まず、最初に本実施例の概要を説明するとすれば、その紙幣処理装置は、束搬送部、束集積部、束投出部、指定部及び制御部を有する。束搬送部は、結束帯で結束した結束紙幣を搬送する。束集積部は、束搬送部によって搬送された結束紙幣を順次集積する。更に、指定部は、ユーザ操作に応じてユーザ所望の指定束数を指定する。更に、制御部は、結束紙幣の束数が指定部によって指定された指定束数に到達すると、束集積部に集積された指定束数単位の結束紙幣を外部から取出可能な状態に投出すべく、束投出部を制御する。
この紙幣処理装置では、結束紙幣の束数が指定部によって指定された指定束数に到達すると、束集積部に集積された指定束数分の結束紙幣を外部から取出可能な状態に投出する。その結果、本実施例では、ユーザ所望の指定束数単位の結束紙幣を収集する際の作業性を大幅に改善できる。
図1は、実施例1の紙幣処理装置の外観構成を示す斜視図、図2は、実施例1の紙幣処理装置の内部構成を示す説明図である。
紙幣処理装置1は、紙幣分類ユニット2、紙幣結束ユニット3及び表示ユニット4を有する。紙幣分類ユニット2は、取引紙幣を連続入金し、これら入金した紙幣を紙幣種別毎に分類集積すると共に、その紙幣の入金枚数を紙幣種別毎に計数する。紙幣結束ユニット3は、紙幣分類ユニット2によって分類された特定金種の紙幣を所定枚数、例えば100枚単位で結束する。更に、表示ユニット4は、例えば、計数結果等の各種情報を表示する。
紙幣分類ユニット2は、ホッパ部11、繰出部12、紙幣搬送部13、分岐部13A、紙幣識別部14、紙幣反転部15、スタッカ16、第1リジェクト部17、紙幣搬送路18、検知センサ19及び第2リジェクト部20を有する。先ず、紙幣搬送路18は、第1搬送路18A、第2搬送路18B及び第3搬送路18Cを有する。第1搬送路18Aは、スタッカ16の上方位置に配置し、ホッパ部11と接続する。第2搬送路18Bは、スタッカ16の配置方向に折り返すように配置し、第1搬送路18Aと接続する。第3搬送路18Cは、第2搬送路18Bと接続すると共に、スタッカ16及び紙幣結束ユニット3内の結束用集積部21と接続する。尚、第2搬送路18Bは、第1搬送路18A及び第3搬送路18Cに接続する着脱可能なユニットで構成する。
ホッパ部11は、取引紙幣を紙幣搬送路18内に投入する投入口に相当する。繰出部12は、ホッパ部11に投入した取引紙幣を1枚単位で紙幣搬送路18上に繰り出す。紙幣搬送部13は、搬送ベルト等で構成し、繰出部12によって繰り出された紙幣を紙幣搬送路18上で搬送する。
分岐部13Aは、紙幣搬送路18上の分岐箇所に配置し、紙幣搬送路18上を搬送する搬送紙幣を、スタッカ16、結束用集積部21、第1リジェクト部17又は第2リジェクト部20に振り分ける。尚、分岐部13Aは、検知センサ19を通じて搬送紙幣の先端の進入を検知すると、図示せぬソレノイドが駆動することで搬送紙幣を振り分ける。更に、紙幣識別部14は、第1搬送路18A上に配置し、紙幣搬送部13によって搬送された紙幣の種別を識別する。尚、紙幣種別とは、例えば、ユーロ紙幣の場合、5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ及び500ユーロの7種類の金種の他に、真券・偽券を識別する真偽情報、正券・損券を識別する正損情報や、表裏を識別する表裏情報等がある。また、その他の通貨では、金種毎の新券・旧券を識別する刷版情報等もある。
また、紙幣反転部15は、第2搬送路18B上に配置し、紙幣識別部14の紙幣種別である表裏情報に基づき、紙幣反転部15の手前に設けられた分岐部13Aで搬送紙幣を反転ルート又は無反転ルートに振り分ける。更に、紙幣反転部15は、振り分けられた搬送紙幣の表面及び裏面の内、特定面に揃えて第3搬送路18Cに搬送する。尚、反転ルートでは、反転部材15A、図示せぬ搬送ベルト、搬送ベルトを駆動する駆動モータ及び、図示せぬガイド部を有する(特許第4119664号公報参照)。反転部材15Aは、紙幣の搬送方向に延在する曲面を有する。搬送ベルトは、一部が反転部材15Aの曲面に沿うようにして、反転部材15Aの長手方向に対して斜めに掛けられている。ガイド部は、搬送ベルト及び反転部材15Aで挟まれ、反転部材15Aの曲面に巻き付けられながら、反転部材15Aの長手方向に搬送される紙幣の表面を摺動案内する。
紙幣反転部15では、駆動モータで搬送ベルトが駆動されている状態で紙幣が搬送されると、紙幣が搬送ベルトと反転部材15Aとの間に挟まれ、搬送ベルトの移動に追従して搬送方向に移動する。この際、搬送ベルトは、反転部材15Aの長手方向に対して斜めに沿うように曲面に掛けられているため、紙幣は、曲面に巻き付けられながら搬送されると共に、自転しながら表裏反転される。また、表裏反転の際、ガイド部で紙幣の表面を摺動案内させることで、搬送途中における紙幣の動きを規制しながら紙幣を確実に表裏反転させることが可能になる。
紙幣反転部15は、例えば、搬送紙幣の表面を表面のまま、第3搬送路18Cに搬送する場合、無反転ルートを通じて紙幣反転部15の反転処理を実行することなく、表面のまま、搬送紙幣を第3搬送路18Cに搬送する。また、紙幣反転部15は、例えば、裏面の搬送紙幣を表面に反転して第3搬送路18Cに搬送する場合、反転ルートを通じて紙幣反転部15の長手反転処理を実行することで、裏面を表面に反転し、その搬送紙幣を第3搬送路18Cに搬送する。
また、スタッカ16は、設定中の紙幣種別毎に搬送紙幣を分類集積する第1スタッカ16A〜第4スタッカ16Dを有し、各スタッカ16内には、搬送紙幣を1枚単位で紙幣集積空間内の所定位置に集積する羽根車16Eを有する。
また、第1リジェクト部17は、2個配置し、スタッカ16及び紙幣結束ユニット3に対応する紙幣種別に該当しない紙幣をリジェクトする。尚、各第1リジェクト部17には、搬送紙幣を1枚単位で紙幣集積空間内の所定位置に集積する羽根車17Cを有する。また、検知センサ19は、紙幣搬送路18上の分岐箇所、合流箇所や装置間の連結箇所等の搬送紙幣の進入及び通過を検知する。また、第2リジェクト部20は、第3搬送路18Cの最終端に配置し、搬送紙幣を1枚単位で紙幣集積空間内の所定位置に集積する札たたきベルト20Aを配置している。
また、紙幣結束ユニット3は、紙幣搬送部13の他に、結束用集積部21、結束部22、束放出口23、端数返却口24、結束前搬送部25及び結束後搬送部26を有する。紙幣搬送部13は、紙幣分類ユニット2内部の紙幣搬送路18から本ユニット内へ特定金種紙幣を搬送する。更に、結束用集積部21は、紙幣結束ユニット3内の上下方向に三段配置され、その搬送された特定金種紙幣を分類集積する。
図3は、結束用集積部21の内部構成を示す説明図である。結束用集積部21は、集積空間31、ステージ部32、札たたきベルト33、進入検知センサ34及び寸法調整機構35を有する。集積空間31は、左右の側壁部31A及び背面壁部31Bで構成する。更に、ステージ部32は、図2に示すように、集積空間31内に昇降可能に配置し、搬送紙幣を集積する。尚、ステージ部32は、一番上に集積した紙幣の高さを一定に保持すべく、搬送紙幣を集積する都度、順次降下する。更に、札たたきベルト33は、集積空間31内に集積された搬送紙幣を整位する。更に、進入検知センサ34は、集積空間31内への搬送紙幣の進入を検知する。寸法調整機構35は、結束用集積部21に集積される紙幣の設定寸法に応じて集積空間31を調整する。
寸法調整機構35は、紙幣整理機構36及び短手調整機構37を有する。紙幣整理機構36は、集積設定中の設定紙幣の設定寸法に応じて集積空間31に集積する結束対象紙幣の長手方向を整位する。紙幣整理機構36は、左右のアーム部36A及びステッピングモータ36Bを有する。左右のアーム部36Aは、集積空間31内の側壁部31Aの端部に対して回動可能に配置し、集積空間31の内方向Yへ回動する。更に、ステッピングモータ36Bは、設定紙幣に応じた設定回動位置に左右のアーム部36Aを回動する。左右のアーム部36Aは、設定紙幣に応じて設定回動位置に回動した左右のアーム部36Aの先端部で、集積空間31内のステージ部32上に集積する集積紙幣の端面を叩き、集積紙幣の長手方向を整位する。
また、短手調整機構37は、集積空間31の背面壁部31Bを紙幣搬送の前後方向Xに移動可能にし、集積空間31に集積設定中の設定紙幣の短手寸法に応じて集積空間31の短手寸法を調整する。また、背面壁部31Bには、結束前搬送部25のハンド部41(図2参照)の集積空間31内への進入を可能とする、例えば、3個の切欠部31Cを有する。背面壁部31Bには、切欠部31Cを通じて進入したハンド部41が集積空間31内の結束対象紙幣の長手側を把持し、その把持した結束対象紙幣を集積空間31から引抜可能にすべく、その背面壁部31Bの下部を開閉可能なシャッタ構成としている。
また、結束部22は、これら3個の結束用集積部21の下方位置に配置し(図2参照)、結束用集積部21に分類集積する結束対象紙幣が所定枚数、例えば、100枚に到達した場合、その100枚の結束対象紙幣を結束帯で結束して、結束紙幣を作成する。更に、結束部22は、結束帯リール51、結束帯止め部52、旋回アーム53、カッタ部54、ヒータ部55及び印字部56を有する。結束帯リール51は、結束帯を収容する部位である。結束帯止め部52は、結束対象紙幣の結束位置を結束ステージ上の結束作業位置に位置決め配置した状態で、結束帯リール51から引き出した結束帯の先端を結束対象紙幣の結束位置に止める。尚、結束ステージとは、結束部22の結束作業領域に相当するものである。
また、旋回アーム53は、結束対象紙幣の結束位置に止めた結束帯を結束帯リール51から引き出し、引き出した結束帯を結束対象紙幣の結束位置に巻き付ける。カッタ部54は、結束対象紙幣の結束位置に巻き付けた結束帯の他端を切断する。ヒータ部55は、そのカッタ部54で切断した結束帯の他端を熱溶着する。印字部56は、結束帯リール51から引き出した結束帯に任意の文字を印字する。
また、束放出口23は、ホッパ部11近傍に配置し、結束部22によって結束された結束紙幣をオペレータ側に投出する投出口に相当する。更に、端数返却口24は、結束用集積部21の近傍に配置し、取引終了時に結束用集積部21に集積された端数紙幣をオペレータに放出する返却口に相当する。
また、結束前搬送部25は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣を結束部22又は端数返却口24に搬送する。結束前搬送部25は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣の内、100枚の結束対象紙幣の長手側を把持して、これら100枚の結束対象紙幣を結束部22内の結束ステージ上に搬送する。また、結束前搬送部25は、取引終了時に、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣の内、100枚に満たない端数紙幣を把持して、これら端数紙幣を端数返却口24へ搬送する。
更に、結束前搬送部25は、ハンド部41を備えた搬送ユニット42、水平移動機構43及び垂直移動機構44を有する。搬送ユニット42のハンド部41は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣の長手側を一括把持する。更に、水平移動機構43は、搬送ユニット42を前後方向(水平方向)に移動させる機構である。更に、垂直移動機構44は、搬送ユニット42を上下方向(垂直方向)に移動させる機構である。垂直移動機構44は、紙幣結束ユニット3内の下端から上端に到る垂直に設置されたガイド軸44Aと、このガイド軸44Aで案内して搬送ユニット42を昇降する駆動ベルト44Bとを有する。
また、搬送ユニット42は、水平移動機構43内の駆動ベルト43Aを通じて前進又は後退可能なハンド部41を備えている。ハンド部41は、例えば、上ハンド41Aの3本の把持爪及び、下ハンド41Bの3本の把持爪同士を対峙し、把持爪同士で結束用集積部21に集積された結束対象紙幣の長手側を把持する。尚、下ハンド41Bは、固定であるのに対し、上ハンド41Aは、駆動ベルト41Cを通じて上下動可能である。
搬送ユニット42は、上ハンド41A及び下ハンド41Bの把持爪同士で結束対象紙幣の長手側を把持し、把持した結束対象紙幣を結束部22内の結束ステージ上の作業準備位置又は端数返却口24に搬送する。結束前搬送部25は、搬送ユニット42を通じて100枚の結束対象紙幣の長手側を把持した状態で、結束部22内の結束ステージ上の作業準備位置に結束対象紙幣を搬送配置する。
また、結束後搬送部26は、結束部22内の結束対象紙幣を紙幣長手方向に把持搬送すると共に、結束部22によって結束された結束紙幣を束放出口23方向に搬送する。結束後搬送部26は、把持搬送部27及び放出搬送部28を有する。把持搬送部27は、結束前搬送部25によって結束対象紙幣を結束部22内の結束ステージ上に搬送した後、この搬送した結束対象紙幣の短手側を把持し、この把持した結束対象紙幣を紙幣長手方向に搬送する。その後、把持搬送部27は、結束部22によって結束された結束紙幣を把持して搬送する。
また、把持搬送部27は、搬送ユニット42を通じて100枚の結束対象紙幣の長手側を把持した状態で、結束部22内の結束ステージ上の作業準備位置で100枚の結束対象紙幣の短手側を把持する。尚、結束前搬送部25内の搬送ユニット42は、把持搬送部27による結束対象紙幣の短手側の把持動作に応じて、搬送ユニット42側で把持した結束対象紙幣の長手側の把持を開放し、待機位置に移動する。
更に、把持搬送部27は、紙幣の短手側を一括把持する上下ハンドの把持部27Aを有し、把持部27Aは、結束対象紙幣の結束位置を結束ステージ上の結束作業位置に位置決め配置すべく、結束対象紙幣を把持し、作業準備位置から結束対象紙幣の長手方向に結束対象紙幣を搬送する。
結束部22は、把持搬送部27の把持部27Aを通じて結束対象紙幣の短手側を把持した状態で、結束対象紙幣の結束位置を結束ステージ上の結束作業位置に位置決め配置すると、結束対象紙幣の結束位置に結束帯を結束する結束作業を実行する。
把持搬送部27の把持部27Aは、結束部22を通じて結束対象紙幣の結束動作が完了すると、この結束紙幣を作業準備位置に戻し、結束紙幣を放出搬送部28内の結束紙幣リフト部61内に搬送する。尚、把持搬送部27は、結束紙幣を結束紙幣リフト部61内に搬送すると、結束紙幣の短手側の把持を開放する。
尚、把持搬送部27は、結束前搬送部25によって結束部22内の結束ステージ22A上の作業準備位置に結束対象紙幣を搬送した後、この作業準備位置で結束対象紙幣の短手側を把持する(後述する図8(C)参照)。更に、結束前搬送部25は、把持搬送部27による結束対象紙幣の短手側の把持動作に応じて、結束対象紙幣の長手側の把持を開放する。作業準備位置とは、結束作業を実行する結束ステージ22A上の結束作業位置に対して結束対象紙幣の移動調整、すなわち結束対象紙幣長手方向への移動を開始する位置に相当する。また、結束作業位置は、結束対象紙幣に結束帯を結束する作業位置に相当する。
また、把持搬送部27は、結束部22の結束ステージ22A上の作業準備位置に結束対象紙幣を把持すると、結束ステージ22A上の結束作業位置に結束対象紙幣の結束位置を配置すべく、結束対象紙幣を結束対象紙幣の長手方向に移動調整する(後述する図8(E)参照)。尚、結束部22は、この結束作業位置に結束対象紙幣の結束位置を配置することで、同結束対象紙幣の結束位置に結束帯を巻回する。
更に、把持搬送部27は、結束部22を通じて結束ステージ22A上の結束作業位置で、結束対象紙幣の短手側が把持されたまま、結束対象紙幣の結束作業が完了すると、その結束紙幣を作業準備位置に搬送し(後述する図8(F)参照)、この結束紙幣を放出搬送部28内に搬送する。
また、放出搬送部28は、把持搬送部27によって把持搬送された結束紙幣を束放出口23に搬送する。放出搬送部28は、結束紙幣リフト部61、押出機構62及び放出保持機構63を有する。結束紙幣リフト部61は、把持搬送部27によって搬送された結束紙幣を紙幣結束ユニット3上部に搬送する。更に、押出機構62は、結束紙幣リフト部61によって紙幣結束ユニット3上部に搬送された結束紙幣を束放出口23方向(装置正面方向)に押し出す。更に、放出保持機構63は、押出機構62で装置正面に押し出された結束紙幣を集積すると共に、結束紙幣を投出する。
図4は、放出保持機構63の分解斜視図である。図4に示す放出保持機構63は、束集積部71及び束投出部72を有する。束集積部71は、結束紙幣ステージ71A及び開閉プレート71Bを有する。結束紙幣ステージ71Aは、束集積部71内に配置され、押出機構62によって押し出された結束紙幣を載置する。尚、結束紙幣ステージ71Aは、最上部の結束紙幣の高さが束集積部71内の特定位置に保持すべく付勢配置されるように、結束紙幣ステージ71Aの高さを調整する機構を有する。開閉プレート71Bは、束集積部71の上部開口部71Cを開閉するプレートに相当し、押出機構62によって結束紙幣が装置正面方向に押出されると、開閉プレート71Bの開動作に応じて当該結束紙幣を束集積部71内の結束紙幣ステージ71A上に落下する。尚、開閉プレート71Bは、バネ復帰力で閉動作を実行し、例えば、結束紙幣の自重で開動作を実行するようにしたが、これら開閉動作を駆動制御で行うようにしても良い。
また、束投出部72は、放出保持機構63内に対する束集積部71のロック状態を解除することで、束集積部71自体を装置正面パネル方向に押出し(後述する図12参照)、紙幣結束ユニット3の装置正面パネルから束集積部71自体を突出させる。
更に、束集積部71は、束集積部71の前後方向、すなわち押出動作方向に結束紙幣の短手側、更に、束集積部71の左右側面に結束紙幣の長手側を揃えた状態で結束紙幣が集積される。更に、束集積部71は、その側面部に取出開口部71Dを有し、取出開口部71Dから結束紙幣上の側面、すなわち結束帯の印字内容を目視できる構成としている。尚、取出開口部71Dは、紙幣長手方向から結束紙幣を取り出すことができるため、紙幣短手方向からに比べ、束集積部71から結束紙幣を取り出し易くしている。
図5は、紙幣処理装置1の内部構成を示すブロック図である。図5に示す紙幣処理装置1は、紙幣識別部14、スタッカ側メカ機構110、結束側メカ機構120、操作部130、表示制御部140、駆動制御部150、寸法調整駆動制御部160及び制御部170を有する。スタッカ側メカ機構110は、紙幣分類ユニット2内部のメカ機構に相当し、繰出部12、紙幣搬送部13、分岐部13A、紙幣反転部15、羽根車16E(17C)及び検知センサ19を有する。
更に、結束側メカ機構120は、紙幣結束ユニット3内部のメカ機構に相当し、紙幣搬送部13、分岐部13A、検知センサ19、結束部22、結束前搬送部25、結束後搬送部26、札たたきベルト33及び寸法調整機構35を有する。尚、結束後搬送部26は、把持搬送部27、放出搬送部28及び束投出部72を有し、寸法調整機構35は、紙幣整理機構36及び短手調整機構37を有する。
束投出部72は、束集積部71に集積された結束紙幣の束数が指定束数に到達すると、束集積部71自体を紙幣結束ユニット3の装置正面パネル方向に押出し、束集積部71自体を装置正面パネルから突出させる。尚、操作部130は、様々なコマンドを入力し、例えば、指定部131及び投出ボタン132を有する。指定部131は、束集積部71を装置正面パネルから突出させる際の束数を指定束数として指定すると共に、指定束数の投出回数をもユーザ側で指定できる。また、指定部131では、投出する束のトータル投出束数もユーザ側で指定できる。更に、投出ボタン132は、束投出部72による束集積部71の突出動作を起動する。
表示制御部140は、表示ユニット4を表示制御する。駆動制御部150は、スタッカ側メカ機構110及び結束側メカ機構120を駆動制御する。駆動制御部150は、紙幣識別部14によって識別された搬送紙幣の紙幣種別を取得すると、紙幣搬送路18を搬送中の搬送紙幣がスタッカ16、又は結束用集積部21に設定中の紙幣種別(集積紙幣)の場合に、この搬送紙幣を該当スタッカ16、又は結束用集積部21に分類集積すべく、紙幣搬送部13及び分岐部13Aを駆動制御する。
また、駆動制御部150は、紙幣搬送路18を搬送中の搬送紙幣がスタッカ16及び結束用集積部21に設定中の紙幣以外の場合や、搬送異常等により識別できない紙幣の場合に、この搬送紙幣を第1リジェクト部17に搬送すべく、紙幣搬送部13及び分岐部13Aを駆動制御する。また、駆動制御部150は、検知センサ19を通じて第1リジェクト部17Bより上流で搬送紙幣の障害を検出した場合に、第1リジェクト部17Bより上流の搬送紙幣を第1リジェクト部17Bに順次搬送する。
また、駆動制御部150は、検知センサ19を通じて第1リジェクト部17Bから下流で搬送紙幣の障害を検出した場合に、第1リジェクト部17Bから下流の搬送紙幣を第2リジェクト部20に順次搬送すべく、紙幣搬送部13及び分岐部13Aを駆動制御する。尚、例えば、第2搬送路18B又は第3搬送路18C等の第1リジェクト部17Bから下流では、紙幣単体の紙幣搬送路18上の斜行、紙幣搬送路18上の紙幣の連鎖、紙幣搬送路18上の紙幣重送等の障害の場合に、紙幣搬送を停止するよりも、障害紙幣を第2リジェクト部20まで搬送した方が迅速に障害復旧できる。
更に、駆動制御部150は、紙幣搬送路18を搬送中の搬送紙幣が結束用集積部21に設定中の紙幣種別(集積紙幣)の場合に、この搬送紙幣を結束用集積部21に分類集積すべく、紙幣搬送部13及び分岐部13Aを駆動制御する。更に、駆動制御部150は、例えば、第1結束用集積部21Aに10ユーロ紙幣、第2結束用集積部21Bに20ユーロ紙幣、第3結束用集積部21Cに予備を紙幣種別(集積紙幣)として設定中に、第1結束用集積部21Aに集積される結束対象紙幣が100枚に到達した場合に、結束前搬送部25の搬送ユニット42内のハンド部41を通じて第1結束用集積部21Aに集積された結束対象紙幣を引き抜くべく、結束前搬送部25を駆動制御する。
また、寸法調整駆動制御部160は、結束側メカ機構120内部の寸法調整機構35を調整制御する。制御部170は、紙幣処理装置1全体を制御する。制御部170は、例えば、スタッカ16、第1リジェクト部17、第2リジェクト部20及び結束用集積部21に集積する紙幣種別(集積紙幣)を設定するものである。尚、制御部170は、例えば、第1スタッカ16Aに5ユーロ紙幣、第2スタッカ16Bに50ユーロ紙幣、第3スタッカ16Cに100ユーロ紙幣、第4スタッカ16Dに200ユーロ紙幣、第1リジェクト部17Aに500ユーロ紙幣を設定する。更に、制御部170は、更に初期設定として、第1結束用集積部21Aに10ユーロ紙幣、第2結束用集積部21Bに20ユーロ紙幣、第3結束用集積部21Cに予備を設定する。尚、第1リジェクト部17Aについては、500ユーロ紙幣のようにまれな種別の紙幣を集積するスタッカとしても使用可能である。更に、制御部170は、検知センサ19の検知結果に基づき、紙幣搬送路18上の紙幣詰まり(ジャム)等の障害を認識する。
更に、制御部170は、束数カウント部171、束数判定部172、警告制御部173、投出制御部174及び搬送制御部175を有する。束数カウント部171は、開閉プレート71Bの開動作に応じて束集積部71へ集積した結束紙幣の束数をカウントする。束数判定部172は、束数カウント部171にてカウントした結束紙幣の束数が指定束数に到達したか否かを判定する。警告制御部173は、結束紙幣の束数が指定束数に到達した場合に、警告音若しくは警告表示を出力制御する。尚、警告表示は、例えば、投出ボタン132のLEDの点滅表示に相当する。その結果、ユーザは、警告音若しくは警告表示に基づき、束集積部71へ集積した結束紙幣の束数が指定束数に到達したことを認識できる。
投出制御部174は、投出ボタン132のボタン操作を検出すると、放出保持機構63に対する束集積部71のロック状態を解除し、束集積部71の突出動作(図12参照)を実行すべく、束投出部72を駆動制御する。更に、搬送制御部175は、束集積部71のロック状態の解除を検出すると、束集積部71への結束紙幣の搬送動作、例えば、押出機構62による束集積部71への結束紙幣の搬送動作を一時的に停止する。また、搬送制御部175は、放出保持機構63に対する束集積部71のロック状態を検出すると、押出機構62による束集積部71の搬送動作を再開する。
また、制御部170は、例えば、第1結束用集積部21Aに集積される10ユーロ紙幣が100枚に到達した場合に、予備の第3結束用集積部21Cの紙幣種別(集積紙幣)を10ユーロ紙幣に切替設定する。更に、制御部170は、搬送ユニット42内のハンド部41を通じて100枚に到達した10ユーロ紙幣を引き抜いて紙幣集積可能となる第1結束用集積部21Aの紙幣種別(集積紙幣)を予備に切替設定する。
また、制御部170は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣が100枚単位で引き抜かれた時点で、束集積部71内に集積されるべき指定束数分の結束紙幣を束集積部71内に集積する前に認識できる。従って、制御部170は、束集積部71から同時に投出される指定束数の結束紙幣として同指定束数の結束紙幣の結束帯上に同一識別番号を印字すべく、結束紙幣作成段階で印字部56を制御する。尚、結束紙幣側面の結束帯上に同一識別番号を印字しているので、ユーザは、束集積部71の取出開口部71Dから結束帯上の識別番号を認識できる。
また、寸法調整駆動制御部160は、例えば、第1結束用集積部21Aに集積される10ユーロ紙幣が100枚に到達し、予備の第3結束用集積部21Cの紙幣種別(集積紙幣)を10ユーロ紙幣に切替設定する際に、設定紙幣、つまり、10ユーロ紙幣の紙幣寸法に応じて第3結束用集積部21Cを調整すべく、第3結束用集積部21Cの寸法調整機構35を駆動制御する。尚、寸法調整駆動制御部160は、紙幣種別毎に、紙幣整理機構36内のアーム部36Aの設定回動位置及び短手調整機構37内の短手寸法を管理する。
そこで、寸法調整駆動制御部160での設定紙幣に応じた結束用集積部21の寸法を調整する動作について説明する。図6は、結束用集積部21の動作遷移を示す説明図である。図6において寸法調整駆動制御部160は、集積設定中の設定紙幣に応じて、背面壁部31BをX方向に移動して集積空間31を調整すべく、短手調整機構37を駆動制御する。更に、寸法調整駆動制御部160は、その設定紙幣の長手寸法に応じて紙幣整理機構36のアーム部36Aの設定回動位置を設定すべく、紙幣整理機構36を駆動制御する。
先ず、寸法調整駆動制御部160は、設定紙幣の短手寸法に応じた位置に背面壁部31Bを移動配置し、設定寸法の長手寸法に応じた設定回動位置に紙幣整理機構36のアーム部36Aを保持した状態となる(図6(A)参照)。
次に、寸法調整駆動制御部160は、進入検知センサ34を通じて集積空間31内の搬送紙幣の進入を検知すると、左右のアーム部36Aを拡開する(図6(B)参照)。更に、寸法調整駆動制御部160は、進入検知センサ34を通じて搬送紙幣の通過完了を検知した後、その所定時間経過後に、左右のアーム部36Aを設定回動位置に回動し、左右のアーム部36Aの先端部同士で集積空間31内に集積された搬送紙幣の長手方向を整位する(図6(C)参照)。その結果、結束用集積部21の集積空間31内には搬送紙幣が順次集積されることになる。
次に、結束用集積部21の集積空間31内に順次集積された搬送紙幣を結束部22の作業準備位置又は端数返却口24に搬送する際の結束前搬送部25の動作について説明する。図7は、結束前搬送部25の動作遷移を示す説明図である。
結束前搬送部25は、搬送ユニット42を通じて結束用集積部21に集積された結束対象紙幣Pを引き抜く場合に、引抜対象の結束用集積部21内のステージ部32を最下端まで降下する(図7(A)参照)。更に、結束前搬送部25は、ガイド軸44Aを通じた駆動ベルト44Bの動作で引抜対象の結束用集積部21に対する位置、すなわち結束用集積部21に集積された結束対象紙幣Pの最下端の紙幣よりも下ハンド41Bの上面が低くなる位置にまで搬送ユニット42を降下する(図7(A)参照)。
更に、結束前搬送部25は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣Pの最上端の紙幣よりも上ハンド41Aの下面が高くなる位置まで駆動ベルト41Cを通じて搬送ユニット42の上ハンド41Aを上昇する(図7(A)参照)。その結果、上ハンド41A及び下ハンド41B間は拡開した状態となる。
また、搬送ユニット42は、水平移動機構43の駆動ベルト43Aの動作に応じて前進し、この前進動作に応じて結束用集積部21の背面壁部31Bに形成した切欠部31Cを通じて結束用集積部21内に上ハンド41A及び下ハンド41Bが進入する。その結果、これら上ハンド41A及び下ハンド41B間に結束対象紙幣Pが位置することになる(図7(B)参照)。更に、搬送ユニット42は、駆動ベルト41Cを通じて上ハンド41Aを下降し、この下降動作に応じて、上ハンド41A及び下ハンド41B間でステージ部32上の結束対象紙幣の長手側を強固に把持することになる(図7(C)参照)。
そして、搬送ユニット42は、水平移動機構43の駆動ベルト43Aの動作に応じて後退し、この後退動作に応じて、上ハンド41A及び下ハンド41Bで把持した結束対象紙幣Pを、垂直移動機構44を通じて結束部22内の結束ステージ22A上の作業準備位置又は端数返却口24に移動可能な状態となる(図7(D)参照)。
例えば、駆動制御部150は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣が100枚に到達した場合に、背面壁部31Bの切欠部31Cを通じて結束前搬送部25内の搬送ユニット42のハンド部41が集積空間31内に進入する。そして、ハンド部41は、ステージ部32上の結束対象紙幣の長手側を把持し、この把持した結束対象紙幣を結束用集積部21から引き抜く。更に、駆動制御部150は、この引き抜いた結束対象紙幣を、水平移動機構43、垂直移動機構44及び水平移動機構43を通じて結束部22に搬送すべく、結束前搬送部25を駆動制御する。
また、駆動制御部150は、取引終了時に、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣が100枚に満たない場合に、背面壁部31Bの切欠部31Cを通じて搬送ユニット42のハンド部41が集積空間31内に進入する。そして、ハンド部41は、ステージ部32上の結束対象紙幣の長手側を把持し、この把持した端数の結束対象紙幣を結束用集積部21から引き抜く。更に、駆動制御部150は、この引き抜いた端数の結束対象紙幣を、水平移動機構43、垂直移動機構44及び水平移動機構43を通じて端数返却口24に搬送すべく、結束前搬送部25を駆動制御する。その後、駆動制御部150は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣の引抜後、結束用集積部21内のステージ部32を上昇させて、通常の紙幣集積待ち位置に復帰することになる。
次に、結束前搬送部25によって搬送された100枚の結束対象紙幣Pを搬送する把持搬送部27の動作について説明する。図8は、把持搬送部27の動作遷移を示す説明図である。図8において結束前搬送部25の搬送ユニット42は、結束用集積部21に集積された結束対象紙幣Pの長手側を把持し、この把持した結束対象紙幣Pを水平移動機構43及び垂直移動機構44を通じて結束部22の入口付近に搬送する(図8(A)参照)。尚、把持搬送部27の把持部27Aは、図8(A)に示すように結束ステージ22A上の作業準備位置に配置する。
更に、結束前搬送部25の搬送ユニット42は、水平移動機構43を通じて結束対象紙幣を結束部22内の結束ステージ22A上に搬送し(図8(B)参照)、結束対象紙幣を結束ステージ22A上の作業準備位置に搬送する(図8(C)参照)。その結果、把持搬送部27の把持部27Aは、搬送ユニット42による結束対象紙幣Pの作業準備位置への搬送に応じて、作業準備位置で結束対象紙幣Pの短手側を把持する(図8(C)参照)。
結束前搬送部25の搬送ユニット42は、把持搬送部27の把持部27Aの結束対象紙幣Pの把持動作に応じて、結束対象紙幣Pの長手側の把持を開放し(図8(D)参照)、通常の紙幣集積待ち位置に戻る。更に、把持搬送部27の把持部27Aは、結束対象紙幣Pの結束位置を結束ステージ22A上の結束作業位置に位置決め配置すべく、結束対象紙幣Pの長手方向に移動する(図8(E)参照)。尚、結束部22は、把持部27Aによって結束対象紙幣Pの短手側を把持したまま、結束ステージ22A上の結束作業位置に位置決めされた結束対象紙幣Pの結束位置に結束帯Rを巻回して結束することで結束紙幣P1を作成する。そして、把持搬送部27の把持部27Aは、結束ステージ22A上の結束作業位置に位置決め配置された結束紙幣P1を作業準備位置に移動し(図8(F)参照)、結束紙幣P1を放出搬送部28に搬送する(図8(G)参照)。
次に、把持搬送部27によって搬送された結束紙幣P1を束放出口23方向に搬送する結束後搬送部26の放出搬送部28の動作について説明する。図9及び図10は、放出搬送部28の動作遷移を示す説明図である。放出搬送部28の結束紙幣リフト部61は、把持搬送部27で把持搬送した結束紙幣P1を載置するための搬送リフト61Aを最下位に待機する(図9(A)参照)。次に、把持搬送部27は、結束紙幣リフト部61の搬送リフト61A上に結束紙幣P1を把持したまま、その結束紙幣P1を搬送する(図9(B)参照)。結束紙幣リフト部61は、搬送リフト61Aの上昇動作に応じて搬送リフト61A上に結束紙幣P1を載置する(図9(C)参照)。更に、把持搬送部27は、搬送リフト61A上に結束紙幣P1を載置すると、結束紙幣P1の把持を開放した後(図9(D)参照)、作業準備位置へと移動する(図9(E)参照)。
その後、結束紙幣リフト部61は、結束紙幣P1を載置した搬送リフト61Aを上昇し、搬送リフト61Aの上昇に応じてリンク機構61Bで押出機構62の押出搬送部62Aを押出状態とし(図9(F)参照)、搬送リフト61A上に載置した結束紙幣P1を押出搬送部62Aにセットする(図9(G)参照)。
押出搬送部62Aは、セットした結束紙幣P1を装置正面パネル方向に押出搬送する(図9(H)参照)。放出保持機構63は、束集積部71の開閉プレート71Bの開動作に応じて結束紙幣P1を束集積部71内の結束紙幣ステージ71A上に落下して集積する(図9(I)参照)。尚、束数カウント部171は、開閉プレート71Bの開動作に応じて結束紙幣の束数をカウントする。その後、結束紙幣リフト部61は、搬送リフト61Aを最下位へ下降し、その下降動作に連動したリンク機構61Bの動作に応じて押出搬送部62Aを元の待機状態に戻る(図9(I)及び(J)参照)。
更に、放出保持機構63は、束集積部71内に集積された最上部の結束紙幣P1の高さが特定位置に保持すべく、束集積部71内の結束紙幣ステージ71Aを調整する(図9(K)参照)。その後、放出保持機構63は、押出搬送部62Aの結束紙幣P1の搬送動作に応じて、束集積部71内に結束紙幣P1を順次集積する(図10(A)参照)。その後、束投出部72は、束集積部71内に集積された結束紙幣P1の束数が指定束数に到達すると、指定束数の結束紙幣P1を集積した束集積部71の放出保持機構63に対するロック状態を解除する。尚、説明の便宜上、指定束数は、例えば、10束とする。束投出部72は、束集積部71のロック状態が解除されると、図12に示すように、束集積部71自体の正面部を装置正面パネル方向に押出し、装置正面パネルから束集積部71自体を突出させる(図10(B)参照)。
更に、ユーザは、装置正面パネルから突出された束集積部71側面の取出開口部71Dから指定束数の結束紙幣を取り出す(図10(C)参照)。ユーザは、その投出された束集積部71を放出保持機構63内に押し戻す(図10(D)参照)。その結果、放出保持機構63は、束集積部71をロック状態とし、当該放出保持機構63内に束集積部71を保持し、次束投出を同様に繰り返す。
次に、指定束数単位で結束紙幣P1を投出する第1結束紙幣投出処理について説明する。図11は、第1結束紙幣投出処理に関わる制御部170内部の処理動作を示すフローチャートである。図11に示す第1結束紙幣投出処理は、束集積部71内に集積された結束紙幣P1の束数が指定束数に到達すると、その指定束数分の結束紙幣P1が集積された束集積部71自体を装置正面パネルから突出させる処理である。
制御部170は、束集積部71内の開閉プレート71Bを通じて束集積部71への結束紙幣P1を検出したか否かを判定する(ステップS11)。制御部170内の束数カウント部171は、束集積部71への結束紙幣を検出した場合に(ステップS11肯定)、結束紙幣P1の束数カウント値を+1インクリメントする(ステップS12)。
制御部170内の束数判定部172は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達したか否かを判定する(ステップS13)。尚、指定束数は、指定部131で指定した束数に相当する。制御部170内の警告制御部173は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達した場合に(ステップS13肯定)、警告を報知出力する(ステップS14)。尚、警告の報知出力は、例えば、投出ボタン132のLED点滅表示出力や警告音の音響出力等である。ユーザは、警告報知出力で束集積部71内に集積された結束紙幣の束数が指定束数に到達したことを認識できる。
更に、制御部170内の投出制御部174は、警告の報知出力後、投出ボタン132のボタン操作を検出したか否かを判定する(ステップS15)。投出制御部174は、投出ボタン132のボタン操作を検出した場合に(ステップS15肯定)、放出保持機構63に対する束集積部71のロック状態を解除し(ステップS16)、束投出部72を通じて、束集積部71自体を装置正面パネル方向に押出し、その装置正面パネルから束集積部71自体を突出させる(ステップS17)。その結果、ユーザは、図13に示すように装置正面パネルから突出された束集積部71側面の取出開口部71Dから結束紙幣P1が取出可能となる。
更に、制御部170内の搬送制御部175は、装置正面パネルに対する束集積部71の突出動作が完了すると、束集積部71への結束紙幣の搬送動作、例えば、押出搬送部62Aによる結束紙幣の搬送動作を停止する(ステップS18)。更に、束数カウント部171は、束数カウント値をクリアにする(ステップS19)。
更に、投出制御部174は、束数カウント値がクリアされると、放出保持機構63内に束集積部71を押し戻すことで、放出保持機構63に対する束集積部71のロック状態を検出したか否かを判定する(ステップS20)。更に、投出制御部174は、放出保持機構63に対する束集積部71のロック状態を検出した場合に(ステップS20肯定)、投出回数カウント値を+1インクリメントし(ステップS21)、投出回数カウント値が指定部131で指定した投出回数に到達したか否かを判定する(ステップS22)。投出制御部174は、投出回数カウント値が指定した投出回数に到達した場合に(ステップS22肯定)、図11に示す処理動作を終了する。
また、搬送制御部175は、投出回数カウント値が指定した投出回数に到達していない場合に(ステップS22否定)、束集積部71への結束紙幣P1の搬送動作、例えば、押出搬送部62Aによる結束紙幣の搬送動作を再開する(ステップS23)。そして、制御部170は、結束紙幣P1を検出したか否かを判定すべく、ステップS11に移行する。また、制御部170は、結束紙幣P1を検出しなかった場合に(ステップS11否定)、結束紙幣を検出したか否かを判定すべく、ステップS11に移行する。
また、制御部170は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達していない場合に(ステップS13否定)、投出ボタン132のボタン操作を検出したか否かを判定する(ステップS24)。制御部170は、投出ボタン132のボタン操作を検出した場合に(ステップS24肯定)、指定束数に満たなくても、束集積部71を装置正面パネルから突出させるべく、ステップS17に移行する。また、制御部170は、投出ボタン132のボタン操作を検出しなかった場合に(ステップS24否定)、結束紙幣P1を検出したか否かを判定すべく、ステップS11に移行する。
更に、搬送制御部175は、警告の報知出力後、投出ボタン132のボタン操作を検出しなかった場合に(ステップS15否定)、結束紙幣P1の束集積部71への搬送動作、例えば、押出搬送部62Aによる結束紙幣の搬送動作を停止し(ステップS25)、ステップS15に移行する。その結果、指定束数を超えて束集積部71への新たな結束紙幣P1の追加集積を禁止できる。
また、搬送制御部175は、放出保持機構63に対する束集積部71のロック状態を検出しなかった場合に(ステップS20否定)、束集積部71のロック状態を監視すべく、ステップS20に移行する。
図11に示す第1結束紙幣投出処理では、束集積部71に集積された結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達した場合に、警告を報知出力した後、投出ボタン132のボタン操作を検出すると、束集積部71自体を装置正面パネル方向に押出し、装置正面パネルから束集積部71を突出させる。その結果、ユーザは、警告の報知出力で束集積部71に集積された結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達したことを認識できると共に、束集積部71の取出開口部71Dから指定束数単位で結束紙幣P1を取得できる。
更に、第1結束紙幣投出処理では、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達した場合でも、投出ボタン132のボタン操作を検出しなかった場合には、結束紙幣P1の束集積部71への搬送動作を停止する。その結果、指定束数を超えて束集積部71内に結束紙幣P1が追加集積されてしまうような事態を確実に防止できる。
更に、第1結束紙幣投出処理では、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達しなかった場合でも、投出ボタン132のボタン操作を検出すると、束集積部71に集積された結束紙幣P1を取得できる。
実施例1では、指定部131を使用してユーザ所望の指定束数と、その投出回数を自由に設定する。そして、実施例1では、束集積部71に集積された結束紙幣P1の束数が指定束数に到達すると、その束集積部71自体を装置正面パネル方向に押出し、その装置正面パネルから束集積部71を突出させる。その結果、実施例1では、ユーザ所望の指定束数単位で結束紙幣P1を収集する際の作業性が大幅に改善できる。
また、実施例1では、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達する直前まで、放出保持機構63に対して束集積部71をロック状態とし、結束紙幣P1の束数が指定束数に到達すると、束集積部71のロック状態を解除して束集積部71を突出する。その結果、実施例1では、ユーザ所望の指定束数単位で結束紙幣を投出することになるため、その結束紙幣を収集する際の作業性を大幅に改善できる。
また、実施例1では、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達すると、警告を報知出力すると共に、その警告の報知出力後、投出ボタン132のボタン操作に応じて束集積部71を突出する。その結果、実施例1では、警告報知で結束紙幣P1の束数が指定束数に到達したことをユーザに報知できると共に、投出ボタン132のボタン操作を経ず、突然、束投出部72が自動的に突出されてしまうような事態をも防止できる。
また、実施例1では、結束紙幣P1を作成する結束機能を備えた場合でも、結束紙幣P1を順次作成しながら、ユーザ所望の指定束数単位で結束紙幣P1を収集する際の作業性を大幅に改善できる。
また、実施例1では、同時に投出される束集積部71に集積された結束紙幣P1の結束帯上に同一識別番号を印字する。その結果、ユーザは、結束帯上に印字された識別番号を視認して、同時に投出された指定束数単位の結束紙幣P1を認識できるので、指定束数単位の結束紙幣が管理し易くなる。
また、実施例1では、束集積部71の前後方向に結束紙幣P1の短手側を集積配置し、束集積部71自体を装置正面パネル方向に押出し、その装置正面パネルから束集積部71自体を突出させる。更に、実施例1では、束集積部71側面の取出開口部71Dから束集積部71に集積された結束紙幣P1を取出可能な状態となる。その結果、ユーザは、束集積部71自体が突出して束集積部71側面の取出開口部71Dから指定束数の結束紙幣P1を取り出すことができるため、その結束紙幣の取出作業が良好になる。
尚、上記実施例1では、放出搬送部28の押出搬送部62Aを通じて結束紙幣P1を束集積部71に順次集積するようにしたが、束集積部71に順次集積するのではなく、結束紙幣P1を直接投出する直接投出方式であっても良く、この場合の実施例につき、実施例2として説明する。
図14は、実施例2の放出保持機構63(直接投出部)の結束紙幣P1の投出状態を示す説明図である。尚、実施例1の紙幣処理装置1と同一の構成について同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。実施例2の紙幣処理装置1Aの紙幣結束ユニット3は、放出保持機構63内の束集積部71を、結束紙幣を直接投出する直接投出部81に着脱可能に切替配置した。直接投出部81は、開閉プレート81A、紙幣滑り部81B及び上部開口部81Cを有する。紙幣滑り部81Bは、押出搬送部62Aによって結束紙幣P1が直接投出部81へ押し出し、開閉プレート81Aの開動作に応じて上部開口部81Cから結束紙幣P1が落下すると、その結束紙幣P1を滑落して装置外に直接投出する。
図15は、実施例2の紙幣処理装置1Aの内部構成を示すブロック図である。図15に示す紙幣処理装置1Aと実施例1の紙幣処理装置1とが異なるところは、制御部170A内部に、束集積部71又は直接投出部81を切替設定する切替設定部176を設けた点にある。制御部170Aは、束集積部71が設定された場合に、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達する直前まで、押出搬送部62Aによる結束紙幣P1の押出動作に応じて結束紙幣P1を束集積部71に順次集積する。更に、搬送制御部175は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達すると、押出搬送部62Aの押出動作を停止することで結束紙幣P1の束集積部71への集積を禁止する。
これに対して、制御部170Aは、直接投出部81が設定された場合に、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達する直前まで、押出搬送部62Aによる結束紙幣P1の押出動作に応じて結束紙幣P1を直接投出部81から順次投出する。更に、搬送制御部175は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達すると、押出搬送部62Aの押出動作を停止して結束紙幣P1の直接投出部81からの直接投出を禁止する。
図16は、第2結束紙幣投出処理に関わる制御部170A内部の処理動作を示すフローチャートである。図16に示す第2結束紙幣投出処理とは、直接投出する結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達する度に、指定束数単位の結束紙幣P1の投出完了をユーザに報知する処理である。
制御部170Aは、開閉プレート81Aを通じて直接投出部81への結束紙幣P1を検出したか否かを判定する(ステップS31)。制御部170A内の束数カウント部171は、結束紙幣P1を検出した場合に(ステップS31肯定)、結束紙幣P1の束数カウント値を+1インクリメントする(ステップS32)。
制御部170A内の束数判定部172は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達したか否かを判定する(ステップS33)。制御部170A内の警告制御部173は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達した場合に(ステップS33肯定)、警告を報知出力する(ステップS34)。尚、ユーザは、例えば、警告の音響出力に基づき、結束紙幣P1の束数が指定束数に到達したことを認識できる。
更に、制御部170A内の搬送制御部175は、警告の報知出力後、直接投出部81への結束紙幣P1の搬送動作を停止すべく、押出搬送部62Aの結束紙幣P1の押出動作を停止する(ステップS35)。更に、束数カウント部171は、束数カウント値をクリアにする(ステップS36)。
搬送制御部175は、束数カウント値がクリアにされると、停止タイマを起動し(ステップS37)、停止タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS38)。搬送制御部175は、停止タイマがタイムアップした場合に(ステップS38肯定)、投出回数カウント値を+1インクリメントし(ステップS39)、投出回数カウント値が指定部131で指定した投出回数に到達したか否かを判定する(ステップS40)。搬送制御部175は、投出回数カウント値が指定した投出回数に到達した場合に(ステップS40肯定)、図16に示す処理動作を終了する。また、搬送制御部175は、投出回数カウント値が指定した投出回数に到達してない場合(ステップS40否定)、直接投出部81への結束紙幣P1の搬送動作を再開すべく、押出搬送部62Aの結束紙幣P1の押出動作を再開し(ステップS41)、結束紙幣P1を検出したか否かを判定すべく、ステップS31に移行する。つまり、ユーザは、停止タイマ計時中による直接投出の停止で、指定束数単位の結束紙幣P1の投出完了を認識できる。
また、制御部170Aは、直接投出部81への結束紙幣P1の投出を検出しなかった場合に(ステップS31否定)、直接投出部81への結束紙幣P1を継続監視すべく、ステップS31に移行する。更に、束数判定部172は、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達しなかった場合に(ステップS33否定)、直接投出部81への結束紙幣P1を監視すべく、ステップS31に移行する。
また、搬送制御部175は、停止タイマがタイムアップしたのでない場合に(ステップS38否定)、再開ボタン133のボタン操作を検出したか否かを判定する(ステップS42)。搬送制御部175は、再開ボタン133のボタン操作を検出した場合に(ステップS42肯定)、投出回数カウント値を+1インクリメントすべく、ステップ39に移行する。
更に、搬送制御部175は、再開ボタン133のボタン操作を検出しなかった場合に(ステップS42否定)、停止タイマがタイムアップしたか否かを継続監視すべく、ステップS38に移行する。
図16に示す第2結束紙幣投出処理では、直接投出部81に投出された結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達した場合に、警告を報知出力し、停止タイマ計時中は直接投出部81から結束紙幣P1の投出を停止する。その結果、警告の報知出力は勿論のこと、停止タイマ計時中の結束紙幣の投出停止に基づき、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達したことを認識できると共に、指定束数単位の結束紙幣P1の投出完了を認識できる。
更に、第2結束紙幣投出処理では、直接投出部81に投出された結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達した場合に、直接投出部81からの結束紙幣の投出を停止し、停止タイマ時間経過後に結束紙幣P1の投出動作を再開する。その結果、ユーザは、停止タイマの起動に応じて、結束紙幣P1の投出動作が停止したとしても、再開ボタン133のボタン操作を要することなく、停止タイマのタイムアップに応じて結束紙幣P1の投出動作を再開できる。
実施例2では、放出保持機構63に対して直接投出部81及び束集積部71を着脱可能に設定し、これら直接投出部81及び束集積部71を切替可能としたので、ユーザは、直接投出部81の切替設定に応じて結束紙幣P1の直接投出にも十分対応できる。
更に、実施例2では、直接投出部81の切替設定時に、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達する直前まで、直接投出部81からの結束紙幣の投出を継続し、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達すると、その結束紙幣P1の投出を停止する。その結果、実施例2では、結束紙幣P1の束数カウント値が指定束数に到達すると、直接投出部81からの投出を停止するので、結束紙幣P1の投出停止に応じて、指定束数単位の結束紙幣P1の投出完了をユーザに報知できる。更には、指定束数単位の結束紙幣P1を収集する際の作業性を大幅に改善できる。
尚、上記実施例1及び2では、同時に投出される束集積部71内に集積される結束紙幣の結束帯上に同一識別番号を印字するようにした。しかしながら、同一識別番号の代わりに、連続番号を印字するようにしても良く、この場合、ユーザは、結束帯上に印字された連続番号を視認して、同時に投出された指定束数単位の結束紙幣を認識できるので、指定束数単位の結束紙幣が管理し易くなる。
また、上記実施例1及び2では、紙幣分類ユニット2に1台の紙幣結束ユニット3を接続して特定カテゴリ、例えば、特定金種の結束紙幣P1の束数が指定束数に到達した場合に束集積部71を装置正面パネルから突出した。しかしながら、紙幣結束ユニット3を複数台増設し、各紙幣結束ユニット3に異なるカテゴリを割り当てるようにしても良い。例えば、1台の紙幣結束ユニット3に20ユーロ、2台目の紙幣結束ユニット3に10ユーロ、3台目の紙幣結束ユニット3に50ユーロの損券といったカテゴリを割り当てたとする。
この場合、1台目の紙幣結束ユニット3内の束集積部71に集積された20ユーロの結束紙幣が指定束数に到達した場合、この束集積部71を装置正面パネルから突出する。同様に、2台目の紙幣結束ユニット3の束集積部71に集積された10ユーロの結束紙幣が指定束数に到達した場合、この束集積部71を装置正面パネルから突出する。更に、3台目の紙幣結束ユニット3の束集積部71に集積された50ユーロの損券の結束紙幣が指定束数に到達した場合、この束集積部71を装置正面パネルから突出する。つまり、紙幣結束ユニット3を複数増設して異なるカテゴリ(金種や正損等)を割り当てることで、カテゴリ別の結束紙幣に関わる指定束数単位の投出が可能になる。
また、紙幣結束ユニット3を複数台増設することも考えられるが、例えば、1台の紙幣結束ユニット3内でもカテゴリ別に束集積部71を複数配置することで、カテゴリ別の結束紙幣に関わる指定束数単位の投出が可能になる。
また、上記実施例1及び2では、3個の結束用集積部21の内、1個の結束用集積部21の集積紙幣を予備、残り2個の結束用集積部21の集積紙幣に異なる金種の紙幣を設定するようにした。しかしながら、残り2個の結束用集積部21の集積紙幣に同一金種の紙幣を設定するようにしても、同様の効果が得られる。
また、上記実施例1及び2では、結束対象紙幣を結束帯で結束する紙幣結束ユニット3を例に挙げて説明したが、商品券や有価証券等の紙葉類を結束帯で結束する場合にも、同様の効果が得られる。
尚、上記実施例1及び2で説明した各種処理の内、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動で行うことも可能であることは勿論のこと、その逆に、手動で行われるものとして説明した処理の全部又は一部を自動で行うことも可能である。また、上記実施例1及び2で説明した処理手順、制御手順、具体的名称、各種データやパラメータを含む情報についても、特記した場合を除き、適宜変更可能である。
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、駆動制御部150と寸法調整駆動制御部160とを一つの部として統合するようにしても良い。また、本実施例において説明した各処理の内、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともできる。