JP5445105B2 - Iii族窒化物結晶の製造方法及びiii族窒化物結晶 - Google Patents
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現在最も一般的な窒化物半導体基板は(0001)面を主面とする基板である。なお、ここでいう主面とは、デバイスを形成すべき面、あるいは構造体において最も広い面を意味する。
しかしながら(0001)面を主面とするGaN基板を用いた窒化インジウムガリウム(InGaN)系青色、緑色LEDやLDにおいては、その成長軸である[0001]軸方向にピエゾ電界が生じるという問題点があった。ピエゾ電界はInGaN層の結晶構造が歪んで圧電分極が生じるために発生し、この分極により発光層に注入される正孔と電子が離れ、発光に寄与する再結合確率が低下してしまう。このため内部量子効率が低くなり、発光デバイスの外部量子効率の低下につながる。
窒化物半導体は、高融点であり、しかも融点付近の窒素の解離圧が高いことから、融液からのバルク成長が困難である。一方、ハイドライド気相成長法(HVPE法)や有機金属化学気相成長法(MOCVD法)等の気相成長法を用いることによって、窒化物半導体基板を製造できることが知られている。このとき、下地基板を支持体上に設置したうえで原料ガスを供給することにより、下地基板表面に窒化物半導体結晶を成長させることができる。このように下地基板上に成長させた窒化物半導体結晶は、下地基板とともに支持体から分離し、必要に応じて下地基板を研磨等の方法により除去することによって、取り出すことができる(例えば特許文献1参照)。
すなわち本発明の要旨は、2枚以上のシード基板を隣接して配置し、それらシード基板上にIII族窒化物結晶を成長させるIII族窒化物結晶の製造方法において、
シード基板の境界線と成長させるIII族窒化物結晶の<0001>軸を主面に投影した直線とがなす角度をθとした場合、1以上の境界線が下記(1)又は(2)を満たすことを特徴とする、III族窒化物結晶の製造方法に関する。
(1) 0°<θ<90°である
(2) θ=0°である境界線(l)が2本以上存在し、隣り合う境界線(l)が同一直線上にない
また本発明は、前記(1)において、θの範囲が1°<θ<45°である、前記III族窒化物結晶の製造方法に関する。
また本発明は、前記シード基板が六方晶系材料からなり、前記主面が(0001)面以外である、前記III族窒化物結晶の製造方法に関する。
また本発明は、前記主面が{10−10}面である、前記III族窒化物結晶の製造方法に関する。
また本発明は、前記主面が半極性面である、前記III族窒化物結晶の製造方法に関する。
また本発明は、1以上の境界線が{11−20}面同士を接合して構成されるものである、前記III族窒化物結晶の製造方法に関する。
また本発明は、前記シード基板が、サファイア、SiC、ZnO及びIII族窒化物半導体から選ばれるいずれか1以上の六方晶系半導体からなるものである、前記III族窒化物結晶の製造方法に関する。
また本発明は、シード基板上にIII族窒化物結晶を成長させる方法が、HVPE法、MOCVD法、MBE法、昇華法、PLD法のいずれかの方法である、前記III族窒化物結晶の製造方法に関する。
また本発明の別の要旨は、400mm2以上のクラックフリー領域を有し、(0001)面以外の主面を有するIII族窒化物結晶に関する。
また、以下の説明では、III族窒化物結晶として窒化ガリウム結晶を例として説明することがあるが、本発明で採用することができるIII族窒化物結晶はこれに限定されるものではない。
本明細書においては、便宜上、シード基板の任意の面が接するように配列した状態を「接合」と称し、その際に隣接したシード基板と接触して境界線を成している部分を「接合部」、直接接触している面を「接合面」と称する。
本発明のIII族窒化物結晶の製造方法は、2枚以上のシード基板を隣接して配置し、それらシード基板上にIII族窒化物結晶を成長させる方法であって、
シード基板の境界線と成長させるIII族窒化物結晶の<0001>軸を主面に投影した直線とがなす角度をθとした場合、1以上の境界線が下記(1)又は(2)を満たすことを特徴とする。
(1) 0°<θ<90°である
(2) θ=0°である境界線(l)が2本以上存在し、隣り合う境界線(l)が同一直線上にない
シード基板は、結晶成長を行う面上に所望のIII族窒化物結晶を成長させることができるものであれば、その種類は問わない。シード基板は六方晶系材料からなるものが好ましく、例えば、サファイア、SiC、ZnO、窒化物半導体等を挙げることができる。中でも好ましくは窒化物半導体のシード基板を用いる場合であり、より好ましくは製造しようとしているIII族窒化物結晶と同じ種類のIII族元素を含む窒化物半導体をシード基板として用いる場合であり、さらに好ましくは、製造しようとしているIII族窒化物結晶と同一種の窒化物半導体のシード基板を用いる場合である。
また別の観点から言うと、製造しようとしているIII族窒化物結晶と格子定数が近いシード基板や、熱膨張係数の差が小さいシード基板を選択することが好ましい。
本発明の本質から外れない限り、シード基板の形状は特に限定されるものではないが、いわゆるバー状の形状のものを用いてもよい。また、複数のシード基板が同じ形状であると、多数枚のシード基板の配列がしやすくなるため好ましい。
シード基板の主面の一辺の長さが短いと、大面積のIII族窒化物結晶を作製する際には、より多くのシード基板を準備しなければならない。そのため、シード基板の主面の一辺の長さは5mm以上が好ましく、15mm以上がさらに好ましく、20mm以上がさらに好ましい。大型のシード基板を用いると、配置したシード基板同士の結晶軸の方位合わせの精度を向上できたり、シード基板の接合部を少なくすることで結晶性の低下を防止できることから、好ましい。
結晶幾何学においては、結晶面の面方位を表わすために(hkl)または(hkil)などの表示が用いられる。III族窒化物結晶などの六方晶系の結晶における結晶面の面方
位は、(hkil)で表わされる。ここで、h、k、iおよびlはミラー指数と呼ばれる整数であり、i=−(h+k)の関係を有する。この面方位(hkil)の面を(hkil)面という。また、{hkil}面は(hkil)面およびそれに結晶幾何学的に等価な個々の面方位を含む総称的な面方位を意味する。
シード基板の形状が長方形の場合、シード基板の主面は(10−10)面もしくは(11−20)面が好ましく、(10−10)面がより好ましい。シード基板の主面が(10−10)面の場合は、4つの側面の面方位は(0001)面、(000−1)面、(1−210)面、(−12−10)面となり、シードの主面が(11−20)面の場合は、4つの側面の面方位は(0001)面、(000−1)面、(1−100)面、(−1100)面となる。
シード基板の主面の面積が大きいと、少ないシード基板を準備するだけでよく、さらにシード基板の接合部の数も減少するため、シード基板上に成長させたIII族窒化物結晶におけるツイスト角分布が少なくなる傾向があるため好ましい。そこで、前記シード基板の主面の面積は大きいほどよく、好ましくは50mm2以上、より好ましくは75mm2以上、さらに好ましくは100mm2以上である。
シード基板の境界線とは、2枚以上のシード基板を隣接して配置した時に、これをシード基板の主面側から見た際に見られる境界線のことである。ここでは、2枚のシード基板を1辺で接合して形成される境界線は1本の境界線であるとする。シード基板の境界線は、直線でも曲線でも構わない。
なお、主面が(0001)面および(000−1)面である場合にはθは存在しない。
本発明者らの検討では、2枚以上のシード基板上に成長させて得られる(0001)面以外の任意に特定される主面を有するIII族窒化物結晶においては、<0001>軸方向に走るクラックが発生しやすいことが見出された。特にシード基板の境界線が<0001>軸方向に一直線上に並んでいると、そこを起点にクラックが入り易くなる。よって、クラックを抑制するためには、<0001>軸方向に平行な境界線であってθ=0°である境界線を境界線(l)とした場合、境界線(l)が2本以上存在し、隣り合う境界線(l)が、同一直線上に並ばないようにすることが効果的である。
ここで、境界線(l)のずれとは、図2で示されるように、各々の境界線(l)を延長して形成される延長線の間の路離のことを言う。
(境界線を構成する接合面)
境界線を構成する接合面は特に限定されないが、1以上の境界線が{11−20}面同士、又は{0001}面同士を接合して構成されるものであることが好ましい。
接合面と主面のなす角度は特に限定されないが、シード基板の準備加工の行い易さを考慮すると、ほぼ直角であることが望ましい。接合面と主面のなす角度は、88°〜92°が好ましく、89°〜91°がより好ましく、89.5°〜90.5°がさらに好ましい。
図6は、低指数面に対する主面法線方向の傾き(オフ角)を説明するための、シード基板の主面法線方向と、シード基板結晶軸方向の方向との関係を示した模式図である。ここでは、シード基板の主面の低指数面が(10−10)面、接合面が(0001)面及び(−12−10)面である場合を想定している。
ここで、[hkil]方向とは、(hkil)面に垂直な方向((hkil)面の法線方向)のことをいい、<hkil>方向とは、[hkik]方向およびそれに結晶幾何学的に等価な個々の方向を含む総称的な方向を意味する。
接合面の法線方向は、低指数面から傾いていてもよいし、傾いていなくてもよい。但し、配置し易さと接合後の結晶のツイスト角分布を考えると、向かい合う2つの接合面の各軸方向の低指数面からの傾きの差が小さい方が望ましい。例えば、接合面の法線方向が[−12−10]方向に+5°、[10−10]方向に+5°で(0001)面から傾いている接合面に対しては、接合面の法線方向が[−12−10]方向に−5°、[10−10]方向に−5°で(000−1)面から傾いている接合面が対向することが望ましい。従って、対向する2つの接合面の各軸方向の低指数面からの傾きの和は、1°以内が好ましく、0.7°以内がさらに好ましく、0.5°以内がより好ましい。
所望の主面を有するシード基板は、必要に応じて結晶を切り出すことにより得ることができる。例えば、(0001)面を有するIII族窒化物半導体を形成し、その後に{10−10}面又は{11−20}面が現れるように切り出すことによって{10−10}面又は{11−20}面を主面とするシード基板を得ることができる。
シード基板の表裏面の平行度は1°以内であることが好ましく、0.7°以内であることがより好ましく、0.5°以内であることがさらに好ましい。シード基板の平行度が小さいと研磨等の加工が行いやすくなるため好ましい。
本発明では、シード基板に対して原料ガスを供給することによって、シード基板の結晶成長面に対して垂直な方向へ板状結晶を成長させる。成長方法としては、有機金属化学堆積法(MOCVD法)、ハイドライド気相堆積法(HVPE法)、分子線エピタキシー法(MBE法)、昇華法、パルスレーザー堆積法(PLD法)等が挙げられるが、なかでも成長速度の速いHVPE法が好ましい。
リアクター100の材質としては、石英、焼結体窒化ホウ素、ステンレス等が用いられ
る。好ましい材質は石英である。
リアクター100内には、反応開始前にあらかじめ雰囲気ガスを充填しておく。雰囲気ガス(キャリアガス)としては、例えば、水素、窒素、He、Ne、Arのような不活性ガス等を挙げることができる。これらのガスは混合して用いてもよい。
サセプター108の材質としてはカーボンが好ましく、SiCで表面をコーティングしているものがより好ましい。
サセプター108の形状は、本発明で用いるシード基板を設置することができる形状であれば特に制限されないが、結晶成長する際に結晶成長面付近に構造物が存在しないものであることが好ましい。結晶成長面付近に成長する可能性のある構造物が存在すると、そこに多結晶体が付着し、その生成物としてHClガスが発生して、得られるIII族窒化物結晶に悪影響が及んでしまう。
(リザーバー)
リザーバー106には、成長させるIII族窒化物結晶の原料を入れる。例えば、III−V族の窒化物結晶を成長させる場合は、III族源となる原料を入れる。そのようなIII族源となる原料として、Ga、Al、Inなどを挙げることができる。
導入管104からは、窒素源となる原料ガスを供給する。通常はNH3を供給することが好ましい。
また、導入管101からは、キャリアガスを供給する。キャリアガスとしては、導入管104から供給するキャリアガスと同じものを例示することができる。このキャリアガスは原料ガスノズルを分離し、ノズル先端にポリ結晶が付着することを防ぐ効果もある。
また、導入管102からは、ドーパントガスを供給することもできる。例えば、SiH4やSiH2Cl2、H2S等のn型のドーパントガスを供給することができる。
導入管101〜104から供給する上記ガスは、それぞれ互いに入れ替えて別の導入管から供給しても構わない。また、窒素源となる原料ガスとキャリアガスは、同じ導入管から混合して供給してもよい。さらに他の導入管からキャリアガスを混合してもよい。これらの供給態様は、リアクター100の大きさや形状、原料の反応性、目的とする結晶成長速度などに応じて、適宜決定することができる。
ガス排気管109は、リアクター内壁の上面、底面、側面に設置することができる。ゴミが落ちることによる影響の観点から結晶成長端よりも下部にあることが好ましく、図1のようにリアクター底面にガス排気管109が設置されていることがより好ましい。
(結晶成長条件)
本発明におけるIII族窒化物結晶の成長は、通常は950℃〜1120℃で行い、970℃〜1100℃で行うことが好ましく、980℃〜1090℃で行うことがより好ましく、990℃〜1080℃で行うことがさらに好ましい。リアクター内の圧力は10kPa〜200kPaであるのが好ましく、30kPa〜150kPaであるのがより好ましく、50kPa〜120kPaであるのがさらに好ましい。
本発明における結晶成長の成長速度は、成長方法、成長温度、原料ガス供給量、結晶成長面方位等により異なるが、一般的には5μm/h〜500μm/hの範囲であり、10μm/h以上が好ましく、50μm/h以上がより好ましく、70μm以上であることがさらに好ましい。成長速度は、上記の他、キャリアガスの種類、流量、供給口−結晶成長端の間の距離等を適宜設定することによって制御することができる。
本発明によれば、主面の面積が大きなIII族窒化物結晶を容易に得ることができる。主面の面積は、シード基板の主面のサイズや結晶成長時間により適宜調整することが可能である。本発明によれば、例えば得られるIII族窒化物結晶の主面の面積を500mm2以上にすることができ、2500mm2以上にすることが可能であり、さらには10000mm2以上にすることが可能である。
本発明により提供されるIII族窒化物結晶の種類は特に制限されない。具体的には、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化インジウム、又はこれらの混晶等を挙げることができる。
(III族窒化物結晶の用途)
本発明の製造方法により得られたIII族窒化物結晶は、さまざまな用途に用いることができる。特に、紫外、青色又は緑色等の発光ダイオード、半導体レーザー等の比較的短波長側の発光素子や、電子デバイス等の半導体デバイスの基板として有用である。また、本発明の製造方法により製造したIII族窒化物結晶をシード基板として用いて、さらに大きなIII族窒化物結晶を得ることも可能である。
<実施例1>
[−12−10]方向に25mm、[0001]方向に10mmの長さを有し、厚さ330μmの直方体で、主面が(10−10)面から[0001]方向に−5°、[−12−10]方向に0°のオフ角を有する面であるGaN自立基板を10枚用意し、シード基板として用いた。シード基板の表裏である(10−10)面と(−1010)面の平行度は0.5°以内である。
10)面が接合面となるように、10枚のシード基板を配置した。詳しくは図2に示すように、10枚のシード基板を[0001]方向5列、[−12−10]方向2列に配置し、各々のシード基板の(0001)面の断面と(000−1)面の断面とが対向するように、且つ(1−210)面の断面と(−12−10)面の断面とが対向するようにサセプター108上に並べた。この時、夫々のシード基板の断面同士の平行度が0.5°以内のとなるようにした。図2の通り、(1−210)面の断面と(−12−10)面の断面とが対向するように配置して形成される境界線(図2の境界線1〜5)と成長させるIII族窒化物結晶の<0001>軸を主面に投影した直線とがなす角度θは0°であって、隣り合う境界線同士が同一直線上でなく2mmずれるように配置した。なお、この場合には成長させるIII族窒化物結晶の<0001>軸とシード基板の<0001>軸とは、一致する。
単結晶成長工程が終了後、室温まで降温し、III族窒化物結晶を得た。得られた結晶中の隣接したシード基板とシード基板の間の境界領域の上方領域では、III族窒化物結晶は結合して成長しており、[10−10]方向に3.5mm成長した。
上記で得られたIII族窒化物自立基板について、目視、および微分干渉光学顕微鏡にて50倍から1000倍の倍率で、基板表面を観察した結果、クラックは観察されなかった。
[−12−10]方向に22.8〜27.2mmの間で夫々段階的に異なる辺長で、[0001]方向に10mmの長さを有し、厚さ330μmで、主面の短辺のうち1辺が長方形から5°傾いた台形で、主面が(10−10)面から[0001]方向に−5°、[−12−10]方向に0°のオフ角を有する面であるGaN自立基板を10枚用意し、シード基板として用いる。シード基板の表裏である(10−10)面と(−1010)面の平行度は0.5°以内である。
上記で得られたIII族窒化物自立基板について、目視、および微分干渉光学顕微鏡に
て50倍から1000倍の倍率で、基板表面を観察した結果、クラックは観察されない。
<比較例1>
実施例1と同様のシード基板を用意し、図2の配置に代えて図3のような配置にした以外は実施例1と同様にして10枚のシードを配置した。詳しくは図3に示すように、10枚のシード基板を[0001]方向5列、[−12−10]方向2列に配置し、各々のシード基板の(0001)面の断面と(000−1)面の断面とが対向するように、且つ(1−210)面の断面と(−12−10)面の断面とが対向するようにサセプター108上に並べた。図3の通り、(1−210)面の断面と(−12−10)面の断面とが対向するように配置して形成される境界線(図3の境界線6〜10)と成長させるIII族窒化物結晶の<0001>軸を主面に投影した直線とがなす角度θは0°であって、隣り合う境界線同士が同一直線上に並ぶように配置した。
上記で得られたIII族窒化物自立基板について、目視で基板表面を観察した結果、図4に示すような[0001]方向に走るクラックが観察された。
Transistor;高電子移動度トランジスタ)など)、半導体センサ(温度センサ、圧力センサ、放射センサまたは可視−紫外光検出器など)、SAWデバイス(Surface Acoustic Wave Device;表面弾性波素子)、加速度センサ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)部品、圧電振動子、共振器または圧電アクチュエータなどに好適に利用され得る。
101 キャリアガス用配管
102 ドーパントガス用配管
103 III族原料用配管
104 V族原料用配管
105 HClガス用配管
106 III族原料用リザーバー
107 ヒーター
108 サセプター
109 排気管
G1 キャリアガス
G2 ドーパントガス
G3 III族原料ガス
G4 V族原料ガス
G5 HClガス
Claims (6)
- 窒化物半導体からなり、主面および側面を有する直方体であって、側面が(0001)面、(000−1)面、(1−210)面および(−12−10)面であるシード基板を、それぞれが該シード基板の主面に平行であり、かつ、互いに直交する第1の方向および第2の方向に並べて配置し、
それらシード基板上にIII族窒化物結晶を成長させるIII族窒化物結晶の製造方法において、
前記配置にあたっては、前記第1方向に沿って隣接するシード基板間では(0001)面と(000−1)面とが接合するように、また、前記第2方向に沿って隣接するシード基板間では(1−210)面と(−12−10)面とが接合するようにし、
更に、前記配置されたシード基板を平面視したときに、前記第2方向に沿って隣接するシード基板間の境界線同士が一直線をなすように連続した部分がないこと
を特徴とする、III族窒化物結晶の製造方法。 - 前記第2方向に沿って隣接するシード基板間の境界線が不連続となっている箇所では、該境界線同士が前記第2方向に0.1mm以上ずれている、請求項1に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
- 前記主面が(10−10)面である、請求項1または2に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
- 前記主面が半極性面である、請求項1または2に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
- 前記III族窒化物結晶が、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化インジウム、又はこれらの混晶のいずれかである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
- シード基板上にIII族窒化物結晶を成長させる方法が、HVPE法、MOCVD法、MBE法、昇華法、PLD法のいずれかの方法である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
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