソフタル酸(b−2)を含有することが好ましい。
この場合、透明性と柔軟性の点で、ジカルボン酸(b)中のイソフタル酸(b−2)の含有量は、10モル%以上が好ましい。30モル%以上がより好ましく、40モル%以上がさらに好ましい。一方、耐候性、耐溶剤性の点で、ジカルボン酸(b)中のイソフタル酸(b−2)の含有量は、80モル%未満が好ましい。75モル%以下がより好ましく、60モル%以下がさらに好ましい。この時、流動性、耐傷付性の点で、ジカルボン酸(b)中の、脂環族ジカルボン酸(b−1)およびイソフタル酸(b−2)の総量は70モル%以上が好ましい。80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。
<ポリアミド(PA−a2)>
ポリアミド(PA−a2)の構成単位であるジアミン(a)は、ポリアミドの耐傷付性、耐溶剤性の点で、少なくとも炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)を90モル%以上含有する。ジアミン(a)中の炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)の含有量は、95モル%以上がより好ましい。
また、より高い透明性の点で、ジアミン(a)中に、10モル%以下の範囲で、炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)を含有することが好ましい。
ポリアミド(PA−a2)の構成単位であるジカルボン酸(b)は、ポリアミドの透明性、耐熱性、耐傷付性の点で、少なくとも脂環族ジカルボン酸(b−1)を10モル%以上含有する。
ジカルボン酸(b)中の脂環族ジカルボン酸(b−1)の含有量は、ポリアミドのより高い透明性、耐熱性、耐傷付性、耐黄変色性の点で、25モル%を超えることが好ましく、40モル%以上がより好ましい。
ポリアミド中の脂環族ジカルボン酸構造は、トランス異性体及びシス異性体の幾何異性体を含む。
ポリアミド中の脂環族ジカルボン酸構造中のトランス異性体比率(トランス異性体及びシス異性体総量中のトランス異性体比率)は、高融点、靭性の点から、40モル%以上が好ましく、一方、耐黄変色性や高破断伸びの点から、95モル%以下が好ましい。55〜90モル%の範囲がより好ましく、65〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
トランス異性体比率は、NMRにより求めることができる。
ポリアミド(PA−a2)の構成単位であるジカルボン酸(b)は、高い透明性、柔軟性、成形性の点で、イソフタル酸(b−2)を25モル%以上含む。ジカルボン酸(b)中の、イソフタル酸(b−2)の含有量は、35モル%以上が好ましく、45モル%以上がより好ましく、55モル%以上がさらに好ましい。
一方、高い耐熱変形性の点で、60モル%以下が好ましく、50モル%未満がさらに好ましい。
<ポリアミド(PA−b)>
ポリアミド(PA−b)の構成単位であるジアミン(a)は、ポリアミドの耐傷付性、耐溶剤性の点で、炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)および/または炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)を含有することが好ましく、ジアミン(a)中の(a−1)と(a−2)の総含有量が70モル%以上が好ましい。80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましく、95モル%以上が最も好ましい。
より高い透明性、流動性、高温滞留時の耐衝撃性、高温滞留時の耐変色性、経済性の点で、ジアミン(a)中の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)の炭素原子数は4〜13の範囲が好ましい。ジアミン(a)中の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)や直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)の炭素原子数は5〜12の範囲がより好ましく、6〜10の範囲がさらに好ましい。少なくとも6を含むことが最も好ましい。
より高い引張物性が必要な場合には、ジアミン(a)中の(a−2)の含有量は、90モル%以上が好ましい。
高い流動性、高い傷付性の点で、炭素原子数4〜10の分岐状飽和脂肪族ジアミンや炭素原子数4〜10の直鎖状飽和脂肪族ジアミンが好ましい。炭素原子数5〜8の分岐状飽和脂肪族ジアミンや炭素原子数5〜8の直鎖状飽和脂肪族ジアミンがより好ましく、炭素原子数6の直鎖状飽和脂肪族ジアミンがさらに好ましい。
ポリアミド(PA−b)の構成単位であるジカルボン酸(b)は、ポリアミドの高い透明性、耐金型汚染性、染色性の点で、イソフタル酸(b−2)を50モル%以上含有する。70モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上がさらに好ましい。
また、ポリアミド(PA−b)の構成単位であるジカルボン酸(b)中の脂環族ジカルボン酸(b−1)の含有量は、高い流動性や引張時の高い伸びの点で、10モル%未満であることが好ましい。5モル%以下が好ましく、実質、含まないことがより好ましい。
必要に応じて、ポリアミド(PA−b)の構成単位であるジカルボン酸(b)中に、下記単量体に示すジカルボン酸を併用しても良い。
より高いポリアミドの製造性、経済性の点で、ポリアミド(PA−b)の構成単位であるイソフタル酸(b−2)にテレフタル酸を10〜40モル%の範囲で併用することが好ましい。
ポリアミド(PA−b)の構成単位であるジカルボン酸(b)は、後述するその他のジカルボン酸(b−3)やその他のカルボン酸(多価カルボン酸)(b‘)を含有しても良い。
ポリアミド(PA−a1)、(PA−a2)および(PA−b)のポリマー末端としては、特に限定されないが、(1)アミノ末端[NH]、(2)カルボン酸末端[COOH]、(3)環状アミノ末端、(4)封止剤による末端、(5)その他の末端が挙げられる。
ポリアミドの高い透明性の点で、(1)アミノ末端[NH]は、ポリアミド1gに対して、好ましくは5〜100μ当量/gの範囲が好ましい。20〜80μ当量/gがより好ましく、25〜60μ当量/gの範囲がさらに好ましい。
また、同様に高い透明性の点で、(2)カルボン酸末端[COOH]は、ポリアミド1gに対して、0〜80μ当量/gの範囲が好ましい。5〜50μ当量/gの範囲がより好ましく、5〜50μ当量/gであり、さらにより好ましくは0〜40μ当量/gであり、よりさらに好ましくは、5〜30μ当量/gの範囲がさらに好ましい。
また、靭性、耐加水分解性、加工性の点で、(3)環状アミノ末端の量は、ポリアミド1gに対して、好ましくは30μ当量/g以上65μ当量/g以下であり、より好ましくは30μ当量/g以上60μ当量/g以下であり、さらに好ましくは35μ当量/g以上55μ当量/g以下である。
さらに、同様に、高い透明性の点で、(2)アミノ末端の数より、(1)カルボン酸末端の数の方が多いことが好ましい。
(1)アミノ末端[NH]、(2)カルボン酸末端[COOH]は、中和滴定で求めることができる。
環状アミノ末端の量は、H−NMRを用いて測定することができる。例えば、窒素の複素環の窒素原子に隣接する炭素に結合する水素とポリアミド主鎖のアミド結合の窒素原子に隣接する炭素に結合する水素との積分比を基に算出する方法が挙げられる。
(ポリアミド組成物)
本発明のポリアミド組成物は、高い透明性、流動性、耐金型汚染性および染色性の点で、ポリアミド(PA−a1)および/または(PA−a2)と、(PA−b)を含有する。
ポリアミド組成物中のポリアミド(PA−a1)と(PA−a2)の総含有量は、高い流動性や引張伸び、引張強度の点で、10質量%以上が好ましい。15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。一方、高い透明性、耐金型汚染性の点で、80質量%以下が好ましい。60質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましい。
ポリアミド組成物中のポリアミド(PA−a1)、ポリアミド(PA−a2)およびポリアミド(PA−b)総量に対するポリアミド(PA−b)の含有量は、高い透明性、耐金型汚染性、染色性、引張伸び、耐衝撃性の点で、30質量%以上が好ましい。60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、75質量%以上が最も好ましい。一方、高い透明性、耐金型汚染性の点で、90質量%以下が好ましい。80質量%以下がより好ましい。
本発明のポリアミド組成物は、高い透明性、高い引張伸びの点で、ポリアミド(PA−a1)および/または(PA−a2)に含まれる炭素原子Cの数/窒素原子Nの数の比と、ポリアミド(PA−b)に含まれる炭素原子Cの数/窒素原子Nの数の比の差は、2.0以下が好ましい。1.5以下がより好ましく、1.0以下がさらに好ましく、0.5以下がさらに好ましい。
ポリアミドに含まれる炭素原子Cの数/窒素原子Nの数の比は、ポリアミド30〜40mgをヘキサフルオロイソプロパノール重水素化物1.2gに溶解し、1H−NMRで測定し求めることができる。
ポリアミド組成物は、高い引張伸び、高温滞留後の耐衝撃性、高温滞留後の耐変色性の点で、ポリアミド(PA−a1)、(PA−a2)および(PA−b)を含む透明ポリアミド組成物中の総量100質量部に対し、リン酸化合物を0.01質量部以上含有することが好ましい。0.02質量部以上が好ましく、0.05質量部以上がより好ましく、0.07質量部以上がさらに好ましい。一方、高い透明性、高い衝撃性の点で、ポリアミド(PA−a)および(PA−b)の総量100質量部に対し、リン酸化合物を0.5質量部以下が好ましい。0.3質量部以下がより好ましく、0.1質量部以下がさらに好ましく、0.08質量部以下が最も好ましい。
リン酸化合物としては、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸やそれらのエステル、金属塩、アミン塩などの誘導体を挙げることができる。リン酸化合物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
より、具体的には、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸等のホスフィン酸化合物、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸マグネシウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸エチル等のジ亜リン酸化合物、ホスホン酸、ホスホン酸ナトリウム、ホスホン酸カリウム、ホスホン酸リチウム、ホスホン酸マグネシウム、ホスホン酸カルシウム、フェニルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム、フェニルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウム等のホスホン酸化合物、亜ホスホン酸、亜ホスホン酸ナトリウム、亜ホスホン酸リチウム、亜ホスホン酸カリウム、亜ホスホン酸マグネシウム、亜ホスホン酸カルシウム、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム、フェニル亜ホスホン酸エチル等の亜ホスホン酸化合物、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸リチウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリス(2,4−ジ−tert−フェニル)、ピロ亜リン酸等の亜リン酸化合物、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル、メタリン酸、ポリリン酸等のリン酸化合物、環状無水リン酸化合物等が挙げられる。
これらの中でも、高い耐衝撃性、高温滞留後の耐衝撃性、高温滞留後の耐変色性、引張伸びの点で、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム等の次亜リン酸金属塩が好ましい。
ポリアミド組成物は、必要に応じて、銅化合物などの安定剤;着色剤;紫外線吸収剤;光安定化剤;ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、硫黄系などの酸化防止剤;帯電防止剤;臭素化ポリマー、酸化アンチモン、金属水酸化物などの難燃剤;結晶核剤;結晶遅延剤;可塑剤;潤滑剤などを含有しても良い。これらは、ポリアミドの重合前、重合中または重合後に適宜添加することができる。
意匠性付与や黄色味抑制として着色が必要な時は、発色性の点で、染料や顔料の添加が好ましい。顔料では有機顔料がより好ましい。染料や有機顔料の添加量は、発色性の点で、ポリアミド総量に対して、0.05ppm以上100ppm以下が好ましく、0.5ppm以上30ppm以下がより好ましい。
ポリアミド組成物は、耐光性や耐傷付性等、必要に応じて、無機充填材を用いてもよい。
無機充填材としては、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ガラスフレーク、タルク、カオリン、マイカ、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、リン酸一水素カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、ゼオライト、アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト、黄銅、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、鉄、フッ化カルシウム、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母、及びアパタイト等が挙げられる。
ポリアミド組成物中の無機充填材の含有量は、高い透明性や柔軟性の点で、20質量%以下が好ましい。10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましく、3質量%以下が最も好ましい。
(ポリアミド(PA−a1)、(PA−a2)、(PA−b)および組成物の分子量や物性)
ポリアミドの数平均分子量Mnと分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、高い靭性、剛性等の機械物性、成形性、流動性の点で、Mnが8,000以上30,000以下で、Mw/Mnが3.5未満が好ましい。Mw/Mnが2.5以下がより好ましく、2.3以下がさらに好ましい。
また、高い引張伸びの点で、(PA−a1)や(PA−a2)の数平均分子量Mnは、(PA−b)のMnより、大きいことが好ましい。
ポリアミドの数平均分子量Mnと分子量分布Mw/Mnは、実施例の方法で求めることができる。
ポリアミドの25℃の相対粘度ηrは、高い透明性、靭性の点で、1.9以上が好ましい。2.0以上がより好ましい。一方、ポリアミドの高い成形性、流動性の点で、5.5以下が好ましい。3.0以下がより好ましく、2.5以下がさらに好ましく、
相対粘度ηrは、JIS−K6920(98%硫酸中濃度1%)で準じて測定することができる。
ポリアミド(PA−a1)と(PA−a2)の融点は、耐熱性、耐溶剤性の点から、200℃を超えることが好ましい。250℃以上がより好ましく、270℃以上がさらに好ましく、280℃以上が最も好ましい。
一方、押出成形などの溶融加工時の熱劣化の抑制の点で、350℃以下が好ましい。340℃以下がより好ましい。
融点は、成形品を、下記実施例に記載するように、JIS−K7121に準じて測定できる。
ポリアミド(PA−a1)およびポリアミド(PA−a2)は、高い引張強度、耐溶剤性の点から、結晶性であることが好ましい。ここで、結晶性とは、融解エンタルピー(融解熱量)ΔHが2J/g以上を意味する。
ポリアミド(PA−a1)と(PA−a2)の融解エンタルピーΔHは、耐熱性の点から、2J/g以上が好ましく、5J/g以上がより好ましく、15J/g以上がさらに好ましく、25J/g以上が最も好ましい。
一方、透明性、柔軟性の点で、40J/g未満が好ましい。30J/g以下がより好ましい。
ポリアミド(PA−b)は、高い透明性、染色性、成形性の点から、非結晶性であることが好ましい。ここで、非結晶性とは、融解エンタルピーΔHが2J/g未満を意味する。高い透明性、染色性の点で、1J/g未満が好ましく、実質0であることがさらに好ましい。
ポリアミド組成物の融解エンタルピーΔHは、高い透明性、流動性、耐金型汚染性、染色性の点から、25J/g未満である。20J/g以下がより好ましく、15J/g以下がさらに好ましく、10J/g以下が最も好ましい。
融解エンタルピーΔHは、下記実施例に記載するように、JIS−K7121に準じて測定できる。
ポリアミド(PA−a1)と(PA−a2)の融点+20℃の溶融せん断粘度(せん断速度1000sec-1)ηsは、靱性の点で、20Pa・s以上が好ましく、加工性の点で、140Pa・s以下が好ましい。25〜115Pa・sの範囲がさらに好ましく、30〜90Pa・sの範囲が最も好ましい。
ポリアミド(PA−b)の融点+20℃の溶融せん断粘度(せん断速度1000sec-1)ηsは、引張伸びの点で、25Pa・s以上が好ましい。30Pa・s以上がより好ましく、40Pa・s以上がさらに好ましい。一方、加工性の点で1000Pa・s以下が好ましい。500Pa・s以下がより好ましく、300Pa・s以下がさらに好ましい。
ポリアミドの融点+20℃の溶融せん断粘度(せん断速度1000sec-1)ηsは、ツインキャピラリーレオメーターで測定できる。
ポリアミド組成物の引張強度の最大値は、機械強度の点で、70MPa以上が好ましい。80MPa以上がより好ましく、90MPa以上がさらに好ましい。
引張強度は、ISO 527に準じて測定できる。
ポリアミド組成物の引張破断伸度は、機械強度の点で、50%以上が好ましい。80%以上がより好ましく、100%以上がさらに好ましい。
引張破断伸度は、ISO 527に準じて測定できる。
引張破断伸度が50%以上であることにより、靭性に優れるポリアミドを得ることができる。
[ポリアミド(PA−a1)、(PA−a2)および(PA−b)の製造方法]
(重合工程および仕上工程)
本発明におけるポリアミドの製造方法は特に限定されないが、ポリアミド中の脂環族ジカルボン酸構造中のトランス異性体比率を95モル%以下とすることが容易な点で、下記の1)熱溶融重合法及び2)熱溶融重合・固相重合法によりポリアミドを製造することが好ましい。
1)ジアミン及びジカルボン酸の水溶液又は水の懸濁液、又はジカルボン酸及びジアミン塩と他の成分との混合物の水溶液又は水の懸濁液を、加熱し、溶融状態を維持したまま重合させる方法(以下、「熱溶融重合法」と略称する場合がある。)、
2)熱溶融重合法で得られたポリアミドを融点以下の温度で固体状態を維持したまま重合度を上昇させる方法(以下、「熱溶融重合・固相重合法」と略称する場合がある。)、
また、本発明におけるポリアミドの製造方法として、重合形態は、バッチ式でも連続式でも良く、重合装置としては、特に限定されるものではなく、公知の装置、例えば、オートクレーブ型反応器、タンブラー型反応器、及びニーダーなどの押出機型反応器などが挙げられる。
バッチ式の熱溶融重合法の一例として、例えば、水を溶媒として、ポリアミド成分((a)ジカルボン酸、(b)ジアミン、及び、必要に応じて、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸)を含有する約40〜60質量%の溶液を、110〜180℃の温度及び約0.035〜0.6MPa(ゲージ圧)の圧力で操作される濃縮槽で、約65〜90質量%に濃縮して濃縮溶液を得る。次いで、この濃縮溶液をオートクレーブに移し、容器における圧力が約1.5〜5.0MPa(ゲージ圧)になるまで加熱を続ける。その後、水及び/又はガス成分を抜きながら圧力を約1.5〜5.0MPa(ゲージ圧)に保ち、温度が約250〜350℃に達した時点で、大気圧まで降圧する(ゲージ圧は、0MPa)。大気圧に降圧後、必要に応じて減圧することにより、副生する水を効果的に除くことができる。その後、窒素などの不活性ガスで加圧し、ポリアミド溶融物をストランドとして押し出す。このストランドを、冷却、カッティングしてペレットを得る。
連続式の熱溶融重合法の一例として、例えば、水を溶媒としてポリアミド成分を含有する約40〜60質量%の溶液を、予備装置の容器において約40〜100℃まで予備加熱し、次いで、濃縮槽/反応器に移し、約0.1〜0.5MPa(ゲージ圧)の圧力及び約200〜270℃の温度で約70〜90%に濃縮して濃縮溶液を得る。この濃縮溶液を約200〜350℃の温度に保ったフラッシャーに排出し、その後、大気圧まで降圧する(ゲージ圧は、0MPa)。大気圧に降圧後、必要に応じて減圧する。その後、ポリアミド溶融物は押し出されてストランドとなり、冷却、カッティングされペレットとなる。
重合反応時の単量体であるアミンとカルボン酸の添加量は、同モル量付近であることが好ましい。重合反応中のアミンの反応系外への逃散も考慮して、カルボン酸全体のモル量1.00に対して、アミン全体のモル量は、好ましくは0.90〜1.20であり、より好ましくは0.95〜1.10であり、さらに好ましくは0.98〜1.05である。
(単量体)
(a)ジアミン
(a−1)炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン
ポリアミドの重合反応に用いられる炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)とは、分子中の炭素原子数が4〜16の範囲にあって、且つ主鎖から分岐した置換基を持つ分岐状飽和脂肪族ジアミン、あるいは脂環構造を有するジアミンを指す。
主鎖から分岐した置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、及びtert−ブチル基などの炭素原子数1〜4のアルキル基などが挙げられる。
より高い透明性、剛性、流動性、耐変色性の点で、分岐あるいは脂環構造を有するジアミンの炭素原子数は4〜13の範囲が好ましく、炭素原子数5〜12の範囲がより好ましく、炭素原子数6〜10の範囲がさらに好ましく、炭素原子数6が最も好ましい。
炭素原子数6〜10の分岐状飽和脂肪族ジアミンとしては、2−メチルペンタメチレンジアミン(2−メチル−1,5−ジアミノペンタンとも記される。)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン、及び2,4−ジメチルオクタメチレンジアミンなどが挙げられる。
炭素原子数6〜10の脂環構造を有するジアミンとしては、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミンなどが挙げられる。
炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(a−2)炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン
炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミンとしては、例えば、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、及びトリデカメチレンジアミンなどが挙げられる。
直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(a−3)その他のジアミン
必要に応じて、炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)や炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)以外に、炭素原子数が4未満や14以上の脂肪族ジアミンあるいは、脂環族ジアミンや芳香族ジアミンなどを用いても良い。
脂環族ジアミン(脂環式ジアミンとも記される。)としては、例えば、1,3−シクロペンタンジアミンなどが挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、例えば、メタキシリレンジアミンなどが挙げられる。
その他のジアミン(a−3)は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
その他のジアミン(a−3)の含有量は、透明性、耐傷付性、加工性の点で、ジアミン(a)中の30モル%以下が好ましい。20モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましい。
(a‘)その他のアミン(多価脂肪族アミン)
さらに、本発明の目的を損なわない範囲で、ビスヘキサメチレントリアミンなどの3価以上の多価脂肪族アミンを、総アミン中の10モル%以下の範囲で用いても良い。
多価脂肪族アミン(a‘)は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(b)ジカルボン酸
(b−1)脂環族ジカルボン酸
ポリアミドの重合反応に用いられる脂環族ジカルボン酸(脂環式ジカルボン酸とも記される。)としては、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、及び1,3−シクロペンタンジカルボン酸などの、脂環構造の炭素原子数が3〜10である、好ましくは炭素原子数が5〜10である脂環族ジカルボン酸が挙げられる。
脂環族ジカルボン酸は、無置換でも置換基を有していてもよいが、耐熱老化性の点で、無置換の脂環族ジカルボン酸がより好ましい。
置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、及びtert−ブチル基などの炭素原子数1〜4のアルキル基などが挙げられる。
脂環族ジカルボン酸としては、透明性、耐熱性、流動性、及び剛性などの点で、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸であることが好ましい。
脂環族ジカルボン酸(b−1)は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
脂環族ジカルボン酸には、トランス体とシス体の幾何異性体が存在する。
原料モノマーとしての脂環族ジカルボン酸は、トランス体とシス体のどちらか一方を用いてもよく、トランス体とシス体の種々の比率の混合物として用いてもよい。
脂環族ジカルボン酸は、高温で異性化し一定の比率になることやシス体の方がトランス体に比べて、ジアミンとの当量塩の水溶性が高いことから、原料モノマーとして、トランス体/シス体比がモル比にして、好ましくは50/50〜0/100であり、より好ましくは40/60〜10/90であり、さらに好ましくは35/65〜15/85である。
脂環族ジカルボン酸のトランス体/シス体比(モル比)は、液体クロマトグラフィー(HPLC)やNMRにより求めることができる。
(b−2)イソフタル酸
ポリアミド(PA−a2)は、ジカルボン酸(b)中にイソフタル酸(b−2)を25モル%以上含有する。非対称構造であるイソフタル酸を導入することにより、結晶性を制御することができる。ポリアミド(PA−a2)のジカルボン酸(b)中の、イソフタル酸(b−2)の含有量は、透明性、柔軟性、成形性の点から、35モル%以上が好ましく、45モル%以上がより好ましく、55モル%以上がさらに好ましい。一方、高い耐熱変形性の点で、60モル%以下が好ましく、50モル%未満がさらに好ましい。
また、ポリアミド(PA−b)は、ジカルボン酸(b)中にイソフタル酸(b−2)を50モル%以上含有する。ポリアミド(PA−b)のジカルボン酸(b)中の、イソフタル酸(b−2)の含有量は、透明性、耐金型汚染性、染色性の点で、70モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上がさらに好ましい。
さらに、ポリアミド(PA−a1)は、透明性や柔軟性の点から、ジカルボン酸(b)中にイソフタル酸(b−2)を含有すると好ましい。ジカルボン酸(b)のイソフタル酸(b−2)の含有量は、10モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、40モル%以上がさらに好ましい。一方、耐候性、耐溶剤性の点で、80モル%未満が好ましく、75モル%以下がより好ましく、60モル%以下がさらに好ましい。
ポリアミドの重合反応には、脂環族ジカルボン酸(b−1)、イソフタル酸(b−2)以外に、その他のジカルボン酸(b−3)や、その他のカルボン酸(多価カルボン酸)(b‘)を用いても良い。
(b−3)その他のジカルボン酸
その他のジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸などを用いても良い。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルグルタル酸、2,2−ジエチルコハク酸、2,3−ジエチルグルタル酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸、及びジグリコール酸などの炭素原子数3〜20の直鎖又は分岐状飽和脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、及び5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの無置換又は種々の置換基で置換された炭素原子数8〜20の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
種々の置換基としては、例えば、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、クロロ基及びブロモ基などのハロゲン基、炭素原子数3〜10のアルキルシリル基、並びにスルホン酸基及びナトリウム塩などのその塩である基などが挙げられる。
その他のジカルボン酸(b−3)は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
その他のジカルボン酸(b−3)の含有量は、透明性、耐傷付性、加工性の点で、ジカルボン酸(b)中の30モル%以下が好ましい。20モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましい。
(b)ジカルボン酸としては、上記ジカルボン酸として記載の化合物に限定されるものではなく、上記ジカルボン酸と等価な化合物であってもよい。
ジカルボン酸と等価な化合物としては、上記ジカルボン酸に由来するジカルボン酸構造と同様のジカルボン酸構造となり得る化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、ジカルボン酸の無水物及びハロゲン化物などが挙げられる。
(b‘)その他のカルボン酸(多価カルボン酸)
必要に応じて、その他のカルボン酸として、多価カルボン酸(b‘)を、総カルボン酸中の10モル%以下の範囲で用いても良い。
多価カルボン酸としては、トリメリット酸、トリメシン酸、及びピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸
本発明におけるポリアミドは、靭性の点で、(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸を、さらに共重合しても良い。
ラクタム及び/アミノカルボン酸としては、好ましくは、炭素原子数4〜14のラクタム及び/又はアミノカルボン酸であり、より好ましくは、炭素原子数6〜12のラクタム及び/又はアミノカルボン酸である。
ラクタムとしては、例えば、ブチロラクタム、ピバロラクタム、ε−カプロラクタム、カプリロラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、及びラウロラクタム(ドデカノラクタム)などが挙げられる。
中でも、靭性の点で、ε−カプロラクタム、ラウロラクタムなどが好ましく、ε−カプロラクタムがより好ましい。
アミノカルボン酸としては、例えば、上記ラクタムが開環した化合物であるω−アミノカルボン酸やα,ω−アミノ酸などが挙げられる。
アミノカルボン酸としては、ω位がアミノ基で置換された炭素原子数4〜14の直鎖又は分岐状飽和脂肪族カルボン酸であることが好ましく、例えば、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、及び12−アミノドデカン酸などが挙げられ、アミノカルボン酸としては、パラアミノメチル安息香酸なども挙げられる。
ラクタム及び/又はアミノカルボン酸は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸の添加量は、(a)、(b)及び(c)の各モノマー全体のモル量に対して、20モル%以下の範囲であることが好ましい。10モル%以下の範囲がより好ましい。
(重合触媒や末端封止剤)
重合速度の向上等のために重合触媒、ポリアミドの分子量調整や着色抑制等のため末端封止剤を、ポリアミドの重合前や、重合中に適宜添加することが好ましい。
ポリアミドの重合前や重合中に添加する触媒としては、例えばリン酸、亜リン酸、次亜リン酸またはそれらの塩およびエステル、具体的には、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモンなどの金属塩やアンモニウム塩;エチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、ステアリルエステル、フェニルエステルなどが使用できる。
末端封止剤としては、例えば、モノカルボン酸、モノアミン、無水フタル酸などの酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、及びモノアルコール類などが挙げられ、ポリアミドの熱安定性の点で、モノカルボン酸及びモノアミンが好ましい。
末端封止剤としては、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
末端封止剤として使用できるモノカルボン酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、及びイソブチル酸などの脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸などの脂環族モノカルボン酸;並びに安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、及びフェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸;などが挙げられる。
モノカルボン酸としては、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
末端封止剤として使用できるモノアミンとしては、カルボキシル基との反応性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、及びジブチルアミンなどの脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン及びジシクロヘキシルアミンなどの脂環族モノアミン;並びにアニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、及びナフチルアミンなどの芳香族モノアミン;などが挙げられる。
モノアミンとしては、1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(リン酸化合物)
リン酸化合物は、ポリアミドの製造工程で添加しても良いし、ポリアミドの製造後に、ポリアミド(PA−a1)および/または(PA−a2)と(Pa−b)の混合時に添加しても良い。
組成物の高い透明性、引張伸びの点で、また高温滞留前の耐変色性の点で、リン酸化合物は、ポリアミド(PA−a1)、(PA−a2)あるいは(Pa−b)の製造工程で添加することがより好ましい。
リン酸化合物は、そのまま添加してもよく、マスターバッチ等希釈した状態で添加してもよい。マスターバッチは、特に限定しないが、ペレットでも顆粒でもパウダー状でもよく、ポリアミド樹脂を用いて希釈したものが好ましい。
本発明のポリアミド組成物は、結晶性ポリアミド組成物に添加することで表面外観を良好(高いグロス)にすることができる。好ましい配合例としては、融点が約210〜265℃のポリアミド(PA612やPA66等)や、融点が280℃以上のポリアミド(PA6T/66やPA10T等、好ましくはガラス転移温度が105℃以上のポリアミド)を30〜60質量%、本発明のポリアミド組成物を5〜30質量%、ガラス繊維(好ましくは平坦横断面を有するガラス繊維、好ましくは非円形の断面の第2の断面軸に対する主要な断面軸の大きさの比率が3〜5)を30〜65質量%、必要に応じて、難燃剤を0〜15質量%、ガラス繊維以外のフィラーを0〜15質量%、その他添加剤を0〜10質量%が挙げられる。90℃の金型温度で、30μmのベントギャップ寸法を有する金型アームの流路端にて400barの保持圧力、100barの動圧による射出成形バリ形成試験において、30μm以下の長さのバリが生じるものが好ましい。
本発明のポリアミド組成物の耐衝撃性をさらに改良する場合には、本発明のポリアミド組成物に、無水マレイン酸あるいはエポキシ変性SEBS(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体)、無水マレイン酸あるいはエポキシ変性エチレン系エラストマー、アイオノマーベース樹脂(エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体)、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドおよびポリエステルアミドの群から選ばれる1つ以上のポリマーを3〜30質量%の範囲で添加しても良い。改良された組成物のノッチ付シャルピー衝撃強度を、40kJ/m、好ましくは少なくとも50kJ/m、および特に好ましくは少なくとも60kJ/mのノッチ付シャルピー衝撃強度が好ましい。
本発明のポリアミド組成物をレンズに用いる場合には、必要に応じて、屈折率の調整のため、エチレンーアクリル酸エステルーグリシジルメタクリレート、エチレンーグリシジルメタクリレート、メタクリレートーブタジエンースチレンブロック及び多ブロックポリマーの群から選ばれた材料を、ポリアミド組成物全量に対して1〜20質量%で加えることが好ましい。
レンズ等で熱変形を抑制する場合には、必要に応じて、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート及びトリアリルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートやトリメチ ロールプロパ ン トリメタクリレー トやトリメチロールプロパントリアクリレートの群から選ばれる材料を、ポリアミド組成物全量に対して0.5〜5質量%の範囲で添加することが好ましい。
[混合方法]
ポリアミド(PA−a1)および/または(PA−a2)と、ポリアミド(PA−b)とを混合する時は、単軸または二軸スクリュー押出機で混合することが好ましい。混合時間(押出機の滞留時間)は、ポリアミド組成物の高い耐変色性、耐熱老化性の点で、20分以下が好ましい。10分以下がより好ましく、5分以下がさらに好ましい。一方、ポリアミド組成物の高い引張伸び、耐衝撃性の点で、混合時間(押出機の滞留時間)は、20秒以上が好ましい。45秒以上がより好ましく、1分以上がさらに好ましく、1分以上が最も好ましい。
単軸または二軸スクリュー押出機等で混合する時の温度は、ポリアミド組成物の高い耐変色性、耐熱老化性の点で、370℃以下が好ましい。350℃以下がより好ましく、330℃以下がさらに好ましい。一方、ポリアミド組成物の高い引張伸び、耐衝撃性の点で、混合する時の温度は、250℃以上が好ましい。270℃以上がより好ましく、290℃以上がさらに好ましく、300℃以上が最も好ましい。
[成形方法]
本発明のポリアミド組成物は、周知の成形方法、例えば、プレス成形、射出成形、ガスアシスト射出成形、溶着成形、押出成形、吹込成形、フィルム成形、中空成形、多層成形、及び溶融紡糸などを用いて各種成形品を得ることができる。
射出成形金型を用いて射出成形する場合、射出成形プロセスの間は、流動性の観点から260℃以上の温度に調節することが好ましく、熱分解の観点から330℃以下の温度に調節することが好ましい。より好ましくは270℃〜320℃であり、更により好ましくは280℃〜310℃である。
本発明のポリアミド組成物から成形体を得る場合、高い透明性、引張伸びの点で、金型等の形状を整える型の温度を110℃以下とすることが好ましい。90℃以下がより好ましく、70℃以下がさらに好ましい。一方、低い表面粗度の点で、10℃以上が好ましく、30℃以上がより好ましい。
本発明のポリアミド組成物から成形体を得る場合、高い透明性、耐衝撃性の点で、ポリアミド組成物の溶融混練時の温度と、金型等の形状を整える型の温度の差を、160℃以上とすることが好ましい。190℃以上がより好ましく、220℃以上がより好ましい。一方、低い表面粗度の点で、300℃以下が好ましい。280℃以下がより好ましい。
ポリアミド組成物の射出速度は、金型転写の観点から5mm/s以上が好ましく、射出時の発熱を抑える観点から90mm/s以下が好ましい。より好ましくは8〜85mm/sであり、更により好ましくは10〜80mm/sである。
[用途]
本発明のポリアミド組成物および成形体は、透明が必要な材料に用いられる。例えば、電子機器の筐体やカバー、レンズ、眼鏡フレーム、水ろ過装置用のフィルターボール、空気圧システム用フィルターカップ、センサー等に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[ポリアミド]
(ポリアミドの重合反応に用いる単量体)
(a)ジアミン
・2−メチルペンタメチレンジアミン(東京化成工業製):2MC5DA
・1,10−ジアミノデカン(1,10−デカンジアミン、小倉合成工業社製、商品名):C10DA
・ヘキサメチレンジアミン(和光純薬製):C6DA
(b)ジカルボン酸
・1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(イーストマンケミカル社製、商品名:1,4−CHDA HPグレード(トランス体/シス体=25/75)):CHDC
・イソフタル酸(和光純薬製):IPA
(ポリアミドの製造)
表1に示す組成のポリアミドを、以下に示す「熱溶融重合法」により、製造した。
<PA−1>
ジアミンとして、2MC5DAを、625g(5.38モル)、ジカルボン酸として、CHDCを、896g(5.2モル)を、蒸留水1500gに溶解させ、約50質量%水溶液を調製した。
それらを、内容積5.4Lのオートクレーブ(日東高圧製)に仕込み、液温(内温)が50℃になるまで保温して、オートクレーブ内を窒素置換した。オートクレーブの槽内(以下、単に「槽内」とも記す。)の圧力が、ゲージ圧として(以下、槽内の圧力は全てゲージ圧として表記する。)、約2.5kg/cm2になるまで、液温を約50℃から加熱を続けた(この系での液温は約145℃であった。)。槽内の圧力を約2.5kg/cm2に保つため水を系外に除去しながら、加熱を続けて、水溶液の濃度が約75質量%になるまで濃縮した(この系での液温は約160℃であった。)。水の除去を止め、槽内の圧力が約30kg/cm2になるまで加熱を続けた(この系での液温は約245℃であった。)。槽内の圧力を約30kg/cm2に保つため、水を系外に除去しながら、最終温度(後述の350℃)−60℃(ここでは300℃)になるまで加熱を続けた。液温が最終温度(後述の350℃)−60℃(ここでは300℃)まで上昇した後に、加熱は続けながら、槽内の圧力が大気圧(ゲージ圧は0kg/cm2)になるまで30分ほどかけながら降圧した。
その後、槽内の樹脂温度(液温)の最終温度が約345℃になるようにヒーター温度を調整した。樹脂温度は約350℃のまま、槽内を真空装置で約13.3kPa(約100torr)の減圧下に10分維持し、重合体を得た。その後、得られた重合体を、窒素で加圧し下部紡口(ノズル)からストランド状にし、水冷、カッティングを行いペレット状で排出して、ポリアミドPA−1のペレットを得た。
<PA−2〜4>
PA−1と同様の方法で、表1に示す組成のポリアミドPA−2〜4を製造した。
[ポリアミド組成物]
表2の組成物は、水分率1,000ppm以下に調整した上記のポリアミドを、2軸押出機(東芝機械(株)製TEM35、L/D=47.6(D=37mmφ)、設定温度Tm1+20℃、スクリュー回転数300rpm)を用いて製造した。
[ポリアミド成形体(試験片)]
上記で製造したポリアミド(比較例1および2)およびポリアミド組成物(実施例1〜8)を用いて、射出成形機(日精樹脂工業(株)社製PS40E)を用いて、ISO3167に準拠し、多目的試験片(2〜4mm厚)を作製した。射出成形条件は、射出成形シリンダー温度:ポリアミド樹脂の融点+約10℃(例えば、PA2Me5Cでは340℃)、金型温度:40℃、射出:25秒、冷却:15秒、可塑化量:80mm(クッション量約10mm)とした。
[ポリアミド性状の測定方法]
(1)25℃の相対粘度ηr
JIS−K6920に準じて実施した。具体的には、98%硫酸を用いて、1%の濃度の溶解液((ポリアミド1g)/(98%硫酸100mL)の割合)を作製し、25℃の温度条件下で測定した。
(2)融点と融解エンタルピー
JIS−K7121に準じて、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いて測定した。測定条件は、窒素雰囲気下、試料約10mgを昇温速度20℃/minでサンプルの融点に応じて30〜350℃まで昇温したときに現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の温度をTm1(℃)とし、昇温の最高温度の溶融状態で温度を2分間保った後、降温速度20℃/minで30℃まで降温し、30℃で2分間保持した後、昇温速度20℃/minで同様に昇温したときに現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最大ピーク温度を融点Tm2(℃)とし、その全ピーク面積を融解エンタルピーΔH(J/g)とした。なお、ピークが複数ある場合には、ΔHが1J/g以上のものをピークとみなした。例えば、融点295℃、ΔH=20J/gと融点325℃、ΔH=5J/gの二つのピークが存在する場合、融点は325℃とした。
(3)ガラス転移温度Tg(℃)
JIS−K7121に準じて、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いて測定した。測定条件は、試料をホットステージ(Mettler社製EP80)で溶融させて得られた溶融状態のサンプルを、液体窒素を用いて急冷し、固化させ、測定サンプルとした。そのサンプル10mgを用いて、昇温速度20℃/minの条件下、30〜350℃の範囲で昇温して、ガラス転移温度を測定した。
(4)数平均分子量Mnと分子量分布Mw/Mn
数平均分子量Mnと分子量分布Mw/Mnは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、東ソー株式会社製、HLC−8020、カラム:TSK−GEL、GMHHR−M、G1000HHR)を用いて、溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール、分子量換算用の標準サンプル:PMMA(ポリメチルメタクリレート、ポリマーラボラトリー社製)で求めた。
(5)[NH]/([NH]+[COOH])
・アミノ末端[NH]量の測定
ポリアミド3.0gを90質量%フェノール水溶液100mLに溶解し、得られた溶液を用い、0.025Nの塩酸で滴定を行い、アミノ末端量(μ当量/g)を求めた。終点はpH計の指示値から決定した。
・カルボン酸末端[COOH]量の測定
ポリアミド4.0gをベンジルアルコール50mLに溶解し、得られた溶液を用い、0.1NのNaOHで滴定を行い、カルボキシル末端量(μ当量/g)を求めた。終点はフェノールフタレイン指示薬の変色から決定した。
・[NH]/([NH]+[COOH])
上記のアミノ末端([NH])量とカルボキシル末端量([COOH])量により、活性末端合計量([NH]+[COOH])及びアミノ末端量の活性末端合計量に対する比([NH]/([NH]+[COOH]))を算出した。
(6)溶融せん断粘度ηs(Pa・s)
上記(2)で求めた融点+20℃(但し、非結晶性の場合はガラス転移温度+120℃)の温度条件下で、せん断速度1000sec-1における溶融せん断粘度ηsで流動性を評価した。具体的な測定方法は、英国ROSAND社製ツインキャピラリーレオメーターRH7−2型を使用し、オリフィスは、ダイ径1.0mm、ダイ入口角180度のもので、L/Dが16及び0.25、の2つのオリフィスを使用した。
[透明ポリアミドの評価]
(透明性:可視光ヘーズ)
透明性は、4mm厚みの上記成形体を、日本電色工業株式会社製ヘイズメーターNDH2000を用いて、JIS−K−7136に準拠し測定した濁度(Haze)(%)で評価した。
<透明性の評価基準>
透明性は、濁度が低い方が高く、良い。以下の基準で評価した。
A: 0%≦濁度<20%
B: 20%≦濁度<50%
C: 50%≦濁度
(流動性)
流動性は、上記ポリアミド組成物の融点+20℃(但し、非結晶性の場合はガラス転移温度+120℃)の温度条件下での、せん断速度1000sec−1の溶融せん断粘度ηsで評価した。具体的な測定方法は、英国ROSAND社製ツインキャピラリーレオメーターRH7−2型を使用し、オリフィスは、ダイ径1.0mm、ダイ入口角180度のもので、L/Dが16及び0.25、の2つのオリフィスを使用した。
<流動性の評価基準>
流動性は、上記の溶融せん断粘度ηsが低い方が良い。以下の基準で評価した。
AA : ηs≦200(Pa・s)
A : 200<ηs≦500(Pa・s)
B : 500<ηs≦800(Pa・s)
C : 800(Pa・s)<ηs
(耐金型汚染性)
ポリアミドあるいはポリアミド組成物を用いて、射出成形機にてJIS−K7139に準拠し、平板試験片(60mm×60mm×2mm厚)を作製した。射出成形装置として日精樹脂工業(株)社製PS40Eを用い、この射出成形装置に上記試験片1個取りの金型を取り付けた。なお、シリンダー温度はポリアミド樹脂の融点+約10℃(例えば、PA2Me5Cでは340℃)に設定し、金型温度は40℃に設定した。さらに、射出:10秒、冷却:15秒、可塑化量:30mm(クッション量約10mm)の射出成形条件とした。
<耐金型汚染性の評価基準>
金型の固定側の汚れを500ショット連続射出後に、金型の固定側に付着物や曇りを、目視で確認した。耐金型汚染性は、付着物や汚れが少ない方が良い。以下の基準で評価した。
AA:金型の固定側に付着物や曇りが認められなかった場合
A’:金型の固定側に曇りのみが認められた場合
B :金型の固定側に付着物のみが認められた場合
C :金型の固定側に付着物および曇りが認められた場合
(染色性)
ポリアミドおよびポリアミド組成物に、顔料(住化カラー製 商品名:Sumitone Cyanine Blue GH)を30ppm添加し、ペレットを作製して染色性を評価した。染色性は、日本電色工業(株)製の色差計ND−300Aで測定し、b値で判定した。
<染色性の評価基準>
染色前のペレットと染色したペレットのb値の差を算出し、染色性の指標とした。
染色性は、b値の差が大きい方が、良い。以下の基準で評価した。
AA : 15≦b値の差
A : 10≦b値の差<15
B : 5≦b値の差<10
C : b値の差< 5
(耐衝撃性)
ポリアミド成形体(試験片)で前述した多目的試験片(4mm厚)を用いて、ISO−179に準じて、ノッチ付シャルピー衝撃強度を測定した。
<耐衝撃性の評価基準>
耐衝撃性は、ノッチ付シャルピー衝撃強度が高いほど高く、良い。以下の基準で評価した。
AA :8(kJ/m)以上
A :6(kJ/m)以上、8(kJ/m)未満
B :4(kJ/m)以上、6(kJ/m)未満
C :4(kJ/m)未満
(高温滞留時の耐衝撃性)
ポリアミド成形体(試験片)で前述した多目的試験片を作製するときに、熱滞留無しの多目的試験片(4mm厚)を用いて、ISO−179に準じてノッチ付シャルピー衝撃強度を測定し、その差を求めた。
<高温滞留時の耐衝撃性の評価基準>
高温滞留時の耐衝撃性は、熱滞留後の試験片のノッチ付シャルピー衝撃強度が高いほど高く、良い。以下の基準で評価した。
AA :8(kJ/m)以上
A :6(kJ/m)以上、8(kJ/m)未満
B :4(kJ/m)以上、6(kJ/m)未満
C :4(kJ/m)未満
(高温滞留時の耐変色性)
ポリアミド成形体(試験片)で前述した多目的試験片を作製するときに、熱滞留無しの多目的試験片(4mm厚)と、射出成形機内で、30分間熱滞留させた後に、2ショット成形し、2ショット目の熱滞留させた多目的試験片(4mm厚)を用いて、それぞれ、日本電色工業(株)製の色差計ND−300Aで測定し、b値で判定した。
<高温滞留時の耐変色性の評価基準>
高温滞留時の耐変色性は、熱滞留無しと有りの差が小さい方が高く、良い。以下の基準で評価した。
AA :b値の差が5未満
A :b値の差が5以上10未満
B :b値の差が10以上15未満
C :b値の差が15以上
[実施例1〜10、比較例1、2]
表2に、実施例1〜10、比較例1、2のポリアミド組成物および成形体の評価結果について、それぞれ示した。下記表2より、本発明のポリアミド組成物および成形体は、透明性、流動性、耐金型汚染性、染色性、耐衝撃性に優れ、実施例5〜7および10の成形体は、さらに高温滞留時の耐衝撃性および高温滞留時の耐変色性に優れることがわかる。
本発明の透明ポリアミド組成物および成形体は、透明が必要な電子機器の筐体やカバー、レンズ、眼鏡フレーム、水ろ過装置用のフィルターボール、空気圧システム用フィルターカップ、センサー等として、産業上の利用可能性を有している。

Claims (13)

  1. ジアミン(a)と、少なくとも脂環族ジカルボン酸(b−1)を10モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA−a1)および/または(PA−a2)と、
    ジアミン(a)と、少なくともイソフタル酸(b−2)を50モル%以上含むジカルボン酸(b)を構成単位とするポリアミド(PA−b)とを含有する透明ポリアミド組成物であって、
    該透明ポリアミド組成物の融解エンタルピーが25J/g未満であり、
    前記ポリアミド(PA−a1)が、前記ジアミン(a)中に、炭素原子数4〜16の分岐あるいは脂環構造を有するジアミン(a−1)を10モル%以上含有し、
    前記ポリアミド(PA−a2)が、前記ジアミン(a)中に、炭素原子数4〜13の直鎖状飽和脂肪族ジアミン(a−2)を90モル%以上含有および前記ジカルボン酸(b)中にイソフタル酸(b−2)を25モル%以上含有する透明ポリアミド組成物。
  2. さらに無機充填材を20質量%以下の範囲で含有する請求項1に記載の透明ポリアミド組成物。
  3. 前記ポリアミド(PA−a1)および前記ポリアミド(PA−a2)の融解エンタルピーが、2J/g以上、前記ポリアミド(PA−b)の融解エンタルピーが、2J/g未満である請求項1または2に記載の透明ポリアミド組成物。
  4. 前記透明ポリアミド(PA−a1)および前記ポリアミド(PA−a2)の融解エンタルピーが、2J/g以上40J/g未満である請求項1〜3いずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  5. 前記ポリアミド(PA−a1)および前記ポリアミド(PA−a2)の融点が200℃を超える請求項1〜4いずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  6. 前記ポリアミド(PA−a1)の構成単位である前記ジアミン(a)中の脂環構造を有するジアミン含有量が20モル%未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  7. 前記ポリアミド(PA−a1)および前記ポリアミド(PA−a2)における前記ジカルボン酸(b)中の前記脂環族ジカルボン酸(b−1)の含有量が25モル%を超える請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  8. 前記ポリアミド(PA−a1)および/または前記ポリアミド(PA−a2)に含まれる炭素原子Cの数/窒素原子Nの数の比と、前記ポリアミド(PA−b)に含まれる炭素原子Cの数/窒素原子Nの数の比の差が、2.0以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  9. 前記ポリアミド(PA−a1)の構成単位である前記ジアミン(a−1)の炭素原子数が4〜13の範囲である請求項1〜8のいずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  10. 前記ポリアミド(PA−a1)、前記ポリアミド(PA−a2)および前記ポリアミド(PA−b)総量に対する前記ポリアミド(PA−b)の含有量が30質量%以上である請求項1〜9のいずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  11. 透明ポリアミド組成物総量100質量部に対し、0.01質量部以上のリン酸化合物を含有する請求項1〜8いずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物。
  12. 請求項11記載の透明ポリアミド組成物成形体の製造方法であって、前記(a)ジアミンと、前記(b)ジカルボン酸を重合反応してポリアミドを製造する工程で前記リン酸化合物を添加する透明ポリアミド組成物成形体の製造方法。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の透明ポリアミド組成物からなる成形体。
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