JP5440271B2 - 車両用インテークマニホールド - Google Patents
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Description
なお、以下の説明における上下方向は、車両搭載時における上下(天地)方向を示すものである。
しかるに、吸気通路には、EGRガスやブローバイガスが導かれるため、EGRガスやブローバイガスに含まれる水やオイルがサージタンクの下部に溜まる可能性がある。
そして、サージタンクと、このサージタンクに接続される吸気ブランチ(サージタンクからエンジンの気筒内へ吸気を導く通路)との接続部の下縁(より詳しく説明すると、接続部分における通路内の下縁)が、サージタンクの下部(底部)より上側に設けられる場合では、サージタンクの下部に溜まった水やオイルをエンジンに吸わせることができない。
インタークーラは、吸気の冷却を行なうものであるため、吸気の冷却によって凝縮水が発生し、発生した凝縮水がインタークーラの下部に溜まる可能性がある。
インタークーラの下部に溜まった凝縮水をエンジンに吸わせる技術として、特許文献1が知られている。
この特許文献1の作動は、エンジンの運転時にスロットルバルブの下流側に生じる吸気負圧によって、インタークーラの下部に溜まる凝縮水を連通管を介して吸い上げてエンジンに吸わせるものである。
また、特許文献1の連通管は、スロットルバルブをバイパスさせて吸気を導くものであるため、特にアイドリング時において、吸気量制御の精度が低下する不具合がある。
しかし、サージタンクは、スロットルバルブの吸気下流側に設けられるため、特許文献1の技術を用いることができない。このため、サージタンクの内部にインタークーラを配置すると、特許文献1の技術によって、サージタンクに溜まる凝縮水をエンジンに吸わせることができない。
請求項1の手段を採用する車両用インテークマニホールドは、次の作用効果を奏する。 エンジン運転中の吸気行程時には、吸気ブランチ内の吸気がエンジンの気筒内に吸引され、吸気ブランチを介してサージタンク内の吸気がエンジンの気筒内に吸い込まれる。
この時、通路断面積が比較的小さい吸気ブランチ内に吸気の吸い込みが作用するため、サージタンク内に比較して吸気ブランチ内に負圧が生じる(第1負圧発生作用:狭い吸気ブランチ内がエンジンに吸われることによる負圧発生作用)。
これにより、サージタンクの下部に水やオイルが存在すると、その水やオイルが連通管を介して吸気ブランチ内に吸い上げられる。このため、サージタンクの下部の水やオイルをエンジンに吸い込ませることができる。
また、連通管の両端(下部開口および上部開口)は、共にスロットルバルブの吸気下流側において開口するものであって、連通管がスロットルバルブをバイパスしない。このため、連通管が吸気量制御に影響を与える不具合が生じない。
この請求項1の手段では、連通管の上部開口を気流剥離部に設けることで、上述した「第1、第2負圧発生作用」に加えて「第3負圧発生作用」を得ることができる。これにより、連通管に作用する「流体の吸い上げ力」を大きくすることができる 。
この請求項1の手段では、連通管の上部開口を、気流剥離部で、且つ矩形形状の角部に設けることで、上部開口に生じる負圧を大きくすることができる。これにより、上述した「第3負圧発生作用」を大きくすることができ、結果的に連通管に作用する「流体の吸い上げ力」を大きくすることができる。
請求項2〜請求項4の手段の車両用インテークマニホールドは、連通管の下部に、サージタンクの最下点よりも下方へ向けて曲折する下方屈曲部を設けている。そして、この下方屈曲部における天方向の最下点は、サージタンクの最下点より下方に設けられている。
このように設けられることにより、「下方屈曲部に溜まった水やオイル」の液面が、下方屈曲部における天方向の最下点に達すると、連通管に作用している「流体の吸い上げ力」が「下方屈曲部に溜まった水やオイル」に作用する。
その結果、「下方屈曲部に溜まった水やオイル」が連通管を介して吸気ブランチ内に吸い上げられる。
具体的には、請求項4の手段を採用しない場合には、連通管を介して「大量の水やオイル」が一気に吸い上げられると、エンジンの圧縮行程時に液体圧縮によるウォーターハンマー現象や、白煙が発生する可能性があるが、請求項4の手段を採用することで、連通管を介して吸い上げる「水やオイルの量」を下方屈曲部によってコントロールできるため、ウォーターハンマー現象や白煙の発生を防ぐことができる。
請求項5の手段の車両用インテークマニホールドは、連通管の上部開口を吸気ブランチの内壁面に開口させるとともに、吸気ブランチの内壁に、上部開口から吸気下流方向に伸びる案内溝を設けるものである。
これにより、上部開口から「水やオイル」が排出される際、上部開口から水滴が膨らみ出るように膨出する「水やオイル」が案内溝によって吸気下流方向に案内されるため、「水やオイル」をエンジン側に効率的に案内することができる。
請求項6の手段の車両用インテークマニホールドは、サージタンクの内部にインタークーラを配置したものである。
このようにサージタンク内にインタークーラを配置することで、インタークーラによってサージタンク内に凝縮水が生じても、サージタンク内で生じた凝縮水が連通管を介して吸気ブランチ内に吸い上げられる。これにより、サージタンク内で生じた凝縮水をエンジンに吸い込ませることができる。
インテークマニホールド1は、スロットルバルブ2で吸気量が調整された吸気をエンジン3の各気筒に分配供給する吸気分配器であり、スロットルバルブ2の吸気下流側に設けられて通路断面積が拡大してなるサージタンク4と、このサージタンク4に接続されてエンジン3の各気筒内に吸気を導く複数の吸気ブランチ5とを具備する。そして、サージタンク4と各吸気ブランチ5との接続部の下縁が、サージタンク4の下部(底部)より上側に設けられる。
そして、エンジン3の運転時には、吸気の流れ作用によって「サージタンク4内の下部開口6a」と「吸気ブランチ5内の上部開口6b」との間に圧力差が生じ、その圧力差によって連通管6に生じる「流体の吸い上げ力」によってサージタンク4の下部の水やオイルを吸気ブランチ5内に吸い上げ、結果的にサージタンク4の下部の水やオイルをエンジン3に吸い込ませることができる。
また、サージタンク4の吸気下流と吸気ブランチ5との接続部は、吸気の流れ方向が変わる曲り部34を備え、上部開口6bは、吸気が曲り部34を流れることで生じる気流剥離部Aにおいて開口している。
また、サージタンク4の吸気下流に接続する部位の吸気ブランチ5は、吸気の通路断面が矩形形状を呈するものであり、上部開口6bは、気流剥離部Aで、且つ矩形形状の角部Bにおいて開口している。
また、車両搭載時における連通管6の下部には、サージタンク4の最下点αよりも下方へ向けて曲折する下方屈曲部35が設けられ、この下方屈曲部35における天方向の最下点βは、サージタンク4の最下点αより下方に設けられる。
〔エンジン3の吸排気システムの概略説明〕
先ず、図1を参照してエンジン3の吸排気システムを説明する。
この実施例に示すエンジン3は、車両駆動用エンジンであり、吸気を気筒内に導く吸気通路7と、気筒内で発生した排気ガスを大気中に排出する排気通路8とを備える。
吸気管11は、外気の取入口からインテークマニホールド1まで吸気通路7を形成する通路部材であり、その吸気管11には、エンジン3に吸い込まれる吸気中に含まれる塵や埃を除去するエアクリーナ13、ターボチャージャのコンプレッサ14(吸気羽根車)、このコンプレッサ14によって圧縮されて高圧になり温度上昇した吸気を強制冷却するインタークーラ15、気筒内に吸引される吸気流量の調整を行なうスロットルバルブ2などが設けられている。
吸気ポート12は、エンジン3のシリンダヘッド内において気筒毎に形成されるものであり、各吸気ブランチ5毎に接続されて、インテークマニホールド1により分配された吸気を各気筒内に導く。
排気ポートは、吸気ポート12と同様、エンジン3のシリンダヘッド内において気筒毎に形成されるものであり、気筒内で発生した排気ガスをエキゾーストマニホールドへ導く。
エキゾーストマニホールドは、各排気ポートから排出される排気ガスの集合管であり、エキゾーストマニホールドの排気出口と排気管との接続部には、ターボチャージャの排気タービン16(排気羽根車)が配置されている。
なお、図1では、ディーゼルエンジン用として排気管の途中にDPF17を配置する例を示したが、ガソリンエンジンに適用される場合は、DPF17に代えて三次元触媒を用いるものである。
エンジン3の各気筒は、吸入、圧縮、爆発、排気の各行程を順次繰り返すものである。そして、吸気の開始時(ピストンの下降に伴う気筒内容積の増加時)に吸気バルブが開かれ、吸気の終了時(ピストンの下降終了に伴う気筒内容積の増加終了時)に吸気バルブが閉じられる。このエンジン3の吸気作動により、吸気通路7には外気取入口からエンジン3の気筒内に向かう吸気の流れが生じる。
同様に、排気の開始時(ピストンの上昇に伴う気筒内容積の減少時)に排気バルブが開かれ、排気の終了時(ピストンの上昇終了に伴う気筒内容積の減少終了時)に排気バルブが閉じられる。このエンジン3の排気作動により、排気通路8にはエンジン3の気筒内から大気放出部(排気出口)に向かう排気ガスの流れが生じる。
ブローバイガス還元装置は、エンジン3で発生したブローバイガス(エンジン3の燃焼室からクランクケース内に侵入した未燃焼ガスと排気ガスの混合ガス)を吸気通路7の吸気下流側へ戻すブローバイガス配管19を備えている。具体的に、この実施例のブローバイガス配管19は、ブローバイガスの吸い込み側がエンジン3のカムカバーに接続され、吸気通路7側がインテークマニホールド1(具体的には、サージタンク4の吸気上流側)に接続されるものである。
また、ブローバイガス配管19の一端、またはブローバイガス配管19の途中には、カムカバー側から吸気通路7側へブローバイガスを流す一方向弁の機能を果たすとともに、絞りの機能を果たすPCV(パージ・コントロール・バルブの略)20が設けられている。
高圧EGR装置21は、高排気圧範囲(DPF17の排気上流側で、高い排気圧が発生する範囲)の排気通路8の内部と、高吸気負圧発生範囲(スロットルバルブ2の吸気下流側で、高い吸気負圧が発生する範囲)の吸気通路7の内部とを接続して、多量のEGRガスをエンジン3へ戻すことを得意とする排気ガス再循環装置であり、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路7の吸気下流側へ戻す高圧EGR流路23を備えている。具体的に、この実施例の高圧EGR流路23は、排気通路8側がエキゾーストマニホールドに接続され、吸気通路7側がインテークマニホールド1に接続されるものである。
なお、図1に示す高圧EGR装置21は具体的な一例であり、例えば高圧EGRクーラ25を用いないなど、適宜変更可能なものである。
この実施例に示す低圧EGR装置22には、「低圧EGR装置22を用いて多量のEGRガスを吸気通路7へ戻す運転領域」において、低圧EGR流路28のEGRガスの取入口の排気圧を高める排気絞り弁31が設けられている。
なお、排気絞り弁31に代えて、「吸気通路7と低圧EGR流路28の接続部」の吸気通路7の上流側に負圧発生用の絞り弁を用いるものであっても良い。
また、低圧EGR装置22を搭載せず、高圧EGR装置21(従来より一般にEGR装置と呼ばれているもの)だけを搭載するものであっても良い。
このECUは、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路、出力回路等の機能を含んで構成される周知構造のマイクロコンピュータを搭載するエンジン制御用の電子制御装置である。
そして、このECUは、記憶装置に格納された制御プログラムと、種々のセンサ信号(乗員の操作信号、各種検出センサ信号等)とに基づいて、エンジン3の運転制御(燃料噴射制御など)、および高圧EGR装置21と低圧EGR装置22の運転制御を行なうものである。
エンジン3の吸排気システムには、上述したように、吸気管11の途中にインタークーラ15が設けられている。
このため、インタークーラ15により吸気が冷却されることで発生した凝縮水の一部が、吸気流によって吸気下流側へ飛散し、吸気管11内を伝ってサージタンク4内に侵入して、サージタンク4内に溜まる可能性がある。
また、エンジン3の吸排気システムには、上述したように、ブローバイガス還元装置が設けられ、サージタンク4の吸気上流側にブローバイガスが戻される。
このため、ブローバイガスに含まれる水やオイルが、サージタンク4内に溜まる。
さらに、エンジン3の吸排気システムは、上述したように、高圧EGR装置21と低圧EGR装置22が設けられており、吸気通路7内にEGRガスが戻される。
特に、多量のEGRガスを吸気通路7へ戻すことを得意とする高圧EGR装置21は、サージタンク4と吸気ブランチ5との接続部の近傍にEGRガスを戻す。
インテークマニホールド1には、各吸気ブランチ5毎にEGRガスを分配供給するEGRガス分配手段が設けられている。
このEGRガス分配手段は、高圧EGR流路23のEGRガスの下流端部に接続されて各吸気ブランチ5にEGRガスを導くガス分配通路32を備えるとともに、このガス分配通路32の内部と各吸気ブランチ5の内部とをそれぞれ独立して連通させる複数のガス分岐通路33を備える。
このように設けられることで、ガス分岐通路33から吸気側へ戻されたEGRガスは、吸気の流れに乗って吸気ブランチ5内に導かれる。
このため、EGRガスに含まれる水やオイルが、サージタンク4の下部に溜まる可能性がある。
上記「理由1〜3」で示したように、インタークーラ15による凝縮水、ブローバイガスやEGRガスによる水やオイルが、サージタンク4の下部に溜まる可能性がある。
そして、図2(b)に示すように、サージタンク4と吸気ブランチ5との接続部の下縁が、サージタンク4の下部より上側に設けられる場合では、サージタンク4の下部に溜まった水やオイルをエンジン3に吸わせることができない。
そこで、この実施例1のインテークマニホールド1には、サージタンク4の下部に溜まる水やオイルを吸気ブランチ5内へ吸い上げて、エンジン3に吸わせるための連通管6が設けられている。
この連通管6は、サージタンク4の吸気下流側をバイパスさせて、サージタンク4の下部(底部)から吸気ブランチ5内へ吸気を導くバイパス管であり、サージタンク4の下部(底部)で開口する下部開口6aと、吸気ブランチ5内(あるいは、サージタンク4の吸気下流と吸気ブランチ5との接続部)において開口する上部開口6bとを連通する。なお、連通管6の内径寸法は、下部開口6aと上部開口6bとの圧力差によって、サージタンク4の下部に溜まった水やオイルを効率的に吸い上げることのできる径に設定されるものである。
図2(b)に示すように、サージタンク4の吸気下流と吸気ブランチ5との接続部には、吸気の流れ方向が変わる曲り部34が設けられている。
このように、サージタンク4の吸気下流と吸気ブランチ5との接続部に曲り部34が設けられる場合、図3(a)に示すように、エンジン運転中の吸気行程時には、「曲り部34の内側」を通過した吸気が「吸気ブランチ5側の壁面(内側)」から離れる方向に向かって流れる。
その結果、「曲り部34の内側」の「吸気ブランチ5側の壁面」に、圧力が低下する気流剥離部{図3(a)中、ハッチングで示す部分}Aが生じ、気流剥離部Aには負圧が生じる。
そこで、この実施例では、連通管6の上部開口6bを、図3(a)に示すように、気流剥離部Aに設けている。
エンジン3の吸気行程を模して、吸気ブランチ5の吸気下流側から空気を吸引すると、図3(b)に示すように吸気ブランチ5の通路断面が矩形形状を呈する場合では、気流剥離部Aによる負圧が吸気ブランチ5の角部Bにおいて大きく発生する。
そこで、この実施例では、連通管6の上部開口6bを、気流剥離部Aで、且つ矩形形状の角部B(具体的には、角部Bに近い曲り部34の下面)に設けている。
この実施例1のインテークマニホールド1は、上述したように、サージタンク4の吸気下流側をバイパスして、サージタンク4の下部と吸気ブランチ5の内部とを連通する連通管6を設けている。
これにより、エンジン運転中の吸気行程時には、通路断面積が比較的小さい吸気ブランチ5内に吸気の吸い込みが作用するため、サージタンク4内に比較して吸気ブランチ5内に負圧が生じる(第1負圧発生作用)。
そしてさらに、この実施例では、吸気ブランチ5の通路断面が矩形形状に設けられており、気流剥離部Aによる負圧は吸気ブランチ5の角部Bにおいて大きくなる(第3負圧発生作用の増強作用)。
即ち、この実施例では、図3(a)、(b)に示すように、
(i)「サージタンク4の吸気下流と吸気ブランチ5との接続部」の吸気ブランチ5側であり、
(ii)また、「曲り部34の内側」の「吸気ブランチ5側の壁面」の気流剥離部Aであり、
(iii)さらに、吸気ブランチ5の角部Bに、
連通管6の上部開口6bを設けている。
これにより、サージタンク4の下部に水やオイルが存在すると、その水やオイルが連通管6を介して吸気ブランチ5内に吸い上げられる。このため、サージタンク4の下部の水やオイルをエンジン3に吸い込ませることができる。
また、連通管6の両端(下部開口6aおよび上部開口6b)は、共にスロットルバルブ2の吸気下流側において開口するものであって、連通管6はスロットルバルブ2をバイパスさせない。このため、連通管6が吸気量制御に影響を与えることがない。
上記の実施例1では、吸気管11の途中(スロットルバルブ2の上流)にインタークーラ15を配置する例を示した(図1参照)。
これに対し、この実施例2は、インテークマニホールド1内に形成されるサージタンク4の内部に水冷式のインタークーラ15を挿入配置するものである。
しかるに、この実施例2のインテークマニホールド1には、実施例1で示した連通管6を設けているため、サージタンク4内で発生した凝縮水を連通管6で吸気ブランチ5内に吸い上げることができる。即ち、サージタンク4内で発生した凝縮水をエンジン3に吸わせることができ、サージタンク4内で凝縮水が溜まってゆく不具合を回避することができる。
図5(a)に示すように、サージタンク4の最下点αよりも、連通管6の屈曲部における天方向の最下点βが上方に存在する場合、サージタンク4の底の広い範囲に凝縮水が溜まった状態になってから、凝縮水の液面が、屈曲部における天方向の最下点βに達する。 すると、凝縮水によって連通管6が塞がれ、連通管6に作用している「流体の吸い上げ力」が「サージタンク4の底の広い範囲に溜まった凝縮水」に作用し、「サージタンク4の底の広い範囲に溜まった凝縮水」を一気に吸い上げ、ウォーターハンマー現象や、白煙が発生する可能性がある。
このように設けることにより、「下方屈曲部35に溜まった凝縮水」の液面が、下方屈曲部35における天方向の最下点βに達することで、「下方屈曲部35に溜まった凝縮水」を吸い上げることができる。
このため、連通管6を介して「大量の凝縮水」が一気に吸い上げられる不具合を回避することができ、ウォーターハンマー現象や白煙の発生を防ぐことができる。
この実施例4は、下方屈曲部35の形状を、実施例3の形状とは異なる形状に設けたものである。
このように、下方屈曲部35の形状は限定されるものではなく、適宜変更可能なものである。
連通管6の上部開口6bは、吸気ブランチ5の内壁面において開口して設けられている。
そして、この実施例5は、吸気ブランチ5の内壁に、上部開口6bから吸気下流方向に伸びる案内溝36を設けたものである。
なお、図7では、案内溝36が吸気下流方向に向かって徐々に幅が狭くなり、且つ徐々に浅くなる扇形状の溝を設ける例を示すが、溝形状は限定されるものではなく、適宜変更可能なものである。
このように、上部開口6bから吸気下流方向に向かう案内溝36を吸気ブランチ5の内壁に設けたことにより、上部開口6bから凝縮水が排出される状態において、上部開口6bから水滴が膨らみ出るように膨出する凝縮水が案内溝36によって吸気下流方向に案内される。これにより、連通管6によって吸い上げられた凝縮水がエンジン3側に流れ易くなり、吸い上げた凝縮水をエンジン3側に効率的に導くことができる。
本発明は、ディーゼルエンジンのインテークマニホールド1に適用されるものであっても良いし、ガソリンエンジンのインテークマニホールド1に適用されるものであっても良い。もちろん、他の燃料(アルコール燃料等)を用いたインテークマニホールド1に本発明を適用するものであっても良い。
上記実施例で開示したブローバイガスの排出口やEGRガスの排出口が設けられる部位は、具体的な一例であって、限定されるものではない。
2 スロットルバルブ
3 エンジン
4 サージタンク
5 吸気ブランチ
6 連通管
6a 下部開口
6b 上部開口
15 インタークーラ
34 曲り部
35 下方屈曲部
36 案内溝
A 気流剥離部
B 角部
α サージタンクの最下点
β 下方屈曲部における天方向の最下点
Claims (6)
- エンジン(3)に吸い込まれる吸気量の調整を行なうスロットルバルブ(2)の吸気下流側に設けられて通路断面積が拡大してなるサージタンク(4)と、
このサージタンク(4)に接続されて前記エンジン(3)の気筒内に吸気を導く吸気ブランチ(5)とを具備し、
車両搭載時における前記サージタンク(4)と前記吸気ブランチ(5)との接続部の下縁が、車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部より上側に設けられる車両用インテークマニホールド(1)において、
この車両用インテークマニホールド(1)は、
車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部で開口する下部開口(6a)と、
前記吸気ブランチ(5)内、あるいは前記サージタンク(4)の吸気下流と前記吸気ブランチ(5)との接続部において開口する上部開口(6b)とを連通し、
車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部の吸気を、前記サージタンク(4)の吸気下流側をバイパスさせて前記吸気ブランチ(5)の内部へ直接導く連通管(6)を備えており、
前記サージタンク(4)の吸気下流と前記吸気ブランチ(5)との接続部は、吸気の流れ方向が変わる曲り部(34)を備えると共に、
前記サージタンク(4)の吸気下流に接続する部位の前記吸気ブランチ(5)は、吸気の通路断面が矩形形状を呈するものであり、
前記上部開口(6b)は、吸気が前記曲り部(34)を流れることで生じる気流剥離部(A)で、且つ矩形形状の角部(B)において開口することを特徴とする車両用インテークマニホールド。 - エンジン(3)に吸い込まれる吸気量の調整を行なうスロットルバルブ(2)の吸気下流側に設けられて通路断面積が拡大してなるサージタンク(4)と、
このサージタンク(4)に接続されて前記エンジン(3)の気筒内に吸気を導く吸気ブランチ(5)とを具備し、
車両搭載時における前記サージタンク(4)と前記吸気ブランチ(5)との接続部の下縁が、車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部より上側に設けられる車両用インテークマニホールド(1)において、
この車両用インテークマニホールド(1)は、
車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部で開口する下部開口(6a)と、
前記吸気ブランチ(5)内、あるいは前記サージタンク(4)の吸気下流と前記吸気ブランチ(5)との接続部において開口する上部開口(6b)とを連通し、
車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部の吸気を、前記サージタンク(4)の吸気下流側をバイパスさせて前記吸気ブランチ(5)の内部へ直接導く連通管(6)を備えており、
車両搭載時における前記連通管(6)の下部には、前記サージタンク(4)の最下点(α)よりも下方へ向けて曲折する下方屈曲部(35)が設けられ、
この下方屈曲部(35)における天方向の最下点(β)は、前記サージタンク(4)の最下点(α)より下方に設けられることを特徴とする車両用インテークマニホールド。 - エンジン(3)に吸い込まれる吸気量の調整を行なうスロットルバルブ(2)の吸気下流側に設けられて通路断面積が拡大してなるサージタンク(4)と、
このサージタンク(4)に接続されて前記エンジン(3)の気筒内に吸気を導く吸気ブランチ(5)とを具備し、
車両搭載時における前記サージタンク(4)と前記吸気ブランチ(5)との接続部の下縁が、車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部より上側に設けられる車両用インテークマニホールド(1)において、
この車両用インテークマニホールド(1)は、
車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部で開口する下部開口(6a)と、
前記吸気ブランチ(5)内、あるいは前記サージタンク(4)の吸気下流と前記吸気ブランチ(5)との接続部において開口する上部開口(6b)とを連通し、
車両搭載時における前記サージタンク(4)の下部の吸気を、前記サージタンク(4)の吸気下流側をバイパスさせて前記吸気ブランチ(5)の内部へ直接導く連通管(6)を備え、
前記サージタンク(4)の吸気下流と前記吸気ブランチ(5)との接続部は、吸気の流れ方向が変わる曲り部(34)を備えており、
前記上部開口(6b)は、吸気が前記曲り部(34)を流れることで生じる気流剥離部(A)において開口しており、
車両搭載時における前記連通管(6)の下部には、前記サージタンク(4)の最下点(α)よりも下方へ向けて曲折する下方屈曲部(35)が設けられ、
この下方屈曲部(35)における天方向の最下点(β)は、前記サージタンク(4)の最下点(α)より下方に設けられることを特徴とする車両用インテークマニホールド。 - 請求項1に記載の車両用インテークマニホールド(1)において、
車両搭載時における前記連通管(6)の下部には、前記サージタンク(4)の最下点(α)よりも下方へ向けて曲折する下方屈曲部(35)が設けられ、
この下方屈曲部(35)における天方向の最下点(β)は、前記サージタンク(4)の最下点(α)より下方に設けられることを特徴とする車両用インテークマニホールド。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の車両用インテークマニホールド(1)において、
前記上部開口(6b)は、前記吸気ブランチ(5)の内壁面に開口し、
前記吸気ブランチ(5)の内壁には、前記上部開口(6b)から吸気下流方向に伸びる案内溝(36)が設けられることを特徴とする車両用インテークマニホールド。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の車両用インテークマニホールド(1)において、
前記サージタンク(4)の内部には、当該サージタンク(4)内を通過する吸気を冷却するインタークーラ(15)が配置されることを特徴とする車両用インテークマニホールド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010050827A JP5440271B2 (ja) | 2010-03-08 | 2010-03-08 | 車両用インテークマニホールド |
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