JP2004133635A - 制御用コンピュータ - Google Patents

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Kyoji Hamamoto
浜本 恭司
Osamu Tsurumiya
鶴宮 修
Hiroaki Horii
堀井 宏明
Yoshinobu Mukai
向 良信
Kazuhisa Watanabe
渡邊 和久
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Abstract

【課題】制御中のROM/RAM故障レジスタ故障を発見すべく常時故障診断を実施し、異常時にはアシスト動作を停止させることによりシステムが重大な故障モードに至ることを防止する制御用コンピュータを提供する。
【解決手段】ROM領域は複数の所定数のバイトデータからなるセルから成り、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルのうち一部のセルのデータの加算を行い、前回診断用期間に得られた一部のセルのデータの加算値に今回診断用期間に他の一部のセルのデータを加算し、ROM領域の全てのセルについてのデータの加算値が得られたとき、加算値の合計と規定値とを比較する演算手段を備え、演算手段による加算値の合計と規定値との比較に基づいて故障検出を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御用コンピュータに関し、特に、モータの動力をステアリング系に作用させて、運転者の操舵力を軽減する電動パワーステアリング装置に用いる制御用コンピュータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動パワーステアリング装置は、ステアリング系にモータを備え、モータから供給する動力を、制御装置を用いて制御することにより、運転者の操舵力を軽減するものである。
【0003】
図7は、電動パワーステアリング装置の模式構造図である。電動パワーステアリング装置100では、ステアリング・ホイール(ハンドル)101に一体的に設けられたステアリング軸102に、自在継手103a,103bを有する連結軸103を介して、ラック・ピニオン機構105のピニオン105aに連結されることによって、手動操舵トルク発生機構106が構成されている。
【0004】
ピニオン105aに噛み合うラック歯107aを有し、これらの噛み合いにより軸方向に変換されて往復動するラック軸107は、その両端にタイロッド108を介して転動軸としての左右の前輪109に連結されている。運転者は、ハンドル101を操作することにより、手動操舵トルク発生機構106と通常のラック・ピニオン式のステアリング装置を介して、前輪を揺動させて車両の向きを変えることができる。
【0005】
この手動操舵トルク発生機構106によって発生する操舵トルクを軽減するために、アシストトルク(操舵補助トルク)を供給するモータ110が例えばラック軸107と同軸的に配設され、ラック軸107にほぼ平行に設けられたボールねじ機構111を介してモータ110からの回転運動により供給されるアシストトルクが直進運動のための力に変換され、ラック軸107に作用する。
【0006】
モータ110のロータには、駆動側ヘリカルギヤ110aが一体的に設けられている。このヘリカルギヤ110aは、ボールねじ機構111のねじ軸111aの軸端に一体的に設けられたヘリカルギヤ111bと噛み合っている。また、ボールねじ機構111のナットは、ラック軸107に連結されている。
【0007】
図8は、電動パワーステアリング装置の制御装置を示す図である。図7において、図示しないステアリングギヤボックス内には、ピニオン105aに作用する手動操舵トルクTを検出する手動操舵トルク検出部112が設けられる。この手動操舵トルク検出部112は、検出した手動操舵トルクTを手動操舵トルク検出信号Tdに変換し、その変換された手動操舵トルク検出信号Tdを制御装置114へ入力する。制御装置114は、手動操舵トルク検出信号Tdを主信号として、モータ110の運転を行って、モータ110が出力する動力(操舵補助トルク)を制御する。
【0008】
制御装置114は、目標電流決定部115と、制御部116とを備える。目標電流決定部115は、手動操舵トルク検出信号Tdに基づいて目標補助トルクを決定し、目標補助トルクをモータ110から供給するために必要となる目標電流信号ITを出力する。
【0009】
図9は、制御装置114のブロック構成図である。制御装置114は、目標電流決定部115と制御部116とを備え、制御部116は、偏差演算部117とモータ運転制御部118とモータ駆動部119と電流検出部120を備えている。偏差演算部117は、目標電流決定部115から出力された目標電流信号ITと電流検出部120からのモータ電流信号IMとの偏差を求め、その値を偏差信号117aとして出力する。
【0010】
モータ運転制御部118は、偏差電流制御部121とPWM信号生成部122とを備えている。偏差電流制御部121は、入力された偏差信号117aに対して比例、積分、微分等の処理を施して偏差信号117aの値がゼロに近づくように、モータ110に供給するモータ電流を制御するための駆動電流信号121aを生成・出力する。
【0011】
PWM信号生成部122は、駆動電流信号121aに基づいてモータ110をPWM運転するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成し、生成したPWM信号を駆動制御信号122aとして出力する。
【0012】
モータ駆動部119は、ゲート駆動回路部123と4個の電力用電界効果トランジスタをH型ブリッジ回路の構成で接続したモータ駆動回路124とを備える。ゲート駆動回路部123は、駆動制御信号(PWM信号)122aに基づいて、ハンドル101の操舵方向に応じて2つの電界効果トランジスタを選択し、選択した2つの電界効果トランジスタのゲートを駆動してこれらの電界効果トランジスタをスイッチング動作させる。
【0013】
電流検出部120は、モータ110に流れるモータ電流(電機子電流)を検出してモータ電流信号IMを出力する。
【0014】
以上により、制御装置114は、手動操舵トルク検出部112によって検出された手動操舵トルクTに基づいてバッテリ電源126からモータ110へ供給する電流をPWM制御し、モータ110が出力する動力(操舵補助トルク)を制御する。
【0015】
また、図9に示すように、制御装置114は、制御部116においてモータ110に実際に流れるモータ電流をモータ電流信号IMとして検出し、モータ電流信号IMに基づくフィードバック制御を行うことで、モータ110の制御特性を向上させている。
【0016】
以上のようにして、運転者の手動操舵トルクTは、手動操舵トルク発生機構106の手動操舵トルク検出部112により検出されて、制御装置114により、モータ110の出力を駆動制御してステアリングギヤボックスのラック軸107が直進運動するための力をアシストする。このような電動パワーステアリング装置はいくつかの文献で開示されている(例えば、特許文献1)。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−49014号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
制御装置は電動パワーステアリング装置を司るマイクロコンピュータを有し、マイクロコンピュータは制御用コンピュータとして操舵トルクに応じた目標電流信号ITにモータ電流が一致するように電流フィードバックを行う。マイクロコンピュータ(制御用コンピュータ)内部にはROM領域とRAM領域があり、制御プログラムおよびセッティングデータ等がROM領域に配置されており、RAMは演算結果等を記憶するものである。従来これらROM/RAM領域の故障診断はシステムが起動する前のまだ制御が開始されていない状態において、ROMはROM全領域のチェックサムの確認を行い、RAMについては書き読み(リードライト)チェックを行い規定通りの結果が得られるかのチェックを行っていた。しかしながら、これらのチェックは制御開始前に実施するため、チェック後に既チェック部分に故障が発生した場合に最悪マイクロコンピュータの暴走という事象を発生させる可能性が否定できない。制御に入った後にもこれらの故障モードのチェックが必要である。
【0019】
本発明の目的は、上記問題を解決するため、制御中のROM/RAM故障を発見すべく常時故障診断を実施し、異常時にはアシスト動作を停止させることによりシステムが重大な故障モードに至ることを防止する制御用コンピュータを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る制御用コンピュータは、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
【0021】
第1の制御用コンピュータ(請求項1に対応)は、ROM領域を有する制御用コンピュータにおいて、ROM領域は複数の所定数のバイトデータからなるセルによって構成され、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルのうち一部のセルのデータの加算を行い、前回診断用期間に得られた一部のセルのデータの加算値に今回診断用期間に他の一部のセルのデータを加算し、ROM領域の全てのセルについてのデータの加算値が得られたとき、加算値の合計と規定値とを比較する演算手段を備え、演算手段による加算値の合計と規定値との比較に基づいて故障検出を行うことで特徴づけられる。
【0022】
第1の制御用コンピュータによれば、ROM領域を有する制御用コンピュータにおいて、ROM領域は複数の所定数のバイトデータからなるセルによって構成され、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルのうち一部のセルのデータの加算を行い、前回診断用期間に得られた一部のセルのデータの加算値に今回診断用期間に他の一部のセルのデータを加算し、ROM領域の全てのセルについてのデータの加算値が得られたとき、加算値の合計と規定値とを比較する演算手段を備え、演算手段による加算値の合計と規定値との比較に基づいて故障検出を行うため、通常システム起動時にしか実施できなかったROMのチェックをシステム起動後においても行うことができるので、制御中のROMの故障に付いても最悪事象を発生することなくアシスト制御を停止することができる。
【0023】
第2の制御用コンピュータ(請求項2に対応)は、所定値の読み取りおよび書き込みをする領域を有する制御用コンピュータにおいて、読み取りおよび書き込みをする領域は複数の所定数のバイトデータからなるセルによって構成され、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルの一部に所定値の書き込みおよび読み取りを行い、今回診断用期間には前回診断用期間に行った複数のセルの一部とは別のセルに所定値の書き込みおよび読み取りを行い、書き込み値および読み取り値を比較する演算手段を備え、演算手段による書き込み値および読み取り値との比較に基づいて故障検出を行うことで特徴づけられる。
【0024】
第2の制御用コンピュータによれば、所定値の読み取りおよび書き込みをする領域を有する制御用コンピュータにおいて、読み取りおよび書き込みをする領域は複数の所定数のバイトデータからなるセルから成り、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルの一部に所定値の書き込みおよび読み取りを行い、今回診断用期間には前回診断用期間に行った複数のセルの一部とは別のセルに所定値の書き込みおよび読み取りを行い、書き込み値および読み取り値を比較する演算手段を備え、演算手段による書き込み値および読み取り値との比較に基づいて故障検出を行うため、通常システム起動時にしか実施できなかったRAMやレジスタのチェックをシステム起動後においても行うことができるので、制御中のRAMやレジスタの故障に付いても最悪事象を発生することなくアシスト制御を停止することができる。
【0025】
第3の制御用コンピュータ(請求項3に対応)は、上記の方法において、好ましくは制御用コンピュータが作動中に故障検出を行うことで特徴づけられる。
【0026】
第3の制御用コンピュータによれば、制御用コンピュータが作動中に故障検出を行うため、制御中のROM、RAMやレジスタの故障に付いても最悪事象を発生することなくアシスト制御を停止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
電動パワーステアリング装置の構造は、図7に示したものと基本的に同じであり、その構造ならびに動作については前述した通りである。
【0029】
図1は、この発明に係る電動パワーステアリング装置の制御方法を行うための制御装置におけるマイクロコンピュータの構成図である。マイクロコンピュータ10には、CPU11とROM12とRAM13とRAM14と入力部16と出力部17を備えており、CPU11には制御部11−1と演算部11−2を備えており、ROM12の中には、制御用プログラムと診断用プログラムであるROMチェックプログラムとRAMおよびレジスタチェックプログラムとROM領域のセル全数の加算値の合計の規定値Dが記憶されている。また、RAM14はRAM13内のデータを一時退避するためのメモリである。
【0030】
図2はマイクロコンピュータ10のアドレスマップである。マイクロコンピュータ10のROM12の領域は、複数の所定数のビットからなるセル(BANK,BANK,・・・BANK)から成っている。また、RAM13の領域は、複数の所定数のビット(例えば8ビット)からなるセル(BANK,BANK,・・・BANK)から成っており、また、レジスタ15は、レジスタ領域を形成している。
【0031】
制御中のROM診断に関しては、その全領域の加算値(ROMSUM)が規定値になることの確認を行う。しかしながら、ROM領域はシステムによってもその容量が異なるが、プログラム本体やセッティングデータ等のデータコードが書かれている領域のため、比較的大容量となる(数十KBから数百KB)。この全領域の加算値(ROMSUM)を計算するにあたり、全領域を一度に加算してしまうのは処理負荷の関係上好ましくはない。通常時は制御上必要な定時間処理や各種割り込みが発生するため、これらの要因の実行を阻害しないようにこれら要因のすき間でチェックを行うことが望まれる。従って本発明においてはROM領域を予め所定数のビット数から成るセル状態に分割し、定時間毎に分割されたセル状態の加算値を計算し、全領域の加算値(ROMSUM)が計算されたならば、規定値Dと比較し規定値Dが得られたことの確認を行う。
【0032】
図3は、制御部11−1が行う制御のマシンサイクルのタイムチャートを示す。マシンサイクルは、制御対象(モータ)に対して制御を行う通常制御期間T1と通常制御期間のインターバルT2から成り、そのインターバルT2内に制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間T3を設けてある。そして、この診断用期間T3の間に演算部11−2により、診断用期間毎に複数のセルのうち一部のセルのデータの加算を行い、前回診断用期間に得られた一部のセルのデータの加算値に今回診断用期間に他の一部のセルのデータを加算し、ROM領域の全てのセルについてのデータの加算値が得られたとき、加算値の合計と規定値とを比較する。そして、演算部11−2による加算値の合計と規定値Dとの比較に基づいて故障検出を行う。
【0033】
マシンサイクルの診断用期間毎に実行されるROMチェックは次のようにして行われる。ROM領域のセルBANKの所定数のバイトデータの加算値をRSとする。またセルBANKからBANKm−1までのデータの加算値をTRSm−1とする。この時のBANKからBANKまでのデータ加算値は(1)式で算出される。
【0034】
【数1】
TRS=TRSm−1+RS        (1)
【0035】
m=nとなった時にROMの全領域の加算値(ROMSUM)(TRS)の算出が完了する。これらの計算は、マシンサイクルの診断用期間T3の間で行われ、TRSが予め規定した値D(TRSndef)であることの確認を行い不一致時にはアシスト動作を停止させる。
【0036】
次に、上記の動作を実行させるためのROMチェックプログラムを説明する。ROMチェックプログラムは、ROMチェックを行うためのプログラムであり、そのフローチャートを図4で示す。なお、一例として、所定数を64、すなわち、バイト数を8として説明する。ROMチェックプログラムは、図3で示すタイムチャートのように、通常の制御が行われている時間以外の空き時間にスタートし、最初のマシンサイクルのときの診断用期間T3の間に、ROM12内のセルBANKの8バイトの各データを加算し、加算値RSが算出され、RAMに記憶しTRSとする。次に、セルBANKの8バイトのデータの各バイトの加算値RSが算出され、RAMのTRSにRSを加算し、そのTRSの値をRAMに記憶する。これをmの値(添え字の数字)が増加するように診断用期間T3になるごとに演算する。一般的な記述で、まず、CPU11により、ROM12内のセルBANKの8バイトの各データを加算し、加算値RSが算出され、RAMに記憶される(ステップST10)、CPU11により、ROM12内のm−1番目のセルのデータの加算値TRSm−1にRSが加算され、TRSが算出され、RAM内に記憶される(ステップST11)。mがnに等しくなったかどうか判断する(ステップST12)。もし、mがnになっていないならば、mに1を加えて(ステップST15)、リターンする。mがnに等しくなったならば、TRSとTRSndefが等しいかどうかを判断する(ステップST13)。もし、等しければmにゼロを代入してステップST15を経てリターンする。また、TRSとTRSndefが異なるときはアシスト停止し(ステップST14)、リターンする。
【0037】
このプログラムを実行することによって、通常制御の合間にROMチェックを迅速に行うことができる。また、このROMチェックの後、RAMチェック、レジスタチェックが行われ、再び、ROMチェックを行うというようにマイクロコンピュータが作動している間、繰り返し実行される。
【0038】
次にRAM、レジスタチェックについて説明する。RAMチェックは、ROMチェックと同様にRAM領域をセルに分割し、定時間毎に分割されたセル状態BANKのRAMに対しリードライトチェックを行い書き込み結果と読み出し結果の一致性を確認する。レジスタについてもRAMチェックと同様、リードライトチェックを行う。すなわち、制御部11−1により、制御対象(モータ)に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行い、演算部11−2により、診断用期間毎に複数のセルの一部に所定値の書き込みおよび読み取りを行い、今回診断用期間には前回診断用期間に行った複数のセルの一部とは別のセルに所定値の書き込みおよび読み取りを行い、書き込み値および読み取り値を比較する。そして、演算部11−2による書き込み値および読み取り値との比較に基づいて故障検出を行う。
【0039】
制御中のRAM診断はセル毎に該当セル全領域のRAMに対して55Hのライトを行った後、リードを行う。すなわち、8ビットのセルに対して、”01010101”を書き込み、読み込みを行う。同様にAAHのライトを行った後リードを行う。すなわち、8ビットのセルに対して、”10101010”の書き込み読み込みを行う。これにより、全bitの固着判定ができる。なお、数バイトまとめてチェックすることにより時間を短縮することもできる。なお、数バイトまとめてチェックすることにより時間を短縮することもできる。
【0040】
次に、RAMチェックプログラムについて説明する。RAMチェックプログラムは、RAMチェックを行うためのプログラムであり、そのフローチャートを図5で示す。このプログラムも通常の制御の空き時間T2に行われ、例えば、ROMチェックが終了後に行うように設定する。CPU11によりRAM13内のデータを一次退避用のRAM14に退避させる。そして、まず、RAM内の任意のセルを選択し、そのセルの番号mがセルの総数n以下かどうか判断する(ステップST18)。もし、セルの番号mがn以下であれば、この任意セルに55Hを書き込む(ステップST20)。もし、番号mがnより大きいならば、番号mに1を代入して(ステップST19)、ステップST20を実行する。次に、CPU11により、この任意セルを読み出す(ステップST21)。その読み出した値が55Hであるかどうか確認する(ステップST22)。もし、その読み出した値が55Hではないときは、アシストを停止する(ステップST26)。もし、その読み出した値が55Hであったならば、次にこの任意セルにAAHを書き込む(ステップST23)。次に、この任意セルを読み出す(ステップST24)。次に、その読み出した値がAAHであるかどうかを判断する(ステップST25)。もし、その読み出した値がAAHでない場合には、アシスト停止する(ステップST26)。その読み出した値がAAHであったならば、番号mに1を加えて(ステップST27)、リターンし、次の処理に移る。このようにして、RAM内の全セルに対してRAMチェックを行う。
【0041】
制御中のRAM診断は任意BANKに対して55Hのライトを行った後、リードを行う。同様にAAHのライトを行った後リードを行う。これにより、全bitの固着判定ができる。なお、上記のRAMチェックはmが小さい値から順番に行うようにしたが、mの大きい値から順番にチェックするようにしても良い。あるいは、セルをランダムに抽出してRAMチェックを行うようにしても良い。
【0042】
次に、レジスタチェックプログラムについて説明する。レジスタチェックプログラムは、レジスタチェックを行うためのプログラムであり、そのフローチャートを図6で示す。このプログラムも通常の制御の空き時間T2に行われ、ROMチェックの後に行うように設定する。CPU11によりレジスタ内のデータを他の一次退避用のRAM14に退避させる。そして、まず、レジスタ内の任意のセルを選択し、その任意セルの番号mがレジスタ内のセルの総数n以下かどうか判断する(ステップST28)。もし、番号mがn以下であるならば、その任意セルに55Hを書き込む(ステップST30)、CPU11により、その任意セルを読み出す(ステップST31)。その読み出した値が55Hであるかどうか確認する(ステップST32)。もし、その読み出した値が55Hではないときは、アシストを停止する(ステップST36)。もし、その読み出した値が55Hであったならば、その任意セルにAAHを書き込む(ステップST33)。次に、その任意セルを読み出す(ステップST34)。次に、その読み出した値がAAHであるかどうかを判断する(ステップST35)。もし、その読み出した値がAAHでない場合には、アシスト停止する(ステップST36)。もしその読み出した値がAAHであったならば、mに1を加えて(ステップST37)、リターンし、次の処理に移る。このようにして、レジスタ内の全セルに対してレジスタチェックを行う。これにより、レジスタの全ビットの固着判定ができる。
【0043】
次に、図9に示す制御装置での制御方法を説明する。図1で示される偏差演算部117は、図9で示した目標電流決定部115から出力される目標電流信号ITと電流検出部120からのモータ電流信号IMとの偏差を求め、その値を偏差信号117aとして出力する。その偏差信号117aが入力されたモータ運転制御部118は、従来と同様にして駆動制御信号122aをモータ駆動部119に出力する。それにより、モータ駆動部119は従来と同様にモータを駆動する。
【0044】
そのときのモータに流れる電流は、電流検出部120で検出される。その検出電流値IMを偏差演算部117に入力し、目標電流信号ITとの偏差を演算し、従来の制御部116と同様、その偏差が小さくなるように、制御部1により最終出力をモータ駆動部119に送信する。
【0045】
この通常制御は、メモリ内の通常制御プログラムにより実行される。これは、図3で示すように、T1時間実行し、T2時間の空き時間が存在する。そのT2時間のときに、分割されたROMのチェックプログラムが実行されROMチェックがなされ、次に、分割されたRAMのチェックプログラムが実行されRAMチェックがなされ、その後レジスタチェックプログラムが実行されレジスタチェックがなされる。それらのチェックによりROMあるいは、RAM、レジスタの異常が検出されたらアシストは停止される。正常であったならば通常制御プログラムが実行され通常動作となる。
【0046】
このように、通常システム起動時にしか実施できなかったROM/RAMおよびレジスタのチェックを通常の制御を行うシステム起動中にも行うことができ、制御中の上記部位故障についても最悪事象を発生させることなくアシスト制御を停止することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、次の効果を奏する。
【0048】
ROM領域は複数の所定数のバイトデータからなるセルから成り、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルのうち一部のセルのデータの加算を行い、前回診断用期間に得られた一部のセルのデータの加算値に今回診断用期間に他の一部のセルのデータを加算し、ROM領域の全てのセルについてのデータの加算値が得られたとき、加算値の合計と規定値とを比較する演算手段を備え、演算手段による加算値の合計と規定値との比較に基づいて故障検出を行うため、通常システム起動時にしか実施できなかったROMのチェックをシステム起動後においても行うことができるので、制御中のROMの故障に付いても最悪事象を発生することなくアシスト制御を停止することができる。
【0049】
また、読み取りおよび書き込みをする領域は複数の所定数のバイトデータからなるセルから成り、制御対象に対して制御を行う通常制御期間と制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、診断用期間毎に複数のセルの一部に所定値の書き込みおよび読み取りを行い、今回診断用期間には前回診断用期間に行った複数のセルの一部とは別のセルに所定値の書き込みおよび読み取りを行い、書き込み値および読み取り値を比較する演算手段を備え、演算手段による書き込み値および読み取り値との比較に基づいて故障検出を行うため、通常システム起動時にしか実施できなかったRAMやレジスタのチェックをシステム起動後においても行うことができるので、制御中のRAMやレジスタの故障についても最悪事象を発生することなくアシスト制御を停止することができる。
【0050】
さらに、制御用コンピュータが作動中に故障検出を行うため、制御中のROM、RAMやレジスタの故障に付いても最悪事象を発生することなくアシスト制御を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の制御方法を行うための制御装置におけるマイクロコンピュータの構成図である。
【図2】マイクロコンピュータの記憶領域を示す図である。
【図3】マシンサイクルのタイムチャートである。
【図4】ROMチェックプログラムのフローチャートである。
【図5】RAMチェックプログラムのフローチャートである。
【図6】レジスタチェックプログラムのフローチャートである。
【図7】電動パワーステアリング装置の模式構造図である。
【図8】従来の電動パワーステアリング装置の制御機構を示す図である。
【図9】従来の制御装置のブロック構成図である。
【符号の説明】
10     マイクロコンピュータ
11     CPU
12     ROM
13     RAM
14     RAM
15     レジスタ
16     入力部
17     出力部
110    モータ
112    手動操舵トルク検出部
114    制御装置
115    目標電流決定部
116    制御部
117    偏差演算部
118    モータ運転制御部
119    モータ駆動部
120    電流検出部

Claims (3)

  1. ROM領域を有する制御用コンピュータにおいて、
    前記ROM領域は複数の所定数のビットからなるセルによって構成され、
    制御対象に対して制御を行う通常制御期間と前記制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、
    前記診断用期間毎に前記複数のセルのうち一部のセルのデータの加算を行い、前回診断用期間に得られた一部のセルのデータの加算値に今回診断用期間に他の一部のセルのデータを加算し、前記ROM領域の全てのセルについてのデータの加算値が得られたとき、加算値の合計と規定値とを比較する演算手段を備え、
    前記演算手段による前記加算値の合計と前記規定値との比較に基づいて故障検出を行うことを特徴とする制御用コンピュータ。
  2. 所定値の読み取りおよび書き込みをする領域を有する制御用コンピュータにおいて、
    前記読み取りおよび書き込みをする領域は複数の所定数のビットからなるセルから成り、
    制御対象に対して制御を行う通常制御期間と前記制御用コンピュータの故障診断を行う診断用期間から成るマシンサイクルで制御を行う制御手段と、
    前記診断用期間毎に前記複数のセルの一部に所定値の書き込みおよび読み取りを行い、今回診断用期間には前回診断用期間に行った前記複数のセルの一部とは別のセルに所定値の書き込みおよび読み取りを行い、前記書き込み値および読み取り値を比較する演算手段を備え、
    前記演算手段による前記書き込み値および前記読み取り値との比較に基づいて故障検出を行うことを特徴とする制御用コンピュータ。
  3. 前記制御用コンピュータが作動中に故障検出を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の制御用コンピュータ。
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