JP2019085290A - Iii族窒化物半導体基板 - Google Patents

Iii族窒化物半導体基板 Download PDF

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Abstract

【課題】半極性面を主面とし、かつ、光の吸収係数の小さいIII族窒化物半導体基板を提供する。【解決手段】III族窒化物半導体結晶で構成され、最大径が50mm以上4インチ以下であり、表裏の関係にある露出した第1及び第2の主面はいずれも半極性面であり、波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が9.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板(自立基板30)を提供する。【選択図】図6

Description

本発明は、III族窒化物半導体基板に関する。
特許文献1には、半極性面を主面とするIII族窒化物半導体基板が開示されている。具体的には、特許文献1には、III族窒化物半導体で構成された層であって、主面の法線が[11−22]軸から+c軸方向に5度以上17度以下の範囲で傾斜した層を有する基板が開示されている。
その製造方法としては、主面が所定の面方位となった下地基板(サファイア基板、III族窒化物半導体基板等)の上に、MOCVD(metal organic chemical vapor deposition)法、分子線エピタキシー法、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法等で、Ga極性成分を有する半極性面を成長面としてIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させることで、上述のような層を形成する方法が開示されている。
また、特許文献2には、光の吸収係数の小さいGaN単結晶基板が開示されている。当該GaN単結晶基板の波長500nmの光の吸収係数は、7cm−1〜10cm−1である。なお、当該GaN単結晶基板は、+c面を成長面としてIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させることで得られた基板である。
特開2016−12717号公報 特許第4333377号
本発明は、半極性面を主面とし、かつ、光の吸収係数の小さいIII族窒化物半導体基板を提供することを課題とする。
本発明によれば、III族窒化物半導体結晶で構成され、最大径が50mm以上4インチ以下であり、表裏の関係にある露出した第1及び第2の主面はいずれも半極性面であり、波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が9.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板が提供される。
本発明によれば、半極性面を主面とし、かつ、光の吸収係数の小さいIII族窒化物半導体基板が実現される。
本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態のテンプレート基板20の一例を模式的に示す側面図である。 本実施形態の自立基板10の一例を模式的に示す側面図である。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法で得られる構造体の一例を模式的に示す側面図である。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法で得られる構造体の一例を模式的に示す側面図である。 本実施形態の自立基板30の一例を模式的に示す側面図である。 本実施形態の自立基板10及びテンプレート基板20の特性を示す図である。 本実施形態の自立基板30の特性を示す図である。 比較例1の基板の特性を示す図である。 比較例2の基板の製造方法を示す図である。 比較例3の基板の製造方法を示す図である。 光の吸収係数の結果を示す図である。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の特性を示す図である。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板との相違を示す図である。 Φ50mmの自立基板30を示す図である。
以下、本実施形態のIII族窒化物半導体基板、及び、III族窒化物半導体基板の製造方法の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材の大きさの比率などは図示するものに限定されない。
まず、本実施形態の概要について説明する。特徴的な複数の工程を含む本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法によれば、MOCVD法で、サファイア基板上に、N極性側の半極性面を成長面としてIII族窒化物半導体を成長させることができる。結果、露出面がN極性側の半極性面となったIII族窒化物半導体層がサファイア基板上に位置するテンプレート基板や、当該テンプレート基板からサファイア基板を除去して得られるIII族窒化物半導体の自立基板が得られる。
そして、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法によれば、上記テンプレート基板や自立基板上に、HVPE法で、N極性側の半極性面を成長面としてIII族窒化物半導体を厚膜成長させることができる。結果、露出面がN極性側の半極性面となったIII族窒化物半導体のバルク結晶が得られる。
以下で詳細を示すが、本実施形態のIII族窒化物半導体のバルク結晶の最大径は、50mm以上4インチ以下と大きい。当該バルク結晶をスライス等することで、半極性面を主面とし、かつ、最大径が50mm以上4インチ以下と大きいIII族窒化物半導体の自立基板を多数得られる。この自立基板は、「波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が9.0cm−1未満」と、優れた光学特性を有する。
なお、本実施形態では、「半極性面であって、ミラー指数(hkml)で表され、lが0を超える面」を、「Ga極性側の半極性面」と呼ぶ。また、「半極性面であって、ミラー指数(hkml)で表され、lが0未満の面」を、「N極性側の半極性面」と呼ぶ。
次に、本実施形態を詳細に説明する。図1に、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示す。図示するように、基板準備工程S10と、熱処理工程S20と、先流し工程S30と、バッファ層形成工程S40と、第1の成長工程S50と、第2の成長工程S60とを有する。図示しないが、第2の成長工程S60の後に、切出工程を有してもよい。
基板準備工程S10では、サファイア基板を準備する。サファイア基板の直径は、例えば、1インチ以上である。また、サファイア基板の厚さは、例えば、250μm以上である。
サファイア基板の主面の面方位は、その上にエピタキシャル成長されるIII族窒化物半導体層の成長面の面方位をコントロールする複数の要素の中の1つである。当該要素とIII族窒化物半導体層の成長面の面方位との関係は、以下の実施例で示す。基板準備工程S10では、主面が所望の面方位であるサファイア基板を準備する。
サファイア基板の主面は、例えば{10−10}面、又は、{10−10}面を所定の方向に所定角度傾斜した面である。
{10−10}面を所定の方向に所定角度傾斜した面は、例えば、{10−10}面を任意の方向に0°より大0.5°以下の中の何れかの角度で傾斜した面であってもよい。
また、{10−10}面を所定の方向に所定角度傾斜した面は、{10−10}面をa面と平行になる方向に0°より大10.5°未満の中のいずれかの角度で傾斜した面であってもよい。または、{10−10}面を所定の方向に所定角度傾斜した面は、{10−10}面をa面と平行になる方向に0°より大10.5°以下の中のいずれかの角度で傾斜した面であってもよい。例えば、{10−10}面を所定の方向に所定角度傾斜した面は、{10−10}面をa面と平行になる方向に0.5°以上1.5°以下、1.5°以上2.5°以下、4.5°以上5.5°以下、6.5°以上7.5°以下、9.5°以上10.5°以下の中のいずれかの角度で傾斜した面であってもよい。
熱処理工程S20は、基板準備工程S10の後に行われる。熱処理工程S20では、サファイア基板に対して、以下の条件で熱処理を行う。
温度:800℃以上1200℃以下
圧力:30torr以上760torr以下
熱処理時間:5分以上20分以下
キャリアガス:H、又は、HとN(H比率0〜100%)
キャリアガス供給量:3slm以上50slm以下(ただし、成長装置のサイズにより供給量は変動する為、これに限定されない。)
なお、サファイア基板に対する熱処理は、窒化処理を行いながら行う場合と、窒化処理を行わずに行う場合とがある。窒化処理を行いながら熱処理を行う場合、熱処理時に0.5slm以上20slm以下のNHがサファイア基板上に供給される(ただし成長装置のサイズにより供給量は変動する為、これに限定されない。)。また、窒化処理を行わずに熱処理を行う場合、熱処理時にNHが供給されない。
熱処理時の窒化処理の有無は、サファイア基板の主面上にエピタキシャル成長されるIII族窒化物半導体層の成長面の面方位をコントロールする複数の要素の中の1つとなる場合がある。当該要素とIII族窒化物半導体層の成長面の面方位との関係は、以下の実施例で示す。
先流し工程S30は、熱処理工程S20の後に行われる。先流し工程S30では、サファイア基板の主面上に以下の条件で金属含有ガスを供給する。先流し工程S30は、例えばMOCVD装置内で行われてもよい。
温度:500℃以上1000℃以下
圧力:30torr以上200torr以下
トリメチルアルミニウム供給量、供給時間:20ccm以上500ccm以下、1秒以上60秒以下
キャリアガス:H、又は、HとN(H比率0〜100%)
キャリアガス供給量:3slm以上50slm以下(ただしガスの供給量は成長装置のサイズや構成により変動する為、これに限定されない。)
上記条件は、金属含有ガスとして有機金属原料であるトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムを供給する場合のものである。当該工程では、トリメチルアルミニウムトリエチルアルミニウムに代えて他の金属を含有する金属含有ガスを供給し、アルミニウム膜に代えて、チタン膜、バナジウム膜や銅膜等の他の金属膜をサファイア基板の主面上に形成してもよい。また、有機金属原料から生成するメタン、エチレン、エタン等の炭化水素化合物との反応膜である炭化アルミニウム、炭化チタン、炭化バナジウムや炭化銅等の他の炭化金属膜をサファイア基板の主面上に形成してもよい。
先流し工程S30により、サファイア基板の主面上に金属膜や炭化金属膜が形成される。当該金属膜の存在が、その上に成長させる結晶の極性を反転させるための条件となる。すなわち、先流し工程S30の実施は、サファイア基板の主面上にエピタキシャル成長されるIII族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素の中の1つである。
バッファ層形成工程S40は、先流し工程S30の後に行われる。バッファ層形成工程S40では、サファイア基板の主面上にバッファ層を形成する。バッファ層の厚さは、例えば、20nm以上300nm以下である。
バッファ層は、例えば、AlN層である。例えば、以下の条件でAlN結晶をエピタキシャル成長させ、バッファ層を形成してもよい。
成長方法:MOCVD法
成長温度:800℃以上950℃以下
圧力:30torr以上200torr以下
トリメチルアルミニウム供給量:20ccm以上500ccm以下
NH供給量:0.5slm以上10slm以下
キャリアガス:H、又は、HとN(H比率0〜100%)
キャリアガス供給量:3slm以上50slm以下(ただしガスの供給量は成長装置のサイズや構成により変動する為、これに限定されない。)
バッファ層形成工程S40の成長条件は、サファイア基板の主面上にエピタキシャル成長されるIII族窒化物半導体層の成長面の面方位をコントロールする複数の要素の中の1つとなる場合がある。当該要素とIII族窒化物半導体層の成長面の面方位との関係は、以下の実施例で示す。
また、バッファ層形成工程S40における成長条件(比較的低めの所定の成長温度、具体的には800〜950℃、および比較的低い圧力)は、N極性を維持しながらAlNを成長させるための条件となる。すなわち、バッファ層形成工程S40における成長条件は、サファイア基板の主面上にエピタキシャル成長されるIII族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素の中の1つである。
第1の成長工程S50は、バッファ層形成工程S40の後に行われる。第1の成長工程S50では、バッファ層の上に、以下の成長条件でIII族窒化物半導体結晶(例:GaN結晶)をエピタキシャル成長させ、成長面が所定の面方位(N極性側の半極性面)となっているIII族窒化物半導体層(第1の成長層)を形成する。第1の成長層の厚さは、例えば、1μm以上20μm以下である。
成長方法:MOCVD法
成長温度:800℃以上1025℃以下
圧力:30torr以上200torr以下
TMGa供給量:25sccm以上1000sccm以下
NH3供給量:1slm以上20slm以下
キャリアガス:H、又は、HとN(H比率0〜100%)
キャリアガス供給量:3slm以上50slm以下(ただしガスの供給量は成長装置のサイズや構成により変動する為、これに限定されない。)
成長速度:10μm/h以上
第1の成長工程S50における成長条件(比較的低い成長温度、比較的低い圧力、比較的速い成長速度)は、N極性を維持しながらGaNを成長させるための条件となる。すなわち、第1の成長工程S50における成長条件は、サファイア基板の主面上にエピタキシャル成長されるIII族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素の中の1つである。
以上により、図2に示すような、サファイア基板21と、バッファ層22と、III族窒化物半導体層(第1の成長層23)とがこの順に積層し、第1の成長層23の成長面24の面方位がN極性側の半極性面となっているテンプレート基板20を製造することができる。また、製造条件を上記条件の範囲で調整することで、成長面24の面方位を所望の半極性面とすることができる。
また、図2に示すような、サファイア基板21と、バッファ層22と、III族窒化物半導体層(第1の成長層)23とがこの順に積層した積層体を得た後、サファイア基板21及びバッファ層22を除去することで、図3に示すような第1の成長層23からなる自立基板10を製造することができる。
サファイア基板21及びバッファ層22を除去する手段は特段制限されない。例えば、サファイア基板21と第1の成長層23との間の線膨張係数差に起因する応力を利用して、これらを分離してもよい。そして、バッファ層22を研磨やエッチング等で除去してもよい。
その他の除去例として、サファイア基板21とバッファ層22との間に剥離層を形成してもよい。例えば、炭化物(炭化アルミニウム、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウムまたは炭化タンタル)が分散した炭素層、及び、炭化物(炭化アルミニウム、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウムまたは炭化タンタル)の層の積層体をサファイア基板21上に形成した後に、窒化処理を行った層を剥離層として形成してもよい。
このような剥離層の上にバッファ層22及び第1の成長層23を形成した後、当該積層体を、第1の成長層23を形成する際の加熱温度よりも高い温度で加熱すると、剥離層の部分を境界にして、サファイア基板21側の部分と、第1の成長層23側の部分とに分離することができる。第1の成長層23側の部分から、バッファ層22等を研磨やエッチング等で除去することで、図3に示すような第1の成長層23からなる自立基板10を得ることができる。
第2の成長工程S60は、第1の成長工程S50の後に行われる。第2の成長工程S60では、上述したテンプレート基板20(図2参照)の第1の成長層23、又は、自立基板10(図3参照)の第1の成長層23の主面(N極性側の半極性面)上に、以下の成長条件でIII族窒化物半導体結晶(例:GaN結晶)をエピタキシャル成長させ、成長面が所定の面方位(N極性側の半極性面)となっているIII族窒化物半導体層(第2の成長層)を形成する。第2の成長層の厚さは、例えば、1.0mm以上である。
成長方法:HVPE法
成長温度:900℃以上1100℃以下
成長時間:1時間以上
V/III比:1以上20以下
成長膜厚:1.0mm以上
なお、第2の成長工程S60は、連続的に行うのでなく、複数のステップに分けて行ってもよい。例えば、HVPE法で所定膜厚まで成長した後、一旦冷却し、その後再びHVPE法で所定膜厚まで成長させてもよい。第1のステップでIII族窒化物半導体層を形成後、一旦冷却すると、当該III族窒化物半導体層にクラックが発生する。これにより、内部応力が緩和される。その後、クラックを有するIII族窒化物半導体層の上にIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させると、クラックを挟んで分かれた結晶どうしは成長にしたがい互いに会合する。そして、上記冷却により内部応力が緩和されているため、厚膜化してもバルク結晶に割れが生じにくい。
また、第2の成長工程S60は、テンプレート基板20や自立基板10をカーボンサセプター等のサセプターに固着させた状態のままで行われてもよい。これにより、第2の成長工程S60での加熱によるテンプレート基板20や自立基板10の変形を抑制できる。なお、固着させる方法としては、アルミナ系の接着剤を用いる方法等が例示されるが、これに限定されない。これらの特徴的な方法により、最大径が50mm以上4インチ以下と大きい大口径のバルク結晶が実現される。
以上により、テンプレート基板20と第2の成長層25とを有する積層体(図4参照)、又は、自立基板10と第2の成長層25とを有する積層体(図5参照)が得られる。
第2の成長工程S60の後に行われる切出工程では、第1の成長層23及び第2の成長層25を含むバルク結晶から、スライス等でIII族窒化物半導体層を切り取ることで、III族窒化物半導体層からなる自立基板30(図6参照)を得る。スライス等で切り取られるIII族窒化物半導体層は、第2の成長層25のみからなってもよいし、第1の成長層23と第2の成長層25とを含んでもよいし、第1の成長層23のみからなってもよい。
しかし、スライス等で切り取られるIII族窒化物半導体層は、第1の成長層23と第2の成長層25とを含むバルク結晶の内の成長厚さ(第1の成長層23の成長開始時点を0として数えた厚さ)3mm以上の部分であるのが好ましい。その理由は、結晶内の転位欠陥密度が概ね1×10cm−2かそれ未満となり、デバイス用基板として適切な品質となるからである。
次に、N極性側の半極性面を成長面とし、上記特徴的な製造方法で得られた自立基板30の構成及び特徴を説明する。
自立基板30は、III族窒化物半導体結晶で構成され、表裏の関係にある露出した第1及び第2の主面はいずれも半極性面である。そして、大口径のバルク結晶からスライス等して得られた自立基板30は、最大径が50mm以上4インチ以下と大口径である。また、自立基板30は、波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が9.0cm−1未満、好ましくは、8.0cm−1未満、さらに好ましくは7.0cm−1未満を満たす。このような光学特性を有する半極性面自立基板は、半極性面基板上の高In組成InGaN発光層のピエゾ電界抑制による発光効率の向上に加え、緑色発光帯域の光吸収抑制の観点からも、例えば緑色レーザーダイオード、緑色発光ダイオード等の用途に使用可能である。
第1の主面の面方位は例えば、{11−24}面を基準に、所定方向(例:c軸投影方向)に向かって±30°の範囲で傾けた面等である。そして、第2の主面の面方位は例えば、{−1−12−4}面を基準に、所定方向(例:−c軸投影方向)に向かって±30°の範囲で傾けた面等である。第1及び第2の主面の面方位がこのような範囲である場合、ピエゾ電界の抑制効果やm面{1−100}の劈開による共振面をもつレーザーダイオードの作製が可能となる。
なお、III族窒化物半導体層(第1の成長層23)の結晶性を高めたテンプレート基板20を使用することで、自立基板30の上記波長の光の吸収係数をより小さくすることができる。これは、III族窒化物半導体層(第1の成長層23)の結晶性を高めたテンプレート基板20を使用することで、自立基板30の結晶性が高まったことによるものである。そのため、さらに自立基板30の結晶性を高めるために、テンプレート基板20上に第2の成長層25を形成する際に選択成長などを用いたり、第1の成長層23と第2の成長層25とを含むバルク結晶の成長厚さをさらに増やして結晶性を高めたりすることができる。
また、N極性側の半極性面を成長面としてIII族窒化物半導体を厚膜成長させる本実施形態の製造方法によれば、成長の厚さが増すにしたがって、結晶性評価の指標の1つであるXRC(X-ray Rocking Curve)の半値幅がほとんど変化しないか、又は、ゆるやかに良好になる傾向を示す。本実施形態の自立基板30には、当該傾向に起因した特徴が現れる。
具体的には、第1の成長層23と第2の成長層25とを含むバルク結晶の内の成長厚さ3mm以上の部分から得られた自立基板30は、厚さを300μm以上1000μm以下にしても、第1及び第2の主面各々に対してX線をIII族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅の差を500arcsec以下にできる。
なお、第1及び第2の主面はいずれも、m軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅は500arcsec以下と良好な数値を示す。
また、第1の成長層23と第2の成長層25とを含むバルク結晶の内の成長厚さ3mm以上の部分から得られた自立基板30は、厚さを300μm以上1000μm以下にしても、第1及び第2の主面各々に対してX線をIII族窒化物半導体結晶のc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅の差を500arcsec以下にできる。
なお、第1及び第2の主面はいずれも、c軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅は500arcsec以下と良好な数値を示す。
このように、本実施形態の自立基板30は、「c軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅」及び「m軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅」の両方において、良好な数値を示す。
「c軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅」は、自立基板30の主面に対してエックス線をIII族窒化物半導体結晶のc軸を上記主面に投影した投影軸に平行に入射し、エックス線の入射方向と上記主面のなす角度を走査して測定したXRCの半値幅である。「m軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅」は、自立基板30の主面に対してエックス線をIII族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し、エックス線の入射方向と上記主面のなす角度を走査して測定したXRCの半値幅である。
なお、以下の実施例で示すが、Ga極性側の半極性面を成長面としてIII族窒化物半導体を厚膜成長させる場合、成長の厚さが増すにしたがって、結晶性評価の指標の1つであるXRCの半値幅が悪くなる。そして、成長厚さ3mm以上の部分では、著しく結晶性が悪くなり、上記XRCの半値幅の算出が困難な状態となる。この理由の1つとして、Ga極性側の半極性面を成長面として成長させた場合、意図しない酸素原子の取り込み量が多くなり、結晶の格子定数が変化し、転位欠陥が増加することが考えられる。
なお、すでに実用化されている+c面基板と半極性基板とでは、実用的なサイズΦ50mm以上の基板化の実現の困難さ、および、光の吸収係数低減の困難さが異なる。+c面基板を作製するための+c面成長では、大面積、かつ、結晶性の良い基板が実現しており、サイズΦ50mm以上の実用化が進んでいる。
一方、実用化を目指したサイズΦ50mm以上の半極性基板を作製する方法として、+c面基板上にウェハーサイズと同等まで厚く成長して、その結晶を半極性面で切出すことが挙げられるが、成長厚さ増加による{1−101}、{1−102}ファセット面の出現によるサイズの縮径やクラックの抑制など、多くの点で困難であり、実現されていない。
また、半極性面成長でのアプローチを採る場合も、ある程度の厚さのc面結晶から切出した半極性面の小片基板を接合する技術、あるいは、予め特定の半極性面テンプレートを用意して成長する技術が挙げられるが、いずれについてもHVPE法による半極性面を主面とした成長では、装置を構成する石英部品などが供給源となって意図しない酸素不純物ドープが非常に多くなり、高キャリア濃度による吸収係数増加が生じる。
一方、+c面成長では酸素不純物ドープがされにくく、高キャリア濃度による吸収係数増加は課題とならない。また、半極性面ならではの新たな欠陥の導入や接合部での欠陥導入により、結晶性の向上が難しく、クラックの抑制も難しいことなどがある。これらの理由から、実用的なサイズΦ50mm以上を実現するアプローチ、および、光の吸収係数低減のアプローチがc面成長とは異なり、c面基板の作製技術を使って容易にサイズΦ50mm以上の実現と光の吸収係数低減を同時に実現できるわけではなく、実用的なサイズΦ50mm以上を実現し、かつ、光の吸収係数低減を実現するために、c面基板の技術を半極性基板に適用することはあり得ない。
<<実施例>>
<第1の評価>
第1の評価では、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素」のすべてを満たすことで、III族窒化物半導体層の成長面の面方位をN極性側の半極性面にできることを確認する。また、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素」の中の少なくとも1つを満たさなかった場合、III族窒化物半導体層の成長面の面方位がGa極性側の面になることを確認する。
まず、主面の面方位がm面((10−10)面)からa面と平行になる方向に2°傾斜した面であるサファイア基板を用意した。サファイア基板の厚さは430μmであり、直径は2インチであった。
そして、用意したサファイア基板に対して、以下の条件で熱処理工程S20を実施した。
温度:1000〜1050℃
圧力:100torr
キャリアガス:H、N
熱処理時間:10分または15分
キャリアガス供給量:15slm
なお、熱処理工程S20の際に、20slmのNHを供給し、窒化処理を行った。
その後、以下の条件で先流し工程S30を行った。
温度:800〜930℃
圧力:100torr
トリメチルアルミニウム供給量、供給時間:90sccm、10秒
キャリアガス:H、N
キャリアガス供給量:15slm
その後、以下の条件でバッファ層形成工程S40を行い、AlN層を形成した。
成長方法:MOCVD法
成長温度:800〜930℃
圧力:100torr
トリメチルアルミニウム供給量:90sccm
NH供給量:5slm
キャリアガス:H、N
キャリアガス供給量:15slm
その後、以下の条件で第1の成長工程S50を行い、III族窒化物半導体層を形成した。
成長方法:MOCVD法
圧力:100torr
TMGa供給量:50〜500sccm(連続変化)
NH供給量:5〜10slm(連続変化)
キャリアガス:H、N
キャリアガス供給量:15slm
成長速度:10μm/h以上
なお、第1のサンプルの成長温度は900℃±25℃に制御し、第2のサンプルの成長温度は1050℃±25℃に制御した。すなわち、第1のサンプルは、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素」のすべてを満たすサンプルである。第2のサンプルは、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素」の中の一部(第1の成長工程S50における成長温度)を満たさないサンプルである。
第1のサンプルのIII族窒化物半導体層の成長面の面方位は、(−1−12−4)面から−a面方向5.0°傾斜かつ、m面と平行になる方向に8.5°以下傾斜した面であった。一方、第2のサンプルのIII族窒化物半導体層の成長面の面方位は、(11−24)面からa面方向5.0°傾斜かつ、m面と平行になる方向に8.5°以下傾斜した面であった。すなわち、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素」を満たすか否かにより、成長面の面方位がGa極性となるかN極性となるかを調整できることがわかる。
図7に第1のサンプルにおける、(−1−12−4)面、又は、(11−24)面のXRD極点測定結果を示す。回折ピークは極点の中心点から数度ずれた位置であることが確認できる。角度のずれを詳細に測定すると−a面方向5.0°かつ、m面と並行になる方向に8.5°又は、a面方向5.0°かつ、m面と並行になる方向に8.5°の位置であることが確認できる。
なお、本発明者らは、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素」の中のその他の一部を満たさない場合、また、全部を満たさない場合においても、成長面の面方位がGa極性となることを確認している。
図13に第1のサンプルのIII族窒化物半導体層の成長面の面方位がN極性側の半極性面であることを確認した結果を示す。また、比較として図14に+c面の厚膜成長GaN自立基板から第1のサンプルと同等の面方位になるようにスライスを行って作製したIII族窒化物半導体自立基板の結果を示す。第1のサンプル及び、+c面 GaN自立基板からスライスして作製した半極性自立基板ともに、両面(基板の表と裏)に1.5μmダイヤ研磨を施し、りん酸硫酸混合液を150℃に保ち30分間のエッチングを行った。
図13及び図14より、第1のサンプルの成長面と+c面GaN自立基板からスライスして作製した半極性自立基板の裏面(N極性面)のエッチング表面状態が同等であることが確認できる。また、第1のサンプルの成長面に対する反対の面(裏面)と+c面GaN自立基板からスライスして作製した半極性自立基板の表面(Ga極性面)のエッチング表面状態が同等であることが確認できるので、図13に示す成長面がN極性であることが確認できる。
N極性側の半極性面のエッチング後の特徴としては、N極性側の特性によりエッチング量が多いため、ダイヤ研磨の傷が消失しやすくなり、エッチピットも存在する。また、−c面の露出する端部周辺はエッチングによってギザギザになりやすい。一方、Ga極性側の半極性面のエッチング後の特徴は、Ga極性側の特性によってエッチング量が少ないため、ダイヤ研磨の傷が多く残る。また、+c面の露出する端部周辺はエッチングされずに形状が維持される。このような特性の違いに基づき、N極性側の半極性面及びGa極性側の半極性面を見分けることもできる。
<第2の評価>
第2の評価では、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を調整するための複数の要素」を調整することで、III族窒化物半導体層の成長面の面方位を調整できることを確認する。
まず、主面の面方位が様々なサファイア基板を複数用意した。サファイア基板の厚さは430μmであり、直径は2インチであった。
そして、用意したサファイア基板各々に対して、以下の条件で熱処理工程S20を行った。
温度:1000〜1050℃
圧力:200torr
熱処理時間:10分
キャリアガス:H、N
キャリアガス供給量:15slm
なお、熱処理時の窒化処理の有無を異ならせたサンプルを作成した。具体的には、熱処理時に20slmのNHを供給し、窒化処理を行うサンプルと、熱処理時にNHを供給せず、窒化処理を行わないサンプルの両方を作成した。
その後、以下の条件で先流し工程S30を行った。
温度:880〜930℃
圧力:100torr
トリメチルアルミニウム供給量、供給時間:90sccm、10秒
キャリアガス:H、N
キャリアガス供給量:15slm
なお、先流し工程S30を行うサンプルと、行わないサンプルの両方を作成した。
その後、サファイア基板の主面(露出面)上に、以下の条件で、約150nmの厚さのバッファ層(AlNバッファ層)を形成した。
成長方法:MOCVD法
圧力:100torr
V/III比:5184
TMAl供給量:90ccm
NH供給量:5slm
キャリアガス:H、N
キャリアガス供給量:15slm
なお、成長温度は、サンプルごとに、700℃以上1110℃以下の範囲で異ならせた。
その後、バッファ層の上に、以下の条件で、約15μmの厚さのIII族窒化物半導体層(GaN層)を形成した。
成長方法:MOCVD法
成長温度:900〜1100℃
圧力:100torr
V/III比:321
TMGa供給量:50〜500ccm(ランプアップ)
NH供給量:5〜10slm(ランプアップ)
キャリアガス:H、N
キャリアガス供給量:15slm
以上のようにして、サファイア基板と、バッファ層と、III族窒化物半導体層とがこの順に積層したIII族窒化物半導体基板1を製造した。
表1乃至7に、「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を調整するための複数の要素」と、III族窒化物半導体層の成長面の面方位との関係を示す。
表中の「サファイア主面」の欄には、サファイア基板の主面の面方位が示されている。「昇温時の窒化処理」の欄には、熱処理工程S20の際の昇温時の窒化処理の有無(「有り」または「無し」)が示されている。「トリメチルアルミニウム先流し工程の有無」の欄には、トリメチルアルミニウム先流し工程の有無(「有り」または「無し」)が示されている。「AlNバッファ成長温度」の欄には、バッファ層形成工程における成長温度が示されている。「GaN成長温度」の欄には、GaN層形成工程における成長温度が示されている。「III族窒化物半導体層の成長面」の欄には、III族窒化物半導体層の成長面の面方位が示されている。
当該結果によれば、上述した「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を調整するための複数の要素」を調整することで、III族窒化物半導体層の成長面を、「半極性面であって、ミラー指数(hkml)で表され、lが0を超える面」の中で調整できることがわかる。そして、第1の評価の結果と第2の評価の結果とに基づけば、「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を、N極性側の半極性面とするための複数の要素」のすべてを満たしたうえで、「III族窒化物半導体層の成長面の面方位を調整するための複数の要素」を調整することで、III族窒化物半導体層の成長面を、「半極性面であって、ミラー指数(hkml)で表され、lが0未満の面」の中で調整できることがわかる。
<第3の評価>
第3の評価では、XRCの半値幅で自立基板30の結晶性を評価する。
「実施例1」
まず、MOCVD法で、a面方向に2°のオフ角を有するm面サファイア基板上に、バッファ層を介して、GaN層(第1の成長層23)を形成した。第1の成長層23の主面(露出面)は、N極性側の半極性面({−1−12−4}面(オフ角+α°))であった。また、第1の成長層23の厚さは約15μmであった。
その後、第1の成長層23の上に、HVPE法でGaN結晶を成長し、厚さ約11mmのGaN層(第2の成長層25)を形成した。その後、第1の成長層23及び第2の成長層25からなるバルク結晶の内の成長厚さ3mm以上の部分を成長方向に垂直にスライスし、複数枚の半極性基板を得た。
そして、各々に対して、GaN(11−22)面回折XRC測定を実施した。X線をm軸に平行に入射したパターンと、c軸の投影軸に平行に入射したパターンの2パターンで測定を行った。
図8に、GaN(11−22)面回折XRC測定の結果を示す。図の横軸は成長膜厚(スライスして得られた半極性基板のバルク結晶からの切り出し位置)を示す。図の縦軸は、GaN(11−22)XRC半値幅を表す。
実施例1では、X線をm軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅、及び、X線をc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅いずれも、成長膜厚が増加するにつれてほとんど変化しないか、又は、ゆるやかに良好になる傾向がわかる。
そして、成長膜厚3000μm〜10000μmの範囲で、m軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅を、500arcsec以下、好ましくは300arcsec以下、さらに好ましくは250arcsec以下に収められることがわかる。同様に、同範囲で、c軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅を、500arcsec以下、好ましくは300arcsec以下、さらに好ましくは200arcsec以下、さらに好ましくは150arcsec以下に収められることがわかる。
また、図より、バルク結晶の内の成長厚さ3mm以上の部分を成長方向に垂直にスライスして得られた厚さ300μm以上1000μm以下の半極性基板は、第1及び第2の主面(表面及び裏面)各々に対してX線をIII族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅の差が500arcsec以下、好ましくは300arcsec以下、さらに好ましくは250arcsec以下、さらに好ましくは150arcsec以下になることがわかる。
また、図より、バルク結晶の内の成長厚さ3mm以上の部分を成長方向に垂直にスライスして得られた厚さ300μm以上1000μm以下の半極性基板は、第1及び第2の主面(表面及び裏面)各々に対してX線をIII族窒化物半導体結晶のc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅の差が500arcsec以下、好ましくは300arcsec以下、さらに好ましくは200arcsec以下、さらに好ましくは150arcsec以下、さらに好ましくは100arcsec以下になることがわかる。
「比較例1」
MOCVD法で、just m面サファイア基板上に、バッファ層を介してGaN層を形成した。GaN層の主面(露出面)は、Ga極性側の半極性面((11−22)面)であった。また、GaN層の厚さは約1μmであった。
そして、上記GaN層の上に、HVPE法で、厚さ約15μmのGaN層を形成した。この時、X線をIII族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したGaN(11−22)XRCの半値幅は955arcsecであった。
更に、上記GaN層の上に、厚さ約1.5mmのGaN層を形成した。その後、MOCVD法及びHVPE法で得られたGaN層からなるバルク結晶を研削研磨加工し、半極性基板を得た。
ここで、図9に比較例1における、X線をIII族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したGaN(11−22)XRCの測定結果を示す。図示するように、結晶軸が様々な方向を向き、マルチピークとなっている。すなわち、(11−22)面GaN層の結晶成長では、GaNの層の膜厚が大きくなると、結晶の配向が崩れる傾向があることがわかる。また、このような結晶から切り出した基板について、第1及び第2の主面間のXRC半値幅の差は定義できないか、その差が実施例1よりも大きくなることがわかる。
<第4の評価>
次に、本実施形態の製造方法により、半極性面を主面とし、最大径が50mm以上4インチ以下と大口径の自立基板30を得られることを確認する。
まず、径がΦ4インチで、主面の面方位がm面のサファイア基板21の上に、バッファ層22を介して、MOCVD法でGaN層(第1の成長層23)を形成したテンプレート20を準備した。第1の成長層23の主面の面方位は(−1−12−3)、最大径はΦ4インチであった。
次に、当該テンプレート基板20をカーボンサセプターに固着した。具体的には、アルミナ系の接着剤を用いて、サファイア基板21の裏面をカーボンサセプターの主面に貼りあわせた。
次に、カーボンサセプターにテンプレート基板20を固着させた状態で、第1の成長層23の主面上にHVPE法でIII族窒化物半導体(GaN)を成長させた。これにより、単結晶のIII族窒化物半導体で構成されたGaN層(第2の成長層25の一部)を形成した。成長条件は以下の通りである。
成長温度:1040℃
成長時間:15時間
V/III比:10
成長膜厚:4.4mm
次に、カーボンサセプター、テンプレート基板20及び第2の成長層25の一部を含む積層体を、HVPE装置から取り出し、室温まで冷却した。冷却後の積層体を観察すると、表面にクラックが存在した。また、上記積層体の外周沿いに多結晶のIII族窒化物半導体が付着し、これらが互いに繋がって環状になり、その内部に上記積層体をホールドしていた。
次に、多結晶のIII族窒化物半導体を残した状態で、クラックが存在するGaN層(第2の成長層25の一部)の主面上にHVPE法でIII族窒化物半導体(GaN)を成長させた。これにより、単結晶のIII族窒化物半導体で構成されたGaN層(第2の成長層25の他の一部)を形成した。成長条件は以下の通りである。
成長温度:1040℃
成長時間:14時間
V/III比:10
成長膜厚:3.0mm(第2の成長層25ののべ膜厚は7.4mm)
第2の成長層25の最大径はおよそΦ4インチであった。また、第2の成長層25と、その外周沿いの多結晶のIII族窒化物半導体とを含む面の最大径はおよそ130mmであった。また、第2の成長層25に割れは生じていなかった。
次に、第2の成長層25をスライスし、複数の自立基板30を得た。自立基板30には割れが生じておらず、最大径はおよそΦ4インチであった。
<第5の評価>
次に、波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数を評価する。
「実施例2」
GaN層(第1の成長層23)が下記の結晶性であるテンプレート基板20を使用し、第4の評価で開示したものと同様の製造方法で、Φ50mmの自立基板30を得た(図15参照)。
・テンプレート基板20のN極性側の半極性面(−1−12−2)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:749arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:758arcsec
・Φ50mmの自立基板30のGa極性側の半極性面(11−22)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:159arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:91arcsec
・Φ50mmの自立基板30のキャリア濃度:2.9×1018cm−3
・Φ50mmの自立基板30の不純物濃度
0:3.7×1018cm−3
Si:4.6×1017cm−3
「実施例3」
GaN層(第1の成長層23)が下記の結晶性であるテンプレート基板20を使用し、第4の評価で開示したものと同様の製造方法で、Φ50mmの自立基板30を得た。
・テンプレート基板20のN極性側の半極性面(−1−12−2)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:1054arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:1002arcsec
・Φ50mmの自立基板30のGa極性側の半極性面(11−22)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:293arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:112arcsec
・Φ50mmの自立基板30のキャリア濃度:1.6×1018cm−3
「実施例4」
GaN層(第1の成長層23)が下記の結晶性であるテンプレート基板20を使用し、第4の評価で開示したものと同様の製造方法で、Φ50mmの自立基板30を得た。
・テンプレート基板20のN極性側の半極性面(−1−12−2)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:2338arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:2952arcsec
・Φ50mmの自立基板30のGa極性側の半極性面(11−22)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:3154arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:1208arcsec
・Φ50mmの自立基板30のキャリア濃度:3.3×1018cm−3
「比較例2」
図10に示すように、+c面GaN自立基板100の上に、HVPE法でGaNをエピタキシャル成長させることで、GaN層200を形成した。GaN層200の厚さはおよそ10mmだった。その後、図示するように、+c面GaN自立基板100とGaN層200とを含む積層体から、半極性面が露出するように基板を切り出し、それを加工することで、□10mmの半極性基板201を得た。
・□10mmの半極性基板201のGa極性側の半極性面(11−22)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:42arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:44arcsec
・□10mmの半極性基板201のキャリア濃度:4.7×1018cm−3
「比較例3」
比較例2の□10mmの半極性基板201をGa極性側の半極性面が成長面となるよう3列×3行に並べ、その上に、HVPE法でGaNをエピタキシャル成長させることで、GaN層300を形成した(図11参照)。GaN層300の厚さは1.2mmだった。その後、図示するように、半極性基板201を除去することで、□30mmの半極性基板301を得た。
・□30mmの半極性基板301のGa極性側の半極性面(11−22)ロッキングカーブ半値幅
m軸に平行に入射:53arcsec
c軸を成長面に投影した投影軸に平行に入射:43arcsec
・□30mmの半極性基板301のキャリア濃度:7.7×1018cm−3
「光の吸収係数の評価」
実施例2乃至4、比較例2及び3各々における光の吸収係数を測定した。光の吸収係数は分光光度計を用いて測定した。結果を図12に示す。また、各半極性基板のサイズ、ロッキングカーブ半値幅、キャリア濃度と波長500nm、530nm、550nm各々の光の吸収係数をまとめたものを表8に示す。
これらの結果より、キャリア濃度を比較的低く抑える効果によって、実施例の方が比較例よりも光の吸収係数が小さいことがわかる。具体的には、本実施例では、キャリア濃度を5.0×1017cm−3以上4.5×1018cm−3以下にでき、波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数を9.0cm−1未満、好ましくは8.0cm−1未満、さらに好ましくは7.0cm−1未満、さらに好ましくは6.0cm−1未満、さらに好ましくは5.0cm−1未満にできることが分かる。
また、本実施例では、上述のようなキャリア濃度や光の吸収係数を実現しつつ、好ましいXRCの半値幅を実現できることが分かる。具体的には、実施例2及び3によれば、Ga極性面側の半極性面に対してX線をIII族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅を300arcsec以下にできることが分かる。また、実施例2及び3によれば、Ga極性面側の半極性面に対してX線をIII族窒化物半導体結晶のc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅を150arcsec以下にできることが分かる。なお、例えば、テンプレート基板20のGaN層(第1の成長層23)の結晶性(N極性側の半極性面(−1−12−2)ロッキングカーブ半値幅)をコントロールすることで、実施例2及び3と、実施例4とを作り分けることができる。テンプレート基板20のGaN層(第1の成長層23)の結晶性のコントロールは、テンプレート基板20の作製工程の各温度や各原料供給量などの調整により実現できる。
また、本実施例では、上述のようなキャリア濃度、光の吸収係数及びXRCの半値幅を実現しつつ、最大径が50mm以上4インチ以下と大口径を実現できることが分かる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. III族窒化物半導体結晶で構成され、最大径が50mm以上4インチ以下であり、表裏の関係にある露出した第1及び第2の主面はいずれも半極性面であり、波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が9.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板。
2. 1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が8.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板。
3. 1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が7.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板。
4. 1から3のいずれかに記載のIII族窒化物半導体基板において、
厚さが300μm以上1000μm以下であるIII族窒化物半導体基板。
5. 1から4のいずれかに記載のIII族窒化物半導体基板において、
前記第1及び第2の主面各々に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したXRC(X-ray Rocking Curve)の半値幅の差が500arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
6. 1から5のいずれかに記載のIII族窒化物半導体基板において、
前記第1及び第2の主面各々に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅の差が500arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
7. 1から5のいずれかに記載のIII族窒化物半導体基板において、
前記第1の主面に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅が300arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
8. 1から7のいずれかに記載のIII族窒化物半導体基板において、
前記第1の主面に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅が150arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
9. 1から8のいずれかに記載のIII族窒化物半導体基板において、
キャリア濃度が5.0×1017cm−3以上4.5×1018cm−3以下であるIII族窒化物半導体基板。
10 自立基板
20 テンプレート基板
21 サファイア基板
22 バッファ層
23 第1の成長層
24 成長面
25 第2の成長層
30 自立基板

Claims (9)

  1. III族窒化物半導体結晶で構成され、最大径が50mm以上4インチ以下であり、表裏の関係にある露出した第1及び第2の主面はいずれも半極性面であり、波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が9.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板。
  2. 請求項1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が8.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板。
  3. 請求項1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    波長500nm以上550nm以下の光の吸収係数が7.0cm−1未満であるIII族窒化物半導体基板。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    厚さが300μm以上1000μm以下であるIII族窒化物半導体基板。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1及び第2の主面各々に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したXRC(X-ray Rocking Curve)の半値幅の差が500arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1及び第2の主面各々に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅の差が500arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1の主面に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のm軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅が300arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1の主面に対してエックス線を前記III族窒化物半導体結晶のc軸の投影軸に平行に入射し測定したXRCの半値幅が150arcsec以下であるIII族窒化物半導体基板。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    キャリア濃度が5.0×1017cm−3以上4.5×1018cm−3以下であるIII族窒化物半導体基板。
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