JP2007062526A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置の起動直後の操舵フィーリングを改善する。
【解決手段】電動モータMからステアリング機構3にステアリングホイール1の操作に応じた操舵補助力が与えられる。この装置は、操舵トルクを検出してトルク信号を生成するトルクセンサ5と、トルク信号を一定時間遅延させて遅延トルク信号を生成する遅延トルク信号生成部24と、操舵トルクに応じたモータ電流目標値を求めるモータ電流目標値設定部22と、当該装置の起動を検出する起動検出部23と、起動検出通知を受けて、モータ電流目標値に乗じるアシストゲインを設定するゲイン設定部25と、アシストゲインをモータ電流目標値に乗じて電流指令値を求める乗算部27とを備えている。ゲイン設定部25は、トルク信号および遅延トルク信号のうち、いずれか絶対値の大きな操舵トルクに対応するものを選択し、その選択されたトルク信号に従ってアシストゲインを設定する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電動モータを駆動源とした電動パワーステアリング装置に関する。
従来から、車両のステアリング機構に電動モータが発生する駆動力を伝達することにより、操舵の補助を行う電動パワーステアリング装置が用いられている。電動モータは、ステアリングホイールに加えられた操舵トルクや車速に応じて定められた目標電流値に基づいて駆動制御されるようになっている。
ところが、ステアリングホイールに操舵トルクを加えている状態で、車両のイグニッションキースイッチをオンすると、電動モータの始動に伴って、操舵力が急変するから、高級感が損なわれ、操舵フィーリングが悪化する。
この問題を回避するために、下記特許文献1では、ステアリングホイールに操舵トルクが加えられた状態でイグニッションスイッチがオンされた直後には、電動機制御信号を漸増させ、徐々に操舵補助を開始する制御が提案されている。
特公平7−94226号公報 特開2001−30937号公報
しかし、この先行技術では、イグニッションスイッチオン時に操舵トルクが加えられている場合であっても、操舵トルクが一旦零になった後には、電動機制御信号に対する制限が解除される。そのため、イグニッションスイッチオン直後に操舵を行うときには操舵補助が少ないが、短時間(瞬時)のうちに操舵トルクを零付近まで弱めた後に、再度、切り込み操舵を行うと、大きな操舵補助力が発生される。これにより、操舵力が急変することになるから、運転者に違和感を与えてしまい、操舵フィーリングがよくない。
そこで、この発明の目的は、起動直後の操舵フィーリングを改善できる電動パワーステアリング装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、電動モータ(M)を駆動源とし、車両に搭載されたステアリング機構(3)に操作手段(1)の操作に応じた操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、操作手段に加えられる操舵トルクを検出してトルク信号を生成するトルクセンサ(5)と、このトルクセンサが生成するトルク信号を一定時間遅延させて遅延トルク信号を生成する遅延トルク信号生成手段(24)と、前記トルクセンサが出力するトルク信号に応じたモータ駆動目標値を求めるモータ駆動目標値演算手段(22)と、前記電動パワーステアリング装置の起動を検出する起動検出手段(23)と、この起動検出手段によって前記電動パワーステアリング装置の起動が検出されたときに、前記トルクセンサが出力するトルク信号および前記遅延トルク信号生成手段が生成する遅延トルク信号のうち、いずれか大きい操舵トルク(操舵方向に応じて操舵トルクの符号が異なる場合には絶対値の大きな操舵トルク)に対応する方のトルク信号を選択し、この選択されたトルク信号に従ってゲインを定めるゲイン設定手段(25)と、このゲイン設定手段によって定められるゲインを乗じて前記モータ駆動目標値演算手段によって演算されるモータ駆動目標値を補正することにより、モータ駆動値を求める補正手段(27)と、この補正手段によって求められたモータ駆動値に応じて前記電動モータを駆動するモータ駆動手段(13)とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。
この構成によれば、操作手段に操舵トルクを加えている状態で電動パワーステアリング装置が起動されると、その操舵トルクに応じたゲイン(たとえば、下限値「0」以上、上限値「1」以下の値)が設定され、このゲインをモータ駆動目標値に乗じてモータ駆動値が求められる。これにより、電動パワーステアリング装置の起動時には、操舵トルクに応じてモータ駆動目標値に制限がかけられることになるので、起動直後における操舵力の急変を回避できる。
一方、遅延トルク信号生成手段によって、トルクセンサが出力するトルク信号を一定時間遅延させた遅延トルク信号が生成される。そして、電動パワーステアリング装置の起動直後における前記ゲインは、トルクセンサの出力に対応した現在の操舵トルクと、遅延トルク信号に対応した一定時間前の操舵トルクとのうちで、いずれか大きい方の操舵トルクに従って設定される。
これにより、操作手段に操舵トルクを加えた状態で電動パワーステアリング装置が起動され、短時間(瞬時)のうちに操舵トルクを零付近まで弱め、即座に操舵トルクを加えるような場合には、現在の操舵トルクではなく一定時間前の操舵トルクに従ってゲイン設定が行われることになる。これにより、ゲインの急変を抑制できるから、操舵力の急変が生じることがなく、運転者に違和感を与えることを回避して、操舵フィーリングを改善できる。
なお、電動パワーステアリング装置が起動される場合には、車両のイグニッションスイッチがオンされる場合のほか、故障と判定されて電動パワーステアリング装置の動作が一旦停止された後に、故障状態から正常状態へと復帰したと判定される場合などがある。
請求項2記載の発明は、前記ゲイン設定手段は、前記選択されたトルク信号に対応する操舵トルクが大きいほど小さなゲインを設定するものであることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置である。
この構成によれば、選択されたトルク信号に対応する操舵トルクが大きいほどゲインが小さく定められるので、操作手段に大きな操舵トルクを掛けている状態で電動パワーステアリング装置が起動されても、大きな操舵補助力が急に発生することがない。そして、操舵トルクが弱められると、それに応じてゲインが大きくなり、モータ駆動目標値に対する制限が解除されていく。これにより、操舵力の急変を抑制または防止して、起動直後の操舵フィーリングを向上できる。
請求項3記載の発明は、前記ゲイン設定手段は、前記起動検出手段によって前記電動パワーステアリング装置の起動が検出された直後の期間において、前記ゲインの増加方向への変化を許容し、減少方向への変化を禁止するものであることを特徴とする請求項1または2記載の電動パワーステアリング装置である。
この構成によれば、ゲインを徐々に上限値まで増加させていくことができる。すなわち、モータ駆動目標値に対する制限を徐々に解除して、制限のない通常状態へと移行していくことができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図である。操作手段としてのステアリングホイール1に加えられた操舵トルクは、ステアリングシャフト2を介して、ステアリング機構3に機械的に伝達される。ステアリング機構3には、電動モータMからの操舵補助力が、減速機構(図示せず)を介して、またはダイレクトドライブ方式によって、伝達されるようになっている。
ステアリングシャフト2は、ステアリングホイール1側に結合された入力軸2Aと、ステアリング機構3側に結合された出力軸2Bとに分割されていて、これらの入力軸2Aおよび出力軸2Bは、トーションバー4によって互いに連結されている。トーションバー4は、操舵トルクに応じてねじれを生じるものであり、このねじれの方向および量は、トルクセンサ5によって検出されるようになっている。
トルクセンサ5は、たとえば、入力軸2Aと出力軸2Bとの回転方向の位置関係の変化に応じて変化する磁気抵抗を検出する磁気式のもので構成されている。このトルクセンサ5の出力信号は、コントローラ10(ECU)に入力されている。
コントローラ10には、トルクセンサ5の出力信号のほかに、車速センサ6が出力する車速信号が入力されている。コントローラ10は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速に応じて、モータ駆動値としての電流指令値を定め、操舵トルクおよび車速に応じた操舵補助力がステアリング機構3に与えられるように、電動モータMを駆動制御する。
コントローラ10は、マイクロコンピュータ11と、PWM(Pulse Width Modulation)変換回路12と、モータ駆動回路13と、電動モータMに流れる電流値を検出するモータ電流検出回路14と、偏差演算回路15とを備えている。マイクロコンピュータ11は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速に基づいて、電流指令値を演算し、偏差演算回路15に与える。この偏差演算回路15は、モータ電流検出回路14によって検出されるモータ電流値と電流指令値との偏差を求め、この偏差をPWM変換回路12に与える。PWM変換回路12は、偏差演算回路15によって求められる偏差に対応したパルス幅のPWM駆動信号を発生し、モータ駆動回路13に入力する。モータ駆動回路13は、PWM駆動信号に応じた電流を電動モータMに供給する。そして、電動モータMが発生する駆動力が、操舵補助力として、ステアリング機構3に伝達されることになる。
マイクロコンピュータ11は、CPU(中央処理装置)およびメモリを備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。この複数の機能処理部は、アシスト特性記憶部21と、モータ電流目標値設定部22と、起動検出部23と、遅延トルク信号生成部24と、ゲイン設定部25と、乗算部27とを備えている。
アシスト特性記憶部21は、操舵トルクおよび車速に対応したモータ電流目標値を予め定めた基本アシスト特性(アシストマップ)を記憶している。
モータ電流目標値設定部22は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速を、アシスト特性記憶部21に記憶された基本アシスト特性に当てはめて、モータ駆動目標値としてのモータ電流目標値を求める。モータ電流目標値設定部22は、そのほか、基本アシスト特性から求められる目標値に対して、いわゆる慣性補償制御やダンピング制御などの公知の補償制御演算を施してモータ電流目標値を求めるものであってもよい。
起動検出部23は、当該電動パワーステアリング装置の起動を検出するものである。起動検出部23は、車両のイグニッションスイッチ31がオンされると、電動パワーステアリング装置が起動されたと判断する。また、起動検出部23は、マイクロコンピュータ11が何らかの異常(フェール)を検出してアシスト制御(操舵補助制御)を中断した後、その異常が解消して正常状態に復帰すると、電動パワーステアリング装置が起動されたと判断する。
より具体的に説明すると、マイクロコンピュータ11は、たとえば、エンジン回転センサ(図示せず)が出力するエンジン回転信号を監視しており、エンジン回転信号があるのに、所定時間以上継続して車速信号が0km/hを示しているときには、断線などの異常が生じたものと判断して、モータ駆動回路13の動作を停止させる。一方、マイクロコンピュータ11は、異常発生によりシステムを停止した場合には、正常状態に復帰したかどうかを監視する正常状態復帰監視処理を行う。そして、異常判定がされた後に正常状態に復帰した場合、たとえば、信号系コネクタの接触不良が元に戻った場合には、電動パワーステアリング装置の動作(アシスト制御)が再開される。このことが、起動検出部23によって検出される。
遅延トルク信号生成部24は、トルクセンサ5が出力するトルク信号を一定時間(たとえば0.2秒程度)遅延させて、遅延トルク信号を生成する。
ゲイン設定部25は、起動検出部23から、当該電動パワーステアリング装置の起動を検出したことの通知(起動検出通知)を受けて、モータ電流目標値に乗じるべきアシストゲインを設定する。アシストゲインは、「0」(下限値)から「1」(上限値)までの値である。ゲイン設定部25は、トルクセンサ5のトルク信号に対応した現在の操舵トルク(以下「現操舵トルク」という。)および遅延トルク信号生成部24が生成する遅延トルク信号に対応した過去の操舵トルク(以下「遅延操舵トルク」という。)のうちいずれか大きい方の操舵トルク(絶対値が大きい方の操舵トルク)を選択する操舵トルク選択機能と、選択された操舵トルク(以下「選択操舵トルク」という。)に従ってアシストゲインを定めるゲイン設定機能と、起動直後におけるアシストゲインの変化を増加方向にのみ許容し減少方向への変化を禁止する変化方向制御機能とを有している。
乗算部27は、ゲイン設定部25によって設定されるアシストゲインを、モータ電流目標値設定部22によって設定されるモータ電流目標値に乗じることによって、当該モータ電流目標値を補正し、モータ駆動値としての電流指令値を求める。したがって、ゲイン設定部25によって設定されるアシストゲインが「0」であれば電動モータMは駆動されず、アシストゲインが「1」であれば、モータ電流目標値をそのまま用いて電動モータMが駆動され、アシストゲインが「0」と「1」との間の値であれば、モータ電流目標値に対してアシストゲインに応じた制限を加えた値が電流指令値とされる。
図2は、モータ電流目標値設定部22の働きを説明するための図であり、操舵トルクTに対するモータ電流目標値Iobjの関係が示されている。操舵トルクTは、たとえば右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、モータ電流目標値Iobjは、電動モータMから右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータMから左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。
モータ電流目標値Iobjは、操舵トルクの正の値に対しては正の値をとり、操舵トルクの負の値に対しては負の値をとる。操舵トルクが−T1〜T1(たとえば、T1=0.4N・m)の範囲(トルク不感帯)の微小な値のときには、モータ電流目標値Iobjは零とされる。また、モータ電流目標値Iobjは、車速センサ6によって検出される車速Vが大きいほど、その絶対値が小さく設定されるようになっている。これにより、低速走行時には大きな操舵補助力を発生させることができ、高速走行時には操舵補助力を小さくすることができる。
図3は、ゲイン設定部25におけるゲイン設定機能を説明するための図である。ゲイン設定機能は、選択操舵トルクの絶対値の種々の値に対するアシストゲインを定めたマップ(テーブル)によって実現することができ、このマップの一例が図3に示されている。この例では、アシストゲインは、選択操舵トルクの増加に伴って上限値「1」から下限値「0」まで減少する特性に定められている。より具体的には、所定の閾値Th以下の区間では、選択操舵トルクの絶対値によらずにアシストゲインは「1」とされており、閾値Thを超える区間では、選択操舵トルクの絶対値の増加に伴って下限値「0」までリニアに減少するようにアシストゲイン「0」が定められている。
したがって、選択操舵トルクの絶対値が小さければアシストゲインが大きく設定されるためモータ電流目標値にかけられる制限は小さく、選択操舵トルクの絶対値が大きければアシストゲインが小さく設定されるためモータ電流目標値に対して大きな制限がかけられることになる。これにより、起動時にステアリングホイール1に操舵トルクが掛けられている状況では、モータ電流目標値に制限が加えられるので、操舵力の急変による違和感を抑制または解消できる。
一方、ゲイン設定部25における変化方向制御機能は、モータ電流目標値に対する制限を徐々に緩和して操舵補助を確実に立ち上げるために、アシストゲインの増加方向への変化のみを許容する機能である。
より具体的には、図3において矢印Aで示すように、選択操舵トルクの絶対値が一旦減少し、その後に増加する場合には、選択操舵トルクの絶対値の減少期間にはアシストゲインが漸増し、選択操舵トルクの絶対値の増加期間には、選択操舵トルクの絶対値の値によらずにアシストゲインが一定値Cに保持される。このときの一定値Cとは、選択操舵トルクの絶対値が増加に転じる直前のアシストゲインの値である。
その後に、図3において矢印Bで示すように、選択操舵トルクの絶対値が再び減少すると、前記一定値Cから上限値「1」に向けてアシストゲインが漸増することになる。
アシストゲインが上限値「1」まで立ち上がり、モータ電流目標値に対する制限が解除された後には、このアシストゲインは、当該電動パワーステアリング装置の動作が停止するときまで、上限値「1」に保持される。ただし、当該電動パワーステアリング装置の動作停止時に、アシストゲインを漸減させる制御を行って、操舵補助力を徐々に弱める制御を行うこととしてもよい(特許文献2参照)。
図4(a)は、イグニッションスイッチ31をオンして電動パワーステアリング装置を起動した直後の期間における現操舵トルク(線L1)および遅延操舵トルク(線L2)の時間変化の一例を示し、図4(b)は、対応する選択操舵トルクの時間変化を示す。さらに、図4(c)は、選択操舵トルクに対応するアシストゲインの時間変化(線L3)を示し、併せて、比較のために、現操舵トルク(図4(a)の線L1)に従ってアシストゲインを設定した場合の時間変化(線L4)を示す。
図4の例では、起動時t0において運転者がステアリングホイール1に操舵トルクを加えており、その後の時刻t1からの期間に操舵トルクを瞬時に弱めて時刻t2に操舵トルクが「0」に近い値となり、その後即座に操舵トルクを強めて切り込み操舵を行った例が示されている。
図4(a)の線L2に示すように、遅延操舵トルクは、現操舵トルク(線L1)よりも一定時間ΔT(たとえば0.2秒)だけ遅れた変化を示す。そして、ゲイン設定部25における操舵トルク選択機能によって、選択操舵トルクは、図4(b)に示すとおりの変化となり、現操舵トルク(図4(a)の線L1)に比較して、変動が抑制されている。
この図4(b)に示す選択操舵トルクに従ってアシストゲインが設定されることにより、図4(c)の線L3に示すように、アシストゲインは、その急変が抑制され、徐々に立ち上がることになる。
アシストゲインが線L4のような時間変化を示すと、時刻t1〜t2の期間に操舵トルクが緩められた結果、時刻t2からの期間において、アシストゲインが大きく設定されることになる。これにより、時刻t0〜t1の期間に操舵補助がなされないのに対して、時刻t2からの期間には大きな操舵補助力がステアリング機構3に与えられることになるから、操舵補助力の急変が生じ、運転者に操舵違和感を与える。
これに対して、アシストゲインが線L3の時間変化を示す本実施形態の構成では、時刻t1からの期間にアシストゲインが即座に立ち上がることがないので、操舵補助力が急増することがなく、運転者に操舵違和感を与えることがない。こうして、起動直後の操舵フィーリングを向上することができる。
むろん、一時的な異常状態から正常状態に復帰したときにも同様な処理が行われるので、同様な効果を達成できる。
起動時に運転者がステアリングホイール1に操舵トルクを掛けていない場合には、アシストゲインは当初から「1」に設定されることになる。したがって、この場合には、操舵開始当初からモータ電流目標値設定部22によって設定されるモータ電流目標値を電流指令値として用いたアシスト制御が行われることになる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態でも実施することができる。たとえば、前述の実施形態では、電動モータMを制御するためのモータ駆動目標値としてモータ電流目標値を用いているが、モータ電圧目標値や操舵補助力の目標値であるアシストトルク目標値をモータ駆動目標値として用いてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図である。 操舵トルクに対するモータ電流目標値の関係を示す図である。 アシストゲインの設定を説明するための図である。 電動パワーステアリング装置の起動時の動作を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
1…ステアリングホイール、5…トルクセンサ、10…コントローラ(ECU)、11…マイクロコンピュータ、31…イグニッションスイッチ、M…電動モータ

Claims (3)

  1. 電動モータを駆動源とし、車両に搭載されたステアリング機構に操作手段の操作に応じた操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    操作手段に加えられる操舵トルクを検出してトルク信号を生成するトルクセンサと、
    このトルクセンサが生成するトルク信号を一定時間遅延させて遅延トルク信号を生成する遅延トルク信号生成手段と、
    前記トルクセンサが出力するトルク信号に応じたモータ駆動目標値を求めるモータ駆動目標値演算手段と、
    前記電動パワーステアリング装置の起動を検出する起動検出手段と、
    この起動検出手段によって前記電動パワーステアリング装置の起動が検出されたときに、前記トルクセンサが出力するトルク信号および前記遅延トルク信号生成手段が生成する遅延トルク信号のうち、いずれか大きい操舵トルクに対応する方のトルク信号を選択し、この選択されたトルク信号に従ってゲインを定めるゲイン設定手段と、
    このゲイン設定手段によって定められるゲインを乗じて前記モータ駆動目標値演算手段によって演算されるモータ駆動目標値を補正することにより、モータ駆動値を求める補正手段と、
    この補正手段によって求められたモータ駆動値に応じて前記電動モータを駆動するモータ駆動手段とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ゲイン設定手段は、前記選択されたトルク信号に対応する操舵トルクが大きいほど小さなゲインを設定するものであることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記ゲイン設定手段は、前記起動検出手段によって前記電動パワーステアリング装置の起動が検出された直後の期間において、前記ゲインの増加方向への変化を許容し、減少方向への変化を禁止するものであることを特徴とする請求項1または2記載の電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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