JP5421676B2 - 吸収性物品用の表面シート - Google Patents

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本発明は、生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられる表面シートに関する。
従来より、生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品用の表面シートとして、着用者の肌に当接される面にエンボス加工を施し、凹凸を形成したものが知られている。凹凸を有する表面シートによれば、凹凸の存在により、着用者の肌との接触面積が低減するので、べたつき感やムレの低減を図ることができる。また、エンボス加工により形成されたエンボス部と、非エンボス部との間に、表面シートを構成する繊維の密度勾配が形成される。繊維密度の高いエンボス部においては、繊維密度の低い非エンボス部に比して毛管力が強く働くため、排泄された体液が、非エンボス部からエンボス部に向けて移行しやすくなる。その結果、表面シートの厚み方向への液の移行がスムーズになる。
上述のような表面シートとして、例えば、特許文献1には、図9(a)に示すように、多数のドット状のエンボス400を規則的なパターンで付与し、凹部500及び凸部600を規則的に配した吸収性物品用の表面シート100が開示されている。また、特許文献2には、図10(a)に示すように、多数の十字形状のエンボス401を規則的なパターンで付与し、凹部501及び凸部601を規則的に配した吸収性物品用の表面シート101が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の多数の凸部600,601は、図9(a),図10(a)に示すように、エンボス400,401により規則的なパターンの1種類の形状に形成されている。特許文献1及び特許文献2に記載の1種類の形状からなる多数の凸部600,601は、図9(b),図10(b)に示すように、その高さが略同じであるため、着用者の肌との接触面積を低減することが難しい。
特開2008−136563号公報 特開2009−512号公報
したがって、本発明の課題は、着用者の肌との接触面積をさらに低減すると共に繊維の密度勾配をさらに付与し、べたつき感やムレをさらに低減し、肌へのダメージを減らすことができる吸収性物品の表面シートを提供することにある。
本発明は、 規則的に配された多数の熱接着エンボスにより、非肌当接面側に配された熱収縮性繊維を含む下層と肌当接面側に配された上層とが間欠的に貼り合わされ、前記下層の熱収縮性繊維が熱収縮されている吸収性物品用の表面シートであって、前記熱接着エンボスにより囲まれた2種類の大きさの立体ドーム構造の大凸部及び小凸部を前記上層の肌当接面側にそれぞれ多数有し、該大凸部及び該小凸部は、それぞれ、隣り合う複数の前記熱接着エンボスで囲まれた多角形状に形成されており、前記大凸部と前記小凸部とは隣り合って形成されており、前記大凸部の底面積が、前記小凸部の底面積の2倍以上であり、前記大凸部の頂点における高さが、前記小凸部の頂点における高さよりも高い吸収性物品用の表面シートを提供するものである。
本発明の吸収性物品用の表面シートによれば、着用者の肌との接触面積をさらに低減すると共に繊維の密度勾配をさらに付与し、べたつき感やムレをさらに低減し、肌へのダメージを減らすことができる。
図1は、本発明の第1実施形態である吸収性物品用の表面シートを示す斜視図である。 図2は、図1に示す吸収性物品用の表面シートにおける熱接着エンボスの形状及び配置パターンを示す拡大平面図である。 図3は、図2に示すX1−X1断面図である。 図4は、図2に示すX2−X2断面図である。 図5は、第1実施形態である吸収性物品用の表面シートの使用状態を示す断面図である。 図6は、本発明の第2実施形態である吸収性物品用の表面シートにおける熱接着エンボスの形状及び配置パターンを示す拡大平面図である。 図7は、本発明の第3実施形態である吸収性物品用の表面シートにおける熱接着エンボスの形状及び配置パターンを示す拡大平面図である。 図8は、本発明の実施例である吸収性物品用の表面シートにおける熱接着エンボスの形状及び配置パターンを示す拡大平面図である。 図9(a)は、従来の吸収性物品用の表面シートにおける熱接着エンボスの形状及び配置パターンを示す拡大平面図であり、図9(b)は、図9(a)に示すX10−X10断面図である。 図10(a)は、従来の吸収性物品用の表面シートにおける熱接着エンボスの形状及び配置パターンを示す拡大平面図であり、図10(b)は、図10(a)に示すX11−X11断面図である。
以下、本発明の吸収性物品用の表面シートの好ましい第1実施形態について、図1〜図5に基づいて説明する。
第1実施形態の吸収性物品用の表面シート(以下、「表面シート1A」ともいう。)は、図1に示すように、規則的に配された多数の熱接着エンボス4により、非肌当接面側に配された熱収縮性繊維を含む下層3と肌当接面側に配された(下層3上に配された)上層2とが間欠的に貼り合わされ、下層3の熱収縮性繊維が熱収縮されて形成されている。
表面シート1Aについて、詳述すると、表面シート1Aは、図1に示すように、上層2と熱収縮した熱収縮性繊維を含む下層3とを有している。上層2と下層3とは互いに積層されている。また、上層2と下層3とは、多数の熱接着エンボス4により部分的に接合されて貼り合っている。表面シート1Aには、図1に示すように、上層2側の面に熱接着エンボス4により凹陥した多数の凹部5と、熱接着エンボス4されていない非エンボス部、即ち、凹部5同士の間に多数の凸部6が形成されている。
多数の熱接着エンボス4は、図1,図2に示すように、規則的に配されており、複数の熱接着エンボス4により囲まれた2種類の大きさの立体ドーム構造の大凸部6a及び小凸部6bが上層2の肌当接面側の面に多数形成されている。立体ドーム構造の大凸部6aは、図1に示すように、熱接着エンボス4により囲まれて形成された2種類の凸部6の中で大きい方の凸部であり、小凸部6bは、2種類の凸部6の中で小さい方の凸部である。大凸部6a及び小凸部6bは、複数の熱接着エンボス4で囲まれた多角形状に形成されており、大凸部6aと小凸部6bとは、図1に示すように、隣り合って形成されている。
表面シート1Aにおける熱接着エンボス4の形状は、図2に示すように、平面視してY字状に形成されている。多数の熱接着エンボス4それぞれは、図2に示すように、最短距離に位置する隣り合う2個の熱接着エンボス4,4それぞれの重心を結ぶ直線上に延在している。本発明における重心とは、エンボスを平面視したときの形状が、均一な平面図形としたときの該図形の質量重心を言う。具体的には、1個の熱接着エンボス4の重心から、その熱接着エンボス4に隣り合う3個の熱接着エンボス4の重心それぞれに向かって延在しY字状に形成されている。このように形成されたY字状の熱接着エンボス4は、その熱接着エンボス4の重心と隣り合う熱接着エンボス部4の重心とを結んだ直線の垂直二等分線を対称軸として対称的に形成されている。
熱接着エンボス4は、表面シート1Aにおける液の拡散性を高め且つ良好な肌触りを保つ観点から、1〜32個/cm2配されていることが好ましく、2〜16個/cm2配されていることが更に好ましい。また、最短距離にある隣り合う2つの熱接着エンボス4,4同士の間隔は、表面シート1Aにおける構成繊維の密度勾配を強化する観点から、0.5〜5.0mmであることが好ましく、1.0〜3.0mmであることが更に好ましい。また、1個の熱接着エンボス4の面積は、1.0〜10mm2であることが好ましく、1.7〜5.0mm2であることが更に好ましい。
表面シート1Aにおける多数の大凸部6aは、それぞれ、図1,図2に示すように、表面シート1Aを平面視して、最短距離に位置する隣り合う8個の熱接着エンボス4で囲まれた8角形状に形成されている。表面シート1Aにおける多数の小凸部6bは、それぞれ、図1,図2に示すように、表面シート1Aを平面視して、大凸部6aと隣り合って形成されており、4個の大凸部6aで囲まれた、即ち、4個の大凸部6aの一部を構成する4個の熱接着エンボスで囲まれた4角形状に形成されている。このように、第1実施形態の表面シート1Aの多数の凸部6は、表面シート1Aを平面視して、多数の8角形状の大凸部6aと、多数の4角形状の小凸部6bとからなる。第1実施形態の表面シート1Aの大凸部6aの角数(8角形状)は、小凸部6bの角数(4角形状)の2倍となる関係を有している。
大凸部6aの底面積は、小凸部6bの底面積の2倍以上であり、接触面積を低減させる観点から、表面シート1Aにおける多数の大凸部6aの底面積それぞれは、多数の小凸部6bの底面積それぞれの4倍以上であることが好ましい。ここで、大凸部6aの底面積は、大凸部6aを囲む8個の熱接着エンボス4それぞれの重心を結んだ直線で囲まれた領域の面積を意味する。小凸部6bの底面積も同様に、小凸部6aを囲む4個の熱接着エンボス4それぞれの重心を結んだ直線で囲まれた領域の面積を意味する。
大凸部6aの頂点61における高さhaは、図3に示すように、小凸部6bの頂点62における高さhbよりも高くなるように形成されている。具体的に説明すると、表面シート1Aにおいては、大凸部6aは、図2に示すように、隣り合う8個の熱接着エンボス4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hで囲まれた領域であり、大凸部6aの頂点61は、その領域の重心に位置しており、高さhaは、その重心における高さである。小凸部6bは、図2に示すように、4つの大凸部6aで囲まれた領域であり、小凸部6bの頂点62は、その領域の重心に位置しており、高さhbは、その重心における高さである。表面シート1Aは、後述する表面シート1Aの製造方法でも述べるように、上層2と下層3とを積層し、上層2側から熱接着エンボス4することにより部分的に接合して形成されている。また、熱接着エンボス4することにより、表面シート1Aには、上層2側に凸の大凸部6aと小凸部6bとが形成される。従って、8角形状の大凸部6aの重心と大凸部6aを形成する熱接着エンボス4(例えば、熱接着エンボス4a)との間隔は、図2に示すように、4角形状の小凸部6bの重心と小凸部6bを形成する熱接着エンボス4(例えば、熱接着エンボス4c)との間隔よりも広く、後述する表面シート1Aの製造方法でも述べるように、大凸部6aの方が、下層3を構成する熱収縮性繊維の熱収縮により上層2が凸状に隆起し易い。よって、第1実施形態の表面シート1Aにおいては、図3に示すように、大凸部6aの高さhaが小凸部6bの高さhbよりも高く形成されており、逆に、小凸部6bの重心(頂点62)における繊維密度の方が、大凸部6aの重心(頂点61)における繊維密度よりも高く形成されている。
また、第1実施形態の表面シート1Aにおいては、4角形状の小凸部6bの高さhbが、図3に示すように、隣り合う熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとを結ぶ直線の中間位置cにおける高さhcよりも高く形成されており、逆に、熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとの中間位置cにおける繊維密度の方が、小凸部6bの重心(頂点62)における繊維密度よりも高く形成されている。尚、隣り合う熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとを結ぶ直線の中間位置cにおける高さhc及び繊維密度は、熱接着エンボス4b,4c間、熱接着エンボス4c,4d間、熱接着エンボス4d,4e間、熱接着エンボス4e,4f間、熱接着エンボス4f,4g間、熱接着エンボス4g,4h間、熱接着エンボス4h,4a間それぞれの中間位置における高さ及び繊維密度と同じである。
熱接着エンボス4においては、図4に示すように、表面シート1Aの構成繊維が圧密化されており、熱接着エンボス4されていない部分に比べて、表面シート1の高さ(厚み)が最も低く(薄く)なっている。即ち、熱接着エンボス4による凹部5繊維密度は、熱接着エンボス4されていない部分よりも高くなっており、表面シート1Aの中で最も高くなっている。また、エンボスの条件によっては、繊維が溶融固化してフィルム様になっている場合もある。
大凸部6aの高さhaは、1.0mm〜7.0mmであることが好ましく、2.0mm〜5.0mmであることが更に好ましい。小凸部6bの高さhbは、0.5mm〜5.0mmであることが好ましく、0.5mm〜3.0mmであることが更に好ましい。熱接着エンボス4a,4b間の中間位置cにおける高さhcは、0.2mm〜4.0mmであることが好ましく、0.2mm〜2.5mmであることが更に好ましい。高さha,hb,hcは、以下に記載する表面シート1Aの繊維密度の比率の測定方法(1)と同様にして測定する。
大凸部6aの重心(頂点61)の繊維密度daに対する、小凸部6bの重心(頂点62)の繊維密度dbの比率(db/da)は、1.2倍以上であることが好ましく、1.5倍以上であることが更に好ましい。小凸部6bの重心(頂点62)の繊維密度dbに対する、熱接着エンボス4a,4b間の中間位置cの繊維密度dcの比率(dc/db)は、1.1倍以上であることが好ましく、1.3倍以上であることが更に好ましい。
表面シート1Aの繊維密度の比率は、以下に記載する2つの方法(1)及び(2)のいずれかを使用して計測することができる。
(1)表面シート1Aの坪量が略均一(一様)である場合(あるいは略均一と判断できる場合)には、表面シート1Aの切断面の高さ(厚み)を計測する。
(2)表面シート1Aの坪量が不均一である場合(あるいは不均一と判断できる場合)には、表面シート1Aの切断面における繊維間の平均距離を計測する。
ここで、表面シート1Aの坪量が略均一であるか否かの判断は、次の通り行う。
10個以上の吸収性物品から表面シートを取り出し、各々の坪量を計測した際に、標準偏差σの3倍値(3σ)が平均μの10%以内であり、外観上繊維ムラが見られなければ、略均一と判断する。ただし、微小領域で組成が異なっている等、様々な要因を考慮し、総合的に判断することが好ましい。
まず、(1)の方法について説明する。
平面視における表面シート1Aを、8個の熱接着エンボス4で囲まれた領域の重心(頂点61)と2個の熱接着エンボス4とを通る直線で切断して大凸部6a測定用サンプルを作成する。また、平面視における表面シート1Aを、4個の熱接着エンボス4で囲まれた領域の重心(頂点62)と2個の熱接着エンボス4とを通る直線で切断して小凸部6b測定用サンプルを作成する。また、平面視における表面シート1Aを、最短距離で隣り合う2個の熱接着エンボス4、例えば、熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとを通る直線で切断して熱接着エンボス4a,4b間の中間位置c測定用サンプルを作成する。この際、切断により各測定用サンプルの高さが減少等をなるべく起こさないように留意する。
得られたサンプルの断面の計測は、JEOL製電子顕微鏡 JCM−5100を使用し、スパッター時間30秒(Pt)、加速電圧10KVの条件で行うが、サンプルの両端の熱接着エンボス部4の少なくとも一方が撮影されるか、あるいは複数枚の画像を組み合わせて前記熱接着エンボス部4がわかる状況とし、撮影画像から各測定用サンプルの高さ(厚み)を計測する。尚、画像の計測は、印刷物あるいは PC画面上のどちらを使用して行ってもよい。
(1)の方法においては、小凸部6b測定用サンプルの中央部の高さ(厚み)を、大凸部6a測定用サンプルの中央部の高さ(厚み)で除して密度の比率(db/da)とする。また、熱接着エンボス4a,4b間の中間位置c測定用サンプルの中央部の高さ(厚み)を、小凸部6b測定用サンプルの中央部の高さ(厚み)で除して密度の比率(dc/db)とする。
次に、(2)の方法について説明する。
(1)の方法と同様に断面を計測するが、(1)の方法で行う測定に加えて、各測定用サンプルの断面を拡大倍率500〜1000倍で撮影する。拡大撮影画像各々の対象測定部位(各測定用サンプルの中央部)で且つ幅方向(平面方向)に繊維本数が3〜7本の領域において、画像解析装置(NEXUS製NEWQUBE ver.4.20)を使用して、繊維の最近接重心間距離を求める。
上記計測においては、高さ(厚み)方向に略全体的に計測し、且つ最近接重心間距離の重複が生じないようにする。また、断面については、少なくとも3箇所、好ましくは5箇所、より好ましくは10箇所計測し、その平均値を用いる。
(2)の方法においては、小凸部6b測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離を、大凸部6a測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離で除して密度の比率(db/da)とする。また、熱接着エンボス4a,4b間の中間位置c測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離を、小凸部6b測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離で除して密度の比率(dc/db)とする。
上述した本発明の第1実施形態の吸収性物品用の表面シート1Aの形成材料について説明する。
上層2としては、例えば、カード法によって形成されたウェブや嵩高な不織布が好ましく用いられる。嵩高な不織布としては、表面シート1Aに所望の密度勾配を持たせることが可能であること、また表面シート1Aに良好な風合いをもたらすことが可能であるとの観点から、エアスルー不織布、エアレイド不織布、レジンボンド不織布が好ましく用いられる。カード法によって形成されたウェブとは、不織布化される前の状態の繊維集合体のことである。つまり、不織布を製造する際に用いられるカードウエブに加えられる後処理、例えばエアスルー法やカレンダー法による加熱融着処理が施されていない状態にある、繊維同士が極めて緩く絡んでいる状態の繊維集合体のことである。カード法によって形成されたウェブを上層2として用いる場合には、上層2と下層3とを接合させると同時に又は接合させた後、上層2中の繊維同士を熱融着させる。
上層2の構成繊維は、実質的に熱収縮性を有しないものか、又は下層3の構成繊維の熱収縮温度より熱収縮温度の高い繊維であることが好ましい。
上層2の坪量は、充分な密度勾配を形成する観点及び表面シート1の肌触りを良好にする観点から、好ましくは10〜50g/m2、更に好ましくは15〜40g/m2である。
下層3としては、カード法によって形成されたウェブや熱収縮性を有する不織布を用いることができる。
下層3の構成繊維としては、熱可塑性ポリマー材料からなり且つ熱収縮性を有するものが好適に用いられる。そのような繊維の例としては、潜在捲縮性繊維が挙げられる。下層3中の潜在捲縮性繊維の含有割合は40〜100重量%であることが好ましい。潜在捲縮性繊維は、加熱される前においては、従来の不織布用の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度で加熱することによって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。
潜在捲縮性繊維は、例えば、収縮率の異なる2種類の熱可塑性ポリマー材料を成分とする偏心芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維からなる。その例としては、特開平9−296325号公報や特許第2759331号公報に記載のものが挙げられる。下層3は、例えば、このような潜在捲縮性繊維を含ませておき、上層2との熱融着と同時に又はその後に、加熱により該繊維の捲縮を発現させ、収縮させることができる。
下層3の坪量は、好ましくは10〜50g/m2、更に好ましくは15〜40g/m2である。
本発明の表面シート1Aは、例えば、非熱収縮性繊維材料又は下層の繊維よりも熱収縮温度の高い繊維からなる上層2と、上層の繊維よりも熱収縮温度の低い収縮前の熱収縮性繊維材料からなる下層3とを、多数の熱接着エンボス4により所定のパターンで部分的に貼り合わせると同時に又は両者を貼り合わせた後に、熱を加えて、下層3を水平方向に熱収縮させることにより形成される。熱接着エンボス4により上層2は熱収縮し難いが、上層2及び下層3が熱接着エンボス4により間欠的に貼り合わされて一体化されているために、下層3が熱収縮すると、上層2もつられて縮もうとして歪が生じる。この歪が上層2側に凸状に隆起し立体ドーム形状の凸部6が形成される。熱接着エンボス4による貼り合わせ(熱融着)は、例えば、表面シート1Aの熱接着エンボス4に対応する多数のY字状のエンボスピンが所定のパターンで配設されたエンボス面(エンボスロールの周面等)を、上層2と下層3との積層体における上層2側から圧接させ、各エンボスピンに熱圧された部位における上層2及び下層3を溶融させて行われる。上層2に形成される凸部6は、熱接着エンボス4による凹部5を覆うように張り出した部分を有していても良い。
下層3の熱収縮は、例えば、下層3を1種又は複数種の熱収縮性繊維から構成するか又は下層3中に1種又は複数種の熱収縮性繊維を含ませておき、上層2と下層3とを貼り合わせると同時に又は上層2と下層3とを貼り合わせた後に、下層3を加熱処理することにより行われる。このように、下層3を水平方向に熱収縮させることにより、上層2に形成される立体ドーム構造の凸部6の隆起形成性が高められ、より嵩高で肌触りのよい表面シート1Aを得ることができる。
上述した方法で上層2及び下層3を貼り合わせて形成された表面シート1Aは、その坪量が20〜100g/m2であることが好ましく、35〜80g/m2であることが更に好ましい。
表面シート1Aには、上層2の全域に亘って多数の凹部5と多数の凸部6(多数の大凸部6aと多数の小凸部6b)が形成されているので、該シート1Aは厚みがあり嵩高なものとなる。
上述した本発明の第1実施形態の吸収性物品用の表面シート1Aを生理用ナプキンの表面材として使用した際の作用効果について説明する。
第1実施形態の表面シート1Aは、図1に示すように、上層2側の面に、2種類の立体ドーム構造の大凸部6a及び小凸部6bを多数有している。また、大凸部6aと小凸部6bとは、図1に示すように、隣り合って形成されている。従って、表面シート1Aの上層2側を肌当接面として使用した場合に、図5に示すように、大凸部6aは肌と当接するが、大凸部6aの間に配された小凸部6bは肌と当接し難い。よって、第1実施形態の表面シート1Aは、着用者の肌との接触面積をさらに低減することができ、べたつき感をさらに低減することができる。また、第1実施形態の表面シート1Aは、着用者の肌との接触面積をさらに低減することができ、表面シート1Aと肌とが擦れ難くなり、肌へのダメージを減らすことができる
また、第1実施形態の表面シート1Aの繊維密度は、上述したように、大凸部6aの重心(頂点61)から小凸部6bの重心(頂点62)に向かって徐々に高く形成されており、小凸部6bの重心(頂点62)から熱接着エンボス4a,4bの中間位置c(熱接着エンボス4b,4c間、熱接着エンボス4c,4d間、熱接着エンボス4d,4e間、熱接着エンボス4e,4f間、熱接着エンボス4f,4g間、熱接着エンボス4g,4h間、熱接着エンボス4h,4a間それぞれの中間位置も同様)に向かって徐々に高く形成されており、熱接着エンボス4a,4bの中間位置c(熱接着エンボス4b,4c間、熱接着エンボス4c,4d間、熱接着エンボス4d,4e間、熱接着エンボス4e,4f間、熱接着エンボス4f,4g間、熱接着エンボス4g,4h間、熱接着エンボス4h,4a間それぞれの中間位置も同様)から熱接着エンボス4による多数の凹部5に向かって徐々に高く形成されている。このように、着用者の肌に先ず当接する大凸部6aの重心(頂点61)から凹部5に向かって漸増する減密度勾配が形成されているため、排泄された体液が低密度部分から高密度部分に毛管力により引き込まれて速やかに移行し易く、ムレをさらに低減することができる。また、着用者の肌に先ず当接する大凸部6aの重心(頂点61)から凹部5に向かって段階的に密度勾配が形成されているため、クッション感(装着感)が向上する。
また、第1実施形態の表面シート1Aには、図1に示すように、規則的に配された熱接着エンボス4により、規則的に配された8角形状の大凸部6aと4角形状の小凸部6bが形成される。大凸部6aの間に配された小凸部6bは肌と当接し難く、小凸部6bは規則的に配されているため、隣り合う小凸部6b同士を結ぶ筋道は空気を通し易く、ムレをさらに低減することができる。
また、第1実施形態の表面シート1Aの熱接着エンボス4の形状は、図2に示すように、平面視してY字状に形成されており、Y字状の熱接着エンボス4は、その熱接着エンボス4の重心と隣り合う熱接着エンボス部4の重心とを結んだ直線の垂直二等分線を対称軸として対称的に形成されている。Y字状の熱接着エンボス4により囲まれて形成される凸部6a,6bは、Y字状の熱接着エンボス4に面した部分が、該凸部6a,6bの他の部位よりも硬い。そのため、Y字状の熱接着エンボス4により形成される立体ドーム構造の凸部6a,6bの形状保持性が向上し、表面シート1Aにクッション感を付与することができ、装着感が向上する。
次に、本発明の第2実施形態の吸収性物品用の表面シート(以下、「表面シート1B」ともいう。)について、図6に基づいて説明する。
第2実施形態の表面シート1Bについては、第1実施形態の表面シート1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、第1実施形態の表面シート1Aと同様であり、第1実施形態の表面シート1Aの説明が適宜適用される。
第2実施形態の表面シート1Bにおける熱接着エンボス4の形状は、図6に示すように、平面視してX字状に形成されている。多数の熱接着エンボス4それぞれは、図6に示すように、最短距離に位置する隣り合う2個の熱接着エンボス4,4それぞれの重心を結ぶ直線上に延在している。具体的には、1個の熱接着エンボス4の重心から、その熱接着エンボス4の最短距離に位置する隣り合う4個の熱接着エンボス4の重心それぞれに向かって延在しX字状に形成されている。このように形成されたX字状の熱接着エンボス4は、その熱接着エンボス4の重心と隣り合う熱接着エンボス部4の重心とを結んだ直線の垂直二等分線を対称軸として対称的に形成されている。
表面シート1Bにおける多数の大凸部6aは、それぞれ、図6に示すように、表面シート1Bを平面視して、最短距離に位置する隣り合う6個の熱接着エンボス4で囲まれた6角形状に形成されている。表面シート1Bにおいける多数の小凸部6bは、それぞれ、図6に示すように、表面シート1Bを平面視して、大凸部6aと隣り合って形成されており、3個の大凸部6aで囲まれた、即ち、3個の大凸部6aの一部を構成する3個の熱接着エンボスで囲まれた3角形状に形成されている。このように、第1実施形態の表面シート1Bの多数の凸部6は、表面シート1Bを平面視して、多数の6角形状の大凸部6aと、多数の3角形状の小凸部6bとからなる。第1実施形態の表面シート1Bの大凸部6aの角数(6角形状)は、小凸部6bの角数(3角形状)の2倍となる関係を有している。
大凸部6aの頂点61における高さhaは、小凸部6bの頂点62における高さhbよりも高くなるように形成されている。具体的に説明すると、表面シート1Bにおいては、大凸部6aは、図6に示すように、隣り合う6個の熱接着エンボス4a,4b,4c,4d,4e,4fで囲まれた領域であり、高さhaは、その領域の頂点61における高さである。小凸部6bは、図6に示すように、3つの大凸部6aで囲まれた領域であり、高さhbは、その領域の頂点62における高さである。熱接着エンボス4することにより、表面シート1Bには、上層2側に凸の大凸部6aと小凸部6bとが形成される。従って、6角形状の大凸部6aの頂点61と大凸部6aを形成する熱接着エンボス4(例えば、熱接着エンボス4a)との間隔は、図6に示すように、3角形状の小凸部6bの頂点62と小凸部6bを形成する熱接着エンボス4(例えば、熱接着エンボス4b)との間隔よりも広く、上述した表面シート1Aの製造方法でも述べたように、大凸部6aの方が、下層3を構成する熱収縮性繊維の熱収縮により上層2が凸状に隆起し易い。よって、第2実施形態の表面シート1Bにおいては、図6に示すように、大凸部6aの高さhaが小凸部6bの高さhbよりも高く形成されており、逆に、小凸部6bの重心(頂点62)における繊維密度の方が、大凸部6aの重心(頂点61)における繊維密度よりも高く形成されている。
また、第2実施形態の表面シート1Bにおいては、3角形状の小凸部6bの高さhbが、図6に示すように、隣り合う熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとを結ぶ直線の中間位置cにおける高さhcよりも高く形成されており、逆に、熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとの中間位置cにおける繊維密度の方が、小凸部6bの重心(頂点62)における繊維密度よりも高く形成されている。尚、隣り合う熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとを結ぶ直線の中間位置cにおける高さhc及び繊維密度は、熱接着エンボス4b,4c間、熱接着エンボス4c,4d間、熱接着エンボス4d,4e間、熱接着エンボス4e,4f間、熱接着エンボス4f,4a間それぞれの中間位置における高さ及び繊維密度と同じである。
上述した本発明の第2実施形態の吸収性物品用の表面シート1Bを使用した際の作用効果について説明する。
第2実施形態の表面シート1Bは、第1実施形態の表面シート1Aと同様の効果が得られる。以下、第1実施形態の表面シート1Aと異なる効果について説明する。
第2実施形態の表面シート1Bは、小凸部6bが三角形で形成されることから、表面シート1Aよりも更に小凸部6bの高さhbを低くすることが可能であり、小凸部6bを形成する三角形は必ず他の小凸部6bを形成する三角形と熱接着エンボスを共有するため、小凸部6bと肌の間に形成される空間が表面シート1Bの面方向に略連続して形成され、優れた通気性を発現できる。
次に、本発明の第3実施形態の吸収性物品用の表面シート(以下、「表面シート1C」ともいう。)について、図7に基づいて説明する。
第3実施形態の表面シート1Cについては、第1実施形態の表面シート1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、第1実施形態の表面シート1Aと同様であり、第1実施形態の表面シート1Aの説明が適宜適用される。
第3実施形態の表面シート1Cにおける熱接着エンボス4の形状は、図7に示すように、平面視して円形状に形成されている。
表面シート1Cにおける多数の大凸部6aは、それぞれ、図7に示すように、表面シート1Cを平面視して、最短距離に位置する隣り合う8個の熱接着エンボス4で囲まれた4角形状に形成されている。表面シート1Cにおいける多数の小凸部6bは、それぞれ、図7に示すように、表面シート1Cを平面視して、大凸部6aと隣り合って形成されており、大凸部6aの一部を構成する4個の熱接着エンボスで囲まれた4角形状に形成されている。4角形状の小凸部6bは、図7に示すように、規則的に配された4個の4角形状の大凸部6aの間に、連続的に9個配置されており、9個の4角形状の小凸部6bは、平面視してX字状を形成している。このように、第3実施形態の表面シート1Cの多数の凸部6は、表面シート1Cを平面視して、多数の4角形状の大凸部6aと、多数の4角形状の小凸部6bとからなる。
大凸部6aの頂点61における高さhaは、小凸部6bの頂点62における高さhbよりも高くなるように形成されている。具体的に説明すると、表面シート1Cにおいては、大凸部6aは、図7に示すように、隣り合う8個の熱接着エンボス4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4hで囲まれ、4つの角(熱接着エンボス4a,4c,4e,4g)のある領域であり、高さhaは、その領域の重心(頂点61)における高さである。小凸部6bは、図7に示すように、隣り合う大凸部6aの一部を構成する4個の熱接着エンボスで囲まれた領域であり、高さhbは、その領域の重心(頂点62)における高さである。熱接着エンボス4することにより、表面シート1Bには、上層2側に凸の大凸部6aと小凸部6bとが形成される。従って、4角形状の大凸部6aの重心と大凸部6aを形成する熱接着エンボス4(例えば、熱接着エンボス4a)との間隔は、図7に示すように、4角形状の小凸部6bの重心と小凸部6bを形成する熱接着エンボス4(例えば、熱接着エンボス4c)との間隔よりも広く、上述した表面シート1Aの製造方法でも述べたように、大凸部6aの方が、下層3を構成する熱収縮性繊維の熱収縮により上層2が凸状に隆起し易い。よって、第3実施形態の表面シート1Cにおいては、図7に示すように、大凸部6aの高さhaが小凸部6bの高さhbよりも高く形成されており、逆に、小凸部6bの重心(頂点62)における繊維密度の方が、大凸部6aの重心(頂点61)における繊維密度よりも高く形成されている。
また、第3実施形態の表面シート1Cにおいては、4角形状の小凸部6bの高さhbが、図7に示すように、隣り合う熱接着エンボス4cと熱接着エンボス4dとを結ぶ直線の中間位置cにおける高さhcよりも高く形成されており、逆に、熱接着エンボス4cと熱接着エンボス4dとの中間位置cにおける繊維密度の方が、小凸部6bの重心(頂点62)における繊維密度よりも高く形成されている。尚、隣り合う熱接着エンボス4cと熱接着エンボス4dとを結ぶ直線の中間位置cにおける高さhc及び繊維密度は、熱接着エンボス4a,4b間、熱接着エンボス4b,4c間、熱接着エンボス4d,4e間、熱接着エンボス4e,4f間、熱接着エンボス4f,4g間、熱接着エンボス4g,4h間、熱接着エンボス4h,4a間それぞれの中間位置における高さ及び繊維密度と同じである。
上述した本発明の第3実施形態の吸収性物品用の表面シート1Cを使用した際の作用効果について説明する。
第3実施形態の表面シート1Cは、第1実施形態の表面シート1Aと同様の効果が得られる。以下、第1実施形態の表面シート1Aと異なる効果について説明する。
第3実施形態の表面シート1Cは、4角形状の小凸部6bを備えており、4角形状の小凸部6bは、図7に示すように、規則的に配された4個の4角形状の大凸部6aの間に、連続的に9個配置されており、9個の4角形状の小凸部6bは、平面視してX字状を形成している。大凸部6aの間に配された小凸部6bは肌と当接し難く、小凸部6bは規則的に配されているため、隣り合う小凸部6b同士を結ぶ筋道は空気を通し易く、ムレをさらに低減することができる。
第3実施形態の表面シート1Cは、小凸部6bが連続して直線に配列されているため、空気をより通し易く、ムレをさらに低減することができる。
本発明の吸収性物品用の表面シートは、上述の第1実施形態の表面シート1A、第2実施形態の表面シート1B及び第3実施形態の表面シート1Cに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上述の第1実施形態の表面シート1A、第2実施形態の表面シート1B及び第3実施形態の表面シート1Cにおいては、図2,図6,図7に示すように、熱接着エンボス4の形状が、それぞれ、Y字状、X字状、円形状であるが、他の形状、例えば、楕円状、三角形状、矩形状、これらの組み合わせ等であってもよい。
また、上述の第1実施形態の表面シート1A、第2実施形態の表面シート1B及び第3実施形態の表面シート1Cにおいては、図2,図6,図7に示すように、2層構造であるが、単層構造としてもよく、下層3の両面に上層2を積層して3層構造としてもよい。
本発明の表面シートは、吸収性物品用の表面シートとして用いられる。
吸収性物品は、主として尿や経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁 パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
[上層の製造]
大和紡績株式会社製の芯鞘型複合繊維〔NBF(SH)(商品名)、2.2dtex×51mm〕を原料として、カード法によって坪量22g/m2のカードウェブを製造し、これを上層として用いた。前記芯鞘型複合繊維はポリエチレンテレフタレートを芯成分、ポリエチレンを鞘成分とするものであった。
[下層の製造]
大和紡績株式会社の熱収縮性繊維〔L(V)(商品名)、2.2dtex×51mm〕を原料として、カード法によって坪量22g/m2のカードウェブを製造し、これを下層として用いた。
実施例
図8に示すように、熱接着エンボス4の形状は円形状であり、下層上に上層を重ね合わせた積層体の上層側から図8に示すパターンでエンボス接着し、8個の熱接着エンボス4で囲まれた8角形状の大凸部6aと、4個の熱接着エンボス4で囲まれた4角形状の小凸部6bとを形成した。積層体のエンボス接着後、130℃±10℃の熱風を5〜10秒間通過させて、下層の熱収縮性繊維を捲縮させ、下層を収縮させると共に上層を凸状に突出させ、多数の立体ドーム構造の大凸部6a及び小凸部6bを有する吸収性物品用の表面シート1Dを製造した。熱接着エンボス4は5.5個/cm2配されており、熱収縮後の表面シート1Dの最短距離にある隣り合う2つの熱接着エンボス4の間隔は1.2mmであり、熱接着エンボス4の面積は3.1mm2であった。
比較例1
図9に示すように、熱接着エンボス400の形状は矩形状であり、下層上に上層を重ね合わせた積層体の上層側から図9に示すパターンでエンボス接着し、4個の熱接着エンボス400で囲まれた凸部600を形成した。積層体のエンボス接着後、実施例と同様の条件で、熱風を通過させて、多数の凸部600を有する吸収性物品用の表面シート100を製造した。熱接着エンボス400は7.1個/cm2配されており、熱収縮後の表面シート100の最短距離にある隣り合う2つの熱接着エンボス400の間隔は2.2mmであり、熱接着エンボス400の面積は3.1mm2であった。
比較例2
図10に示すように、熱接着エンボス401の形状は十字形状であり、図10に示すように4個の熱接着エンボス401で囲まれた凸部を形成するように、十字形状の熱接着エンボス401は最短距離にある隣り合う2つの熱接着エンボス401の重心同士を結んだ直線の垂直二等分線を対称軸として対称的に形成されている。下層上に上層を重ね合わせた積層体の上層側から図10に示すパターンでエンボス接着し、4個の十字形状の熱接着エンボス401で囲まれた凸部601を形成した。積層体のエンボス接着後、実施例と同様の条件で、熱風を通過させて、多数の凸部401を有する吸収性物品用の表面シート601を製造した。十字形状の熱接着エンボス401は7.1個/cm2配されており、熱収縮後の表面シート601の最短距離にある隣り合う2つの熱接着エンボス401の間隔は1.6mmであり、熱接着エンボス401の面積は3.2mm2であった。
実施例及び比較例1,2で得られた表面シートについて、(1)肌との接触面積、(2)肌との摩擦係数、(3)圧縮特性及び(4)吸収性能を測定し、その結果を表1に示した。
(1)肌との接触面積
ナプキン着用時に着用者が感じるベタつき、蒸れの良否を評価するべく、下記方法により、肌とナプキン表面の接触面積を測定した。
〔測定方法〕
実施例及び比較例の各表面シートについて、肌との接触面積を以下の方法で測定した。
サンプルである表面シートを60mm×80mmの大きさに切り出し、無加圧の状態及び、上部に透明の重さ50gのアクリル板を置き、更にアクリル板上に250gの錘を設置し、6.25gf/cm2の 荷重を掛けた状態で、各サンプルの表面形状をKeyence社製、高精度形状計測システムKS−1100を用い測定し、画像を取り込んだ。取り込んだ画像をKeyence社製、形状解析アプリケーションKS−Analyzerを用い解析し、無荷重の状態から6.25gf/cm2の荷重を掛けた状態で厚み方向に変化した部分を抽出し、二値化処理することにより、装着時に肌と接触する部分の画像を得た。この画像をプリンターで印刷し、コンピューターに取り込んだ。画像の取り込みには、サンプルの中央部を使用し、光源として[サンライトSL−230K2;LPL(株)社製]を2台使用し、 CDカメラ(HV−37;日立電子(株)社製)とレンズ(Nikon製 Ai AF Nikol 24mmF2.8D)をFマウントにより接続し、Nexus製NewQube(Ver.4.22)を用いて画像の取り込み・処理を行い、接触面積を測定した後、サンプル全体の面積で除することで、「接触面積率」を算出した。
(2)肌との摩擦係数
ナプキン着用時に着用者が感じる肌との擦れた感じの良否を評価するべく、下記方法により、肌との摩擦係数を測定した。
〔測定方法〕
実施例及び比較例の各表面シートについて、肌との摩擦係数を以下の方法で測定した。
サンプルである表面シートを50mm×50mmの大きさに切り出し、フックのついた錘(重量211g、縦63mm×横63mm×厚み7mm)に紙製両面テープを用い、サンプルの接着面が裏面となるように接着した。サンプルを接着した錘をサンプルの表面が下側になるようアクリル版の上に静置し、フックにワイヤーを取り付け、滑車を介してオリエンテック社製引張試験機Tensilon RTC−1210Aに取り付けた。引張速度200mm/分で、サンプルを接着した錘を引っ張り、アクリル板上を水平方向に滑らせた。記録されたチャートの荷重の平均値を摩擦力とし、サンプルを接着した錘の重量から、摩擦係数を算出した。
(3)圧縮特性
ナプキン着用時に着用者が感じるクッション性を評価するべく、下記方法により、肌との圧縮特性を測定した。
〔測定方法〕
実施例及び比較例の各表面シートについて、圧縮特性を以下の方法で測定した。
圧縮特性は、カトーテック社KES−G5ハンディー圧縮試験機を用いて測定した。サンプルである表面シートを、5cm×10cmの大きさに切り出し、試験台に取り付けた。そのカットサンプルを面積2cm2の円形平面を持つ鋼板間で圧縮した。圧縮速度は20μm/sec、圧縮最大荷重は4.9kPaとした。回復過程も同一速度で測定を行った。圧縮仕事量WCは次式で表される。Tm、T0及びPは、それぞれ4.9kPa(50gf/cm2)荷重時の厚み、49Pa(0.5gf/cm2)荷重時の厚み及び測定時の荷重を示す。
Figure 0005421676
(4)液吸収速度
ナプキン着用時に着用者が感じるドライ感の良否を評価するべく、下記方法により、ナプキン表面から戻ってくる液戻り量を測定した。
〔測定方法〕
生理用ナプキンを水平に置き、底部に直径1cmの注入口がついた円筒つきアクリル板を重ねて、注入口から脱繊維馬血(日本バイオテスト(株)製)3gを注入し、注入後1分間その状態を保持した。次に、円筒つきアクリル板を取り除き、表面シートの表面上に、縦6cm×横9.5cmで坪量13g/m2の吸収紙(市販のティッシュペーパー)を16枚重ねて載せた。更にその上に圧力が4.0×102Paになるように重りを載せて5秒間加圧した。加圧後、吸収紙を取り出し、加圧前後の紙の重さを測定して、紙に吸収された脱繊維馬血の重量を測定して表面液残り量とした。
Figure 0005421676
表1の結果によれば、実施例の表面シートは、比較例1及び比較例2の表面シートに比べ、肌との接触面積が低く、摩擦係数も低いので、べたつき感やムレをさらに低減し、肌へのダメージを減らす効果が得られる。また、実施例の表面シートは、比較例1の表面シートに比べ、圧縮特性が高く、比較例2の表面シートに比べ、吸収性能(表面の液残り)が低いので、実施例の表面シートは、クッション感(装着感)と吸収性能と両立しており、使用感を向上させる効果が得られる。
1A,1B,1C,1D 吸収性物品用の表面シート
2 上層
3 下層
4(4a,4b,4c,4d,4e,4f,4f,4g,4h) 熱接着エンボス
5 凹部
6 凸部
6a 大凸部
6b 小凸部
61 大凸部6aの頂点
62 小凸部6bの頂点
c 熱接着エンボス4aと熱接着エンボス4bとを結ぶ直線の中間位置

Claims (5)

  1. 規則的に配された多数の熱接着エンボスにより、非肌当接面側に配された熱収縮性繊維を含む下層と肌当接面側に配された上層とが間欠的に貼り合わされ、前記下層の熱収縮性繊維が熱収縮されている吸収性物品用の表面シートであって、
    前記熱接着エンボスにより囲まれた2種類の大きさの立体ドーム構造の大凸部及び小凸部を前記上層の肌当接面側にそれぞれ多数有し、該大凸部及び該小凸部は、それぞれ、隣り合う複数の前記熱接着エンボスで囲まれた多角形状に形成されており、
    前記大凸部と前記小凸部とは隣り合って形成されており、
    前記大凸部の底面積が、前記小凸部の底面積の2倍以上であり、
    前記大凸部の頂点における高さが、前記小凸部の頂点における高さよりも高い吸収性物品用の表面シート。
  2. 前記大凸部の底面積が、前記小凸部の底面積の4倍以上である請求項1に記載の吸収性物品用の表面シート。
  3. 前記上層は、エアスルー不織布、エアレイド不織布又はレジンボンド不織布から選ばれる嵩高い不織布である請求項1又は2に記載の吸収性物品用の表面シート。
  4. 多数の前記熱接着エンボス部それぞれの形状は、隣り合う該熱接着エンボス部の重心を結んだ線の垂直二等分線を対称軸として対称的に形成されている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品用の表面シート。
  5. 記大凸部の角数が、前記小凸部の角数n(3≦n≦4,n=整数)の2倍である請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品用の表面シート。
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