JP2017024440A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵角推定機能が動作していない状態におけるステアリング推定角の誤差を吸収し得る電動パワーステアリング装置を提供すること。【解決手段】電動パワーステアリング装置は、操舵角推定機能が動作していない場合に、車両のドアロック解除信号に基づいて電動機20の回転角の検出を開始し、当該回転角に基づき、ステアリング推定角を補償する。【選択図】図4

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
乗用車やトラック等の車両の操舵力を軽減するため、電動機によって操舵を補助する、いわゆる電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置がある。電動パワーステアリング装置は、電動機が発生する動力を、減速機を介してステアリングシャフト又はラック軸に付与する操舵補助制御機能を有している。
電動パワーステアリング装置においては、操舵補助制御におけるステアリング機構の中立位置(すなわち車両直進時におけるハンドル位置、以下、「ステアリング中立位置」ともいう)、すなわち車両直進時におけるハンドル位置と、そのステアリング中立位置に対する車両走行時のステアリング機構の推定角(以下、「ステアリング推定角」ともいう)とを正確に推定して操舵補助制御に反映させる必要がある。ここで、理論的には、車両の走行中において操舵輪の回転速度比が1.0となる位置がステアリング中立位置となる。しかしながら、タイヤの減り具合や路面状況により左右の操舵輪の回転半径は必ずしも一致しないため、実際のステアリング中立位置に対し誤差を生じる。例えば、特許文献1には、操舵輪の回転速度比の統計的な平均化処理を行うことで平均回転速度比を求め、この平均回転速度比を用いて回転速度比を補正し、この補正後の回転速度比を用いて、ステアリング操舵角を算出する操舵角推定装置が開示されている。すなわち、この特許文献1では、補正した回転速度比を用いることで、ステアリング中立位置と、このステアリング中立位置に対するステアリング推定角とを正確に推定することができる。また、例えば、特許文献2には、前左右輪、後左右輪、前後左輪、前後右輪の4組の推定操舵を比較してスリップしている車輪を特定し、スリップしていない定常状態の車輪で得られた値を舵角推定値として採用する技術が開示されている。
特開2003−14450号公報 特開2005−98827号公報
しかし、上記従来技術に開示される技術では、操舵角推定機能が動作していない状態、すなわち、車両のイグニッションスイッチがOFF状態であり、EPS装置における操舵補助制御機能の停止中において、ハンドルが操作される等、何らかの物理的な力がステアリング機構に作用した場合には、操舵角推定機能が再び作動した際にステアリング推定角の誤差を生じ、操舵補助制御機能の動作に影響を与える可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操舵角推定機能が動作していない状態におけるステアリングの推定角の誤差を吸収し得る電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、電動パワーステアリング装置は、車両のステアリング機構に補助操舵力を付与する電動機と、車両の操舵補助制御上におけるステアリング機構の推定角を求める操舵角推定機能を有し、ステアリング機構の推定角を用いて、電動機を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、操舵角推定機能が動作していない場合に、車両のドアロック解除信号に基づいて電動機の回転角の検出を開始し、当該回転角に基づき、ステアリング機構の推定角を補償するステアリング推定角補償機能を有する。
これにより、操舵角推定機能が動作していない状態におけるステアリング機構の推定角の誤差を吸収することができる。
本発明の望ましい態様として、ステアリング機構の推定角を格納する記憶装置を備え、制御装置は、車両のイグニッションスイッチがON状態である操舵補助制御機能の動作時において、記憶装置に記憶されたステアリング機構の推定角を読み出して電動機を制御すると共に、ステアリング機構の推定角を操舵角推定機能により更新して記憶装置に保存し、イグニッションスイッチがOFF状態である操舵補助制御機能の停止時において、記憶装置に記憶されたステアリング機構の推定角を読み出すと共に、電動機の回転角に基づき、ステアリング機構の推定角に対するステアリング機構の角度変化分をステアリング推定角補償機能により求め、記憶装置から読み出したステアリング機構の推定角にステアリング機構の角度変化分を加算してステアリング機構の推定角を更新し、記憶装置に保存する。これにより、イグニッションON後の通常制御開始時において、イグニッションOFF状態において補償されたステアリング機構の推定角を用いて、正常に通常制御に移行できる。
本発明の望ましい態様として、車両のドアロック解除信号に基づき初動検出信号を出力する初動検出回路を備え、制御装置は、初動検出信号に基づき、ステアリング推定角補償機能を動作させる。これにより、イグニッションスイッチがOFF状態である初動期間、すなわち、ドアロックが解除されてから、イグニッションスイッチがOFF状態からON状態に操作されて通常制御に移行するまでの期間において、ハンドルホイールが操作される等、何らかの物理的な力がハンドルホイールに作用することによるステアリング機構の推定角の変化を吸収することができ、イグニッションスイッチがOFF状態であるときにステアリング機構の推定角が変化する可能性を小さくすることができる。
本発明の望ましい態様として、少なくとも車両のドアの施解錠を指示する電子キーからのドアロック解除信号を受信する受信機を備え、初動検出回路は、受信機がドアロック解除信号を受信した時点で、初動検出信号を出力する。これにより、電子キーからのドアロック解除信号を受信機が受信した時点で、ステアリング推定角補償機能を実現する制御プログラムを起動することができる。
本発明によれば、操舵角推定機能が動作していない状態におけるステアリングの推定角の誤差を吸収し得る電動パワーステアリング装置を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。 図2は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニットのハードウェア構成を示す模式図である。 図3は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置におけるステアリング推定角と電動機の回転角との関係を示す図である。 図4は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置におけるステアリング推定角の変化分と電動機の回転角変化分との関係を示す図である。 図5は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置においてEEPROMに書き込まれるステアリング推定角、ステアリング中立位置に対応する電動機の中立位置、電動機の中立位置に対する回転角、及び電動機の回転角変化分の一例を示す図である。 図6は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御用コンピュータの機能的な構成を示す機能ブロック図である。 図7は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置におけるステアリング推定角補償処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置における受信機の配置例を示す図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。電動パワーステアリング装置100は、車両に搭載されて、当該車両の運転者によるハンドルホイール1(以下、「ステアリング」ともいう)の操作を補助するものである。ハンドルホイール1のコラム軸2は、減速ギヤ3、ユニバーサルジョイント4a、4b、ラックアンドピニオン機構5を介して、左操舵輪21及び右操舵輪22のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、ハンドルホイール1の操舵トルクTを検出するトルクセンサ10が設けられている。また、コラム軸2には減速ギヤ3が取り付けられている。減速ギヤ3は、電動機(操舵補助モータ)20の発生するトルクを増加させてコラム軸2へ伝達する。このような構造によって、電動機20が発生するトルクにより、ハンドルホイール1の操舵力が補助される。
本実施形態において、電動パワーステアリング装置100は、コラム軸2に電動機20のトルクを伝達するコラムアシスト型の装置であるが、電動パワーステアリング装置の形式はこれに限定されるものではない。例えば、電動パワーステアリング装置100は、ピニオンアシスト型やラックアシスト型等であってもよい。
電動機20は、例えば、ブラシレスモータやブラシモータである。電動パワーステアリング装置100を制御するECU(Electronic Control Unit、以下、「コントロールユニット」ともいう)30には、バッテリ14から電力が供給されるとともに、イグニッションスイッチ11からイグニッション信号が送信される。また、ECU30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車両速度(車速)Vとに基づいて、電動機20の電流指令値を演算する。そして、ECU30は、電動パワーステアリング装置100を制御する制御装置である。ECU30は、電動機20に供給される電流の値(電流検出値)と電流指令値とに基づいて、電動機20の電流検出値が電流指令値に追従するように電動機20を駆動制御(以下、「操舵補助制御」ともいう)する。また、ECU30は、左操舵輪車輪速センサ21aにより検出された左操舵輪21の回転速度Vf1と右操舵輪車輪速センサ22aにより検出された右操舵輪22の回転速度Vf2とを用いて、操舵補助制御におけるステアリング(ハンドルホイール1)の中立位置(以下、「ステアリング中立位置」ともいう)と、そのステアリング中立位置に対するステアリング(ハイドルホイール1)の推定角(以下、「ステアリング推定角」ともいう)とを推定する機能(以下、「操舵角推定機能」ともいう)を有している。
図2は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニットのハードウェア構成を示す模式図である。ECU30は、図2に示すように、MCU(Micro Control Unit、以下、「制御用コンピュータ」ともいう)110と、電動機駆動回路15と、電流検出回路16と、位置検出回路17と、受信機18と、初動検出回路19等とを備えている。
MCU110は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)104、インターフェース(I/F)105、A/D(Analog/Digital)変換器106、PWM(Pulse Width Modulation)コントローラ107等を備え、これらがバスに接続されている。CPU101は、処理装置であり、ROM102に格納された、電動パワーステアリング装置100の制御用コンピュータプログラム(以下、「制御プログラム」ともいう)を実行して、電動パワーステアリング装置100を制御する。
ROM102は、操舵補助制御に用いる操舵補助制御用データであって、制御プログラム及び制御プログラムを実施する際に使用する制御データを記憶するためのメモリとして使用される。また、RAM103は、制御プログラムを動作させるためのワークメモリとして使用される。
EEPROM104は、電源遮断後においても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであり、CPU101が、電動パワーステアリング装置100における操舵補助制御で使用する制御データ等が格納される。本実施形態では、例えば上述したステアリング中立位置に対するステアリング推定角や、そのステアリング推定角に対応した電動機20の基準回転角、後述する本実施形態に係るステアリング推定角補償機能により検出される電動機20の基準回転角に対する回転角変化分等が格納される。EEPROM104に格納された各種データは、ECU30に電源が投入された後にRAM103に展開された制御プログラム上で使用され、所定のタイミングでEEPROM104に上書きされる。なお、ここでは、不揮発性メモリとして、EEPROMを使用することとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、FLASH−ROM、SDRAM等の他の不揮発性メモリを使用することにしてもよい。
A/D変換器106は、トルクセンサ10からの操舵トルクT、電流検出回路16からの電動機20の電流検出値Im、位置検出回路17からの電動機20の回転角θ、左操舵輪車輪速センサ21aからの左操舵輪21の回転速度Vf1、及び右操舵輪車輪速センサ22aからの右操舵輪22の回転速度Vf2等の信号を入力し、ディジタル信号に変換する。インターフェース105は、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワークに接続されている。インターフェース105は、車速センサ12からの車速Vの信号(車速パルス)を受け付けるためのものである。なお、トルクセンサ10からの操舵トルクT、左操舵輪車輪速センサ21aからの左操舵輪21の回転速度Vf1、及び右操舵輪車輪速センサ22aからの右操舵輪22の回転速度Vf2等の信号についても、上述した車載ネットワークを介してインターフェース105が受け付ける構成であってもよい。
PWMコントローラ107は、電動機20に対する電流指令値に基づいてUVW各相のPWM制御信号を出力する。電動機駆動回路15は、インバータ回路等により構成され、PWMコントローラ107から出力された信号に基づいて電動機20を駆動する。電流検出回路16は、電動機20に供給される電流の値(電流検出値)Imを検出してA/D変換器106に出力する。位置検出回路17は、位置センサ(例えば、レゾルバ等)25の出力信号を電動機20の回転角θとして、A/D変換器106に出力する。
受信機18及び初動検出回路19は、操舵角推定機能が動作していない状態、すなわち、イグニッションスイッチ11がOFFであり、EPS装置100における操舵補助制御機能の停止中においても、電力が供給され動作しているものとする。受信機18は、車両の所有者が所持する電子キー200からのドアロック解除信号を受信し、初動検出回路19に出力する。ここで、電子キー200は、電動パワーステアリング装置100と共に車両に搭載されるキーレスエントリシステムあるいはスマートエントリシステムで用いられ、車両のドアやトランクの施解鍵を指示する携帯端末である。初動検出回路19は、受信機18からのドアロック解除信号に基づき、コントロールユニット(ECU)30内部の制御用コンピュータ(MCU)110に対し、後述するステアリング推定角補償機能を実現するための制御プログラムを起動させる初動検出信号を出力する機能を有している。これら受信機18及び初動検出回路19は、上述のように、操舵角推定機能が動作していない状態を含め、常時動作するものである。このため、これら受信機18及び初動検出回路19は、消費電力がより小さいことが望ましい。なお、図2に示す例では、受信機18をECU30内部に設ける例を示したが、これに限るものではなく、例えば、後述するように、車両のダッシュボード付近の位置や、センターコンソール付近の位置、あるいは、運転席側ドア付近の位置等に配置してもよい。
次に、図1乃至図3を用いて、操舵角推定機能におけるステアリング中立位置及びステアリング推定角の算出手法について説明する。図3は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置におけるステアリング推定角と電動機の回転角との関係を示す図である。
操舵角推定機能は、例えば特開2003−14450号公報や特許第4167959号公報等に記載された技術を用いて実現することができる。具体的には、ECU30は、車両走行時において、図1に示す左操舵輪車輪速センサ21aで検出される左操舵輪21の回転速度Vf1と、右操舵輪車輪速センサ22aで検出される右操舵輪22の回転速度Vf2との回転速度比に基づき、現在のステアリング位置P1を推定し、この現在のステアリング位置P1と回転速度比が1.0となるステアリング中立位置P0との角度、すなわち、ステアリング中立位置P0に対する現在のステアリング位置P1の角度であるステアリング推定角θ1とを推定する。このとき、例えば特開2003−14450号公報に記載されたように、平均回転速度比を求め、この平均回転速度比に基づき回転速度比を補正するようにしてもよいし、例えば特許第4167959号公報に記載されたように、左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の各車輪速を用いてもよい。
また、ECU30は、図3に示すように、現在のステアリング位置P1に対応する電動機20の位置Q1を検出し、この位置Q1に対し、ステアリング中立位置P0に対応する電動機20の中立位置Q0を求める。このときの電動機20の中立位置Q0に対する位置Q1の角度である回転角θ2を求める。この回転角θ2は、コラム軸2に取り付けられた歯数aのギア3aと、電動機20のシャフト20aに取り付けられた歯数bのギア3bとのギア比a/bをAとすると、以下の(1)式で示される。
θ2=θ1*A・・・(1)
また、上述した回転速度比を適切に算出できない停止時や極低速走行時には、電動機20の回転角θ2を用いて、ステアリング推定角θ1を求めるようにしてもよい。具体的には、現在の電動機20の位置Q1を検出し、回転速度比が算出可能な所定速度以上の速度で走行しているときに求めた電動機20の中立位置Q0に対する回転角θ2を求める。このときのステアリング推定角θ1は、以下の(2)式で示される。
θ1=θ2/A・・・(2)
なお、操舵角推定機能におけるステアリング推定角θ1、ステアリング中立位置P0、電動機20の中立位置P0、及び電動機20の回転角θ2の算出手法については、上記手法に限るものではなく、これらの算出手法により本発明が限定されるものではない。
次に、図1乃至図5を用いて、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置100におけるステアリング推定角補償機能について説明する。図4は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置におけるステアリング推定角の変化分と電動機の回転角変化分との関係を示す図である。図5は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置においてEEPROMに書き込まれるステアリング推定角、ステアリング中立位置に対応する電動機の中立位置、電動機の中立位置に対する回転角、及び電動機の回転角変化分の一例を示す図である。
図5(a)に示すように、EEPROM104には、ステアリング推定角補償機能における初期値として、上述した操舵角推定機能によって得られたステアリング中立位置P0に対するステアリング推定角θ1と、ステアリング中立位置P0に対応した電動機20の中立位置Q0と、この中立位置Q0に対する回転角θ2とが格納されている(図5(a))。これらのステアリング推定角θ1、中立位置Q0、回転角θ2は、操舵補助制御機能の動作中においてRAM103に展開された制御プログラム上で使用されると共に、操舵角推定機能によって所定のタイミングでEEPROM104に上書きされる。
操舵角推定機能が動作していない状態、すなわち、イグニッションスイッチ11がOFFであり、EPS装置100における操舵補助制御機能の停止中において、ハンドルホイール1が操作される等、何らかの物理的な力がハンドルホイール1に作用し、ステアリング推定角θ1が変化した場合には(θ1→θ1±Δθ1、ここでは、+符号を右旋回方向、−符号を左旋回方向とする)、操舵角推定機能が動作している状態、すなわち、イグニッションスイッチ11がONであり、EPS装置100における操舵補助制御機能の動作中においてEEPROM104に書き込まれた初期値(θ1)に対して誤差(±Δθ1)を生じ、次回イグニッションスイッチ11がONされた後の操舵補助制御動作に影響を与える可能性がある。
本実施形態に係る電動パワーステアリング装置100では、ECU30の内部に受信機18及び初動検出回路19を備え、電子キー200からのドアロック解除信号を受信機18が受信した時点で、初動検出回路19からコントロールユニット(ECU)30内部の制御用コンピュータ(MCU)110に対し、ステアリング推定角補償機能を実現するための制御プログラムを起動させる初動検出信号を出力する。
ここで、本実施形態に係るステアリング推定角補償機能は、イグニッションスイッチ11がON状態であり、EPS装置100における操舵補助制御機能及び操舵角推定機能の動作中において、上述した操舵角推定機能によりEEPROM104に書き込まれたステアリング推定角の初期値(θ1)に対し、イグニッションスイッチ11がOFF状態であり、EPS装置100における操舵補助制御機能及び操舵角推定機能の停止中において、受信機18が電子キー200からのドアロック解除信号を受信してから、ドライバによりイグニッションスイッチ11が操作されて操舵角推定機能を含む電動パワーステアリング装置100の制御プログラムが実行されて通常制御に移行するまでの間(以下、「初動期間」という)、ハンドルホイール1の操作等によるステアリング推定角の変化に伴う電動機20の回転角の変化を監視する機能である。
図4に示すように、ステアリング推定角θ1がΔθ1分変化すると、ギア3aとギア3bとのギア比A(=a/b)を乗じた分だけ、電動機20が回転する。このときの電動機20の回転角変化分Δθ2は、以下の(3)式に示される。
Δθ2=(Δθ1)*A・・・(3)
ECU30の位置検出回路17は、位置センサ25からの出力信号から電動機20の回転角θ2’を検出する。CPU101は、操舵角推定機能によりEEPROM104に書き込まれた電動機20の回転角の初期値θ2を読み出し、この電動機20の回転角の初期値θ2と位置検出回路17により検出された電動機20の回転角θ2’との差分値である回転角変化分Δθ2(=θ2’−θ2)を求め、EEPROM104に書き込む(図5(b))。
そして、ドライバによってイグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて、電動パワーステアリング装置100における操舵補助制御機能及び操舵角推定機能を実現するための制御プログラムが実行されて通常制御に移行する。このとき、CPU101は、前回の通常制御において操舵角推定機能によりEEPROM104に書き込まれたステアリング推定角θ1を読み出すと共に、初動期間においてステアリング推定角補償機能によりEEPROM104に書き込まれた電動機20の回転角変化分Δθ2を読み出し、上記(3)式を変形した以下の(4)式により、初動期間におけるステアリング推定角θ1の変化分Δθ1を求める。
Δθ1=(Δθ2)/A・・・(4)
そして、読み出したθ1に対し、(4)式で得たΔθ1を加算した値θ1’(=θ1+(Δθ2/A))を、操舵角推定機能におけるステアリング推定角の初期値としてEEPROM104に書き込むと共に電動機20の回転角変化分をリセットし(図5(c))、通常制御に移行する。
これにより、イグニッションスイッチ11がOFF状態であるときの初動期間、すなわち、受信機18が電子キー200からのドアロック解除信号を受信してから、ドライバによりイグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて、電動パワーステアリング装置100における操舵補助制御機能及び操舵角推定機能を実現するための制御プログラムが実行されて通常制御に移行するまでの期間において、ハンドルホイール1が操作される等、何らかの物理的な力がハンドルホイール1に作用することによるステアリング推定角θ1の変化を吸収することができ、イグニッションスイッチ11がOFF状態であるときにステアリング推定角が変化する可能性を小さくすることができる。このため、イグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が動作した後の通常制御開始時におけるステアリング推定角を補償でき、正常に通常制御に移行できる。
なお、ステアリング推定角補償機能により電動機20の回転角の監視を開始してから、所定時間内に通常制御に移行しなかった場合には、EEPROM104に書き込まれたステアリング推定角θ1及び電動機20の回転角変化分Δθ2を読み出し、読み出したθ1に対し上記(4)式で得たΔθ1を加算した値θ1’(=θ1+(Δθ2/A))を、操舵角推定機能におけるステアリング推定角の初期値としてEEPROM104に書き込むと共に、電動機20の回転角変化分をリセットする(図5(c))。
次に、図1乃至図7を用いて、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置100のステアリング推定角補償機能における処理手順について説明する。図6は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御用コンピュータの機能的な構成を示す機能ブロック図である。図7は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置におけるステアリング推定角補償処理の手順を示すフローチャートである。
図6において、推定角演算部111は、記憶部113と共働して操舵角推定機能を実現する。推定角補償部112は、記憶部113と共働してステアリング推定角補償機能を実現する。操舵補助制御部114は、記憶部113と共働して操舵補助制御機能を実現する。推定角演算部111、推定角補償部112、及び操舵補助制御部114は、図2に示すCPU101により実現される各制御プログラムによって機能する機能ブロックであり、記憶部113は、図2に示すROM102、RAM103、及びEEPROM104で構成される機能ブロックである。なお、操舵角推定機能及び操舵補助制御機能は、イグニッションスイッチ11がON状態であるときに動作する機能であり、ステアリング推定角補償機能は、イグニッションスイッチ11がOFF状態であるときに動作する機能である。
電動パワーステアリング装置100の通常制御中、すなわち、イグニッションスイッチ11がON状態であり、操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が動作している状態において、推定角演算部111は、操舵角推定機能によって得たステアリング推定角θ1、電動機20の中立位置Q0、及び電動機20の回転角θ2を記憶部113(EEPROM104)に格納すると共に、随時更新している(図5(a))。また、操舵補助制御部114は、記憶部113(EEPROM104)に格納されたステアリング推定角θ1に基づき、操舵補助制御を行う。コントロールユニット(ECU)30の制御用コンピュータ(MCU)110を構成するCPU101は、イグニッションスイッチ11の状態を監視し、イグニッションスイッチ11がON状態であるか否かを判定する(ステップS1)。イグニッションスイッチ11がON状態であるか否かは、図1に示すイグニッションスイッチ11から送信されるイグニッション信号の有無に基づいてCPU101が判定する。
イグニッションスイッチ11がON状態である場合(ステップS1;Yes)、すなわち、CPU101がイグニッションスイッチ11はON状態であると判定した場合、CPU101は、イグニッションの状態の監視を継続すると共に、電動パワーステアリング装置100の通常制御を継続する。イグニッションスイッチ11がOFF状態である場合(ステップS1;No)、すなわち、CPU101がイグニッションスイッチ11はOFF状態であると判定した場合、CPU101は、所定時間(ここでは、n分間)の第1の待機状態に移行する(ステップS2)。この第1の待機状態では、ドライバによってイグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作された際に、瞬時に通常制御に移行可能な状態を維持しているものとする。
CPU101は、所定時間(ここでは、n分間)が経過したか否かを判定し(ステップS3)、所定時間経過するまで、第1の待機状態を継続する(ステップS3;No)。
所定時間経過後に(ステップS3;Yes)、推定角演算部111は、操舵角推定機能により得たステアリング推定角θ1、電動機20の中立位置Q0、及び電動機20の回転角θ2を記憶部113(EEPROM104)に格納する(ステップS4)。そして、CPU101は、操舵補助制御機能及び操舵角推定機能を含む電動パワーステアリング装置100の全ての制御プログラムを停止させ、初動検出回路19からの初動検出信号を受信するまでの第2の待機状態に移行する(ステップS5)。この第2の待機状態において、コントロールユニット(ECU)30は、通常制御時とは異なる低消費電力モードで動作しているものとする。CPU101は、この第2の待機状態において、初動検出回路19からの初動検出信号を受信した際に、ROM102に格納されているステアリング推定角補償機能を実現する制御プログラムを読み込んで実行することにより、推定角補償部112を実現する。
CPU101は、初動検出回路19からの初動検出信号を受信したか否かを判定し(ステップS6)、初動検出信号を受信するまで、第2の待機状態を継続する(ステップS6;No)。
電子キー200からのドアロック解除信号を受信機18が受信すると、初動検出回路19は、コントロールユニット(ECU)30内部の制御用コンピュータ(MCU)110に対し、ステアリング推定角補償機能を実現するための制御プログラムを起動させる初動検出信号を出力する。CPU101は、初動検出回路19からの初動検出信号を受信すると(ステップS6;Yes)、ROM102に格納されているステアリング推定角補償機能を実現する制御プログラムを読み込んで実行し(ステップS7)、推定角補償部112を実現する。推定角補償部112は、記憶部113(EEPROM104)に格納されたステアリング推定角θ1及び電動機20の回転角θ2を読み込み(ステップS8)、ステアリング推定角補償機能により電動機20の回転角の監視を開始する(ステップS9)。
推定角補償部112は、電動機20の回転角の監視を所定のタイミングで実行し、位置検出回路17により検出された電動機20の回転角θ2’から記憶部113(EEPROM104)から読み出した電動機20の回転角θ2を差し引いて電動機20の回転角変化分Δθ2(=θ2−θ2’)を求め、検出された電動機20の回転角θ2’及び電動機20の回転角変化分Δθ2を記憶部113(EEPROM104)に書き込む(図5(b))。
CPU101は、推定角補償部112による電動機20の回転角の監視と並行して、イグニッションスイッチ11の状態を監視し、イグニッションスイッチ11がON状態であるか否かを判定する(ステップS10)。
イグニッションスイッチ11がOFF状態である場合(ステップS10;No)、すなわち、CPU101がイグニッションスイッチ11はOFF状態であると判定した場合、CPU101は、推定角補償部112による電動機20の回転角の監視を開始してから所定時間(ここでは、N分間)経過したか否かを判定する(ステップS11)。所定時間経過していない場合には(ステップS11;No)、イグニッションスイッチ11の状態の監視を継続すると共に、推定角補償部112による電動機20の回転角の監視を継続する。
イグニッションスイッチ11がON状態である場合(ステップS10;Yes)、すなわち、CPU101がイグニッションスイッチ11はON状態であると判定した場合、推定角補償部112は、記憶部113(EEPROM104)に格納された電動機20の回転角変化分Δθ2を読み出し、ステップS8において読み出したステアリング推定角θ1に対し、上述した(4)式で得たΔθ1(=Δθ2/A)を加算した値θ1’(=θ1+(Δθ2/A))を、操舵補助制御部114による操舵補助制御機能におけるステアリング推定角の初期値として記憶部113(EEPROM104)に書き込むと共に電動機20の回転角変化分をリセットする(ステップS12、図5(c))。そして、CPU101は、ROM102に格納されている操舵補助制御機能及び操舵角推定機能を実現する制御プログラムを読み込んで実行し、操舵補助制御部114及び推定角演算部111を実現して通常制御に移行し(ステップS13)、ステアリング推定角補償処理を終了する。
推定角補償部112がステアリング推定角補償機能により電動機20の回転角の監視を開始してから、所定時間(ここでは、N分間)内にイグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されなかった場合、すなわち、所定時間経過するまでCPU101がイグニッションスイッチ11はOFF状態であると判定した場合には(ステップS11;Yes)、推定角補償部112は、記憶部113(EEPROM104)に格納されたステアリング推定角θ1、及び、推定角補償部112により記憶部113(EEPROM104)に格納された電動機20の回転角変化分Δθ2を読み出し、読み出したステアリング推定角θ1に対し、上述した(4)式で得たΔθ1(=Δθ2/A)を加算した値θ1’(=θ1+(Δθ2/A))を記憶部113(EEPROM104)に書き込むと共に電動機20の回転角変化分をリセットし(ステップS14、図5(c))、第2の待機状態に移行する(ステップS5)。以降、イグニッションスイッチ11がON状態となるまで(ステップS10;Yes)、ステップS5乃至ステップS11の処理を繰り返す。
上述したステアリング推定角補償処理フローを実行することにより、イグニッションスイッチ11がOFF状態であるときの初動期間、すなわち、受信機18が電子キー200からのドアロック解除信号を受信してから、イグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて、電動パワーステアリング装置100における操舵補助制御機能及び操舵角推定機能を実現するための制御プログラムが実行されて通常制御に移行するまでの期間において、ハンドルホイール1が操作される等、何らかの物理的な力がハンドルホイール1に作用することによるステアリング推定角θ1の変化を吸収することができ、イグニッションスイッチ11がOFF状態であるときにステアリング推定角が変化する可能性を小さくすることができる。このため、イグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が動作した後の通常制御開始時におけるステアリング推定角を補償でき、正常に通常制御に移行できる。
なお、上記説明では、受信機18をECU30内部に設け、電子キー200からのドアロック解除信号を受信する例を示したが、これに限るものではなく、例えば、電動パワーステアリング装置100と共に車両に搭載されるキーレスエントリシステムあるいはスマートエントリシステムから、ドアロック解除信号が入力される構成であってもよい。
図8は、本実施形態に係る電動パワーステアリング装置における受信機の配置例を示す図である。図8に示すように、上述したキーレスエントリシステムあるいはスマートエントリシステムにおける受信機は、例えば、車両300のダッシュボード付近の位置301や、センターコンソール付近の位置302、あるいは、運転席側ドア付近の位置303等に配置してもよい。
また、上記説明では、初動検出回路19をMCU110の外部に設けた例を示したが、例えば、MCU110内のCPU101により実現される制御プログラムによって機能する機能ブロックの1つとして、上述した初動検出回路19として機能する初動検出部を設けた構成であってもよい。
以上説明したように、本実施形態の電動パワーステアリング装置は、イグニッションスイッチ11がON状態であり、操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が動作している通常制御時において、操舵角推定機能により求めたステアリング推定角θ1をEEPROM104に保存し、イグニッションスイッチ11がOFF状態であり、操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が停止しているとき、電子キー200からのドアロック解除信号を受信機18が受信した時点で、EEPROM104に保存されたステアリング推定角θ1を読み出すと共に、所定のタイミングでステアリング推定角補償機能を実現する制御プログラムを実行する。具体的には、電動機20の回転角変化分Δθ2を検出し、この電動機20の回転角変化分Δθ2から、ステアリング推定角θ1の変化分Δθ1(=Δθ2/A)を求める。そして、求めたステアリング推定角の変化分Δθ1(=Δθ2/A)をステアリング推定角θ1に加算することで補償したステアリング推定角θ1’(=θ1+(Δθ2/A))をEEPROM104に保存し、当該ステアリング推定角θ1’を用いて、イグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が動作した後の通常制御を行う。これにより、イグニッションスイッチ11がOFF状態であるときの初動期間、すなわち、電子キー200からのドアロック解除信号を受信機18が受信してから、ドライバによりイグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて、電動パワーステアリング装置100における操舵補助制御機能及び操舵角推定機能を実現するための制御プログラムが実行されて通常制御に移行するまでの期間において、ハンドルホイール1が操作される等、何らかの物理的な力がハンドルホイール1に作用することによるステアリング推定角θ1の変化を吸収することができ、イグニッションスイッチ11がOFF状態であるときにステアリング推定角が変化する可能性を小さくすることができる。このため、イグニッションスイッチ11がOFF状態からON状態に操作されて操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が動作した後の通常制御開始時におけるステアリング推定角を補償でき、正常に通常制御に移行できる。
以上のように、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、イグニッションスイッチがOFF状態であり、操舵補助制御機能及び操舵角推定機能が停止しているときのステアリング推定角の補償に有用であり、特に、電子キーによりドアやトランクの施解錠を指示するキーレスエントリシステムあるいはスマートエントリシステムを搭載した構成に適している。
1 ハンドルホイール
2 コラム軸
3 減速ギヤ
3a ギヤ(コラム軸)
3b ギヤ(シャフト(電動機))
4a、4b ユニバーサルジョイント
10 トルクセンサ
11 イグニッションスイッチ
12 車速センサ
14 バッテリ
15 電動機駆動回路
16 電流検出回路
17 位置検出回路
18 受信機
19 初動検出回路
20 電動機
20a シャフト(電動機)
21 左操舵輪
21a 左操舵輪車輪速センサ
22 右操舵輪
22a 右操舵輪車輪速センサ
25 位置センサ
30 コントロールユニット(ECU)
100 電動パワーステアリング装置(EPS)
101 CPU
105 インターフェース
106 A/D変換器
107 PWMコントローラ
110 制御用コンピュータ(MCU)
200 電子キー
300 車両
301 センサ配置位置(ダッシュボード付近)
302 センサ配置位置(センターコンソール付近)
303 センサ配置位置(運転席側ドア付近)

Claims (4)

  1. 車両のステアリング機構に補助操舵力を付与する電動機と、
    前記車両の操舵補助制御上における前記ステアリング機構の推定角を求める操舵角推定機能を有し、前記ステアリング機構の推定角を用いて、前記電動機を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記操舵角推定機能が動作していない場合に、前記車両のドアロック解除信号に基づいて前記電動機の回転角の検出を開始し、当該回転角に基づき、前記ステアリング機構の推定角を補償するステアリング推定角補償機能を有する
    電動パワーステアリング装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記ステアリング機構の推定角を格納する記憶部を備え、
    前記車両のイグニッションスイッチがON状態である操舵補助制御機能の動作時において、前記記憶部に記憶された前記ステアリング機構の推定角を読み出して前記電動機を制御すると共に、前記ステアリング機構の推定角を前記操舵角推定機能により更新して前記記憶部に保存し、
    前記イグニッションスイッチがOFF状態である操舵補助制御機能の停止時において、前記記憶部に記憶された前記ステアリング機構の推定角を読み出すと共に、前記電動機の回転角に基づき、前記ステアリング機構の推定角に対するステアリング機構の角度変化分を前記ステアリング推定角補償機能により求め、前記記憶部から読み出した前記ステアリング機構の推定角に前記ステアリング機構の推定角の変化分を加算して前記ステアリング機構の推定角を更新し、前記記憶部に保存する
    請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記ドアロック解除信号に基づき初動検出信号を出力する初動検出部を備え、前記初動検出信号に基づき、前記ステアリング推定角補償機能を動作させる請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 少なくとも前記車両のドアの施解錠を指示する電子キーからの前記ドアロック解除信号を受信する受信機を備え、
    前記初動検出部は、前記受信機が前記ドアロック解除信号を受信した時点で、前記初動検出信号を出力する請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
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