JP2016216627A - ポリアミド組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿熱剛性、高外観、高流動性、熱滞留安定性の全てを満足するポリアミド組成物、及びそのポリアミド組成物を含有する自動車用の成形品用の成形品を提供する。
【解決手段】テレフタル酸を少なくとも50モル%以上含むジカルボン酸成分と、炭素数8以上のジアミンを少なくとも50モル%以上含むジアミン成分とを原料とする半芳香族ポリアミド(A)50〜95重量部、及び、JIS−K7121に準じた示差走査熱量測定において、20℃/minで降温したときに結晶化熱量ΔHcが20J/g以下であり、かつガラス転移点が100℃以上である低結晶性ポリアミド(B)5〜50重量部(ただし、(A)及び(B)の合計を100重量部とする)を含有するポリアミド組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、半芳香族ポリアミド及び低結晶性のポリアミドを含有するポリアミド組成
物に関し、それを成形してなる成形体は、自動車部品及び電気・電子部品に適用できる。
ポリアミド6及びポリアミド66に代表されるポリアミド樹脂は、その優れた機械物性を活かし、数々の自動車部品、電気・電子部品として使用されている。その中でも自動車用部品については燃費向上の観点から金属部品の樹脂化による軽量化のためにポリアミドの使用量は増加してきた。
近年、自動車部品のさらなる樹脂化のために、より高耐熱でありかつ耐加水分解性や耐薬品性を向上させたポリアミドとして、長鎖のジアミンとテレフタル酸を用いた長鎖半芳香族ポリアミドも自動車部品に使用されるようになってきた。例えば、ジアミン成分に1,9−ノナンジアミンを、ジカルボン酸成分にテレフタル酸を用いたノナメチレンテレフタルアミドや、ジアミン成分に1,10−デカンジアミン、ジカルボン酸成分にテレフタル酸を用いたデカメチレンテレフタルアミドが開発されてきた。これらの長鎖半芳香族ポリアミドは単独でも用いることができるが、機械物性を向上すること、複雑な形状の部品を成形するために、成形性や流動性、熱滞留安定性を向上することが要求されてきている。
これらの要求に対して、成形性や流動性や滞留安定性などを改善する手法としていくつかの技術が報告されている。デカメチレンテレフタルアミドに脂肪族ポリアミドのポリアミド6やポリアミド66、ポリアミド46を混合したポリアミド組成物で振動疲労特性を向上している(例えば、特許文献1参照)。また、デカメチレンテレフタルアミドに脂肪族ポリアミドのポリアミド610やポリアミド410を混合したポリアミド組成物は流動性や滞留安定性を向上している(例えば、特許文献2参照)。更に、ノナメチレンテレフタルアミドに半芳香族ポリアミドのポリアミド6T/6Iを混合した組成物は耐薬品性を維持しながら耐熱性を向上させている(例えば、特許文献3参照)。一方、ジアミン成分として1,10−デカンジアミンと1,6−ヘキサメチレンジアミンの混合物を用い、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を重合原料として用いたデカメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド共重合体は、耐熱性と低吸水性を両立した材料となっている(例えば、特許文献4参照)。
特開2013−60534号公報 特開2015−71668号公報 特開2000−204239号公報 特開2008−274288号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示されているポリアミド組成物は、流動性や滞留安定性は改善されているものの、融点やガラス転移点の低い樹脂を混合しているため、耐熱性の面では不十分であり改良が求められている。
また、特許文献4に開示されているポリアミドは、共重合していることによりデカメチレンテレフタルアミドの特長である結晶性は低下していて改良が求められている。
そこで本発明においては、上述した従来技術の問題点に鑑み、高湿熱剛性、高外観、高流動性、熱滞留安定性の全てを満足するポリアミド組成物、及びそのポリアミド組成物を含有する自動車用の成形品を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、テレフタル酸を少なくとも50モル%以上含むジカルボン酸成分と、炭素数8以上のジアミンを少なくとも50モル%以上含むジアミン成分とを原料とする半芳香族ポリアミド(A)と、特定の低結晶性ポリアミド(B)とを含有するポリアミド組成物が、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]テレフタル酸を少なくとも50モル%以上含むジカルボン酸成分と、炭素数8以上のジアミンを少なくとも50モル%以上含むジアミン成分とを原料とする半芳香族ポリアミド(A)50〜95重量部、及び、JIS−K7121に準じた示差走査熱量測定において、20℃/minで降温したときに結晶化熱量ΔHcが20J/g以下であり、かつガラス転移点が100℃以上である低結晶性ポリアミド(B)5〜50重量部(ただし、(A)及び(B)の合計を100重量部とする)を含有するポリアミド組成物。
[2]前記炭素数8以上のジアミンが、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選択される少なくとも1種である、前記[1]に記載のポリアミド組成物。
[3]ガラス転移点が110℃以上である、前記[1]又は[2]に記載のポリアミド組成物。
[4]前記低結晶性ポリアミド(B)のジアミン成分の50モル%以上が2−メチルペンタメチレンジアミンである、前記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
[5]前記低結晶性ポリアミド(B)のジカルボン酸成分の50モル%以上がテレフタル酸または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である、前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
[6]前記低結晶性ポリアミド(B)がJIS−K7121に準じた示差走査熱量測定において、20℃/minで昇温したときに融解熱量ΔHmが20J/g以上である、前記[1]〜[5]のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
[7]前記ポリアミド(A)がポリデカメチレンテレフタルアミドである、前記[1]〜[6]のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
[8]前記低結晶性ポリアミド(B)がポリ2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドである、前記[1]〜[7]のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
[9]前記半芳香族ポリアミド(A)及び前記低結晶性ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、更に無機充填材(C)を5〜200重量部含有する、前記[1]〜[8]のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
[10]前記[1]〜[9]のいずれか一項に記載のポリアミド組成物を成形してなる自動車用部品。
本発明によれば、高い溶融流動性と高い熱滞留安定性のため容易に成形でき、高温高湿時の剛性、高い外観の特長を持ったポリアミド組成物、及びそのポリアミド組成物を含有する自動車用の成形品用の成形品が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
〔ポリアミド組成物〕
本発明のポリアミド組成物は、テレフタル酸を少なくとも50モル%以上含むジカルボン酸成分と、炭素数8以上のジアミンを少なくとも50モル%以上含むジアミン成分とを原料とする半芳香族ポリアミド(A)50〜95重量部、及び、JIS−K7121に準じた示差走査熱量測定において、20℃/minで降温したときに結晶化熱量ΔHcが10J/g以下であり、かつガラス転移点が100℃以上である低結晶性ポリアミド(B)5〜50重量部(ただし、(A)及び(B)の合計を100重量部とする)を含有する。
〔半芳香族ポリアミド(A)〕
本発明における半芳香族ポリアミド(A)とは、テレフタル酸を50モル%含むジカルボン酸成分と、炭素数8以上のジアミンを少なくとも50モル%以上含むジアミン成分とを原料として構成されるポリアミドである。
本発明における半芳香族ポリアミド(A)を構成する脂肪族ジアミンの主成分の炭素数を8以上にすることで、高温での成形加工時におけるガス発生を抑制し、流動性及び滞留安定性を向上させることができる。一方で、半芳香族ポリアミド(A)を構成する脂肪族ジアミンの主成分の炭素数は、高温におけるポリアミドの分解を抑制することができ、滞留安定性を向上させることができるため、12以下とすることが好ましい。
炭素数8以上の脂肪族ジアミンとしては、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタンなどが挙げられる。
また、本発明における半芳香族ポリアミド(A)は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を50モル%以上含むことにより、結晶性を高めることができる。一方、これらのジカルボン酸成分から構成される半芳香族ポリアミド樹脂は、炭素数が奇数である脂肪族ジアミンを主成分とする場合、結晶性が低く、300℃以上の高温条件下における滞留により交換反応が進行するため、滞留安定性が低下し、成形品の金属密着性及び加熱条件下におけるそりが増大する。そこで、本発明における半芳香族ポリアミド(A)は、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選択される少なくとも1種を主成分とするジアミンを用いることが好ましい。
本発明における半芳香族ポリアミド(A)の原料には、ジカルボン酸成分中、テレフタル酸が50モル%以上であれば、更に他のジカルボン酸成分を用いてもよい。他のジカルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸やこれらの誘導体などが挙げられる。
また、本発明における半芳香族ポリアミド(A)の原料には、ジアミン成分中、炭素数8以上のジアミンが50モル%以上であれば、更に他のジアミン成分を用いてもよい。他のジアミン成分としては、例えば、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタンなどの脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどの脂環式ジアミン、キシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。
本発明における半芳香族ポリアミド(A)の具体例としては、ポリオクタメチレンテレフタルアミド(ポリアミド8T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド10T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド12T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド/ポリドデカメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド10T/12T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド/ポリデカメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド10T/10I)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド/ポリドデカメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド12T/12I)や、ジカルボン酸成分中、テレフタル酸及びイソフタル酸の総量が50重量%以上であり、ジアミン成分中、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選択される少なくとも1種の総量が50モル%以上である、ポリデカメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド10T/6T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド/ポリペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド10T/5T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド/ポリテトラメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド10T/4T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド12T/6T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド/ポリペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド12T/5T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド/ポリテトラメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド12T/4T)などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。ここで、「/」は共重合体を示す。これらの半芳香族ポリアミド(A)の中で、融点及び機械強度の観点から、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド10T)がより好ましい。
〔低結晶性ポリアミド(B)〕
本発明における低結晶性ポリアミド(B)とは、DSCで100℃/minで降温したときの結晶化エンタルピーΔHcが20J/g以下であり、かつガラス転移点が100℃以上であるポリアミドを示す。低結晶性ポリアミド(B)のDSCで100℃/minで降温したときの結晶化エンタルピーΔHcが20J/g以下であることにより、半芳香族ポリアミド(A)とのポリアミド組成物の溶融流動性を効果的に向上することができる。低結晶性ポリアミド(B)のDSCで100℃/minで降温したときの結晶化エンタルピーΔHcは20J/g以下であり、好ましくは15J/g以下である。
また本発明における低結晶性ポリアミド(B)はガラス転移点が100℃以上であることを特徴とする。低結晶性ポリアミド(B)のガラス転移点が100℃以上であることにより、半芳香族ポリアミド(A)とのポリアミド組成物の湿熱剛性を高くすることができる。低結晶性ポリアミド(B)のガラス転移点は100℃以上であり、好ましくは110℃以上であり、より好ましくは120℃以上である。
本発明における低結晶性ポリアミド(B)はDSCで100℃/minで降温したときの結晶化エンタルピーΔHcが20J/g以下であり、かつガラス転移点が100℃以上であれば、任意のジカルボン酸成分とジアミン成分を含むポリアミドでよい。
本発明の条件を満たすジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含むことが好ましい。ガラス転移点と結晶性の向上の観点から、ジカルボン酸成分の50モル%以上がテレフタル酸または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸であることが好ましい。
本発明の条件を満たすジアミン成分としては、例えば、2−メチルペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミンなどの分岐を持った脂肪族ジアミン、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミンなどの脂環族ジアミンを含むことが好ましい。ガラス転移点の観点から、ジアミン成分の50モル%以上が2−メチルペンタメチレンジアミンであることが好ましい。
本発明における低結晶性ポリアミド(B)の具体例としては、ポリ2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド(PA2Me5T)、ポリ2-メチルペンタメチレン−1,4−シクロヘキシルアミド(PA2Me5C)、ポリ2,2,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(PATMHMDT)などが挙げられる。中でも、ガラス転移点向上、半芳香族ポリアミド(A)との相溶性の観点から、ポリ2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド(PA2Me5T)が好ましい。
本発明における低結晶性ポリアミド(B)は、JIS−K7121に準じた示差走査熱量測定において、20℃/minで昇温したときに融解熱量ΔHmが20J/g以上であることが好ましい。融解熱量ΔHmが20J/g以上であることにより、組成物の結晶性に優れる。融解熱量ΔHmは、より好ましくは25J/g以上、最も好ましくは30J/g以上である。
本発明のポリアミド組成物は、(A)及び(B)の合計100重量部に対して、半芳香族ポリアミド(A)50〜95重量部、低結晶性ポリアミド(B)5〜50重量部を含有することを特徴とする。半芳香族ポリアミド(A)の含有量が50重量部未満で、低結晶性ポリアミド(B)の含有量が50重量部を超える場合、結晶性が大きく低下し、湿熱時剛性が低下する。半芳香族ポリアミド(A)の含有量は60重量部以上であることが好ましく、半芳香族ポリアミド(A)の含有量は70重量部以上がより好ましく、半芳香族ポリアミド(A)の含有量は80重量部以上が更に好ましい。
一方、半芳香族ポリアミド(A)の含有量が95重量部を超え、脂肪族ポリアミド(B)の含有量が5重量部未満である場合、ポリアミド組成物の流動性、滞留安定性が低下する。
本発明で使用する半芳香族ポリアミド(A)及び低結晶性ポリアミド(B)の製造方法としては、特に限定されるものでははく、例えば、以下に例示する方法などが挙げられる。
1)ジカルボン酸・ジアミン塩又はその混合物の水溶液又は水の懸濁液を加熱し、溶融状態を維持したまま重合させる方法(以下、「熱溶融重合法」と略称する場合がある。)。
2)熱溶融重合法で得られたポリアミドを融点以下の温度で固体状態を維持したまま重合度を上昇させる方法(以下、「熱溶融重合・固相重合法」と略称する場合がある。)。
3)ジカルボン酸・ジアミン塩又はその混合物の水溶液又は水の懸濁液を加熱し、析出したプレポリマーを更にニーダーなどの押出機で再び溶融して重合度を上昇させる方法(以下、「プレポリマー・押出重合法」と略称する場合がある。)。
4)ジカルボン酸・ジアミン塩又は、その混合物の水溶液又は水の懸濁液を加熱し、析出したプレポリマーを更にポリアミドの融点以下の温度で固体状態を維持したまま重合度を上昇させる方法(以下、「プレポリマー・固相重合法」と略称する場合がある。)。
5)ジカルボン酸・ジアミン塩又はその混合物を固体状態に維持したまま、一段で重合させる方法(以下、「一段固相重合法」と略称する場合がある)。
6)ジカルボン酸となど価なジカルボン酸ハライドとジアミンとを用いて重合させる方法(以下、「溶液法」と略称する場合がある。)。
本実施形態のポリアミドの製造方法としては、前記1)熱溶融重合法、前記2)熱溶融重合・固相重合法、4)プレポリマー・固相重合法が好ましく、より好ましくは、前記1)熱溶融重合法、前記2)熱溶融重合・固相重合法である。
本実施形態のポリアミドの製造方法においては、ポリアミドの重合サイクル時間の短縮、分子量を向上させる点で、熱溶融重合法を実施することが好ましい。
(a)ジカルボン酸成分の添加量と(b)ジアミン成分の添加量とは、同モル量付近であることが好ましい。重合反応中の(b)ジアミン成分の反応系外への逃散分もモル比においては考慮して、(a)ジカルボン酸成分全体のモル量1に対して、(b)ジアミン成分全体のモル量は、好ましくは0.9〜1.2であり、より好ましくは0.95〜1.1であり、更に好ましくは0.98〜1.05である。
本実施形態のポリアミドの製造工程において、重合を行う際には、重合時に添加物を加えておくことが好適である。
重合時の添加物としては、ジアミンが挙げられる。このジアミンは、等モル量のジカルボン酸・ジアミン塩の製造に用いる(b)ジアミン成分とは別に、更に添加するジアミンを意味し、当該添加物としてのジアミンの添加量は、好ましくは0.1〜10モル%であり、より好ましくは0.5〜5.0モル%であり、更に好ましくは1.5〜4.5モル%であり、より更に好ましくは2.6〜4.0モル%である。このジアミンは、ジカルボン酸・ジアミン塩の製造に用いられる(b)ジアミン成分と同一成分でも別の化合物でも構わない。
ジアミンなどを加えることにより、重合度の上昇や調節ができるため、分子量を制御するための方法として有効である。
本実施形態のポリアミドの製造方法において、重合形態としては、バッチ式でも連続式でもよい。
また、固相重合法以外の方法により用いる反応器に関しては、例えば、オートクレーブ型の反応器、タンブラー型反応器、及び、ニーダーなどの押出機型反応器などが挙げられ、これら用いて各種重合反応を行うことができる。
本実施形態のポリアミドの製造方法としての前記固相重合法は、例えば、タンブラー型の反応器、振動乾燥機型の反応器、ナウターミキサー型の反応器、及び攪拌型の反応器などを用いて行うことができる。
具体的には、ポリアミドのペレット、フレーク、又は粉体を上記反応器に入れ、ポリアミドを重合する。このとき、窒素、アルゴン、及びヘリウムなどの不活性ガスの気流下又は減圧下で行ってもよく、また、反応器上部で減圧に内部気体を引きながら反応器下部から不活性ガスを供給してもよく、ポリアミドの融点以下の温度で加熱することによって、ポリアミドの分子量を向上させることができる。
固相重合の反応温度は、好ましくは100〜350℃であり、より好ましくは120〜300℃であり、更に好ましくは150〜270℃である。
重合後、加熱を停止し、好ましくは0〜100℃、より好ましくは室温から60℃に反応温度が低下してから、反応器よりポリアミドを取り出して得ることができる。
本実施形態のポリアミドの製造方法において、上述した「熱溶融重合法」は公知の方法を用いることができるが、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上、最も好ましくは170℃以上の温度条件下で熱溶融重合を行う方法である。例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸とヘキサメチレンアジパミドなどのジカルボン酸とジアミンとの混合物、固体塩又は水溶液を100〜300℃の温度下、加熱濃縮し、発生する水蒸気圧を常圧〜約5MPa(ゲージ圧)の間の圧力に保ち、最終的には圧力を抜き、常圧で又は減圧して重縮合を行う熱溶融重合法を用いることができる。更には、ジカルボン酸とジアミンの混合物、固体塩または重縮合物を融点以下の温度で熱重縮合させる固相重合法なども用いることができる。これらの方法は必要に応じて組み合わせても構わない。
本実施形態のポリアミドの製造工程においては、上述した(a)ジカルボン酸成分と(b)ジアミン成分、必要に応じて(c)ラクタム及び/又はアミノカルボン酸を用いて重合する際に、分子量調節のために、上述した公知の末端封止剤を更に添加して重合を行ってもよい。
本発明のポリアミド組成物は、特性を損なわない範囲で、必要に応じて他のポリアミド樹脂を含有してもよい。他のポリアミド樹脂としては、具体的には、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリペンタメチレンアジパミド(ポリアミド56)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ポリアミドXD6)及びこれらの共重合体などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。他のポリアミド樹脂を含有することにより流動性をより向上させることができる。ポリアミド組成物の一般物性を維持する観点から、他のポリアミド樹脂の含有量は、芳香族ポリアミド樹脂(A)及び低結晶性ポリアミド樹脂(B)の合計100重量部に対して20重量部以下が好ましく、5重量部以下がより好ましい。
〔無機充填材(C)〕
本発明のポリアミド組成物は、更に無機充填材(C)を含有してもよい。無機充填剤(C)を含有することにより、成形品の機械強度及び剛性を向上させることができる。更に、温度変化による膨張や収縮などの寸法変化を低減できることから、寸法精度が向上し、加熱条件下におけるそりをより低減することができる。
本実施形態のポリアミド組成物を構成する無機充填材としては、特に限定されるものではなく、公知の材料を用いることができる。
例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ガラスフレーク、タルク、カオリン、マイカ、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、リン酸一水素カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、ゼオライト、アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト、黄銅、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、鉄、フッ化カルシウム、クレー、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母、窒化珪素、及びアパタイトなどが挙げられる。
無機充填材は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
無機充填材としては、強度及び剛性などの観点で、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ガラスフレーク、タルク、カオリン、マイカ、窒化珪素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸一水素カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、カーボンナノチューブ、グラファイト、フッ化カルシウム、クレー、モンモリロナイト、膨潤性フッ素雲母、及びアパタイトなどが好ましく、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、タルク、カオリン、マイカ、窒化珪素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ウォラストナイト、及びクレーからなる群から選ばれる少なくとも1種である無機充填材がより好ましい。
前記無機充填材のうち、ガラス繊維や炭素繊維は、断面が真円状でも扁平状でもよい。
扁平状の断面としては、例えば、長方形、長方形に近い長円形、楕円形、長手方向の中央部がくびれた繭型などが挙げられる。
前記ガラス繊維や炭素繊維の中でも、優れた機械物性をポリアミド組成物に付与する観点から、ポリアミド組成物中において、数平均繊維径が3〜30μmであり、重量平均繊維長が100〜750μmであり、重量平均繊維長(L)と数平均繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が10〜100であるガラス繊維又は炭素繊維が、好ましく用いられる。
ポリアミド組成物中の無機充填材の数平均繊維径は、例えば、ポリアミド組成物を電気炉に入れて、当該ポリアミド組成物に含まれる有機物を焼却処理し、残渣分から、例えば100本以上のガラス繊維を任意に選択し、SEMで観察して、繊維径を測定することにより数平均繊維径を求めることができる。
ポリアミド組成物中の無機充填材の重量平均繊維長は、同様にしてガラス繊維を任意に選択し、倍率1000倍でのSEM写真を用いて繊維長を計測することにより重量平均繊維長を測定することができる。
前記無機充填材としては、重量平均繊維長が1〜15mmである強化繊維がより好ましい。このような強化繊維の重量平均繊維長は、機械的強度、剛性及び成形性の向上の観点から1〜15mmが好ましく、より好ましくは3〜12mmである。
なお、強化繊維の重量平均繊維長は、ポリアミド組成物のポリアミドのみ燃焼又は溶解させて除去した後、光学顕微鏡を用いて観察し、画像解析装置を用いて任意に選択した強化繊維400本の長さを測定し、平均値を算出することにより求められる。
ここで、強化繊維一本一本の長さを、それぞれL1、L2、・・・、L400としたとき、一本ごとの重量平均繊維長の算出式は下記式で表される。なお、下記式中、「i」は、1〜400までの整数をとる。
重量平均繊維長=Σ(Li2)/ΣLi
なお、前記重量平均繊維長は、本実施形態のポリアミド組成物に含有されている状態の強化繊維に対して適用される値である。
すなわち、ポリアミドに配合する前の段階の強化繊維の重量平均繊維長については上記に限定されない。
強化繊維の材料としては、一般的にポリアミドに使用される強化繊維であれば特に制限はない。
例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、金属繊維(例:ステンレス繊維、アルミニウム繊維、銅繊維など)などの無機系のものや、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリメタフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフェニレンイソフタルアミド繊維、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維、ジアミノジフェニルエーテルとテレフタル酸又はイソフタル酸からの縮合物から得られる繊維などの全芳香族ポリアミド繊維、あるいは、全芳香族液晶ポリエステル繊維などの有機系のものが挙げられる。
強化繊維としては、上記材料を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、機械的強度及び剛性の向上の観点から、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、金属繊維から選ばれる1種以上であることが好ましく、ガラス繊維及び/又は炭素繊維がより好ましい。
前記強化繊維は、単繊維における平均繊維径に関して特に限定されるものではないが、例えば、直径5〜25μmのものが一般的に使用される。
なお、単繊維の平均繊維径は、使用する強化繊維を光学顕微鏡下で観察し、画像解析装置を用いて任意に選んだ400本の繊維径を測定したときの平均値を算出することにより求められる。
また、強化繊維としては、単繊維を集束した連続繊維であるロービングを用いることが好ましい。
本発明のポリアミド組成物における無機充填材(C)の含有量は、半芳香族ポリアミド(A)と低結晶性ポリアミド(B)とその他のポリアミドの合計100重量部に対し、5〜200重量部が好ましい。無機充填材(C)の含有量を5重量部以上とすることにより、成形品の機械強度及び剛性をより向上させ、加熱条件下におけるそりをより低減することができる。一方、無機充填材(C)の含有量を200重量部以下とすることにより、ポリアミド樹脂の流動性及び成形品の金属密着性を高いレベルで維持することができる。金属密着性をより向上させる観点から、150重量部以下がより好ましく、100重量部以下がより好ましい。
〔その他の添加剤〕
本実施形態のポリアミド組成物には、本実施形態の目的を損なわない範囲で、ポリアミドに慣用的に用いられる添加剤、例えば、顔料及び染料などの着色剤(着色マスターバッチ含む)、難燃剤、フィブリル化剤、潤滑剤、蛍光漂白剤、可塑化剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、流動性改良剤、充填材、補強剤、展着剤、造核剤、ゴム、強化剤並びにその他のポリマーなどを含有することもできる。
また、ポリアミド組成物には、熱安定剤として、フェノール系安定剤、リン系安定剤、アミン系安定剤、周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族及び第IVb族の元素の金属塩、並びにアルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロゲン化物よりなる群から選択される1種類以上を配合することができる。
前記フェノール系安定剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ヒンダードフェノール化合物が挙げられる。
フェノール系安定剤は、ポリアミドなどの樹脂や繊維に耐熱性や耐光性を付与する性質を有する。
前記ヒンダードフェノール化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、N,N’−へキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピニロキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサピロ[5,5]ウンデカン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、及び1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸などが挙げられる。中でも、耐熱エージング性向上の観点から、N,N’−へキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)]が好ましい。
フェノール系安定剤としては、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール系安定剤を用いる場合、ポリアミド組成物中のフェノール系安定剤の配合量は、ポリアミド組成物100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。配合量が上記範囲内である場合、耐熱エージング性を一層向上させ、更に発生ガス量を低減させることができる。
前記リン系安定剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニル(トリデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−テトラ−トリデシル)ジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、テトラ(C1〜C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10−ジ−ヒドロ−9−オキサ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、水素化−4,4’−イソプロピリデンジフェニルポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス(4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル))・1,6−ヘキサノールジホスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ジホスファイト、トリス(4、4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェニル))ホスファイト、トリス(1,3−ステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、2、2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、2,2−メチレンビス(3−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイト、及びテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイトなどが挙げられる。中でも、耐熱エージング性の一層の向上及び発生ガスの低減という観点から、ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
前記ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・フェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・メチル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2−エチルヘキシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・イソデシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ラウリル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・イソトリデシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ステアリル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・シクロヘキシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ベンジル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・エチルセロソルブ・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ブチルカルビトール・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・オクチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ノニルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2,6−ジ−t−ブチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2,4−ジ−t−ブチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2,4−ジ−t−オクチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2−シクロヘキシルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェニル・フェニル・ペンタエリストリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びビス(2,6−ジ−t−オクチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。中でも、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びビス(2、6−ジ−t−オクチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトがより好ましい。
前記リン系安定剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
リン系安定剤を用いる場合、ポリアミド組成物中のリン系安定剤の配合量は、ポリアミド組成物100質量部に対して、0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。配合量が上記範囲内である場合、耐熱エージング性を一層向上させ、更に発生ガス量を低減させることができる。
前記アミン系安定剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α,α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物などが挙げられる。
アミン系安定剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
アミン系安定剤を用いる場合、ポリアミド組成物中のアミン系安定剤の配合量は、ポリアミド組成物100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。配合量が上記範囲内である場合、耐光性や耐熱エージング性を一層向上させることができ、更に発生ガス量を低減させることができる。
周期律表の第Ib族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、及び第IVb族の元素の金属塩としては、特に限定されるものではなく、熱安定剤として好ましくは銅塩である。
銅塩としては、特に限定されるものではなく、例えば、ハロゲン化銅(ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅など)、酢酸銅、プロピオン酸銅、安息香酸銅、アジピン酸銅、テレフタル酸銅、イソフタル酸銅、サリチル酸銅、ニコチン酸銅及びステアリン酸銅、並びにエチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤に銅の配位した銅錯塩などが挙げられる。中でも、ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅、及び酢酸銅よりなる群から選択される1種以上であることが好ましく、ヨウ化銅及び/又は酢酸銅がより好ましい。上記金属塩、中でも、銅塩を用いた場合、耐熱エージング性に優れ、且つ押出時のスクリューやシリンダー部の金属腐食(以下、単に「金属腐食」ともいう)を抑制可能なポリアミド組成物を得ることができる。
上記金属塩は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
銅塩を用いる場合、ポリアミド組成物中の銅塩の配合量は、ポリアミド組成物100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.2質量部であり、より好ましくは0.02〜0.15質量部である。配合量が上記範囲内である場合、耐熱エージング性が一層向上するとともに、銅の析出や金属腐食を抑制することができる。
また、耐熱エージング性を向上させる観点から、ポリアミド組成物全量に対し、銅元素の含有濃度として、好ましくは10〜500ppmであり、より好ましくは30〜500ppmであり、更に好ましくは50〜300ppmである。
前記アルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、特に限定されるものではなく、例えば、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム及び塩化ナトリウム、並びにこれらの混合物などが挙げられる。中でも、耐熱エージング性の向上及び金属腐食の抑制という観点から、ヨウ化カリウム及び臭化カリウム、並びにこれらの混合物が好ましく、ヨウ化カリウムがより好ましい。
上記ハロゲン化物としては、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロゲン化物を用いる場合、ポリアミド組成物中のアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物の配合量は、ポリアミド組成物100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜2質量部である。配合量が上記範囲内である場合、耐熱エージング性が一層向上するとともに、銅の析出や金属腐食を抑制することができる。
本実施形態のポリアミド組成物においては、銅塩とアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物との混合物を熱安定剤として好適に用いることができる。銅塩とアルカリ及びアルカリ土類金属のハロゲン化物との割合は、ハロゲンと銅とのモル比(ハロゲン/銅)が2/1〜40/1となるように、ポリアミド組成物に含有させることが好ましく、より好ましくは5/1〜30/1である。
モル比(ハロゲン/銅)が上記範囲内である場合、ポリアミド組成物の耐熱エージング性を一層向上させることができる。また、モル比(ハロゲン/銅)が2/1以上である場合、銅の析出及び金属腐食を抑制することができるため好適である。モル比(ハロゲン/銅)が40/1以下である場合、靭性などの機械物性を殆ど損なうことなく、成形機のスクリューなどの腐食を防止できるため、好適である。
〔ポリアミド組成物の製造方法〕
本実施形態におけるポリアミド組成物の製造方法としては、上述したポリアミドと、無機充填材と、必要に応じて、上述したその他の添加剤を混合する方法であれば、特に限定されるものではない。
ポリアミド組成物の構成材料の混合方法として、例えば、ヘンシェルミキサーなどを用いて混合し溶融混練機に供給し混練する方法や、単軸又は2軸押出機で溶融状態にしたポリアミドに、サイドフィーダーから無機充填材やその他の添加剤を配合する方法などが挙げられる。
ポリアミド組成物を構成する成分を溶融混練機に供給する方法は、すべての構成成分(ポリアミド及び無機充填材など)を同一の供給口に一度に供給してもよいし、構成成分をそれぞれ異なる供給口から供給してもよい。
溶融混練温度は、樹脂温度にして250〜375℃程度であることが好ましい。
溶融混練時間は、0.5〜5分程度であることが好ましい。
溶融混練を行う装置としては、特に限定されるものではなく、公知の装置、例えば、単軸又は2軸押出機、バンバリーミキサー、及びミキシングロールなどの溶融混練機を用いることができる。
更に なお、ポリアミド組成物に含有されている無機充填材が、重量平均繊維長が1〜15mmの強化繊維である場合のポリアミド組成物の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリアミドを二軸押出機で溶融混練し、溶融したポリアミドを強化繊維のロービングに含浸させ、ポリアミド含浸ストランドを得るプルトルージョン法や、特開2008−221574号公報に記載されているように、含浸ストランドを螺旋状に撚る工程によってポリアミドを十分に含浸させる方法が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物中の重量平均繊維長が1〜15mmの強化繊維の含有量は、強度、熱時強度、耐久性、及び成形性の観点から、20〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜75質量%であり、更に好ましくは30〜70質量%である。
〔ポリアミド組成物の物性〕
本実施形態のポリアミド組成物は、25℃の硫酸相対粘度ηrは2.3以上であることが好ましい。より好ましくは2.3〜7.0であり、更に好ましくは2.5〜5.5であり、特に好ましくは2.8〜4.0である。25℃の硫酸相対粘度ηrが2.3以上であることにより、靭性及び強度などの機械物性に優れたものとなる。溶融流動性の観点から、ポリアミドの25℃の硫酸相対粘度ηrが7.0以下が好ましい。
25℃の硫酸相対粘度の測定は、下記実施例に記載するように、JIS−K6920に準じて98%硫酸中、25℃で測定することができる。
ポリアミド組成物の融点Tm2は、耐熱性の観点から、280〜350℃であることが好ましい。融点Tm2は、好ましくは280℃以上であり、より好ましくは305℃以上であり、更に好ましくは315℃以上である。また、融点Tm2は、好ましくは350℃以下であり、より好ましくは340℃以下であり、更に好ましくは335℃以下であり、より更に好ましくは330℃以下である。ポリアミド組成物の融点Tm2が280℃以上であることにより、耐熱性に優れたものとすることができる。また、融点Tm2が350℃以下であることにより、押出、成形などの溶融加工での熱分解などを抑制することができる。
ポリアミド組成物の融解熱量ΔHは、耐熱性の観点から、5〜80J/gであることが好ましく、7〜80J/gであることがより好ましく、10〜80J/gであることが更に好ましい。
ポリアミド組成物の融点(Tm1又はTm2)及び融解熱量ΔHの測定は、下記実施例に記載するように、JIS−K7121に準じて行うことができる。 融点及び融解熱量の測定装置としては、例えば、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCなどが挙げられる。
本発明のポリアミド組成物のガラス転移点は、乾燥時と湿熱時の剛性向上の観点から、100℃以上であることが好ましい。ガラス転移点は、より好ましくは110℃、更に好ましくは115℃、最も好ましくは120℃である。
また、ポリアミド組成物における前記各物性の測定値が、前記好ましい範囲にあることにより、耐熱性、成形性、及び耐薬品性に優れるポリアミド組成物を得ることができる。
〔ポリアミド組成物成形品の製造方法〕
本実施形態のポリアミド組成物成形品とは、強化材を含まない非強化ポリアミド成形品及び強化材を含むポリアミド組成物成形品を示す。
本実施形態のポリアミド組成物成形品は、前記のポリアミド又は前記のポリアミド組成物を周知の成形方法、例えば、プレス成形、射出成形、ガスアシスト射出成形、溶着成形、押出成形、吹込成形、フィルム成形、中空成形、多層成形、及び溶融紡糸などを用いて各種成形品を得ることができる。
本実施形態の成形品は、上記成形品を後工程で熱処理する方法、長時間の成形時間をかけて熱履歴を与える方法、あるいは異性化したペレットから直接成形品を得る方法により製造してもよい。生産性の観点より異性化したペレットから成形品を得る方法と後工程で処理する方法が好ましい。異性化に伴いポリマーの高融点化、高溶融粘度化が生じペレットからの成形が困難になるため後工程で熱処理する方法がより好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物成形品の後工程の熱処理方法は、結晶化及びトランス異性化促進のため高温環境下で行う必要がある。例えば、電気炉、ギヤオーブン、ホットプレート、成形金型などの装置を使用し、大気、窒素または減圧環境下で好ましくは200℃以上、より好ましくは220℃以上で熱処理を行う。
〔ポリアミド組成物成形品の物性〕
本実施形態のポリアミド及びポリアミド組成物から得られる成形品は、耐熱性、強度、熱時強度、剛性、熱時剛性、熱時安定性、耐LLC性に優れる。
本実施形態のポリアミド組成物成形品は、強度、耐熱性の観点から、組成物成形品を構成するポリアミドのジカルボン酸成分の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のトランス/シス比率が76/24以上であることが好ましく、80/20以上がより好ましく、85/15以上が更に好ましい。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のトランス体/シス体比率(モル比)は、核磁気共鳴分光法(NMR)により求めることができる。
〔ポリアミド組成物成形品の融点ピーク温度Tm1〕
本実施形態のポリアミド組成物成形品の融点ピーク温度Tm1は、耐熱性の観点から、300℃以上であることが好ましく、310℃以上であることがより好ましい。
〔ポリアミド組成物成形品の融解熱量ΔHm1と結晶化熱量ΔHc〕
本実施形態のポリアミド組成物成形品の融解熱量ΔHm1と結晶化熱量ΔHcは、耐熱性の観点から、40J/g以上であることが好ましく、45J/g以上であることがより好ましく、50J/g以上であることが更に好ましい。また、ポリアミド組成物成形品の融解熱量ΔHmと結晶化熱量ΔHcを決定する際に、無機充填材や造核剤、潤滑剤、安定剤などを含む場合、上記熱量の値は組成物に対するポリアミドの割合で換算し算出する。
本実施形態のポリアミド組成物成形品の融解熱量ΔHm1と結晶化熱量ΔHcの比(ΔHm1/ΔHc)は、耐熱性の観点から、1.1以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、1.8以上であることが更に好ましい。
〔ポリアミド及びポリアミド組成物の成形品の用途〕
本実施形態のポリアミド及びポリアミド組成物は、周知の成形方法、例えば、プレス成形、射出成形、ガスアシスト射出成形、溶着成形、押出成形、吹込成形、フィルム成形、中空成形、多層成形、及び溶融紡糸などを用いて各種成形品を得ることができる。
本実施形態のポリアミド及びポリアミド組成物から得られる成形品は、耐熱性、強度、熱時強度、剛性、熱時剛性、熱時安定性、耐LLC性に優れる。
従って、本実施形態のポリアミド及びポリアミド組成物は、自動車用、電気及び電子用、産業資材用、押出用途並びに日用及び家庭品用などの各種部品材料として好適に用いることができる。
自動車用としては、特に限定されるものではなく、例えば、吸気系部品、冷却系部品、燃料系部品、内装部品、外装部品、及び電装部品などに用いられる。
自動車吸気系部品としては、特に限定されるものではなく、例えば、エアインテークマニホールド、インタークーラーインレット、エキゾーストパイプカバー、インナーブッシュ、ベアリングリテーナー、エンジンマウント、エンジンヘッドカバー、リゾネーター、及びスロットルボディなどが挙げられる。
自動車冷却系部品としては、特に限定されるものではなく、例えば、チェーンカバー、サーモスタットハウジング、アウトレットパイプ、ラジエータータンク、オイルネーター、及びデリバリーパイプなどが挙げられる。
自動車燃料系部品では、特に限定されるものではなく、例えば、燃料デリバリーパイプ及びガソリンタンクケースなどが挙げられる。
内装部品としては、特に限定されるものではなく、例えば、インストルメンタルパネル、コンソールボックス、グローブボックス、ステアリングホイール、及びトリムなどが挙げられる。
外装部品としては、特に限定されるものではなく、例えば、モール、ランプハウジング、フロントグリル、マッドガード、サイドバンパー、及びドアミラーステイ、ルーフレールなどが挙げられる。
電装部品としては、特に限定されるものではなく、例えば、コネクターやワイヤーハーネスコネクタ、モーター部品、ランプソケット、センサー車載スイッチ、及びコンビネーションスイッチなどが挙げられる。
電気及び電子用としては、特に限定されるものではなく、例えば、コネクター、スイッチ、リレー、プリント配線板、電子部品のハウジング、コンセント、ノイズフィルター、コイルボビン、及びモーターエンドキャップなどに用いられる。
産業資材用としては、特に限定されるものではなく、例えば、ギヤ、カム、絶縁ブロック、バルブ、電動工具部品、農機具部品、エンジンカバーなどに用いられる。
日用及び家庭品用としては、特に限定されるものではなく、例えば、ボタン、食品容器、及びオフィス家具などに用いられる。
押出用途としては、特に限定されるものではなく、例えば、フィルム、シート、フィラメント、チューブ、棒、及び中空成形品などに用いられる。
以下、本実施形態を実施例及び比較例によって更に具体的に説明するが、本実施形態は、後述する実施例のみに限定されるものではない。
実施例及び比較例に用いた原材料及び測定方法を以下に示す。
なお、本実施例において、1kg/cm2は、0.098MPaを意味する。
〔実施例に使用したポリアミドの原材料〕
(1)テレフタル酸(TPA) 和光純薬工業製 商品名 テレフタル酸
(2)1,10−ジアミノデカン(デカメチレンジアミン)(C10DA) 商品名:1,10−デカンアミン(小倉合成工業社製)
(3)2−メチルペンタメチレンジアミン(2MPD) 東京化成工業製 商品名 2−メチル−1,5−ジアミノペンタン
〔ポリアミド〕
(4)ポリアミド610 (PA610) 旭化成ケミカルズ製
〔物性の測定方法〕
<(1)ガラス転移温度Tg、融点Tm1、Tm2(℃)、融解熱量ΔHm、結晶化熱量ΔHc>
JIS−K7121に準じて、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いて測定した。測定条件は、窒素雰囲気下、試料約10mgを昇温速度20℃/minでサンプルの融点に応じて300〜350℃まで昇温したときに現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最も高温側に現れた吸熱ピーク温度をTm1(℃)とし、昇温の最高温度の溶融状態で温度を2分間保った後、降温速度20℃/minで30℃まで降温し、30℃で2分間保持した後、昇温速度20℃/minで同様に昇温したときに現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最も高温側に現れた吸熱ピーク温度を融点Tm2(℃)とした。Tm1、Tm2全ピーク面積をそれぞれ融解熱量ΔHm1、△Hm2(J/g)とした。
なお、Tmとして、ピークが複数ある場合には、ΔHが1J/g以上のものをピークとみなした。例えば、Tm1として、融点295℃、ΔH=20J/gと、融点325℃、ΔH=5J/gの、二つのピークが存在する場合、融点は高い方の値である325℃、ΔHは全ピークの合算値の25J/gとした。また、降温速度20℃/minで降温したときに現れる発熱ピーク(結晶化ピーク)の温度を結晶化温度Tc(℃)とし、Tcの全ピーク面積を結晶化熱量ΔHc(J/g)とした。
ここで、ガラス転移温度Tg(℃)は、JIS−K7121に準じて、PERKIN−ELMER社製Diamond−DSCを用いて測定した。測定条件は、試料をホットステージ(Mettler社製EP80)で溶融させて得られた溶融状態のサンプルを、液体窒素を用いて急冷し、固化させ、測定サンプルとした。そのサンプル10mgを用いて、昇温スピード20℃/minの条件下、30〜350℃の範囲で昇温して、ガラス転移温度を測定した。
<(2)吸水率>
実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物ペレットを、射出成形機[PS−40E:日精樹脂株式会社製]を用いて、射出+保圧時間25秒、冷却時間15秒、金型温度を120℃、溶融樹脂温度を(A)半芳香族ポリアミドのTm2+20℃に設定し、ISO 3167、多目的試験片A型の成形片を成形した。
上記多目的試験片(A型)を成形後の絶乾状態(dry as mold)で、試験前質量(吸水前質量)を測定した。80℃の純水中に48時間浸漬させた。その後、水中から試験片を取り出し、表面の付着水分をふき取り、恒温恒湿(23℃、50RH%)雰囲気下に30分放置後、試験後質量(吸水後質量)を測定した。吸水前質量に対しての吸水後質量の増分を吸水量とし、吸水前質量に対する吸水量の割合を、試行数n=3で求め、その平均値を組成物の吸水率(%)とした。
<(3)滞留安定性>
ポリアミドペレットから多目的試験片(A型)を得る際に、冷却時間を調整することによって、スクリューでの滞留時間を6分間(平均値)として、試験片の射出成形をおこなった。滞留6分間の試験片のηrのポリアミドペレットのηrを100としたときの相対値を滞留時のηr維持率を計算し、±15%未満のものを○、±15%以上のものを△で表した。
<(4)外観>
実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物のペレットから平板プレート成形片を以下のとおり作製した。射出成形機[FN−3000:日精樹脂株式会社製]を用いて、冷却時間25秒、スクリュー回転数200rpm、金型温度をTg+20℃、シリンダー温度=(Tpm-1+10)℃〜(Tpm-1+30)℃に設定し、充填時間が1.0±0.1秒の範囲となるように、射出圧力及び射出速度を適宜調整し、ポリアミド組成物ペレットから平板プレート成形片(13cm×13cm、厚さ3mm)を作製した。このようにして作製した平板プレート成形片を目視で確認し、均一に見えるものを○、斑模様になっているものを×、その間を△として表した。
〔ポリアミドの製造〕
製造例1:ポリアミド10Tの製造
デカメチレンジアミンとテレフタル酸を全量2.1kgになるように等モル量添加し、更に、デカメチレンジアミン全量に対して0.5mol%のデカメチレンジアミンを追加で添加した。これらの原料の合計70重量部に対して、水30重量部を添加して混合し、加圧容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始して、缶内圧力が2.0MPaに到達した後、水分を系外へ放出させながら缶内圧力2.0MPa、缶内温度240℃で2時間保持した。その後、加圧容器から内容物を吐出し、ポリアミドオリゴマーを得た。得られたポリアミドオリゴマーを粉砕した。常圧窒素気流下、240℃で固相重合し、ηr=2.30、融点318℃のポリアミド10Tを得た。
製造例2:ポリアミド2Me5Tの製造
2−メチルペンタメチレンジアミンとテレフタル酸を全量2.1kgになるように等モル量添加し、更に2−メチルペンタメチレンジアミンを全量に対して0.5mol%の2−メチルペンタメチレンジアミンを過剰に添加した。これらの原料の合計70重量部に対して、水30重量部を添加して混合し、加圧容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始し、缶内温度214℃、缶内圧力1.7MPaに到達した後、水を留出させながら缶内圧力を1.7MPaで2時間保持したところ、缶内温度は241℃に上昇した。その後、加圧容器から内容物を吐出し、ポリアミドオリゴマーを得た。得られたポリアミドオリゴマーを粉砕し、常圧窒素気流下、240℃で固相重合し、ηr=2.20、融点302℃のポリアミド2Me5Tを得た。
製造例3:ポリアミド9Tの製造
ノナメチレンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンをモル%が85:15になるように添加し、その混合液とテレフタル酸を全量2.1kgになるように等モル量添加し、更にノナメチレンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンの全量に対して0.5mol%のノナメチレンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合液(85/15モル%比)を過剰に添加し、これら原料の合計70重量部に対して、水30重量部を添加して混合し、加圧容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始して、缶内圧力が2.0MPaに到達した後、水分を系外へ放出させながら缶内圧力2.0MPa、缶内温度230℃で2時間保持した。その後、加圧容器から内容物を吐出し、ポリアミドオリゴマーを得た。得られたポリアミドオリゴマーを粉砕し、常圧窒素気流下で、240℃で固相重合し、ηr=2.43、融点308℃のポリアミド9Tを得た。
製造例4:ポリアミド6Tの製造
2−メチルペンタメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩(2Me5T塩)、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩(6T塩)を50/50重量%比になるように配合した。2−メチルペンタメチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン全量に対して0.5mol%の2−メチルペンタメチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン(50/50重量%比)の混合液を過剰に添加し、これら原料の合計70重量部に対して、水30重量部を添加して混合し、加圧容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始し、缶内温度214℃、缶内圧力1.7MPaに到達した後、水を留出させながら缶内圧力を1.7MPaで2時間保持したところ、缶内温度は241℃に上昇した。その後、加圧容器から内容物を吐出し、ポリアミドオリゴマーを得た。得られたポリアミドオリゴマーを粉砕し、100℃で24時間真空乾燥して、40Pa、240℃で固相重合し、ηr=2.20、融点302℃のポリアミド6Tを得た。
以下、上記の製造例により得られたポリアミドを用いてポリアミド組成物を作製し、得られたポリアミド組成物について上記の測定項目を実施したので、説明する。
(実施例1〜3、比較例1〜2)
上記の製造例又は比較製造例のポリアミドを、窒素気流中で乾燥し、水分含有率を約0.2質量%に調整して用いた。かかるポリアミドを、L/D(押出機のシリンダーの長さ/押出機のシリンダー径)=48(バレル数:12)の2軸押出機[ZSK−26MC:コペリオン社製(ドイツ)]を用いて、ポリアミド組成物のペレットを作製した。具体的には、押出機の上流側供給口からダイまでを、上記(比較)製造例により製造した(A)半芳香族ポリアミドの融点(Tm2)+20℃に設定した。スクリュー回転数250rpm、及び吐出量25kg/hで、表1に記載の割合となるように、上流側供給口より半芳香族ポリアミド、低結晶性ポリアミド及び核剤をドライブレンドした後に供給した。これらを溶融混練し、ポリアミド組成物のペレットを作製した。
得られたポリアミド組成物を窒素気流中で乾燥し、水分を500ppm以下に調整してから、上記測定項目(5)の溶融せん断粘度ηsを評価した。また、当該ポリアミド組成物を成形し、成形時の状態と得られた成形品について、ガラス転移点Tg、吸水率、成形時の流動性、成形時の熱滞留安定性、及び成形品の外観を評価した。測定結果を、組成と共に表1に示す。
Figure 2016216627
表1の結果から、(A)半芳香族ポリアミドと(B)低結晶性ポリアミドとを含有する実施例1〜3のポリアミド組成物は、比較例の場合と比べると、高Tg、低吸水性、成形時の流動性、熱滞留安定性、及び成形品の外観の全てを満足することが明らかとなった。

Claims (10)

  1. テレフタル酸を少なくとも50モル%以上含むジカルボン酸成分と、炭素数8以上のジアミンを少なくとも50モル%以上含むジアミン成分とを原料とする半芳香族ポリアミド(A)50〜95重量部、及び、JIS−K7121に準じた示差走査熱量測定において、20℃/minで降温したときに結晶化熱量ΔHcが20J/g以下であり、かつガラス転移点が100℃以上である低結晶性ポリアミド(B)5〜50重量部(ただし、(A)及び(B)の合計を100重量部とする)を含有するポリアミド組成物。
  2. 前記炭素数8以上のジアミンが、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン及び1,12−ドデカンジアミンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のポリアミド組成物。
  3. ガラス転移点が110℃以上である、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
  4. 前記低結晶性ポリアミド(B)のジアミン成分の50モル%以上が2−メチルペンタメチレンジアミンである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  5. 前記低結晶性ポリアミド(B)のジカルボン酸成分の50モル%以上がテレフタル酸または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  6. 前記低結晶性ポリアミド(B)がJIS−K7121に準じた示差走査熱量測定において、20℃/minで昇温したときに融解熱量ΔHmが20J/g以上である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  7. 前記ポリアミド(A)がポリデカメチレンテレフタルアミドである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  8. 前記低結晶性ポリアミド(B)がポリ2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドである、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  9. 前記半芳香族ポリアミド(A)及び前記低結晶性ポリアミド(B)の合計100重量部に対して、更に無機充填材(C)を5〜200重量部含有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のポリアミド組成物を成形してなる自動車用部品。
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