JP5575050B2 - 正帯電型電子写真感光体、及び画像形成装置 - Google Patents
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このような構成によれば、直流電圧印加型接触帯電方式の帯電装置を備えた画像形成装置の像担持体として用いた場合、長期間にわたって、高画質な画像を形成することができる正帯電型電子写真感光体を提供することができる。
前記導電性基体は、電子写真感光体の導電性基体として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、導電性を有する材料で少なくとも表面部が構成されるもの等が挙げられる。すなわち、具体的には、例えば、導電性を有する材料からなるものであってもよいし、プラスチック材料等の表面を、導電性を有する材料で被覆されたものであってもよい。また、導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドニウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等が挙げられる。また、導電性を有する材料としては、前記導電性を有する材料を1種で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて、例えば、合金等として用いてもよい。また、前記導電性基体としては、上記の中でも、アルミニウム又はアルミニウム合金からなることが好ましい。そうすることによって、より長期間にわたって、より好適な画像を形成することができる感光体を提供することができる。このことは、感光層から導電性基体への電荷の移動が良好であることによると考えられる。
前記感光層としては、単層型の電子写真感光体の感光層として用いることができ、上述したように、感光層に含有される電子輸送剤として、上記式(1)又は上記式(2)で表される化合物を含むものであれば、特に限定されない。また、感光層の層構造としては、具体的には、例えば、上述したような、図1に示す感光層の構造等が挙げられる。
前記電荷発生剤としては、単層型の電子写真感光体の電荷発生剤として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、下記式(3)で表されるX型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)、Y型オキソチタニルフタロシアニン(Y−TiOPc)、ペリレン顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられる。
前記電荷輸送剤としては、単層型の電子写真感光体の感光層に含まれる電荷輸送剤として用いることができるものであれば、特に限定されない。また、電荷輸送剤としては、一般的に、正孔輸送剤と電子輸送剤とが挙げられる。
前記正孔輸送剤としては、単層型の電子写真感光体の感光層に含まれる正孔輸送剤として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、ベンジジン誘導体、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物等が挙げられる。この中でも、トリフェニルアミン系化合物が好ましく、下記式(4)で表されるトリフェニルアミン系化合物がより好ましい。
前記電子輸送剤としては、上記式(1)又は上記式(2)で表される化合物を含む。
前記結着樹脂としては、電子写真感光体の感光層に含まれる結着樹脂として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシアクリレート樹脂、ウレタン−アクリレート共重合樹脂等の光硬化性樹脂等が挙げられる。この中でも、ポリカーボネート樹脂が好ましい。また、前記結着樹脂としては、前記例示した各結着樹脂を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記感光体には、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、前記電荷発生剤、前記電荷輸送剤、及び結着樹脂以外の各種添加剤を含有してもよい。前記添加剤としては、具体的には、例えば、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、1重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー、界面活性剤、及びレベリング剤等が挙げられる。また、感光層の感度を向上させるために、例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
次に、電子写真感光体(単層型感光体)の製造方法について説明する。
前記電子写真感光体を備えるための画像形成装置としては、電子写真方式の画像形成装置であって、帯電装置として直流電圧印加型接触帯電方式の帯電装置を備えたものであれば、特に限定されない。
(感光体の製造)
電荷発生剤として、下記式(3)で表されるX型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)を5質量部と、正孔輸送剤として、下記式(4)で表されるトリフェニルアミン系化合物を50質量部、電子輸送剤として、下記式(1−1)で表される化合物を35質量部、結着樹脂として、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量50,000)を100質量部とを、テトラヒドロフラン800質量部の中に添加した。そして、ボールミルを用いて、50時間、混合・分散処理を行った。そうすることによって、感光層用の塗布液が得られた。なお、下記式(1−1)で表される化合物は、上記式(5)及び式(6)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(1−2)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(1−2)で表される化合物は、上記式(5)及び式(6)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(1−3)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(1−3)で表される化合物は、上記式(5)及び式(6)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(1−4)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(1−4)で表される化合物は、上記式(5)及び式(6)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(1−5)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(1−5)で表される化合物は、上記式(5)及び式(6)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(2−1)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(2−1)で表される化合物は、上記式(7)及び式(8)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(2−2)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(2−2)で表される化合物は、上記式(7)及び式(8)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(2−3)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(2−3)で表される化合物は、上記式(7)及び式(8)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(2−4)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(2−4)で表される化合物は、上記式(7)及び式(8)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(2−5)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。なお、下記式(2−5)で表される化合物は、上記式(7)及び式(8)に示す反応式に基づいて合成することができる。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(9)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。
電子輸送剤として、上記式(1−1)で表される化合物の代わりに、下記式(10)で表される化合物を用いること以外、実施例1と同様である。
実施例1〜10、及び比較例1,2に係る電子写真感光体を、以下の方法により評価した。
まず、得られた電子写真感光体を、帯電ローラーを備えた接触帯電方式の帯電装置に改造したプリンタ(京セラミタ株式会社製のFS−5300DN)に搭載し、画像形成装置を得た。その際、前記帯電装置は、前記帯電ローラーに直流電圧を印加して、感光体の表面の電位が600Vになるように設定して、前記感光体を帯電させた。
また、上記画像形成装置を用いて、10mm×10mmベタ画像部と、3mm程度の大きさのアルファベットと、ハーフトーン部とを有する画像を、1時間、耐久印刷した。その耐久印刷後に得られた画像を目視で確認した。
12 導電性基体
14 感光層
16 中間層
18 保護層
Claims (4)
- 像担持体と、前記像担持体の表面を帯電するための直流電圧印加型接触帯電方式の帯電装置と、帯電された像担持体の表面を露光して、前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光装置と、前記静電潜像をトナー像として現像するための現像装置と、前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写装置とを備える画像形成装置に備えられる像担持体として用いられる正帯電型電子写真感光体であって、
少なくとも導電性基体と感光層とを備え、
前記感光層が、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及び結着樹脂が同一層に含有される層であって、
前記正孔輸送剤として、下記式(4)で表されるトリフェニルアミン系化合物を含み、
前記電子輸送剤として、下記式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする正帯電型電子写真感光体。
[式(2)中、R1は、未置換若しくは置換の縮合複素環を有する基を示し、R2は、水素原子、未置換若しくは置換のアルキル基、未置換若しくは置換のアルコキシ基、未置換若しくは置換のアラルキル基、又は、未置換若しくは置換のアリール基を示す。] - 像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電するための帯電装置と、
帯電された像担持体の表面を露光して、前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光装置と、
前記静電潜像をトナー像として現像するための現像装置と、
前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写装置とを備え、
前記帯電装置が、直流電圧印加型接触帯電方式の帯電装置であり、
前記像担持体が、請求項1又は請求項2に記載の正帯電型電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記帯電装置が、前記像担持体の表面に接触する帯電ローラーを備え、前記帯電ローラーに直流電圧のみを印加する請求項3に記載の画像形成装置。
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