JP2005062221A - 単層型正帯電電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】正帯電の電子写真プロセス速度が100mm/秒以上で、スコロトロン帯電器を備える電子写真装置に搭載される電子写真感光体であって、結着樹脂、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および電荷発生物質を単一層に含む単層型正帯電感光体において、前記正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルが前記電荷発生物質のイオン化ポテンシャルより0.30eV以上大きい単層型正帯電電子写真感光体とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真方式のプリンター、複写機、ファクシミリなどに用いられる電子写真感光体に係り、詳しくはスコロトロン帯電器を有する電子写真装置に組込まれて使用される単層型正帯電電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、製造コストが安く、公害や環境汚染も防止できることから、種々の有機光導電性物質を用いた電子写真感光体の研究、開発が活発に行われ、実用化されている。最近の感光体では、光感度および耐久性といった性能を満足させるために、感光層を、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに機能分離して基体上に積層させた感光体が主流となっている。中でも有機顔料を電荷発生物質として蒸着層または樹脂層中に分散させて電荷発生層とし、有機低分子化合物を電荷輸送物質として樹脂中に溶解または分散させて電荷輸送層とした積層型有機感光体が数多く提案されている。
【0003】
一方、近年の技術の進歩により電子を効率よく輸送させ得る電子輸送性物質が開発されたことから、電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質、結着樹脂等の各機能材料を単一層に含有させた感光層を有する単層型有機感光体が製品化されるようになった。単層型有機感光体は、前記積層型感光体に比べると、オゾンやNOx発生量の少ない正帯電プロセス用感光体とすることが比較的容易であり、また、静電潜像の解像度も良好なことなどから、この正帯電単層型有機感光体は、正帯電方式の電子写真装置に搭載すると、低オゾン排出量および良好な画像品質を可能にする点で優れているために、最近特に注目をあびている。その結果、単層型正帯電感光体の技術開発がいっそう活発に行われるようになり、様々な角度から、さらなる特性改善を目的とした検討が行われている。
【0004】
市場が電子写真感光体に要求する電子写真特性上の課題およびその他の課題には、デジタル型複写機プロセスへの適合、フルカラー画像形成プロセスへの適合、高速電子写真装置への適合並びにプリントコストの低減等が挙げられる。電子写真装置の技術的発展により、もはや前述した積層型、単層型のいずれの電子写真感光体であろうと、前記各要求課題に適合した感光体を実現し得ない限り、市場に受け入れられることは難しくなりつつある。
【0005】
電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および結着樹脂を単一層に含有させた単層型有機感光体は、前述のように、積層型の感光体に比較して解像度の点については優位にあるものの、他の特性、例えば、光感度の点では劣位にあるとされている。しかし、前記光感度の点も、近年の機能材料の高性能化により、単層型は積層型のものに漸近してきている。その結果、単層型感光体においても、高光感度を必要とするデジタルタイプの複写機や、フルカラープロセスに適用されるようになり始めてきたが、まだ、搭載する正帯電方式の装置自体の機種数が少ないので、積層型に比較すると少ないのが実情である。
【0006】
その理由としては、スコロトロンなどの帯電装置により負帯電させた積層型有機感光体の方が、同じく正帯電させた単層型有機感光体よりも、高速なプロセス周速において初期より安定した帯電電位を得ることが可能であり、しかも、その帯電位の繰り返し安定性にも優れていることにあると考えられている。さらに、積層型は装置のプロセス周速が速くなるほど、前記帯電位の繰り返し安定性が単層型よりいっそう高くなる点も有利に働いていると考えられる。
【0007】
なお、電子写真装置(スコロトロン帯電器を備える)に搭載される単層型正帯電電子写真感光体であって、この感光体が結着樹脂、正孔輸送性物質、電子輸送性物質、電荷発生物質を単一層に含む感光層を備え、前記正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルが前記電荷発生物質のイオン化ポテンシャルより大きい材料を有する感光体を備えただけの電子写真装置については公知である(特許文献1の図3およびその関連説明)。しかし、前記文献には高速プロセスとの関連については記載がない。さらに、正帯電に関連する公知文献としては、下記特許文献2、3等がある。
【0008】
一般的には、電子写真装置において、地カブリが少なくかつ粒状性の良い高画質を得るためには、いかなる電子写真装置(高速でも低速でも)に搭載しても、電子写真感光体の帯電電位に関しては均一かつ安定的であることが好ましい。さらにこれに加えて、デジタル方式の複写機、フルカラー画像を扱う電子写真装置においては、最近、特に電子写真プロセスの高速化とファーストプリント時間の短縮化への要求が強くなっている。これに伴い、前記帯電特性の安定化、均一性に関する要求仕様も益々厳しくなってきた。具体的にはファーストプリント時間の短縮化、すなわち、高速の電子写真プロセスにおいても感光体ドラムが一回転目から均一かつ高電位(負帯電では負電位を絶対値とする)で安定した帯電特性を満足することが重要視され、要求されるのである。またさらには前サイクルにおける露光、現像、転写などのプロセスの履歴により、帯電特性が悪化することのない感光体が望まれるのである。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−5396号公報
【特許文献2】
特開平8−146631号公報
【特許文献3】
特開2002−244319号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際には、100mm/秒以上の高速で動作する電子写真プロセスの場合にも、従来の単層型と積層型で比較してみると、感光体についての第一回転目と第二回転目の帯電電位の差は、単層型正帯電の電位差の方が積層型より大きい場合が多いのである。さらに前述のような100mm/秒以上の高速プロセスで比較した繰り返し帯電特性の安定性に関しても、単層型正帯電感光体は積層型負帯電感光体に比して劣っていると言わざるを得ないのが実情であった。
【0011】
そこで、単層型正帯電感光体を用いた高速の電子写真装置において、前述のように感光体が安定した高電位に正帯電されることが困難ということの原因を調べたところ、単層型正帯電感光体には次のような問題があり、この問題を解決する必要のあることがわかった。
【0012】
すなわち、単層型正帯電感光体は前述のように単一のバインダ樹脂層中に電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質等が共存する材料構成を有している。正帯電プロセスでは、負帯電プロセスに比べて酸化作用の非常に強いオゾンやNOxの発生量が元来少ないが、少量のオゾンやNOxによる酸化作用を受けた場合でも、正帯電単層感光体は、感光体の帯電および光減衰特性に及ぼす影響度の極めて大きい無金属またはチタニルフタロシアニンのようなフタロシアニン系電荷発生物質が感光層の表面に存在し、酸化作用を受けて劣化するので、積層型負帯電感光体に比較して安定した帯電特性を得ることが難しいのである。しかも、前記フタロシアニン系電荷発生物質に対する有効な酸化防止材料は知られていない。
【0013】
一方、積層型負帯電感光体では、スコロトロン帯電器により負帯電時に発生するオゾンガスの量が正帯電時に比べておおよそ10倍以上多いと言われており、さらに、このオゾンの生成に伴い、オゾンと大気中の窒素とが反応してNOXガスが生成される。(但し、NOXガスの生成量やその帯電極性依存性についての測定例はない。)しかしながら、電荷発生物質を含む電荷発生層は、厚みのある電荷輸送層で覆われることにより、オゾンから離れた下層に位置する構成になっているので、前記電荷発生物質に対してオゾンやNOxの酸化作用の影響が現れるまでに相当の期間がかかる。さらに、電荷輸送層中の電荷輸送材料(正孔輸送性材料、電子輸送性材料)についてもオゾンやNOx酸化により劣化すれば、帯電および光減衰特性に悪影響があるものの、前記電荷輸送材料に対する酸化防止材には優れたものが多く知られており、酸化防止が有効に作用するので、前記帯電および光減衰特性への影響は小さい。その結果、積層型感光体は、前記単層型感光体に比べて、高速プロセスにおいても安定した帯電特性が得られるのである。
【0014】
また、感光体に高い正帯電電位を印加するためには、帯電器にも高電圧を印加する必要がある。スコロトロン帯電器では電子写真プロセス速度が高速になると、そのプロセス速度に比例してスコロトロンに印加する電圧も高くする必要がある。この高い印加電圧により帯電に寄与する正の荷電単体が多く生成され、感光体表面に移動して所望の帯電電圧に帯電される。しかし、前記スコロトロンに対する高い印加電圧は同時に感光体の帯電に好ましくない物質、例えばオゾンやNOxなどの生成量も増加させることになる。その結果、高速なプロセス(特に100mm/秒以上)で必要な高い帯電電位を得ようと、より高電圧をスコロトロンに印加すればするほど、オゾンやNOxなどの発生もより多くなり、感光体表面へのダメージもより多くなって高電圧を印加しても期待するほどの高帯電特性が安定して
得られないことが分かった。さらに、スコロトロンへの印加電圧を高くすると、その電源のコストアップにつながるという問題もある。
【0015】
本発明は以上説明したの点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プロセス速度が100mm/秒以上で、スコロトロン帯電器を備える正帯電方式の電子写真装置に搭載される場合にも、発生したオゾンやNOxの酸化作用による感光体の帯電および光減衰特性への影響を小さくして、所要の正の高帯電電位を安定的に得られる感光層材料を有する単層型正帯電電子写真感光体を提供することであり、さらに、感光体の一回転目から有効な正帯電電子写真プロセスを備えた電子写真装置に搭載することのできる単層型正帯電電子写真感光体を提供することであり、またさらには、スコロトロン帯電器用の電源のコストアップを避けることのできる単層型正帯電電子写真感光体を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明によれば、本発明の目的は、正帯電の電子写真プロセス速度が100mm/秒以上で、スコロトロン帯電器を備える電子写真装置に搭載される電子写真感光体であって、結着樹脂、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および電荷発生物質を単一層に含む単層型正帯電感光体において、前記正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルが前記電荷発生物質のイオン化ポテンシャルより0.30eV以上大きい単層型正帯電電子写真感光体とすることにより、達成される。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、電子写真感光体の一回転目から電子写真プロセスとして有効にする機構を備える電子写真装置に搭載する請求項1記載の単層型正帯電電子写真感光体とすることが好ましい。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、電子輸送性物質がアゾキノン化合物である請求項1または2記載の単層型正帯電電子写真感光体とするとが好ましい。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、電荷発生物質がX型無金属フタロシアニンである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単層型正帯電電子写真感光体とすることがより好ましい。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、正孔輸送性物質が2種以上の有機化合物を含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の単層型正帯電電子写真感光体とすることが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
(層構成)
本発明にかかる単層型正帯電電子写真感光体の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の単層型正帯電電子写真感光体の一実施例を示す要部断面図で、1は導電性支持体、2は中間層、3は感光層であり、中間層は必要に応じて設けられる。感光層3は単層で電荷発生機能と電荷輸送機能の両機能を有する単層型感光層である。
【0022】
(導電性支持体)
導電性支持体(または基体とも称す)1は、感光体の電極としての役目と同時に感光層の支持体となっており、円筒状、板状、フィルム状のいずれでも良く、材質的にはアルミニウムおよびその合金、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属を使用できるが、中でもアルミニウム系合金が最も一般的である。
【0023】
(中間層)
中間層2は、樹脂を主成分とする層やアルマイト等の酸化皮膜からなり、導電性支持体から感光層への不要な電荷の注入防止、前記支持体表面の欠陥被覆、前記支持体と感光層との接着性の向上等の目的で必要に応じて設けられる。本発明における中間層に用いられる結着樹脂としては、塩化ビニルと酢酸ビニルとその他の樹脂成分の共重合体、または、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、メタクリル酸エステルの重合体およびこれらの共重合体などを1種または、2種以上適宜組み合わせて使用することが可能である。
【0024】
さらに、本発明における中間層には、金属酸化物微粒子として酸化チタンを含有させることが可能であるが、その他に酸化ケイ素(シリカ)、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム等の金属酸化物または硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の金属硫酸塩、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の金属窒化物等の微粒子またはそれらの混合微粒子を併せて含有させてもよい。これらの含有量は、層を形成できる範囲で任意に設定できる。
【0025】
結着樹脂を主成分とする中間層の場合、正孔輸送性の付与、電荷トラップの低減等を目的として、正孔輸送性物質を含有させることができる。正孔輸送性物質の含有量は、中間層の固形分に対して、0.1〜60重量%、好適には、5〜40重量%である。また、必要に応じて、電子写真特性を著しく損なわない範囲で、その他公知の添加剤を含有させることもできる。これらの中間層は、一層でも用いられるが、異なる種類の層を二層以上積層させて用いてもよい。中間層の膜厚は、中間層の配合組成にも依存するが、繰り返し連続使用したとき残留電位が増大するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定できる。
【0026】
(感光層)
感光層3は、主として、電荷発生物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および結着樹脂からなる単層構造である。電荷発生物質としては、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属錯塩アゾ顔料、ピラゾロンアゾ顔料、チアゾールアゾ顔料などに代表されるアゾ系顔料、ペリレン酸無水物およびペリレン酸イミド等に代表されるペリレン系顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体等に代表されるアントラキノン系又は多環キノン系顔料、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、無金属ナフタロシアニン等に代表されるフタロシアニン系顔料等を挙げる事ができ、これら電荷発生物質を単独または、2種以上を組み合わせて使用することが可能である。特に、本発明の単層型感光層には、フタロシアニン系顔料が好ましく、X型無金属フタロシアニン、α型チタニルフタロシアニン、β型チタニルフタロシアニン、Y型チタニルフタロシアニン、アモルファスチタニルフタロシアニン、特開平8−209023号公報に記載のCuKα:X線回折スペクトルにてブラッグ角2θが9.6°を最大ピークとするチタニルフタロシアニンを用いると感度、耐久性および画質の点で著しく改善された効果を示す。電荷発生物質の含有量は、感光層の固形分に対して、0.1〜20重量%、好適には、0.5〜10重量%である。
【0027】
電荷発生物質がX型無金属フタロシアニン(イオン化ポテンシャルは4.99eV)の場合、正孔輸送性物質としては、粉末状態において測定したイオン化ポテンシャルが5.3eV位よりも大きければ特に制限はない。例えばヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、ピラゾロン化合物、オキサジアゾール化合物、オキサゾール化合物、アリールアミン化合物、ベンジジン化合物、スチルベン化合物、スチリル化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等を使用することができ、これら正孔輸送性物質を単独または、2種以上を組み合わせて使用することが可能である。但し、電荷発生物質がX型無金属フタロシアニン(イオン化ポテンシャルは4.99eV)の場合、複数組合せて用いる正孔輸送性物質のそれぞれについて必ず粉末状態において測定したイオン化ポテンシャルが5.3eV位よりも大きくなければならない。本発明において用いられる正孔輸送性物質としては、光照射時に発生する正孔の輸送能力が優れているほか、電荷発生物質との組み合せに好適なものが好ましい。正孔輸送性物質の含有量は、感光層の固形分に対して、5〜80重量%、好適には、10〜60重量%である。
【0028】
電子輸送性物質としては、特に制限はないが、無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水琥珀酸、無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、フタルイミド、4−ニトロフタルイミド、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、クロラニル、ブロマニル、o−ニトロ安息香酸、マロノニトリル、トリニトロフルオレノン、トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、チオピラン系化合物、キノン系化合物、ベンゾキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、スチルベンキノン系化合物、アゾキノン系化合物等の電子輸送性物質(アクセプター性化合物)を使用することができ、これら電子輸送性物質を単独または、2種以上組み合わせて使用することが可能である。電子輸送性物質の含有量は、感光層の固形分に対して、1〜50重量%、好適には、5〜40重量%である。
【0029】
結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、メタクリル酸エステルの重合体およびこれらの共重合体などの樹脂を単独、もしくは2種以上を適宜組み合せて使用することが可能である。また、分子量の異なる同種の樹脂を混合して用いてもよい。結着樹脂の含有量は、感光層の固形分に対して、10〜90重量%、好適には、20〜80重量%である。感光層の膜厚は実用的に有効な表面電位を維持するためには3〜100μmの範囲が好ましく、より好適には10〜50μmである。
【0030】
これらの感光層中には、耐環境性や有害な光に対する安定性を向上させる目的で、酸化防止剤や光安定剤などの劣化防止剤を含有させることもできる。このような目的に用いられる化合物としては、トコフェロールなどのクロマノール誘導体およびエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハイドロキノン誘導体、エーテル化化合物、ジエーテル化化合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、チオエーテル化合物、フェニレンジアミン誘導体、ホスホン酸エステル、亜リン酸エステル、フェノール化合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物等が挙げられる。また、感光層中には、形成した膜のレベリング性の向上や潤滑性の付与を目的として、シリコーンオイルやフッ素系オイル等のレベリング剤を含有させることもできる。
【0031】
さらに、摩擦係数の低減、潤滑性の付与等を目的として、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム等の金属酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の金属硫酸塩、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の金属窒化物等の微粒子、または、4フッ化エチレン樹脂等のフッ素系樹脂、フッ素系クシ型グラフト重合樹脂等の微粒子を含有してもよい。
【0032】
(形成方法)
感光体の各層を塗布によって形成する場合は、上記構成材料を適当な溶剤とともに、サンドグラインドミル、ペイントシェーカー、ボールミル、超音波分散等の公知の方法により、溶解、分散させ、塗布液を作製し、浸漬塗布、スプレー塗布、ブレード塗布、ロール塗布、スパイラル塗布、スライドホッパ塗布等の公知の塗布方法により形成したのち、乾燥すればよい。
【0033】
塗布液を作製するための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能である。中間層塗布液に用いられる有機溶剤としては、特に制限はないが、一般的にはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケトン系溶剤を単独または2種類以上を混合して用いることが有効であり、さらに、他の有機溶剤との混合も可能である。
【0034】
感光層塗布液に用いられる有機溶剤としては、種々の溶剤が使用でき、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類など、単独または2種類以上を混合して用いることができ、さらに、他の有機溶剤との混合も可能である。
【0035】
【実施例】
以下、本発明にかかる実施例について詳細に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されない。尚、本文中「部」とは「重量部」を、「%」は「重量%」をそれぞれ表す。以下、本発明が優れていることを実験例、比較実験例をとおして明らかにする。以下、説明に用いた正孔輸送性物質(1−1)〜(1−14)、電荷発生物質(1−15)、電子輸送性物質(2−1)、(2−2)の構造式を示す。
【0036】
【化1】
【0037】
【化2】
【0038】
【化3】
【0039】
構造式(1−1)〜(1−14)で示される正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルIP(eV)の値、また前記(1−1)〜(1−14)の各物質のイオン化ポテンシャルと、電荷発生物質である前記X型無金属フタロシアニン(1−15)のイオン化ポテンシャルIP(eV)との差ΔX(eV)を下記表1に示す。これら構造式(1−1)〜(1−15)で示される有機化合物のイオン化ポテンシャルIP(eV)の値は、理研計器(株)社製表面分析装置AC−1を用い、試料は粉体の状態で、光量10nW、計数時間10秒において測定した値である。
【0040】
【表1】
【0041】
(実験例1)
(塗布液の調製および感光層の形成)
下記表2に示す材料を適当な容器に秤量し電荷発生物質以外の各機能材料が完全に溶解するまで撹拌した。この液をサンドグラインドミルにより分散処理を行って調製した塗布液を用いてディッピング法により基体上に成膜し、100℃で60分乾燥して膜厚25μmの単層型感光層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0042】
【表2】
【0043】
(実験例2)
正孔輸送性物質に1−8を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0044】
(実験例3)
正孔輸送性物質に1−9を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0045】
(実験例4)
正孔輸送性物質に1−10を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0046】
(実験例5)
正孔輸送性物質に1−11を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0047】
(実験例6)
正孔輸送性物質に1−12を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0048】
(実験例7)
正孔輸送性物質に1−13を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0049】
(実験例8)
正孔輸送性物質に1−14を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0050】
(実験例9)
下記表3に示す材料を適当な容器に秤量し電荷発生物質以外の各機能材料が完全に溶解するまで撹拌した。この液をサンドグラインドミルにより分散処理を行って調製した塗布液を用いてディッピング法により基体上に成膜し、100℃で60分乾燥して膜厚25μmの単層型感光層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0051】
【表3】
【0052】
(実験例10)
材料の調合を表4のとおりとした以外は実験例9と同様とした。
【0053】
【表4】
【0054】
(実験例11)
材料の調合を表5のとおりとした以外は実験例9と同様とした。
【0055】
【表5】
【0056】
(比較実験例1)
正孔輸送性物質に1−1を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0057】
(比較実験例2)
正孔輸送性物質に1−2を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0058】
(比較実験例3)
正孔輸送性物質に1−3を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0059】
(比較実験例4)
正孔輸送性物質に1−4を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0060】
(比較実験例5)
正孔輸送性物質に1−5を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0061】
(比較実験例6)
正孔輸送性物質に1−6を用いた以外は実験例1と同様にし電子写真感光体を得た。
【0062】
(実験例12)
表6に示す材料を適当な容器に秤量し電荷発生物質以外の各機能材料が完全に溶解するまで撹拌した。この液をサンドグラインドミルにより分散処理を行って調製した塗布液を用いてディッピング法により成膜し、100℃で60分乾燥して膜厚25μmの単層型感光層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0063】
【表6】
【0064】
(比較実験例7)
表7に示す材料を適当な容器に秤量し電荷発生物質以外の各機能材料が完全に溶解するまで撹拌した。この液をサンドグラインドミルにより分散処理を行って調製した塗布液を用いてディッピング法により成膜し、100℃で60分乾燥して膜厚25μmの単層型感光層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0065】
【表7】
【0066】
(比較実験例8)
材料の調合を表8のとおりとした以外は比較実験例7と同様とした。
【0067】
【表8】
【0068】
(比較実験例9)
材料の調合を表9のとおりとした以外は比較実験例7と同様とした。
【0069】
【表9】
【0070】
(評価方法)
(帯電特性の測定方法)
ジェンテック社製(GENTEC CO.,LTD.)感光体ドラム特性測定システム「シンシア91(CYNTHIA 91)」を用いて以下の測定条件で帯電電位(Vs)の測定を行った。帯電電位(Vs)の測定は、周速100mm/秒で行った。帯電特性の測定直前まで電子写真感光体試料(直径30mmの円筒状)は暗中に静止しておいた。帯電特性の測定は各例において3回づつ行い、その平均値を帯電電位(Vs)とし、その測定結果を表10に示す。また、前記感光体試料の高帯電の得られ易さを調べるために、グリッド電圧Vgの750Vに対して、実際に測定された帯電電圧Vsとの差をδVsとして求め、表10に示した。
【0071】
(測定条件)
帯電装置…スコロトロン(ワイヤー印加電圧+6kV、グリッド印加電圧Vg(V)+750V)
露光装置…未使用
除電装置…未使用
測定項目…帯電器から45°の位置の暗部電位(帯電電位測定用プローブを配置)
周速 …100mm/秒
測定環境…ラボ環境で25℃/45%RH(空調を使用して制御した)
【0072】
【表10】
【0073】
表10から、電子輸送性物質が前記(2―1)で表されるアゾキノン化合物である場合、実験例1〜11では、グリッド電圧Vgと帯電電位の測定値Vsとの差・Vsは71V近傍の値をとりほぼ一定となっていることが分かる。詳細に見れば、実験例1〜8では、各正孔輸送性物質とX型無金属フタロシアニンとのイオン化ポテンシャルの差ΔXが、ΔX≧0.3eVを満たす正孔輸送性物質を単独で用いた場合であり、実験例9〜11ではΔX≧0.3eVを満たす2種類の正孔輸送性物質を混合して用いた場合であるが、いずれの場合も正孔輸送性物質がΔX≧0.3eVを満たせば、必ず、良好な帯電性の得られることが確認できる。
【0074】
一方、比較実験例1〜6から、δVsの値は71〜137Vの範囲でバラツキのあることが分かる。比較実験例6のようにΔXが0.28eVと0.30eVより小さくてもδVsの値が71と小さく、帯電性がよいものもあるが、比較実験例のグループ中でΔXとδVsの間に相関性は見られない。しかし、ΔX≧0.3eVを満たし、アゾキノンを用いる前述の実験例のグループでは、必ず、良好な帯電性の得られるという相関性がある。この相関性について、図2に示した。図2は本発明にかかる実験例と比較実験例に関して、δVs(V)を縦軸、ΔX(eV)を横軸にしてプロットしたグラフ図である。この図2からもΔX(eV)が0.3eV以上で、δVsの値が小さく、しかも値が小さい範囲にそろっていることが分かる。
【0075】
さらに、電子輸送性物質を前記(2―1)のアゾキノンから(2−2)のスチルベンキノンに変更した実験例12では、正孔輸送性物質がΔX≧0.3eVを満たしていても帯電性は相対的には悪いので、この結果からは電子輸送性物質として前記(2―1)のアゾキノンの方がよい。前記(2―1)のアゾキノン以外のアゾキノンについては、塩素基がフェニル基のパラ位に置換された前記(2―1)の構造式に対してオルト位、メタ位にそれぞれ置換された化4の構造式に示す各アゾキノン(2−1−1)、(2−1−2)やその他のアゾキノン(特開2003―5396号公報の段落0054以降に記載のアゾキノン)も用いることができる。他の電気特性等を併せて考慮すると、前記構造式(2―1)のアゾキノンが最も好ましい。また、比較実験例7〜9では一方の正孔輸送性物質がΔX≧0.3eVを満たし、もう一方が満たさない組合せの場合であるが、いずれか一方でも正孔輸送性物質がΔX≧0.3eVを満たさない場合のδVsは他の比較実験例と同様に100V前後と大きく帯電性が相対的には悪い。
【0076】
【化4】
【0077】
以上、本発明にかかる実施例に関し、実験例、比較実験例をとおして、電荷発生物質がX型無金属フタロシアニン、正孔輸送性物質がX型無金属フタロシアニンのイオン化ポテンシャルより0.30eV以上大きい(1−7)〜(1−14)に示す構造式を持つ化合物、電子輸送性物質が(2−1)に示す構造式を持つ化合物を有する単層型正帯電電子写真感光体について、正帯電の電子写真プロセス速度が100mm/秒以上で、スコロトロン帯電器を備える電子写真評価装置を用いて評価し、本発明が優れていることを明らかにしてきた。このように単一の光導電層を有する構造の電子写真感光体では、スコロトロン帯電装置により正極性の高い電位に帯電させる場合は、感光層に用いられる正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルと電荷発生物質のイオン化ポテンシャルとの差ΔX(eV)により帯電特性が強く影響を受けることが明らかである。従って、これらの電子写真感光体を、正極性の高い電位に安定的に帯電する為には、含有する正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルは電荷発生性質のイオン化ポテンシャルより大きく、かつその差を0.3eVよりも大きくすることが必須であり、2種以上混合する場合においても、それぞれの正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルを共に電荷発生物質のイオン化ポテンシャルより大きく、かつその差を0.3eVよりも大きくすることが必須である。
【0078】
なお、スコロトロン帯電器を用いて、単層型電子写真感光体に正帯電を印加する場合、電子写真感光体の帯電電位はグリッドの電位(Vg)と等しくなることが知られている。ただし、この場合の帯電電位はグリッドの直下に存在する電子写真感光体の帯電電位であり理想的な値である。実際の電子写真装置では電子写真感光体は円筒状であって、回転しており、帯電からある時間経過した後に現像プロセスに入るため、これに合わせて感光体の帯電電位を測定する場合も、帯電プロセス後、ある時間が経過した場合の表面電位を測定している。今回の測定では帯電器より回転方向に45°の位置に表面電位測定器を配置し、感光体の帯電電位Vsを測定した。この場合も、理想的にはVs=Vgであるが、実際には、時間の経過と共に、感光体の電荷暗減衰、漏れ光の影響や電荷注入と空間電荷の影響のため、測定帯電位Vsはグリッド電位より低下する。さらに、帯電器および帯電条件を一定とした場合には、プロセスの周速が早くなるに従って、単位時間あたりに感光体に降注ぐ荷電粒子の量(密度)は少なくなるという要因の影響もある。この結果、帯電電位がグリッド電位と等しくなるに必要充分な荷電粒子量(密度)を下回ると、感光体は所望の帯電電位を得られなくなる。便宜上、δVs=Vg−Vsで定義される電位差δVsを定めることとすれば、より理想的な感光体ではδVs≒0であり、δVsが大きいほど帯電性が劣位であり、理想的ではない感光体と言える。さて、単に電子写真感光体を高帯電電位にするには、帯電器または帯電器に与える電圧を高くすればよいが、電源のコストアップや、オゾンやNOxなど有害物質の増加を伴うデメリットが伴うことから、できるだけ、電子写真装置にとってコストアップとならないように、感光体側で、高速プロセスでも帯電特性の優れた電子写真感光体の提供は非常に有意義であり、このことを踏まえて本発明がなされたのである。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、正帯電の電子写真プロセス速度が100mm/秒以上で、スコロトロン帯電器を備える電子写真装置に搭載される電子写真感光体であって、結着樹脂、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および電荷発生物質を単一層に含む単層型正帯電感光体において、前記正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルが前記電荷発生物質のイオン化ポテンシャルより0.30eV以上大きい単層型正帯電電子写真感光体としたので、プロセス速度が100mm/秒以上で、スコロトロン帯電器を備える正帯電方式の電子写真装置に搭載される場合にも、発生したオゾン、NOxなどの酸化作用による感光体の電気特性への影響を小さくして、所要の正の高帯電電位を安定的に得られる感光層材料を有する単層型正帯電電子写真感光体を提供でき、さらに、感光体の一回転目から有効な正帯電電子写真プロセスを備えた電子写真装置に搭載することのできる単層型正帯電電子写真感光体を提供することができ、またさらにはスコロトロン帯電器用の電源のコストアップを避けることのできる単層型正帯電電子写真感光体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる単層型正帯電電子写真感光体の模式的断面図
【図2】本発明にかかる実験例と比較実験例のδVs(V)を縦軸、ΔX(eV)を横軸にしてプロットしたグラフ図
【符号の説明】
1 導電性基体
2 中間層
3 感光層
Claims (5)
- 正帯電の電子写真プロセス速度が100mm/秒以上で、スコロトロン帯電器を備える電子写真装置に搭載される電子写真感光体であって、結着樹脂、正孔輸送性物質、電子輸送性物質および電荷発生物質を単一層に含む単層型正帯電感光体において、前記正孔輸送性物質のイオン化ポテンシャルが前記電荷発生物質のイオン化ポテンシャルより0.30eV以上大きいことを特徴とする単層型正帯電電子写真感光体。
- 電子写真感光体の一回転目から電子写真プロセスとして有効にする機構を備える電子写真装置に搭載することを特徴とする請求項1記載の単層型正帯電電子写真感光体。
- 電子輸送性物質がアゾキノン化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の単層型正帯電電子写真感光体。
- 電荷発生物質がX型無金属フタロシアニンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単層型正帯電電子写真感光体。
- 正孔輸送性物質が2種以上の有機化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の単層型正帯電電子写真感光体。
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