JP5436681B2 - 同期電動機の駆動システム - Google Patents

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Description

本発明は、同期電動機の駆動システムに係り、特に、回転子の磁極位置をセンサレスで推定し、同期電動機を制御するものに好適な同期電動機の駆動システムに関する。
家電・産業・自動車などの分野では、例えば、ファン、ポンプ、圧縮機、コンベア、昇降機等の回転速度制御、ならびにトルクアシスト機器、位置決め制御にモータ駆動装置が用いられている。これらの分野のモータ駆動装置では、小形・高効率の永久磁石モータ(同期電動機)が幅広く用いられている。しかし、永久磁石モータ(以下、「PMモータ」と称する)を駆動するには、モータの回転子の磁極位置の情報が必要であり、そのための、レゾルバやホールIC等の位置センサが必須となる。近年では、この位置センサを用いずに、PMモータの回転数やトルク制御を行う“センサレス制御”が普及している。
センサレス制御の実用化によって、位置センサにかかる費用(センサそのものコストや、センサの配線にかかるコスト)が削減でき、また、センサが不要となる分、装置の小型化や、劣悪な環境での使用が可能になるため、大きなメリットがある。
現在、PMモータのセンサレス制御は、ロータが回転することによって発生する誘起電圧(速度起電圧)を直接検出し、回転子の位置情報としてPMモータの駆動を行う方式や、対象となるモータの数式モデルから、回転子位置を推定演算する位置推定技術などが採用されている。
これらのセンサレス制御方式の大きな課題は、低速運転時の位置検出方法である。現在、実用化されている大半のセンサレス制御は、PMモータの発生する誘起電圧(速度起電圧)に基づくものであるため、誘起電圧の小さい停止・低速域では感度が低下し、位置情報がノイズに埋もれることになる。
それに対して、例えば、PMモータの120度通電制御をベースにした低速域における位置センサレス方式が知られており、誘起電圧の小さい速度領域においてもPMモータを制御することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−189176号公報
しかしながら、特許文献1記載のものでは、モータが停止・低速状態において良好な制御性能を得ることができるが、低速駆動時に、外部からのショック等により回転方向に対して逆トルクが加わり、回転子が逆転した場合には脱調するという問題がある。また、PMモータを速度零付近で正転、あるいは逆転に制御したい用途には、適用することができないものである。
本発明の目的では、零速度近傍での駆動を実現できる同期電動機の駆動システムを提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、三相同期電動機と、該三相同期電動機に交流電力を供給するとともに複数のスイッチング素子により構成されるインバータと、前記三相同期電動機の三相巻線のうち、通電する2つの相を選択し、6通りの通電モードにて、パルス幅変調動作によって前記インバータを通電制御する制御器とを有し、該制御器は、前記三相同期電動機の非通電相の端子電位,あるいは,前記三相同期伝送器の固定子巻線接続点電位(中性点電位)を検出し、該電位の検出値に基づいて前記通電モードを順次切り替える通電モード決定器を有する同期電動機の駆動システムであって、前記制御器は、前記6通りの通電モードのそれぞれにおける通電相の線間電圧波形として、前記同期電動機に対して正回転のトルクを発生させる極性の正パルス電圧と、前記同期電動機に対して逆回転のトルクを発生させる逆パルス電圧と、零電圧の3種類の電圧の繰り返し波形を前記同期電動機に供給するために、前記同期電動機に対する印加電圧指令を補正する電圧指令補正器を備え、前記通電相の線間電圧を前記同期電動機に印加するようにしたものである。
かかる構成により、同期電動機を零速度近傍での駆動を実現できるものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記非通電相の端子電位,あるいは,前記三相同期伝送器の固定子巻線接続点電位(中性点電位)の検出値に対して、通電相の前記正パルス電圧、ならびに前記負パルス電圧に同期してそれぞれのサンプリングを行い、該サンプリング値を、それぞれの検出値に対する基準電圧とレベル比較し、該レベル比較の結果に応じて、前記通電モードを正転方向、ならびに逆転方向に順次切り替えるモード切替トリガー信号を出力するモード切替トリガー発生器を備え、前記制御器の前記通電モード決定器は、該モード切替トリガー発生器が出力するモード切替トリガー信号に基づいて、前記通電モードを順次切り替えるようにしたものである。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記制御器は、三角波キャリアと前記2つの通電相への印加電圧に相当する電圧指令とを比較してパルス幅変調を行うPWM発生器を備え、前記電圧指令補正器は、前記2つの通電相電圧指令に対して、補正電圧を加えることで、前記正パルス、ならびに負パルスの電圧を生成するようにしたものである。
(4)上記(1)において、好ましくは、前記制御器は、前記6通りの通電モードのそれぞれにおいて、前記正パルス電圧と前記負パルス電圧を交互に出力するものとし、かつ、前記正パルス電圧と負パルス電圧のパルス列の間に、零電圧を出力して、前記同期電動機に印加するようにしたものである。
(5)上記(1)において、好ましくは、前記制御器は、前記6通りの通電モードのそれぞれにおいて、正パルス電圧と零電圧の2種類の電圧、あるいは負パルス電圧と零電圧を繰り返して前記同期電動機に印加し、かつ、該電圧の組み合わせを複数回の繰り返した後に、前記正パルス電圧あるいは負パルス電圧とは逆極性のパルス電圧を前記同期電動機に印加するようにしたものである。
(6)上記(4)若しくは(5)において、好ましくは、前記制御器は、前記同期電動機を低速から徐々に正回転方向に加速する際、前記通電相における負パルス電圧のパルス幅を変更せず、前記正パルス電圧のパルス幅を徐々に拡大して加速し、その後、負パルスの幅を徐々に短くして正転方向に加速するものとし、あるいは、前記同期電動機を低速から徐々に逆回転方向に加速する際には、前記通電相における正パルス電圧のパルス幅を実質的に変更せず、前記負パルス電圧のパルス幅を徐々に拡大して加速し、その後、正パルスの幅を徐々に短くして逆転方向に加速するようにしたものである。
(7)上記(1)において、好ましくは、前記制御器は、マイクロプロセッサーを用い、該マイクロプロセッサーに備えられた三相PWM機能の相補動作を用い、かつ、外付けゲートアレイ回路を用いて前記インバータの非通電相に相当する相の2つのスイッチングデバイスをオフするようにしたものである。
(8)上記(1)において、好ましくは、前記制御器は、シングルチップ・マイコンを用い、該シングルチップ・マイコンは、前記制御器から前記インバータに出力される6つのゲート信号のうち、通電相の2相は、それぞれ上下スイッチング素子を相補動作するパルスを出力し、残りの非通電相は上下のスイッチング素子をオフするようにしたものである。
(9)上記(1)において、好ましくは、(1)に記載の同期電動機の駆動システムを備え、前記同期電動機の負荷として、電動油圧ポンプを駆動するものである。
本発明によれば、零速度近傍での駆動を実現できるものとなる。
本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムにおける、各通電モードにて選択した2つの相への線間電圧の説明図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の動作説明図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる三相PWM発生器とゲート信号切替器の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器と三相PWM発生器の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器と三相PWM発生器の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器と三相PWM発生器の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器と三相PWM発生器の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の補正量を変えた場合の、三相PWM信号を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の補正量を変えた場合の、三相PWM信号を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の補正量を変えた場合の、三相PWM信号を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の補正量を変えた場合の、三相PWM信号を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる非通電相選択器の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる非通電相選択器の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる逆転閾値発生器の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる比較器の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる正転閾値発生器の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる比較器の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムにおいて、線間電圧として正パルスと負パルスを交互に印加した場合の効果の説明図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムにおける、各通電モードにて選択した2つの相への線間電圧の他の例の説明図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムのシステム構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムのシステム構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムを用いた電動油圧ポンプシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムを用いた電動油圧ポンプシステムの構成を示すブロック図である。
以下、図1〜図23を用いて、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムの構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムの全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムの全体構成を示すブロック図である。
本実施形態の同期電動機の駆動システムは、電圧指令発生器(V*発生器)1と、制御器2と、インバータ3と、同期電動機(PMモータ)4とを備えている。
PMモータ4は、回転子に複数の永久磁石を保持された3相同期電動機である。
V*発生器1は、PMモータ4への印加電圧指令V*を発生する、制御器2の上位に位置する制御器である。例えば、PMモータ4の電流を制御する場合には、V*発生器の出力は、電流制御器の出力とみなすことができる。この指令V*に相当する電圧を、制御器2は、パルス幅変調(PWM)を行って、PMモータ4へ印加するように動作する。V*発生器1が、例えば、正の印加電圧指令V*を発生するとPMモータ4は正転し、負の印加電圧指令V*を発生するとPMモータ4は逆転する。なお、負の印加電圧指令V*が発生したときPMモータ4が逆転するようにするため、本実施形態では、制御器2が負の印加電圧指令V*に対応する構成となっている。
制御器2は、印加電圧指令V*に基づいて、PMモータ4への印加電圧を演算し、インバータ3へのパルス幅変調波(PWM)信号を生成する。制御器2は、PWM発生器5と、通電モード決定器6と、ゲート信号切替器7と、電圧指令補正器8と、モード切替トリガー発生器9とを備えている。ここで、本実施形態の特徴的な構成は、電圧指令補正器8と、モード切替トリガー発生器9の中の逆転閾値発生器13及び比較器14である。
電圧指令補正器8は、V*発生器1が発生するPMモータ4への印加電圧指令V*を補正するものである。印加電圧指令V*を補正することにより、正転動作中に逆転した場合に脱調を防止でき、また、逆転動作を可能とするものであり、その詳細構成は、図3を用いて説明し、その動作については、図4,図6〜図13を用いて後述する。なお、電圧指令補正器8が補正をしないときは、V*発生器1の印加電圧指令V*は、そのままPWM発生器5に印加される。電圧指令補正器8は、PMモータ4の回転速度が低速で、正転若しくは逆転しているとき、V*発生器1が発生するPMモータ4への印加電圧指令V*を補正する。
PWM発生器5は、電圧指令補正器8により補正されたV*発生器1の出力に基づき、パルス幅変調されたPWM波を作成する。
ゲート信号切替器7では、PWM発生器5が作成したPWM波を、インバータ3の6個のスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnの内の2個のスイッチング素子に供給するように、PWM波の供給先を切り替える。この切替先は、後述する通電モード決定器6からの指令に基づいて決定される。
なお、PWM発生器5及びゲート信号切替器7の詳細構成については、図5を用いて説明し、その動作については、図6〜図13を用いて後述する。
通電モード決定器6は、インバータ主回路部3の6通りのスイッチングモードを決定するモード指令を順次出力する。通電モード決定器6は、モード切替トリガー発生器9が発生する信号によって、通電モードを切り替える。
モード切替トリガー発生器9は、通電モードを切り替えるためのトリガー信号を発生するものである。モード切替トリガー発生器9は、非通電相選択器10と、正転閾値発生器11と、比較器12と、逆転閾値発生器13と、比較器14とを備えている。非通電相選択器10は、通電モード決定器6が出力するモード指令に基づいて非通電相を選択し、非通電相電位をサンプリングする。非通電相選択器10の詳細については、図13を用いて後述する。正転閾値発生器11は、PMモータ4の起電圧に対して、正転方向の閾値となる電圧を発生する。比較器12は、非通電相の電圧と正転閾値とを比較し、正転方向へのモード切替トリガー信号を発生する。正転閾値発生器11及び比較器12の詳細については、図18及び図19を用いて後述する。逆転閾値発生器13は、PMモータ4の起電圧に対して、逆転方向の閾値となる電圧を発生する。比較器14は、非通電相の電圧と逆転閾値とを比較し、逆転方向へのモード切替トリガー信号を発生する。逆転閾値発生器13及び比較器14の詳細については、図16及び図17を用いて後述する。
インバータ3は、制御器2のPWM信号により、直流電源31の直流電圧から3相交流電圧を発生し、これにより、PMモータ4が制御される。インバータ3は、インバータに電力を供給する直流電源31と、6個のスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnで構成されるインバータ主回路部32と、インバータ主回路部32を直接駆動する出力プリドライバ33から構成されている。
スイッチング素子SupはU相上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子SunはU相下アームのスイッチング素子であり、両者は直列接続されている。スイッチング素子Sup,Sunの中点は、PMモータ4のU相コイルLuに接続されている。
スイッチング素子SvpはV相上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子SvnはV相下アームのスイッチング素子であり、両者は直列接続されている。スイッチング素子Svp,Svnの中点は、PMモータ4のV相コイルLvに接続されている。
スイッチング素子SwpはW相上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子SwnはW相下アームのスイッチング素子であり、両者は直列接続されている。スイッチング素子Swp,Swnの中点は、PMモータ4のW相コイルLwに接続されている。
例えば、スイッチング素子Supとスイッチング素子Svnがオンとなり、他のスイッチング素子がオフの場合、U相コイルLuからV相コイルLvに電流が流れる。これを以下の説明では、UVパルスによりU相コイルLuからV相コイルLvに電流が流れる通電モード1と称する。また、スイッチング素子Svpとスイッチング素子Sunがオンとなり、他のスイッチング素子がオフの場合、前述の場合と逆に、V相コイルLvからU相コイルLuに電流が流れる。これを以下の説明では、VUパルスによりV相コイルLvからU相コイルLuに電流が流れる通電モード4と称する。
6個のスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnの内、2個がオンとなり、他がオフとなる組み合わせは6通りあり、それぞれ、UVパルスによりU相コイルLuからV相コイルLvに電流が流れる通電モード1,UWパルスによりU相コイルLuからW相コイルLwに電流が流れる通電モード2,VWパルスによりV相コイルLvからW相コイルLwに電流が流れる通電モード3,VUパルスによりV相コイルLvからU相コイルLuに電流が流れる通電モード4,WUパルスによりW相コイルLwからU相コイルLuに電流が流れる通電モード5,WVパルスによりW相コイルLwからV相コイルLvに電流が流れる通電モード6とする。
次に、図2を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムにおける、各通電モードにて選択した2つの相への線間電圧について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムにおける、各通電モードにて選択した2つの相への線間電圧の説明図である。
図2において、図2(A)はU相コイルLu及びV相コイルLvに印加される線間電圧を示し、図2(B)はV相コイルLv及びW相コイルLwに印加される線間電圧を示し、図2(C)はW相コイルLw及びU相コイルLuに印加される線間電圧を示している。図2(D)は前述の6通りの通電モードを示し、図2(E)は6個のスイッチング素子の内、上アーム側で通電されるスイッチング素子を示し、図2(F)は6個のスイッチング素子の内、下アーム側で通電されるスイッチング素子を示している。
特許文献1の図2に記載のように、従来は、各通電モードにて選択した一つの通電モードにおける2つの相への線間電圧は、正、あるいは負のパルス列となっている。
それに対して、本実施形態では、電圧指令補正器8を導入することで、各通電モードにて選択した一つの通電モードにおける2つの相への線間電圧は、正パルスと負パルスを交互に印加する。例えば、通電モード3においては、幅の広い正パルスの後、幅の狭い負パルスが印加され、その後正パルスというように、4個の正パルスと4個の負パルスが交互に印加される。図2(E),(F)は幅の広いパルスを得るために通電されるスイッチング素子を示しているので、例えば、通電モード3において、正のパルスをモータに印加するには、図1に示した上アーム側のスイッチング素子Svpと、下アーム側のスイッチング素子Swnに通電する。また、負のパルスをモータに印加するには、図1に示した上アーム側のスイッチング素子Swpと、下アーム側のスイッチング素子Svnに通電する。また、正パルスと負パルスの間には、零電位が設けられる。
例えば、通電モード3において、従来正パルス(V−Wパルス)のみで正転方向のトルクを発生させるのに対し、本実施形態では、意図的に、幅の広い正パルス(V−Wパルス)に加えて、幅の狭い負パルス(W−Vパルス)を出力させている。この結果、印加電圧の平均値は正方向の電圧となり、モータは正転するが、負パルスによって、逆回転方向の起電圧の検出が可能となる。すなわち、それぞれの通電モードにおいて、正回転と逆回転方向の検出が同時に行えることになる。
なお、図2において、下部に矢印で示すように、PMモータ4の正転時には、通電モードは、1,2,3,…,6,1の順で切り替えられる。また、逆転時には、通電モードは、6,5,4,…,1,6の順で切り替えられる。
次に、図3及び図4を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器8の構成及び動作について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の構成を示すブロック図である。図4は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の動作説明図である。
電圧指令補正器8は、入力した電圧指令V*の値を1/2にして出力するゲイン乗算器81と、入力した値の符号を反転する符号反転器82と、入力信号を加算する加算器83a,83b,83cと、減算を行う減算器84と、インバータの直流電源の半分の値を出力するVDC/2発生器85と、電圧指令V*に与える補正量ΔVを計算するΔV発生器86とからなる。
電圧指令補正器8では、電圧指令V*を通電相の線間電圧に加えるのと同時に、電圧指令V*が正であれば負パルスを、電圧指令V*が負であれば正パルスを加えるための指令値補正を行う。そのため、ゲイン乗算器81にて、電圧指令V*を一旦1/2にする。その後、その値にVDC/2発生器85が出力するVDC/2を加算したものを第1指令値VX0、符号を反転させてVDC/2発生器85VDC/2を加算したものを第2指令値VY0として、一旦指令値を作成する。指令値VX0、ならびに、指令値VY0は、通電する2つの相のそれぞれの相電圧指令に相当する。
ここで、図4を用いて、電圧指令V*と指令値VX0,VY0の関係について説明する。電圧指令V*が大きくなるに従い、第1指令値VX0も大きくなり、逆に第2指令値VY0は減少する。両者にVDC/2発生器85が発生するVDC/2をバイアスすることで、正及び負の両方の電圧を出力することが可能となる。
その後、加算器83cにて、第1指令値VX0に補正量ΔVが加算され、また、第2指令値VY0からは補正量ΔVが減算される。これらの演算値は、それぞれ最終的な第1電圧指令VX1,第2電圧指令VY1として出力される。
次に、図5を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる三相PWM発生器5とゲート信号切替器7の構成及び動作について説明する。
図5は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる三相PWM発生器とゲート信号切替器の構成を示すブロック図である。
三相PWM発生器5は、零を発生する零発生器51と、図1に示した通電モード決定器6が出力するモード指令に応じて各相の電圧指令を選択するスイッチ52u,52v,52wと、三相の各電圧指令Vu*,Vv*,Vw*と三角波キャリアを比較してパルス幅変調信号を発生する比較器53u,53v,53wと、三角波キャリアを発生する三角波キャリア発生器54と、PWMパルスの符号を反転する符号反転器55u,55v,55wとからなる。
また、ゲート信号切替器7は、図1に示した通電モード決定器6が出力するモード指令に応じて、PWM信号の有効/無効を切り替えるスイッチ71,7,73,74,75,76によって構成されている。
次に、これらの動作について説明する。図3にて説明した電圧指令補正器8による補正後の電圧指令VX1,VY1は、三相の中の何れかの2つの相の電圧指令に割り当てられる。それをスイッチ52u,52v,52wによって、モードに応じて切り替えている。また、通電されない相(非通電相)には、便宜上、零を与えるようにしており、零発生器51の信号が割り当てられている。例えば、VW相に通電する場合には、U相が非通電相となる。
このようにして、各モードに応じた電圧指令が求められ、それぞれを三角波発生器54の出力である三角波キャリアとの比較を比較器53u,52v,53wで行い、PWM信号Pup0,Pun0,Pvp0,Pvn0,Pwp0,Pwn0が生成される。例えば、PWM信号Pup0、Pvp0、Pwp0には、図6〜図9にて後述するPWM信号PX、もしくはPYが割り当てられ、PWM信号Pun0、Pvn0、Pwn0には、PWM信号PXn、もしくはPYnが割り当てられることになる。また、PWM信号Pup0、Pvp0、Pwp0はインバータ3におけるスイッチング素子Sup,Svp,Swpのそれぞれのゲート信号となり、PWM信号Pun0,Pvn0,Pwn0はスイッチング素子Sun,Svn,Swnのゲート信号として動作する。これら、スイッチング素子の上下のスイッチは、符号反転器55によってそれぞれ相補動作となるため、このままでは非通電相を作ることができない。そこで、モードに応じて、スイッチ71,…,76を零に切り替えて、強制的に上下スイッチング素子を同時にオフする。こうすることで、三角波比較による相補機能をそのまま活かした状態で非通電相を生成することができる。
次に、図6〜図9及び図10〜図13を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器8と三相PWM発生器5の動作について説明する。
図6〜図9は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器と三相PWM発生器の動作を示すタイミングチャートである。図10〜図13は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる電圧指令補正器の補正量を変えた場合の、三相PWM信号を示すタイミングチャートである。
図6〜図9は、電圧指令補正器8による補正量ΔVの加算による波形の変化を示している。
図6は、補正を行わない場合(ΔV=0)のPWM作成の様子を示している。図6(A)は、電圧指令補正器8内部の値である指令値VX0、VY0である。これに対して、補正電圧ΔVを加算した波形が電圧指令VX1、VY1となるが、ここでは、図6(B)に示すように、ΔV=0の条件のため、図6(C)に示す電圧指令VX1、ならびにVY1は指令値VX0、VY0と等しい波形になっている。
図5に示した比較器53u,53v,53wは、これらの電圧指令VX1、VY1と三角波キャリアとの大小関係を比較して、PWMパルスの作成を行う。図6(C)に示す三角波キャリアは、0とVDCの間で変化する。三角波キャリアの上り周期をTc1、下り周期をTc0と定義している。
電圧指令VX1と三角波キャリアを比較した結果、得られた波形が図6(D)のPWM信号PXであり、その反転信号は図6(E)のPWM信号PXnである。同様に、電圧指VY1と三角波キャリアを比較して、PWM信号PY(図6(F))、PYn(図6(G))が得られる。また、通電相の線間電圧に相当する波形は、PWM信号PXとPYの差となり、図6(H)のようになる。このPWM方式では、キャリア周波数の2倍の周波数でパルス列が出力される。
図7は、補正量ΔVを加えた場合のPWM作成の様子を示している。補正量ΔVは、三角波キャリアのTc1、Tc0の周期に同期した図7(B)のような矩形波とする。この結果、電圧指令VX1、VY1の波形は図7(C)のようになり、結果的に線間電圧波形は図7(H)となる。
これにより、本実施形態の特徴である線間電圧に正パルス、ならびに負パルスの印加が実現できる。また、補正した電圧ΔVは、平均値が零となるため、図6(H)の平均値と、図7(H)の平均値は一致している。
図8は、電圧指令V*が負の値である場合のPWM作成の様子を示している。この場合も、図7(B)と同様の補正量ΔVを加算することで、線間電圧に正パルスと負パルスを交互に印加することが可能となる。電圧指令V*が負であるため、線間電圧の平均値も負になっている様子が、図8(H)より確認できる。
図9に、電圧指令V*=0の場合のPWM作成の様子を示している。この場合、線間電圧は等しいパルス幅の正パルスと負パルスが交互に発生することになる(図9(H))。
次に、図10〜図13を用いて、電圧指令補正器の補正量を変えた場合の、三相PWM信号について説明する。
モータ駆動システムでは、停止状態から正転方向に加速、減速、逆転方向に加速など、幅広い速度範囲でPMモータ4を駆動する必要がある。これまでの本発明の実施例では、低速域での一定速を前提に説明したが、ここでは低速から高速域までについて説明する。
図10(A)〜(H)は、通電している2つの相の線間電圧波形の例として、モード3の状態の線間電圧Vvwを示している。図10(A)が電圧指令V*=0の条件、図10(E)が直流電圧VDCに対して、その半分の電圧指令V*=VDC/2、図10(F)はV*=VDCの条件における線間電圧波形である。図10(B)〜(D)、(F)、(G)は、それらの中間の線間電圧波形である。
図10(A)に示すように、電圧指令V*=0の場合には、正パルス、負パルスは、非通電相の電圧検出に必要な量の最小限のパルス幅をモータ印加している。電圧を上げるに従い、負パルス(V−Wパルス)の幅は最小限に維持したまま、正パルスの幅を増加させていく。図10(C)の状態で、正パルスの幅が全体の50%になっている。この状態では、電圧が高いため、ほぼ間違いなく正転にモータは回転しているはずである。よって、負パルス印加時の非通電相の起電圧の検出はここまでの電圧指令に対して行うこととし、図10(C)までは負パルスを所定の最小の幅に維持し、図10(D)からは負パルスの幅を狭くすることで、平均電圧を増加させていく。図10(E)にて、完全に負パルスがなくなり、その後は、正パルスの幅を徐々に増やして、電圧指令V*の上昇に合わせていく。
同様に、逆転方向に加速するには、図11のように、電圧指令V*の低下に伴って、正パルス幅の大きさを維持したまま、負パルス幅を拡大していけばよい。
以上、電圧指令とパルス波形の関係を示したが、モータの回転数は、印加電圧に比例することから、図10の(A)〜(H)への波形変化は、速度増加に伴って観測される。また、逆転方向に加速した場合も、図11(A)〜(H)の波形が得られる。
また、正転時の負パルス、逆転時の正パルス印加を優先するのであれば、図12、図13に示すように、零電圧がなくなるまで、負パルス、あるいは正パルスのパルス幅を確保する方法も考えられる。これらの場合は、回転数が高い運転状態から、一気に逆転まで減速するような高応答が要求されるシステムに適している。
次に、図14及び図15を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる非通電相選択器10の構成及び動作について説明する。
図14は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる非通電相選択器の構成を示すブロック図である。図15は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる非通電相選択器の動作を示すタイミングチャートである。
図14に示すように、非通電相選択器10は、モード指令に応じて、どの相を選択するかを判断する非通電相選択部101と、この非通電相選択部101によって、三相電圧の非通電状態の相を選択するスイッチ102と、非通電相の電圧をサンプル・ホールドするサンプルホールダ103A,103Bからなる。サンプルホールダは2個備えてあり、それぞれが、正パルス電圧印加時の非通電相の電圧、負パルス電圧印加時の非通電相の起電圧をサンプリングし、それぞれの値を信号B1、B2として出力する。
図15は、モード指令が、通電モード3の場合の各部の波形を示している。通電モード3は、図2に示したように、VW相通電であるため、非通電相選択部101は、スイッチ102を切り替えて、非通電相であるU相の電圧Vuを選択して、サンプルホールダ103A,103Bに出力する。
図15(B)は、非通電相であるU相の電圧Vuを示している。サンプルホールダ103Aは、図15(A)に示す正のVWパルスの立ち下がりで、電圧Vuをサンプル・ホールドして、図15(C)に示すように、信号B1として出力する。サンプルホールダ103Aは、図15(A)に示す負のWVパルスの立ち上がりで、電圧Vuをサンプル・ホールドして、図15(D)に示すように、信号B2として出力する。
信号B1、B2は、それぞれ比較器12、13(図1)に与えられ、正転閾値、逆転閾値との比較が行われ、閾値との大小関係からモードの増減を判断する。従来例と異なる点は、逆転閾値発生器13とその比較器14が加えられ、逆転方向へのモード切替が可能となっている点である。
次に、図16及び図17を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる逆転閾値発生器13の構成及び比較器14の動作について説明する。
図16は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる逆転閾値発生器の構成を示すブロック図である。図17は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる比較器の動作を示すタイミングチャートである。
図16に示すように、逆転閾値発生器13は、逆転・正側基準電圧設定器131と、逆転・負側基準電圧設定器132と、切り替えスイッチ133とからなる。モード指令が1,3,5の場合、切り替えスイッチ133を1側にして、閾値を逆転・正側基準電圧設定器131により設定された基準電圧Vhypとし、モード指令が2,4,6の場合には、切り替えスイッチ133を2側にして、閾値を逆転・負側基準電圧設定器132により設定された基準電圧Vhynに設定する。
比較器14では、この閾値と、非通電相の誘起電圧を比較し、モード切替トリガーを発生する。これによって、回転子位置が逆転方向に回転したとしても、適切なモードが選択されることになる。
次に、図17により、比較器14の動作について説明する。図17は、負パルス印加時の通電モード、非通電相、ならびに非通電相の起電圧の関係を示している。
負パルス印加時には、図示するような非通電相電圧B2が発生し、それぞれに上昇、減少を繰り返している。この非通電相電圧B2は、図14にて説明した非通電相選択器10のサンプルホールダ103Bの出力である。
図1に示した比較器14は、非通電相電圧B2と、基準電圧Vhyp若しくは基準電圧Vhynと比較し、両者が一致すると、図1に示した逆転モード切替トリガーC2を出力する。
次に、図18及び図19を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる正転閾値発生器11の構成及び比較器12の動作について説明する。
図18は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる正転閾値発生器の構成を示すブロック図である。図19は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムに用いる比較器の動作を示すタイミングチャートである。
図18に示すように、正転閾値発生器11は、正転・正側基準電圧設定器111と、正転・負側基準電圧設定器112と、切り替えスイッチ113とからなる。モード指令が1,3,5の場合、切り替えスイッチ113を1側にして、閾値を正転・正側基準電圧設定器111により設定された基準電圧Vhxpとし、モード指令が2,4,6の場合には、切り替えスイッチ113を2側にして、閾値を正転・負側基準電圧設定器112により設定された基準電圧Vhxnに設定する。
比較器12では、この閾値と、非通電相の誘起電圧を比較し、モード切替トリガーを発生する。これによって、回転子位置が正転時の適切なモードが選択されることになる。
次に、図19により、比較器12の動作について説明する。図19は、正パルス印加時の通電モード、非通電相、ならびに非通電相の起電圧の関係を示している。
正パルス印加時には、図示するような非通電相電圧B1が発生し、それぞれに上昇、減少を繰り返している。この非通電相電圧B1は、図14にて説明した非通電相選択器10のサンプルホールダ103Aの出力である。
図1に示した比較器12は、非通電相電圧B1と、基準電圧Vhxp若しくは基準電圧Vhxnと比較し、両者が一致すると、図1に示した正転モード切替トリガーC1を出力する。
ここで、図1に示した通電モード決定部6には、比較器12が出力するモード切替トリガーC1と、比較器14が出力するモード切替トリガーC2とが入力する。
ここで、例えば、図2において、PMモータが正転しており、そのときの通電モードが3であったとする。前述したように、通電モードは、正転の場合には、3,4,5と順次切り替えられ、逆転の場合には、3,2,1と順次切り替えられる。従って、このとき、モード切替トリガーC1が入力すると、正転のモード切替トリガーであるので、通電モード決定部6は、モード切替トリガーC1が入力したタイミングで、ゲート信号切替器7やモード切替トリガー発生器9に、次の正転側のモードである通電モード4を出力する。一方、モード切替トリガーC2が入力すると、逆転のモード切替トリガーであるので、通電モード決定部6は、モード切替トリガーC2が入力したタイミングで、ゲート信号切替器7やモード切替トリガー発生器9に、次の逆転側のモードである通電モード2を出力する。
このように、正転中に逆転に対しても、また、逆転が継続する場合でも、逆転閾値発生器13により、正側・負側にそれぞれ閾値電圧(Vhyp、Vhyn)を設定しておき、比較器14により、起電圧と比較することで、モード切替(モードを戻す方向)のトリガーを発生させることができる。
次に、図20を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムにおいて、線間電圧として正パルスと負パルスを交互に印加した場合の効果について説明する。
図20は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムにおいて、線間電圧として正パルスと負パルスを交互に印加した場合の効果の説明図である。
図20は、通電する2相の線間電圧波形と、その時の相電流波形を模式的に示している。
図20(A),(B)が、従来の線間電圧と相電流波形である。図20(B)に示すように、電流波形には正パルス電圧による影響によって、電流リプルが発生している。この電流リプルは、図20(D)に示すように、例えば図20(C)のような電圧波形の場合に大きくなる。この波形では、電圧の変化幅が激しく、多大な高調波がモータに流れることになり、高調波損失による発熱が問題になる可能性がある。また、非通電相の電圧の検出には、数μs〜10数μs程度のパルス幅が確保できれば十分であるため、図6(C)の波形では高調波が増大化するばかりで、効率が大幅に低下する。
それに対して、本実施形態では、電圧指令補正器8を導入することで、図20(E)に示すように、各通電モードにて選択した一つの通電モードにおける2つの相への線間電圧は、正パルスと負パルスを交互に印加するようにしている。また、零電圧を正パルスと負パルスの間に配置している。
零電圧を正パルスと負パルスの間に挿入することによって、線間電圧に含まれる高調波を大幅削減でき、図20(F)に示すように、電流リプルを小さくできる。また、負パルスに必要な幅を最小限に狭くすることができる。
尚、負パルス電圧のパルス幅は、電流リプルを抑制するにはできる限り短い方がよい。ただし、非通電相電圧を検出するためには、ある程度のパルス幅が必要である。
そこで、本実施形態では、負パルスの幅を2μs以上20μs以下に確保することにする。この範囲に調整することによって、電流リプルの増大化を防ぐと共に、非通電相電圧の検出に必要なパルス幅を確保できる。
次に、図21を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムにおける、各通電モードにて選択した2つの相への線間電圧の他の例について説明する。
図21は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムにおける、各通電モードにて選択した2つの相への線間電圧の他の例の説明図である。
図21において、図21(A)はU相コイルLu及びV相コイルLvに印加される線間電圧を示し、図21(B)はV相コイルLv及びW相コイルLwに印加される線間電圧を示し、図21(C)はW相コイルLw及びU相コイルLuに印加される線間電圧を示している。図21(D)は前述の6通りの通電モードを示し、図21(E)は6個のスイッチング素子の内、上アーム側で通電されるスイッチング素子を示し、図21(F)は6個のスイッチング素子の内、下アーム側で通電されるスイッチング素子を示している。
図2に説明した例では、線間電圧として正パルスと零電圧と負パルスと零電圧を交互に印加している。ここで、PMモータ4の逆転に対応するため、通電する二つの相の線間電圧に対して、負パルスを印加する必要がある。但し,システムによっては、通常動作が正転のみのものもあり、異常動作として逆転を検知するのであれば、負パルスを出力する頻度は少なくても問題はない。
図21に示す他の例では、正パルス電圧が複数個繰り返し出力された後に、1個の負パルスを出力している。このような波形も、制御器2の電圧指令補正器8によって作成することができる。
図21に示す波形によりPMモータ4を駆動すると、電流リプルの発生量は大幅に少なくすることができる。よって、高調波損失の少ないモータ駆動システムが実現できるようになる。ただし、正パルス列の周期に対して、さらに長い周期にて負パルスを挿入することになるため、高調波の周波数成分としては低周波成分のノイズが発生する恐れがある。
次に、図22及び図23を用いて、本実施形態による同期電動機の駆動システムのシステム構成について説明する。
図22及び図23は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムのシステム構成を示すブロック図である。なお、図1と同一符号は同一部分を示している。
符号7は、図1に示したゲート信号切替器7であり、AND回路によって構成している。符号1,2’は、図1に示したV*発生器1と、制御器2からゲート信号切替器7を除いた部分であり、マイクロプロセッサーによって構成している。ゲート信号切替器7において、PWM信号を有効にするのか、無効にするのかは、マイクロプロセッサー1,2’の出力ポートの信号によって決定している。
なお、モータ4への印加電圧として、正、負、両極性のパルス電圧を加えるには、汎用マイクロプロセッサーの相補PWM機能を採用するのがよいが、その場合には非通電相を作成するのが難しいが、ゲート信号切替器7をAND回路によるゲート回路で構成することで、簡単に実現できる。
また、図23に示すように、符号1,2は、図1に示したV*発生器1と、制御器2とに相当するものであり、全ての機能を一つのデジタル演算器(例えば、シングルチップ・マイコンマイクロプロセッサー、DSP、専用ゲートアレイなど)によって実現したものである。デジタル演算器は、制御器からインバータに出力される6つのゲート信号のうち、通電相の2相は、それぞれ上下スイッチング素子を相補動作するパルスを出力し、残りの非通電相は上下のスイッチング素子をオフする機能を有している。これにより、より小型なモータ駆動システムが実現できる。
なお、非通電相電圧の電位を用いる方法の他に、PMモータの中性点電位を用いる方法や、仮想中性点電位を基準とする方法、あるいはインバータの直流電圧の中間電位を基準とする方法など、何れの手法に対しても適用可能である。PMモータの中性点電位を用いる場合、その電圧は、非通電相電圧の電位を用いるに比べて非通電相のコイルのインダクタンスによる電圧降下分だけ、低くなる。しかし、非通電相電圧の電位を検出するには3カ所に配線する必要があるのに対して、中性点は1カ所であるので、電圧検出のための配線を1本にすることができる。
次に、図24及び図25を用いて、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムを用いた電動油圧ポンプシステムの構成について説明する。
図24及び図25は、本発明の一実施形態による同期電動機の駆動システムを用いた電動油圧ポンプシステムの構成を示すブロック図である。
図24は、自動車のアイドリングストップ中に駆動される電動油圧ポンプシステムである。アイドリングストップ時だけでなく、ハイブリッド自動車のようにエンジンが完全に停止する自動車においては、トランスミッション,クラッチ,ブレーキなどへの油圧を確保するのに用いられるものである。
図24において、同期電動機駆動システム23は、図22に示したものと同様であり、指令発生器1Gと、制御器2と、インバータ3と、電動ポンプ24を備える。電動ポンプ24は、モータ4とポンプ25からなる。エンジン停止時には、電動ポンプ24によって、油圧回路50の油圧を制御する。油圧回路50は、エンジン51を動力として駆動されるメカポンプ52,油を貯蔵するタンク53,メカポンプ52から電動ポンプ24への逆流を防ぐ逆止弁54から構成される。
従来の電動油圧ポンプシステムでは、油圧を設定値以下に保つためのリリーフバルブ55が備え付けられていたが、本発明のシステムではこれを削除することが可能となる。
次に、図25を用いて、本電動油圧システムの動作について説明する。図25(A)は、メカポンプ及び電動ポンプの回転数を示し、図25(B)は、メカポンプ及び電動ポンプによって発生する油圧の圧力を示している。
エンジンが回転し、メカポンプが十分な油圧を生じている間は、電動ポンプは停止しており、油圧はメカポンプによって生成されている。アイドリングストップ等の要求時にエンジンの駆動が停止されると同時に回転が低下し、メカポンプの吐出圧は低下し始める。一方で、電動ポンプが起動して、油圧を生成し始める。メカポンプと電動ポンプの吐出圧が逆転した時点で逆止弁54が開き、電動ポンプ24が油圧を確保する。この際、電動ポンプの起動は、メカポンプによる油圧がエンジン停止時に電動ポンプ供給する油圧以下になるタイミングには電動ポンプによる油圧が十分な値となるよう、メカポンプ、すなわちエンジンの停止に先駆けて開始するのが望ましく、具体的にはエンジン停止指示時、またはその前後に設定されるとよい。
また、エンジンの再始動時においても、エンジン回転に伴って回転上昇するメカポンプの油圧は上昇してゆくため、メカポンプの油圧がエンジン停止中の電動ポンプの供給する油圧を上回るまで電動ポンプを駆動するのがよい。たとえばエンジンによってメカポンプの油圧が所定値になる回転数まで電動ポンプを駆動するか、あるいはエンジン再始動開始からの時間などで電動ポンプの駆動時間を設定するとよい。
以上が電動油圧システムの概要である。ここで、従来システムにおけるリリーフバルブの動作について説明する。逆止弁が開く条件として、電動ポンプ圧がメカポンプ圧を上回る必要がある。その圧力は、油圧回路の負荷条件や温度条件などによって変化し、場合によっては電動ポンプ側に過大負荷が加わることになる。その際、リリーフバルブ55が開き、油圧を逃がすことで電動ポンプの負荷を軽減する必要がある。リリーフバルブがない場合には、モータが低速域で逆転・脱調してしまい、電動ポンプによる油圧が確保できなくなる。この電動ポンプによる吐出圧がなくなる、または不足してしまうと、メカポンプによる油圧が上昇するまでの間、アイドルストップ終了時にミッションやクラッチに圧力が不足し、車両発進が遅れたり、あるいは発進ショックが発生することになる。モータが脱調停止する理由は、従来技術に記載の通り、低速域における回転子位置の推定技術がなかったためである。無論、回転子位置センサを取り付ければこの問題は解決するが、その場合には、センサの信頼性の問題や、配線や取り付け調整作業などが問題となる。
しかし、本発明による同期電動機駆動システムでは、停止状態,ならびに逆転状態であっても回転子位置を推定可能であるため、何ら問題が生じない。本発明によれば、図24のように、リリーフバルブ55を排除することが可能となる。結果として、電動ポンプの無駄な動きがなくなり、高効率で静音な電動油圧システムが提供できるようになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、制御構成を従来の120度通電センサレス方式とほぼ同様のままで、停止状態からの正転、逆転の両方向への極低速駆動が実現できる。これにより、PMモータの回転子位置センサを用いることなく、従来実現の困難であった零速度近傍での4象限駆動が実現可能となり、システムの小型化、信頼性向上が達成できる。
1…V*発生器
2…制御器
3…インバータ
4…同期電動機(PMモータ)
5…PWM発生器
6…通電モード決定器
7…ゲート信号切替器
8…電圧指令補正器
9…モード切替トリガー発生器
10…非通電相電位選択器
11…正転閾値発生器
12,14…比較器
13…正逆転閾値発生器
31…直流電源
32…インバータ主回路部
33…出力プリドライバ

Claims (9)

  1. 三相同期電動機と、
    該三相同期電動機に交流電力を供給するとともに複数のスイッチング素子により構成されるインバータと、
    前記三相同期電動機の三相巻線のうち、通電する2つの相を選択し、6通りの通電モードにて、パルス幅変調動作によって前記インバータを通電制御する制御器とを有し、
    該制御器は、前記三相同期電動機の非通電相の端子電位,あるいは,前記三相同期伝送器の固定子巻線接続点電位(中性点電位)を検出し、該電位の検出値に基づいて前記通電モードを順次切り替える通電モード決定器を有する同期電動機の駆動システムであって、
    前記制御器は、前記6通りの通電モードのそれぞれにおける通電相の線間電圧波形として、前記同期電動機に対して正回転のトルクを発生させる極性の正パルス電圧と、前記同期電動機に対して逆回転のトルクを発生させる逆パルス電圧と、零電圧の3種類の電圧の繰り返し波形を前記同期電動機に供給するために、前記同期電動機に対する印加電圧指令を補正する電圧指令補正器を備え、
    前記通電相の線間電圧を前記同期電動機に印加することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  2. 請求項1記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記非通電相の端子電位,あるいは,前記三相同期伝送器の固定子巻線接続点電位(中性点電位)の検出値に対して、通電相の前記正パルス電圧、ならびに前記負パルス電圧に同期してそれぞれのサンプリングを行い、
    該サンプリング値を、それぞれの検出値に対する基準電圧とレベル比較し、
    該レベル比較の結果に応じて、前記通電モードを正転方向、ならびに逆転方向に順次切り替えるモード切替トリガー信号を出力するモード切替トリガー発生器を備え、
    前記制御器の前記通電モード決定器は、該モード切替トリガー発生器が出力するモード切替トリガー信号に基づいて、前記通電モードを順次切り替えることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  3. 請求項1記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は、三角波キャリアと前記2つの通電相への印加電圧に相当する電圧指令とを比較してパルス幅変調を行うPWM発生器を備え、
    前記電圧指令補正器は、前記2つの通電相電圧指令に対して、補正電圧を加えることで、前記正パルス、ならびに負パルスの電圧を生成することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  4. 請求項1記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は、前記6通りの通電モードのそれぞれにおいて、前記正パルス電圧と前記負パルス電圧を交互に出力するものとし、かつ、前記正パルス電圧と負パルス電圧のパルス列の間に、零電圧を出力して、前記同期電動機に印加することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  5. 請求項1記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は、前記6通りの通電モードのそれぞれにおいて、正パルス電圧と零電圧の2種類の電圧、あるいは負パルス電圧と零電圧を繰り返して前記同期電動機に印加し、かつ、該電圧の組み合わせを複数回の繰り返した後に、前記正パルス電圧あるいは負パルス電圧とは逆極性のパルス電圧を前記同期電動機に印加することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  6. 請求項4若しくは請求項5のいずれかに記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は、前記同期電動機を低速から徐々に正回転方向に加速する際、前記通電相における負パルス電圧のパルス幅を変更せず、前記正パルス電圧のパルス幅を徐々に拡大して加速し、その後、負パルスの幅を徐々に短くして正転方向に加速するものとし、
    あるいは、前記同期電動機を低速から徐々に逆回転方向に加速する際には、前記通電相における正パルス電圧のパルス幅を実質的に変更せず、前記負パルス電圧のパルス幅を徐々に拡大して加速し、その後、正パルスの幅を徐々に短くして逆転方向に加速することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  7. 請求項1に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は、マイクロプロセッサーを用い、
    該マイクロプロセッサーに備えられた三相PWM機能の相補動作を用い、かつ、外付けゲートアレイ回路を用いて前記インバータの非通電相に相当する相の2つのスイッチングデバイスをオフすることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  8. 請求項1に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は、シングルチップ・マイコンを用い、
    該シングルチップ・マイコンは、前記制御器から前記インバータに出力される6つのゲート信号のうち、通電相の2相は、それぞれ上下スイッチング素子を相補動作するパルスを出力し、残りの非通電相は上下のスイッチング素子をオフすることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  9. 請求項1に記載の同期電動機の駆動システムを備え、
    前記同期電動機の負荷として、電動油圧ポンプを駆動することを特徴とする同期電動機を用いた電動油圧ポンプシステム。
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