JP6172921B2 - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真感光体及び画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式を用いたレーザービームプリンタ、デジタル複写機、レーザーファクシミリ等の画像形成装置の発展は目覚ましいものがある。これらの電子写真方式の画像形成装置に備えられる電子写真感光体としては、セレン等の無機材料からなる感光層を備える無機感光体と、主に、バインダー樹脂、電荷発生材料、電荷輸送材料等の有機材料からなる感光層を備える有機感光体とがある。これらの感光体のなかでは、無機感光体と比較して製造が容易であり、感光層の材料を幅広い材料から選択でき、設計の自由度が高いことから有機感光体が幅広く使用されている。
かかる有機感光体としては、電荷発生材料及び電荷輸送材料を同一層に含む感光層を備える単層型有機感光体が挙げられる。単層型有機感光体は、導電性基体上に電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とを積層した積層型有機感光体と比較して、構造が簡単で製造が容易であるとともに、皮膜欠陥の発生を抑制できることが知られている。
従来、電子写真感光体の円筒状基体の外周面に単層型の有機感光層を設ける方法として、感光層を均一の塗布膜厚に管理し易い浸漬塗布(ディップコート)法が採用されていた。この方法は、肉厚が1mm程度のアルミニウム製の円筒状基体の上端部を把持して垂直方向に保ちながら感光層を形成するための塗布液中に浸漬し、一定速度で引き上げることにより外周面に感光層を形成するものである。
この感光層の形成方法には、固形材料を溶剤に分散した塗布液が用いられる。塗布液中の固形分の含有割合が多くなると沈降し易くなることから、感光層の欠陥発生を防止するためには、塗布液の分散状態を安定に保つ必要がある。そのため、塗布液中の固形分を充分に分散させ、これを濾過装置と循環装置を備えた浸漬塗工装置の循環系に投入してその分散性を維持する必要があった。例えば、塗布液中の固形分を充分に分散させる方法として、塗布液を遠心分離し、更に濾過処理を行なう方法がとられている(特許文献1)。しかしながら、通常感光体の製造方法として使用されている浸漬塗工方法は、非常に大量の塗工液を必要とすることから、遠心分離操作は煩雑であり、実使用上大きな問題となる。また、分散液中の顔料粒子を適当な分布を有するサイズにまで分散しておかないと、フィルターの目詰まりが生じたり、顔料粒子が選択的に濾過されたりするため、塗工液中の顔料/樹脂比が異なってしまい、ひいては感光体の静電特性に影響を与えてしまう場合もあった。
特開平3−221963号公報
上記問題点を克服する方法として、塗布液中の分散状態を安定して保持できる希薄な塗布液を用いることが、生産性向上の点で有利であることが知られていた。
しかしながら、浸漬塗布法においては、塗膜の膜厚が塗工液の粘度のべき乗に比例して大きくなることから、感光層形成に希薄で粘度の低い塗布液を使用する場合は、必然的に薄膜のものが形成されることになる。そのため、このような塗工液を用いて製作した電子写真感光体を用いた場合、感光層の膜厚が薄いことによる耐圧性の低下によって、黒ポチやメモリー効果による画像不良が発生しやすいという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑み、感光層の膜厚が薄い場合でも黒ポチやメモリー効果による画像不量の発生を抑制できる、単層型の感光層を備える電子写真感光体の提供と、当該電子写真感光体を像担持体として備える画像形成装置の提供を目的とする。
本発明者らは、単層型の感光層に用いられる結着樹脂として特定のポリカーボネート樹脂を使用し、感光層中の電荷発生材料としてフタロシアニン系顔料を用い、感光層中の電荷輸送材料の量を特定の範囲の量とすることで、感光層の膜厚が薄い場合でも黒ポチやメモリー効果による画像不良の発生を抑制できる電子写真感光体を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明の第1の態様は、支持基体上に少なくとも電荷発生材料、電荷輸送材料、及び結着樹脂からなる単層型の感光層を備える電子写真感光体であって、前記電荷発生材料がフタロシアニン系顔料であり、前記感光層中における電荷輸送材料の総量が前記結着樹脂100質量部に対して40〜90質量部であるとともに、前記結着樹脂が下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する1種類以上のポリカーボネート樹脂を少なくとも30質量%以上含有することを特徴とする。
Figure 0006172921
(一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数5以下の置換又は非置換のアルキル基、及び置換又は非置換のフェニル基からなる群より選択される基を示す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子及び炭素数3以下の置換又は非置換のアルキル基からなる群より選択される基を示す。)
本発明の第2の態様は、像担持体と、像担持体の表面を帯電するための帯電部と、帯電された像担持体の表面を露光して像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光部と、静電潜像をトナー像として現像するための現像部と、トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写部と、を備え、感光体が本発明の第1の態様の感光体であり、帯電手段が正帯電方式であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、感光層の膜厚が薄い場合でも黒ポチやメモリー効果による画像不良の発生を抑制できる、単層型の感光層を備える電子写真感光体と、当該電子写真感光体を潜像担持部として用いる画像形成装置とを提供することができる。
第1の実施形態に係る電子写真感光体の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る電子写真感光体を備えた画像形成装置の構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る電子写真感光体は、支持基体上に少なくとも電荷発生材料、電荷輸送材料、及び結着樹脂からなる単層型の感光層を備える電子写真感光体であって、前記電荷発生材料がフタロシアニン系顔料であり、前記感光層中における電荷輸送材料の総量が前記結着樹脂100質量部に対して40〜90質量部であるとともに、前記結着樹脂が下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する1種類以上のポリカーボネート樹脂を少なくとも30質量%以上含有することを要する。
Figure 0006172921
(一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数5以下の置換または非置換のアルキル基、及び置換又は非置換のフェニル基からなる群より選択される基を示す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子及び炭素数3以下の置換または非置換のアルキル基からなる群より選択される基を示す。)
以下、第1の実施形態に係る電子写真感光体について、更に詳しく説明する。本願発明の電子写真感光体は、図1に示すような、感光層支持体11上に単層型の感光層を備えるいわゆる単層型電子写真感光体である。例えば、図1(a)に示すように、単層型電子写真感光体20は、感光層支持体11と、感光層支持体11上に特定の溶剤を含有する感光層塗布液を用いて形成された、電荷発生材料、電荷輸送材料、及び結着樹脂を含有する単層の感光層21とが備えられたものである。ここで、単層型電子写真感光体20は、感光層支持体11と感光層21とを備えていれば、特に限定されない。具体的には、例えば、感光層支持体11上に感光層21を直接備えていてもよいし、図1(b)に示すように単層型電子写真感光体20’は、感光層支持体11と感光層21との間に中間層14を備えていてもよい。また、感光層21が最外層となって露出していてもよいし、感光層21上に不図示の保護層を備えていてもよい。
ここで、感光層の厚さは、25μm以下、且つ、感光層として充分に作用することができれば、特に限定されない。具体的には、感光層の厚さは25μm以下が好ましく、10〜25μmがより好ましく、18〜23μmが特に好ましい。感光層の厚さがこの範囲内とする場合、感光層の材料費の低減による感光体のコストダウンと、黒ポチやメモリー効果による画像不良の発生の抑制とを両立することができる。
(電荷発生材料)
電荷発生材料(CGM)は、フタロシアニン系顔料を含む。フタロシアニン系顔料は、電子写真感光体用の電荷発生材料として使用されるものであれば特に限定されない。フタロシアニン系顔料の具体例としては、下記式(2)で表されるX型無金属フタロシアニン(x−HPc)や、下記式(3)で表されるα型やY型等のオキソチタニルフタロシアニンが挙げられる。
Figure 0006172921
Figure 0006172921
これらのなかでも、(A)CuKα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有し、(B)示差走査熱量分析において、吸着水の気化にともなうピーク以外に50〜270℃の範囲内に1つのピークを有するオキソチタニルフタロシアニンや、
(A)の特徴に加えて、且つ、(C) 示差走査熱量分析において、吸着水の気化にともなうピーク以外は、50〜400℃ の範囲内にピークを有しないオキソチタニルフタロシアニンや、
(A)の特徴に加えて、且つ、(D) 示差走査熱量分析において、吸着水の気化にともなうピーク以外は、50〜270℃ の範囲内にピークを有さず、270〜400℃ の範囲内に1つのピークを有するオキソチタニルフタロシアニンが感度の点で好ましい。
電荷発生材料は、本発明の目的を阻害しない範囲で、フタロシアニンともに、フタロシアニン系顔料以外の電荷発生材料を含んでいてもよい。フタロシアニン系顔料以外の電荷発生材料の例としては、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられる。
(電荷輸送材料)
本発明に使用される電荷輸送材料としては、下記に示される正孔輸送材料(HTM)あるいは電子輸送材料(ETM)のいずれかあるいは両者を使用することができ、その総量を結着樹脂100質量部に対して40〜90質量部とすることで、黒ポチやメモリー効果による画像不良の発生を抑えることが可能である。
(正孔輸送材料)
正孔輸送材料(HTM)としては、電子写真感光体の感光層に含まれる正孔輸送材料として用いることができるものであれば、特に限定されない。正孔輸送材料の具体例としては、ベンジジン誘導体、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物等が挙げられる。これらの正孔輸送材料の中では、分子中に1又は複数のトリフェニルアミン骨格を有するトリフェニルアミン系化合物がより好ましい。これらの正孔輸送材料は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(電子輸送材料)
電子輸送材料(ETM)としては、電子写真感光体の感光層に含まれる電子輸送材料として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、ナフトキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、アントラキノン誘導体、アゾキノン誘導体、ニトロアントアラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体等のキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、トリニトロチオキサントン誘導体、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等が挙げられる。電子輸送材料は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記、正孔輸送材料及び電子輸送材料を選択する際には、正孔輸送材料の移動度が、電界強度が3×10V/cmにおいて、5×10−7cm/V・s以上であり、且つ、電子前記電子輸送材料の移動度が電界強度が5×10V/cmにおいて、1×10−9cm/V・s以上となるようにすることが好ましい。感光層の電子輸送性を高めることができるため、正帯電使用時に転写工程における感光層に生じる露光部と非露光部の電位差を平坦化することができるため、転写メモリーの発生を抑制できるからである。
なお、かかる移動度の測定法としては、該当する電子輸送材料を平均分子量20,000のポリカーボネート樹脂中に、30質量%の濃度になるように添加したものを測定試料用の塗布液とする。次いで、得られた塗布液を基材上に塗布し、80℃で30分間熱処理を行って、膜厚7μmの測定試料を作成する。このようにして得られた測定試料は、25℃の環境下で、通常のTOF(Time of Flight)法を用いて電子移動度を測定する。なお、測定の際の電界強度は正孔移動度においては3×10V/cm、電子移動度においては5×10V/cmの一定値とする。
(結着樹脂)
本発明で用いられる結着樹脂は、少なくとも1種以上の下記式(1)で表される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂を30質量%以上含有する。
Figure 0006172921
(一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数5以下の置換または非置換のアルキル基、及び置換又は非置換のフェニル基からなる群より選択される基を示す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子及び炭素数3以下の置換または非置換のアルキル基からなる群より選択される基を示す。)
及びRとしては、水素原子、メチル基、又はエチル基が好ましい。R及びRとしては、水素原子又はメチル基が好ましい。R及びRが置換アルキル基の場合は、アルキル基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。また、R及びRがフェニル基である場合、フェニル基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、炭素数2〜4の脂肪族アシル基、ベンゾイル基、フェノキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を含むアルコキシカルボニル基、及びフェノキシカルボニル基等が挙げられる。フェニル基が置換基を有する場合、置換数は特に限定されない。フェニル基が複数の置換基で置換される場合、複数の置換基は同一であっても異なっていてもよい。式(1)で表される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂を30質量%以上含有するとは、構成比率を満足するならばひとつの共重合樹脂の構成モノマーとしてでも、式(1)で表される繰り返し単位の単独樹脂のブレンドとしてでも構わない。R及びRについて、炭素数3以下の置換アルキル基が有していてもよい置換基は、一般式(1)中の、R及びRが置換アルキル基である場合に有していてもよい置換基と同様である。
一般式(1)で表される繰り返し単位とともにポリカーボネート樹脂中に含まれていてもよい繰り返し単位としては、以下に示す単位が挙げられる。
Figure 0006172921
(一般式(4)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数5以下の置換又は非置換のアルキル基、及び置換又は非置換のフェニル基からなる群より選択される基を示す。)
Figure 0006172921
(一般式(5)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数5以下の置換又は非置換のアルキル基、及び置換又は非置換のフェニル基からなる群より選択される基を示す。)
Figure 0006172921
(一般式(6)中、R及びR10は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数5以下の置換又は非置換のアルキル基、及び置換又は非置換のフェニル基からなる群より選択される基を示す。)
一般式(4)〜(6)中のR〜R10について、炭素数5以下の置換アルキル基、及び置換フェニル基が有していてもよい置換基は、一般式(1)中の、R及びRが置換アルキル基又は置換フェニル基である場合に有していてもよい置換基と同様である。
ポリカーボネート樹脂が上記一般式(1)で表される繰り返し単位を有すると、結着樹脂中に電荷輸送材料が良好に分散しやすい。このため、このような結着樹脂を用いると、耐磨耗性に優れ、形成画像における黒ポチの発生を抑制できる電子写真感光体を製造しやすい。上記のポリカーボネート樹脂は、一般式(1)で表される繰り返し単位を、ポリカーボネート樹脂の質量に対して、30質量%以上含むことが好ましく、40〜70質量%含有することが特に好ましい。
上記のポリカーボネート樹脂の製造方法は特に限定されない。例えば、一般式(1)で表される繰り返し単位を与えるビスフェノール化合物、及び、必要であれば、他のビスフェノール化合物を用いて、公知のポリカーボネート樹脂の製造方法に従い製造することができる。ポリカーボネート樹脂が共重合体である場合は、ポリカーボネート樹脂は、本発明の目的を阻害しない限り、ランダム共重合体及びブロック共重合体のいずれでもよい。
上記のポリカーボネート樹脂は、その粘度平均分子量が20000以上であることが好ましい。結着樹脂の粘度平均分子量をかかる範囲とすることにより、結着樹脂が適度な硬さとなり、感光層の耐磨耗性の向上に伴って、形成画像における黒ポチの発生を抑制できる。また、有機溶媒への溶解性の観点から、その粘度平均分子量が60000以下であることが好ましい。
結着樹脂は、必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート樹脂以外の樹脂を含んでいてもよい。上記一般式(1)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート樹脂以外の樹脂としては、通常電子写真感光体の感光層に含まれる結着樹脂として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体例としては、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を含まないポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂等の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート樹脂、ウレタン−アクリレート共重合樹脂等の光硬化性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
全結着樹脂中の、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート樹脂の含有量は30質量%以上であれば、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。典型的には、結着樹脂中の、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート樹脂の含有量は、60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
(添加剤)
電子写真感光体の感光層には、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、上記電荷発生材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、及び結着樹脂の他に、各種添加剤を含んでいてもよい。感光層に配合できる添加剤としては、例えば、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、1重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、多環芳香族化合物、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、オイル、アクセプター、ドナー、界面活性剤、及びレベリング剤等が挙げられる。
(電子写真感光体の製造方法)
電子写真感光体の製造方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。電子写真感光体の製造方法の好適な例としては、感光層用の塗布液を感光層支持体上に塗布して感光層を形成する方法が挙げられる。具体的には、例えば、単層型電子写真感光体の製造方法の場合、電荷発生材料、電荷輸送材料、結着樹脂、及び必要に応じて各種添加剤等を溶剤に溶解又は分散させた塗布液を感光層支持体上に塗布し、乾燥することによって、製造することができる。塗布方法は、特に限定されないが、例えば、スピンコーター、アプリケーター、スプレーコーター、バーコーター、ディップコーター、ドクターブレード等を用いる方法が挙げられる。これらの塗布方法の中では、連続生産が可能で経済性に優れるため、ディップコーターを用いる浸漬法が好ましい。また、感光層支持体上に形成された塗膜の乾燥方法としては、例えば、80〜150℃で15〜120分間の条件で熱風乾燥する方法等が挙げられる。
第1の実施形態に係る電子写真感光体において、感光層中の、電子輸送材料(ETM)の含有量と正孔輸送材料(HTM)の含有量との合計量である電荷輸送材料の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、40〜90質量部であり、60〜90質量部がより好ましい。感光層中の電子輸送材料の含有量と、正孔輸送材料の含有量は、感光層中の電荷輸送材料の含有量が前述の範囲内の量となるように適宜選択される。感光層中の電子輸送材料の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、15〜45質量部が好ましく、20〜40質量部がより好ましい。感光層中の正孔輸送材料の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、20〜60質量部が好ましく、30〜50質量部がより好ましい。感光層中の電荷発生材料の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1〜50質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。また、正孔輸送材量と電子輸送材料との総量、すなわち、電荷輸送材料の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、40〜90質量部であることが好ましく、60〜80質量部であることがより好ましい。
感光層中の電荷輸送材料の含有量が過多であると黒ポチの発生を抑制できないことがある。この場合、感光層が磨耗を受けやすいためと考えられる。また、感光層中の電子輸送材料及び正孔輸送材料の含有量がそれぞれ過多となると、電子輸送材料や正孔輸送材料の結晶化が生じ、感光体の電気特性に悪影響を及ぼす場合がある。感光層中の電荷輸送材料の含有量が過少であると、メモリー効果による画像不良の発生を抑制しにくい。
感光層用の塗布液に含有される溶剤としては、感光層を構成する各成分を溶解又は分散させることができれば、特に限定されない。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性有機溶媒が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、像担持体と、像担持体の表面を帯電するための帯電部と、帯電された像担持体の表面を露光して像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光部と、静電潜像をトナー像として現像するための現像部と、トナー像を像担持体から被転写体へ転写するための転写部と、を備え、像担持体が、第1の実施形態に係る電子写真感光体であり、帯電部が像担持体を正極性に帯電させる、画像形成装置である。像担持体である感光体を正帯電させて使用する場合、メモリー効果による画像不良が発生しやすい。しかし、像担持体として第1の実施形態に係る感光体を用いると、上記の構成の画像形成装置を用いてもメモリー効果による画像不良の発生を抑制し、良好な画像を得ることができる。
第2の実施形態に係る画像形成装置としては、モノクロ画像形成装置、後述するような複数色のトナーを用いるタンデム方式のカラー画像形成装置のいずれにも適用可能であるが、ここでは、タンデム方式のカラー画像形成装置について説明する。
第1の実施形態に係る電子写真感光体を備えた画像形成装置は、各表面上にそれぞれ異なった各色のトナーによるトナー像を形成させるために、所定方向に並設された、複数の像担持体と、各像担持体に対向して配置され、表面にトナーを担持して搬送し、搬送されたトナーを、各像担持体の表面にそれぞれ供給する、現像ローラーを備えた複数の現像部とを備え、各像担持体として、それぞれ電子写真感光体を用いる。
図2は、第1の実施形態に係る電子写真感光体を備えた画像形成装置の構成を示す概略図である。ここでは、画像形成装置としては、カラープリンター1を例に挙げて説明する。
このカラープリンター1は、図2に示すように、箱型の機器本体1aを有している。この機器本体1a内には、用紙Pを給紙する給紙部2と、この給紙部2から給紙された用紙Pを搬送しながら当該用紙Pに画像データ等に基づくトナー像を転写する画像形成部3と、この画像形成部3で用紙P上に転写された未定着トナー像を用紙Pに定着する定着処理を施す定着部4とが設けられている。更に、機器本体1aの上面には、定着部4で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部5が設けられている。
給紙部2は、給紙カセット121、ピックアップローラー122、給紙ローラー123,124,125、及びレジストローラー126を備えている。給紙カセット121は、機器本体1aから挿脱可能に設けられ、各サイズの用紙Pを貯留する。ピックアップローラー122は、給紙カセット121の図2に示す左上方位置に設けられ、給紙カセット121に貯留されている用紙Pを1枚ずつ取り出す。給紙ローラー123,124,125は、ピックアップローラー122によって取り出された用紙Pを用紙搬送路に送り出す。レジストローラー126は、給紙ローラー123,124,125によって用紙搬送路に送り出された用紙Pを一時待機させた後、所定のタイミングで画像形成部3に供給する。
また、給紙部2は、機器本体1aの図2に示す左側面に取り付けられる不図示の手差しトレイとピックアップローラー127とを更に備えている。このピックアップローラー127は、手差しトレイに載置された用紙Pを取り出す。ピックアップローラー127によって取り出された用紙Pは、給紙ローラー123,125によって用紙搬送路に送り出され、レジストローラー126によって、所定のタイミングで画像形成部3に供給される。
画像形成部3は、画像形成ユニット7と、この画像形成ユニット7によってその表面(接触面)にコンピューター等から電送された画像データに基づくトナー像が1次転写される中間転写ベルト31と、この中間転写ベルト31上のトナー像を給紙カセット121から送り込まれた用紙Pに2次転写させるための2次転写ローラー32とを備えている。
画像形成ユニット7は、上流側(図2では右側)から下流側に向けて順次配設されたブラック用ユニット7Kと、イエロー用ユニット7Yと、シアン用ユニット7Cと、マゼンタ用ユニット7Mとを備えている。各ユニット7K,7Y,7C及び7Mは、それぞれの中央位置に像担持体としての電子写真感光体37(以下、感光体37)が矢符(時計回り)方向に回転可能に配置されている。そして、各感光体37の周囲には、帯電部39、露光部38、現像部71、不図示のクリーニング部及び除電部としての除電器等が、回転方向上流側から順に各々配置されている。
帯電部39は、矢符方向に回転されている電子写真感光体37の周面を、正極性に均一に帯電させる。帯電部39は、電子写真感光体37の周面を均一に帯電させることができれば特に制限されず、非接触方式であっても接触方式であってもよい。帯電部の具体例としては、コロナ帯電装置、帯電ローラー、帯電ブラシ等が挙げられ、帯電ローラー、帯電ブラシ等の接触方式の帯電装置がより好ましい。接触方式の帯電部39を使用することにより、帯電部39から発生するオゾンや窒素酸化物等の活性ガスの排出を抑え、活性ガスによる電子写真感光体の感光層の劣化を防止するとともに、オフィス環境等に配慮した設計をすることができる。
接触方式の帯電ローラーを備えた帯電部39は、帯電ローラーが感光体37と接触したまま、感光体37の周面(表面)を帯電させる。このような帯電ローラーとしては、例えば、感光体37と接触したまま、感光体37の回転に従属して回転するもの等が挙げられる。また、帯電ローラーとしては、例えば、少なくとも表面部が樹脂で構成されたローラー等が挙げられる。より具体的には、例えば、回転可能に軸支された芯金と、芯金上に形成された樹脂層と、芯金に電圧を印加する電圧印加部とを備えたもの等が挙げられる。このような帯電ローラーを備えた帯電部39は、電圧印加部によって、芯金に電圧を印加することによって、樹脂層を介して接触する感光体37の表面を帯電させることができる。
電圧印加部により帯電ローラーに印加される電圧は特に限定されないが、直流電圧のみであることが好ましい。帯電ローラーにより電子写真感光体に印加する直流電圧は、1000〜2000Vが好ましく、1200〜1800Vがより好ましく、1400〜1600Vが特に好ましい。交流電圧や直流電圧に交流電圧を重畳した重畳電圧を帯電ローラーに印加する場合より、帯電ローラーに直流電圧のみを印加する場合のほうが、感光層の磨耗量が少なくなる傾向がある。
また、帯電ローラーの樹脂層を構成する樹脂は、感光体37の周面を良好に帯電させることができれば特に限定されない。樹脂層に用いる樹脂の具体例としては、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン変性樹脂等が挙げられる。また、樹脂層には、無機充填材を含有させていてもよい。
露光部38は、いわゆるレーザー走査ユニットであり、帯電部39によって均一に帯電された感光体37の周面に、上位装置であるパーソナルコンピューター(PC)から入力された画像データに基づくレーザー光を照射し、感光体37上に静電潜像を形成する。現像部71は、静電潜像が形成された感光体37の周面にトナーを供給することで、画像データに基づくトナー像を形成させる。そして、このトナー像が中間転写ベルト31に1次転写される。クリーニング部は、中間転写ベルト31へのトナー像の1次転写が終了した後、感光体37の周面に残留しているトナーを清掃する。クリーニング部によって清浄化処理された感光体37の周面は、新たな帯電処理のために帯電部39へ向かい、新たな帯電処理が行われる。
中間転写ベルト31は、無端状のベルト状回転体であって、表面(接触面)側が各感光体37の周面にそれぞれ当接するように駆動ローラー33、従動ローラー34、バックアップローラー35、及び1次転写ローラー36等の複数のローラーに架け渡されている。また、中間転写ベルト31は、各感光体37と対向配置された1次転写ローラー36によって感光体37に押圧された状態で、複数のローラーによって無端回転するように構成されている。駆動ローラー33は、ステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、中間転写ベルト31を無端回転させるための駆動力を与える。従動ローラー34、バックアップローラー35、及び1次転写ローラー36は、回転自在に設けられ、駆動ローラー33による中間転写ベルト31の無端回転に伴って従動回転する。これらのローラー34,35,36は、駆動ローラー33の主動回転に応じて中間転写ベルト31を介して従動回転するとともに、中間転写ベルト31を支持する。
1次転写ローラー36は、1次転写バイアス(トナーの帯電極性とは逆極性)を中間転写ベルト31に印加する。そうすることによって、各感光体37上に形成されたトナー像は、各感光体37と1次転写ローラー36との間で、駆動ローラー33の駆動により矢符(反時計回り)方向に周回する中間転写ベルト31に重ね塗り状態で順次転写(1次転写)される。
2次転写ローラー32は、トナー像と逆極性の2次転写バイアスを用紙Pに印加する。それによって、中間転写ベルト31上に1次転写されたトナー像は、2次転写ローラー32とバックアップローラー35との間で用紙Pに転写され、これによって、用紙Pにカラーの転写画像(未定着トナー像)が転写される。
定着部4は、画像形成部3で用紙Pに転写された転写画像に定着処理を施すものであり、通電発熱体により加熱される加熱ローラー41と、この加熱ローラー41に対向配置され、周面が加熱ローラー41の周面に押圧当接される加圧ローラー42とを備えている。
そして、画像形成部3で2次転写ローラー32により用紙Pに転写された転写画像は、当該用紙Pが加熱ローラー41と加圧ローラー42との間を通過する際の加熱による定着処理で用紙Pに定着される。そして、定着処理の施された用紙Pは、排紙部5へ排紙されるようになっている。また、本実施形態のカラープリンター1では、定着部4と排紙部5との間の適所に搬送ローラー6が配設されている。
排紙部5は、カラープリンター1の機器本体1aの頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ51が形成されている。
カラープリンター1は、以上のような画像形成動作によって、用紙P上に画像形成を行う。そして、上記のようなタンデム方式の画像形成装置では、像担持体として、第1の実施形態に係る電子写真感光体が備えられているので、露光メモリーを抑制し、良好な画像を形成することができる。
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
〔感光体作成〕
表1に示す種類及び量のフタロシアニン系顔料、正孔輸送材料と、電子輸送材料、結着樹脂(粘度平均分子量30000)100質量部をテトラヒドロフラン800質量部とともにボールミルにいれ、50時間混合して分散させて単層感光体用塗布液を作成した。次いで、この塗布液をφ30のアルミニウム素管上にディップコート法により塗布し、その後100℃で40分間熱風乾燥し、感光層膜厚20μmの感光体を得た。
なお、電荷発生材料(CGM)、正孔輸送材料(HTM)、電子輸送材料(ETM)及び結着樹脂はそれぞれ下記したものを用いた。
<電荷発生材料(CGM)>
CG1: x-HPc(x型無金属フタロシアニン)
CG2: y-TiOPc(y型オキソチタニルフタロシアニン)
<正孔輸送材料(HTM)>
HT1:
Figure 0006172921
HT2:
Figure 0006172921
HT3:
Figure 0006172921
HT4:
Figure 0006172921
<電子輸送材料(ETM)>
ET1:
Figure 0006172921
ET2:
Figure 0006172921
ET3:
Figure 0006172921
ET4:
Figure 0006172921
<結着樹脂>
R1:BisE単位からなるポリカーボネート樹脂。
Figure 0006172921
R2:BisE(85)BP(15)共重合体。
Figure 0006172921
R3:BisA(80)BP(20)共重合体。
Figure 0006172921
R4:BisE単位からなるポリカーボネート樹脂と、BisZ単位からなるポリカーボネート樹脂との混合物。混合比(質量比)、BisE/BisZ=60/40。
Figure 0006172921
R5:BisB単位からなるポリカーボネート樹脂。
Figure 0006172921
R6:BisC単位からなるポリカーボネート樹脂。
Figure 0006172921
R7: BisE(85)BP(15)共重合体/BisZ単位からなるポリカーボネート樹脂=50/50(質量比)。
Figure 0006172921
R8: BisA(80)BP(20)共重合体/BisZ単位からなるポリカーボネート樹脂=50/50(質量比)。
Figure 0006172921
R9:以下の構造単位からなるポリカーボネート樹脂/BP単位からなるポリカーボネート樹脂=80/20(質量比)。
Figure 0006172921
R10: 以下の各構造単位からなるポリカーボネート樹脂=80/20(質量比)。
Figure 0006172921
R11:BisAP構造単位からなるポリカーボネート樹脂/BisE構造単位からなるポリカーボネート樹脂/BisZ構造単位からなるポリカーボネート樹脂=50/30/20(質量比)
Figure 0006172921
R12:BisZ単位からなるポリカーボネート樹脂。
Figure 0006172921
R13: BisZ構造単位からなるポリカーボネート樹脂/BP単位からなるポリカーボネート樹脂=80/20(質量比)
Figure 0006172921
<黒ポチ評価方法>
クリーニングブレードを除去した京セラドキュメントソリューションズ製「FS−5300DN」に感光体を搭載し、40℃、90%Rhの環境条件で、A4紙(富士ゼロックス製上質PPC用紙)を5000枚連続印刷した。
その後、6時間放置した後、A4紙の白紙原稿を印字して、そのA4紙上に発生した黒点の発生数を計数するとともに、下記基準に準じて評価した。
○:A4紙1枚あたりに黒点の発生が30個未満である。
×:A4紙1枚あたりに黒点の発生が30個以上である。
<メモリー評価方法>
クリーニングブレードを除去した京セラドキュメントソリューションズ製「FS−5300DN」に感光体を搭載し、25℃、45%Rhの環境条件で、4%印字原稿をA4用紙(富士ゼロックス製上質PPC用紙)を5000枚連続印刷した。
その後、A4紙の白紙3枚べた3枚白紙3枚を連続印刷し、べた3枚目とべた後の白紙3枚目の電位差を測定した。
○:50V未満 ×:50V以上
表1に上記方法で作製した感光体を用いた黒ポチ及びメモリーの評価結果について示す。
Figure 0006172921
本発明の実施態様1である実施例1〜21の単層型電子写真感光体を使用した場合、黒ポチのない良好な画像を得ることができ、メモリーによる電位を低く抑えることができる。これに対し、比較例1及び2によれば、感光層における電荷輸送材料の含有量が多すぎる場合、たり、メモリーによる電位を低く抑えることはできるが、黒ポチが多く発生することが分かる。また、比較例3によれば、感光層における電荷輸送材料の含有量が少なすぎる場合、黒ポチの発生を抑制できても、メモリーによる電位が上昇してしまうことが分かる。更に、比較例4及び5に示すように、一般式(1)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート樹脂を含有しない結着樹脂を用いた場合においては、いずれも黒ポチが多く発生した。

Claims (2)

  1. 支持基体上に少なくとも電荷発生材料、電荷輸送材料、及び結着樹脂からなる単層型の感光層を備える電子写真感光体であって、前記電荷発生材料がフタロシアニン系顔料であり、前記感光層中における電荷輸送材料は正孔輸送材と電子輸送材からなり、その総量が前記結着樹脂100質量部に対して40〜90質量部であるとともに、前記結着樹脂が下記R4もしくはR9で表されるポリカーボネート樹脂であり、
    ローラークリーニングシステムを用いない乾式現像に適用することを特徴とする電子写真感光体。
    R4:BisE単位からなるポリカーボネート樹脂と、BisZ単位からなるポリカーボネート樹脂との混合物であり、混合比(質量比)はBisE/BisZ=60/40である。
    Figure 0006172921
    R9:以下の構造単位からなるポリカーボネート樹脂/BP単位からなるポリカーボネート樹脂=80/20(質量比)。
    Figure 0006172921
  2. 像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電するための帯電部と、
    帯電された前記像担持体の表面を露光して前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光部と、
    前記静電潜像をトナー像として現像するためのローラークリーニングシステムを用いない乾式現像を行う現像部と、
    前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写部と、を備え、
    前記感光体が請求項1に記載の感光体であり、前記帯電手段が正帯電方式であることを特徴とする画像形成装置。
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