JP2008307968A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操舵系を構成する制御要素に、異常発生後に正常復帰したとき発生するアシストトルクの急変を抑え、運転者に違和感を与えることがない電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 時点t1 でトルク信号系に異常が発生、時点t2 で異常が検出され、時点t1 で操舵トルクT1が急変すると、異常発生直前の正常時の操舵トルクT1が、代替トルクTmem として出力される。時点t2 でゲインGr は漸減し、代替トルクTmem にゲインGr を乗算した制御トルクT2r が出力され、制御トルクT2r 、モータ電流Imは漸減する。時点t3 で正常復帰、時点t4 で正常復帰が検出されると、ゲインGr は漸増するゲインGp に切換えられ、その時点の操舵トルクT1にゲインGp を乗算した制御トルクT2p による制御が開始される。制御トルクT2p は徐々に増加、モータ電流Imも徐々に増加し連続性が維持されるから、運転者に違和感を与えることがない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関し、特に操舵系を構成する制御要素に異常が発生した後に正常な状態に復帰した場合に発生するアシストトルクの急変を抑え、操向ハンドル操作に違和感を与えない制御装置を備えた電動パワーステアリング装置に関する。
車両用の電動パワーステアリング装置は、操向ハンドルの操作によりステアリングシヤフトに発生する操舵トルクと車速を検出し、その検出信号に基づいてモータを駆動して操向ハンドルの操舵力を補助するものである。このような電動式パワーステアリング装置の制御はマイクロコンピュータで構成された制御装置で実行されるが、その制御の概要は、トルクセンサで検出された操舵トルクと車速センサで検出された車速に基づいてモータに供給する電流の制御目標値を演算し、その演算結果に基づいてモータに供給する電流を制御する。
即ち、制御装置は操向ハンドルが操作されて操舵トルクが発生しているときに、検出された車速が零あるいは低速の場合は大きな操舵補助力を供給し、検出された車速が速い場合は小さな操舵補助力を供給するように操向ハンドルの操舵力と車速に応じてモータ電流の制御目標値を演算し、実際にモータに流れる電流が制御目標値に一致するようフイードバツク制御を行ない、走行状態に応じた最適の操舵補助力を与えている。
何等かの原因により、トルク信号系に異常が発生すると、モータ電流の制御目標値を演算できず、ステアリング装置に最適の操舵補助力を与えることができなくなってしまう。この場合、従来の装置ではモータによる操舵補助を停止することで、ステアリング装置の誤動作を防止し、危険を回避していた(特許文献1参照)。
また、トルク信号系に異常が発生した後に正常な状態に復帰した場合は、操舵補助力を規定値まで立上げる制御が行われる場合があるが、この場合は、トルク信号系の異常発生の前後で操舵に必要な操舵トルクが大幅に異なるため、運転者に操向ハンドル操作に違和感を与える場合がある。
この対策として、トルク信号系に異常が発生した後に正常な状態に復帰した場合は、トルクの急変を防止する手段を設けることが提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−200842号公報 特許第3397065号公報
上記したトルクの急変を防止する手段は、イグニッションスイッチがON又はOFFされた場合や、トルク信号系の異常が検出された場合、或いはトルク信号系の異常発生後に正常な状態に復帰した場合に効果がある。具体的には、モータ電流の制御目標値である電流指令値)、操舵トルク値、或いはデューテイ比に特定のゲインを乗算し、アシストトルクを漸増又は漸減させることで実現している。
イグニッションスイッチがON又はOFFされた場合や、電源電圧が低下又は低下から復帰した場合など、トルク信号系(トルクセンサやハーネス等)が正常な状態であれば、前記したアシストトルクの漸増と漸減が繰り返されても、モータ電流の繋がり(連続性)に問題は発生しない。
しかし、トルク信号系の異常検出後に実行されるアシストトルクの漸減中に、トルク信号系が正常に復帰した場合(トルク信号系の異常検出と正常復帰が繰り返された場合も含む)は、ゲインは繋がる、即ちゲインの変化の連続性は維持されるが、モータ電流は繋がらない、即ちモータ電流の変化の連続性は維持されない。
その理由は、例えば、操舵中にトルク信号系の異常が発生すると、異常発生前に演算又は記憶されていた過去の正常な電流指令値、操舵トルク値、或いはデューテイ比に特定ゲインを乗算してモータ電流を漸減させ始めるが、モータ電流の減少、即ちアシストトルクの低下に伴い、操舵トルクが増加する。この状態でトルク信号系が正常に復帰すると、増加した操舵トルクに基づいて電流指令値が演算されてしまうため、モータ電流が急増して過剰なアシストトルクを供給する結果となる。即ち、モータ電流の変化の連続性が維持されないことになる。
図9は、トルク信号系の異常検出後のアシストトルクの漸減中にトルク信号系が正常に復帰した場合の、トルクセンサで検出された操舵トルクT1、トルク信号系の増幅ゲイン(以下、ゲイン)G、モータを駆動制御する電流指令値の演算に使用される制御トルクT2、モータ電流Imの変化の様子を説明する図で、図9(a)は操舵トルクT1の変化を示し、図9(b)はゲインGの変化を示し、図9(c)は制御トルクT2の変化を示し、図9(d)はモータ電流Imの変化を示す。
時点t1 でトルク信号系の異常が発生し、時点t2 でトルク信号系の異常が検出されたものとする。時点t1 で操舵トルクT1は、実際の操舵トルクとは逆方向に急増するが、トルク信号系の異常判定の結果、メモリに記憶されている異常発生前の正常時の操舵トルクT1が代替トルクTmem として出力される(図9(a)参照)。
トルク信号系の異常が検出された時点t2 でゲインGは0に向かって漸減を開始し(図9(b)参照)、代替トルクTmem にゲインGを乗算した制御トルクT2が出力され、制御トルクT2も漸減を開始する(図9(c)参照)。この結果、モータ電流Imも漸減を開始する(図9(d)参照)。
時点t3 でトルク信号系の異常が解消して正常に復帰し、時点t4 でトルク信号系の正常復帰が検出されたものとする。操舵トルクT1は、モータ電流の減少、即ちアシストトルクの低下に伴い増加する。トルク信号系の異常が解消した時点t3 から操舵トルクT1が増加しても、異常解消が検出されるまでは、それまでの制御状態(代替トルクTmem にゲインGを乗算した制御トルクT2による制御状態)が継続する。
時点t4 でトルク信号系の正常復帰が検出されると、その時点の操舵トルクT1による制御が開始され、ゲインGは0に向かって漸増を開始する(図9(b)参照)。時点t4で、その時点の操舵トルクT1による制御が開始されるため、制御トルクT2は、操舵トルクT1に応じた値に突然に増加し、制御トルクT2が不連続となる(図9(c)参照)。制御トルクT2が突然に増加するため、モータ電流Imも突然に増加する(図9(d)参照)。この結果、モータ電流の変化の連続性が維持されず、モータ電流が急増して過剰なアシストトルクが供給されることになり、運転者に違和感を与える結果となる。
このため、上記したように、トルク信号系の異常検出後のアシストトルクの漸減中にトルク信号系が正常に復帰した場合には、ステアリングホイールが運転者の意図とは異なる動きをする場合があり、運転者に違和感を与えてしまうという不都合があった。この発明は、上記した課題を解決することを目的とする。
この発明は上記課題を解決するもので、請求項1の発明は、電動パワーステアリング装置を制御する制御装置と、操舵トルクを検出するトルクセンサを含む操舵系を構成する制御要素からの出力信号を前記制御装置に入力する入力装置と、ステアリング系にアシストトルクを供給するモータとを備え、前記制御装置は、検出された操舵系を構成する制御要素の出力信号に基づいてモータ電流の大きさを決定する電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記演算された電流指令値に基づいてモータ電流を制御するデューテイを演算するデューテイ演算手段と、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生と異常発生後の正常復帰を検出する異常発生/正常復帰検出手段と、アシストトルクを漸減・漸増するアシストトルク漸減・漸増手段とを備え、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生後の正常復帰が検出されたときは、異常発生後に漸減されてきたアシストトルクを漸増し、正常復帰の前後でアシストトルクの大きさが連続するように制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
そして、前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の出力信号を入力する入力装置の後段に配置されるものとする。
そして、前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生前に演算又は記憶された代替トルクTmem に、異常発生前の値から時間経過に応じて漸減する正常復帰前のゲインGr を乗算して算出した第1の制御トルクT2r と、時間経過に応じて漸増する正常復帰後のゲインGp を正常復帰後の操舵トルクT1に乗算して算出した第2の制御トルクT2p とを連続させ(T2p =T2r )、正常復帰の前後でアシストトルクが連続するように制御するものとする。
そして、前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(1)で算出される。
Gp =T2r /T1 ・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
T2r :第1の制御トルク
T1 :正常復帰後の操舵トルク
また、前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(2)でも算出できる。
Gp =(Tmem ×Gr )/T1 ・・・・・・・・・・・(2)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
Tmem :代替トルク
Gr :正常復帰前のゲイン
T1 :正常復帰後の操舵トルク。
そして、前記代替トルクTmem と正常復帰後の操舵トルクT1との符号が異なるときは、正常復帰後のゲインを一旦零にリセットし、再度演算するものとする。
そして、前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記電流指令値演算手段の後段に配置される。
そして、前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生前に演算又は記憶された代替電流指令値Imem に、異常発生前の値から時間経過に応じて漸減する正常復帰前のゲインGr を乗算して算出した第1の電流指令値I2r と、時間経過に応じて漸増する正常復帰後のゲインGp を正常復帰後の電流指令値I1に乗算して算出した第2の電流指令値I2p とを連続させ(I2p =I2r )、正常復帰の前後でアシストトルクが連続するように制御するものとする。
このとき、前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(3)で算出される。
Gp =I2r /I1・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
I2r :第1の電流指令値
I1 :正常復帰後の電流指令値。
また、前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(4)でも算出できる。
Gp =(Imem ×Gr )/I1・・・・・・・・・・・(4)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
Imem :代替電流指令値
Gr :正常復帰前のゲイン
I1 :正常復帰後の電流指令値。
そして、前記代替電流指令値Imem と正常復帰後の電流指令値I1との符号が異なるときは、正常復帰後のゲインを一旦零にリセットし、再度演算するものとする。
そして、前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記モータ電流を制御するデューテイを演算するデューテイ演算手段の後段に配置される。
そして、前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生前に演算又は記憶された代替デューテイDmem に、異常発生前の値から時間経過に応じて漸減する正常復帰前のゲインGr を乗算して算出した第1のデューテイD2r と、時間経過に応じて漸増する正常復帰後のゲインGp を正常復帰後のデューテイD1に乗算して算出した第2のデューテイD2p とを連続させ(D2p =D2r )、正常復帰の前後でアシストトルクが連続するように制御するものであってもよい。
この場合、前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(5)で算出される。
Gp =D2r /D1r ・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
D2r :第1のデューテイ
D1 :正常復帰後のデューテイ。
また、前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(6)でも算出できる。
Gp =(Dmem ×Gr )/D1 ・・・・・・・・・・・(6)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
Dmem :代替デューテイ
Gr :正常復帰前のゲイン
D1 :正常復帰後のデューテイ。
そして、前記代替デューテイDmem と正常復帰後のデューテイD1との符号が異なるときは、正常復帰後のゲインを一旦零にリセットし、再度演算するものとする。
この発明は、電動パワーステアリング装置に関し、特に操舵系を構成する制御要素、例えばトルク信号系等に異常が発生した後に正常に復帰したとき、モータ電流の急激な変動が発生しないように制御されるため、運転者の意図しない車両の挙動を低減することができ、操向ハンドル操作に違和感を与えることがなく、安全な操向ハンドル操作を確保できる電動パワーステアリング装置を提供できる。
この発明は、操舵系を構成する制御要素の異常検出と、異常検出後の正常復帰に関する制御に係る発明であるが、以下の説明では、操舵系を構成する制御要素の1つであるトルク信号系の異常検出と、異常検出後の正常復帰について説明する。
なお、操舵系を構成する制御要素としては、トルクセンサ、操舵角センサ、モータ角度センサ、モータ角速度センサ、ヨーレートセンサ、温度センサ等の各種センサ、電源回路、リレー駆動回路、センサ信号入力回路、モータ駆動回路、モータ電流検出回路、モータ端子電圧検出回路等の各種回路がある。
まず、図1を参照して、この発明におけるトルク信号系の異常検出後の、アシストトルクの漸減中にトルク信号系が正常に復帰した場合の制御の概要を説明する。先に、背景技術として、図9を参照して、従来のトルク信号系の異常検出後の、アシストトルクの漸減中にトルク信号系が正常に復帰した場合に生じる種々の不都合を説明したが、この説明と対比すると理解しやすい。
なお、以下の説明では、アシストトルクとはモータからステアリング系に供給されるトルクを指し、制御トルクとはモータを駆動制御する電流指令値の演算に使用されるトルクを指すものとする。
図1は、この発明におけるトルク信号系の異常検出後のアシストトルクの漸減中にトルク信号系が正常に復帰した場合の、操舵トルクT1、トルク信号系のゲインG、制御トルクT2、モータ電流Imの変化の様子を説明する図で、図1(a)は操舵トルクT1の変化を示し、図1(b)はゲインGの変化を示し、図1(c)は制御トルクT2の変化を示し、図1(d)はモータ電流Imの変化を示す。
以下の説明では、時点t4 (正常検出)の直前にサンプリングされた制御トルク及びゲインをそれぞれ前回制御トルクT2r 、前回のゲインGr とし、時点t4 (正常検出)の直後にサンプリングされた制御トルク及びゲインをそれぞれ今回制御トルクT2p 、今回ゲインGp とする。
時点t1 でトルク信号系の異常が発生し、時点t2 でトルク信号系の異常が検出されたものとする。時点t1 で操舵トルクT1は実際の操舵トルクとは逆方向に急増する。異常と判定されると、メモリに記憶されている異常発生前の正常時の操舵トルクT1が、代替トルクTmem として出力される(図1(a)参照)。
トルク信号系の異常が検出された時点t2 でゲインGr は0に向かって漸減を開始し(図1(b)参照)、代替トルクTmem にゲインGr を乗算した制御トルクT2r (T2r=Tmem ×Gr )(第1の制御トルク)が出力され、ゲインGr の漸減により制御トルクT2r も漸減を開始する(図1(c)参照)。この結果、モータ電流Imも漸減を開始する(図1(d)参照)。
時点t3 でトルク信号系の異常が解消して正常に復帰し、時点t4 でトルク信号系の正常復帰が検出されたものとする。操舵トルクT1は、モータ電流Imの減少、即ちアシストトルクの低下に伴い増加する。
トルク信号系の異常が解消した時点t3 から操舵トルクT1が増加しても、異常解消が検出されるまでは、それまでの制御状態(代替トルクTmem にゲインGr を乗算した第1の制御トルクT2r (T2r =Tmem ×Gr )による制御状態)が継続する(図1(c)参照)。
時点t4 でトルク信号系の正常復帰が検出されると、0に向かって漸減していたゲインGr は新たなゲインGp (正常復帰後のゲイン)に切換えられる(図1(b)参照)。以降、その時点(現在)の操舵トルクT1に新たなゲインGp を乗算した第2の制御トルクT2p (T2p =T1×Gp )による制御が開始される(図1(c)参照)。第2の制御トルクT2p (現在の制御トルク)は徐々に増加するため、モータ電流Imも徐々に増加し、モータ電流の変化の連続性が維持される。モータ電流が急増して過剰なアシストトルクが供給されることはなく、運転者に違和感を与えることがない。
上記新たなゲインGp の演算について説明する。トルク信号系の異常が解消して正常に復帰したとき、モータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するには、今回の(第2の)制御トルクT2p と前回の第1の制御トルクT2r とが等しくなるように、以下の式(1)から今回のゲインGp を決定すればよい。
T2p =T2r =(T1×Gp )
Gp =T2r /T1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
T2r :第1の制御トルク
T1 正常復帰後の操舵トルク
また、第1の制御トルクT2r は、代替トルクTmem に正常復帰前のゲインGr を乗算したものであるから、以下の式(2)から正常復帰後のゲインGp を算出することもできる。
Gp =(Tmem ×Gr )/T1 ・・・・・・・・・・・・・(2)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
Tmem :代替トルク
Gr :正常復帰前のゲイン
T1 正常復帰後の操舵トルク
以上の演算において、代替トルクTmem と操舵トルクT1との符号が反対の場合は、正常復帰後のゲインである今回ゲインGp を一旦0(零)に補正した後、ゲインGp を再演算するものとする。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図2は、この発明を実施するに適した電動パワーステアリング装置の構成の概略を説明する図で、操向ハンドル1の軸2は減速ギア4、ユニバーサルジョイント5a、5b、ピニオンラツク機構7を経て操向車輪のタイロツド8に結合されている。軸2には操向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ3が設けられており、また、操舵力を補助するモータ9が減速ギア4を介して軸2に結合している。
パワーステアリング装置を制御する制御装置10は、バツテリ14からイグニッシヨンキー11を経て、イグニッシヨンキー信号が供給されるとともに、並列の電源ラインから電力が供給される。制御装置10はトルクセンサ3で検出された操舵トルクと車速センサ12で検出された車速に基づいて電流指令値の演算を行い、演算された電流指令値に基づいてモータ9に供給する電流iを制御する。
制御装置10には複数の実施例がある。以下、順次説明するが、まず、第1実施例の制御装置10について説明する。
[第1実施例の制御装置]
第1実施例の制御装置では、トルク信号系が正常、異常又は異常状態から正常復帰した場合に、制御トルクを調整してモータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するものである。
図3は、第1実施例の制御装置10とその周辺回路要素を説明するブロツク図である。制御装置10の主要部分はCPUから構成されるが、ここではそのCPU内部においてプログラムで実行される機能を示してある。例えば、トルク信号処理器21は独立したハードウエアとしてのトルク信号処理器21を示すものではなく、CPUで実行されるトルク信号の処理機能を示す。
トルク信号処理器21は、電流指令値の演算に使用する制御トルクを出力するもので、トルク信号系が正常な場合はトルクセンサ3で検出された操舵トルクT1 を出力し、トルク信号系の異常が判定された場合は、記憶装置に記憶されている異常発生前の操舵トルクT1 を代替トルクTmem として出力する(記憶装置には定期的にサンプリングされた操舵トルクT1 が更新記憶されている)。さらに、トルク信号系に異常が発生した後、正常に復帰(異常検出後の正常復帰検出)した場合は、トルクセンサ3で検出された操舵トルクT1 を出力する。
このため、トルク信号処理器21には、トルク異常・復帰検出器21aと、代替トルク演算記憶部21b、及び切換器21cが設けられており、トルク異常・復帰検出器21aで検出されたトルク信号系の正常、異常発生、及び異常発生後の正常復帰に応じて切換器21cが操作され、操舵トルクT1 或いは代替トルクTmem が切換え出力される。
なお、トルク異常・復帰検出器21aにおけるトルク信号系に異常が発生したか否かの検出は、トルクセンサ3で検出されたメイントルク信号とサブトルク信号との比較、即ち、メイントルク値とサブトルク反転値とが一致するか否かに基づいて検出する等の公知の手段によるものとする。
漸減・漸増演算器23は、トルク信号処理器21から出力されたトルク(操舵トルクT1 又は代替トルクTmem )にゲインG(ゲインGr 、Gp )を乗算して制御トルクT2 を算出する。算出された制御トルクT2 は電流指令演算器25に出力され、電流指令演算器25ではモータ電流指令値I1 が演算される。
漸減・漸増補正演算器24は、漸減・漸増演算器23から出力された制御トルクT2 が入力される。そして、トルク異常・復帰検出器21aによりトルク信号系に異常の発生が検出された場合、及び異常が発生したトルク信号系が正常復帰した場合は、漸減・漸増演算器23で演算に使用されるゲインG(ゲインGr 、Gp )を補正する演算を行い、漸減・漸増演算器23に出力する。
モータ電流指令値I1 は、加算器26においてモータ電流検出値Imと減算されてフィードバック制御が行われ、その結果のモータ電流制御値Iがデューテイ演算器27に出力される。デューテイ演算器27では、モータ電流制御値Iに対応したデューテイD1 が演算される。
モータ駆動部28はスイッチングトランジスタFET1 〜FET4 をHブリッジ接続されたモータ駆動回路であって、演算されたデューテイD1 でFET1 〜FET4 をON/OFF制御し、モータ9を駆動制御する。モータ駆動部28にはモータ電流検出器を備えており、検出されたモータ電流検出値Imは加算器26にフィードバックされる。
図4は、モータ駆動部28の構成の一例を説明する図である。モータ駆動部28は入力されたデューテイDに基づいてモータを駆動するPWM信号と電流方向信号とに変換する変換部28a、FET1 〜FET4 、及びそれ等のゲートを開閉駆動するFETゲート駆動回路28b、昇圧電源28c、モータ電流検出器28d等からなる。昇圧電源28cはFET1 、FET2 のハイサイド側を駆動する電源である。PWM信号(パルス幅変調信号)は、Hブリツジ接続されたFET1 〜FET2 のゲートを駆動する信号で、FETのゲートをON/OFFする時間比が演算されたデユーテイDで決定される。
電流方向信号は、モータに供給する電流の方向を指示する信号で、PWM信号の符号(正負)により決定される信号である。
FET1 とFET2 は前記したPWM信号のデユーテイ比に基づいてゲートがON/OFFされるスイツチング素子であって、モータに流れる電流の大きさを制御するためのスイツチング素子である。また、FET3 とFET4 は前記した電流方向信号に基づいてゲートがON或いはOFFされる(一方がONの時、他方はOFFとなる)スイツチング素子で、モータに流れる電流の方向、即ちモータの回転方向を切り換えるスイツチング素子である。
FET4 が導通状態にあるときは、電流はFET1 、モータ9、FET4 、抵抗Rを経て流れ、モータ9に正方向の電流が流れる。また、FET3 が導通状態にあるときは、電流はFET2 、モータ9、FET3 、抵抗Rを経て流れ、モータ9に負方向の電流が流れる。
モータ電流検出器28dは、抵抗Rの両端における電圧降下に基づいて電流の大きさを検出する。検出された実際のモータ電流値は加算器26にフィードバックして入力される(図3参照)。
以上説明した制御装置は、操向ハンドルが操作されて操舵トルクが発生しているときに、検出された操舵トルクが大きく、また検出された車速が零あるいは低速の場合は電流指令値I1を大きく設定し、検出された操舵トルクが小さく、また検出された車速が速い場合は電流指令値I1を小さく設定するから、走行状態に応じた最適の操舵補助力を与えることができる。
図5及び図6は、制御装置10において実行されるトルク信号の異常検出と、正常復帰が検出されたときのゲイン補正処理を説明するフローチャートである。
操舵中にトルク信号系の異常が発生すると、異常になる前に記憶されていた過去の正常な電流指令値、操舵トルク値、デューテイ比に特定のゲインを乗算しモータ電流を漸減させ始めるが、モータ電流の減少、即ちアシストトルクの低下に伴い、操舵トルクが増加する。この状態でトルク信号系が正常に復帰すると、増加した操舵トルクに基づいて電流指令値が演算されてしまうため、モータ電流が急増して過剰なアシストトルクが供給され、モータ電流の連続性が維持されないことは先に説明した。
そこで、第1実施例では、トルク信号系の異常発生後に正常に復帰したときは、前記式(1)により、正常に復帰する直前の制御トルクT2r (T2r =Tmem ×Gr)と正常復帰直後の操舵トルクT1からモータ電流の連続性が維持されるゲインGp を逆算し、電流指令値を演算する。
或いは前記式(2)により、代替トルクTmem 、正常復帰前のゲインGr と正常復帰後の操舵トルクT1からモータ電流の連続性が維持されるゲインGp を逆算し、電流指令値を演算してもよい。
この処理により、トルク信号系の異常発生後に正常に復帰したときも、モータ電流の連続性を維持することができる。
図5及び図6のフローチャートについて説明する。なお、図5及び図6のフローチャートではゲインGr 及びGp をまとめて、ゲインGとして説明する。
所定時間毎にサンプリングされた操舵トルクT1の入力(ステップP1)を受けると、操舵トルクT1が正常か否かが判定される(ステップP2)。操舵トルクT1が正常であれば、漸減・漸増処理に使用するゲインGが1より小さいか否かを判定する(ステップP3)。否定的であればゲインGを補正(漸減・漸増)しないので、メモリに記憶されている代替トルクTmem を今回検出の操舵トルクT1で更新し(ステップP4)、今回検出の操舵トルクT1を演算処理に使用する制御トルクT2と決定し(ステップP5)、制御トルクT2を漸減・漸増処理器23を経て(ここでは制御トルクの漸減・漸増処理はしない)電流指令演算器25に出力し(ステップP6)、主ルーチンに戻る。
ステップP3の判定で、漸減・漸増処理に使用するゲインGが1より小さい場合は、操舵トルクT1の正常な状態が所定時間継続したか否かを判定する(ステップP7)。正常な状態が所定時間継続したときは、制御トルクのゲイン補正処理の実行を示す補正済みフラグが1か否かを判定し(ステップP8)、フラグが1(ゲイン補正処理済み)であれば、ゲインGを1に向けて漸増する処理を行い(ステップP9)、メモリに記憶されている代替トルクTmem を今回検出のトルク信号T1で更新し(ステップP10)、操舵トルクT1にゲインGを乗算して制御トルクT2を演算(ステップP11)、ステップP6に移る。
ステップP8の判定で補正済みフラグが1でない場合は、後述するゲインGの補正処理を行い(ステップP12)、補正済みフラグを1に設定し(ステップP13)、ステップP10に移る。
ステップP7の判定で、操舵トルクT1の正常な状態が所定時間継続していない場合は、補正済みフラグを0にリセットし(ステップP14)、ゲインGを0に向けて漸減する処理を行い(ステップP15)、メモリに記憶されている代替トルクTmem にゲインGを乗算して制御トルクT2を演算し(ステップP16)、ステップP6に移る。
ステップP2の判定で、操舵トルクT1が正常でない場合は、漸減・漸増処理に使用するゲインGが0より大きいか否かを判定する(ステップP17)。判定結果が肯定的な場合は、操舵トルクT1の異常な状態が所定時間継続したか否かを判定する(ステップP18)。異常な状態が所定時間継続したときは、ゲインGを0に向けて漸減する処理を行い(ステップP19)、メモリに記憶されている代替トルクTmem にゲインGを乗算して制御トルクT2を演算し(ステップP20)、ステップP6に移る。
ステップP17の判定で、漸減・漸増処理に使用するゲインGが0より大きくないときは、検出された操舵トルクT1が異常であると判定し、アシスト動作を一時停止又はアシスト動作を完全に停止し(ステップP21)、主ルーチンに戻る。
図6フローチャートを参照して、図5のフローチャートのステップP12で示したゲインGの補正処理を説明する。先に説明したとおり、トルク信号系の異常が解消して正常に復帰したとき、モータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するため、第2の(今回の)制御トルクT2p と第1の(前回の)制御トルクT2r とが等しくなるように今回のゲインGを決定すればよい。
まず、代替トルクTmem と操舵トルクT1との符号が同じか否かを判定する(ステップP31)。符号が同じ場合、新たなゲイン(今回ゲインGを前記式(1)、即ち(G←T2r /T1)により演算し(ステップP32)、主ルーチンに戻る。また、ステップP31の判定で、代替トルクTmem と今回操舵トルクT1との符号が同じでない場合は、今回ゲインGを一旦0(零)に補正し(ステップP33)、主ルーチンに戻る。以降の処理でゲインGp が新たに演算される(図5のフローチャートのステップP9、P12、P19参照)。
[第2実施例の制御装置]
第2実施例の制御装置では、トルク信号系が正常、異常又は異常状態から正常復帰した場合に、電流指令値を調整してモータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するものである。
図7は、第2実施例の制御装置30とその周辺回路要素を説明するブロツク図である。制御装置30の主要部分はCPUから構成されるが、ここではそのCPU内部においてプログラムで実行される機能を示してある。
トルクセンサ3で検出された操舵トルクT1 は、電流指令値演算器31に入力され、電流指令値I1が演算される。また、代替電流指令値演算記憶器32は電流指令値演算器31で演算された電流指令値I1をメモリに格納して代替電流指令値Imem とする。
トルク異常・復帰検出器33は、トルク信号系が正常か異常か、異常状態から正常復帰したか否を検出して切換器33aを作動させるもので、トルク信号系が正常又は正常復帰したと検出された場合は、電流指令値演算器31で演算された電流指令値I1を出力し、トルク信号系の異常が判定された場合は代替電流指令値Imem を出力する。また、トルク異常・復帰検出器33の検出結果は漸減・漸増補正演算器34にも入力される。
漸減・漸増補正演算器34は、電流指令値I1と漸減・漸増演算器35から出力されたモータ電流指令値I2を入力とし、トルク信号系の異常が検出された場合、電流指令値の漸減・漸増を行なうためのゲインG(Gr 、Gp )の補正演算を行い、補正演算されたゲインGを漸減・漸増演算器35に出力する。
漸減・漸増演算器35は、入力された電流指令値I1、又は代替電流指令値Imem に補正演算されたゲインGを乗算してモータ電流指令値I2を出力する。モータ電流指令値I2は、加算器36においてモータ電流検出値Imと減算されてフィードバック制御が行われ、その結果のモータ電流制御値Iがデューテイ演算器37に出力される。デューテイ演算器37では、モータ電流制御値Iに対応したデューテイD1 が演算される。
モータ駆動部38はスイッチングトランジスタFET1 〜FET4 をHブリッジ接続されたモータ駆動回路であって、演算されたデューテイD1 でFET1 〜FET4 をON/OFF制御し、モータ9を駆動制御する。モータ駆動部38にはモータ電流検出器を備えており、検出されたモータ電流検出値Imは加算器36にフィードバックされる。
第2実施例では、トルク信号系の異常発生後に正常に復帰したときは、正常に復帰する直前の第1のモータ電流指令値I2r と、正常復帰後の第2のモータ電流指令値I2p からモータ電流を変動させないゲインGを逆算し、電流指令値を演算する。
この処理により、トルク信号系の異常発生後に正常に復帰したときも、モータ電流の変化の連続性を維持することができる。
ここで、トルク信号系の異常が解消して正常に復帰したとき、モータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するゲインの演算について説明する。
モータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するには、今回の(第2の)電流指令値I2p と前回の(第1の)の電流指令値I2r とが等しくなるように、以下の式(3)から今回のゲインGp を決定すればよい。
I2p =I2r =(I1×Gp )
Gp =I2r /I1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
I2r :第1の電流指令値
I1 :正常復帰後の電流指令値
また、第1の電流指令値I2r は、代替電流指令値Imem に正常復帰前のゲインGr を乗算したものであるから、以下の式(4)から正常復帰後のゲインGp を算出することもできる。
Gp =(Imem ×Gr )/I1 ・・・・・・・・・・・・・(4)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
Imem :代替電流指令値
Gr :正常復帰前のゲイン
I1 :正常復帰後の電流指令値
以上の演算において、代替電流指令値Imem と正常復帰後の電流指令値I1との符号が反対の場合は、正常復帰後のゲインである今回ゲインGp を一旦0(零)に補正した後、ゲインGp を再演算するものとする。
[第3実施例の制御装置]
第3実施例の制御装置では、トルク信号系が正常、異常又は異常状態から正常復帰した場合に、デューテイを調整してモータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するものである。
図8は、第3実施例の制御装置40とその周辺回路要素を説明するブロツク図である。制御装置40の主要部分はCPUから構成されるが、ここではそのCPU内部においてプログラムで実行される機能を示してある。
トルクセンサ3で検出された操舵トルクT1 は、電流指令値演算器41に入力され、電流指令値I1が演算される。電流指令値I1は、加算器43においてモータ電流検出値Imと減算されてフイードバック制御が行われ、その結果のモータ電流制御値Iがデューテイ演算器44に出力される。デューテイ演算器44では、モータ電流制御値Iに対応したデューテイD1が演算される。
トルク異常・復帰検出器42は、トルク信号系が正常か異常か、異常状態から正常復帰したか否を検出して切換器42aを作動させるもので、トルク信号系が正常又は正常復帰したことが検出された場合は、デューテイ演算器44で演算されたデューテイD1を出力し、トルク信号系の異常が判定された場合は代替デューテイ演算記憶器45で演算された代替デューテイDmem を出力する。また、トルク異常・復帰検出器42の判定結果は漸減・漸増補正演算器46の制御にも使用される。
漸減・漸増補正演算器46は、デューテイD1と漸減・漸増演算器47から出力されたデューテイD2を入力とし、トルク信号系に異常が検出された場合、デューテイD1又は代替デューテイDmem の漸減・漸増を行なうためのゲインG(Gr 、Gp )の補正演算を行い、補正演算されたゲインGを漸減・漸増演算器47に出力する。
漸減・漸増演算器47は、入力されたデューテイD1又は代替デューテイDmem に補正演算されたゲインGを乗算して補正されたデューテイD2を出力する。補正されたデューテイD2はモータ駆動部48に出力される。
モータ駆動部48はスイッチングトランジスタFET1 〜FET4 をHブリッジ接続されたモータ駆動回路であって、入力されたデューテイD2でFET1 〜FET4 をON/OFF制御し、モータ9を駆動制御する。モータ駆動部48にはモータ電流検出器を備えており、検出されたモータ電流検出値Imは加算器43にフィードバックされる。
第3実施例では、トルク信号系の異常発生後に正常に復帰したときは、正常に復帰する前のモータ電流のデューテイD2r と、正常復帰後のデューテイD2p からモータ電流を変動させないゲインGを逆算し、デューテイを演算するようにしている。
この処理により、トルク信号系の異常発生後に正常に復帰したときも、モータ電流の変化の連続性を維持することができる。
ここで、トルク信号系の異常が解消して正常に復帰したとき、モータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するゲインの演算について説明する。
モータ電流の連続性、アシストトルクの連続性を確保するには、今回の(第2の)デューテイD2p と前回の(第1の)のデューテイD2r とが等しくなるように、以下の式(5)から正常復帰後のゲインである今回ゲインGp を決定すればよい。
D2p =D2r =(D1×Gp )
Gp =D2r /D1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
D2r :第1のデューテイ
D1 :正常復帰後のデューテイ
また、第1のデューテイD2r は、代替デューテイDmem に正常復帰前のゲインGr を乗算したものであるから、以下の式(4)から正常復帰後のゲインGp を算出することもできる。
Gp =(Dmem ×Gr )/D1 ・・・・・・・・・・・・・(6)
但し、Gp :正常復帰後のゲイン
Dmem :代替デューテイ
Gr :正常復帰前のゲイン
D1 :正常復帰後のデューテイ
以上の演算において、代替デューテイDmem と正常復帰後のデューテイD1との符号が反対の場合は、正常復帰後のゲインである今回ゲインGp を一旦0(零)に補正した後、ゲインGp を再演算するものとする。
操舵系を構成する制御要素に異常が発生した後、正常に復帰したときに発生するアシストトルクの急変を抑え、運転者に違和感を与えることがない電動パワーステアリング装置である。
トルク信号系の異常検出後のアシストトルクの漸減中にトルク信号系が正常に復帰した場合の、操舵トルク、トルク信号系の増幅ゲイン、制御トルク、モータ電流の変化の様子を説明する図。 電動パワーステアリング装置の構成の概略を説明する図。 第1実施例の制御装置とその周辺回路要素を説明するブロツク図。 モータ駆動部の構成の一例を説明する図。 トルク信号の異常検出と、異常が検出されたときのゲイン補正処理を説明するフローチャート(その1)。 トルク信号の異常検出と、異常が検出されたときのゲイン補正処理を説明するフローチャート(その2)。 第2実施例の制御装置とその周辺回路要素を説明するブロツク図。 第3実施例の制御装置とその周辺回路要素を説明するブロツク図。 従来のトルク信号の異常検出と、異常が検出されたときの漸減・漸増処理を説明するフローチャート。
符号の説明
1 操向ハンドル
2 軸
3 トルクセンサ
4 減速ギア
5a、5bユニバーサルジョイント
7 ピニオンラツク機構
8 タイロツド
9 モータ
10、30、40 制御装置
11 イグニッシヨンキー
14 バツテリ
21 トルク信号処理器
21a トルク異常・復帰検出器
21b 代替トルク演算記憶部
21c 切換器
23 漸減・漸増演算器
24 漸減・漸増補正演算器
25 電流指令演算器
26 加算器
27 デューテイ演算器
28 モータ駆動部
28a 変換部
28b FETゲート駆動回路
28c 昇圧電源
28d モータ電流検出器
29 モータ電流検出回路
31 電流指令値演算器
32 代替電流指令値演算記憶器
33 トルク異常・復帰検出器
34 漸減・漸増補正演算器
35 漸減・漸増演算器
36 加算器
37 デューテイ演算器
38 モータ駆動部
41 電流指令値演算器
42 トルク異常・復帰検出器
42a 切換器
43 加算器
44 デューテイ演算器
45 代替デューテイ演算記憶器
46 漸減・漸増補正演算器
47 漸減・漸増演算器
48 モータ駆動部

Claims (16)

  1. 電動パワーステアリング装置を制御する制御装置と、
    操舵トルクを検出するトルクセンサを含む操舵系を構成する制御要素からの出力信号を前記制御装置に入力する入力装置と、
    ステアリング系にアシストトルクを供給するモータとを備え、
    前記制御装置は、検出された操舵系を構成する制御要素の出力信号に基づいてモータ電流の大きさを決定する電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記演算された電流指令値に基づいてモータ電流を制御するデューテイを演算するデューテイ演算手段と、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生と異常発生後の正常復帰を検出する異常発生/正常復帰検出手段と、アシストトルクを漸減・漸増するアシストトルク漸減・漸増手段とを備え、
    前記操舵系を構成する制御要素の異常発生後の正常復帰が検出されたときは、異常発生後に漸減されてきたアシストトルクを漸増し、正常復帰の前後でアシストトルクの大きさが連続するように制御すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の出力信号を入力する入力装置の後段に配置されること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生前に演算又は記憶された代替トルクTmem に、異常発生前の値から時間経過に応じて漸減する正常復帰前のゲインGr を乗算して算出した第1の制御トルクT2r と、時間経過に応じて漸増する正常復帰後のゲインGp を正常復帰後の操舵トルクT1に乗算して算出した第2の制御トルクT2p とを連続させ(T2p =T2r )、正常復帰の前後でアシストトルクが連続するように制御すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(1)で算出されること
    Gp =T2r /T1 ・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
    但し、Gp :正常復帰後のゲイン
    T2r :第1の制御トルク
    T1 :正常復帰後の操舵トルク
    を特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(2)で算出されること
    Gp =(Tmem ×Gr )/T1 ・・・・・・・・・・・(2)
    但し、Gp :正常復帰後のゲイン
    Tmem :代替トルク
    Gr :正常復帰前のゲイン
    T1 :正常復帰後の操舵トルク
    を特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記代替トルクTmem と正常復帰後の操舵トルクT1との符号が異なるときは、正常復帰後のゲインを一旦零にリセットし、再度演算すること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記電流指令値演算手段の後段に配置されること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生前に演算又は記憶された代替電流指令値Imem に、異常発生前の値から時間経過に応じて漸減する正常復帰前のゲインGr を乗算して算出した第1の電流指令値I2r と、時間経過に応じて漸増する正常復帰後のゲインGp を正常復帰後の電流指令値I1に乗算して算出した第2の電流指令値I2p とを連続させ(I2p =I2r )、正常復帰の前後でアシストトルクが連続するように制御すること
    を特徴とする請求項1又は7に記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(3)で算出されること
    Gp =I2r /I1・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
    但し、Gp :正常復帰後のゲイン
    I2r :第1の電流指令値
    I1 :正常復帰後の電流指令値
    を特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(4)で算出されること
    Gp =(Imem ×Gr )/I1・・・・・・・・・・・(4)
    但し、Gp :正常復帰後のゲイン
    Imem :代替電流指令値
    Gr :正常復帰前のゲイン
    I1 :正常復帰後の電流指令値
    を特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 前記代替電流指令値Imem と正常復帰後の電流指令値I1との符号が異なるときは、正常復帰後のゲインを一旦零にリセットし、再度演算することを特徴とする請求項9又は10に記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記モータ電流を制御するデューテイを演算するデューテイ演算手段の後段に配置されること
    を特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  13. 前記アシストトルク漸減・漸増手段は、前記操舵系を構成する制御要素の異常発生前に演算又は記憶された代替デューテイDmem に、異常発生前の値から時間経過に応じて漸減する正常復帰前のゲインGr を乗算して算出した第1のデューテイD2rと、時間経過に応じて漸増する正常復帰後のゲインGp を正常復帰後のデューテイD1に乗算して算出した第2のデューテイD2p とを連続させ(D2p =D2r )、正常復帰の前後でアシストトルクが連続するように制御すること
    を特徴とする請求項1又は12に記載の電動パワーステアリング装置。
  14. 前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(5)で算出されること
    Gp =D2r /D1r ・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
    但し、Gp :正常復帰後のゲイン
    D2r :第1のデューテイ
    D1 :正常復帰後のデューテイ
    を特徴とする請求項13に記載の電動パワーステアリング装置。
  15. 前記正常復帰後のゲインGp は、以下の演算式(6)で算出されること
    を特徴とする請求項13に記載の電動パワーステアリング装置。
    Gp =(Dmem ×Gr )/D1 ・・・・・・・・・・・(6)
    但し、Gp :正常復帰後のゲイン
    Dmem :代替デューテイ
    Gr :正常復帰前のゲイン
    D1 :正常復帰後のデューテイ
    を特徴とする請求項13に記載の電動パワーステアリング装置。
  16. 前記代替デューテイDmem と正常復帰後のデューテイD1との符号が異なるときは、正常復帰後のゲインを一旦零にリセットし、再度演算すること
    を特徴とする請求項14又は15に記載の電動パワーステアリング装置。
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