JP5419521B2 - 単層型電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

単層型電子写真感光体及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5419521B2
JP5419521B2 JP2009086899A JP2009086899A JP5419521B2 JP 5419521 B2 JP5419521 B2 JP 5419521B2 JP 2009086899 A JP2009086899 A JP 2009086899A JP 2009086899 A JP2009086899 A JP 2009086899A JP 5419521 B2 JP5419521 B2 JP 5419521B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
photosensitive member
electrophotographic photosensitive
value
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009086899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010237555A (ja
Inventor
裕子 岩下
一也 浜崎
征正 渡辺
敬司 丸尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2009086899A priority Critical patent/JP5419521B2/ja
Priority to CN 201010135187 priority patent/CN101852996B/zh
Publication of JP2010237555A publication Critical patent/JP2010237555A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5419521B2 publication Critical patent/JP5419521B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、単層型電子写真感光体及び画像形成装置に関する。特に、酸化性ガスの存在下であっても、白抜けの発生を効果的に抑制できる一方で、リーク電流に起因した黒点の発生についても効果的に抑制できる単層型電子写真感光体及び画像形成装置に関する。
従来、複写機やレーザープリンタ等の電子写真機においては、帯電工程及び露光工程により、電子写真感光体上に静電潜像を形成している。そして、形成された静電潜像を現像工程によりトナーにて現像した後、現像されたトナー像を、転写工程により記録媒体に転写し、最後に、定着工程により定着する方法が行われている。
また、上述した工程のうち、特に帯電工程及び転写工程では、所定の部材に対して所定の電圧を印加することにより生じる放電現象を利用して、電子写真感光体や記録媒体に電荷を付与する方法が、広く行われている。
一方、近年では、画像形成の高速化が進んでいることから、帯電電位及び転写電位を従来のレベルで得るためには、帯電工程及び転写工程における印加電圧をより大きくし、放電量を増加させる必要が生じている。
しかしながら、このように放電量を増加させた場合、放電にともなって発生するオゾンやNOx等の酸化性ガスの量が増加するため、特に有機性材料から構成される有機感光体では、その感光層表面が酸化劣化しやすくなる。
そして、感光層表面が酸化劣化すると、形成画像において、その部分に対応した箇所に白抜けが発生しやすくなるという問題が見られる。
そこで、かかる問題を解決すべく、感光層表面における酸化劣化した部分を、ローラクリーニングシステムによって研磨除去する方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
すなわち、特許文献1では、表面を弾性体にて構成したクリーニングローラを備えたクリーニング装置が開示されている。
特開2003−43889号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1のように、単にローラクリーニングシステムを用いた場合、ある程度、白抜けの発生を抑制することができるものの、今度は黒点が発生しやすくなるという問題が見られた。
すなわち、ローラクリーニングシステムを用いた場合、感光層が徐々に摩耗していくこととなるため、それにともなって感光層の耐電圧が低下し、リーク電流が発生しやすくなる。
その結果、かかるリーク電流の発生箇所に対応して、形成画像において黒点が発生しやすくなるのである。
したがって、酸化性ガスの存在下であっても白抜けの発生を効果的に抑制できる一方で、リーク電流に起因した黒点の発生についても効果的に抑制できる電子写真感光体が求められていた。
そこで、本発明者等は、鋭意検討した結果、ローラクリーニングシステムを備えた画像形成装置に用いられる単層型電子写真感光体において、結着樹脂として、粘度平均分子量が所定の範囲であるポリカーボネート樹脂を用いるとともに、単層型電子写真感光体の耐電圧を所定の範囲とすることにより、上述した問題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明の目的は、酸化性ガスの存在下であっても、白抜けの発生を効果的に抑制できる一方で、リーク電流に起因した黒点の発生についても効果的に抑制できる単層型電子写真感光体及び画像形成装置を提供することにある。
本発明によれば、ローラクリーニングシステムを備えた画像形成装置に用いられてなる単層型電子写真感光体であって、陽極酸化による酸化被膜を有さない基体上に、少なくとも電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤及び結着樹脂を含む感光層を設けてあるとともに、結着樹脂が、粘度平均分子量を10,000〜40,000の範囲内の値とするポリカーボネート樹脂であり、結着樹脂が、下記一般式(1)で表され、粘度平均分子量が10,000〜25,000の範囲内の値であるポリカーボネート樹脂または、下記一般式(2)で表され、粘度平均分子量が10,000〜40,000の範囲内の値であるポリカーボネート樹脂を1種類のみ含み、感光層の膜厚を20〜45μmの範囲内の値とし、かつ、JIS C 2110に準拠して測定される単層型電子写真感光体の正・負耐電圧の絶対値を、6kV以上の値とすることを特徴とする単層型電子写真感光体が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、本発明の単層型電子写真感光体は、感光層の結着樹脂として、所定の分子量を有するポリカーボネート樹脂を用いていることから、感光層中に空隙が形成されることを抑制して、感光層表面の酸化劣化を効果的に抑制することができる。
また、ローラクリーニングシステムを採用していることから、感光層表面が酸化劣化した場合であっても、当該酸化劣化した部分を、効果的に研磨除去することができる。
したがって、酸化性ガスの存在下であっても、感光層表面の酸化劣化に起因した白抜けの発生を効果的に抑制することができる。
また、本発明の単層型電子写真感光体は、感光層を所定膜厚とするとともに、所定の条件下にて測定される正・負耐電圧(以下、基準耐電圧と称する場合がある)の絶対値を、所定の範囲内の値としていることから、感光層が摩耗した場合であっても、帯電工程及び転写工程におけるリーク電流の発生を効果的に抑制することができる。
したがって、リーク電流に起因した黒点の発生についても、効果的に抑制することができる。
(一般式(1)中、複数の置換基Ra及びRbは、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の置換または非置換のアルキル基、もしくは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、添字p及びqは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、置換基Rc及びRdは、それぞれ独立した水素原子もしくは炭素数1〜3の置換または非置換のアルキル基であって、Wは、単結合、−O−、−CO−、−CH2−であり、添字k及びlは、0<l/(k+l)<0.6の関係式を満足するモル比である。)
(一般式(2)中、複数の置換基Re及びRfは、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の置換または非置換のアルキル基、もしくは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、添字r及びsは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、Wは、単結合、−O−、−CO−、−CH 2 −であり、添字m及びnは、0<n/(n+m)<0.6の関係式を満足するモル比である。)
また、結着樹脂をこのように構成することにより、感光層表面の酸化劣化を、より効果的に抑制することができる。
また、本発明の単層型電子写真感光体を構成するにあたり、電荷発生剤が、下記特性(A)及び(B)を有するチタニルフタロシアニン結晶であることが好ましい。
(A)CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有する。
(B)示差走査熱量分析スペクトルにおいて、吸着水の気化に伴うピーク以外に、270〜400℃の範囲内に、1つのピークを有する。
このように構成することにより、露光による静電潜像の形成効率を、著しく向上させることができる。
また、本発明の単層型電子写真感光体を構成するにあたり、基体上に、中間層を設けるとともに、当該中間層が、結着樹脂と、酸化チタン微粒子と、を含むとともに、当該酸化チタン微粒子の含有量を、結着樹脂100重量部に対して、50〜500重量部の範囲内の値とし、かつ、中間層の膜厚を0.1〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、単層型電子写真感光体の基準耐電圧の絶対値を所定の範囲内の値に調節することが、より容易となる。
また、本発明の別の態様は、上述したいずれかの単層型電子写真感光体を備えた画像形成装置であって、当該単層型電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段を配置してあるとともに、クリーニング手段として、ローラクリーニングシステムを備えることを特徴とする画像形成装置である。
すなわち、本発明の画像形成装置であれば、所定の単層型電子写真感光体と、ローラクリーニングシステムと、を備えることから、酸化性ガスの存在下であっても、白抜けの発生を効果的に抑制できる一方で、リーク電流に起因した黒点の発生についても効果的に抑制することができる。
また、本発明の画像形成装置を構成するにあたり、帯電手段による帯電極性を、プラス極性とすることが好ましい。
このように構成することにより、マイナス極性の場合と比較して、帯電手段からの酸化性ガスの発生を抑制することができる。
また、本発明の画像形成装置を構成するにあたり、単層型電子写真感光体の周速を120mm/sec以上の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、帯電手段及び転写手段において印加される電圧が大きくなり、酸化性ガスの発生量が増加することとなるが、本発明であれば、白抜けの発生を効果的に抑制することができる。
また、本発明の画像形成装置を構成するにあたり、帯電手段が、スコロトロンであるとともに、当該スコロトロンに対する印加電圧を5〜10kVの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、高速画像形成を行った場合であっても、所定の帯電電位を安定的に保持することができる一方で、酸化性ガスによる白抜けの発生についても効果的に抑制することができる。
また、本発明の画像形成装置を構成するにあたり、転写手段が、ローラ、またはローラを介したベルト形式であることが好ましい。
このように構成することにより、高速画像形成を行った場合であっても、所定の転写電位を安定的に保持することができる一方で、酸化性ガスによる白抜けの発生についても効果的に抑制することができる。
また、本発明の画像形成装置を構成するにあたり、単層型電子写真感光体を700Vに帯電させ、780nmの波長で0.5μJ/cm2で露光したとき、0.34秒経過後の表面電位が160V以下であることが好ましい。
このように構成することにより、高速画像形成を行った場合であっても、優れた感度特性を発揮させることができる。
図1(a)〜(b)は、本発明の単層型電子写真感光体の構成を説明するために供する図である。 図2は、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量と、感光層の酸化劣化と、の関係を説明するために供する図である。 図3は、基準耐電圧の測定装置の概略を説明するために供する図である。 図4は、基準耐電圧の絶対値と、リーク電流と、の関係を説明するために供する図である。 図5は、本発明の画像形成装置を説明するために供する図である。 図6は、実施例1で用いたチタニルフタロシアニン結晶(テトラヒドロフラン中で、7日間貯蔵後)のCuKα特性X線回折スペクトルである。 図7は、実施例1で用いたチタニルフタロシアニン結晶の示差走査熱量分析チャートである。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、ローラクリーニングシステムを備えた画像形成装置に用いられてなる単層型電子写真感光体であって、陽極酸化による酸化被膜を有さない基体上に、少なくとも電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤及び結着樹脂を含む感光層を設けてあるとともに、結着樹脂が、粘度平均分子量を10,000〜40,000の範囲内の値とするポリカーボネート樹脂であり、結着樹脂が、後述する一般式(1)で表され、粘度平均分子量が10,000〜25,000の範囲内の値であるポリカーボネート樹脂または、後述する一般式(2)で表され、粘度平均分子量が10,000〜40,000の範囲内の値であるポリカーボネート樹脂を1種類のみ含み、感光層の膜厚を20〜45μmの範囲内の値とし、かつ、JIS C 2110に準拠して測定される単層型電子写真感光体の正・負耐電圧(以下、基準耐電圧と称する場合がある)の絶対値を、共に6kV以上の値とすることを特徴とする単層型電子写真感光体である。
以下、第1の実施形態としての単層型電子写真感光体について、構成要件ごとに具体的に説明する。
1.基本的構成
図1(a)に示すように、本発明の電子写真感光体は、基体112上に、電荷発生剤と、電荷輸送剤と、結着樹脂と、からなる単層型感光層114を設けた単層型電子写真感光体71であることを特徴とする。
この理由は、単層型電子写真感光体であれば、電子写真感光体の帯電極性をプラス極性とすることが容易となることから、感光層表面がオゾン等の酸化性ガスによって酸化劣化することを抑制することができるためである。
また、単層型電子写真感光体であれば、構成が簡易であるにもかかわらず、優れた感度特性を得ることができるという利点も有するためである。
なお、本発明の単層型電子写真感光体は、図1(b)に示すように、この感光層114と、基体112と、の間に、中間層116を形成した単層型電子写真感光体71´とすることもできる。
2.基体
また、基体の構成材料としては、種々の材料を使用することができる。
例えば、鉄、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、及び真鍮などの金属にて形成された基体や、上述の金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料からなる基体、あるいはヨウ化アルミニウム、酸化スズ、及び酸化インジウムなどで被覆されたガラス製の基体などが例示される。
すなわち、基体自体が導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有していればよく、また、使用に際して、充分な機械的強度を有していればよい。
3.中間層
また、図1(b)に例示するように、基体112上に、結着樹脂と、無機微粒子等と、を含有する中間層116を設けることも好ましい。
この理由は、かかる中間層を設けることによっても、所定条件下にて測定される単層型電子写真感光体の基準耐電圧の絶対値を所定以上の値に調節することが容易となるためである。
したがって、中間層が、例えば、結着樹脂と、酸化チタン微粒子と、を含むとともに、酸化チタン微粒子の含有量を、結着樹脂100重量部に対して、50〜500重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、単層型電子写真感光体の基準耐電圧の絶対値を所定の範囲内の値に調節することがさらに容易となるためである。
すなわち、酸化チタン微粒子の含有量をかかる範囲とすることによって、中間層の抵抗を所定の範囲に調節することが容易となるとともに、酸化チタン微粒子の分散性を向上させて、中間層の抵抗を均一にすることができるためである。
したがって、酸化チタン微粒子の含有量を、結着樹脂100重量部に対して100〜400重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、150〜300重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、酸化チタン微粒子に対して、アルミナ、シリカ及び有機ケイ素化合物による表面処理が施されていることが好ましい。
この理由は、かかる表面処理を施すことによって、中間層における酸化チタン微粒子の分散性をさらに向上させつつ、中間層の抵抗を好適な範囲に調節することができるためである。
すなわち、酸化チタン微粒子に対してアルミナ(Al23)及びシリカ(SiO2)による表面処理を施すことによって、中間層における酸化チタン微粒子の基本的な分散性を向上させることができるためである。
また、アルミナ及びシリカによる表面処理を施した後に、さらに有機ケイ素化合物によって表面処理を施すことによって、酸化チタン微粒子の分散性をより向上させることができるばかりか、その表面処理量を変化させることによって、酸化チタン微粒子の導電性を容易に調節することができるためである。
なお、好適に使用される有機ケイ素化合物としては、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、ビニル基含有シラン化合物、メルカプト基含有シラン化合物、アミノ基含有シラン化合物、あるいはこれらの縮合重合物であるポリシロキサン化合物が挙げられる。より具体的には、メチルハイドロジェンポリシロキサンやジメチルポリシロキサン等のシロキサン化合物が好ましく、特に、メチルハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。
そして、アルミナ及びシリカの添加量としては、酸化チタン微粒子100重量部に対して1〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましく、5〜20重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。また、有機ケイ素化合物の添加量としては、酸化チタン微粒子100重量部に対して1〜15重量部の範囲内の値とすることが好ましく、5〜10重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径(数平均一次粒子径、以下同様である。)を5〜30nmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径を5〜30nmの範囲内の値とすることによって、中間層内における分散性が良好となって、中間層の抵抗を均一にすることができるためである。
すなわち、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径が5nm未満の値となると、そのような酸化チタン微粒子を精度良く製造することが困難となるばかりか、粒子同士が凝集しやすくなる場合があるためである。一方、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径が30nmを超えた値となると、中間層内における分散性が低下して、中間層における抵抗が不均一となる場合があるためである。
したがって、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径を10〜20nmの範囲内の値とすることがより好ましく、10〜15nmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、酸化チタン微粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真及び画像処理装置を組み合わせて測定することができる。
また、中間層の膜厚を0.1〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、中間層の膜厚が0.1μm未満の値となると、中間層の抵抗が過度に小さくなるばかりか、均一な膜厚を形成することが困難となる場合があるためである。一方、中間層の膜厚が10μmを超えた値となると、中間層の抵抗が過度に大きくなったり、露光メモリが発生しやすくなったりする場合があるためである。
したがって、中間層の膜厚を1〜8μmの範囲内の値とすることがより好ましく、1〜6μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、中間層における結着樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも一つの樹脂を用いることができる。
4.感光層
(1)結着樹脂
本発明の単層型電子写真感光体においては、結着樹脂が、粘度平均分子量を10,000〜40,000の範囲内の値とするポリカーボネート樹脂であることを特徴とする。
この理由は、ポリカーボネート樹脂であれば、その粘度平均分子量を10,000〜40,000の範囲内の値とすることで、感光層中に空隙が形成されることを抑制し、感光層表面の酸化劣化を効果的に抑制することができるためである。
すなわち、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が10,000未満の値となると、感光層の密度が低下して、クリーニングローラによる摩耗量が過度に大きくなる場合があるためである。一方、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が40,000を超えた値となると、ポリカーボネート樹脂分子が過度に長くなって、感光層中に空隙が生じやすくなり、酸化性ガスの影響を受けやすくなる場合があるためである。その結果、感光層表面が酸化性ガスによって酸化劣化しやすくなって、形成画像において白抜けが発生しやすくなる場合があるためである。
したがって、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量を15,000〜40,000の範囲内の値とすることがより好ましく、20,000〜35,000の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、構成単位や分子量が異なる複数のポリカーボネート樹脂を混合することで調節してもよい。
また、粘度平均分子量の測定方法としては、試料を精製塩化メチレンに対して、一定の濃度(0.2g/40ml)になるように溶解し、ウベロード粘度計を用いて温度20℃で比粘度(ηsp)を測定する。極限粘度[η]は、BisA−PCを試料とした試料濃度[C]が0.4、0.6、0.8、1.0g/lにおけるηsp/CをCに対しプロットした検量線の濃度0g/lにおける外挿値から求める。そして、次式より粘度平均分子量(BisA−PC換算)を求める。
[η]=1.23×10-5Mv0.83
また、上述した「白抜け」の発生機構は、以下に示す通りである。
すなわち、高湿環境下において帯電手段等から発生した酸化性ガスによって感光層表面が酸化劣化すると、当該酸化劣化した部分に空気中の水分が吸着しやすくなる。
その結果、かかる水分の影響で、感光層表面の酸化劣化した部分には、トナーが現像されにくくなり、形成画像において白抜けが発生することとなる。
また、本発明の電子写真感光体に使用する結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂を含むこととし、ポリカーボネート樹脂の中でも、特に下記一般式(1)〜(2)から選択される一般式で表わされるポリカーボネート樹脂を1種類のみ含むことを特徴とする。
(一般式(1)中、複数の置換基Ra及びRbは、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の置換または非置換のアルキル基、もしくは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、添字p及びqは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、置換基Rc及びRdは、それぞれ独立した水素原子もしくは炭素数1〜3の置換または非置換のアルキル基であって、Wは、単結合、−O−、−CO−、−CH2−であり、添字k及びlは、0<l/(k+l)<0.6の関係式を満足するモル比である。)
(一般式(2)中、複数の置換基Re及びRfは、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の置換または非置換のアルキル基、もしくは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、添字r及びsは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、Wは、単結合、−O−、−CO−、−CH 2 −であり、添字m及びnは、0<n/(n+m)<0.6の関係式を満足するモル比である。)
この理由は、これらのポリカーボネート樹脂であれば、電荷発生剤及び電荷輸送剤と、の相溶性を向上させることができるためである。
その結果、感光層内にまで酸化性ガスが侵入しにくくなって、感光層における耐ガス性をより向上させることができるためである。
なお、一般式(1)、(2)中に示す置換基における置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、もしくは炭素数6〜30のアリール基等が挙げられる。
また、一般式(1)、(2)における添字k〜nは、共重合成分のモル比を表しており、例えば、kが85、lが15の場合はモル比が85:15であることを表している。かかるモル比は、例えばNMRによって算出することができる。
ここで、一般式(1)で表わされるポリカーボネート樹脂の具体例としては、下記式(3)〜(6)で表わされるポリカーボネート樹脂(Resin−1〜4)を挙げることができる。
また、一般式(2)で表わされるポリカーボネート樹脂の具体例としては、下記式(8)で表わされるポリカーボネート樹脂(Resin−6)を挙げることができる(下記式(7)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin-5)は参考例)
次いで、図2を用いて、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量と、感光層表面の酸化劣化と、の関係を説明する。
すなわち、図2には、横軸に、構成単位(Resin−5)からなるポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(−)を採り、左縦軸に、対応する単層型電子写真感光体を用いて画像形成を行った場合における白抜けの評価(相対値)を採った特性曲線Aが示してある。
また、右縦軸に、対応する単層型電子写真感光体をオゾンに対して曝露させる前後における帯電電位の変化(V)を採った特性曲線Bが示してある。
なお、感光層表面の酸化劣化が進むほど、白抜けの評価値は小さくなり、帯電電位の変化は大きくなる。
また、白抜けの相対評価は、下記基準に沿って数値化することにより行った。
4:白抜けが確認されなかった。
3:白抜けが僅かに確認された。
2:チャージャー幅未満の筋状の白抜けが確認された。
1:チャージャー幅以上の筋状の白抜けが確認された。
また、サンプルとして用いた単層型電子写真感光体の基準耐電圧の絶対値は、いずれも6kV以上であり、かつ、感光層の膜厚は、30μmであった。
なお、単層型電子写真感光体のその他の構成や、帯電電位の測定方法等の詳細については、実施例において記載する。
まず、特性曲線Aからは、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の値を増加させた場合、それにともなって、白抜けの評価値は低下することが理解される。
より具体的には、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の値が40,000以下の値であれば、白抜けの評価値を3以上の値に保持できることがわかる。
一方、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の値が40,000を超えた値となると、白抜けの評価値が2以下にまで減少してしまい、白抜けを効果的に抑制することが困難となってしまうことがわかる。
次に、特性曲線Bからは、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の値を増加させた場合、それにともなって、帯電電位の変化の値が大きくなることが理解される。
より具体的には、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の値が40,000以下の値であれば、帯電電位の変化の値を50V以下の値に保持できることがわかる。
一方、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の値が40,000を超えた値となると、帯電電位の変化の値が50V以上の値にまで増加し続けてしまい、帯電電位の変化を効果的に抑制することが困難となってしまうことがわかる。
したがって、特性曲線A及びBからは、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量を40,000以下の値とすることで、感光層表面の酸化劣化を臨界的に抑制できることが理解される。
(2)電荷発生剤
(2)−1 種類
また、電荷発生剤としては、例えば、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム顔料、アンサンスロン顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料といった有機光導電体や、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンといった無機光導電材料等の従来公知の電荷発生剤を用いることができる。
より具体的には、下記式(9)〜(12)で表されるフタロシアニン系顔料(CGM−1〜4)を使用することがより好ましい。
この理由は、光源として半導体レーザを備えたレーザビームプリンタやファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置に使用する場合には、600〜800nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要となるためである。
なお、ハロゲンランプ等の白色の光源を備えた静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置に使用する場合には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えばペリレン系顔料やビスアゾ顔料等を好適に用いることができる。
また、上述したフタロシアニン系顔料の中でも、特に、下記特性(A)及び(B)を有するチタニルフタロシアニン結晶を用いることが好ましい。
(A)CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有する。
(B)示差捜査熱量分析において、吸着水の気化にともなうピーク以外に270〜400℃の範囲内に、1つのピークを有する。
この理由は、かかる所定の特性を有するチタニルフタロシアニン結晶を用いることにより、露光による静電潜像の形成効率を、著しく向上させることができるためである。
すなわち、チタニルフタロシアニン結晶が特性(A)を有することにより、その結晶安定性、電荷発生能及び分散性を著しく向上させることができるためである。
また、チタニルフタロシアニン結晶が特性(B)を有することにより、その結晶安定性、電荷発生能及び分散性をさらに向上させることができるためである。
なお、吸着水の気化に伴うピーク以外のピークであって、270〜400℃の範囲内に現れる1つのピークは、290〜400℃の範囲内に現れることがより好ましく、300〜400℃の範囲内に現れることがさらに好ましい。
なお、上述した特性(A)及び(B)を有するチタニルフタロシアニン結晶を得るためには、チタニルフタロシアニン化合物を合成する際に、材料物質としてのチタンテトラブトキシド等のチタンアルコキシドまたは四塩化チタンの添加量を、他の材料物質としてのo−フタロニトリルまたはその誘導体、もしくは1,3−ジイミノイソインドリンまたはその誘導体1モルに対して、0.40〜0.53モルの範囲内の値とすることが好ましく、0.42〜0.50モルの範囲内の値とすることがより好ましい。
さらに、かかるチタニルフタロシアニン化合物の合成を、尿素化合物の存在下にて行うことが好ましく、その際、尿素化合物の添加量を、o−フタロニトリルまたはその誘導体、もしくは1,3−ジイミノイソインドリンまたはその誘導体1モルに対して、0.1〜0.95モルの範囲内の値とすることが好ましく、0.2〜0.8モルの範囲内の値とすることがより好ましい。
(1)−2 含有量
また、電荷発生剤の含有量としては、後述する結着樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、電荷発生剤の含有量をかかる範囲内の値とすることによって、感光層表面への露光をした際に、当該電荷発生剤が効率的に電荷を発生することができるためである。
すなわち、かかる電荷発生剤の含有量が、結着樹脂100重量部に対して0.1重量部未満の値となると、電荷発生量が感光層表面に静電潜像を形成するのに不十分となる場合があるためである。一方、かかる電荷発生剤の含有量が、結着樹脂100重量部に対して50重量部を超えた値となると、感光層用塗布液中に均一に分散させることが困難となる場合があるためである。
よって、結着樹脂100重量部に対する電荷発生剤の含有量を0.2〜40重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.5〜30重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)電荷輸送剤
(3)−1 種類
また、電荷輸送層に用いる電荷輸送剤(正孔輸送剤及び電子輸送剤)としては、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、トリ(p−メチル)フェニルアミン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4′−ジアミン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体等の正孔輸送物質;クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、ジフェノキノン化合物等の電子輸送物質;及び上記した化合物からなる基を主鎖または側鎖に有する重合体等の一種単独または二種以上の組合せを挙げることができる。
(3)−2 含有量
なお、正孔輸送剤の含有量は、感光層の結着樹脂100重量部に対して、10〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましく、30〜80重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
また、電子輸送剤の含有量は、感光層の結着樹脂100重量部に対して、10〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましく、20〜70の範囲内の値とすることがより好ましい。
(4)添加剤
また、電子写真装置中で発生するオゾンや酸化性ガス、或いは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光体層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等を添加することが好ましい。
例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等が用いられる。また、光安定剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体があげられる。
(5)膜厚
また、感光層の膜厚を20〜45μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる感光層の厚さが20μm未満の値となると、耐圧性が過度に低下しやすくなったり、感度特性が過度に低下しやすくなったりする場合があるためである。一方かかる感光層の厚さが45μmを超えた値となると、感光層中に空隙が生じやすくなるばかりか、均一に形成することが困難となる場合があるためである。
したがって、かかる感光層の厚さを20〜40μmの範囲内の値とすることがより好ましく、25〜40μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.基準耐電圧
また、本発明においては、JIS C 2110に準拠して測定される単層型電子写真感光体の正・負耐電圧(基準耐電圧)の絶対値を、6kV以上の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる基準耐電圧の絶対値を所定の範囲とすることにより、感光層が摩耗した場合であっても、帯電工程及び転写工程におけるリーク電流の発生を効果的に抑制することができるためである。
すなわち、本発明の単層型電子写真感光体は、感光層表面の酸化劣化を抑制するために、感光層の結着樹脂として、粘度平均分子量が比較的小さなポリカーボネート樹脂を用いており、かつ、ローラクリーニングシステムを備えた画像形成装置にて用いられることを特徴としている。
それ故、本発明の単層型電子写真感光体は、感光層が比較的摩耗しやすく、結果として、単層型電子写真感光体の耐電圧が低下しやすい傾向がある。
そこで、本発明の単層型電子写真感光体では、感光層が摩耗して、感光層の耐電圧が低下した場合であっても、単層型電子写真感光体全体の耐電圧を保持し、リーク電流の発生、及びそれに起因した黒点の発生を効果的に抑制すべく、所定の測定条件下にて測定される正・負耐電圧を、所定の範囲に規定している。
すなわち、基準耐電圧の絶対値が6kV未満の値となると、感光層の摩耗により、感光層の寿命が未だ残っている段階で、耐電圧が過度に低下し、黒点が発生しやすくなる場合があるためである。一方、基準耐電圧の絶対値が過度に大きくなると、感光層内に電荷が過度に蓄積されやすくなって、露光メモリの発生を十分に抑制することが困難となる場合がある。
したがって、単層型電子写真感光体の基準耐電圧の絶対値を7〜15kVの範囲内の値とすることがより好ましく、8〜15kVの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、本発明における基準耐電圧とは、例えば、感光層の膜厚が22μmの単層型電子写真感光体であれば、感光層の膜厚が22μmの場合における単層型電子写真感光体そのものの基準耐電圧を意味する。
また、JIS C 2110に準拠して測定される基準耐電圧の測定条件の一例を、以下に示す。
また、図3に、基準耐電圧を測定するための測定装置200の概略図を示す。
かかる測定装置200には、基本的に、電子写真感光体71を載置するためのVレール台203と、単層型電子写真感光体71の軸線方向に移動可能なリニアスライダー201と、リニアスライダー201に固定された木綿針202が備えられている。
また、木綿針202と、Vレール台203に載置された単層型電子写真感光体71の基体には、導線が繋がれており、高圧電源203によって電圧が印加可能となっている。
感光層の膜厚 :20〜45μm
電極 :木綿針3号(クロバー(株)製、長さ:51.5mm、
直径:0.84mm)
電極と、感光層との間の距離 :1mm
電圧の上昇パターン :0.1kV/sec.
印加電圧の種類 :プラス、マイナス直流電位
リーク現象判断時の電流値 :0.5mA
リーク現象測定環境 :温度20℃、相対湿度50%、暗所
高圧電源兼リーク現象測定装置:高圧電源TREK 610E(TREK(株)製)
次いで、図4を用いて、単層型電子写真感光体の基準耐電圧と、リーク電流と、の関係を説明する。
すなわち、図4には、下横軸に、基準負耐電圧の絶対値(kV)を採り、縦軸に、対応する単層型電子写真感光体を用いて画像形成を行った場合における黒点の発生数(個/A4)を採った特性曲線が示してある。
なお、リーク電流が発生する程、黒点発生数の値は大きくなる。
また、サンプルとして用いた単層型電子写真感光体における結着樹脂としては、粘度平均分子量を10,000〜40,000の範囲内の値とするポリカーボネート樹脂を用いた。
また、クリーニング手段として、ローラクリーニングシステムを用い、5000枚の耐久印字後の黒点発生数を用いている。
なお、単層型電子写真感光体のその他の構成や、黒点発生数の測定方法等の詳細については、実施例において記載する。
すなわち、図4に示す特性曲線からは、基準負耐電圧の絶対値が増加するのにともなって、黒点発生数の値が減少することが理解される。
より具体的には、基準負耐電圧の絶対値が6kV未満の範囲では、かかる値の増加にともなって、黒点発生数が100個/A4以上の値から50個/A4前後にまで、急激に減少していることが理解される。
一方、基準負耐電圧の絶対値が6kV以上の範囲では、かかる値の増加にともなって、黒点発生数が緩やかに減少しており、40個/A4以下のレベルを安定的に保持できることが理解される。
したがって、図4に示す特性曲線からは、単層型電子写真感光体の基準負耐電圧の絶対値を6kV以下の値とすることで、ローラクリーニングシステムを用い、かつ、耐久印刷した場合であっても、臨界的にリーク電流の発生を抑制でることが理解される。
なお、基準正耐電圧を横軸に採った場合であっても、同様の結果が得られることが確認されている。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態として説明した単層型電子写真感光体を備えた画像形成装置であって、当該単層型電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段を配置してあるとともに、クリーニング手段として、ローラクリーニングシステムを備えることを特徴とする画像形成装置である。
以下、第2の実施形態としての画像形成装置について、構成要件ごとに具体的に説明する。
1.基本的構成
図5は、本発明としてのタンデム方式の画像形成装置の一例を示す図である。
この画像形成装置1は、中間転写ベルト11を備えている。また、中間転写ベルト11の上側には、マゼンタ用現像手段7M、シアン用現像手段7C、イエロー用現像手段7Y、及びブラック用現像手段7Kが、それぞれ無端状ベルト11の移動方向に沿って配置されている。
また、現像ローラ72に対面して、それぞれ電子写真感光体71が配置されている。また、これら電子写真感光体71の周囲には、それぞれ電子写真感光体71の表面を帯電させるための帯電手段75及び電子写真感光体71表面に静電潜像を形成するための露光手段76等が配置されている。
したがって、各色に対応した電子写真感光体71上に形成された静電潜像は、各色に対応した現像手段72によってそれぞれ現像されることとなる。
また、中間転写ベルト11上に、順次、各色現像剤像を転写するための一次転写手段16が、中間転写ベルト11を介してそれぞれの電子写真感光体71の反対側に配置されている。
また、中間転写ベルト11の移動方向における最下流部には、中間転写ベルト11上に形成された現像剤像を、記録媒体上に転写するための二次転写手段12が配置されている。
さらに、図中左下には、記録媒体上に転写された現像剤像を、記録媒体に対して定着させるための定着手段4が配置されている。
以下、特に、電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段について、それぞれ具体的に説明する。
2.電子写真感光体
図5に示す電子写真感光体71としては、第1の実施形態において説明した所定の単層型電子写真感光体を用いることを特徴とする。
この理由は、酸化性ガスの存在下であっても、白抜けの発生を効果的に抑制できる一方で、リーク電流に起因した黒点の発生についても効果的に抑制することができるためである。
また、単層型電子写真感光体の周速を120mm/sec以上の値とすることが好ましい。
この理由は、単層型電子写真感光体の周速をかかる範囲とすることにより、帯電手段及び転写手段において印加される電圧が大きくなり、ひいては、酸化性ガスの発生量が増加することとなるが、本発明であれば、白抜けの発生を効果的に抑制することができるためである。
すなわち、単層型電子写真感光体の周速が120mm/sec未満の値となると、酸化性ガスの発生量を低減させることはできるものの、近年要求されている高速画像形成を実現することが困難となる場合があるためである、一方、単層型電子写真可能態の周速が過度に大きくなると、酸化性ガスの発生量が過度に増加して、感光層表面の酸化劣化を十分に抑制することが困難となり、白抜けの発生についても十分に抑制することが困難となる場合がある。
したがって、単層型電子写真感光体の周速を120〜300mm/secの範囲内の値とすることがより好ましく、120〜250mm/secの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
3.クリーニング手段
また、クリーニング手段は、電子写真感光体71の最下流側に設置されており、電子写真感光体71の表面に固着した残トナーや、酸化性物質等を研磨除去するための手段である。
ここで、本発明におけるクリーニング手段としては、ローラクリーニングシステムを用いることを特徴とする。
この理由は、ローラクリーニングシステムであれば、感光層表面が酸化劣化した場合であっても、当該酸化劣化した部分を、効果的に研磨除去することができるためである。
したがって、酸化性ガスの存在下であっても、感光層表面の酸化劣化に起因した白抜けの発生を、より効果的に抑制することができるためである。
また、ローラクリーニングシステムは、表面に弾性体層を有していることが好ましく、かかる弾性体層の材料としては、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、ブタジエンゴム等の弾性材料に対し、カーボンブラック、チタン、アルミニウム等の金属酸化物や、イオン導電剤からなる導電性微粒子を分散させたものが好適に用いられる。
また、弾性体層の硬度としては、アスカC硬度を0.5〜70度の範囲内の値とすることが好ましい。
さらに、ローラの回転方向としては、感光体の回転と順方向が一般的で、回転速度としては、感光体とほぼ等速とすることが好ましい。
4.帯電手段
また、図5に示す帯電手段75は、電子写真感光体71の上方に設置されており、電子写真感光体71を一様に帯電させるための手段である。
かかる帯電手段の種類としては、特に制限されるものではないが、スコロトロンであることが好ましい。
この理由は、スコロトロンであれば、高速画像形成を行った場合であっても、所定の帯電電位を安定的に保持することができるためである。
また、かかるスコロトロンに対する印加電圧を5〜10kVの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、スコロトロンに対する印加電圧が5kV未満の値となると、高速画像形成を行った場合に、所定の帯電電位を安定的に保持することが困難となる場合があるためである。一方、スコロトロンに対する印加電圧が10kVを超えた値となると、酸化性ガスの発生量が過度に増加して、感光層表面の酸化劣化を十分に抑制することが困難となったり、リーク電流の発生を抑制することが困難となったりする場合があるためである。
したがって、スコロトロンに対する印加電圧を6〜10kVの範囲内の値とすることがより好ましく、6〜8kVの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、帯電手段による帯電極性を、プラス極性とすることが好ましい。
この理由は、プラス極性であれば、マイナス極性の場合と比較して、帯電手段からの酸化性ガスの発生を抑制することができるためである。
また、電子写真感光体における帯電電位を600〜1000Vの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、帯電電位の値が600V未満の値となると、鮮明な静電潜像を形成することが困難となる場合があるためである。一方、帯電電位の値が1000Vを超えた値となると、酸化性ガスの発生量が過度に増加して、感光層表面の酸化劣化を十分に抑制することが困難となったり、リーク電流の発生を抑制することが困難となったりする場合があるためである。
したがって、電子写真感光体における帯電電位を650〜900Vの範囲内の値とすることがより好ましく、700〜900Vの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.露光手段
また、図5に示す露光手段76は、図示しない画像データ入力部から読み取った原稿画像に基づいて、電子写真感光体71上に静電潜像を形成させるための手段である。
ここで、本発明における単層型電子写真感光体は、感光層表面の酸化劣化を効果的に抑制できることから、露光による静電潜像の形成効率が著しく向上している。
よって、単層型電子写真感光体を露光させる際の単位面積当たりの露光量を減少させた場合であっても、実用上問題なく画像形成を行うことができ、省エネ効果を向上させることができる。
したがって、単位面積当たりの露光量を単層型電子写真感光体上にて0.2〜0.8μJ/m2の範囲内の値とすることが好ましく、0.3〜0.6μJ/m2の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、具体的な感度特性のレベルとしては、単層型電子写真感光体を700Vに帯電させ、波長780mmの光を0.5μJ/cm2となるように露光した場合に、0.34秒経過後の表面電位が160V以下の値とすることが好ましく、130V以下の値とすることがより好ましい。
6.現像手段
また、図5に示す現像手段72は、静電潜像が形成された電子写真感光体71表面にトナーを供給してトナー像を形成させる手段である。
7.転写手段
また、図5に示す転写手段16は、電子写真感光体71の下方に設置されており、電子写真感光体71に上に形成されたトナー像を、記録媒体あるいは中間転写ベルトに対して転写させるための手段である。
かかる転写手段の種類としては、特に制限されるものではないが、ローラ、または、ローラを介したベルト形式であることが好ましい。
この理由は、これらの転写手段であれば、高速画像形成を行った場合であっても、所定の転写電位を安定的に保持することができるためである。
以下、本発明を実施例によって、より詳細に説明する。
[実施例1]
1.電子写真感光体の製造
(1)基体の準備
直径30mm、長さ254mmのアルミニウム基体を用意した。
(2)中間層の形成
ビーズミルを用いて、酸化チタン微粒子(テイカ(株)製、SMT−02)300重量部、共重合ポリアミド樹脂(ダイセルデグサ(株)製、X1010)100重量部、溶媒としてメタノール1000重量部と、n-ブタノール250重量部とを、5時間混合、分散させ、さらに5ミクロンのフィルタにてろ過処理して、中間層用塗布液を作成した。
次いで、予め用意しておいた基体(支持基体)の一端を上にして、得られた中間層用塗布液中に5mm/secの速度で浸漬させて中間層用塗布液を塗布した。その後、130℃、30分の条件で硬化処理を行って、膜厚3μmの中間層を形成した。
なお、上述した酸化チタン微粒子は、アルミナ及びシリカで表面処理した後、メチルハイドロジェンポリシロキサンにて表面処理したものであり、その数平均一次粒子径は10nmであった。
(3)感光層の形成
次いで、容器内に、後述する製造方法にて製造した電荷発生剤として式(10)で表されるチタニルフタロシアニン(CGM−2)のY型結晶であって、特性(A)及び(B)を有する結晶(K−TiOPc)3重量部と、下記式(13)で表わされる正孔輸送剤(HTM−1)50重量部と、下記式(14)で表わされる電子輸送剤(ETM−1)30重量部と、結着樹脂として式(3)で表わされる構成単位(Resin−1)からなる粘度平均分子量10,000のポリカーボネート樹脂100重量部と、溶剤としてのテトラヒドロフラン800重量部と、を収容し、これらの混合物を得た。次いで、かかる混合物につき、ボールミルを用いて50時間混合分散し、感光層用塗布液を得た。
次いで、得られた感光層用塗布液を、上述した中間層上に、ディップコート法にて塗布した後、100℃、40分間の条件下で熱風乾燥し、膜厚が30μmの感光層を形成し、単層型電子写真感光体を得た。
(4)チタニルフタロシアニン結晶の製造
なお、電荷発生剤としての式(10)で表されるチタニルフタロシアニン(CGM−2)の結晶(K−TiOPc)は、以下のようにして製造した。
(4)−1 粗チタニルフタロシアニン結晶の合成
まず、アルゴン置換したフラスコ中に、o−フタロニトリル22g(0.17mol)と、チタンテトラブトキシド25g(0.073mol)と、キノリン300gと、尿素2.28g(0.038mol)を加え、撹拌しつつ150℃まで昇温した。
次いで、反応系から発生する蒸気を系外へ留去しながら215℃まで昇温したのち、この温度を維持しつつさらに2時間、撹拌して反応させた。
次いで、反応終了後、150℃まで冷却した時点で反応混合物をフラスコから取り出し、ガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をN,N−ジメチルホルムアミド、およびメタノールで順次洗浄したのち真空乾燥して、粗チタニルフタロシアニン結晶としての青紫色の固体24gを合成した。
(4)−2 酸処理前工程
上述したチタニルフタロシアニン化合物の製造で得られた青紫色の固体10gを、N,N−ジメチルホルムアミド100ミリリットル中に加え、撹拌しつつ130℃に加熱して2時間、撹拌処理を行った。
次いで、2時間経過した時点で加熱を停止し、さらに、23±1℃まで冷却した時点で撹拌も停止し、この状態で12時間、液を静置して安定化処理を行った。そして安定化された後の上澄みをガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をメタノールで洗浄したのち真空乾燥して、チタニルフタロシアニン化合物の粗結晶9.83gを得た。
(4)−3 酸処理工程
上述した酸処理前工程で得られたチタニルフタロシアニンの粗結晶5gを、濃硫酸100ミリリットルに加えて溶解した。
次に、この溶液を、氷冷下の水中に滴下したのち室温で15分間攪拌し、さらに23±1℃付近で30分間、静置して再結晶させた。
次に、上述した液をガラスフィルターによって濾別し、得られた固体を洗浄液が中性になるまで水洗した後、乾燥させずに水が存在した状態で、クロロベンゼン200ミリリットル中に分散させて50℃に加熱して10時間攪拌した。
次いで、液をガラスフィルターによって濾別したのち、得られた固体を50℃で5時間、真空乾燥させて、式(10)で表される無置換のチタニルフタロシアニンの結晶(青色粉末)4.1gを得た。
(4)−4 チタニルフタロシアニン結晶の評価
(X線回折測定)
得られたチタニルフタロシアニン結晶0.3gを、テトラヒドロフラン5g中に分散させ、温度23±1℃、相対湿度50〜60%の条件下、密閉系中で24時間、保管したのちテトラヒドロフランを除去して、X線回折装置(理学電機(株)製のRINT1100)のサンプルホルダーに充填して測定を行った。得られたスペクトルチャートを、図6に示す。また、かかるスペクトルチャートは、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に最大ピークを有するとともに、26.2°にピークを有さない特徴を有していることから、得られたチタニルフタロシアニン結晶が、特性(A)有していることが確認できた。
なお、テトラヒドロフラン中に分散させる前の段階においても、図6に示すのと同様のスペクトルチャートが測定された。
かかるX線回折の測定の条件は、下記の通りとした。
X線管球:Cu
管電圧:40kV
管電流:30mA
スタート角度:3.0°
ストップ角度:40.0°
走査速度:10°/分
(示差走査熱量計測定)
また、示差走査熱量計(理学電機(株)製のTAS−200型、DSC8230D)を用いて、得られたチタニルフタロシアニン結晶の示差走査熱量分析を行った。得られた示差走査分析チャートを、図7に示す。また、かかるチャートにおいては、吸着水の気化にともなうピーク以外に、296℃において1つのピークが存在することから、得られたチタニルフタロシアニン結晶が、特性(B)を有することが確認された。。
なお、測定条件は下記の通りとした。
サンプルパン:アルミニウム製
昇温速度:20℃/分
2.電子写真感光体の評価
(1)耐電圧の評価
(1)−1 基準負耐電圧の測定
JIS C 2110に準拠して、単層型電子写真感光体の負耐電圧を測定した。
すなわち、図3に示すように、高圧電源(TREK(株)製、610E)に木綿針3号(クロバー(株)製、長さ:51.5mm、直径:0.84mm)を接続し、その針先が単層型電子写真感光体の表面から1mmとなるように対向させた。
次いで、常温常湿条件下(温度:20℃、相対湿度:50%、暗所)にて、0.1kV/sec.にて印加電圧(マイナス直流電位)を高め、0.5mAの電流が計測された時点での電圧を読み取り、基準耐電圧(kV)とした。その絶対値を表1に示す。
(1)−2 基準正耐電圧の測定
また、JIS C 2110に準拠して、単層型電子写真感光体の正耐電圧を測定した。
すなわち、印加電圧の極性をプラス極性としたほかは、基準耐電圧の測定と同様にして行った。得られた結果を表1に示す。
(2)酸化劣化の評価
(2)−1 白抜けの評価
また、得られた単層型電子写真感光体を用いて画像形成を行い、白抜けの発生を評価した。
すなわち、得られた単層型電子写真感光体を、周速140mm/secのプリンタ(京セラミタ(株)製、FS−1010改造機、クリーニング手段:ローラクリーニングシステム、帯電手段:スコロトロン(帯電電位850V)、転写手段:ローラ方式)に装着し、高温高湿環境下(温度:35℃、相対湿度:85%RH)にて、白紙画像をA4紙(富士ゼロックス(株)製、上質PPC)5000枚連続して印刷した。
次いで、プリンタを6時間放置した後、グレー画像をA4紙に印刷して、白抜けが発生しているか否かを、目視にて確認し、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:白抜けが確認されなかった。
○:白抜けが僅かに確認された。
△:チャージャー幅未満の筋状の白抜けが確認された。
×:チャージャー幅以上の筋状の白抜けが確認された。
(2)−2 耐オゾン性の評価
また、得られた単層型電子写真感光体をオゾンに対して曝露し。その前後での帯電電位の変化を評価した。
すなわち、ドラム感度試験機(GENTEC社製)を用いて、8μA(周速31rpm)の電流条件下にて、単層型電子写真感光体を4周回転させて帯電させ、3周目における平均表面電位を初期帯電電位として測定した。
次いで、単層型電子写真感光体を、暗所にて、オゾン濃度10ppmの雰囲気中、常温にて6時間曝露した直後の平均表面電位を、曝露直後の帯電電位として、同様にして測定した。
次いで、下式より、ΔV0を算出するとともに、下記基準に沿って、耐オゾン性評価を行った。なお、かかるΔV0が小さいほど感光体の耐オゾン性が良好であると言える。得られた結果を表1に示す。
(初期帯電電位)−(暴露直後の帯電電位)=ΔV0
◎:30V未満
○:30〜60V未満
△:60〜90V未満
×:90V以上
(3)リーク電流の評価
また、得られた単層型電子写真感光体を用いて画像形成を行い、リーク電流に起因した黒点の発生を評価した。
すなわち、得られた単層型電子写真感光体を、周速140mm/secのプリンタ(京セラミタ(株)製、FS−1010改造機、クリーニング手段:ローラクリーニングシステム、帯電手段:スコロトロン(帯電電位850V)、転写手段:ローラ方式)に装着し、高温高湿環境下(温度:35℃、相対湿度:85%RH)にて、1%印字画像をA4紙(富士ゼロックス(株)製、上質PPC)5000枚連続して印刷した。
次いで、プリンタを1日放置した後、白紙画像をA4紙に10枚印刷して、十枚目の白紙画像における黒点の発生数を、目視にて計数し、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:黒点発生数が20個/A4未満の値であった。
○:黒点発生数が20〜50個/A4未満の値であった。
△:黒点発生数が50〜80個/A4未満の値であった。
×:黒点発生数が80個/A4以上の値であった。
(4)感度の評価
また、得られた電子写真感光体における明電位を測定した。
すなわち、ドラム感度試験機(GENTEC社製)を用いて、単層型電子写真感光体の表面電位が700Vになるように帯電させた。
次いで、白色光からバンドパルスフィルターを用いて取り出した波長780nmの単色光(半値幅:20nm、光強度:0.5μJ/cm2)を電子写真感光体表面に対して露光した(照射時間50msec)。
次いで、露光後350msec経過後の電位を測定し、感度電位とするとともに、以下の基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:感度電位の値が120V未満の値であった。
○:感度電位の値が120〜160V未満の値であった。
△:感度電位の値が160〜200V未満の値であった。
×:感度電位の値が200V以上の値であった。
(5)総合評価
また、下記基準に沿って、上述した各評価の総合評価を行った。得られた結果を表1に示す。
◎:全ての評価が◎であった。
○:○の評価が一つ以上あるが、△及び×の評価はなかった。
△:△の評価が一つ以上あるが、×の評価はなかった。
×:×の評価が一つ以上あった。
参考例2〜3]
参考例2〜3では、感光層を形成する際に、結着樹脂としてのポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量を、それぞれ30,000及び40,000としたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例4では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(4)で表わされる構成単位(Resin−2)からなる粘度平均分子量が25,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例5では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(5)で表わされる構成単位(Resin−3)からなる粘度平均分子量が24,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例6では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(6)で表わされる構成単位(Resin−4)からなる粘度平均分子量が20,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
参考例7]
参考例7では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(7)で表わされる構成単位(Resin−5)からなる粘度平均分子量が30,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例8〜28]
実施例8〜28では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(8)で表わされる構成単位(Resin−6)からなる粘度平均分子量32,000のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、正孔輸送剤として、下記式(15)〜(34)で表わされる正孔輸送剤(HTM−2〜21)を、それぞれ用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例29〜32]
実施例29〜32では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(8)で表わされる構成単位(Resin−6)からなる粘度平均分子量32,000のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、電子輸送剤として、下記式(35)〜(38)で表わされる正孔輸送剤(ETM−2〜5)を、それぞれ用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例33〜34]
実施例33〜34では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(8)で表わされる構成単位(Resin−6)からなる粘度平均分子量32,000のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、感光層の膜厚をそれぞれ25、35μmに変えたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例35]
実施例35では、電子写真感光体を製造する際に、中間層を形成せず、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(8)で表わされる構成単位(Resin−6)からなる粘度平均分子量32,000のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、感光層の膜厚を38μmに変えたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例36]
実施例36では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(8)で表わされる構成単位(Resin−6)からなる粘度平均分子量32,000のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、電荷発生剤として式(10)で表わされるチタニルフタロシアニン(CGM−2)のY型結晶であって、特性(A)は有するものの、特性(B)は有さない結晶、すなわち、従来から用いられている一般的なY型結晶(Y−TiOPc)を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例37]
実施例37では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(4)で表わされる構成単位(Resin−2)からなる粘度平均分子量25,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、実施例36と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例38]
実施例38では、電子写真感光体を製造する際に、中間層を形成せず、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(8)で表わされる構成単位(Resin−6)からなる粘度平均分子量32,000のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、感光層の膜厚を38μmに変えたほかは、実施例36と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例39]
実施例39では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(8)で表わされる構成単位(Resin−6)からなる粘度平均分子量32,000のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、電荷発生剤として式(9)で表わされる無金属フタロシアニン(CGM−1)のx型結晶(x−H2Pc)を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例40]
実施例40では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(4)で表わされる構成単位(Resin−2)からなる粘度平均分子量25,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、実施例39と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例41]
実施例41では、電子写真感光体を製造する際に、中間層を形成せず、さらに、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(3)で表わされる構成単位(Resin−1)からなる粘度平均分子量30,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、実施例39と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1〜2]
比較例1〜2では、感光層を形成する際に、結着樹脂の粘度平均分子量を、それぞれ60,000及び80,000に変えたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例3]
比較例3では、感光層を形成する際に、感光層の膜厚を15μmに変えたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例4]
比較例4では、電子写真感光体を製造する際に、中間層を形成せず、さらに、感光層を形成する際に、感光層の膜厚を20μmに変えたほかは、比較例3と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例5]
比較例5では、感光層を形成する際に、結着樹脂の粘度平均分子量を60,000に変えるとともに、電荷発生剤として式(10)で表わされるチタニルフタロシアニン(CGM−2)のY型結晶であって、特性(A)は有するものの、特性(B)は有さない結晶、すなわち、従来から用いられている一般的なY型結晶(Y−TiOPc)を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例6]
比較例6では、感光層を形成する際に、結着樹脂の粘度平均分子量を60,000に変えるとともに、電荷発生剤として式(9)で表わされる無金属フタロシアニン(CGM−1)のx型結晶(x−H2Pc)を用いたほかは、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例7]
比較例7では、感光層を形成する際に、結着樹脂として、式(6)で表わされる構成単位(Resin−4)からなる粘度平均分子量62,000のポリカーボネート樹脂を用いたほかは、比較例6と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例8]
比較例8では、感光層を形成する際に、感光層の膜厚を15μmに変えたほかは、比較例7と同様に電子写真感光体を製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
本発明に係る単層型電子写真感光体及び画像形成装置によれば、ローラクリーニングシステムを備えた画像形成装置に用いられる単層型電子写真感光体において、結着樹脂として、粘度平均分子量が所定の範囲であるポリカーボネート樹脂を用いるとともに、単層型電子写真感光体の耐電圧を所定の範囲とすることにより、感光層の耐ガス性と、リーク電流の抑制と、を両立できるようになった。
その結果、酸化性ガスの存在下であっても、白抜けの発生を効果的に抑制できる一方で、リーク電流に起因した黒点の発生についても効果的に抑制できるようになった。
したがって、本発明に係る単層型電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置は、複写機やプリンタ等の画像形成装置における高品質化及び低コスト化に著しく寄与することが期待される。
1:カラー画像形成装置、72:現像手段、71:電子写真感光体、75:帯電手段、76:露光手段、16:転写手段、21:給紙カセット、4:定着手段、71:単層型潜像担持体、112:基体、114:単層型感光層、116:中間層、200:測定装置

Claims (9)

  1. ローラクリーニングシステムを備えた画像形成装置に用いられる単層型電子写真感光体であって、
    陽極酸化による酸化被膜を有さない基体上に、少なくとも電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤及び結着樹脂を含む感光層を設けてあるとともに、
    前記結着樹脂が、下記一般式(1)で表され、粘度平均分子量が10,000〜25,000の範囲内の値であるポリカーボネート樹脂または、下記一般式(2)で表され、粘度平均分子量が10,000〜40,000の範囲内の値であるポリカーボネート樹脂を1種類のみ含み、
    前記感光層の膜厚を20〜45μmの範囲内の値とし、かつ、
    JIS C 2110に準拠して測定される単層型電子写真感光体の正・負耐電圧の絶対値を、6kV以上の値とすることを特徴とする単層型電子写真感光体。

    (一般式(1)中、複数の置換基Ra及びRbは、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の置換または非置換のアルキル基、もしくは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、添字p及びqは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、置換基Rc及びRdは、それぞれ独立した水素原子もしくは炭素数1〜3の置換または非置換のアルキル基であって、Wは、単結合、−O−、−CO−、−CH2−であり、添字k及びlは、0<l/(k+l)<0.6の関係式を満足するモル比である。)

    (一般式(2)中、複数の置換基Re及びRfは、それぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の置換または非置換のアルキル基、もしくは炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、添字r及びsは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、Wは、単結合、−O−、−CO−、−CH2−であり、添字m及びnは、0<n/(n+m)<0.6の関係式を満足するモル比である。)
  2. 前記電荷発生剤が、下記特性(A)及び(B)を有するチタニルフタロシアニン結晶であることを特徴とする請求項1に記載の単層型電子写真感光体。
    (A)CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有する。
    (B)示差走査熱量分析スペクトルにおいて、吸着水の気化に伴うピーク以外に、270〜400℃の範囲内に、1つのピークを有する。
  3. 前記基体上に、中間層を設けるとともに、当該中間層が、結着樹脂と、酸化チタン微粒子と、を含むとともに、当該酸化チタン微粒子の含有量を、前記結着樹脂100重量部に対して、50〜500重量部の範囲内の値とし、かつ、前記中間層の膜厚を0.1〜10μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の単層型電子写真感光体。
  4. 請求項1〜3のいずれかの単層型電子写真感光体を備えた画像形成装置であって、
    当該単層型電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段を配置してあるとともに、
    前記クリーニング手段として、ローラクリーニングシステムを備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記帯電手段による帯電極性を、プラス極性とすることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記単層型電子写真感光体の周速を120mm/sec以上の値とすることを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
  7. 前記帯電手段が、スコロトロンであるとともに、当該スコロトロンに対する印加電圧を5〜10kVの範囲内の値とすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記転写手段が、ローラ、またはローラを介したベルト形式であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記単層型電子写真感光体を700Vに帯電させ、780nmの波長で0.5μJ/cm2で露光したとき、0.34秒経過後の表面電位が160V以下であることを特徴とする請求項4〜8に記載の画像形成装置。
JP2009086899A 2009-03-31 2009-03-31 単層型電子写真感光体及び画像形成装置 Active JP5419521B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009086899A JP5419521B2 (ja) 2009-03-31 2009-03-31 単層型電子写真感光体及び画像形成装置
CN 201010135187 CN101852996B (zh) 2009-03-31 2010-03-11 单层型电子照相感光体和图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009086899A JP5419521B2 (ja) 2009-03-31 2009-03-31 単層型電子写真感光体及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010237555A JP2010237555A (ja) 2010-10-21
JP5419521B2 true JP5419521B2 (ja) 2014-02-19

Family

ID=42804530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009086899A Active JP5419521B2 (ja) 2009-03-31 2009-03-31 単層型電子写真感光体及び画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5419521B2 (ja)
CN (1) CN101852996B (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5421009B2 (ja) * 2008-10-08 2014-02-19 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 正帯電単層型電子写真感光体、画像形成装置、及び画像形成方法
JP5621497B2 (ja) * 2010-10-15 2014-11-12 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP5645779B2 (ja) * 2011-08-30 2014-12-24 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 正帯電単層型電子写真感光体、及び画像形成装置
JP6172921B2 (ja) * 2012-11-30 2017-08-02 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子写真感光体及び画像形成装置
JP5991936B2 (ja) * 2013-02-27 2016-09-14 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 正帯電単層型電子写真感光体、及び画像形成装置
JP5899159B2 (ja) * 2013-05-31 2016-04-06 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子写真感光体及び画像形成装置
JP6205922B2 (ja) * 2013-07-11 2017-10-04 三菱瓦斯化学株式会社 電子写真感光体および画像形成装置
JP2015175909A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 富士ゼロックス株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
CN107111258B (zh) 2014-12-17 2021-03-19 三菱化学株式会社 电子照相感光体、电子照相感光体盒和图像形成装置
JP6503832B2 (ja) * 2015-03-27 2019-04-24 三菱ケミカル株式会社 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置
CN108885417B (zh) * 2017-02-24 2021-11-02 富士电机株式会社 电子照相用感光体、其制造方法及使用该感光体的电子照相装置
CN106946737B (zh) * 2017-03-27 2019-03-22 郑州大学 芘-氟苯腙及其制备方法和应用
CN106946736B (zh) * 2017-03-27 2019-03-22 郑州大学 芘-肼基苯甲酸及其制备方法和应用
JP6825586B2 (ja) * 2018-01-31 2021-02-03 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2019053334A (ja) * 2019-01-11 2019-04-04 三菱ケミカル株式会社 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11174695A (ja) * 1997-12-15 1999-07-02 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体及び電子写真装置
JPH11237747A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体及びそれを用いる電子写真装置
JP3534007B2 (ja) * 1999-09-10 2004-06-07 富士ゼロックス株式会社 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体及び画像形成装置
JP2004361726A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2005062221A (ja) * 2003-08-11 2005-03-10 Fuji Denki Gazo Device Kk 単層型正帯電電子写真感光体
JP4204569B2 (ja) * 2005-03-31 2009-01-07 京セラミタ株式会社 電子写真感光体及び画像形成装置
JP4891003B2 (ja) * 2005-09-07 2012-03-07 京セラミタ株式会社 電子写真感光体
JP2007164090A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Kyocera Mita Corp 電子写真感光体および画像形成装置
JP4943104B2 (ja) * 2006-03-27 2012-05-30 京セラミタ株式会社 電子写真感光体及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010237555A (ja) 2010-10-21
CN101852996B (zh) 2013-06-19
CN101852996A (zh) 2010-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5419521B2 (ja) 単層型電子写真感光体及び画像形成装置
JP5266037B2 (ja) 単層型電子写真感光体及び画像形成装置
WO2014021341A1 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、画像形成装置、及びトリアリールアミン化合物
JP2010230746A (ja) 単層型電子写真感光体及び画像形成装置
JP2009169023A (ja) 電子写真感光体および画像形成装置
JP2008139372A (ja) 積層型電子写真感光体及び画像形成装置
JP4617235B2 (ja) 電子写真感光体及び電子写真感光体の製造方法
JP2009020504A (ja) エナミン骨格を有する化合物を用いた電子写真感光体及び画像形成装置
JP4610637B2 (ja) 電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置
JP4779850B2 (ja) 電子写真感光体および画像形成装置
JP5124346B2 (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置
JP5421009B2 (ja) 正帯電単層型電子写真感光体、画像形成装置、及び画像形成方法
JP5332402B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジおよび画像形成装置
JP5332401B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジおよび画像形成装置
JP5553125B2 (ja) 電子写真感光体、該感光体を用いるプロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2014164046A (ja) 電子写真感光体、電子写真カートリッジ、及び画像形成装置
JP5152300B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置
JP5407249B2 (ja) エナミン系化合物、該化合物を用いた電子写真感光体および画像形成装置
JP5239130B2 (ja) 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びアミン化合物
JP5509732B2 (ja) 新規スチルベン系化合物を含有する電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、画像形成装置、及び新規スチルベン系化合物
JP2007262041A (ja) アミン化合物、電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置
JP4809688B2 (ja) 積層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体の製造方法
JP4793218B2 (ja) 電子写真感光体、および該感光体を用いた画像形成装置
JP5369511B2 (ja) 電子写真感光体及び該電子写真感光体を用いる画像形成装置
JP4661613B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5419521

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250