JP5402050B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものであり、特に、電動パワーステアリング装置における駆動制御に必要なデータを記憶しメモリに異常が発生した場合においても操舵補助処理を継続することが可能な電動パワーステアリング装置に関する。
乗用車やトラック等の車両の操舵力を軽減するため、操舵補助モータによって操舵を補助する、いわゆる電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置がある。EPS装置では、操舵補助モータの駆動力を、減速機を介してギヤまたはベルト等の伝送機構により、ステアリングシャフトまたはラック軸に補助力を付与(アシスト制御)するようになっている。
EPS装置においては、駆動制御において必要となるデータや、駆動制御において発生するデータなどの種々のデータを必要に応じてEPS装置に備えたRAM(Random Access Memory)に記憶し、これらのデータを用いて駆動制御を実施している。従来、EPS装置では、RAMに異常が発生した場合には、アシスト制御を停止して危険を回避する方策が採られている。しかしながら、急コーナーなどを走行中にRAMの異常によりアシスト制御を停止した場合には、急激なハンドル戻りが生じ、危険な状態に陥る可能性がある。
機器の制御において、メモリの故障に対応する技術として、例えばプロセスコントローラに備える制御用メモリの制御データの診断処理手段によって、制御データのエラーチェックを実行し、エラーが検出された場合には、制御データを記憶するトラッキング用メモリのデータを使用して、制御用メモリの制御データを書き換えて修復し、制御処理を継続する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2006−3929号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、制御用メモリにおいて制御データを記憶する領域が壊れるなどハード的な異常が発生した場合にはデータを修復して制御処理を継続することはできない、という問題がある。また、制御データを書き換えて修復するために時間を要するため、上記の技術をアシスト制御に用いた場合には車両の走行中においてアシスト制御が途切れて急激なハンドル戻りが生じる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、駆動制御に使用するデータを記憶した記憶手段に異常が発生した場合においても、正常な駆動制御の継続が可能な信頼性の高い電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電動パワーステアリング装置は、車両のステアリング系に発生する操舵トルクに基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、前記車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、前記操舵制御において発生する同一のデータが所定の周期に略同一のタイミングで記憶される運用系および予備系のデータ記憶領域を有する記憶手段と、前記データ記憶領域が正常であるか異常であるかを個別に診断する診断手段と、前記データ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、取得した前記データを用いて前記操舵制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記データを前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域に記憶させ、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記運用系のデータ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断された場合には、アクセスする前記データ記憶領域を前記運用系のデータ記憶領域から前記予備系のデータ記憶領域に切り替え、前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、を特徴とする。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記診断手段は、前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断した場合は、さらに前記予備系のデータ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断し、前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断され、且つ前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合に前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、が望ましい。
また、本発明にかかる電動パワーステアリング装置は、車両のステアリング系に発生する操舵トルクに基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、前記車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、前記操舵制御において発生する同一のデータが所定の周期に略同一のタイミングで記憶される運用系および予備系のデータ記憶領域をそれぞれ有する運用系および予備系のバンクを備える記憶手段と、前記電動パワーステアリング装置の起動時に前記バンクが正常であるか異常であるかを個別に診断し、さらに正常であると判断した前記バンクの前記データ記憶領域が正常であるか異常であるかを個別に診断する診断手段と、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記データを前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域に記憶させ、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記運用系のデータ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断された場合には、アクセスする前記データ記憶領域を前記運用系のデータ記憶領域から前記予備系のデータ記憶領域に切り替え、前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得し、取得した前記データを用いて前記操舵制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記運用系のバンクが正常であると診断された場合には前記運用系のバンクの前記運用系または予備系の前記データ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、前記診断手段により前記運用系のバンクが異常であると診断された場合にはアクセスする前記バンクを前記運用系のバンクから前記予備系のバンクに切り替えて前記予備系のバンクの前記運用系または予備系の前記データ記憶領域にアクセスして前記データを取得すること、を特徴とする。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記診断手段は、前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断した場合は、さらに前記予備系のデータ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断し、前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断され、且つ前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合に前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、が望ましい。
また、本発明にかかる電動パワーステアリング装置は、車両のステアリング系に発生する操舵トルクに基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、前記車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、前記操舵制御において発生する同一のデータが所定の周期に略同一のタイミングで記憶されるデータ記憶領域を設定可能な運用系および予備系のバンクを備える記憶手段と、前記電動パワーステアリング装置の起動時に前記運用系および予備系のバンクが正常であるか異常であるかを診断し、また前記データ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断する診断手段と、前記診断手段により前記運用系および予備系のバンクがともに正常であると診断された場合に、前記記憶手段に前記運用系および予備系の双方のバンクの容量を用いて運用系および予備系の前記データ記憶領域を設定し、設定した前記運用系のデータ記憶領域および設定した前記予備系のデータ記憶領域が前記診断手段により正常であると診断された場合には前記データを前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域に記憶させ、設定した前記運用系のデータ記憶領域が前記診断手段により正常であると診断された場合には前記運用系のデータ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、設定した前記運用系のデータ記憶領域が前記診断手段により異常であると診断された場合には、アクセスする前記データ記憶領域を前記運用系のデータ記憶領域から前記予備系のデータ記憶領域に切り替えて前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得し、取得した前記データを用いて前記操舵制御を行う制御手段と、備えることを特徴とする。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記診断手段は、前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断した場合は、さらに前記予備系のデータ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断し、前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断され、且つ前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合に前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、が望ましい。
この発明によれば、操舵制御に使用する同一のデータが略同一のタイミングで運用系のデータ記憶領域と予備系のデータ記憶領域とに記憶され、運用系のデータ記憶領域に異常が発生した場合においても、制御手段がアクセスするデータ記憶領域を運用系のデータ記憶領域から予備系のデータ記憶領域に切り替えて予備系のデータ記憶領域からデータを取得することができるため、正常な操舵制御の継続が可能であり、信頼性の高いEPS装置を提供することができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施例1にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置の構成を示す図である。 図2は、本発明の実施例1にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置のコントロールユニットのハードウェア構成を示す図である。 図3は、本発明の実施例1にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置のRAMにおけるデータ記憶領域の構成および、RAM(1)正常時にCPUがアクセスするRAMのポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。 図4は、本発明の実施例1にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置のRAMにおけるデータ記憶領域の構成および、RAM(1)異常時にCPUがアクセスするRAMのポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。 図5は、本発明の実施例1にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置におけるアシスト制御処理を説明するためのフローチャートである。 図6は、本発明の実施例2にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置のRAMの構成、およびバンク(1)正常時にCPUがアクセスするRAMのポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。 図7は、本発明の実施例2にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置のRAMの構成、およびバンク(1)異常時にCPUがアクセスするRAMのポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。 図8は、本発明の実施例2にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置においてバンク(1)B1正常時にCPUがアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。 図9は、本発明の実施例2にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置におけるアシスト制御処理を説明するためのフローチャートである。 図10は、本発明の実施例3にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置におけるアシスト制御処理を説明するためのフローチャートである。 図11は、本発明の実施例3にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置においてバンク(1)およびバンク(2)の正常時にCPUがアクセスするRAMのポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。
以下に、本発明にかかる電動パワーステアリング装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
図1は、本発明の実施例1にかかる電動パワーステアリング(EPS)装置100の構成を示す図である。図1において、操向ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4aおよび4b、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクTを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助する操舵補助モータ20が、減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。ここで、操舵補助モータ20は、例えば、ブラシレスモータやブラシモータである。電動パワーステアリング装置を制御するエレクトロニックコントロールユニット(ECU)30(以下、コントロールユニット30と呼ぶ)には、バッテリ14から内蔵の電源リレー13を経て電力が供給され、イグニションキー11からイグニション信号が供給される。また、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車両速度(車速)Vとに基づいて、操舵補助モータ20の電流指令値を演算し、操舵補助モータ20の電流検出値と電流指令値とに基づいて、操舵補助モータ20の電流検出値が電流指令値に追従するように操舵補助モータ20を駆動制御する。
図2は、図1のコントロールユニット30のハードウェア構成を示す図である。コントロールユニット30は、図2に示すように、電源リレー13と、MCU(マイクロコントロールユニット)110と、モータ駆動回路108と、電流検出回路120と、位置検出回路130等を備えている。
MCU110は、CPU101、ROM102、RAM103、EEPROM(不揮発性メモリ)104、インターフェース(I/F)105、A/D変換器106、PWMコントローラ107などを備え、これらがバス接続されている。CPU101は、ROM102に格納された各種プログラムを実行して電動パワーステアリング装置を制御する。
ROM102は操舵補助モータ20の制御プログラムおよびフェールセーフ機能のプログラムを記憶するためのメモリとして使用され、RAM103は当該プログラムを動作させるためのワークメモリとして使用される。また、RAM103には、電動パワーステアリング装置の駆動制御(以下、アシスト制御と呼ぶ)において必要となるデータや、アシスト制御において発生するデータなどのデータ類が必要に応じて記憶される。
EEPROM104は、電源遮断後においても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであり、CPU101が、電動パワーステアリング装置の制御で使用する制御データや電動パワーステアリング装置に発生した故障の故障記録データ、故障診断結果等が格納される。なお、ここでは、不揮発性メモリとして、EEPROMを使用することとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、FLASH−ROM、SDRAM等の他の不揮発性メモリを使用することにしてもよい。
A/D変換器106は、トルクセンサ10からの操舵トルクT、電流検出回路120からの操舵補助モータ20の電流検出値Im、および位置検出回路130からのモータ回転角信号θ等を入力し、デジタル信号に変換する。インターフェース105は、CANなどの車載ネットワークに接続されており、車速センサ12からの車速信号V(車速パルス)が入力されるとともに、警報ランプ60に対し故障を表示する信号を送る。
PWMコントローラ107は操舵補助モータ20の電流指令値に基づきUVW各相のPWM制御信号を出力する。モータ駆動回路108は、インバータ回路などにより構成され、PWMコントローラ107から出力された信号に基づき操舵補助モータ20を駆動する。電流検出回路120は操舵補助モータ20の電流値を検出し、電流検出値ImをA/D変換器106に出力する。位置検出回路130は、レゾルバなどの位置センサ25からの出力信号をモータ回転角信号θとして、A/D変換器106に出力する。
図3に示すように、RAM103には第1のデータ記憶領域201−1(以下、RAM(1)201−1と呼ぶ)と第2のデータ記憶領域201−2(以下、RAM(2)201−2と呼ぶ)との2つのデータ記憶領域を有する。RAM(1)201−1とRAM(2)201−2とのメモリ容量は、略同じ容量とされる。なお、RAM103は、CPU101がプログラムを動作させる際にワークメモリとして使用されるワーク領域を有するが、本発明とは直接関係がないため、ここでは説明は省略する。図3は、RAM103においてデータを記憶する領域であるデータ記憶領域201の構成および、RAM(1)201−1の正常時にCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。
RAM(1)201−1およびRAM(2)201−2には、EPS装置100の起動時に、EEPROM104に記憶されたデータのうちアシスト制御用のプログラムの実行に必要な所定の同一データがCPU101により略同一のタイミングで記憶される。また、EPS装置100の起動後は、RAM(1)201−1およびRAM(2)201−2には、アシスト制御において発生する所定の項目の実データが、常時、所定の周期でCPU101により記憶される。すなわち、RAM(1)201−1およびRAM(2)201−2には、同一実データが略同一のタイミングで記憶される。このように本実施例にかかるEPS装置100においては、データ記憶領域201が2重化されており、RAM(1)201−1およびRAM(2)201−2には、常に同じデータが記憶される。
CPU101は、ROM102に格納された各種のアシスト制御プログラム(操舵補助モータ20の制御プログラムおよびフェールセーフ機能のプログラム)を実行する際に、該プログラムに従って必要に応じてRAM103にアクセスし、RAM103に記憶されたデータを用いて、アシスト制御を行う。
通常、ROM102に格納されたアシスト制御プログラムにおいては、データ記憶領域201として該アシスト制御プログラムに従ってCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)が、図3に示すようにRAM(1)201−1に設定されている。すなわち、通常は、RAM(1)201−1が運用系のデータ記憶領域201とされている。また、RAM(2)201−2が予備系のデータ記憶領域201とされている。
また、ROM102に格納されたアシスト制御プログラムにおいては、RAM(1)201−1に異常が認められ故障であると判断された場合には、図4に示すように該アシスト制御プログラムに従ってCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をRAM(1)201−1からRAM(2)201−2に切り換えるように設定されている。図4は、RAM103においてデータを記憶する領域であるデータ記憶領域201の構成、およびRAM(1)201−1異常時にCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。
また、CPU101は、常時RAM103の診断を実施し、RAM103が正常であるか否かを判断する。そして、RAM(1)201−1が正常である場合(正常時)には、CPU101はアシスト制御プログラムの実行時にRAM(1)201−1にアクセスし、所望のデータを取得してアシスト制御を行う。
一方、RAM(1)201−1に異常が発生した場合(異常時)には、CPU101はアシスト制御プログラムに従ってアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をRAM(2)201−2に切り換える。そして、その後、CPU101はRAM(2)201−2にアクセスし、所望のデータを直接取得してアシスト制御を行う。
このように、本実施例にかかるEPS装置100においては、RAM(1)201−1とRAM(2)201−2とを備えることでデータ記憶領域201が2重化されており、必要に応じてCPU101のアクセス先を切り換え可能とされている。そして、RAM(1)201−1が正常である場合(正常時)には、CPU101はRAM(1)201−1にアクセスして所望のデータを取得してアシスト制御を行う。
そして、RAM(1)201−1に異常が発生した場合(異常時)には、CPU101はデータ記憶領域201におけるアクセス先をRAM(1)201−1からRAM(2)201−2に瞬時に切り換え、RAM(2)201−2に記憶されているデータをデータRAM(2)201−2から直接取得し、該データを用いてアシスト制御を継続することが可能である。
例えば、従来技術である上記の特許文献1の方法では、制御用メモリにおいて制御データを記憶する領域が壊れるなどハード的な異常が発生した場合にはデータを修復することはできないため、制御を継続することができない、という問題がある。
しかしながら、本実施例にかかるEPS装置100においては、CPU101のアクセス先、すなわち実データの取得先をRAM(1)201−1からRAM(2)201−2に瞬時に切り換えるため、RAM(1)201−1の異常の種別によらず、RAM(2)201−2から実データを直接取得してアシスト制御を停止することなくそのまま継続することが可能である。
また、上記の特許文献1の方法では、制御データを書き換えて修復するために時間を要し、また、制御データが修復不可能であると判断して制御を停止するまでにも時間を要するため、制御が途切れる可能性がある。しかしながら、本実施例にかかるEPS装置100においては、RAM(1)201−1の異常時には、実データの取得先をRAM(1)201−1からRAM(2)201−2に切り換えるだけでよく、データを書き換えて修復する等の時間が不要である。したがって、RAM(1)201−1に異常が発生した場合には、即座に異常部であるRAM(1)201−1を制御系から切り離し、正常なRAM(2)201−2を使用するため、アシスト制御が途切れることがなく、信頼性の高いシステムが構成されている。
つぎに、本実施例にかかるEPS装置100におけるアシスト制御処理について、図5を参照して説明する。図5は、実施例1にかかるEPS装置100におけるアシスト制御処理を説明するためのフローチャートである。
まず、車のイグニッションがONにされてEPS装置100が起動されると、CPU101はROM102のプログラムに従ってRAM103にアクセスし、RAM(1)201−1の異常フラグがONに設定されているか否かを判断する(ステップS110)。RAM(1)201−1の異常フラグがONに設定されていない場合は(ステップS110否定)、CPU101はROM102のプログラムに従ってRAM(1)201−1の診断を実施し(ステップS120)、RAM(1)201−1に異常が発生しているか否かを判断する(ステップS130)。
ここで、RAM(1)201−1に異常が発生していない場合は(ステップS130否定)、CPU101はROM102のプログラムに従って、EEPROM104に記憶されたデータのうちアシスト制御用のプログラムの実行に必要な所定のデータをRAM(1)201−1およびRAM(2)201−2に記憶し、その後、必要に応じてRAM(1)201−1にアクセスして所望のデータを取得してアシスト制御処理を開始する。(ステップS140)。また、CPU101は、アシスト制御処理において発生する実データのうち所定のデータを必要に応じてRAM(1)201−1およびRAM(2)201−2に記憶する(ステップS150)。このとき、RAM(1)201−1およびRAM(2)201−2には、アシスト制御処理において発生する所定の項目の実データが、常時、所定の周期でCPU101により略同一のタイミングで記憶される。
そして、CPU101は、必要に応じてRAM(1)201−1にアクセスし、これらのデータを取得してアシスト制御処理を継続する。その後はステップS120に戻り、CPU101は所定の周期で常時、RAM(1)201−1の診断を繰り返しながらアシスト制御処理を継続する。
ステップS130に戻って、RAM(1)201−1に異常が発生している場合は(ステップS130肯定)、CPU101はRAM(1)201−1の異常フラグをONに設定する(ステップS160)。そして、CPU101はROM102のプログラムに従ってRAM(2)201−2の診断を実施し(ステップS170)、RAM(2)201−2に異常が発生しているか否かを判断する(ステップS180)。
また、ステップS110に戻って、RAM(1)201−1の異常フラグがONに設定されている場合は(ステップS110肯定)、CPU101はROM102のプログラムに従ってRAM(2)201−2の診断を実施し(ステップS170)、RAM(2)201−2に異常が発生しているか否かを判断する(ステップS180)。
ここで、RAM(2)201−2に異常が発生していない場合は(ステップS180否定)、CPU101はROM102のアシスト制御プログラムに従って、自CPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をRAM(1)201−1からRAM(2)201−2に瞬時に切り換え、自CPU101がアクセスしてデータを取得するRAM103の領域を切り替える(ステップS190)。
そして、CPU101は、必要に応じてデータRAM(2)201−2にアクセスし、所望の実データを直接データRAM(2)201−2から取得してアシスト制御処理を継続する(ステップS200)。その後はステップS170に戻り、CPU101は所定の周期で常時、RAM(2)201−2の診断を繰り返しながらアシスト制御処理を継続する。
ステップS180に戻って、RAM(2)201−2に異常が発生している場合は(ステップS180肯定)、CPU101はRAM(2)201−2の故障フラグをONに設定するとともに(ステップS210)、アシスト制御処理を停止する(ステップS220)。
上述したように、実施例1にかかるEPS装置100においては、RAM(1)201−1とRAM(2)201−2とを備えることでデータ記憶領域201が2重化されており、必要に応じてCPU101のアクセス先を切り換え可能とされている。これにより、RAM(1)201−1に異常が発生した場合においても、CPU101のアクセス先を瞬時に切り換えて必要なデータをRAM103から取得することが可能であり、アシスト制御を継続することが可能である。したがって、RAM(1)201−1に異常が発生した場合においてもアシスト制御が途切れることがなく、安全性および信頼性の高いEPS装置100が実現されている。なお、RAM(2)201−2は、RAM(1)201−1と同様に、常に異常診断していてもよい。
実施例2では、RAM(1)201−1とRAM(2)201−2とをRAM103の管理単位であるバンク別に設ける場合について説明する。実施例2にかかるRAM103は、図6に示すようにバンク(1)B1とバンク(2)B2とを有して構成されている。図6は、実施例2にかかるEPS装置100のRAM103の構成、およびバンク(1)B1正常時にCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。なお、実施例2にかかるEPS装置100のRAM103以外の構成は実施例1にかかるEPS装置100と同じであるため、図1および図2を参照することとして詳細な説明は省略する。
通常、ROM102に格納されたアシスト制御プログラムにおいては、RAM103においてデータを記憶する領域であるデータ記憶領域201として該アシスト制御プログラムに従ってCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)が、図6に示すようにバンク(1)B1に設定されている。また、ROM102に格納されたアシスト制御プログラムにおいては、バンク(1)B1に異常が認められ故障であると判断された場合には、図7に示すように該アシスト制御プログラムに従ってCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をバンク(1)B1からバンク(2)B2に切り換えるように設定されている。図7は、実施例2にかかるEPS装置100のRAM103の構成、およびバンク(1)B1異常時にCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。
そして、図8に示すように、バンク(1)B1内にはデータを記憶する領域であるデータ記憶領域201としてRAM(1)201−1(B1)とRAM(2)201−2(B1)とが確保されている。また、バンク(2)B2内にはデータを記憶する領域であるデータ記憶領域201としてRAM(1)201−1(B2)とRAM(2)201−2(B2)とが確保されている。図8は、実施例2にかかるEPS装置100においてバンク(1)B1正常時にCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。
CPU101は、EPS装置100の起動時に、バンクB毎にRAM103の診断を実施し、RAM103が正常であるか否かを判断する。そして、バンク(1)B1が正常である場合(正常時)には、バンク(1)B1内に確保されているRAM(1)201−1(B1)とRAM(2)201−2(B1)とをデータ記憶領域201として使用する。そしてCPU101は、アシスト制御プログラムの実行時にバンクB1内に確保されているRAM(1)201−1(B1)またはRAM(2)201−2(B1)にアクセスし、所望の実データを取得してアシスト制御処理を行う。なお、RAM(1)201−1(B1)とRAM(2)201−2(B1)の機能等は、それぞれ実施例1のRAM(1)201−1とRAM(2)201−2と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、CPU101は、バンク(1)B1が異常である場合(異常時)には、バンク(2)B2内に確保されているRAM(1)201−1(B2)とRAM(2)201−2(B2)とをデータ記憶領域201として使用する。そしてCPU101は、アシスト制御プログラムの実行時にバンクB2内に確保されているRAM(1)201−1(B2)またはRAM(2)201−2(B2)にアクセスし、所望の実データを取得してアシスト制御処理を行う。なお、RAM(1)201−1(B2)とRAM(2)201−2(B2)の機能等は、それぞれ実施例1のRAM(1)201−1とRAM(2)201−2と同様であるため、詳細な説明は省略する。
つぎに、本実施例にかかるEPS装置100におけるアシスト制御処理について、図9を参照して説明する。図9は、実施例2にかかるEPS装置100におけるアシスト制御処理を説明するためのフローチャートである。
まず、車のイグニッションがONにされてEPS装置100が起動されると、CPU101はROM102のプログラムに従ってRAM103にアクセスし、バンク(1)B1の異常フラグがONに設定されているか否かを判断する(ステップS310)。バンク(1)B1の異常フラグがONに設定されていない場合は(ステップS310否定)、CPU101はROM102のプログラムに従ってバンク(1)B1の診断を実施し(ステップS320)、バンク(1)B1に異常が発生しているか否かを判断する(ステップS330)。
ここで、バンク(1)B1に異常が発生していない場合は(ステップS330否定)、CPU101はROM102のプログラムに従って、自CPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をバンク(1)B1のRAM(1)201−1(B1)に設定する(ステップS390)。そして、実施例1において図5を用いて説明したフロー(ステップS110〜ステップS220)に従って、アシスト制御処理を実施する。
ステップS330に戻って、バンク(1)B1に異常が発生している場合は(ステップS330肯定)、CPU101はバンク(1)B1の異常フラグをONに設定する(ステップS340)。そして、CPU101はROM102のプログラムに従ってバンク(2)B2の診断を実施し(ステップS350)、バンク(2)B2に異常が発生しているか否かを判断する(ステップS360)。
また、ステップS310に戻って、バンク(1)B1の異常フラグがONに設定されている場合は(ステップS310肯定)、CPU101はROM102のプログラムに従ってバンク(2)B2の診断を実施し(ステップS350)、バンク(2)B2に異常が発生しているか否かを判断する(ステップS360)。
ここで、バンク(2)B2に異常が発生していない場合は(ステップS360否定)、CPU101はROM102のプログラムに従って、自CPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をバンク(2)B2のRAM(1)201−1(B2)に設定する(ステップS400)。そして、実施例1において図5を用いて説明したフロー(ステップS110〜ステップS220)に従って、アシスト制御処理を実施する。
ステップS360に戻って、バンク(2)B2に異常が発生している場合は(ステップS360肯定)、CPU101はバンク(2)B2の故障フラグをONに設定するとともに(ステップS370)、アシスト制御処理を停止する(ステップS380)。
上述したように、実施例2にかかるEPS装置100においては、データ記憶領域201としてバンク(1)B1内にRAM(1)201−1(B1)とRAM(2)201−2(B1)とが確保されている。また、データ記憶領域201としてバンク(2)B2内にはRAM(1)201−1(B2)とRAM(2)201−2(B2)とが確保されている。これにより、実施例1の場合と同様にデータ記憶領域201が2重化されており、必要に応じてCPU101のアクセス先を切り換え可能とされ、一方のデータ記憶領域201(RAM(1)201−1(B1)またはRAM(1)201−1(B2))に異常が発生した場合においても、他方のデータ記憶領域201(RAM(2)201−2(B1)またはRAM(2)201−2(B2))にCPU101のアクセス先を瞬時に切り換えて必要なデータをRAM103から取得することが可能であり、アシスト制御を継続することが可能である。したがって、一方のデータ記憶領域201(RAM(1)201−1(B1)またはRAM(1)201−1(B2))に異常が発生した場合においてもアシスト制御が途切れることがなく、安全性および信頼性の高いEPS装置100が実現されている。
また、実施例2にかかるEPS装置100においては、RAM103をバンク(1)B1とバンク(2)B2とのバンク別に管理し、それぞれに2重化したデータ記憶領域201を備えることで、必要に応じてCPU101のアクセス先となるバンクを切り換え可能とされている。これにより、EPS装置100の起動時における各バンク全体の安全性を確認した上でアシスト制御処理を開始することができ、より安全性および信頼性の高いEPS装置100が実現されている。
実施例3は実施例2の変形例であり、RAM103をバンク(1)B1とバンク(2)B2とのバンク別に管理し、EPS装置100の起動時において両方のバンクが正常である場合には、両方のバンクを用いてデータ記憶領域201を2重化する場合について説明する。
実施例3にかかるEPS装置100のRAM103は、実施例2にかかるEPS装置100と同様の構成を有する。すなわち実施例3にかかるRAM103は、図6に示すようにバンク(1)B1とバンク(2)B2とを有して構成されている。なお、実施例3にかかるEPS装置100におけるRAM103以外の構成は実施例1にかかるEPS装置100と同じであるため、図1および図2を参照することとして詳細な説明は省略する。
通常、ROM102に格納されたアシスト制御プログラムにおいては、RAM103においてデータを記憶する領域であるデータ記憶領域201として、該アシスト制御プログラムに従ってCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)が、図6に示すようにバンク(1)B1に設定されている。また、ROM102に格納されたアシスト制御プログラムにおいては、バンク(1)B1に異常が認められ故障であると判断された場合には、図7に示すように該アシスト制御プログラムに従ってCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をバンク(1)B1からバンク(2)B2に切り換えるように設定されている。
実施例3にかかるEPS装置100が実施例2にかかるEPS装置100と異なる点は、EPS装置100の起動時においてバンク(1)B1およびバンク(2)B2の両方のバンクが正常である場合には、両方のバンクを用いてデータ記憶領域201を2重化することである。
以下、本実施例にかかるEPS装置100におけるアシスト制御処理について、図10を参照して説明する。図10は、実施例3にかかるEPS装置100におけるアシスト制御処理を説明するためのフローチャートである。また、図10のフローチャートにおいて図9と同じフロー(ステップS310〜ステップS380およびステップS400のフロー)については同じステップ番号を付すことで説明を省略し、実施例2の場合と異なるフローについて説明する。
ステップS330において、バンク(1)B1に異常が発生していない場合は(ステップS330否定)、CPU101はROM102のプログラムに従ってバンク(2)B2の診断を実施し(ステップS510)、バンク(2)B2に異常が発生しているか否かを判断する(ステップS520)。
ここで、バンク(2)B2に異常が発生していない場合は(ステップS520否定)、CPU101はROM102のプログラムに従って、バンク(1)B1およびバンク(2)B2の両方のバンクを使用してデータ記憶領域201の2重化を行う。すなわち、バンク(1)B1およびバンク(2)B2の両方のバンクが正常である場合には、CPU101はROM102のプログラムに従って、バンク(1)B1およびバンク(2)B2の両方のバンクの容量を用いて、運用系であるRAM(1)201−1(B1、2)と予備系であるRAM(2)201−2(B1、2)とをRAM103に設定する。そして、CPU101はROM102のプログラムに従って、自CPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を例えば図11に示すようにバンク(1)B1に設定したRAM(1)201−1(B1、2)に設定する(ステップS530)。図11は、実施例3にかかるEPS装置100においてバンク(1)B1およびバンク(2)B2の正常時にCPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)を説明する図である。このようにバンク(1)B1およびバンク(2)B2の両方のバンクを用いてデータ記憶領域201を2重化することにより、RAM(1)201−1(B1、2)の容量を実施例1のRAM(1)201−1および実施例2のRAM(1)201−1(B1)よりも大きくすることができる。
その後は、実施例1において図5を用いて説明したフロー(ステップS110〜ステップS220)に従って、アシスト制御処理を実施する。なお、以降の処理においては、図11に示すようにバンク(1)B1に設定したRAM(1)201−1(B1、2)が実施例1のRAM(1)201−1に対応し、バンク(2)B2に設定したRAM(2)201−2(B1、2)が実施例2のRAM(2)201−2に対応する。
ステップS520に戻って、バンク(2)B2に異常が発生している場合は(ステップS520肯定)、CPU101はバンク(2)B2の故障フラグをONに設定するとともに(ステップS540)、図8に示すように自CPU101がアクセスするRAM103のポインタ(アドレスオフセット)をバンク(1)B1のRAM(1)201−1(B1)に設定する(ステップS550)。その後は、実施例1において図5を用いて説明したフロー(ステップS110〜ステップS220)に従って、アシスト制御処理を実施する。この場合は、実施例2のステップS390の場合と同様に、データ記憶領域201としてバンク(1)B1内に確保されているRAM(1)201−1(B1)とRAM(2)201−2(B1)とを用いる。
上述したように、実施例3にかかるEPS装置100においては、データ記憶領域201としてバンク(1)B1内にRAM(1)201−1(B1)とRAM(2)201−2(B1)とが確保されている。また、データ記憶領域201としてバンク(2)B2内にはRAM(1)201−1(B2)とRAM(2)201−2(B2)とが確保されている。これにより、実施例1の場合と同様にデータ記憶領域201が2重化されており、必要に応じてCPU101のアクセス先を切り換え可能とされ、一方のデータ記憶領域201(RAM(1)201−1(B1)またはRAM(1)201−1(B2))に異常が発生した場合においても、他方のデータ記憶領域201(RAM(2)201−2(B1)またはRAM(2)201−2(B2))にCPU101のアクセス先を瞬時に切り換えて必要なデータをRAM103から取得することが可能であり、アシスト制御を継続することが可能である。したがって、一方のデータ記憶領域201(RAM(1)201−1(B1)またはRAM(1)201−1(B2))に異常が発生した場合においてもアシスト制御が途切れることがなく、安全性および信頼性の高いEPS装置100が実現されている。
また、実施例3にかかるEPS装置100においては、実施例2の場合と同様にRAM103をバンク(1)B1とバンク(2)B2とのバンク別に管理し、それぞれに2重化したデータ記憶領域201を備えることで、必要に応じてCPU101のアクセス先となるバンクを切り換え可能とされている。これにより、EPS装置100の起動時における各バンク全体の安全性を確認した上でアシスト制御処理を開始することができ、より安全性および信頼性の高いEPS装置100が実現されている。
そして、実施例3にかかるEPS装置100においては、バンク(1)B1およびバンク(2)B2の両方のバンクが正常である場合には、バンク(1)B1およびバンク(2)B2の両方のバンクを用いてデータ記憶領域201を2重化することにより、RAM(1)201−1(B1、2)の容量を実施例1のRAM(1)201−1および実施例2のRAM(1)201−1(B1)よりも大きくすることができる。これにより、十分な記憶容量を確保することが可能となり、またRAM103を有効に活用することができる。
なお、上記の実施例においては、RAM103においてデータを記憶する領域であるデータ記憶領域201を2重化した場合について説明したが、データ記憶領域201を3重化した構成とすることも可能である。また、上記の実施例においてはバンクが2つである場合を例に説明したが、バンクの数は2つに限定されるものではなく、3つ以上でも良い。なお、バンク(2)B2は、バンク(1)B1と同様に、常に異常診断していてもよい。
以上のように、本発明にかかる電動パワーステアリング装置は、駆動制御に使用するデータを記憶した記憶手段に異常が発生した場合に有用である。
1 操向ハンドル
2 コラム軸
3 減速ギア
4a、4b ユニバーサルジョイント
5 ピニオンラック機構
6 タイロッド
10 トルクセンサ
11 イグニションキー
12 車速センサ
13 電源リレー
14 バッテリ
20 操舵補助モータ
25 位置センサ
30 コントロールユニット
60 警報ランプ
100 EPS装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 EEPROM
105 インターフェース
106 A/D変換器
107 PWMコントローラ
108 モータ駆動回路
110 MCU
120 電流検出回路
130 位置検出回路
201−1 第1のデータ記憶領域(RAM(1))
201−2 第2のデータ記憶領域(RAM(2))
B1 バンク(1)
B2 バンク(2)

Claims (6)

  1. 車両のステアリング系に発生する操舵トルクに基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、前記車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵制御において発生する同一のデータが所定の周期に略同一のタイミングで記憶される運用系および予備系のデータ記憶領域を有する記憶手段と、
    前記データ記憶領域が正常であるか異常であるかを個別に診断する診断手段と、
    前記データ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、取得した前記データを用いて前記操舵制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記データを前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域に記憶させ、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記運用系のデータ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断された場合には、アクセスする前記データ記憶領域を前記運用系のデータ記憶領域から前記予備系のデータ記憶領域に切り替え、前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記診断手段は、前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断した場合は、さらに前記予備系のデータ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断し、
    前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断され、且つ前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合に前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 車両のステアリング系に発生する操舵トルクに基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、前記車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵制御において発生する同一のデータが所定の周期に略同一のタイミングで記憶される運用系および予備系のデータ記憶領域をそれぞれ有する運用系および予備系のバンクを備える記憶手段と、
    前記電動パワーステアリング装置の起動時に前記バンクが正常であるか異常であるかを個別に診断し、さらに正常であると判断した前記バンクの前記データ記憶領域が正常であるか異常であるかを個別に診断する診断手段と、
    前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記データを前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域に記憶させ、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合には前記運用系のデータ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断された場合には、アクセスする前記データ記憶領域を前記運用系のデータ記憶領域から前記予備系のデータ記憶領域に切り替え、前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得し、取得した前記データを用いて前記操舵制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記運用系のバンクが正常であると診断された場合には前記運用系のバンクの前記運用系または予備系の前記データ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、前記診断手段により前記運用系のバンクが異常であると診断された場合にはアクセスする前記バンクを前記運用系のバンクから前記予備系のバンクに切り替えて前記予備系のバンクの前記運用系または予備系の前記データ記憶領域にアクセスして前記データを取得すること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 前記診断手段は、前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断した場合は、さらに前記予備系のデータ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断し、
    前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断され、且つ前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合に前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、
    を特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 車両のステアリング系に発生する操舵トルクに基づいて演算した操舵補助指令に基づき操舵補助用の電動モータを駆動制御することにより、前記車両の操舵を補助する電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵制御において発生する同一のデータが所定の周期に略同一のタイミングで記憶されるデータ記憶領域を設定可能な運用系および予備系のバンクを備える記憶手段と、
    前記電動パワーステアリング装置の起動時に前記運用系および予備系のバンクが正常であるか異常であるかを診断し、また前記データ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断する診断手段と、
    前記診断手段により前記運用系および予備系のバンクがともに正常であると診断された場合に、前記記憶手段に前記運用系および予備系の双方のバンクの容量を用いて運用系および予備系の前記データ記憶領域を設定し、設定した前記運用系のデータ記憶領域および設定した前記予備系のデータ記憶領域が前記診断手段により正常であると診断された場合には前記データを前記運用系のデータ記憶領域および前記予備系のデータ記憶領域に記憶させ、設定した前記運用系のデータ記憶領域が前記診断手段により正常であると診断された場合には前記運用系のデータ記憶領域にアクセスして前記データを取得し、設定した前記運用系のデータ記憶領域が前記診断手段により異常であると診断された場合には、アクセスする前記データ記憶領域を前記運用系のデータ記憶領域から前記予備系のデータ記憶領域に切り替えて前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得し、取得した前記データを用いて前記操舵制御を行う制御手段と、
    備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 前記診断手段は、前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断した場合は、さらに前記予備系のデータ記憶領域が正常であるか異常であるかを診断し、
    前記制御手段は、前記診断手段により前記運用系のデータ記憶領域が異常であると診断され、且つ前記予備系のデータ記憶領域が正常であると診断された場合に前記予備系のデータ記憶領域から前記データを取得すること、
    を特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
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