JP2019089905A - ポリアミド組成物及び成形品 - Google Patents
ポリアミド組成物及び成形品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019089905A JP2019089905A JP2017218454A JP2017218454A JP2019089905A JP 2019089905 A JP2019089905 A JP 2019089905A JP 2017218454 A JP2017218454 A JP 2017218454A JP 2017218454 A JP2017218454 A JP 2017218454A JP 2019089905 A JP2019089905 A JP 2019089905A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyamide
- polyamide composition
- mass
- less
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
Description
本発明の第1態様に係るポリアミド組成物は、(A)脂肪族ポリアミド、(B)ジアミン単位とジカルボン酸単位とを含有する半芳香族ポリアミド、(C1)難燃剤、(C2)難燃助剤、(D)白色顔料、及び、(E)紫外線吸収剤を含有するポリアミド組成物であって、前記ポリアミド組成物のtanδピーク温度が90℃以上であり、且つ、前記ポリアミド組成物に含まれる(D)白色顔料に対する(E)紫外線吸収剤の質量比(E)/(D)が0.15以上2.50未満である。
本実施形態のポリアミド組成物は以下の(A)〜(E)を含有する。
(A)脂肪族ポリアミド;
(B)ジアミン単位とジカルボン酸単位とを含有する半芳香族ポリアミド;
(C1)難燃剤;
(C2)難燃助剤;
(D)白色顔料;
(E)紫外線吸収剤。
ポリアミド組成物の分子量の指標としては、重量平均分子(Mw)を利用できる。
(A)脂肪族ポリアミド及び前記(B)半芳香族ポリアミドのうち、数平均分子量Mnが500以上2000以下であるものの合計含有量は、ポリアミド組成物中のポリアミド全質量に対して、0.5質量%以上2.5質量%未満が好ましく、0.8質量%以上2.5質量%未満がより好ましく、1.0質量%以上2.5質量%未満がさらに好ましく、1.2質量%以上2.5質量%未満が特に好ましく、1.4質量%以上2.5質量%未満がもっと好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物の分子量分布は、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)を指標とする。
ポリアミド組成物のtanδピーク温度の下限値は、90℃であり、105℃が好ましく、110℃がより好ましく、115℃がさらに好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物において、アミノ末端量とカルボキシル末端量との総モル量に対するアミノ末端のモル量の比{アミノ末端量/(アミノ末端量+カルボキシル末端量)}は0.1以上0.5未満が好ましく、0.25以上0.4未満がより好ましく、0.25以上0.35未満がさらに好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物において、(D)白色顔料に対する(E)紫外線吸収剤の質量比((E)紫外線吸収剤/(D)白色顔料)は0.15以上2.50未満であり、0.15以上2.0以下が好ましく、0.20以上2.0以下がより好ましく、0.30以上1.5以下がさらに好ましく、0.30以上1.0以下が特に好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれる(A)脂肪族ポリアミドは、以下の(1)又は(2)の構成単位を含有することが好ましい。
(1)(A−a)脂肪族ジカルボン酸単位と(A−b)脂肪族ジアミン単位とを含有すること。
(2)(A−c)ラクタム単位及びアミノカルボン酸単位からなる群より選択される少なくとも1種を含有すること。
(A−a)脂肪族ジカルボン酸単位を構成する脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、炭素数3以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状飽和脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
(A−b)脂肪族ジアミン単位を構成する脂肪族ジアミンとしては、例えば、炭素数2以上20以下の直鎖状飽和脂肪族ジアミン、又は、炭素数3以上20以下の分岐鎖状飽和脂肪族ジアミン等が挙げられる。
(A)脂肪族ポリアミドは、(A−a)脂肪族ジカルボン酸単位と(A−b)脂肪族ジアミン単位との代わりに、(A−c)ラクタム単位及びアミノカルボン酸単位からなる群より選択される少なくとも1種を含有することができる。このような単位を含むことにより、靭性に優れるポリアミドが得られる傾向にある。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれる(B)半芳香族ポリアミドは、ジアミン単位とジカルボン酸単位とを含有するポリアミドである。
(B−a)ジカルボン酸単位としては、特に限定されず、例えば、芳香族ジカルボン酸単位、脂肪族ジカルボン酸単位、脂環族ジカルボン酸単位等が挙げられる。
イソフタル酸単位以外の芳香族ジカルボン酸単位を構成する芳香族ジカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、ナフチル基等の芳香族基を有するジカルボン酸が挙げられる。芳香族ジカルボン酸の芳香族基は、無置換でもよく、置換基を有していてもよい。
脂肪族ジカルボン酸単位を構成する脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数3以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状飽和脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
脂環族ジカルボン酸単位(以下、「脂環式ジカルボン酸単位」と称する場合がある)を構成する脂環族ジカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、脂環構造の炭素数が3以上10以下の脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。中でも、脂環族ジカルボン酸としては、脂環構造の炭素数が5以上10以下の脂環族ジカルボン酸が好ましい。
(B)半芳香族ポリアミドを構成する(B−b)ジアミン単位は、特に限定されず、例えば、芳香族ジアミン単位、脂肪族ジアミン単位、脂環族ジアミン単位等が挙げられる。中でも、(B)半芳香族ポリアミドを構成する(B−b)ジアミン単位としては、炭素数4以上10以下のジアミン単位を含むことが好ましく、炭素数6以上10以下のジアミン単位を含むことがより好ましい。
脂肪族ジアミン単位を構成する脂肪族ジアミンとしては、例えば、炭素数4以上20以下の直鎖状飽和脂肪族ジアミン等が挙げられる。
脂環族ジアミン単位を構成する脂環族ジアミン(以下、「脂環式ジアミン」とも称する場合がある)としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロペンタンジアミン等が挙げられる。
芳香族ジアミン単位を構成する芳香族ジアミンとしては、芳香族を含有するジアミンであれば以下に限定されるものではない。芳香族ジアミンとして具体的には、例えば、メタキシリレンジアミン等が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれるポリアミド((A)脂肪族ポリアミド及び(B)半芳香族ポリアミド)の末端は、公知の末端封止剤により末端封止されていてもよい。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれるポリアミド((A)脂肪族ポリアミド及び(B)半芳香族ポリアミド)を製造する際に、ジカルボン酸の添加量とジアミンの添加量とは、同モル量付近であることが好ましい。重合反応中のジアミンの反応系外への逃散分もモル比においては考慮して、ジカルボン酸全体のモル量1に対して、ジアミン全体のモル量は、0.9以上1.2以下が好ましく、0.95以上1.1以下がより好ましく、0.98以上1.05以下がさらに好ましい。
(1)ジカルボン酸単位を構成するジカルボン酸と、ジアミン単位を構成するジアミンとの組み合わせを重合して重合体を得る工程。
82)ラクタム単位を構成するラクタム、及び、アミノカルボン酸単位を構成するアミノカルボン酸からなる群より選ばれる1種以上を重合して重合体を得る工程。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれるポリアミド((A)脂肪族ポリアミド及び(B)半芳香族ポリアミド)のポリマー末端としては、特に限定されないが、以下の1)〜4)に分類され、定義することができる。
[(A)脂肪族ポリアミドの特性]
(A)脂肪族ポリアミドの分子量、融点Tm2、結晶化エンタルピーΔH、及び、tanδピーク温度は、下記構成とすることができ、具体的には下記に示す方法により測定することができる。
(A)脂肪族ポリアミドの分子量の指標としては、重量平均分子量を利用できる。(A)脂肪族ポリアミドの重量平均分子量(Mw(A))は10000以上50000以下が好ましく、15000以上45000以下がより好ましく、20000以上40000以下がさらに好ましく、25000以上35000以下が特に好ましい。
(A)脂肪族ポリアミドの分子量分布は、(A)脂肪族ポリアミドの重量平均分子量(Mw(A))/(A)脂肪族ポリアミドの数平均分子量(Mn(A))を指標とする。
(A)脂肪族ポリアミドの融点Tm2の下限値は、220℃が好ましく、230℃がより好ましく、240℃がさらに好ましい。
(A)脂肪族ポリアミドの結晶化エンタルピーΔHの下限値は、機械的性質、特に吸水剛性、熱時剛性の観点から、30J/gが好ましく、40J/gがより好ましく、50J/gがさらに好ましく、60J/gが特に好ましい。一方、(A)脂肪族ポリアミドの結晶化エンタルピーΔHの上限値は、特に限定されず、高いほど好ましい。
(A)脂肪族ポリアミドのtanδピーク温度は、40℃以上が好ましく、50℃以上110℃以下がより好ましく、60℃以上100℃以下がさらに好ましく、70℃以上95℃以下が特に好ましく、80℃以上90℃以下が最も好ましい。
(B)半芳香族ポリアミドの分子量、ギ酸相対粘度(VR(B))、融点Tm2、結晶化エンタルピーΔH、tanδピーク温度、アミノ末端量及びカルボキシ末端量は、下記構成とすることができ、具体的には下記に示す方法により測定することができる。
(B)半芳香族ポリアミドの分子量の指標としては、(B)半芳香族ポリアミドの重量平均分子量(Mw(B))を利用できる。
(B)半芳香族ポリアミドの分子量分布は、(B)半芳香族ポリアミドの重量平均分子量(Mw(B))/(B)半芳香族ポリアミドの数平均分子量(Mn(B))を指標とする。
本明細書において、(B)半芳香族ポリアミドのギ酸相対粘度(VR)は、(B)半芳香族ポリアミドのギ酸溶液の相対粘度であり、(B)半芳香族ポリアミドのギ酸溶液が有する粘度とギ酸自身が有する粘度とを比較した相対粘度ということができる。
(B)半芳香族ポリアミドのMw(B)/VR(B)は分子量と流動性との指標である。
(B)半芳香族ポリアミドの結晶化エンタルピーΔHは、機械的性質、特に吸水剛性、熱時剛性の観点から、15J/g以下が好ましく、10J/g以下がより好ましく、5J/g以下がさらに好ましく、0J/gが特に好ましい。
(B)半芳香族ポリアミドのtanδピーク温度は、70℃以上が好ましく、100℃以上160℃以下がより好ましく、110℃以上150℃以下がさらに好ましく、120℃以上145℃以下が特に好ましく、130℃以上140℃以下が最も好ましい。
(B)半芳香族ポリアミドのアミノ末端量は、(B)半芳香族ポリアミド1gに対して、5μg以上100μg以下であり、10μg以上90μg以下が好ましく、20μg以上80μg以下がより好ましく、30μg以上70μg以下がさらに好ましく、40μg以上60μg以下が特に好ましい。
(B)半芳香族ポリアミドのカルボキシル末端量は、(B)半芳香族ポリアミド1gに対して、50μg以上300μg以下であり、100μg以上280μg以下が好ましく、150μg以上260μg以下がより好ましく、180μg以上250μg以下がさらに好ましく、190μg以上240μg以下が特に好ましい。
(A)脂肪族ポリアミドの重量平均分子量Mw(A)と(B)半芳香族ポリアミドの重量平均分子量Mw(B)との差{Mw(A)−Mw(B)}は10000以上が好ましく、11000以上がより好ましく、12000以上がさらに好ましく、13000以上が特に好ましく、14000以上が最も好ましい。
ポリアミド((A)脂肪族ポリアミド及び(B)半芳香族ポリアミド)のアミノ末端量とカルボキシル末端量との合計量は、ポリアミド1gに対して、150μg以上350μg以下であり、160μg以上330μg以下が好ましく、170μg以上320μg以下がより好ましく、180μg以上300μg以下がさらに好ましく、190μg以上280μg以下が特に好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれる(C1)難燃剤としては、ハロゲン元素を含む難燃剤であれば、特に限定されるものではない。(C1)難燃剤としては、例えば、塩素系難燃剤や臭素系難燃剤等が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物は、(C2)難燃助剤を含有することにより、難燃性により優れるポリアミド組成物とすることができる。
本実施形態のポリアミド組成物は、(D)白色顔料を含有する。
本実施形態のポリアミド組成物は、(E)紫外線吸収剤を含有する。
本実施形態のポリアミド組成物は、上記(A)〜(E)の各成分に加えて、(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体をさらに含有してもよい。(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体を含有することにより、靭性、剛性等の機械物性により優れるポリアミド組成物とすることができる。
α,β不飽和ジカルボン酸無水物を共重合成分として含む重合体としては、難燃性を向上させる効率(添加量が少なくて発現する)の観点で、芳香族ビニル化合物とα,β不飽和ジカルボン酸無水物との共重合体が好ましい。
α,β不飽和ジカルボン酸無水物で変性された重合体としては、例えば、α,β不飽和ジカルボン酸無水物で変性されたポリフェニレンエーテルやポリプロピレン等が挙げられる。中でも、α,β不飽和ジカルボン酸無水物で変性された重合体としては、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテルが好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物は、上記(A)〜(F)の各成分に加えて、(G)充填材をさらに含有してもよい。(G)充填材を含有することにより、靭性及び剛性等の機械物性により優れるポリアミド組成物とすることができる。
まず、ポリアミド組成物の成形品を、ギ酸等の、ポリアミドが可溶な溶媒で溶解する。次いで、得られた不溶成分の中から、例えば100本以上の充填材を任意に選択する。次いで、充填材を光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡等で観察することで求めることができる。
[(C1)難燃剤の含有量]
本実施形態のポリアミド組成物中の(C1)難燃剤の含有量は、ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましく、5質量%以上15質量%以下がさらに好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物中の(C2)難燃助剤の含有量は、ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上10質量%が好ましく、1質量%以上10質量%がより好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれる(C1)難燃剤及び(C2)難燃助剤の特に好ましい組み合わせとしては、(C1)難燃剤が臭素化ポリスチレンであり、臭素化ポリスチレンの含有量がポリアミド組成物の総質量に対して、6質量%以上15質量%以下であり、且つ、(C2)難燃助剤が三酸化二アンチモン(Sb2O3)であり、三酸化二アンチモン(Sb2O3)の含有量がポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上4質量%以下である。
本実施形態のポリアミド組成物中の(D)白色顔料の含有量は、ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物中の(E)紫外線吸収剤の含有量は、ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.3質量%以上3質量%以下がより好ましく、0.4質量%以上3質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以上3質量%以下が特に好ましい。
ポリアミド組成物中の(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体の含有量は、ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上20質量%以下が好ましく、0.5質量%以上20質量%以下がより好ましく、1質量%以上15質量%以下がさらに好ましく、1質量%以上10質量%以下が特に好ましい。
ポリアミド組成物中の(G)充填材の含有量は、ポリアミド組成物の総質量に対して、1質量%以上80質量%以下が好ましく、10質量%以上70質量%以下がより好ましく、30質量%以上70質量%以下がさらに好ましく、30質量%以上60質量%以下が特に好ましく、40質量%以上60質量%以下が最も好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物中の(C1)難燃剤、(C2)難燃助剤、(D)白色顔料、(E)紫外線吸収剤、(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体、及び、(G)充填材、の合計含有量は、ポリアミド組成物の総質量に対して、10質量%以上90質量%以下が好ましく、30質量%以上80質量%以下がより好ましく、40質量%以上75質量%以下がさらに好ましい。本実施形態のポリアミド組成物中の上記(C1)〜(G)の成分の合計含有量が上記下限値以上であることにより、強度、剛性及び難燃性等により優れるポリアミド組成物を得ることができる。また、適正な溶融粘度を有し、加工性により優れるポリアミド組成物を得ることができる。
本実施形態のポリアミド組成物には、上記(A)〜(G)の各成分に加えて、本実施形態のポリアミド組成物の効果を損なわない範囲で、ポリアミドに慣用的に用いられる(H)その他添加剤を含有させることもできる。(H)その他添加剤としては、例えば、(H1)成形性改良剤及び潤滑材、(H2)劣化抑制剤、(H3)造核剤、(H4)熱安定剤、(H5)上記(A)脂肪族ポリアミド及び(B)半芳香族ポリアミド以外のその他樹脂等が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれる(H1)成形性改良剤及び潤滑材としては、特に限定されないが、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、炭素数8以上40以下の直鎖状又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和脂肪族モノカルボン酸等が挙げられる。
高級脂肪酸金属塩とは、高級脂肪酸の金属塩である。
高級脂肪酸エステルとは、高級脂肪酸とアルコールとのエステル化物である。
高級脂肪酸アミドとは、高級脂肪酸のアミド化合物である。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれる(H2)劣化抑制剤は、熱劣化、熱時の変色防止、及び、耐熱エージング性の向上を目的として用いられる。
(H3)造核剤とは、添加により以下の(1)〜(3)のうち少なくともいずれか1つの効果が得られる物質のことを意味する。
(1)ポリアミド組成物の結晶化ピーク温度を上昇させる効果。
(2)結晶化ピークの補外開始温度と補外終了温度との差を小さくする効果。
(3)得られる成形品の球晶を微細化又はサイズの均一化させる効果。
(H4)熱安定剤としては、以下に制限されないが、例えば、フェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、アミン系熱安定剤、元素周期律表の第3族、第4族及び第11〜14族の元素の金属塩、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
フェノール系熱安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヒンダードフェノール化合物等が挙げられる。ヒンダードフェノール化合物は、ポリアミド等の樹脂や繊維に優れた耐熱性及び耐光性を付与する性質を有する。
リン系熱安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニル(トリデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、4,4'−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−テトラ−トリデシル)ジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4'−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、4,4'−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)−ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、テトラ(C1〜C15混合アルキル)−4,4'−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、4,4'−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)−ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10−ジ−ヒドロ−9−オキサ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、水素化−4,4'−イソプロピリデンジフェニルポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)−ビス(4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル))−1,6−ヘキサノールジホスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、トリス(4、4'−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル))ホスファイト、トリス(1,3−ステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、2、2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、2,2−メチレンビス(3−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスファイト等が挙げられる。
アミン系熱安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α,α'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β',β'−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物等が挙げられる。
元素周期律表の第3族、第4族及び第11〜14族の元素の金属塩としては、これらの族に属する金属の塩であれば何ら制限されることはない。
アルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物に含まれる(H6)その他樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性樹脂、ゴム成分等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、上記(A)脂肪族ポリアミド及び上記(B)半脂肪族ポリアミド以外のポリアミド、ポリエーテル系樹脂、縮合系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、含ハロゲンビニル化合物系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物の製造方法としては、(A)脂肪族ポリアミドと、上記(B)〜(E)の各成分、並びに、必要に応じて、(F)及び(G)の各成分と、を混合する方法であれば、特に限定されるものではない。
本実施形態の成形品は、上記実施形態のポリアミド組成物を成形してなる。
本実施形態の成形品は、上記実施形態のポリアミド組成物を含み、機械的性質(特に、引張強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃)、表面外観性等に優れ、様々な用途に用いることができる。
[(A)脂肪族ポリアミド]
A−1:ポリアミド66
A−2:ポリアミド6(宇部興産製、型番:SF1013A、Mw=26000、Mw/Mn=2.0)
B−1:ポリアミド6I
B−2:ポリアミド6I/6T(エムス社製、型番:G21、Mw=27000、Mw/Mn=2.2、VR=27、Mw/VR=1000、ジカルボン酸単位のイソフタル酸単位の比率は70モル%)
B−3:ポリアミド6I(高分子量)
B−4:ポリアミド66/6I
B−5:ポリアミドMXD6(東洋紡社製、商品名:東洋紡ナイロン、T−600、ジカルボン酸単位のイソフタル酸単位の比率は0モル%)
C1:臭素化ポリスチレン(ALBEMARLE CORPORATION社製、商品名:「SAYTEX(登録商標)HP−7010G」(元素分析より求めた臭素含有量:67質量%))
C2:三酸化二アンチモン(第一エフ・アール社製、商品名:「三酸化アンチモン」)
D:硫化亜鉛(ZnS)(SACHTOLITH HD−S)
E−1:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(UVA−1)(アデカスタブLA‐31)
E−2:トリアジン系紫外線吸収剤(UVA−2)(Tinuvin1600)
F:無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル
G:ガラス繊維(GF)(日本電気硝子製、商品名「ECS03T275H」平均繊維径10μmφ、カット長3mm)
脂肪族ポリアミドA−1、半芳香族ポリアミドB−1、B−4、B−5、及び、(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体の各製造方法について以下に詳細を説明する。なお、下記製造方法によって、得られた脂肪族ポリアミドA−1、並びに、半芳香族ポリアミドB−1、B−4及びB−5は、窒素気流中で乾燥し、水分率を約0.2質量%に調整してから、後述の実施例及び比較例におけるポリアミド組成物の原料として用いた。
「熱溶融重合法」によりポリアミドの重合反応を以下のとおり実施した。
まず、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩1500gを蒸留水1500gに溶解させて、原料モノマーの等モル50質量%均一水溶液を作製した。この水溶液を、内容積5.4Lのオートクレーブに仕込み、窒素置換した。次いで、110〜150℃の温度下で撹拌しながら、溶液濃度70質量%まで水蒸気を徐々に抜いて濃縮した。次いで、内部温度を220℃に昇温した。このとき、オートクレーブは1.8MPaまで昇圧した。そのまま1時間、内部温度が245℃になるまで、水蒸気を徐々に抜いて圧力を1.8MPaに保ちながら1時間反応させた。次いで、1時間かけて圧力を降圧した。次いで、オートクレーブ内を真空装置で650torr(86.66kPa)の減圧下に10分維持した。このとき、重合の最終内部温度は265℃であった。次いで、窒素で加圧し下部紡口(ノズル)からストランド状にし、水冷、カッティングを行いペレット状で排出して、100℃、窒素雰囲気下で12時間乾燥し、脂肪族ポリアミドA−1(ポリアミド66)を得た。
「熱溶融重合法」によりポリアミドの重合反応を以下のとおり実施した。
まず、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩1500g、並びに、全等モル塩成分に対して1.5モル%過剰のアジピン酸、及び、0.5モル%の酢酸を蒸留水1500gに溶解させ、原料モノマーの等モル50質量%均一水溶液を作製した。次いで、 110〜150℃の温度下で撹拌しながら、溶液濃度70質量%まで水蒸気を徐々に抜いて濃縮した。次いで、内部温度を220℃に昇温した。このとき、オートクレーブは1.8MPaまで昇圧した。そのまま1時間、内部温度が245℃になるまで、水蒸気を徐々に抜いて圧力を1.8MPaに保ちながら1時間反応させた。次いで、30分かけて圧力を降圧した。次いで、オートクレーブ内を真空装置で650torr(86.66kPa)の減圧下に10分維持した。このとき、重合の最終内部温度は265℃であった。次いで、窒素で加圧し下部紡口(ノズル)からストランド状にし、水冷、カッティングを行いペレット状で排出して、100℃、窒素雰囲気下で12時間乾燥し、半芳香族ポリアミドB−1(ポリアミド6I)を得た。
「熱溶融重合法」によりポリアミドの重合反応を以下のとおり実施した。
まず、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩1500g、並びに、全等モル塩成分に対して1.0モル%過剰のアジピン酸、及び、0.5モル%の酢酸を蒸留水1500gに溶解させ、原料モノマーの等モル50質量%均一水溶液を作製した。次いで、 110〜150℃の温度下で撹拌しながら、溶液濃度70質量%まで水蒸気を徐々に抜いて濃縮した。その後、内部温度を220℃に昇温した。このとき、オートクレーブは1.8MPaまで昇圧した。そのまま1時間、内部温度が245℃になるまで、水蒸気を徐々に抜いて圧力を1.8MPaに保ちながら1時間反応させた。次いで、 30分かけて圧力を降圧した。次いで、 オートクレーブ内を真空装置で650torr(86.66kPa)の減圧下に10分維持した。このとき、重合の最終内部温度は265℃であった。次いで、 窒素で加圧し下部紡口(ノズル)からストランド状にし、水冷、カッティングを行いペレット状で排出して、100℃、窒素雰囲気下で12時間乾燥し、半芳香族ポリアミドB−3(ポリアミド6I)を得た。
「熱溶融重合法」によりポリアミドの重合反応を以下のとおり実施した。
まず、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩1044g、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとの等モル塩456g、及び、全等モル塩成分に対して0.5モル%過剰のアジピン酸を蒸留水1500gに溶解させ、原料モノマーの等モル50質量%均一水溶液を作製した。次いで、110〜150℃の温度下で撹拌しながら、溶液濃度70質量%まで水蒸気を徐々に抜いて濃縮した。次いで、内部温度を220℃に昇温した。このとき、オートクレーブは1.8MPaまで昇圧した。そのまま1時間、内部温度が245℃になるまで、水蒸気を徐々に抜いて圧力を1.8MPaに保ちながら1時間反応させた。次いで、1時間かけて圧力を降圧した。次いで、オートクレーブ内を真空装置で650torr(86.66kPa)の減圧下に10分維持した。このとき、重合の最終内部温度は265℃であった。次いで、窒素で加圧し下部紡口(ノズル)からストランド状にし、水冷、カッティングを行いペレット状で排出して、100℃、窒素雰囲気下で12時間乾燥し、半芳香族ポリアミドB−4(ポリアミド66/6I)を得た。
2,6−ジメチルフェノールを酸化重合して得られた還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定)0.52のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)(以下、「ポリフェニレンエーテル」と略記する場合がある)を100質量部と、相溶化剤として無水マレイン酸を1.0質量部とを用いた。上流側に1ヶ所(以下top−Fと略記)と、押出機中央部並びにダイに近い下流側の2ヶ所に供給口(以下押出機中央部をside−1、ダイに近い下流側をside−2とそれぞれ略記する場合がある)を有する二軸押出機(Werner&Pfleiderer社製:ZSK−40)のside−1とside−2とは塞いだ状態にして、シリンダー設定温度320℃、スクリュー回転300rpm、吐出量20.15kg/hrの条件下で、ポリフェニレンエーテルと無水マレイン酸とをドライブレンドしたものをtop−Fより供給した。次いで、溶融混練してストランド状に取り出し、ストランドバス(水槽)で冷却した。次いで、カッターで造粒し、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテルのペレットを得た。
まず、実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物のペレットを、窒素気流中で乾燥し、ポリアミド組成物中の水分量を500ppm以下にした。次いで、水分量を調整した各ポリアミド組成物のペレットを用いて下記の方法を用いて、各種物性及び各種評価を実施した。
日精工業(株)製PS40E射出成形機を用い、シリンダー温度290℃、金型温度を100℃に設定し、射出10秒、冷却10秒の射出成形条件で、JIS−K7139に準じた成形品を成形した。この成形品を、動的粘弾性評価装置(GABO社製、EPLEXOR500N)を用いて、以下の条件で測定した。
測定モード:引張
測定周波数:8.00Hz
昇温速度:3℃/分
温度範囲:マイナス100〜250℃
(1)ポリアミド組成物の数平均分子量及び重量平均分子量
実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、下記測定条件のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて測定した。次いで、GPCで得られた値を元に、Mw(A)−Mn(B)及び分子量分布Mw/Mnを計算した。また、ポリアミド組成物中の総ポリアミドのうち、数平均分子量Mnが500以上2000以下であるポリアミドの含有量(質量%)は、GPCを用いて得られる各試料の溶出曲線(縦軸:検出器から得られるシグナル強度、横軸:溶出時間)から、ベースラインと溶出曲線とによって囲まれる数平均分子量500以上2000未満の領域の面積、及び、ベースラインと溶出曲線とによって囲まれる全数平均分子量の領域の面積より算出した。
測定装置:東ソー株式会社製、HLC−8020
溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール溶媒
標準サンプル:PMMA(ポリメチルメタクリレート)標準サンプル(ポリマーラボラトリー社製)換算
GPCカラム:TSK−GEL GMHHR−M及びG1000HHR
実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物において、ポリマー末端に結合するアミノ末端量を、中和滴定により以下のとおり測定した。
実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物において、ポリマー末端に結合するカルボキシル末端量を、中和滴定により以下のとおり測定した。
(2)及び(3)で得られたアミノ末端量([NH2])とカルボキシル末端量([COOH])とを用いて、活性末端合計量([NH2]+[COOH])、及び、アミノ末端量の活性末端合計量に対する比([NH2]/([NH2]+[COOH]))を算出した。
半芳香族ポリアミドB−1〜B−5をギ酸に溶解し、ASTM―D789に準じて測定した。
(1)成形品の製造
装置は日精工業(株)製、「FN3000」を用いた。シリンダー温度を290℃、金型温度を100℃に設定し、射出10秒、冷却10秒の射出成形条件で、各ポリアミド組成物を用いて100ショットまで成形を行い、成形品(ISO試験片)を得た。
成形時の離形の際、金型に固着した割合が100ショットの内、何%であるかについて、以下の評価基準により成形性を評価した。
(評価基準)
A:10%以下
B:10%より大きく20%以下
C:20%より大きく50%以下
D:50%より大きい
得られた成形品の外観に関して、成形品のつかみ部を、光沢計(HORIBA製IG320)を用いてJIS−K7150に準じて60度グロスを測定した。測定した表面光沢値から、以下の評価基準により外観を評価した。
(評価基準)
A:60以上
B:55以上60未満
C:50以上55未満
D:50未満
[評価1]で得られた成形品を、スガ試験機(株)製WEL−SUN−DCH型サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を用いて、ブラックパネル温度65℃、湿度50%RH、水噴霧なしという条件にて100時間暴露した。耐候試験後の評価方法としては、暴露前後の成形品の色調を測定し、日本電色社製色差計ND−300Aを用いて色差を求めた。色差(ΔE)が小さい程耐候性が良好であると評価した。
UL94(米国Under Writers Laboratories Incで定められた規格)の方法を用いて測定を行った。なお、試験片(長さ127mm、幅12.7mm、厚み1.6mm)は、射出成形機(日精工業(株)製PS40E)にUL試験片の金型(金型温度=100℃)を取り付けて、シリンダー温度:290℃で、各ポリアミド組成物を成形することにより作製した。射出圧力はUL試験片成形する際の完全充填圧力+2%の圧力で行った。難燃等級は、UL94規格(垂直燃焼試験)に準じた。
長さ127mm、幅12.7mm、厚み1.6mmの形状の長さ方向の両端から、溶融樹脂が流れ込み、長さ方向の中央部にウエルドが形成されるような金型を取り付けた射出成形機(日精工業(株)製PS40E)で、各ポリアミド組成物の成形を行い、試験片を得た。この成形した試験片をチャック間距離50mm、引張速度50mm/minにした以外は、ASTMD638に準拠した方法で引張試験を実施し、引張強度を求めた。また、試験片を恒温恒湿(23℃、50RH%)雰囲気下に放置し吸水平衡に達した後、ASTMD638に準拠した方法で引張強度を測定した。吸水後引張強度保持率は下記式(i)を用いて求めた。
吸水後引張保持率(%)=吸水後引張強度/吸水前引張強度×100 ・・・(i)
装置は日精工業(株)製、「FN3000」を用いた。シリンダー温度を290℃、金型温度を100℃に設定し、射出10秒、冷却10秒の射出成形条件で、各ポリアミド組成物を用いて、成形品(ISO試験片)を得た。ロックウェル硬度(Mスケール)は、硬度計((株)明石製作所製、ARK−F3000)を用いて測定した。また、試験片を恒温恒湿(23℃、50RH%)雰囲気下に放置し吸水平衡に達した後、ロックウェル硬度を測定した。吸水後ロックウェル硬度保持率は下記式(ii)を用いて求めた。
吸水後ロックウェル硬度保持率(%)
=吸水後ロックウェル硬度/吸水前ロックウェル硬度×100 ・・・(ii)
東芝機械社製、TEM35mm2軸押出機(設定温度:280℃、スクリュー回転数300rpm)を用いて、押出機最上流部に設けられたトップフィード口より、(A)脂肪族ポリアミドA−1と、(B)半芳香族ポリアミドB−1、(C1)難燃剤、(C2)難燃助剤、(D)白色顔料、(E)紫外線吸収剤E−1、及び、(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体を予めブレンドしたものと、を供給した。また、押出機下流側(トップフィード口より供給された樹脂が充分溶融している状態)のサイドフィード口より(G)充填材を供給した。次いで、ダイヘッドより押し出された溶融混練物をストランド状で冷却し、ペレタイズして、ポリアミド組成物1のペレットを得た。配合量は(A)脂肪族ポリアミドA−1 18.8質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 10.2質量%、(C1)難燃剤10.0質量%、(C2)難燃助剤2.0質量%、(D)白色顔料2.0質量%、(E)紫外線吸収剤E−1 1.0質量%、(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体1.0質量%、及び、(G)充填材55質量%とした。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 17.3質量%、及び、(B)半芳香族ポリアミドB−1 11.7質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物2のペレットを得た。得られたポリアミド組成物2のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 17.3質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、及び、(B)半芳香族ポリアミドB−3 11.7質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物3のペレットを得た。得られたポリアミド組成物3のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 18.0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 12.0質量%、及び、(C1)難燃剤9.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物4のペレットを得た。得られたポリアミド組成物4のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 15.9質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 10.6質量%、(C1)難燃剤12.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 1.5質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物5のペレットを得た。得られたポリアミド組成物5のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 15.9質量%、及び、(B)半芳香族ポリアミドB−1 13.1質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物6のペレットを得た。得られたポリアミド組成物6のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 18.0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 12.0質量%、及び、(D)白色顔料1.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物7のペレットを得た。得られたポリアミド組成物7のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 16.8質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 11.2質量%、及び、(D)白色顔料3.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物8のペレットを得た。得られたポリアミド組成物8のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 17.6質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 11.9質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 0.5質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物9のペレットを得た。得られたポリアミド組成物9のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 16.2質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 10.8質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 3.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物10のペレットを得た。得られたポリアミド組成物10のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 38.9質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 25.6質量%、(C1)難燃剤22.2質量%、(C2)難燃助剤4.4質量%、(D)白色顔料4.4質量%、(E)紫外線吸収剤E−1 2.2質量%、(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体2.2質量%、及び、(G)充填材0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物11のペレットを得た。得られたポリアミド組成物11のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 17.3質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 11.7質量%、(E)紫外線吸収剤E−1 0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−2 1.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物12のペレットを得た。得られたポリアミド組成物12のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 18.5質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−2 8.0質量%、(C1)難燃剤12.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 1.5質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物13のペレットを得た。得られたポリアミド組成物13のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 4.7質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−5 31.9質量%、(C1)難燃剤3.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 0.4質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物14のペレットを得た。得られたポリアミド組成物14のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 0質量%、(A)脂肪族ポリアミドA−2 18.5質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−2 8.0質量%、(C1)難燃剤12.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 1.5質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物15のペレットを得た。得られたポリアミド組成物15のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 29.0質量%、及び、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物16のペレットを得た。得られたポリアミド組成物16のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 0質量%、及び、(B)半芳香族ポリアミドB−1 29.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物17のペレットを得た。得られたポリアミド組成物17のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、及び、(B)半芳香族ポリアミドB−4 29.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物18のペレットを得た。得られたポリアミド組成物18のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 18.5質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 12.4質量%、及び、(D)白色顔料0.1質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物19のペレットを得た。得られたポリアミド組成物19のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 14.4質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 9.6質量%、及び、(D)白色顔料7.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物20のペレットを得た。得られたポリアミド組成物20のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 18.0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 12.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物21のペレットを得た。得られたポリアミド組成物21のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 15.0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 10.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 5.0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物22のペレットを得た。得られたポリアミド組成物22のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表2に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 19.4質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−2 8.4質量%、(C1)難燃剤12.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 0.2質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物23のペレットを得た。得られたポリアミド組成物23のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 4.5質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−5 30.8質量%、(C1)難燃剤3.0質量%、(D)白色顔料3.5質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 0.2質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物24のペレットを得た。得られたポリアミド組成物24のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
配合量を(A)脂肪族ポリアミドA−1 0質量%、(A)脂肪族ポリアミドA−2 19.6質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−1 0質量%、(B)半芳香族ポリアミドB−2 8.4質量%、(C1)難燃剤12.0質量%、及び、(E)紫外線吸収剤E−1 0質量%に変更した以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリアミド組成物25のペレットを得た。得られたポリアミド組成物25のペレットを用いて、上記方法により成形品を製造し、各種物性及び評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
また、(B)半芳香族ポリアミドを含むが、(A)脂肪族ポリアミドを含まないポリアミド組成物17及び18(比較例2、3)から得られた成形品は、耐候変色性、並びに、吸水時のウエルド強度及びロックウェル硬度のうち、いずれかが不充分であった。
また、(B)半芳香族ポリアミドを含むが、(D)白色顔料に対する(E)紫外線吸収剤の質量比(E)/(D)が0.15より小さい(((E)/(D))<0.15)、又は、2.50以上である(2.5≦((E)/(D)))ポリアミド組成物19〜25(比較例4〜10)から得られた成形品は、外観、耐候変色性、並びに、吸水時のウエルド強度及びロックウェル硬度のうち、いずれかが不充分であった。
Claims (26)
- (A)脂肪族ポリアミド、
(B)ジアミン単位とジカルボン酸単位とを含有する半芳香族ポリアミド、
(C1)難燃剤、
(C2)難燃助剤、
(D)白色顔料、及び、
(E)紫外線吸収剤
を含有するポリアミド組成物であって、
前記ポリアミド組成物のtanδピーク温度が90℃以上であり、且つ、
前記ポリアミド組成物に含まれる(D)白色顔料に対する(E)紫外線吸収剤の質量比(E)/(D)が0.15以上2.50未満であるポリアミド組成物。 - 前記(B)半芳香族ポリアミドが、前記(B)半芳香族ポリアミドを構成する全ジカルボン酸単位中、イソフタル酸単位を50モル%以上含有し、且つ、前記ジアミン単位として、炭素数4以上10以下のジアミン単位を含有する請求項1に記載のポリアミド組成物。
- 前記(A)脂肪族ポリアミドが、ジアミン単位とジカルボン酸単位とを含有する請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
- 前記(A)脂肪族ポリアミドがポリアミド66である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記ポリアミド組成物の重量平均分子量Mwが10000以上50000以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- さらに、(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(F)α,β不飽和ジカルボン酸無水物単位を含む重合体が、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテルである請求項6に記載のポリアミド組成物。
- 前記(A)脂肪族ポリアミド及び前記(B)半芳香族ポリアミドのうち数平均分子量Mnが500以上2000以下であるものの合計含有量が、前記ポリアミド組成物中のポリアミドの総質量に対して、0.5質量%以上2.5質量%未満である請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 分子量分布Mw/Mnが2.4以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- アミノ末端とカルボキシル末端との総モル量に対するアミノ末端のモル量の比{アミノ末端量/(アミノ末端量+カルボキシル末端量)}が0.1以上0.5未満である請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(B)半芳香族ポリアミドが、前記(B)半芳香族ポリアミドを構成する全ジカルボン酸単位中、イソフタル酸単位を100モル%含有する請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(B)半芳香族ポリアミドがポリアミド6Iである請求項1〜11のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(B)半芳香族ポリアミドの重量平均分子量Mw(B)が10000以上25000以下である請求項1〜12のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(B)半芳香族ポリアミドの分子量分布Mw(B)/Mn(B)が2.4以下である請求項1〜13のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(B)半芳香族ポリアミドのギ酸相対粘度VR(B)に対する分子量分布Mw(B)の比Mw(B)/VR(B)が1000以上2000以下である請求項1〜14のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(B)半芳香族ポリアミドの含有量が、前記ポリアミド組成物中のポリアミドの総質量に対して、30質量%以上50質量%以下である請求項1〜15のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(A)脂肪族ポリアミドの重量平均分子量Mw(A)と前記(B)半芳香族ポリアミドの重量平均分子量Mw(B)との差{Mw(A)−Mw(B)}が10000以上である請求項1〜16のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(B)半芳香族ポリアミドの末端が酢酸によって封止されている請求項1〜17のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(D)白色顔料の含有量が、前記ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下である請求項1〜18のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(D)白色顔料が、ZnS及びZnOから選ばれる少なくとも1つである請求項1〜19のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(E)紫外線吸収剤の含有量が、前記ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下である請求項1〜20のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(E)紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール及びトリアジン系紫外線吸収剤から選ばれる少なくとも1つである請求項1〜21のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(C1)難燃剤が臭素化ポリスチレンであり、前記臭素化ポリスチレンの含有量が、前記ポリアミド組成物の総質量に対して、6質量%以上15質量%以下であり、且つ、
前記(C2)難燃助剤がSb2O3であり、前記Sb2O3の含有量が、前記ポリアミド組成物の総質量に対して、0.1質量%以上4質量%以下である請求項1〜22のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。 - さらに、(G)充填材を含有する請求項1〜23のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記(G)充填材がガラス繊維であり、前記ガラス繊維の含有量が、前記ポリアミド組成物の総質量に対して、40質量%以上60質量%以下である請求項24に記載のポリアミド組成物。
- 請求項1〜25のいずれか一項に記載のポリアミド組成物を成形してなり、表面光沢値が50以上である成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017218454A JP6937226B2 (ja) | 2017-11-13 | 2017-11-13 | ポリアミド組成物及び成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017218454A JP6937226B2 (ja) | 2017-11-13 | 2017-11-13 | ポリアミド組成物及び成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019089905A true JP2019089905A (ja) | 2019-06-13 |
JP6937226B2 JP6937226B2 (ja) | 2021-09-22 |
Family
ID=66835895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017218454A Active JP6937226B2 (ja) | 2017-11-13 | 2017-11-13 | ポリアミド組成物及び成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6937226B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023032408A1 (ja) | 2021-09-03 | 2023-03-09 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 樹脂組成物および成形品 |
CN115894900A (zh) * | 2021-08-05 | 2023-04-04 | 上海凯赛生物技术股份有限公司 | 聚酰胺共聚物pa6it及其制备方法 |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000204241A (ja) * | 1999-01-08 | 2000-07-25 | Ube Ind Ltd | ウエルド強度に優れたポリアミド樹脂組成物 |
JP2001115014A (ja) * | 1999-10-22 | 2001-04-24 | Asahi Kasei Corp | ポリアミド樹脂及びポリアミド樹脂組成物 |
JP2003128913A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-08 | Mitsui Chemicals Inc | 難燃性ポリアミド樹脂組成物、およびその成形品 |
JP2005194513A (ja) * | 2003-12-09 | 2005-07-21 | Mitsui Chemicals Inc | 反射板用樹脂組成物および反射板 |
JP2008189929A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Ems-Chemie Ag | 吸水性低減を示す充填ポリアミド成形材料(発明の詳細な説明) |
JP2009007557A (ja) * | 2007-05-28 | 2009-01-15 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 繊維強化ポリアミド樹脂組成物ペレット及び製造方法 |
JP2010031199A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-12 | Toray Ind Inc | ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
JP2010189467A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリアミド樹脂組成物 |
JP2010248402A (ja) * | 2009-04-17 | 2010-11-04 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成型体 |
JP2012140619A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Cheil Industries Inc | 表面光沢度及び反射率が優れた反射板用ポリアミド樹脂組成物及び成形品 |
JP2014122329A (ja) * | 2012-11-20 | 2014-07-03 | Kuraray Co Ltd | ポリアミド樹脂組成物 |
JP2017165935A (ja) * | 2016-03-11 | 2017-09-21 | 旭化成株式会社 | 透明ポリアミド組成物、成形体およびその製造方法 |
-
2017
- 2017-11-13 JP JP2017218454A patent/JP6937226B2/ja active Active
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000204241A (ja) * | 1999-01-08 | 2000-07-25 | Ube Ind Ltd | ウエルド強度に優れたポリアミド樹脂組成物 |
JP2001115014A (ja) * | 1999-10-22 | 2001-04-24 | Asahi Kasei Corp | ポリアミド樹脂及びポリアミド樹脂組成物 |
JP2003128913A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-08 | Mitsui Chemicals Inc | 難燃性ポリアミド樹脂組成物、およびその成形品 |
JP2005194513A (ja) * | 2003-12-09 | 2005-07-21 | Mitsui Chemicals Inc | 反射板用樹脂組成物および反射板 |
JP2008189929A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Ems-Chemie Ag | 吸水性低減を示す充填ポリアミド成形材料(発明の詳細な説明) |
JP2009007557A (ja) * | 2007-05-28 | 2009-01-15 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 繊維強化ポリアミド樹脂組成物ペレット及び製造方法 |
JP2010031199A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-12 | Toray Ind Inc | ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
JP2010189467A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリアミド樹脂組成物 |
JP2010248402A (ja) * | 2009-04-17 | 2010-11-04 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成型体 |
JP2012140619A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Cheil Industries Inc | 表面光沢度及び反射率が優れた反射板用ポリアミド樹脂組成物及び成形品 |
JP2014122329A (ja) * | 2012-11-20 | 2014-07-03 | Kuraray Co Ltd | ポリアミド樹脂組成物 |
JP2017165935A (ja) * | 2016-03-11 | 2017-09-21 | 旭化成株式会社 | 透明ポリアミド組成物、成形体およびその製造方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115894900A (zh) * | 2021-08-05 | 2023-04-04 | 上海凯赛生物技术股份有限公司 | 聚酰胺共聚物pa6it及其制备方法 |
WO2023032408A1 (ja) | 2021-09-03 | 2023-03-09 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 樹脂組成物および成形品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6937226B2 (ja) | 2021-09-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11192979B2 (en) | Polyamide composition and molded article | |
EP2270067B1 (en) | Polyamide, polyamide composition and method for producing polyamide | |
JP5555432B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物 | |
JP6039945B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
WO2006123469A1 (ja) | 難燃性ポリアミド組成物 | |
JP7107646B2 (ja) | ポリアミド組成物および成形品 | |
JP2022145815A (ja) | 樹脂組成物及び成形品 | |
JP7280146B2 (ja) | ポリアミド組成物及びその製造方法、並びに、成形品 | |
JP6937226B2 (ja) | ポリアミド組成物及び成形品 | |
JP6050937B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP6970524B2 (ja) | ポリアミド組成物及び成形品 | |
JP7014633B2 (ja) | ポリアミド組成物及び成形品 | |
JP2012184284A (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP2020193333A (ja) | ポリアミド組成物及びその製造方法、並びに、成形品 | |
JP5972088B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形体 | |
JP5959190B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP2020125377A (ja) | ポリアミド組成物及び成形品 | |
JP6062147B2 (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 | |
JP2023050575A (ja) | ポリアミド組成物、成形品、及びポリアミド組成物の製造方法 | |
JP2021050323A (ja) | ポリアミド組成物及びその製造方法、並びに、成形品 | |
JP2012184277A (ja) | ポリアミド樹脂組成物及び成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210601 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210728 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210817 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210830 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6937226 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |