JP6108447B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、経血、おりもの、尿などを吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、使い捨て紙おむつなどの吸収性物品に係り、詳しくは透液性表面シートに凹凸パターンを設けた吸収性物品に関する。
従来より、吸収性物品の表面材として、肌への接触面積を低減させることにより湿り感を抑える、或いは質感を出すとともに感触性を高めるなど種々の目的に応じて適宜のエンボスパターンが付与されたものが市場に提供されている。この種のものとしては、例えば下記特許文献1、2などを挙げることができる。
下記特許文献1では、熱接着エンボスにより囲まれた2種類の大きさの立体ドーム構造の大凸部及び小凸部を前記上層の肌当接面側にそれぞれ多数有し、該大凸部及び該小凸部は、それぞれ、隣り合う複数の前記熱接着エンボスで囲まれた多角形状に形成されており、前記大凸部の底面積が、前記小凸部の底面積の2倍以上であり、前記大凸部の頂点における高さが、前記小凸部の頂点における高さよりも高い吸収性物品用の表面シートが開示されている。
また、下記特許文献2では、着用者の肌側に向けられ且つ実質的に伸縮しないシート状物からなる上層と吸収体側に配され且つ実質的に伸縮しないシート状物からなる下層とを有しており、該上層と該下層とが部分的に接合されて多数の接合部が形成されており、該上層が、該接合部以外の部分において着用者の肌側に向けて突出して、内部が空洞となっている多数の凸部を形成しており、前記凸部はその底面が矩形であり、全体として稜線が丸みを帯びた扁平な直方体又は截頭四角錐体となっている吸収性物品用の表面シートが開示されている。
特開2011−15707号公報 特許第4090420号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の表面シートでは、大凸部の頂点における高さが、小凸部の頂点における高さよりも高く形成され、表面シートが大凸部でしか肌と接していないため、表面シートと肌との接触面積が少なく、体液が肌側に残りやすい欠点があった。
また、上記特許文献2記載の表面シートでは、全体として稜線が丸みを帯びた扁平な直方体又は截頭四角錐体の凸部が形成され、凸部の肌当接面が平らに形成されているため、肌との接触面積が大きくなり、肌ざわり感が悪くなるおそれがあった。
そこで本発明の主たる課題は、肌ざわりの良さを維持したまま、体液を吸収体に移行しやすくした吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性のセカンドシートが備えられた吸収性物品において、
前記透液性表面シート及びセカンドシートにエンボスを施すことによって、吸収性物品の長手方向に長い楕円形の第1画成領域を画成するとともに、前記第1画成領域を吸収性物品の長手方向及び幅方向に沿って隣接する格子状に配列することにより、隣り合う前記第1画成領域で四隅が囲まれた中間部分に第2画成領域を画成し、
前記透液性表面シートは、前記第1画成領域に肌側に膨出する略半楕円体状の第1凸部が形成してあるとともに、前記第2画成領域に肌側に膨出する略四角錐体状の第2凸部が形成してあることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、前記透液性表面シート及びセカンドシートにエンボスを施すことによって、吸収性物品の長手方向に長い楕円形の第1画成領域を画成するとともに、前記第1画成領域を吸収性物品の長手方向及び幅方向に沿って隣接する格子状に配列することにより、隣り合う前記第1画成領域で四隅が囲まれた中間部分に、前記第1画成領域の略四分円弧部分によって第2画成領域を画成している。更に、この第1画成領域及び第2画成領域に対して、前記透液性表面シートに所定形状の凸部を形成している。具体的に、前記第1画成領域には肌側に膨出する略半楕円体状の第1凸部が形成され、前記第2画成領域には肌側に膨出する略四角錐体状の第2凸部が形成されている。
このように、前記第1凸部がドーム状の全体的に丸みを帯びた略半楕円体状に形成してあるため、表面の柔らかい肌ざわりが維持できるとともに、前記第2凸部が傾斜する直線状の斜面を有する略四角錐体状に形成されるため、肌側の体液を吸収体側に素早く移行させることができるようになる。すなわち、略半楕円体状の第1凸部と略四角錐体状の第2凸部からなる異なる形状の凸部を組み合わせることによって、肌ざわり感の良さと体液の吸収のしやすさを両立させることが可能となる。
また、前記第1凸部を吸収性物品の長手方向に長い略半楕円体状に形成してあるため、長手方向の滑らかな肌ざわり感が向上できるとともに、身体の前後方向の丸みに沿って透液性表面シートを内側に吸収性物品を湾曲させたときでも、前記第1凸部の肌側に膨出した状態が保持でき、肌ざわり感が維持できるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記第1凸部及び第2凸部は、突出高さがほぼ同等に形成してある請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記第1凸部及び第2凸部の突出高さをほぼ同等に形成することによって、肌ざわりの良さを維持したまま、体液を吸収体に移行しやすくしている。仮に第1凸部を高くした場合には体液の吸収体側への移行が悪くなり、第2凸部を高くした場合には肌ざわり感が悪化する。
請求項3に係る本発明として、前記エンボスは、前記第1画成領域及び第2画成領域の周縁に沿って間欠的に設けられるとともに、相対的に大きな面積の大面積エンボスと、相対的に小さな面積の小面積エンボスとを有し、前記大面積エンボスは、前記第1画成領域の長手方向の頂部及び幅方向の頂部にそれぞれ配置してある請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記エンボスを間欠的に設けることによって、エンボスによる硬化を防止するとともに、エンボスに沿った破れを防止する一方で、第1画成領域の長手方向の頂部及び幅方向の頂部にそれぞれ大面積エンボスを配置することによって、前記第1凸部及び第2凸部の保形性を維持し、凹凸パターンがはっきりと視認できるようにしている。
請求項4に係る本発明として、前記大面積エンボスは、隣接する第1画成領域同士で1つのエンボスを共用するか、互いに結合している請求項3記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、隣り合う第1画成領域同士で、前記大面積エンボスの配置パターンについて規定しており、1つのエンボスを共用するようにしてもよいし、互いに結合するように設けてもよい。
以上詳説のとおり本発明によれば、肌ざわりの良さを維持したまま、体液が吸収体に移行しやすくなる。
本発明に係る生理用ナプキン1の断面図である。 透液性表面シート3の拡大平面図である。 図2のIII−III線矢視図である。 図2のIV−IV線矢視図である。 生理用ナプキン1の製造工程の一部を示す断面図である。 第1凸部13部分の第1エンボスロール21と第2エンボスロール22の噛み合わせ状態を示す断面図である。 第2凸部14部分の第1エンボスロール21と第2エンボスロール22の噛み合わせ状態を示す断面図である。 他の形態に係る第1凸部13部分の第1エンボスロール21と第2エンボスロール22の噛み合わせ状態を示す断面図である。 他の形態に係る第2凸部14部分の第1エンボスロール21と第2エンボスロール22の噛み合わせ状態を示す断面図である。 他の形態に係る透液性表面シート3の拡大平面図である。 他の形態に係る透液性表面シート3の拡大平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、前記透液性表面シート3と吸収体4との間に備えられた親水性のセカンドシート5とを備えたものである。なお、前記吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙(図示せず)を設けても良い。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
次いで、前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高でソフトである点で優れている。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと高吸水性ポリマーとにより構成されている。前記高吸水性ポリマーとしては、高吸水ポリマー粒状粉(SAP)や高吸水ポリマー繊維(SAF)を用いることができる。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。吸収体4の製造方法は、柔軟性に富むように積繊パルプとすることが望ましいが、嵩を小さくできるエアレイド吸収体としてもよい。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
前記透液性表面シート3と吸収体4との間に配置される親水性のセカンドシート5は、体液に対して親水性を有するものであればよい。具体的には、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることにより素材自体に親水性を有するものを用いるか、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を親水化剤によって表面処理し親水性を付与した繊維を用いることができる。このセカンドシート5は、後述するように、前記透液性表面シート3の裏面側に熱融着(エンボス)により接合され、両シートを積層状態としたまま透液性表面シート3と共にエンボス10の加工処理が施される。
前記セカンドシート5と吸収体4とは、ホットメルト接着剤等により接合するのが望ましい。前記セカンドシート5と吸収体4とが接合していることにより、経血等を前記セカンドシート5から速やかに吸収体4に浸透させ吸収させることができるようになる。
本生理用ナプキン1では、図2に示されるように、前記透液性表面シート3及びセカンドシート5にエンボス10を施すことによって、ナプキン長手方向に長い楕円形の第1画成領域11を画成するとともに、前記第1画成領域11をナプキン長手方向及び幅方向に沿って隣接する格子状に配列することにより、隣り合う前記第1画成領域11、11…で四隅が囲まれた中間部分に、ナプキン長手方向に長い略菱形の第2画成領域12を画成している。
また、前記透液性表面シート3は、図3に示されるように、前記第1画成領域11に、肌側に膨出する略半楕円体状の第1凸部13が形成されるとともに、図4に示されるように、前記第2画成領域12に、肌側に膨出する略四角錐体状の第2凸部14が形成されている。
前記第1凸部13は、図2に示されるように、前記第1画成領域11からなるナプキン長手方向に長い楕円形の底面を有し、図3に示されるように、横断面視でセカンドシート5の表面から肌側に向けてドーム状の全体的に丸みを帯びた中空の円弧状に膨出している。また、縦断面視でも同様にこれより幅広のドーム状に膨出している。これによって、前記第1凸部13は、三次元的には、楕円体を長軸方向に半分にした略半楕円体状に形成されている。
一方、前記第2凸部14は、図2に示されるように、前記第2画成領域12からなる一方の対角線がナプキン長手方向に長く形成された略菱形の底面を有し、図4に示されるように、横断面視でセカンドシート5の表面から肌側に向けて傾斜する直線状の斜面を有する中空の三角形状に膨出している。また、縦断面視でも同様にこれより若干幅広の三角形状に膨出している。これによって、前記第2凸部14は、三次元的には、略四角錐体状に形成されている。前記第2凸部14の頂部の角度は鋭角とされ、好ましくは60°以下、より好ましくは45°以下で設けられるのがよい。前記第2画成領域12が「略菱形」とされるのは、楕円形の第1画成領域11で四隅が囲まれた中間部分に画成されることによって、楕円形の四分円弧の組合せで形成されるものであるためであり、換言するとダイヤ形とも表現でき、菱形の各辺が内側に膨出する湾曲線によって構成された異形菱形とも表現できる。
このように、前記第1凸部13がドーム状の全体的に丸みを帯びた略半楕円体状に形成してあるため、透液性表面シート3の表面が柔らかい肌ざわりとなるとともに、前記第2凸部14が鋭角的に傾斜する直線状の斜面を有する略四角錐体状に形成してあるため、この第2凸部14の頂部に接触した肌側の体液を直線状の斜面を通じて吸収体側に素早く移行させることができるようになる。すなわち、略半楕円体状の第1凸部13と略四角錐体状の第2凸部14とからなる異なる形状の凸部を組み合わせた凹凸状の透液性表面シート3とすることによって、肌ざわり感の良さと体液の吸収しやすさを両立させることが可能となる。
また、前記第1凸部13をナプキン長手方向に長い略半楕円体状に形成してあるため、長手方向の滑らかな肌ざわり感が向上できるとともに、身体の前後方向の丸みに沿って透液性表面シート3を内側にしてナプキンを湾曲させたときでも、前記第1凸部13の肌側に膨出したドーム状の全体的に丸みを帯びた状態が維持でき、肌ざわり感が保持されるようになる。
図3及び図4に示されるように、前記第1凸部13の高さH1と、前記第2凸部14の高さH2とは、ほぼ同等に形成することが望ましい。これによって、第1凸部13による肌ざわり感を維持したまま、第2凸部14によって体液を吸収体側に移行させやすくなる。仮に、第1凸部13の高さH1を第2凸部14の高さH2より高く形成した場合には、第2凸部14による吸収体側への体液の移行が十分に行われず、肌側の液残りが多くべた付き感を感じやすくなるし、これとは逆に第2凸部14の高さH2を第1凸部13の高さH1より高く形成した場合には、主に第2凸部14の頂部が肌に当たって肌ざわり感が悪化する。なお、第1凸部13の高さH1と第2凸部14の高さH2との差はほとんどないのが望ましいが、±3mm程度、好ましくは±2mm程度、より好ましくは±1mm程度の差があっても構わない。
前記透液性表面シート3とセカンドシート5との積層構造を製造するには、図5〜図7に示される製造装置20が使用される。
前記製造装置20は、表面に、前記第1凸部13に対応する多数の凸状部21a、21a…と、前記第2凸部14に対応する多数の凸状部21b、21b…と、前記エンボス10に対応する多数の凹状部21c、21c…が配置された第1エンボスロール21と、この第1エンボスロール21に対向配置されるとともに、表面に前記凸状部21aに対応する多数の凹状部22a、22a…と、前記凸状部21bに対応する多数の凹状部22b、22b…と、前記凹状部21cに対応する多数の凸状部22cが配置された第2エンボスロール22と、表面がフラットなフラットロール23とを備えた装置であり、前記透液性表面シート3を前記第1エンボスロール21と第2エンボスロール22との間を通過させることにより前記凸状部21aと凹状部22aとの噛み合わせ及び前記凸状部21bと凹状部22bとの噛み合わせによって、前記第1凸部13及び第2凸部14の加工処理を行い、次いで前記透液性表面シート3が第2エンボスロール22表面を走行し、透液性表面シート3のエンボス加工部分を前記第2エンボスロール22の凹状部22a、22b及び凸状部22cに保持した状態のまま、別途繰り出されたセカンドシート5と積層され、これら透液性表面シート3とセカンドシート5との積層状態で第2エンボスロール22とフラットロール23との間を通過させることにより、前記凸状部22cによってエンボス10の加工処理を行い、透液性表面シート3とセカンドシート5とを熱融着して接合する。
前記エンボス加工において、図8及び図9に示されるように、第2エンボスロール22の凹状部22a、22bの底部にそれぞれ、バキュームで吸引する吸引口22d、22eを設けておき、第1エンボスロール21の凸状部21a、21bと第2エンボスロール22の凹状部22a、22bとの噛み合わせ状態で前記吸引口22d、22eからバキュームで吸引してもよい。これによって、透液性表面シート3の凸形状がよりはっきりと形成されやすくなる。
次に、前記エンボス10について説明すると、前記エンボス10は、図2に示されるように、第1凸部13が形成される第1画成領域11及び第2凸部14が形成される第2画成領域12の周縁に沿って設けられている。前記エンボス10を設けることにより、透液性表面シート3とセカンドシート5との接合を図るとともに、第1凸部13及び第2凸部14の保形性を向上させ、且つ凸部周縁の繊維密度を高めることによって相対的に繊維密度が低い凸部の頂部から繊維密度が高い周縁部への密度差による体液の移行を生じさせやすくしている。
前記エンボス10は、第1画成領域11及び第2画成領域12の周縁に沿って、エンボス溝が連続する連続パターン又はエンボス部と非エンボス部とが交互に形成される間欠パターンのいずれで形成してもよいが、エンボス10による硬化を防止するとともに、エンボス10に沿った透液性表面シート3の破れを防止するため、間欠パターンとすることが望ましい。
前記エンボス10を間欠パターンで設けたとき、エンボス部は、全て同等の面積又は形状(エンボス溝の底面の面積又は形状)のパターンで形成してもよいし、異なる面積又は形状のパターンで形成してもよい。
図2に示される例では、相対的に大きな面積の円弧線状の大面積エンボス10aと、相対的に小さな面積のドット状の小面積エンボス10bとを有し、前記大面積エンボス10aが前記第1画成領域11の長手方向の頂部及び幅方向の頂部にそれぞれ配置されるとともに、これらの間に前記小面積エンボス10bが1又は複数、図示例では2つ配置されるパターンで形成されている。これにより、略菱形に形成される第2画成領域12の各頂点に、隣り合う第1画成領域11、11の各頂部に配置された2つの大面積エンボス10a、10aが近接して設けられるようになる。したがって、略四角錐体状に形成される第2凸部14の各斜辺の保形性が良好となり、略四角錐体状の斜面の直線状態が保持されるため体液が吸収体側に移行しやすい状態が維持できるとともに、前記大面積エンボス10aによる繊維密度が高い領域を集中的に設けることによって、吸収体側への体液の移行がより素早くできるようになる。また、第1画成領域11の長手方向の頂部及び幅方向の頂部にそれぞれ大面積エンボス10aを配置することによって、第1凸部13及び第2凸部14の保形性がより一層維持できるとともに、凹凸パターンがはっきりと視認できるようになる。
前記大面積エンボス10aと小面積エンボス10bとの面積比は、大面積エンボス10a:小面積エンボス10b=3〜13:1程度とするのがよい。また、大面積エンボス10aと小面積エンボス10bの平面形状は、図示例に限らず任意である。
前記大面積エンボス10aは、図10に示されるように、ナプキン長手方向及び幅方向に隣り合う第1画成領域11、11同士で1つのものを共用したり、図11に示されるように、ナプキン長手方向及び幅方向に隣り合う第1画成領域11、11同士で結合したりしてもよい。1つのものを共用する場合には、大面積エンボス10aはナプキン長手方向又は幅方向に直線的なパターンで設けるのがよい。
ところで、前記第1画成領域11(第1凸部13の底面)は、エンボス10の内縁を結んだ線がナプキン長手方向に長い楕円形に形成されている。すなわち、第1画成領域11のナプキン長手方向の長さがナプキン幅方向の長さより長く形成されている。前記第1画成領域11のナプキン長手方向の長さとナプキン幅方向の長さとの比は、1.5〜3.0:1程度とするのがよい。
また、図2に示されるように、前記第1画成領域11をナプキン長手方向及び幅方向に沿って、所定の間隔をあけて格子状に配列する場合、隣り合う第1画成領域11、11間の間隔は、0.3mm〜5mm、好ましくは0.3mm〜2mmとするのがよい。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…セカンドシート、10…エンボス、11…第1画成領域、12…第2画成領域、13…第1凸部、14…第2凸部、20…製造装置、21…第1エンボスロール、22…第2エンボスロール、23…フラットロール

Claims (4)

  1. 透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性のセカンドシートが備えられた吸収性物品において、
    前記透液性表面シート及びセカンドシートにエンボスを施すことによって、吸収性物品の長手方向に長い楕円形の第1画成領域を画成するとともに、前記第1画成領域を吸収性物品の長手方向及び幅方向に沿って隣接する格子状に配列することにより、隣り合う前記第1画成領域で四隅が囲まれた中間部分に第2画成領域を画成し、
    前記透液性表面シートは、前記第1画成領域に肌側に膨出する略半楕円体状の第1凸部が形成してあるとともに、前記第2画成領域に肌側に膨出する略四角錐体状の第2凸部が形成してあることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記第1凸部及び第2凸部は、突出高さがほぼ同等に形成してある請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記エンボスは、前記第1画成領域及び第2画成領域の周縁に沿って間欠的に設けられるとともに、相対的に大きな面積の大面積エンボスと、相対的に小さな面積の小面積エンボスとを有し、前記大面積エンボスは、前記第1画成領域の長手方向の頂部及び幅方向の頂部にそれぞれ配置してある請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記大面積エンボスは、隣接する第1画成領域同士で1つのエンボスを共用するか、互いに結合している請求項3記載の吸収性物品。
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