JP2010195221A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵機構に対して操舵補助力を発生する電動モータを制御する電子制御装置を備えた電動パワーステアリング装置であって、前記電子制御装置は、前記電動モータを制御する操舵補助制御処理を実行する際に必要とするデータ格納部と、該データ格納部の異常診断を行なう異常診断部と、該記憶異常診断部の診断結果に応じて前記操舵補助制御処理態様を変更する異常時制御部とを備え、前記異常診断部は、前記電子制御装置の起動時及び前記データ格納部に影響を与える状態変化が生じた時に異常診断を行なう。
【選択図】図4
Description
このマイクロコンピュータではメモリの異常が操舵補助制御処理に与える影響が大きいため、メモリの異常診断を行なうようにしている。
このメモリの異常診断としては、エンジンの始動前かそれ以外の通常時(エンジン運転中)かを判定し、始動前は、時間同期ジョブにより予め定められた診断単位バイト数×設定回数の1ジョブ分のバイト数ずつ診断することにより、メモリの診断を全領域にわたって連続的に実行し、通常時は、複数回に1回の時間同期ジョブにより予め定められた診断単位バイト数ずつ診断することにより、所定の周期で割込んでメモリの診断を分割された領域毎に間欠的に実行するようにしたマイコン用メモリの診断装置が提案されている。
(例えば、特許文献1参照)。
また、本発明に係る請求項2記載の電動パワーステアリング装置は、前記データ格納部は、操舵補助制御プログラムを格納するメモリ及びデータを格納するレジスタの少なくとも一方で構成されていることを特徴としている。
また、本発明に係る請求項3記載の電動パワーステアリング装置は、前記データ格納部に影響を与える状態変化は、電源電圧が設定電圧以下である時及び温度が設定範囲を超えた時の少なくとも一方であることを特徴としている。
図1は、本発明の一実施形態を示す電動パワーステアリング装置の概略構成図である。
図1において、1は、ステアリングホイールであり、ステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が入力軸2aと出力軸2bとを有するステアリングシャフト2に伝達される。ステアリングシャフト2は、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端は、トルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を例えば非接触の磁気センサで検出するように構成されている。
マイクロコンピュータ15は、トルク検出値T、車速検出値Vおよびモータ電流検出値Imdが入力される入力インタフェース回路15aと、トルク検出値T、車速検出値Vおよびモータ電流検出値Imdに基づいて電動モータ12を駆動制御して操舵トルクに応じた操舵補助力を発生する操舵補助制御処理を実行する中央処理装置15bと、中央処理装置15bで実行する操舵補助制御処理に必要なプログラム及びデータを記憶する記憶部としてのROM15cと、トルク検出値Tおよびモータ電流検出値Imd等の検出データ、中央処理装置15bで実行する操舵制御処理の処理過程で必要とするデータや処理結果を記憶するRAM15dと、出力インタフェース回路15eとを有する。
中央処理装置15bは、ROM15cに格納されている操舵補助制御プログラムを実行することにより、操舵補助制御処理を行なうとともに、異常診断プログラムを実行することにより、異常診断処理を行なう。
このステップS8では、算出した電流偏差ΔIに基づいてPI制御処理を行なって、モータ駆動電流Imtを算出し、次いでステップS9に移行して、モータ駆動電流Imtをモータ駆動回路17に出力してから前記ステップS1に戻る。
今、コントローラ13に電源を投入してマイクロコンピュータ13に通電を開始した起動時には、前述した図4の異常診断処理で、ROM15c及びRAM15dのメモリ異常診断処理が実行され(ステップS22)、次いでレジスタの異常診断処理が実行される(ステップS23)。
このため、操舵補助制御処理では、トルク検出値Tが読み込まれるとともに車速検出値Vが読込まれ(ステップS3,S4)、トルク検出値Tと車速検出値Vとに基づいて操舵補助電流指令値算出マップを参照して操舵補助電流指令値Irefが算出される(ステップS5)
このとき、車両が停車している状態でステアリングホイール1を操舵するいわゆる据え切り状態では、図示しない操舵補助電流指令値算出マップの特性線の勾配が大きいことにより、小さいトルク検出値Tで大きな操舵補助電流指令値Irefを算出するので、電動モータ12で大きな操舵補助力を発生して軽い操舵を行うことができる。
ところが、前述した図4のデータ格納部異常診断処理で、ROM15c及びRAM15dの何れか一方が異常と診断されたり、レジスタが異常と診断されたりした場合には、データ格納異常フラグFs1及びFs2の少なくとも一方が“1”にセットされることにより、図3の操舵補助制御処理で、ステップS1からステップS2に移行して、モータ電流指令値Imt=0がモータ駆動回路17に出力されることにより、モータ駆動回路17のモータ電流Imの出力が停止されて、電動モータ12の駆動が直ちに停止される。すなわち、正確な操舵補助制御を行なうことができないおそれが高いので、電動モータ12の駆動を停止して、操舵補助制御処理を終了する。
しかしながら、タイマ割込処理によってデータ格納部異常診断処理が実行されても、電源電圧が所定電圧を超えていたり、マイクロコンピュータ13の周囲温度が設定温度範囲内であったりする場合には、状態変化がないものと判断されて、実際のメモリ診断処理及びレジスタ診断処理は実行されずにタイマ割込処理を終了することにより、マイクロコンピュータ13の中央処理装置15bに大きな演算負荷を与えることはない。
また、上記実施形態においては、データ格納部に異常が発生した場合に、モータ電流指令値Imtを“0”に設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、モータ駆動回路17に供給する電源を例えばリレーによって遮断したり、モータ駆動回路17から電動モータ12に出力されるモータ電流Imを例えばリレーによって遮断したりしてもよく、さらには操舵補助制御処理自体を中止するようにしてもよい。
Claims (3)
- 操舵機構に対して操舵補助力を発生する電動モータを制御する電子制御装置を備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記電子制御装置は、前記電動モータを制御する操舵補助制御処理を実行する際に必要とするデータ格納部と、該データ格納部の異常診断を行なう異常診断部と、該記憶異常診断部の診断結果に応じて前記操舵補助制御処理態様を変更する異常時制御部とを備え、
前記異常診断部は、前記電子制御装置の起動時及び前記データ格納部に影響を与える状態変化が生じた時に異常診断を行なうことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記データ格納部は、操舵補助制御プログラムを格納するメモリ及びデータを格納するレジスタの少なくとも一方で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記データ格納部に影響を与える状態変化は、電源電圧が設定電圧以下である時及び温度が設定範囲を超えた時の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
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Citations (3)
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JPH1153270A (ja) * | 1997-08-05 | 1999-02-26 | Alps Electric Co Ltd | マイクロコンピュータ搭載の車載電装機器 |
JP2004133635A (ja) * | 2002-10-09 | 2004-04-30 | Honda Motor Co Ltd | 制御用コンピュータ |
JP2008013146A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-24 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置の制御装置 |
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2009
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