JP6428242B2 - インタークーラ - Google Patents
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Description
走行風で吸入空気を冷却するインタークーラは、インタークーラを走行風の通る箇所に配置しなければならない。そのため、インタークーラに接続される吸気通路部分が長くなるため、アクセルを踏み込んだときのエンジンの応答性が低下し、また、上記吸気通路部分が大きなスペースを占有する不利がある。
そこで、引用文献1には、過給された吸入空気と還流されたEGRガスとが吸気として導入されるエンジンに、冷却水を用いてEGRを含む吸気を冷却するインタークーラを用いることでインタークーラに接続される吸気通路部分を短縮した技術が提案されている。
このインタークーラはEGRガスを含む吸気を冷却する複数の冷却路を有し、インテークマニホールドのサージタンクに組み込まれている。インタークーラは、サージタンク内に吸気を導入する吸気導入口と、サージタンク内に導入された吸気を各冷却路に取り込む複数の開口とを備えている。
そして、各冷却路で冷却された吸気がエンジンの各吸気ポートに導入される。
ところが、インタークーラの冷却性能を低下させると、凝縮水の発生量は抑制できるものの、吸気温度が上昇して吸気の体積が増加することで吸気の密度が低下し、酸素不足や筒内温度上昇によるスモークやNOx発生量の増大といった不具合が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インタークーラの冷却性能を維持しつつ発生した凝縮水の量の増加を抑制する上で有利なインタークーラを提供することにある。
また、本発明は、エンジンに吸気を導入する吸気通路に設けられ前記吸気を冷媒で冷却する第1の冷却部を備えるインタークーラであって、EGRガスが導入されるEGRガス流路が設けられ、前記第1の冷却部で生じる凝縮水と、前記導入された前記EGRガスとを熱交換して前記EGRガスを冷却する第2の冷却部を備え、前記第1の冷却部は、吸気入口部と、前記吸気入口部に続く冷却通路部と、前記冷却通路部に続く吸気出口部とを備え、前記第2の冷却部は、前記吸気出口部の下部に設けられ前記第1の冷却部で生じる凝縮水を貯留する貯留部を含んで構成され、前記EGRガスは、前記貯留部で貯留された凝縮水と熱交換され、前記EGRガス流路は、前記貯留部の底壁の下方で延在する下流部を備え、前記底壁は、前記EGRガスの前記貯留部への移動を可能とし、かつ、前記凝縮水の前記下流部への移動を不能に形成され、前記EGRガスと前記凝縮水との熱交換は、前記EGRガスが前記底壁から前記貯留部で貯留された凝縮水中を通過することで行なわれることを特徴とする。
また、本発明は、前記EGRガス流路は、前記貯留部の底壁の下方を通って前記吸気出口部の上部に連通する熱交換路を備え、前記EGRガスと前記凝縮水との熱交換は、前記EGRガスが前記熱交換路を通過する際に前記底壁を介して行なわれることを特徴とする。
また、本発明は、前記貯留部に凝縮水を捕集する捕集体が収容されていることを特徴とする。
本発明によれば、エンジンの運転状態に応じてクールドEGRガスとホットEGRガスとをエンジンに供給する上で有利となり、冷態時のHCやCO、NOxの発生を抑制する上で有利となる。
本発明によれば、凝縮水とEGRガスとの熱交換を効率よく行なう上で有利となる。
本発明によれば、簡単な構成によりEGRガスとの熱交換を効率よく行なう上で有利となる。
本発明によれば、簡単な構成によりEGRガスとの熱交換を行え、製造コストの低減を図る上で有利となる。
本発明によれば、捕集体により凝縮水を捕集するため、凝縮水が吸気の流れによって吹き飛ばされて吸気ポートへ流れ込むことを抑制でき、エンジンの運転状態の安定化を図る上で有利となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明のインタークーラが適用されたエンジンの構成について説明する。
本実施の形態では、エンジンがディーゼルエンジンである場合について説明する。なお、本発明はガソリンエンジンにも無論適用可能である。
シリンダヘッド1202に燃焼室が形成され、シリンダブロック1204にピストンを収容する複数の気筒(シリンダ室)が形成されている。
吸気管1402には、吸気の上流側から下流側に向かって、エアクリーナ1410、低圧スロットル1412、コンプレッサ1802、高圧スロットル1414がこれらの順に設けられている。
排気通路16は、エンジン本体12の排気ポートと、エキゾーストマニホールド1604と、排気管1602とを含んで構成されている。
排気管1602には、排気の上流側から下流側に向かって、タービン1804、排気ガス浄化装置26がこれらの順に設けられている。
低圧EGR装置20は、低圧EGRガスを還流する低圧EGR通路2002を備え、低圧EGR通路2002には、低圧EGRガスに含まれる微粒子を除去するEGRフィルタ2004と、低圧EGRガスを冷却する空冷式の低圧EGRクーラ2006と、低圧EGRガスの還流量を制御する低圧EGRバルブ2008とを含んで構成されている。
高圧EGR装置22は、排気管1602とインタークーラ24とを接続してEGRガスを還流する高圧EGR通路2202と、後述する高圧EGRバルブ68(図9参照)および切り換えバルブ70(図9参照)とを含んで構成されている。
図2はインタークーラ24の斜視図であり、図3は図2のAA線断面図であり、図4は図2のBB線断面図であり、図5は図2のCC線断面図であり、図6は図2のDD線断面図である。また、図7は図2のEE線断面図であり、図8は図2のFF線断面図であり、図9は図8のGG線断面図である。
第1の冷却部48は、吸気を冷媒で冷却するものである。
図1に示すように、第1の冷却部48には、ラジエータ28と電動ウォータポンプ30とが冷却水通路32を介して接続され、電動ポンプにより冷却水がラジエータ28とインタークーラ24との間で循環される。これにより、吸気を冷却することで加熱された冷却水がラジエータ28で冷却される。
また、本実施の形態では、第1の冷却部48は、冷媒として冷却水を用いるが、冷媒として冷却水以外の従来公知の様々な冷媒ガス、冷却液を用いてもよいことは無論である。
インタークーラ24は、ボデー34を有し、図中、符号Wは吸気入口部38およびボデー34の幅方向、符号Hは吸気入口部38およびボデー34の高さ方向、符号Lはボデー34の長さ方向を示す。
図2から図7に示すように、第1の冷却部48は、吸気入口部38と、吸気入口部38に続く複数の冷却通路部36と、冷却通路部36の吸気出口部40とを備えている。
吸気入口部38および吸気出口部40は、ボデー34の延在方向の両端に設けられ、シリンダヘッド1202の端面に複数の気筒の吸気ポートの開口が直線状に並べられた方向の幅と、この幅よりも小さい寸法の高さとを有して横長状を呈している。
冷却通路部36は、冷媒により吸気が冷却される部分であり、複数の冷却通路部36は、吸気入口部38と吸気出口部40との間でボデー34の延在方向に沿って延在している。
ボデー34がアルミ鋳物により成形されることにより以下の効果が奏される。
1)耐食性に優れるため、インタークーラ24で生成された酸性の凝縮水による腐食を回避でき耐久性の向上を図る上で有利となる。
2)熱伝導率が高いため、冷却効率の向上を図る上で有利となる。
3)成形時、砂中子により表面がざらざらになるため、熱伝達率の向上を図れ、したがって冷却効率の向上を図る上で有利となる。
4)ボデー34を板金を用いて構成した場合に比較して溶接やカシメ接合が不要となるため、接合部分の破損による冷却水の漏れ出しを防止でき信頼性の向上を図る上で有利となる。
5)ボデー34を板金を用いて構成した場合に比較して接合部分のスペースを省くことで小型化を図る上で有利となる。
図4から図6に示すように、冷却通路部36は、横冷却通路部3602と、第1の縦冷却通路部3604と、第2の縦冷却通路部3606とを有している。
横冷却通路部3602は、高さ方向Hの中間部で幅方向Wに延在し、横冷却通路部3602の幅方向Wの両端は、ボデー34の幅方向W両端の面の近傍に位置している。
第1の縦冷却通路部3604は、横冷却通路部3602の延在方向に間隔をおいた複数箇所から高さ方向Hの一方に延在している。
第2の縦冷却通路部3606は、横冷却通路部3602の延在方向に間隔をおいた複数箇所から高さ方向Hの他方に延在している。
図4に示すように、第1の縦冷却通路部3604の幅W1と第2の縦冷却通路部3606の幅W2は横冷却通路部3602から離れるにつれて次第に小さくなるように設けられている。
横冷却通路部3602から離れた第1の縦冷却通路部3604の先部と第2の縦冷却通路部3606の先部は、ボデー34の高さ方向H両端の面の近傍に位置している。
図5に示すように、冷媒入口部44は、冷媒路42に冷媒として冷却水を供給する部分であり、ボデー34の長さ方向Lの他方の端部において、吸気排出部40の吸気上流側に隣接して設けられている。冷媒入口部44は、冷却通路部36の外側でボデー34の高さ方向H、幅方向Wの全域に広がる空間で形成されている。
冷媒出口部46は、冷媒路42から冷却水を排出する部分であり、ボデー34の長さ方向Lの一方の端部において、吸気供給部38の吸気下流側に隣接して設けられている。吸気排出部40は、吸気供給部38と同様に、冷却通路部36の外側でボデー34の高さ方向H、幅方向Wの全域に広がる空間で形成されている。
本実施の形態では、冷媒入口部44は電動ウォータポンプ30の吐出口に接続され、冷媒出口部46はラジエータ28に接続される。
図4、図6に示すように、冷媒路42は、冷却水が流れる部分であり、冷媒路42は、一対の横冷媒路部4202と、複数の縦冷媒路部4204とを有している。
一対の横冷媒路部4202は、ボデー34の高さ方向Hの一端においてボデー34の幅方向Wに延在する第1の横冷媒路部4202Aと、ボデー34の高さ方向Hの他端においてボデー34の幅方向Wに延在する第2の横冷媒路部4202Bとを備えている。
第1の横冷媒路部4202Aと第2の横冷媒路部4202Bの延在方向の両端は、ボデー34の幅方向W両端の面の近傍に位置している。
複数の縦冷媒路部4204は、第1の横冷媒路部4202Aから隣り合う第1の縦冷却通路部3604の間で横冷却通路部36に向かって延在する複数の第1の縦冷媒路部4204Aと、第2の横冷媒路部4202Bから隣り合う第2の縦冷却通路部3606の間で横冷却通路部36に向かって延在する複数の第2の縦冷媒路部4204Bとを備えている。
第1の横冷媒路部4202Aから離れた第1の縦冷媒路部4204Aの先部と、第2の横冷媒路部4202Bから離れた第2の横冷媒路部4202Bの先部は、横冷却通路部36の近傍に位置している。
図4に示すように、第1の縦冷媒路部4204Aの幅W3は第1の横冷媒路部4202Aから離れるにつれて次第に小さくなるように設けられ、第2の縦冷媒路部4204Bの幅W4は第2の横冷媒路部4202Bから離れるにつれて次第に小さくなるように設けられている。
ここで、冷却通路部36を流れる吸気の向きと、冷媒路42を流れる冷却水の向きとを互いに反対向きとなる対向流とすることで冷却効率向上を図っている。
なお、冷却通路部36および冷媒路42の構造は、実施の形態に限定されるものではなく、例えば冷却通路部36が単一のものでもよく、本発明は従来公知の様々な冷却通路部36および冷媒路42の構造が採用可能である。
図2、図7に示すように、吸気入口部38の下部には、吸気管1402の上流端が接続されている。
吸気出口部40は、図8に示すように、複数の冷却通路部36の下流端が位置するボデー34の壁面54と、壁面54を囲む壁部56との間の空間でボデー34の長さL方向に延在形成されている。
吸気出口部40は、上流出口部40Aと、複数の下流出口部40Bとを備えている。
上流出口部40Aは、壁面54の近傍においてボデー34の高さH方向および幅W方向の全域において延在し複数の冷却通路部36に連通し、壁面54から離れるにつれて高さが次第に小さくなるように形成されている。詳細に説明すると、壁面54を囲む壁部56のうち下方に位置する底壁5602は、最も下方に位置する冷却通路部36の底面と同一面上に位置し、壁面54を囲む壁部56のうち上方に位置する上壁5604が壁面54から離れるにつれて次第に下降している。
図9に示すように、複数の下流出口部40Bは、ボデー34の幅W方向に仕切られており、上流出口部40Aの下流端に連通し、複数の下流出口部40Bの下流端は、シリンダヘッド1202の端面に開口する各吸気ポートに接続される。
貯留部58は、吸気出口部40の下部に設けられ第1の冷却部48で生じる凝縮水2を貯留するものである。
貯留部58は、下流出口部40Bの上流側の底壁5602でボデー34の長さL方向に間隔をおいた箇所からそれぞれ下方に延在する一対の第1縦壁部5802と、ボデー34の幅W方向におけるそれら一対の第1縦壁部5802の両端を接続する一対の第2縦壁部5804と、それら第1縦壁部5802と第2縦壁部5804の下端を接続する底壁5806とでボデー34の幅W方向に横長に形成されている。貯留部58の上部の幅W方向に間隔をおいた箇所は、それぞれ複数の下流出口部40Bに連通している。
底壁5806は、底壁5806の下方からEGRガスの貯留部58への移動を可能とし、かつ、下方への凝縮水2の移動を不能に形成されている。
本実施の形態では、底壁5806に多数の孔5810が貫通形成されており、これらの孔5810の孔径は、凝縮水2の表面張力によって凝縮水2が孔5810を流通しない寸法に設定されている。
この場合、底壁5806の表面に撥水性コーティングを施して凝縮水2の表面張力を確保するようにしてもよい。
EGRガスと凝縮水2との熱交換は、底壁5806の孔5810から貯留部58に導入されたEGRガスが、貯留部58に貯留された凝縮水2中を通過することで行なわれる。
図8、図9に示すように、EGRガス流路52は、EGRガス導入口60と、第1流路部62と、第2流路部64と、第3流路部66と、高圧EGRバルブ68と、切り換えバルブ70とを含んで構成されている。
EGRガス導入口60は、ボデー34の延在方向の他端でボデー34の幅W方向の一端である右側面に形成され、EGRガス導入口60には高圧EGR通路2202が接続されている。
第1流路部62と、第2流路部64と、第3流路部66とはボデー34の内部に設けられている。
第1流路部62はEGRガス導入口60に接続され、ボデー34の右側面から左側面に向かって延在している。
第2流路部64は、第1流路部62の下流端から底壁5806の下方でボデー34の幅W方向に延在している。第2流路部64は、底壁5806の下方で延在するEGRガス流路52の下流部を構成している。
第3流路部66は、第1流路部62の下流端から複数の下流出口部40Bの上流側の上壁5604上をボデー34の幅W方向に延在し、上壁5604には第3流路部66と複数の下流出口部40Bとを接続する開口72が形成されている。
切り換えバルブ70は、第2流路部64と第3流路部66とに配設された弁体7002、7004を備え、不図示のエンジンECUの制御により、第1流路部62を、第2流路部64と第3流路部66とに選択的に連通させる。
すなわち、切り換えバルブ70は、EGRガス流路52を、第2の冷却部50と吸気出口部40とに選択的に連通させる切り換え手段として構成されている。
エンジンの運転中、吸気は、インタークーラ24の吸気入口部38から第1の冷却部48に導入される。
第1の冷却部48の冷却通路部36を通ることによって冷却された吸気は、吸気出口部40から各吸気ポートへ導入される。
この際、冷却通路部36で生成された凝縮水2は、吸気と共に冷却通路部36の下流端へ流され、吸気出口部40に排出される。吸気出口部40に排出された凝縮水2は、重力により貯留部58に流れ落ち、貯留部58に貯留される。
そして、第2流路部64に導入されたEGRガスは、第2の冷却部50の貯留部58の底壁5806の多数の孔5810から貯留部58に貯留された凝縮水2に進入し凝縮水2中を通過して上方に至る。
EGRガスは、凝縮水2を通過することで凝縮水2と熱交換され冷却される。また、凝縮水2はEGRガスと熱交換されることで温度が上昇し蒸発する。
冷却されたEGRガスと蒸発した凝縮水2は、吸気とともに各下流出口部40Bを介して各吸気ポートに導入される。
すなわち、この場合は、クールドEGRガスが吸気に還流されることになる。
第3流路部66に導かれたEGRガスは、第2の冷却部50による冷却がなされることなく、第3流路部66の開口72から吸気とともに各下流出口部40Bを介してエンジンの各吸気ポートに導入される。
すなわち、この場合は、ホットEGRガスが吸気に還流されることになる。
そのため、凝縮水2が発生するものの凝縮水2をEGRガスによって蒸発させることができる。
したがって、従来のように凝縮水2の発生を抑制するためにインタークーラ24の冷却性能を低下させる必要がなく、インタークーラ24の冷却性能を維持しつつ発生した凝縮水2の量の増加を抑制する上で有利となり、エンジンの出力低下を抑制する上で有利となる。
したがって、凝縮水2とEGRガスとの熱交換を効率よく行なう上で有利となる。
したがって、簡単な構成によりEGRガスとの熱交換を効率よく行なう上で有利となる。
次に第2の実施の形態について説明する。
図10は第2の実施の形態のインタークーラ24の断面図であり、図8のGG線断面図に対応している。
なお、以下の実施の形態において、第1の実施の形態と同様の部分、部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
捕集体74は、凝縮水2を捕集すると共に、凝縮水2を蒸発可能に保持する材料で形成されており、このような材料として、高吸水性ポリマー、シリカゲル、グラスファイバー不織布など従来公知の様々な吸水性を有する材料が使用可能である。
第2の実施の形態では、EGRガスと凝縮水2との熱交換は、EGRガスが貯留部58の底壁5806から捕集体74を通過する際に行なわれる。
そのため、凝縮水2の蒸発を促進することで発生した凝縮水2の量の増加を抑制する上でより有利となり、また、EGRガスの冷却効率を高める上でも有利となる。
また、凝縮水2が捕集体74に捕集されるため、凝縮水2が吸気の流れによって吹き飛ばされて吸気ポートへ流れ込むことを抑制でき、エンジンの運転状態の安定化を図る上で有利となる。
次に第3の実施の形態について説明する。
図11は第3の実施の形態のインタークーラ24の断面図であり、図2のFF線断面図に対応している。また、図12は図11のGG線断面図である。
第1、第2の実施の形態では、EGRガスと凝縮水2との熱交換を、凝縮水2との間で直接行なうようにしたが、第3の実施の形態は、EGRガスと凝縮水2との熱交換を、貯留部58の底壁5806を介して行なうようにしたものである。
第4流路部76は、第2流路部64の下流端からボデー34の左側面において上方に延在し第3流路部66の端部に連通している。
第2流路部64、第3流路部66、第4流路部76により貯留部58の側方、貯留部58の底壁5806の下方、貯留部58の側方を通って吸気出口部40の上部に連通する熱交換路が構成されている。
図11に示すように、貯留部58の底壁5806は、ボデー34の長さL方向に間隔をおいてボデー34の幅W方向に延在する複数の上方に突出する凸部5820と、下方に窪む凹部5822とが交互に形成されることで底壁5806の表面積が増大され、これによりEGRガスと凝縮水2との熱交換効率の向上が図られている。
第1の実施の形態と同様に、エンジンの運転中、第1の冷却部48の冷却通路部36で生成された凝縮水2は貯留部58に貯えられる。
ここで、高圧EGRバルブ68が開となり、切り換えバルブ70が第1流路部62を第2流路部64に連通させる状態に切り換えられると、EGRガス導入口60から導入されたEGRガスは、第1流路部62、第2流路部64、第4流路部76、第3流路部66をこれらの順番に通る。
EGRガスは、第2流路部64を通ることで貯留部58の底壁5806を介して貯留部58に貯留された凝縮水2と熱交換が行なわれ冷却される。また、凝縮水2はEGRガスと熱交換が行なわれることで温度が上昇し蒸発する。
冷却されたEGRガスと蒸発した凝縮水2は、吸気とともに各下流出口部40Bを介してエンジンの各吸気ポートに導入される。
すなわち、この場合は、クールドEGRガスが吸気に還流されることになる。
第3の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果が奏される。
また、第3の実施の形態では、第1、第2の実施の形態のように貯留部58の底壁5806に多数の孔5810を形成する必要がないため、製造コストの低減を図る上で有利となる。
なお、実施の形態では、インタークーラ24がインテークマニホールド1404と一体的に構成されている場合について説明したが、インタークーラ24は、インテークマニホールド1404と別体に構成され、インテークマニホールド1404の上流側に配置されていてもよい。
10 エンジン
24 インタークーラ
36 冷却通路部
38 吸気入口部
40 吸気出口部
40A上流出口部
40B下流出口部
48 第1の冷却部
50 第2の冷却部
52 EGRガス流路
58 貯留部
5806 底壁
5810 孔
64 第2流路部(下流部)
70 切り換えバルブ(切り換え手段)
74 捕集体
Claims (4)
- エンジンに吸気を導入する吸気通路に設けられ前記吸気を冷媒で冷却する第1の冷却部を備えるインタークーラであって、
EGRガスが導入されるEGRガス流路が設けられ、
前記第1の冷却部で生じる凝縮水と、前記導入された前記EGRガスとを熱交換して前記EGRガスを冷却する第2の冷却部を備え、
前記第1の冷却部は、吸気入口部と、前記吸気入口部に続く冷却通路部と、前記冷却通路部に続く吸気出口部とを備え、
前記EGRガス流路を、第2の冷却部と前記吸気出口部とに選択的に連通させる切り換え手段が設けられている、
ことを特徴とするインタークーラ。 - エンジンに吸気を導入する吸気通路に設けられ前記吸気を冷媒で冷却する第1の冷却部を備えるインタークーラであって、
EGRガスが導入されるEGRガス流路が設けられ、
前記第1の冷却部で生じる凝縮水と、前記導入された前記EGRガスとを熱交換して前記EGRガスを冷却する第2の冷却部を備え、
前記第1の冷却部は、吸気入口部と、前記吸気入口部に続く冷却通路部と、前記冷却通路部に続く吸気出口部とを備え、
前記第2の冷却部は、前記吸気出口部の下部に設けられ前記第1の冷却部で生じる凝縮水を貯留する貯留部を含んで構成され、
前記EGRガスは、前記貯留部で貯留された凝縮水と熱交換され、
前記EGRガス流路は、前記貯留部の底壁の下方で延在する下流部を備え、
前記底壁は、前記EGRガスの前記貯留部への移動を可能とし、かつ、前記凝縮水の前記下流部への移動を不能に形成され、
前記EGRガスと前記凝縮水との熱交換は、前記EGRガスが前記底壁から前記貯留部で貯留された凝縮水中を通過することで行なわれる、
ことを特徴とするインタークーラ。 - 前記EGRガス流路は、前記貯留部の底壁の下方を通って前記吸気出口部の上部に連通する熱交換路を備え、
前記EGRガスと前記凝縮水との熱交換は、前記EGRガスが前記熱交換路を通過する際に前記底壁を介して行なわれる、
ことを特徴とする請求項2記載のインタークーラ。 - 前記貯留部に凝縮水を捕集する捕集体が収容されている、
ことを特徴とする請求項2または3記載のインタークーラ。
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