JP5384169B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
ここで、店舗が例えばパチンコホールなどの遊技場であった場合、店舗内の換気が特に重要になり、この場合には、全熱交換器などを用いて、外気を内気で暖めて、店舗内に導入するなどの提案がなされている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、大空間の空気調和と同時に、大空間の空気の除菌が可能な空気調和装置を提供することを目的とする。
この構成によれば、空気除菌装置によって除菌した調和空気を大空間の店舗に供給することが可能となり、大空間の空気調和と同時に、大空間の空気の除菌が可能となる。
この構成によれば、店舗の換気の実行中、全熱交換ユニットによって、空調負荷を軽減し、効率のよい空気調和を実現することができる。
図1は、空気調和装置10の構成を示す図であり、図2は、図1において機械室13を拡大した図である。
本実施形態に係る空気調和装置10は、大空間の店舗たるパチンコホール11を空気調和する装置である。
パチンコホール11には、遊技機12が配置されており、この遊技機12で遊技する多数の人間が出入りする。また、パチンコホール11は、ホール内で喫煙することが可能となっている。これを踏まえ、本実施形態に係る空気調和装置10は、パチンコホール11の空気調和を行う機能の他、パチンコホール11の換気を適切に行うと共に、パチンコホール11の空気の除菌を行う機能を備えている。
機械室13には、パチンコホール11に供給する調和空気を生成する利用側ユニット15(空気調和機)が床16に床置きされて配置されている。このように利用側ユニット15が機械室13の床16に床置きされているため、作業者は、利用側ユニット15の各種メンテナンスを容易に行うことができる。利用側ユニット15は、熱交換器17及びファン18を備えており、利用側ユニット15に導入された空気は、ファン18によって、熱交換器17を通過し、この熱交換器17によって冷却又は加熱される。
この熱交換器17は、図示せぬ熱源側ユニットと接続されており、冷房運転時は蒸発器として機能することにより利用側ユニット15に導入された空気を冷却し、暖房運転時は凝縮器として機能することにより利用側ユニット15に導入された空気を加熱する。
供給配管29は、一端29aから上方へ向かって延出した後、仕切壁14の高所で、この仕切壁14を貫通し、パチンコホール11の天井11aに沿った状態で、パチンコホール11内に延在する。パチンコホール11内に延在する供給配管29には、複数の調和空気吹出口90が間隔を開けて設けられており、この調和空気吹出口90から空気除菌装置24よって除菌された調和空気が吹き出されて、パチンコホール11が空気調和される。
具体的には、全熱交換ユニット92は、機械室13と外部とを区分けする建物壁93に形成された外気導入口94と、外気導入配管95を介して接続されている。全熱交換ユニット92には、これら外気導入口94及び外気導入配管95を介して外気が導入される。なお、外気導入配管95には、ポンプ96が接続されており、このポンプ96の駆動に伴って全熱交換ユニット92に外気が導入される。また、全熱交換ユニット92には、空気混合ユニット97と、混合前配管98を介して接続されている。外気導入配管95を介して全熱交換ユニット92に導入された外気は、この混合前配管98を介して空気混合ユニット97に導出される。
また、全熱交換ユニット92は、仕切壁14に形成された第1室内空気導入口99と、第1室内空気導入配管100を介して接続されている。全熱交換ユニット92には、これら第1室内空気導入口99及び第1室内空気導入配管100を介して、パチンコホール11の空気が導入される。さらに、全熱交換ユニット92には、建物壁93に形成された排気口101と、排気用配管102を介して接続されている。第1室内空気導入口99及び第1室内空気導入配管100を介して全熱交換ユニット92に導入されたパチンコホール11の空気は、これら排気用配管102及び排気口101を介して外部へ排気される。
そして、全熱交換ユニット92では、外気導入配管95から導入された空気と、第1室内空気導入配管100から導入された空気との間で熱交換が行われた後、熱交換後の外気導入配管95から導入された空気は、混合前配管98に導出されると共に、熱交換後の第1室内空気導入配管100から導入された空気は、排気用配管102に導出される。
まず、冷房運転時について説明する。
冷房運転時、ポンプ96の駆動に応じて、外気導入口94及び外気導入配管95を介して全熱交換ユニット92に外気が導入される(図2の矢印Y1参照)。全熱交換ユニット92に導入された外気は、第1室内空気導入配管100を介して導入されたパチンコホール11の空気との間で熱交換されて冷却された後、混合前配管98を介して空気混合ユニット97に導出される(矢印Y2)。なお、冷房運転時は、パチンコホール11内が冷却されているため、パチンコホール11の空気の温度は、外気の温度より低い。従って、全熱交換ユニット92において、パチンコホール11の空気によって外気が冷却される。
混合後配管105を介して集塵ユニット19に導入された空気は、その塵埃が集塵ユニット19によって除去された後、ダクト20を介して利用側ユニット15に導出される(矢印Y5)。ダクト20を介して利用側ユニット15に導入された空気は、蒸発器として機能する熱交換器17によって冷却された後、ファン18によって天面15aに形成された吹出口23から上方へ向かって吹き出される。なお、利用側ユニット15に導入された空気は、全熱交換ユニット92において冷却された空気と、冷房運転によって冷えたパチンコホール11の空気とが混合された空気であり、外気よりも低温である。従って、上述した熱源側ユニットの負荷を低減することができ、冷房運転における運転効率の向上を図ることができる。
吹出口23から吹き出された空気は、ダクト22を介して調和空気導出用チャンバー21に導出された後、ダクト25を介して、空気除菌装置本体120の天面24aに形成された調和空気導入口26(図4、図6)から空気除菌装置本体120に導入される(矢印Y6)。
具体的には、第1室内空気導入口99及び第1室内空気導入配管100を介してパチンコホール11内の空気が全熱交換ユニット92に導出される(矢印Y9)。全熱交換ユニット92に導入されたパチンコホール11の空気は、全熱交換ユニット92において、外気導入配管95を介して導入された空気を冷却した後、排気用配管102及び排気口101を介して外部へ排気される(矢印Y10)。
暖房運転時は、全熱交換ユニット92において、外気導入配管95を介して導入されたパチンコホール11の空気によって、第1室内空気導入配管100を介して導入された空気を加熱する点で、冷房運転時と異なっている。
また、暖房運転時は、利用側ユニット15の熱交換器17が凝縮器として機能し、利用側ユニット15に導入された空気を加熱する点で、冷房運転時と異なっている。なお、利用側ユニット15に導入された空気は、全熱交換ユニット92において加熱された空気と、暖房運転によって暖まったパチンコホール11の空気とが混合された空気であり、外気よりも高温である。従って、上述した熱源側ユニットの負荷を低減することができ、暖房運転における運転効率の向上を図ることができる。
図3は、空気除菌装置24の概略構成を示す図である。
図3に示すように、空気除菌装置24は、空気除菌装置本体120内に配置される空気除菌部4と空気除菌装置本体120に隣接して配置される電解水循環供給部5とを備える。電解水循環供給部5は、除菌能を有する電解水を生成して空気除菌部4に循環供給し、空気除菌部4は、電解水循環供給部5から供給される電解水と空気とを接触させて空気を除菌する。
気液接触部材41A1〜41F2は、ハニカム構造に似た3次元構造を持ったフィルタ部材であり、気体に接触するエレメント部をフレームにより支持する構造を有する。エレメント部は、図示を省略するが、波板状の波板部材と平板状の平板部材とが積層されて構成され、これら波板部材と平板部材との間に略三角状の多数の開口が形成されている。従って、エレメント部に空気を通過させる際の気体接触面積が広く確保され、電解水の滴下が可能で、目詰まりしにくい構造になっている。
ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、オゾン、次亜ハロゲン酸等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。
上記電極72、73間に電圧を印加すると、カソード電極(陰極)では、下記式(1)に示すように反応する。
2H2O+2e-→H2+2OH- ・・・(1)
アノード電極(陽極)では、下記式(2)に示すように反応する。
2H2O→O2+4H++4e- ・・・(2)
これらカソード電極及びアノード電極での反応を合わせると、下記式(3)に示すように水が電気分解される。
2H2O→2H2+O2 ・・・(3)
この反応とともに、アノード電極においては、水に含まれる塩素イオン(塩化物イオン:Cl-)が下記式(4)に示すように反応し、塩素(Cl2)が発生する。
2Cl-→Cl2+2e- ・・・(4)
さらに、この塩素は下記式(5)に示すように水と反応し、次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
Cl2+H2O→HClO+HCl ・・・(5)
例えば、電極72に正の電位を与えて、電極72、73間に流れる電流値を、電流密度で20mA(ミリアンペア)/cm2(平方センチメートル)とすると、所定の遊離残留塩素濃度(例えば1mg(ミリグラム)/l(リットル))を発生させる。また、電極72、73間に印加する電圧を変更して、電流値を高くすることで、電解水中の次亜塩素酸の濃度を高い濃度に調整できる。
図4に示すように、空気除菌装置本体120には、6つのエレメントユニット40A〜40Fが、上下方向に並べてひな壇状に配置され、これらエレメントユニット40A〜40Fに電解水を供給する電解水供給管56、及び、エレメントユニット40A〜40Fから流下した電解水を貯水タンク51(図3)に戻す循環水戻り管55が、空気除菌装置本体120の床に配設されている。
具体的には、エレメントユニット40Aは、板状の気液接触部材41A1、41A2を長手方向に連結して、横長の板状のユニットとして構成される。気液接触部材41A1、41A2は、その長手方向に沿って延びる連結部材33Aによって固定されてユニットとなる。気液接触部材41A1、41A2の各々の上部には、気液接触部材41A1、41A2に均一に電解水を分散させるための散水ボックス42A1、42A2が組み付けられている。散水ボックス42A1、42A2は、電解水を一時的に貯留するトレー部材を備え、このトレー部材の側面に複数の散水孔(図示略)が開口し、この散水孔から気液接触部材41A1、41A2に対して電解水を滴下するようになっている。散水ボックス42A1、42A2には、電解水供給管56Aが分岐して接続され、電解水が供給される。
また、気液接触部材41A1、41A2の上面には、散水ボックス42A1、42A2から滴下される電解水をエレメント部に効率よく分散させるため、分流シート(図示略)が配設されている。この分流シートは、液体の浸透性を有する繊維材料からなるシート(織物、不織布等)であり、気液接触部材41A1、41A2の厚み方向断面に沿って一または複数設けられる。
また、気液接触部材41A1、41A2の下部には、これら気液接触部材41A1、41A2から流下した水を受ける電解水トレー43Aが取り付けられている。電解水トレー43Aの底面には、当該電解水トレー43Aで受けた水をドレンパン44に導くドレンホース45Aが取り付けられている。
同様に、エレメントユニット40Bは、2枚の気液接触部材41B1、41B2、2つの散水ボックス42B1、42B2、電解水トレー43B、及び連結部材33Bを組み合わせて構成され、固定部材31B、32Bによって空気除菌装置本体120内に固定され、エレメントユニット40C〜40Fについても、それぞれ、2枚の気液接触部材41C1〜41F1、41C2〜41F2、2つの散水ボックス42C1〜42F1、42C2〜42F2、電解水トレー43C〜43F、及び連結部材33C〜33Fを組み合わせて構成され、固定部材31C〜31F、32C〜32Fによって空気除菌装置本体120内に固定される。
また、このドレンパン44とは別に、エレメントユニット40A〜40Fが配設された領域の床面には底部ドレンパン46が配設されている。底部ドレンパン46は、エレメントユニット40A〜40Fから飛散するなどして、電解水トレー43A〜43Fの外へ出た電解水を受けて貯留する略長方形の受け皿状部材であり、エレメントユニット40A〜40Fの真下を含む広い領域を覆うように配設されている。底部ドレンパン46にはドレン水配管48が接続され、ドレン水配管48の先端は、空気除菌装置本体120外の排水管(図示略)等に接続されており、底部ドレンパン46に溜まった水はドレン水配管48を通して系外へ排水される。また、ドレンパン44は底部ドレンパン46の上に配置されている。
エリミネータ81は、ブラケット82によって空気除菌装置本体120の内壁に固定された枠83に嵌め込まれ、押さえ金具84によって枠83から脱落しないよう支持される。エリミネータ81の下流側は、除菌空気導出用チャンバー121となっている。エリミネータ81は、除菌空気導出用チャンバー121へ流れる風に抵抗を与えることにより、気液接触部材41A1〜41F2を通過する風の速度を抑制して、気液接触部材41A1〜41F2からの電解水の飛散を予防する等の効果がある。エリミネータ81は、底部ドレンパン46の上方に位置するように配置されている。
そして、送風路120Aの下部領域を覆うエレメントユニット(例えば、エレメントユニット40F)は、上部領域を覆うエレメントユニット40(例えば、エレメントユニット40A)よりも、図6に示すように、送風路120Aの上流側に順次ずらして配列されている。すなわち、6つのエレメントユニット40A〜40Fは、高さ方向においてエレメントユニット40F〜40Aの順に下から上へ並べて配置され、送風方向においてはエレメントユニット40F〜40Aの順に上流から下流へ並べて配置されている。
この構成によれば、送風路120Aの面積よりも総面積が広い複数の気液接触部材41A1、A2〜41F1、F2を、送風路120Aにまとまりよく配列することができ、送風路120Aに配列された当該気液接触部材41A1、A2〜41F1、F2の除菌能力の向上を図ることができる。
除菌空気導出用チャンバー121に導入された除菌後の調和空気は、除菌空気導出用チャンバー121の天面に形成された除菌空気導出口28、つまり、空気除菌装置本体120の天面24aの他端に形成された吹出開口、を介して供給配管29に導出され、上述したように、供給配管29に形成された調和空気吹出口90からパチンコホール11内に供給される。
これにより、除菌後の調和空気がパチンコホール11内に供給され、パチンコホール11の空気調和と、パチンコホール11の空気の除菌が同時に行われる。
これによれば、空気除菌装置本体120によって除菌した調和空気をパチンコホール11の店舗に供給することが可能となり、パチンコホール11の空気調和と同時に、パチンコホール11の空気の除菌が可能となる。
これによれば、調和空気の効率的な除菌が可能となる。
この構成によれば、パチンコホール11の換気の実行中、全熱交換ユニット92によって、空調負荷を軽減し、効率のよい空気調和を実現することができる。
上述した実施形態では、大空間の店舗としてパチンコホール11を例にして説明したが、大空間の店舗はこれに限らず、映画館、ショッピングセンター等であってもよい。
11 パチンコホール(大空間の店舗)
13 機械室
15 利用側ユニット(空気調和機)
15a 天面(空気調和機の天面)
16 床
23 吹出口
24 空気除菌装置
24a 天面(空気除菌装置の天面)
26 調和空気導入口(吸込開口)
28 除菌空気導出口(吹出開口)
29 供給配管
41A1、41B1、41C1、41D1、41E1、41F1、41A2、41B2、41C2、41D2、41E2、41F2 気液接触部材
92 全熱交換ユニット
120 空気除菌装置本体
Claims (2)
- 大空間の店舗に隣接して機械室を備え、該機械室内に空気調和機を床置きし、該空気調和機の天面の吹出口に調和空気の供給配管を接続し、該供給配管を店舗内の高所に配置することで、該店舗内の高所から、調和空気を店舗内に吹き出して空気調和する空気調和装置において、
前記機械室の前記空気調和機に隣接させて空気除菌装置を床置きし、前記空気調和機の天面の吹出口から吹き出される調和空気を前記空気除菌装置の天面から該空気除菌装置内に導き、該空気除菌装置で除菌して、前記供給配管に供給自在とし、
前記空気除菌装置は、筐体内にひな壇状に気液接触部材を配置し、前記筐体の天面の一端に前記空気調和機の調和空気を導入するための吸込開口を備え、前記天面の他端に前記気液接触部材を通過して除菌した空気を前記供給配管に吹き出す吹出開口を備え、前記吸込開口の下方に、最下部に位置する前記気液接触部材を設けると共に、前記吹出開口に向かうに従って、前記気液接触部材の配置位置が高くなるように、前記気液接触部材を配置したことを特徴とする空気調和装置。 - 前記店舗内の空気を前記店舗外へ導出すると共に、前記店舗外の空気を前記店舗内へ導入する換気手段を備え、
前記機械室に、前記換気手段によって前記店舗外へ排気される空気と、前記店舗内へ導入される空気との間で熱交換を行う全熱交換ユニットを設けたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
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