JP5450039B2 - 電解水生成装置、及び、除菌システム - Google Patents

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Description

本発明は、電解水を生成する電解水生成装置、及び、この電解水生成装置を備えた除菌システムに関する。
従来、水を電気分解して次亜塩素酸を含む電解水を生成させ、この電解水を用いて空気中に浮遊するウィルス等の除去を図った空気除菌装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この空気除菌装置は、不織布等からなる加湿エレメントに電解水を供給して、加湿エレメント上で空気中のウィルス等を電解水に接触し、ウィルス等を不活化することにより、空気を除菌しようとするものである。
特開2002−181358号公報
ところで、この種の除菌装置では、市水(水道水)或いは給貯水タンク等に貯留された水を電気分解し、水に含まれる塩素イオン(塩化物イオン)から塩素(Cl2)を発生させて、さらに、この塩素と水とを反応させて、次亜塩素酸(HClO)を発生させている。
しかしながら、電解水を循環させて利用する場合、或いは、塩化物イオン濃度の希薄な水を使う場合には、水に塩化物イオンを添加して電気分解する必要がある。そのため、塩化物イオン(電解質)が溶け込んだ電解質水溶液を貯留する水溶液タンクを備える構成とすることが考えられる。しかし、除菌を行う環境によっては電解質水溶液の使用量が多くなり、電解質水溶液を充填するためのメンテナンスを頻繁に行わなければならない、或いは、電解質水溶液を貯留する水溶液タンクの容量を大きくしなければならないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、電解水の生成に必要な濃度の電解質水溶液を長期にわたって供給することができる電解水生成装置、及び、この電解水生成装置を備えた除菌システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、貯水タンクと、前記貯水タンク内の水を電気分解して電解水を生成する電解ユニットと、前記貯水タンクに供給する電解質水溶液を貯留する水溶液タンクと、前記水溶液タンクから電解質水溶液を前記貯水タンクに供給する水溶液供給ポンプと、前記水溶液タンクに水を供給する給水手段とを備え、前記水溶液タンクは、該水溶液タンクの底面に立設するフィルターを備え、前記フィルターで前記水溶液タンク内を、前記給水手段から水が供給される一方の室と、前記給水ポンプに連通する他方の室とに区分けし、前記一方の室に上方から電解質を投入可能とすると共に、前記他方の室に電解質水溶液を貯留する構成とし、前記他方の室に液面検出手段を備え、前記給水手段は、前記一方の室の側壁に沿って延びる連結チューブの先端に給水口を備え、前記給水口が前記側壁から延びる支持板に支持されて該側壁に近接して配置され、前記液面センサーの検出結果に基づいて前記給水手段から前記水溶液タンクに給水することを特徴とする。
この構成において、前記給水手段は、前記水溶液タンクの液面上方に設けられ、前記一方の室に充填された電解質の上方から前記水溶液タンクに給水する構成としても良い。また、前記水溶液供給ポンプは、前記水溶液タンクの前記他方の室の下方に連通している構成としても良い。
また、本発明は、除菌システムにおいて、上記した構成を備える電解水生成装置と、この電解水生成装置により生成された電解水と空気とを接触させることにより空気を除菌する空気除菌部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、貯水タンクと、前記貯水タンク内の水を電気分解して電解水を生成する電解ユニットと、前記貯水タンクに供給する電解質水溶液を貯留する水溶液タンクと、前記水溶液タンクから電解質水溶液を前記貯水タンクに供給する水溶液供給ポンプと、前記水溶液タンクに水を供給する給水手段とを備え、前記水溶液タンクは、フィルターを備え、前記フィルターで、前記給水手段から水が供給される一方の室と、前記給水ポンプに連通する他方の室とに区分けし、前記一方の室に電解質を充填し、前記他方の室に電解質水溶液を貯留したため、給水手段を通じて一方の室に給水することにより、一方の室に充填した電解質を序々に溶かして必要濃度の電解質水溶液を生成できる。この電解質水溶液は、フィルターを介して他方の室に浸出するため、必要濃度の電解質水溶液を生成しながら貯水タンクに供給を続けることができる。そのため、同容量の水溶液タンクに電解質水溶液のみを貯留させて使用するのに比べて、電解質水溶液添加のためのメンテナンス作業頻度を軽減することができるという効果を奏する。
本実施形態にかかるルーフトップ型空気調和機が建屋に設置された状態を示す断面図である。 空気調和機の概略構成を示す図である。 空気調和機の内部構成を上方から見た図である。 空気調和機に設けられた除菌ユニットの概略構成を示す図である。 電解水循環供給部の構成及び設置状態を示す図である。 電解水循環供給部の構成を示す分解斜視図である。 ケース内に配置された各機器の接続状態を示す図である。 食塩水タンクの内部構成を示す斜視図である。 食塩水タンクの構成を示す断面視図である。 食塩水タンクの内部構成を示す上面図である。 別の実施形態の食塩水タンクの内部構成を示す断面視図である。 別の実施形態の食塩水タンクの内部構成を示す断面視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本実施の形態では、大空間施設の一例としての映画館100に、ルーフトップ型空気調和機(以下、空気調和機という)110を設置した場合について説明する。図1は、映画館100と空気調和機110の概略図である。
図1に示すように、映画館100には、前方にスクリーン101が配置され、スクリーン101の後方に階段状に客席部102が設けられている。一方、映画館100の天井部103には、空気調和機110から供給された調和空気を館内に吹き出す複数の吹出口104が設けられている。これら吹出口104は、給気ダクト105を介して、空気調和機110の供給口111に連結されている。
また、映画館100の床部106には、床部106付近の館内空気(内気)を吸い込む吸込口107が設けられている。吸込口107は、客席部102から見てスクリーン101の背面側に設けられ、スクリーン101の背後空間を上方に延びる吸気ダクト108を介して、空気調和機110の内気導入口112に連結されている。また、空気調和機110には、空気調和機110内に屋外の空気(外気)を導入する外気導入口113が形成されている。
映画館100内の空気(内気)は、矢印Xで示すように、吸込口107から吸い込まれ、吸気ダクト108及び内気導入口112を通じて、空気調和機110内に導かれる。ここで、空気調和機110内には、外気導入口113を通じて外気が導かれているため、この外気と上記内気とが当該空気調和機110内で混合される。この混合された空気は、空気調和機110が備える利用側熱交換器(後述する)で熱交換された後、供給口111及び給気ダクト105を通じて、吹出口104から調和空気として映画館100内に供給される。
空気調和機110は、例えば、映画館、劇場、病院、または、ショッピングセンター等、不特定多数の人が長時間滞在する大空間施設を有する構造物(ビル)200の屋上に設置され、その直下あるいは近傍の空間を空気調和する。
図2及び図3は空気調和機110の構成を示す図であり、図2は空気調和機110の概略構成を示す図、図3は空気調和機110における空気の出入りを示す模式図である。
図2及び図3に示すように、空気調和機110は、1つの筐体114に熱源側ユニット1と利用側ユニット2とを一体に備えて構成される。
具体的には、筐体114内は、仕切板115によって区分けされており、一方の室(機械室)116に熱源側ユニット1が配置され、他方の室117に利用側ユニット2が配置されている。これら熱源側ユニット1及び利用側ユニット2は、冷媒配管10で連結されて冷媒回路を形成している。
熱源側ユニット1は、図2に示すように、冷媒配管10に設けられた圧縮機11を備え、圧縮機11の吸込側に、アキュムレータ12が接続され、その吐出側には四方弁13と熱源側熱交換器14と電動膨張弁15とが順に接続されている。また、熱源側ユニット1には、熱源側熱交換器14へ向かって送風する熱源側送風機16が配設されている。
一方、利用側ユニット2は、上記冷媒配管10を介して電動膨張弁15に接続される利用側熱交換器21と、利用側熱交換器21へ向かって送風する利用側送風機22とを備えて構成され、当該利用側熱交換器21は、上記冷媒配管10を介して上記四方弁13に接続されている。
冷房運転時には、図2に示す実線矢印の方向に冷媒が流れるように、四方弁13が切り換えられる。圧縮機11から吐出された高圧の冷媒は、四方弁13を経て熱源側熱交換器14に達し、熱源側熱交換器14において凝縮されて電動膨張弁15に送られる。この高圧の冷媒は電動膨張弁15で膨張して利用側熱交換器21に流入し、利用側熱交換器21において蒸発することにより、利用側ユニット2内に導入された空気を冷却する。利用側熱交換器21で蒸発した冷媒は圧縮機11の吸込側に戻る。
また、暖房運転時には、図2に示す破線矢印の方向に冷媒が流れるように、四方弁13が切り換えられる。圧縮機11から吐出された高圧の冷媒は、利用側熱交換器21に送られ、利用側熱交換器21において凝縮することにより、利用側ユニット2内に導入された空気を加温する。利用側熱交換器21で凝縮した冷媒は、電動膨張弁15で膨張して熱源側熱交換器14に流入し、熱源側熱交換器14で蒸発した後、四方弁13を介してアキュムレータ12に送られ、圧縮機11の吸込側に戻る。
空気調和機110には、利用側送風機22の運転により、利用側熱交換器21で冷房または暖房された調和空気を除菌する除菌ユニット150が設けられている。本実施形態では、除菌ユニット150は除菌システムに相当する。
除菌ユニット150は、図2に示すように、利用側ユニット2に導入された空気に活性酸素種を含む電解水を接触させて空気の除菌を行う空気除菌部4と、所定のイオン種を含む水を電気分解して活性酸素種を含む当該電解水を生成し、この電解水を上記空気除菌部4に循環供給する電解水循環供給部5とを備えている。
利用側ユニット2が設けられる他方の室117は、図3に示すように、仕切板118によって、さらに熱交換室119とチャンバとしての除菌室120とに区分けされている。
熱交換室119には、上記した内気導入口112及び外気導入口113が形成され、これら内気導入口112及び外気導入口113の下流側に利用側熱交換器21が筋交い状に配置されている。熱交換室119には内気導入口112から映画館100の館内空気が流入する一方、外気導入口113から外気が流入するので、利用側熱交換器21は、内気導入口112からの内気及び外気導入口113からの外気が全て利用側熱交換器21を通過するように配置されている。利用側熱交換器21は、図3に示すように上記2つの開口部と利用側送風機22との間に配置され、筋交いのように位置する。
また、仕切板118には、熱交換室119と除菌室120とを連通させる開口118Aが形成されている。開口118Aには利用側送風機22が取り付けられ、利用側送風機22の運転により、熱交換室119内の空気が開口118Aを通じて除菌室120に送風される。除菌室120には利用側送風機22の下流側に空気除菌部4が配置され、空気除菌部4の下流側には、供給口111を介して給気ダクト105(図1)に連通する後室121が形成されている。利用側ユニット2に導入された空気は、除菌室120を通過する際に空気除菌部4で電解水と接触することにより除菌され、除菌された空気が後室121、供給口111及び給気ダクト105を通じて、映画館100内に循環供給される。
図4は、除菌ユニット150の概略構成を示す図である。
除菌ユニット150は、除菌室120内に配置される空気除菌部4と上記除菌室120に隣接して配置される電解水循環供給部5とを備える。電解水循環供給部5は、除菌能を有する電解水を生成して空気除菌部4に循環供給し、空気除菌部4は、電解水循環供給部5から供給される電解水と空気とを接触させて空気を除菌する。
空気除菌部4は、6つのエレメントユニット40A、40B、40C、40D、40E、40Fを備えている。エレメントユニット40A〜40Fは、それぞれ、2枚の気液接触部材を組み合わせて構成されており、本実施形態では合わせて12枚の気液接触部材41A1〜41F1、41A2〜41F2が用いられている。6つのエレメントユニット40A〜40Fは、除菌室120内の送風路のほぼ全面を覆うように並べて配設され、除菌室120内を通る空気が漏れなく気液接触部材41A1〜41F2を通過する構成となっている。
また、エレメントユニット40A〜40Fの下方にはエレメントユニット40A〜40Fからドレンホース45A〜45Fを介して流れた電解水を集めるドレンパン44が配設されている。
気液接触部材41A1〜41F2は、送風路120Aを通過する空気に電解水を接触させる部材であり、これら気液接触部材41A1〜41F2において送風路120Aを流れる空気が所定の活性酸素種を含む電解水に接触することにより、空気中に含まれるウィルス等が不活化されて空気の除菌が行われる。
気液接触部材41A1〜41F2は、ハニカム構造に似た3次元構造を持ったフィルター部材であり、気体に接触するエレメント部をフレームにより支持する構造を有する。エレメント部は、図示を省略するが、波板状の波板部材と平板状の平板部材とが積層されて構成され、これら波板部材と平板部材との間に略三角状の多数の開口が形成されている。従って、エレメント部に空気を通過させる際の気体接触面積が広く確保され、電解水の滴下が可能で、目詰まりしにくい構造になっている。
エレメント部には、電解水による劣化が少ない素材、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、PET(ポリエチレン・テレフタレート)樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、PFA、ETFE等)又はセラミックス系材料等の素材が使用され、本構成では、PET樹脂を用いるものとする。また、エレメント部には親水性処理が施され、電解水に対する親和性が高められており、これによって、気液接触部材41A1〜41F2の電解水の保水性(湿潤性)が保たれ、後述する活性酸素種(活性酸素物質)と空気との接触が長時間持続される。
気液接触部材の数は、除菌室120を通過する空気量に応じて決定されるものであり、送風路120Aを通過する空気量と1枚あたりの気液接触部材の除菌能力(気体接触面積)とから好適な数を算出でき、当該空気を十分に除菌できる数の気液接触部材が除菌室120に配置される。本実施形態を例に挙げれば、12枚の気液接触部材41A1〜41F1、41A2〜41F2が用いられる。
また、電解水生成装置としての電解水循環供給部5は、貯水タンク51(貯水タンク)と、貯水タンク51内の水を電気分解して電解水を生成する電解ユニット52と、貯水タンク51内の電解水を空気除菌部4の各気液接触部材41A1、A2〜41F1、F2にそれぞれ供給する電解水供給管56(供給管)と、電解水供給管56上に設けられた電解水供給ポンプ53と、電解水供給ポンプ53の下流側で上記電解水供給管56から分岐して電解ユニット52に接続される分岐管54と、ドレンパン44に流下した水を貯水タンク51に導く循環水戻り管55と、上記電解ユニット52、電解水供給ポンプ53等の動作を制御する制御部65と、を備える。
貯水タンク51には、この貯水タンク51に市水(水道水)等を供給する給水管57と、給水弁58とが接続され、給水弁58は、貯水タンク51内に設けられるフロートスイッチFSの動作に基づき、制御部65によって開閉制御される。ここで、給水管57に接続されて、貯水タンク51に水を供給する給水源は、市水(水道水)或いは給貯水タンク等に貯留された水等のいずれであってもよい。この給貯水タンク等に貯留される水とは、水道水等のように塩化物イオン等のイオン種が予め含有されている水であってもよいし、井戸水等の塩化物イオンの濃度の希薄な水を使う場合には、この水に塩化物イオンを添加して水道水相当に調整された水であってもよい。本実施形態では、これらを総称して水という。
本構成では、貯水タンク51には、井戸水等の塩化物イオン濃度の希薄な水を使用した場合であっても、この水に塩化物イオンを添加するために、予め所定の濃度に調整された食塩水(電解質水溶液)を貯留した食塩水タンク(水溶液タンク)59が設けられ、この食塩水タンク59には水溶液供給管60を介して水溶液供給ポンプ61が接続されており、水溶液供給ポンプ61によって食塩水タンク59内の食塩水が貯水タンク51に供給される。貯水タンク51に接続される水溶液供給管60には逆止弁62が設けられている。水溶液供給ポンプ61は、例えば、電解ユニット52で検出される導電率に基づいて制御部65の制御によって動作するように構成されている。
なお、活性酸素種を効率よく発生させるために貯水タンク51内の水に添加される電解質は食塩に限らず、他の電解質を用いることも可能であり、例えば、塩化カルシウムや塩化マグネシウムを用いてもよいし、他のハロゲンを含む含ハロゲン塩や、塩素及び他のハロゲンの各種ハロゲン酸塩を用いることも可能であり、ハロゲンを含まない電解質を用いてもよい。これらの電解質は水溶性であることが好ましい。
また、本実施形態では、貯水タンク51の接続口に接続される電解水供給管56は、6本の電解水供給管56A〜56Fにそれぞれ分岐され、電解水供給ポンプ53から送られた電解水が各電解水供給管56A〜56Fに略均等に分流されるようになっている。電解水供給管56A〜56Fは、それぞれエレメントユニット40A〜40Fに対して電解水を供給する。電解水供給管56A〜56Fにより供給された電解水は、気液接触部材41A1〜41F2に浸潤され、これら気液接触部材41A1〜41F2から流下してドレンパン44に集められ、循環水戻り管55を介して貯水タンク51に戻る。
電解ユニット52は、貯水タンク51の側面に固定配置されている。具体的には、電解ユニット52は、有底円筒形状の本体ケース71と、本体ケース71内に収納される少なくとも一対の電極板72、73とを備え、これら電極板72、73間に電圧を印加することにより、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成させる。
ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、オゾン、次亜ハロゲン酸等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。
電極板72、73は、例えば、ベースがチタン(Ti)で構成された2枚の電極板であり、その表面には、それぞれ、イリジウム(Ir)を含む皮膜層、及び、白金(Pt)を含む皮膜層を有する。
上記電極板72、73間に電圧を印加すると、カソード電極(陰極)では、下記式(1)に示すように反応する。
2H2O+2e-→H2+2OH- ・・・(1)
アノード電極(陽極)では、下記式(2)に示すように反応する。
2H2O→O2+4H++4e- ・・・(2)
これらカソード電極及びアノード電極での反応を合わせると、下記式(3)に示すように水が電気分解される。
2H2O→2H2+O2 ・・・(3)
この反応とともに、アノード電極においては、水に含まれる塩素イオン(塩化物イオン:Cl-)が下記式(4)に示すように反応し、塩素(Cl2)が発生する。
2Cl-→Cl2+2e- ・・・(4)
さらに、この塩素は下記式(5)に示すように水と反応し、次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
Cl2+H2O→HClO+HCl ・・・(5)
アノード電極で発生した次亜塩素酸(広義の活性酸素種)は、強力な酸化作用や漂白作用を有する。次亜塩素酸が溶解した水溶液、すなわち電解ユニット52により生成される電解水は、ウィルス等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮する。このように、次亜塩素酸を含む電解水が電解水供給管56A〜56Fを流れ、散水ボックスを介して気液接触部材41A1〜41F2に滴下されると、利用側送風機22により吹き出された空気が気液接触部材41A1〜41F2において次亜塩素酸と接触する。これにより、空気中に浮遊するウィルス等が不活化されるとともに、当該空気に含まれる臭気物質が次亜塩素酸と反応して分解され、或いはイオン化して溶解する。従って、空気の除菌及び脱臭がなされ、清浄化された空気が気液接触部材41A1〜41F2から排出される。
活性酸素種によるウィルス等の不活化の作用機序として、インフルエンザウイルスの例を挙げる。上述した活性酸素種は、インフルエンザウイルスの感染に必須とされるウィルスの表面蛋白(スパイク)を破壊、消失(除去)する作用を有する。この表面蛋白が破壊された場合、インフルエンザウイルスと、インフルエンザウイルスが感染するのに必要な受容体(レセプター)とが結合しなくなり、感染が阻止される。このため、空気中に浮遊するインフルエンザウイルスは、気液接触部材41A1〜41F2において活性酸素種を含む電解水に接触することにより、感染力を失うこととなり、感染が阻止される。
従って、ルーフトップ型空気調和機110の除菌室120に気液接触部材41A1〜41F2を備えたエレメントユニット40A〜40F配置することにより、この除菌室120を通過する空気が気液接触部材41A1〜41F2で除菌され、図1に示すように、この除菌された空気を映画館100内で広く行き渡らせることが可能となり、大空間施設内での空気除菌及び脱臭を容易に、効率良く行うことができる。
ここで、電解ユニット52内の電極板72、73のうち任意の側に正電位を与えるための電極の切り替えは、電極の極性を反転させることで行うことができ、本実施形態では、制御部65によって電極板72、73に印加する電圧を変化(反転)させることにより、実行可能である。
また、電解水中の活性酸素種の濃度は、制御部65の制御下、除菌するウィルス等を不活化させる濃度となるように調整される。活性酸素種の濃度の調整は、電極板72、73間に印加する電圧を調整して、電極板72、73間に流す電流値を調整することにより行われる。例えば、電極板72に正の電位を与えて、電極板72、73間に流れる電流値を、電流密度で20mA(ミリアンペア)/cm2(平方センチメートル)とすると、所定の遊離残留塩素濃度(例えば1mg(ミリグラム)/l(リットル))を発生させる。また、電極板72、73間に印加する電圧を変更して、電流値を高くすることで、電解水中の次亜塩素酸の濃度を高い濃度に調整できる。
また、貯水タンク51には、サイホン方式で貯水タンク51内の水を排水する排水管67が設けられている。排水管67は、貯水タンク51の底部から上方に延びる第1鉛直部67Aと、この第1鉛直部67Aに連なり略水平方向に延びる水平部67Bと、この水平部67Bに連なりタンク外で下方に延びる第2鉛直部67Cとを備える。この水平部67Bは、通常の貯水タンク51内の制御水位よりも若干高い位置に設けられており、給水弁58を開いてこの高さ位置まで給水することにより、サイホンの原理によって貯水タンク51内の水が排出される。
続いて、空気調和機110のより具体的な実施態様を説明する。
図5は、本実施形態における電解水循環供給部5の構成及び設置状態を示す外観斜視図である。理解の便宜を図るため、図5には熱源側ユニット1及び利用側ユニット2と、電解水循環供給部5と熱源側ユニット1及び利用側ユニット2との間に敷設される配管類とを、併せて図示する。
図5に示すように、電解水循環供給部5は、熱源側ユニット1及び利用側ユニット2とは別体として構成されるケース50を有し、このケース50に、貯水タンク51、食塩水タンク59、及び電装ボックス30等を収容して構成される。電解水循環供給部5と除菌室120との間には、電解水循環供給部5から除菌室120に対して電解水を供給する電解水供給管56、及び、除菌室120から電解水が電解水循環供給部5へ環流する循環水戻り管55が接続されている。また、電解水循環供給部5には、市水を電解水循環供給部5へ供給する給水管57が、減圧弁57Aを介して接続されている。さらに、電解水循環供給部5には、貯水タンク51内の水位が所定水位を超えた場合に排水を行うオーバーフロー管68、及び、貯水タンク51内の電解水を排出する排水管67が取り付けられている。また、除菌室120には、除菌室120内に納められた除菌ユニット150から空気調和機110の外へ電解水を排水する排水管69が接続されている。
そして、電解水循環供給部5には、除菌室120に近い側に貯水タンク51が配置され、貯水タンク51の隣には食塩水タンク59が並べて配置され、除菌室120とは反対側に電装ボックス30が配置されている。
図6は、電解水循環供給部5の構成を示す分解斜視図である。
図6に示すように、電解水循環供給部5のケース50は略直方体形状に形成され、上面が着脱可能な蓋(天面パネル)50Aとなっていて、底面を構成する底板50Bの縁部に4つの側面がそれぞれ立設されている。これら4つの側面は、複数の配管が引き出される配管引出パネル50C、配管引出パネル50Cと対向する食塩水タンク側パネル50D、ケース50の前面に設けられ、電装ボックス30の側に位置する電装ボックス側パネル50E、及び、ケース50の奥側の面、すなわち、除菌室120(図5)の側に位置する背面パネル50Fにより構成されている。
配管引出パネル50Cは、貯水タンク51が設置された側の側面に相当し、電解水循環供給部5の外部(すなわち空気除菌部4等)と貯水タンク51とに繋がる各種配管を通すための複数の孔が開口している。
蓋50Aは、屋外に設置される電解水循環供給部5への雨水及び塵埃の侵入を防止するため、ケース50の上面および各側面の上端を覆っている。蓋50Aは、図示しないねじ等により固定され、このねじを取り外すことによって開くことが可能である。蓋50Aの開放状態では、ケース50の内部に収容された電装ボックス30、貯水タンク51、電解ユニット52、電解水供給ポンプ53、食塩水タンク59、水溶液供給ポンプ61等の各部へのアクセスが可能となる。
ケース50内においては、貯水タンク51と食塩水タンク59とが並べて配置され、この貯水タンク51と食塩水タンク59とが並ぶ方向に沿って、長手形状の箱である電装ボックス30が配置されている。なお、この図6では、貯水タンク51はその上面を開放して配置されているが、通常の使用態様では、この貯水タンク51は、その上面を覆う蓋部材(図示略)により密閉されている。
電装ボックス30は、その底面がケース50の底板50Bから浮くように、すなわち、底板50Bとの間に所定の間隔を設けた状態で、ケース50の側面にブラケット35を介して固定されている。この電装ボックス30の下方の空間には、水溶液供給ポンプ61及び電解水供給ポンプ53が並べて設置され、水溶液供給ポンプ61は食塩水タンク59側に、電解水供給ポンプ53は貯水タンク51側に位置している。本構成では、所定の間隔とは、水溶液供給ポンプ61及び電解水供給ポンプ53を設置するのに十分な隙間をいう。
ここで、電装ボックス30が底板50Bから浮いた位置で固定されているので、ケース50内の各部から漏れたり、あふれたりした水や電解水或いは食塩水が、電装ボックス30内部に進入することはなく、制御基板31や電源回路部33を確実に保護することができ、電源回路部33等を貯水タンク51や食塩水タンク59と同一のケース50に収める構成を可能としている。
水溶液供給ポンプ61は、水溶液供給管60を介して食塩水タンク59の内部に繋がる吸込口61Aと、貯水タンク51の食塩水投入部85に繋がる吐出口61Bとを有し、吸込口61Aから吸い込んだ食塩水を吐出口61Bから吐出する。水溶液供給ポンプ61の脚部61Cは底板50Bに固定されている。電解水供給ポンプ53は、貯水タンク51内の電解水を吸い込む吸込口53Bと、吸込口53Bから吸い込んだ電解水を電解水供給ポンプ53へ吐出する吐出口53Aとを有する。ここで、吐出口53Aから吐出された電解水の一部は分岐して、上述のように電解ユニット52へ供給される。電解水供給ポンプ53の脚部53Cは底板50Bに固定されている。
貯水タンク51及び食塩水タンク59は、電装ボックス30の背面側、すなわち電装ボックス30と背面パネル50Fとの間に配置されている。これら貯水タンク51及び食塩水タンク59は、電装ボックス30内に収容される制御基板31や電源回路部33よりもメンテナンス頻度が少ないため、電装ボックス側パネル50Eを通じてメンテナンスを行う必要はない。
また、貯水タンク51の側面51A、すなわちケース50の配管引出パネル50C側の面には、オーバーフロー排出口81、水抜き口82、及び、循環水戻り口84が設けられている。オーバーフロー排出口81は、貯水タンク51内の電解水の水位が、オーバーフロー排出口81の高さを超えた場合に、電解水をオーバーフロー管68(図5)に排出させる開口部である。循環水戻り口84は、除菌室120からの循環水戻り管55が接続される開口部である。また、水抜き口82は、メンテナンス時に貯水タンク51内の電解水を強制的に全量排水するための開口部であり、手作業により開閉されるコックが取り付けられている。
次に、貯水タンク51、食塩水タンク59、電解水供給ポンプ53及び水溶液供給ポンプ61の配管構成と、食塩水タンク59の内部構成について説明する。図7は、ケース内に配置された各機器の接続状態を示す図であり、図8及び図9は、食塩水タンク59の内部構成を示す図である。
図7に示すように、食塩水タンク59の前面59A、すなわち電装ボックス30(図6)に対向する面の下部には食塩水排出口130が形成され、上部には給水孔131が形成されている。食塩水排出口130と水溶液供給ポンプ61の吸込口61Aとの間は水溶液供給管60によって接続されている。また、水溶液供給ポンプ61の吐出口61Bには水溶液供給管60の一端が接続され、この水溶液供給管60の他端は、貯水タンク51の前面51Bの上部に形成された食塩水投入部85に接続されている。このため、水溶液供給ポンプ61の動作により、食塩水タンク59内の食塩水は、水溶液供給管60、食塩水投入部85を通じて貯水タンク51内に供給される。給水孔131は、市水配管に接続される給水管57から分岐した食塩水タンク給水管75に接続されている。また、食塩水タンク59は、通常、蓋59Cでその上面を覆われている。
図8は、食塩水タンクの内部構成を示す斜視図であり、図9は該タンクの内部構成を示す上面図である。
図8及び図9に示すように、食塩水タンク59の内側には側面59D、59Eに一対のガイド39A、39Aが備えられ、これらのガイド39A、39Aには、フィルター(ろ過器)39が上下方向に着脱自在に備えられている。これによって、食塩水タンク59の内部は、前面59Aと略平行に配置されたフィルター39で二つの室37、38に区分けされている。
電解水循環供給部5の設置時には、食塩水タンク59の蓋59Cを取り外して、食塩水タンク59の内部に所定量の飽和食塩水を貯留し、更に、一方の室37に所定量の塩を充填する。本実施形態においては、飽和食塩水を電解質水溶液として用いて、塩を電解質として用いているが、上述した他の水溶性電解質を用いても良い。
フィルター39は、一般的なろ過器であり、水溶液中に溶解された塩(食塩水)は、フィルター39を通って、一方の室37から他方の室38に流入することができるが、水溶液中に溶けずに残っている塩はフィルター39を通って流れることができず、一方の室37に保留される。これによって、給水口75Aから食塩水タンク59への給水が行われた際に、フィルター39で区分けされた二つの室37、38間の水溶液濃度が平衡状態(飽和食塩水)になるまで水溶液が、二つの室37、38間をフィルター39を介して自在に往来することができる構成となっている。
食塩水タンク59の前面59Aには、給水孔131を介して、後述のボールタップ77が食塩水タンク給水管75に接続されて備えられている。ボールタップ77には、連結チューブ75Cが接続され、連結チューブ75Cはフィルター39の上端面上方を通って、一方の室37に延び、連結チューブ75の先端には、フィルター39の上流側に位置する一方の室37から、食塩水タンク59内に液面上方から水を供給する給水口(給水手段)75Aが備えられている。給水口75Aは、側面59Dに垂設され、食塩水タンク59の蓋59Cと略平行になるように備えられた支持板75Bに形成された孔に嵌合されて備えられている。連結チューブ75C及び給水口75Aは、食塩水タンク59内に貯留された飽和食塩水の液面及び塩の上面よりも常に高い位置にあるように備えられている。
連結チューブ75Cは、柔軟性に優れ、自在に曲げることのできるポリ塩化ビニル、シリコンゴム等で形成され、備えられている。この構成によれば、食塩水タンク59内の洗浄等のメンテナンス時には、他方の室38の上部を通って一方の室37に延びている連結チューブ75Cを自在に曲げて、食塩水タンク59の上方開口部から作業スペースを確保することができるため、作業効率を上げることができる。
図9に示すように、他方の室38には、前面59Aに、食塩水排出口130が形成され、この食塩水排出口130は、水溶液供給管60を介して、電解質水溶液を食塩水タンク59から貯水タンク51内に供給するための水溶液供給ポンプ61に連通している。また、他方の室38にはボールタップ77が備えられ、ボールタップ77は、ボールタップ本体77A、バルブ77B、浮き球77Cを備えて構成されている。ボールタップ本体77Aは、食塩水タンク59の前面59Aの上部に設けられた給水孔131を貫通して備えられ、前面59Aの外側及び内側に設けられたパッキン132、132を介して、前面59Aにつながっている食塩水タンク給水管75にナット133で固定されて、接続されている。
この構成によれば、ボールタップ77は、ナット133をゆるめて食塩水タンク59から取り外すことができ、パッキン132、132或いはバルブ77Bの交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
ボールタップ77は、浮き球77Cの上下によるバルブ77Bの開閉位置を調節可能な構成となっており、食塩水タンク59から貯水タンク51に供給される飽和食塩水の量及び頻度と、食塩水タンク59内で飽和食塩水の生成に必要な時間とから他方の室38の下限水位を調節し、食塩水タンク59への給水を行うことができる。この構成において、浮き球77Cが液面の上下によって動作し、他方の室38の飽和食塩水の残量が検出され、液面が下限水位に達するとバルブ77Bが開いて給水が開始し、給水口75Aから食塩水タンク59へ一方の室37上方から給水が行われ、食塩水がフィルター39から他方の室38に浸出し、他方の室38の液面が上昇して上限水位に達するとバルブ77Bが閉じて止水する構成となっている。
この構成において、食塩水タンク59の内部に貯留された飽和食塩水が貯水タンク51に供給されて、食塩水タンク59の液面が所定以下になると、一方の室37に充填された食塩の上方から、一方の室37の液面上方に備えられた給水口75Aを介して食塩水タンク59に水が給水される。これによって、食塩水タンク59内の食塩水が飽和食塩水濃度となるように、食塩水がフィルター39を通って、一方の室37から、他方の室38に流入する。食塩水タンク59の容量は、空気調和機110の使用環境によって変更可能な構成としても良い。
また、前面59Aに形成された食塩水排出口130は、食塩水タンク59の底面近くに備えられて構成され、食塩水タンク59内の食塩水が、その比重から底面付近で最も早く飽和食塩水の濃度となるため、効率よく水溶液供給ポンプ61を介して貯水タンク51に飽和食塩水を供給することができる。
図10に示すように、ボールタップ77は、ボールタップ77に連結された連結チューブ75Cが側面59Dと略平行に設けられ、浮き球77Cが側面59Dと干渉しない位置で、他方の室38の側面59D側に寄せて備えられている。
これらの構成によれば、他方の室38の側面59D側に寄せて側面59Dと略平行に備えられた連結チューブ75Cの先端に給水口75Aを設け、給水口75Aが、側面59Dに垂設された支持板75Bに嵌合して備えられた構成としたため、食塩水タンク59の蓋59Cを取り外して、食塩水タンク59の上方から一方の室37に食塩を投入する際に、食塩投入口を広く確保することができ、食塩投入作業を効率的に行うことができる。
図11は別の実施形態を示す、食塩水タンク59の断面視図である。
図11に示すように、食塩水タンク59の他方の室38の側面59Eに、フロートスイッチ78、78が異なる高さ位置に設けられて備えられている。フロートスイッチ78、78は、スイッチ取付部78A、78A(図12参照)に取り付けられて備えられている。フロートスイッチ78、78は、食塩水タンク59の下限水位と、上限水位をそれぞれ検出している。
食塩水タンク59に水を供給する食塩水タンク給水管75は、食塩水タンク59の後面59Bに併設された電磁弁79に接続されている。電磁弁79には、連結チューブ75Cが接続され、連結チューブ75Cは、後面59Bの上部を貫通して、一方の室37に延びている。連結チューブ75Cの先端には、給水口75Aが接続されて備えられている。連結チューブ75C及び給水口75Aは、常に一方の室37に添加された食塩の上面及び食塩水タンク59に貯留された飽和食塩水の液面よりも高い位置にあるように設けられている。
フロートスイッチ78、78が他方の室38の液面が所定水位以下になったことを検出すると、電磁弁79が開閉されて、一方の室37から給水口75Aを介して食塩水タンク59に給水が行われる構成となっている。
図12に示すように、給水口75Aは、食塩水タンク59の側面59E側に寄せて設けられ、側面59Eに垂設され、食塩水タンク59の蓋59Cと略平行になるよう備えられた支持板75Bに形成された孔に嵌合されて備えられている。連結チューブ75Cは、側面75Eと略平行になるように備えられ、後面59Bの上方に形成された不図示の孔を貫通して食塩水タンク59の外側に伸び、電磁弁79に接続されている。電磁弁79は、食塩水タンク59を上部から見たときに、食塩水タンク59の短手方向と平行になり、電磁弁79の連結チューブ75Cに接続されていない方の接続口が、食塩水タンク59に隣接する貯水タンク51側を向くように備えられ、この接続口に食塩水タンク給水管75が接続されて構成されている。
これらの構成によれば、給水口75A及び連結チューブ75Cを側面59E側に寄せて、給水口75Aを側面59Eに垂設された支持板75Bに嵌合して備える構成としたため、食塩水タンク59の蓋59Cを取り外して、食塩水タンク59の上方から一方の室37に食塩を投入する際に、食塩投入口を広く確保することができ、食塩投入作業が効率的に行うことができる。
また、電磁弁79を食塩水タンク59の短手方向と平行に、電磁弁79の食塩水タンク給水管75への接続口が貯水タンク51側を向くように備える構成としたため、食塩水タンク給水管75を、市水を電解水循環供給部5へ供給する給水管57(図5参照)に接続するための配管をケース50内で効率よく行うことができる。
本実施形態及び別の実施形態の構成によれば、ボールタップ77、或いは、フロートスイッチ78を用いて食塩水タンク59内の水位を管理する構成としたため、複雑な制御をかけることなく、使用環境や、使用状況によって変動する飽和食塩水の使用量に応じて、一方の室37に充填された塩の上方から水を給水し、該電解質を徐々に溶かしながら飽和食塩水を生成して貯水タンク51に供給することができる。また、一方の室37に塩を補充する際には、食塩水タンク59の蓋59Cを取り外して、一方の室37に添加することができる。
このように、本実施形態によれば、飽和食塩水が貯留された食塩水タンク59の内部をフィルター39で二つの室37、38に区分けし、食塩水タンク59に給水するための給水手段を一方の室37備え、この一方の室37に塩を充填する構成としたため、食塩水タンク59に一方の室37から給水し、一方の室37に充填した塩を序々に溶かし飽和食塩スを生成することができる。そしてこの飽和食塩水をフィルター39を介して他方の室38に浸出させて飽和食塩水を生成しながら貯水タンク51に供給を続けることができるため、同容量の水溶液タンクに飽和食塩水のみを貯留させて使用するのに比べて、飽和食塩水添加のためのメンテナンス作業頻度を軽減することができる。また、塩が浸出した食塩水のみがフィルター39を通って一方の室37から他方の室38に流れるため、他方の室38に設けられた、水溶液供給ポンプ61に連通する排出口130付近で塩が結晶化して排出口130を閉塞させることがない、飽和食塩水を貯水タンク51に安定して供給し続けることができる。また、フィルター39で固形の塩、或いは一方の室37に供給される水に含まれる不溶物が捕捉されるため、不溶物がフィルター39を通って他方の室38に流入し、水溶液供給ポンプ61、或いは、貯水タンク51に不溶物が流入するのを防止することができる。
また、本実施形態によれば、フィルター39を、食塩水タンク59の底面に立設し、食塩水タンク59の側面59D、59Eの内側に設けた一対のガイド39A、39Aに上下方向に着脱自在に備える構成としたため、フィルター39は、食塩水タンク59の上面から差し込んで容易に取り付けることができる。また、この構成において、食塩水タンク給水管75を食塩水タンク59の前面59A、或いは、後面59Bの上部を貫通して一方の室37に延びる構成としたため、食塩水タンク59の蓋59Cを取り外して、塩を一方の室37に充填することができ、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、他方の室38に液面検出手段76を備え、この液面検出手段76の検出結果に基づいて、塩が充填された一方の室37の上方から水を食塩水タンク59に給水する構成としたため、水溶液供給ポンプ61に連通する他方の室38内の塩分濃度が給水時に著しく低下することがない。また、人手を用いることなく、液面検出手段76の検出結果に基づいて、使用環境や、使用状況によって変動する飽和食塩水の使用量に応じて水を食塩水タンク59に給水し、食塩水タンク59内に充填された塩を徐々に溶かして飽和食塩水を生成し、電解水の生成に必要な飽和食塩水を貯水タンク51に供給することができる。
また、本実施形態によれば、食塩水タンク59に水を供給する給水口(給水手段)75Aを食塩水タンク59の液面上方に設け、水が食塩水タンク59の一方の室37に充填された塩の上方から給水される構成としたため、給水口75Aを食塩水タンク給水管75を介して、市水(水道水)などを供給する給水管57に連通させても、逆止弁等を設けることなく、食塩水が市水管に逆流するのを防ぐことができる。また、食塩水タンク59に供給された水がその自重で一方の室37に充填された塩に浸透するため、飽和食塩水の生成を効率的に行うことができる。
また、本実施形態によれば、水溶液供給ポンプ61が連結する食塩水排出口130を食塩水タンク59の下部に形成したため、底面付近で最も早く飽和濃度に近くなる高比重の食塩水を、効率よく水溶液供給ポンプ61を介して貯水タンク51に供給することができる。
また、本実施形態によれば、大空間に除菌した空気を供給する除菌システムにおいて、優れたメンテナンス性を確保するとともに、安定した電解水生成能力発揮するために必要な安定した濃度の食塩水の供給を長期にわたって継続的にでき、大量の空気を安定して除菌することが可能となるため、大空間における安定した空気除菌を実現することができる。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本実施形態では、食塩水排出口130を、食塩水タンク59の前面59Aの下部に形成する構成としたが、これに限らず、食塩水タンク59の底面、或いは、側面59Dの下部に食塩水排出口130を形成した構成としても良い。
また、食塩水タンク59は、食塩水タンク59内の飽和食塩水の水位が所定の高さを超えた場合に、余剰の食塩水を排出するためのオーバーフロー排出口を備えた構成としても良い。
その他の配管構成や他の細部構成等についても任意に変更可能であることは勿論である。
37 一方の室
38 他方の室
39 フィルター
39A ガイド
51 貯水タンク
52 電解ユニット
53 電解水供給ポンプ
56 電解水供給管(供給管)
57 給水管
57A 減圧弁
58 給水弁
59 食塩水タンク(水溶液タンク)
59A 前面
59B 後面
59C 蓋
59D 側面
60 水溶液供給管
61 水溶液供給ポンプ
62 逆止弁
65 制御部
75 食塩水タンク給水管
75A 給水口(給水手段)
77 ボールタップ(液面検出手段)
78 フロートスイッチ(液面検出手段)
79 電磁弁
85 食塩水投入部
100 映画館
110 空気調和機(ルーフトップ型空気調和機)
130 食塩水排出口
150 除菌ユニット

Claims (4)

  1. 貯水タンクと、前記貯水タンク内の水を電気分解して電解水を生成する電解ユニットと、前記貯水タンクに供給する電解質水溶液を貯留する水溶液タンクと、前記水溶液タンクから電解質水溶液を前記貯水タンクに供給する水溶液供給ポンプと、前記水溶液タンクに水を供給する給水手段とを備え、
    前記水溶液タンクは、該水溶液タンクの底面に立設するフィルターを備え、前記フィルターで前記水溶液タンク内を、前記給水手段から水が供給される一方の室と、前記給水ポンプに連通する他方の室とに区分けし、前記一方の室に上方から電解質を投入可能とすると共に、前記他方の室に電解質水溶液を貯留する構成とし、
    前記他方の室に液面検出手段を備え、前記給水手段は、前記一方の室の側壁に沿って延びる連結チューブの先端に給水口を備え、前記給水口が前記側壁から延びる支持板に支持されて該側壁に近接して配置され、前記液面センサーの検出結果に基づいて前記給水手段から前記水溶液タンクに給水することを特徴とする電解水生成装置。
  2. 前記給水手段は、前記水溶液タンクの液面上方に設けられ、前記一方の室に充填された電解質の上方から前記水溶液タンクに給水することを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
  3. 前記水溶液供給ポンプは、前記水溶液タンクの前記他方の室の下方に連通していることを特徴とする請求項1または2に記載の電解水生成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の電解水生成装置と、この電解水生成装置により生成された電解水と空気とを接触させることにより空気を除菌する空気除菌部とを備えたことを特徴とする除菌システム。
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